家に帰ったらトップアイドルになったはずの幼馴染がいた。同棲することになった。 作:松木ユキ
もたれかかるようにして、透が背中に体重をかけてくる。押しつぶされた二つの膨らみの柔らかさをたしかに感じながら、息を切らしていた。
「はあっ、はあっ……」
「涼……」
今まで聞いたことのない艶めかしい声。ちらりと透の右手に視線を移すと、俺の体液によって盛大に汚されているのがはっきりと見てとれた。……やっちまった。
「……あったかいんだね、これ」
「あ、洗わないと」
「涼、気持ちよかったんだあ……」
透は自らの右手を顔の近くに寄せ、じっと眺めているようだった。振り向くな、と言われているので詳しい様子は分からなかったが、どこかうっとりしているような雰囲気を感じる。
「えへへっ、舐めちゃいたい」
「やっ……やめろよ、そんなことしなくていいから」
「うーん、石鹸もついちゃってるなあ……。また今度にするねっ!」
「あ、ああ……」
今度……今度があるのか。気まぐれなんかでした行為じゃない、って意味なのかな。だとしたら嬉しいけど――透はあくまでアイドル。俺なんかとこんなことをしていいのだろうか。
「じゃ、洗ってあげるねっ!」
背後から透の手が伸びてきたかと思えば、そのままシャワーヘッドを掴んだ。俺はその意を察して蛇口をひねってやる。すると、少し冷たくなったお湯が勢いよく飛び出てきて、透の方にかかってしまった。
「きゃっ!」
「あ、悪い――」
後ろから聞こえた悲鳴に、思わず振り返ってしまう。その瞬間――美しい曲面を備えた二つの膨らみが、俺の視界に入った。小さくはないけど、決して極端に大きいわけでもないサイズ。そしてツンと上を向いたピンク色の乳首が、自らの存在をありありと主張していた。……綺麗だ。
「ッ!」
透は目を見開き、両手を胸の前に当てるようにして慌てて覆い隠した。持っていたシャワーヘッドから出ていたお湯があらぬ方向に飛び散り回り、俺の顔面にもかかりそうになる。
「うおっ!」
あぶねっ! 俺はなんとかそれをかわして姿勢を正す。すると、そこにあったのは――胸の部分だけ水着をはだけさせ、それを自らの両手で隠している透の姿だった。
「……み、見た?」
透は今までにないくらい顔を真っ赤にしていた。ザーザーとシャワーからお湯が流れ出る音だけが響き渡り、俺たちの間に沈黙が訪れる。……すごく、綺麗だった。今まで見たことのないような、美しい美しいおっぱいだった。
「……ごめん、見ちゃった」
「も、もー……。涼のえっち! 変態! バカ! 野球バカ!」
「野球は今関係ないだろ!?」
「まったくもうっ! 後ろ見ないでって言ったのにーっ!」
「ご、ごめんってば!」
「この~っ! こうなったらこうだもんねっ!」
「うわっ!?」
またかよっ!? 透がシャワーヘッドをこちらに向けてきたので、慌てて避けようとする。けど今度は不意打ちだったのでかわしきれず、もろに顔面に食らってしまった。
「えへへっ、当たったーっ!」
「あのなー……子どもかよっ!」
「きゃっ!?」
たまらずシャワーヘッドを奪い返し、今度は透のお腹に当ててやった。思わず防ごうとしてしまったらしく、透は自分の胸を隠していた手を動かしてしまう。すると弾けるように右の乳房が現れて、大きく揺れていた。
「あっ、やあっ……!」
「あはは、隙ありっ!」
「もー……本当に涼のえっちーっ! 狙ったでしょっ!」
透は顔をさらに赤くして、再び手を使って覆い隠す。その隙を見て、今度は右脚にお湯を当ててやった。
「やっ、もーっ!」
「ごめんごめん、面白くてさ」
「本当に涼は子どもだねっ! ふん!」
「お前が言うなよ」
「いいのーっ! 今度は私の――きゃあっ!?」
「ちょっ、透!?」
俺の手からまたシャワーヘッドを奪おうとした透が、そのはずみでバランスを崩してしまった。椅子に座っていた俺に倒れこんできそうなのを、慌てて受け止める。透は俺の両足に座るようにして、なんとか体勢を立て直した。
「おい、気をつけろって――」
などと言いかけたところで、ハッと息を飲んだ。目の前に現れたのは――日本中、いや世界中の何よりも可愛らしい、幼馴染の顔。霧崎透をトップアイドルたらしめている要因の一つであり、そして――俺の心を捕らえて離さない宝物でもある。
「えっと……」
「……」
近距離で見つめあい、思わず互いに視線をそらしてしまう。こんなすぐそばで顔を突き合わせるのは何年ぶりだろう。本当に綺麗だ。本当に……可愛い。あのトップアイドル、霧崎透が家の風呂場で自分と見つめあっている。幼馴染でなければ、きっと今すぐ卒倒してしまってもおかしくないだろう。
「ね、涼……」
透はきょろきょろと視線を動かしながら、ちらちらとこちらを見てくる。そして俺に体重を預けたまま、徐々に顔を寄せてくる。真っ赤な頬を携え、健康的で鮮やかな唇が近づいてくる。いいのか? 俺が、日本一のアイドルを独り占めして……本当にいいのか?
