ベル君よりも少し早かった男 作:ヤララントゥ
俺が我が父と出会ったのは3ヶ月前、ヘスティア様に
「で、どうじゃカマラよヘスティアとはもうヤッたのか?」
「いや、まだだなもう後は時間の問題だろう」
「小人の娘は中々の身体をしとったの、魂も良いしあれは年を取るほど輝くタイプの女じゃな!」
「待て父よ、もしかして覗いていたのか!?」
そうだとしたら最悪だ、義理のとは言え父親に情事を見られたなど考えるだけでも悍ましい。
「ワシくらいになれば服の上からでも正確なスタイルを計測出来るのよ、さて本題じゃがお主に試練を与えることにした」
「試練、ですか」
我が父はこの通り気さくで誕生日のプレゼントだってくれるような神だが神話を見れば彼が英雄に与える試練の苛烈さは推し測れる
「その試練の内容は…」
「内容は…」
「その時のお楽しみじゃ!頑張るんじゃぞ!」
「ちょ、父よ!?」
父のウキウキしたような言葉と共にもう一度水に沈むような感覚を覚え目を覚ます事になった
「これは…どうするべきか…」
実にマズいぞ…マーラ様からの初の試練、死をすら覚悟する必要のある物が詳細不明とは…
「…これは!」
いや!父の言う試練も大事だが今はそれ以上に重要な事項が発生した!ヘスティア様お手製の朝食だ!
「今日はダンジョンには行かないんだよね?」
「ああ、とうとう武器が駄目になってしまってな、ヘファイストス・ファミリアに行く予定だ」
試練の事も有るし予算を増やしおこう、もうこの際食費以外は使ってしまおうか、そうすると大体300万ヴァリス弱、武器に全て投入してしまうか防具も新調して身の守りを固めるか…いや、半端になるよりは武器に全て使ってしまった方が良いだろう。俺は最悪防具無しでもどうにかはなるしな!
「…っともう到着か」
ヘファイストス・ファミリア、鍛冶を得意とする生産型ファミリアの中でもゴブニュと並ぶ二大巨頭…欲しいな!
「しかしどうやったら手に入るんだ?買収…いや神の眷属達という性質上それは難しい、設備全てを買い上げてしまうか!?いやそもそも売ってくれんか…………俺がオラリオの支配者となる…!」
「貴方は何を言っているの?」
「おお、ヘファイストス様!いやなに俺がヘファイストス・ファミリアを手に入れるにはこの世界の支配者になるのが手っ取り早いと言うことがわかった!」
彼女はヘファイストス様、全知零能の身で全ての鍛冶師の頂点に立つ職人にして絶世の麗人、何より友神だからという理由で
「範囲が広がってないかしら、で今日はどういったご用で?」
「武器を新調したいのだ、前のやつはもうヘタってしまってな」
「確か棒を使っていたから…予算は?」
「大体300万だ」
「ならこれが良いんじゃない?」
ヘファイストス様が手に取ったのは装飾の無い細い八角柱のような棒、今までの円柱よりも握りに不安が残るが威力は段違いだろう、何より神匠のオススメだ今の予算でこれ以上はあるまい
「助かったヘファイストス様、結婚してくれないか」
「遠慮しておくわ、それより
「任せてくれ、俺がいる限り不幸は近づけさせんさ」
ヘファイストス様と別れ家路につく、思ったよりも安めに調達出来たからミアハ様の所にもよって行こう、おそらく明日が試練の日になるだろう、ヘファイストス様との約束を破る訳にはいかんし何よりまだ俺は何も手にしていないのだから!