※この作品はR-18です。

家に帰ったらトップアイドルになったはずの幼馴染がいた。同棲することになった。   作:松木ユキ

5 / 7
第5話 へんたいのくせに

 透は照れ臭そうにはにかみ、俺の足から下りた。肩紐から外されてだらんと垂れ下がった水着から、水滴がぽたぽたとしたたり落ちる。つい両方の乳房に見とれていると、透がバッと両手で覆い隠した。

 

「ちょっと、見すぎだよ……」

「あっ、ごめん!」

「りょ、涼ってやっぱりえっちだねっ!」

「うるせえ!」

「えへへっ、でも嫌じゃないよ」

「えっ?」

「……涼が私を見てくれるの、嫌じゃないよ」

 

 恥ずかしいのか、透は顔をそむけていた。透はアイドルなんだから、「見られる」ことは日常茶飯事のはず。それでも、俺に見られることが……嫌じゃない、と言ってくれるのか。

 

 いや、もしかすればアイドルだからこそかもしれない。きっと透に向けられるのは好意的な視線だけじゃないはず。アンチからの否定、あるいは同業者からの羨望・嫉妬。日本一のアイドルとなれば、相当多くの「目」で見つめられているのだろう。だから「見られる」ことは、透にとって必ずしも良いことではないんだ。

 

「透」

「へっ? やっ……」

 

 思わず椅子から立ち上がって、透のことを抱きしめた。小さな嬌声のあと、透がぎゅうと抱きしめ返してくる。この華奢な身体で、どれだけ大変な思いをしているのだろう。どれだけ……辛い思いをしたのだろう。そっと透の頭に手を当てて、上を向かせる。

 

「んっ……」

 

 唇を重ねる。静かに、互いを確かめるように舌を交える。肉欲的なキスでなく、愛し合うようなキス。甘い。どうして透の唾液は甘いんだろう。味覚をゆがめてしまうほどの魅力が、きっとこの幼馴染にはあるのだ。

 

「ぷはっ。……ふふふっ」

「と、透?」

 

 口を離すと、透がくすくすと笑いだした。何がおかしいんだろう?

 

「あのねっ……私たち、ファーストキスだったんじゃない?」

「えっ? あっ、ああっ!」

「さっきはぜーんぜん気づかなかったけど。そうだよねっ?」

「へっ……う、うん」

「あー、なにその態度ー! ひょっとして……私以外の女の子とキッスしたのかなっ?」

「そっ、そんなわけないっ! 透が初めて!」

「あはは、焦りすぎ! ……でも、よかったぁ」

 

 透はほっと息をついた。いや……むしろ安心したのは俺の方だ。こんな美少女アイドル、他の男が手を出さないはずはない。それなのに、自分がファーストキス。俺の考えていたより、ずっと……透は俺のことを想ってくれていたのかもしれない。

 

「ねっ、涼」

「ん、どうしたの?」

「そろそろ……ねっ? ねっ?」

 

 かっ……可愛すぎる。透はあざとく首をかしげて、おねだりするように俺の両肩に手をついていた。

 

「あ、ああ。部屋、戻るか……」

「水着……のままだとお布団濡らしちゃうよね?」

「ん? そうだな」

「じゃあ、脱いじゃうね……」

 

 透がそっと水着に手をかける。手をゆっくり下ろしていくとともに、少しずつ綺麗な素肌が見え始めて、すべすべのお腹が――

 

「……涼?」

「へっ?」

「なんで見てるのかなっ!?」

「だって、そりゃあ……」

「……えっち! へんたいっ! 出てけーっ!」

「えええええっ!?」

 

 いでえっ!? 透に蹴り出されるようにして、風呂場から追い出されてしまった。おいおい、ここは俺の家だってのに……!

 

「まったくもうっ! 涼のバカ! 女の子の着替えを覗くなんてサイテーっ!」

「いや、俺はただ――」

「も~、恥ずかしいって言ってるのにっ!」

「ご、ごめんってば!」

 

 風呂場の扉越しに、とにかく謝る俺。素っ裸でちんこでっかくして謝罪するってなかなかシュールな図だよな。もしかしてそういうプレイなのかと疑ってしまうくらいには――

 

「バスタオル、用意しておいて」

「えっ?」

「涼はお布団で待ってて。ちゃんと行くから」

 

 扉から透けて見える幼馴染の姿。濃い青色の水着を脱いで……肌色が露出しているのがおぼろげに分かる。思わず息を飲んでしまうと、透が一言。

 

「……涼にだけ、いくらでも見せてあげるから」

 

***

 

 一足先に体を拭いて、ベッドの上に座る。これから……透がやってくるのか。さっきは半分勢いだったけど、いざ改まると緊張しちゃうな。

 

 そもそも、家に帰ったら数年会っていなかった幼馴染がいて、なぜか一緒に風呂に入ることになって……もうこの時点で意味が分からない。しかも透はただの幼馴染じゃなく、超一流のアイドル。なぜ今? どうして急に俺に――

 

「お待たせ」

 

 その時、か細い声が聞こえた。その方向を向くと、そこにはバスタオルを体に巻いた透がいた。緊張しているのか、タオルの裾を掴んで視線をきょろきょろと動かしている。タオルは乳房にそって膨らんでおり、その下端は辛うじて透の秘部を隠しているが、今にも見えてしまいそうだ。

 

「髪……下ろしたのか」

「うん……」

 

 さっきまでヘアゴムでまとめられていた髪が、いつの間にか解かれていた。この髪型……小さい頃はよく見たな。なんだか懐かしい。やっぱり透の髪は綺麗だ。

 

「隣、座っていい?」

「いいよ」

「あ、ありがとっ」

 

