DSらは、異界へと通ずる転移空間を漂っていた。
向かうはエスカが相棒のアニーと、10年間過ごした世界。
そここそが、キファニアが言う『エルフィーリズムの新規大型イベント』の為の取材場所だという。
「……しかし何だ、この空間は。まったくもって気色が悪い!」
DSは毒づいた。
彼はずっと、血色の大きなトンネルの中を、飛び続けていたのである。
トンネルはまるで、臓物の様な壁で、絶えず蠢動を続けていた。
しかも空気は生暖かく、湿っぽい。
これとよく似たものを見たことがある。
「邪悪な淫魔よ! 魔界の王はどうして、お前の汚らしい膣の様な転移空間を築いたのだ!」
背後から声が。エスカのだ。
「あてのおまんこちゃんは、こんなに黒っぽくないでチュウよ!」
彼はカイロネイアが、まだエスカ達の組織に支配されていた時、ニラッサの城を領していた彼女と連れのアニーに『教育』と称して広間に集められ、けがわらしいものを無理やり見せられたことがある。
「ふしゅしゅ。あてたちがモツの奥までどすけべな魅力に包まれているところ、あんたしゃんたちに見せてやるでチュウ」
彼女達は先端に監視用の水晶を先端につけた、柔らかい樹脂の管をおっぴろげた股に挿れ、つるんとした白い割れ目の奥にあるものを大型スクリーンで映し出した。
ところどころに残存した精液がこびりついた、エスカとアニーの膣の奥と子宮口の奥にある、これまた精液まみれな胎児の部屋があった。
それを悪趣味な女エルフ達は「きゃー♡」とか、「愛らしい膣モツずらぁ♡」などと喜んでいたが、まともな感覚を持つ闇属性の戦士であるDSは吐き気を催した。
「腐臭にまみれた淫魔の生殖器のようだ! においはしないがだんだんくさくなってきた!」
「だからあてのおまんこちゃんの奥は、こんなきったない色をしてないでチュウよ! 人聞き悪い! あんたしゃんも見たでチュウよ! 鮮やかなピンク色をしたのを!」
そんなことなど知るか。
DSはそう毒づきながら、向かう先に目を向けた。
いくつかの分かれ道があり、それぞれに高速道路の標識よろしく、魔界の言葉で記された、立て看板が立っていた。
「どっちだ!」
「一番左の出入り口でチュウ!」
「そうか……ふうっ」
ほっと溜息をついたのは、エスカの隣を飛んでいたミレイユだ。
「本当に信じていいんだな。もう出口なのだな?」
体感でかれこれ2日ぐらい、ずっとトンネルの中を飛んでいたからだ。
魔力の消費や身体の疲労は無く、空腹感やのどの渇き、尿意や便意を感じなかったが、眠りもせずに進むのは飽きた。
それはエスカの腰にひっついて、彼女の肌のにおいをすんすんと嗅いで幸せそうな顔をしているダフネもそうだったが、彼女は飽きなどを感じていなかった。
休まずうねうねと動く触手の様なハリガタを、股と尻穴に挿れて悦を享けていたからだ。
「しかし案内役のお前はともかく、『げーむてすたー』ダフネまで取材に行かせるとは、キファニアは何を考えている?」
ミレイユは腰の
その名前だが、『雀尻穿ち』というけったいな名前がつけられていた。雀のけつあなを貫くほどに細いからだ。
しかしミレイユは語呂が悪いと、『がきまんこほじくり丸』という名前を勝手につけた。
随分と細くて優美なレイピアだったから、DSは細身で小柄な美しい令嬢をイメージして、『ルイズ=ヴァリエール』という名を提案したが、姉ははねつけた。
「1人につきウマヤーノ大金貨20枚。かなりの大盤振る舞いだ」
腰のベルトにぶら下げた、革の金貨袋がズシリとして重かった。
ミレイユはダフネのぶんの金貨もぶら下げていた。彼女の服はベルトが無かったからだ。
「しかも私だけではない。ディミトリとダフネにも、あいつは『おたから』をつけてくれた。随分と高そうなものだがな」
DSは愛用の『ヴァルド=ムアーリス』以外にももう1本を抱えていた。10センチほど短い、幅広のブロードソードだ。
しかし鞘に包まれた刃はギザギザとなっていて、まがまがしい気配に満ち、冷ややかな光沢をたたえていた。
DSはこれを、『ゴーラ=イシュバーン』と名付けた。古代エルフの古語で、狂える覇王という意味だ。
ちなみにだがミナッカミニアでは、『竜膣抉り』と呼ばれていた。
雌の竜の膣に突き立てたら、「ひぎぃ!」と言わせそうな形状だからだ。
そしてダフネが紐で括り付け背負っていたのは、ミスリルでできた、1メートル近くの青色の錫杖だ。
上に赤い玉石がとりつけられていた。亀頭まるだしのちんぽのような形に整えていた。
打撃武器としても十分な強度を持つが、この杖は陰茎型の玉石に、魔道の術者の力を高める力を加えていた。
「……なぜダフネに魔法杖を持たせたのだろうな、ディミトリ?」
「ダフネは子供だが、いろんな魔法を知っているからだろう。飯を炊く魔法や足の裏のうおのめを取る魔法など、いろいろ便利なものが使える」
しかし、彼女の魔力を増幅させるようなものは、果たして必要なのだろうか、とDSは疑問を覚えた。
そのダフネだが、杖はお気に召していなかった。
手ぶらのエスカの背に頬をつけ、サキュバスの甘い香りを堪能しながらつぶやいた。
「ん~♡ おらのこれはエスカちゃんにやるずら~♡」
「別にいらんでチュウよ。あては素手であんたしゃんの数万倍すごい魔法が使えるでチュウ」
「おら、エスカちゃんのおっぱいがほしいずら~♡ おらの杖と取り換えっこするずらよ~♡」
ダフネは手を伸ばし、エスカの乳房を揉み出した。
赤ん坊を孕んで産んでから、いきなりオーガ族の童女のそれみたいに大きく育って、柔らかみに満ちていた。
「く、くすぐったいでチュウ!」
ダフネの手つきはねちっこい。服の上から乳首をやさしく擦って来る。
クリトリス並みに感じやすいサキュバスの乳首は徐々に勃ってきて、母乳をにじみ出した。
「うう♡ ちくびの先が熱くなってくるちいでチュウ……♡」
悶えて身をまるめるエスカを見たDSは、まったく淫らでけがわらしい生き物だ、と吐き捨てて行く先に目を向ける。
悪い血が集まった臓物の様な壁が途切れていた。その先は白い光に満ちていた。
そこが出口である。目指すべき異世界への。