「……透」
「うん」
真っすぐに俺の瞳を見つめる透。……目も綺麗だ。大きくて、どんなものでも吸い込んでしまいそうな魅力的な瞳。こんな目に見つめられて、いったい誰が逃れることが出来るんだろうか? ……いや、出来るはずがない。ずっと一緒だった――幼馴染の俺ですら、この目に引き寄せられているのだから。
「……来て」
左手で透の身体を強く抱き寄せ、右手でそっと頭を押さえた。――もう、難しいことは無しだ!
「透っ!」
「んっ! んんっ……!」
そして、まるで理性を吹き飛ばしてしまったかのように――透の唇にむしゃぼりついた。弾けそうなハリがある感触を、自分の唇で味わう。そしてこじ開けるようにして、自らの舌を透の口内に進めていった。
「透っ……!」
「んっ、んんっ……!」
甘い甘い味がする。きっと透の唾液だ。俺たちは舌先を絡ませ、互いを存分に貪る。舌と舌がぶつかり、絡み、離れ、また出会う。体液と体液を交換する儀式。ぎゅうと身体を抱きしめ返すと、透がさらに嬌声をあげた。
「んっ、んんんっ……!」
透は身体をくねらせ、全身で快感を覚えているようだった。白よりも清純、というのが霧崎透に対する皆のイメージだろう。その透が、自分と舌を絡ませ――女性としての快感をとことん味わっている。それがどれほどの喜びか。
「んっ! んんっ……!?」
透の背中に回していた手を動かし、そっと水着越しに撫で始めた。全神経を快楽に集中させている透にとって、こんな些細な刺激でも強烈に伝わるらしい。可愛い。いや、愛おしいというべきか。誰も知らない、俺だけの知る霧崎透という人間が――今、目の前にいる。
「ぷはっ! りょ、涼……!」
たまらなくなったのか、透はキスをやめてしまった。変わらず右手で胸を覆いながら、左手で口元についた唾液を拭っている。耳まで真っ赤だなあ。
「透、可愛い」
「そっ……急にそんなこと言わないでよっ――んんっ!」
有無を言わさず、再び唇を重ね、舌先を押し進める。一瞬だけ抵抗があったあと、透はすぐに受け入れてくれた。身体と身体が密着する。さっき出したばかりなのにすっかり硬くなってしまった肉棒が、透のお腹に押し当てられていた。
「んっ、んんっ……!」
俺たちは互いに身体を揺らす。竿がお腹に擦れ、びりびりと快感が走る。それは透も同じなようで、俺が腰を上下させるたびに大きく身を波打たせ、小刻みに震わせている。さっきまで胸を覆い隠していた透の右手が、いつの間にか俺の背中に回っていたので、身動きするたびに柔らかな乳房が胸板に当たった。
「んっ、んっ……!」
ピンと張った乳首が当たるのを感じる。その度、透が高くて甘い声を上げる。そして、舌には魅惑的な唾液が絡む。脳がとろけてしまうみたいで、気がつけばどんどん透に夢中になっていった。苦しくなってきたのか、透はまた顔を離して息を切らしていた。
「はっ、はあっ……」
「透……」
もはや我を忘れて、両手をだらりとさせる透。目の前では両方の乳房が存在感を見せており、綺麗なピンク色の突起がはち切れんばかりに硬くなっている。……こんなの、放っておけるわけがない。
「い……嫌だったらやめるから」
「やっ、やああっ……!」
そっと右の膨らみに手をかけ、豊満なそれに指を沈めていく。深くなれば深くなるほど、透の声がどんどん上ずっていった。
「やだっ、涼の変態……!」
「や、やめる?」
「やだあっ、やめないでっ……!」
透は天井を見上げるようにして首を反らす。ぱくぱくと口を開き、また小刻みに震えだす。俺は自分の指をそっと動かしていき、可愛らしい乳輪にそっと添えた。
「あっ……!」
乳首をなぞるように、乳輪を指でたどる。透は両手で口を押さえ、声を漏らさないように耐えている。その様子がどうしようもなく可愛く、愛らしかった。今目の前にいるのは、皆が愛するアイドルの霧崎透じゃない。俺しか知らない――一人の女の子としての、透という幼馴染だ。
「いっ、いじわるっ……!」
「えっ?」
「ねっ、ねえっ……! 早くっ……!」
なんとなく乳首には触れずにいた……けど、じらされて我慢が出来ないらしい。今でさえこんなに震えているのに、触ってしまえばどうなるんだろう。目の前の幼馴染が、自分の指先一本で……そう考えるだけで、自分の性器がさらに膨らんでいるのを抑えられなかった。
「触るよ、透」
ゆっくりと、人差し指と親指を近づけていく。その両者で挟み込むようにして、透の乳首をつまんだ。