 どこか上ずっている声。透は心ここにあらずといった感じで、震えているようにすら見える。透は器用にバスタオルをお尻の下に入れながら、そっと俺の右隣に座った。

 

「……」

「……」

 

 なんとなく、お互いに無言になってしまう。ちらりと右を見ると、真っ赤になった耳たぶが見えた。そして……バスタオルの隙間から、両方の乳房を隔てる谷間が見える。

 

「ね、ねえっ」

「な、なに?」

「……見ないの?」

 

 じっと俯いたまま、誘うように問うてきた。見たい。今すぐこのバスタオルを引きはがして、この目にしかと焼き付けたい。けど……そんな乱暴なことはしない。芸術品のように美しい幼馴染を、傷つけることなど出来ないんだ。

 

「透」

「うん……」

 

 透の頭に右手を添える。ふわりとした触り心地の髪。これも昔からだ。きっと……天性のものなんだろう。

 

「目、つぶって」

「んっ……!」

 

 そっと、口づけをする。透が俺の身体を掴んで、ぐいと引き寄せてくる。温かい。透の体温をたしかに感じる。もう二度と会うことはない、とまで思っていた幼馴染が――たしかにここに存在するんだ。

 

「んっ、んんっ……」

 

 何度目のキスか分からない。……けど、飽きたとは全く思わない。いや、これから一生飽きることはないと思う。甘くて、繊細。透そのものを味わっているようで、俺はどんどん吸い寄せられてしまいそうになる。

 

「んっ……んんっ!」

 

 キスをしながら、透の胸元に左手を伸ばした。タオルの下に潜り込ませるようにして、右の乳房を触っていく。ふわふわの膨らみを感じながら、その頂点にあるものを探っていった。

 

「んっ! んんっ……!」

 

 透は拒もうともせず、ずっと舌を絡ませ続ける。俺に夢中になっているのだとしたら……それほど嬉しいことはない。そして俺の左手が乳輪のあたりに到達した途端、透の身体が大きく波打った。

 

「んっ!!」

 

 キスをしながら、指先で突起のまわりをなぞる。最初は柔らかかったそれが、だんだん膨れ上がっていくのを肌で感じる。

 

「はっ! やっ、ひゃああっ……!」

 

 唇を離した透が、大きな嬌声をあげた。指先で乳首を弾くたび、びくびくと痙攣するのが伝わってきて、その様子がたまらなく愛おしかった。俺は……この目で、透のおっぱいを見たくなってしまった。

 

「これ、脱がすよ」

「やっ……! りょっ、涼のえっちっ……!」

 

 バスタオルを下にずらすようにして、ゆっくりと動かしていく。生地と乳首が擦れてしまうようで、透は不意を突かれたように声をあげた。

 

「やああっ!? やだっ、やあっ……!」

 

 そして、タオルを乳房の下までずり下ろした瞬間――プルンと弾けるように、両方の膨らみが姿を現した。触っていなかったはずの左の乳首までツンと上を向いている。俺はそれを指先で撫でて、透の反応を窺った。

 

「ひゃっ! あああっ……!」

「あれ、こっちも硬くなってる……」

「う、うるさいっ! 涼だって……!」

「んっ!?」

 

 その時、たまらず透が反撃してきた。ずっと丸出しだった俺の肉棒を左手で掴んで、上下に擦り始めたのだ。さっきからずっと立ちっぱなしだったから、急に刺激されると脳みそに直接届いてしまう。

 

「ちょっ、透……!」

「涼だって、さっきからずっとおっきくしてるくせに……! このっ、このっ!」

「やっ、それヤバいって……!」

 

 透は強く竿を握って、激しく上下にしごいている。加減を知らないあたりが経験のない証拠だと思うから、ちょっと安心するけど……それはそれとして、こんなのされたら持つはずがない!

 

「透っ……!」

「んっ……!」

 

 たまらず、透の口をふさぐようにしてキスをした。こちらから攻め入ってやるつもりで、思いきり透の口内で舌を暴れさせる。

 

「んっ! んんんんっ……!」

 

 激しく絡み合う粘膜と粘膜が、互いの体内に快楽物質をどんどん分泌させた。俺は透の柔らかい乳房を優しく揉みしだき、乳首を指先で叩く。

 

「んっ、んんっ……!」

 

 透は透で、俺の竿を激しくしごき続けた。かと思えば、不意を突くようにして……俺の金玉をそっと触る。まるでいきなり電撃を食らわされたみたいで、鳥肌が立つような思いだった。

 

「と、透……!」

「涼っ……!」

 

 キスをやめても、互いを見つめあうことはやめられない。真っ赤に染まった頬。きっと……俺の顔も同じだと思う。どうして今なんだとか、どうして俺なんだとか、そんなことは関係がない。今目の前にいる幼馴染を……俺は愛したい。それだけなんだ。

 

「はあっ……やああっ……!」

「透、透……!」

「ねっ、ねえっ……!」

 

 その時、透が俺のことを制止した。手を止めると、透はまた恥ずかしそうにうつむく。

 

「い、痛かった?」

「違うのっ。そうじゃなくて、その……」

 

 透はもじもじと照れて、こちらを見ない。と思ったら、急に俺の手を掴んできた。

 

「透?」

「……」

 

 透は自らの秘部に俺の手を導いていく。そして絞り出すように、かすかに声を漏らした。

 

「へ……へんたいのくせに……」

「な、なんだよ急に」

「なんでっ……なんでっ……!」

「透?」

「……」

 

 ――次の瞬間、俺は透のことを抱きしめたいと思った。それくらい、決定的な一撃だった。

 

「はやくっ、さわって……!」

 

 透が一気に腕を引っ張ってくる。そして……指先に、湿り気を感じたのだった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。