「ひゃっ……ああっ……! やあっ……!」
「透……!」
「やっ、涼……!」
透は身体を大きくのけぞらせ、激しく反応する。まるで大電流が走ったように、全身の筋肉が一気に張り詰めていた。指先で刺激を加えるたび、透の身体が左右に揺れる。
「あっ、やだっ……! りょ、涼……!」
「透、気持ちいい?」
「やあっ、恥ずかしっ……あああっ……!」
ビクビクと身体が跳ねて、まとめられていた黒髪が美しく揺れる。張り裂けそうなほどに膨らんだ竿が、透のお腹と激しく擦れる。
「透……」
「んっ……!」
たまらず、透の美しい唇にむしゃぶりつく。それと同時に左の乳房にも手をかけて、優しく揉みしだいていく。どこまでも沈みこんでしまいそうな豊かな胸。……こんなもの、他の誰にも渡したくない。
「んっ、んんっ……!」
一段と激しく、互いの舌が絡み合う。粘膜が触れ合い、あふれ出るほどの体液が分泌され、相手の体内に侵入していく。舌ももはや一種の性器なんじゃないか、そんなおかしな気分になってしまいそうなほどの気分だ。
「ああっ、あああっ……!」
今度は左手で乳首を弾いてみると、透はまた違った反応を見せた。せめてもの抵抗なのか、さらに強く舌先を動かす透。まるで俺ごと貪り食ってしまいそうな勢いだ。女の子らしからぬ乱暴なキスに、むしろ心が溶かされていく。今度は俺が苦しくなって、唇を放した。
「と、透……!」
「りょ、涼……!」
指先で、透の乳首が限界まで膨れようとしているのを感じた。耐えきれないといった感じで身もだえるばかりの透の姿。綺麗な綺麗な身体。俺は……もう、触るだけでは満足できなかった。
「透……」
「やっ……!」
硬く突っ張った、鮮やかなピンク色。それにむしゃぶりついて、味わうように舐める。
「やっ、ばかあっ……! へ、へんたい……! やだあっ!」
長年一緒にいれば、この「嫌」が「嫌」でないことくらいは分かる。透が俺の頭を押さえて引きはがそうとするのも気にせず、さらに舌先を動かし続けた。
「やっ、本当にやだあっ……! ばかっ、きらいっ……!」
透は嫌だ嫌だと駄々をこねるように首を振っているけど、本気で拒もうとはしていない。自分が受け入れられていることがたまらなく嬉しい。右に見える乳首を唾液で包み込みながら、左手でもう片方を弄ぶ。こんな幸せなこと、他にあるわけがない。……って、ん?
「透……?」
「あっ、やあっ……! んんっ……!」
気づけば、透は俺の右足を挟み込んでいた。そして、自らの股間をこすりつけるように――前後に腰を動かしている。もはや俺のことなど視界から外れているのだろうか、そう思わせるくらいには快楽に没頭しているようだった。
「あっ、ああっ……!」
「透……」
自らの肉棒が、今までになくいきり立つのを感じる。ここまで来て、立ち止まることなど出来ない。乳房を掴んでいた両手をそっと離し、透の腰付近に当てる。
「ひゃあんっ! ちょっ、なに……?」
「なあ、透……」
そして鼠径部のあたりから、水着の下に手を潜らせる。たしかにここにあるはずの、透の秘部。そこに手を伸ばしたい。そう、男としての欲求が……止められないんだ。
「やらっ、やあっ……!」
「透、いいか……?」
「まっ……」
「どうしたの?」
「待って、待ってえっ……!」
「へ?」
「待ってってばあっ!」
「うわっ!?」
だが次の瞬間、透は俺の右手を掴んで無理やり引き離した。何が起こったのか分からず、ただただ呆然とする。……嫌だったのかな。
「ご、ごめん! 調子に乗っちゃって……」
「ちっ、違うの!」
「えっ?」
「そうじゃなくて、その……」
透は俺の右足にまたがったまま、恥ずかしそうに右手を口元に当てて逡巡していた。もじもじとした様子も可愛い。このまま天然記念物として保護したいくらいだな、なんて考えていると――透は、静かに口を開く。
「あの……ねっ」
「うん」
俺の耳元に顔を寄せる。柔らかな鼻息が耳たぶにかかってくすぐったい。軽めの、それでいて温かみのある体重をしっかりと感じていると――いつものいたずらっぽい口調で、透が囁いた。
「ちゃんとね、お布団でしたいんだっ」
素早く元通りの姿勢に戻り、照れ隠しするように微笑む透。主導権を握っているように振舞っているけど、その頬はりんごよりも赤い。その姿を見て、俺は――この幼馴染を、愛さずにはいられなかった。