ワンダラーズ・イン・アナザー・ワールド ~男子は僕ひとりだけがクラスの女子といっしょに異世界へ送られたけど、僕が抱くことで彼女たちは強くなります。~ 作:イジー・ムラシロ
ツグミ「ジミーさんって、なんか
ツグミがポツリと言うと全員がうなずいた。
ソラ「あんなゴツイから何してた人だろうって思ってたら、やっぱ勇者パーティーにいたんだね…」
アカリ「なんか、いろんなこと知ってそうじゃない?」
アユミ「わかる…」
タクミ「メチャゴツイし、メチャ強そうだけど…」
ルカ「ってか、魔法も使えるって言ってたよね…」
ナオ「なに聞いても答えてくれそうじゃない…」
アイ「あーゆー人にいろいろ教えてもらいたいね…」
アイたちがジミーについてあれこれ話していた頃、彼は受付に戻って手紙を書こうとしていたが、すぐに近くにいる若い男を呼んだ。
ジミー「アイガ、ちょっとこっちへ来てくれ…」
アイガ「はい…」
アイガと呼ばれた若者はまだ少年のような顔つきをしていて、すぐにジミーの傍へ来る。
ジミー「お前、外へ行って前の酒場の店主のネリを呼んできてくれ、ジミーが頼み事があると言ってな…
ネリがギルドの前まで来たら
アイガ「わかりました…」
アイガが酒場に行きジミーが呼んでいると店主のネリに伝えると、ネリはすぐにやって来た。
アイガが中に戻ってジミーにネリが来たことを告げると、彼は手紙を置いてギルドの外へ行く。
ネリ「ジミーさん、何か御用で…」
ネリは歳は40歳前後、背の高さは160代半ばぐらいで、
ジミーは彼を建物の端に連れていった。
ジミー「すまんな、店も忙しい時間に…」
ネリ「水臭いことは言わねえでください…ジミーさんに言われれば、何だって…」
ジミー「実はな、今日明日と
ネリ「で、それは誰です?」
ジミー「もうしばらくするとギルドから出てくると思うのだが、灰色のマントを着てフードをしっかりと
人数は9人いて、身長は高い者でも170ぐらい、大体がお前と同じか低いぐらいだ…」
ネリ「そいつらに何かご
ジミー「いや、悪事をするような者たちではないのだが、どうも気になってな…
お前なら誰にも言わぬだろうが、実は一人を除いて全員が女なのだ…」
ネリ「女ばかりの勇者パーティー…」
ジミー「それにな、どうもこの街も初めてらしく、何かどうも気になっておって…」
ネリ「何が気になるので…」
ジミー「それがよく分からぬ…だが、放っておくと
今日はこの後、ミルトの宿屋に行った後に兵舎へ行くはずだ…宿は別になるかもしれんが、兵舎へは必ず行く。
明日は何をするのか知らぬから、その辺を注意しておいてくれ…」
ネリ「わかりました…気づかれぬように見張っておきます。」
ジミー「うむ、頼んだ…
ネリ「もちろんです…」
ジミーはそうネリに
ネリ「ジミーさん、こんなに…」
ジミー「いや、取っておいてくれ…いつも忙しい時に無理を言っているからな…」
ネリ「良くしてもらっているのはこっちです…」
ジミー「この後、夕方に店に行ってお前の奥さんによく
儂は明日も仕事があるゆえ、仕事が終わってからはお前の店にいる。夜にお前が戻ってきてから、何があったか教えてくれ…」
ネリ「わかりました…」
ジミーはネリの肩を一つポンと叩くと、うなずいてまた建物の中に戻った。
ジミーは席に戻るとすぐに手紙の続きを書き出した。
羽根ペンをインクに
インクが乾いたのを確かめると手紙を折って
指輪に刻まれていた竜の
ジミー「やあ、お待たせしましたな…」
アイたちが床に積まれた動物の皮や様々な武器、食器などを
みんなはちょっといけないところを見られたような感じで、恥ずかしそうに振り返って頭を下げる。
ジミー「ではこの手紙を持って兵舎へ行き、そこにいる兵士のどなたかに渡してください。ギルドのジミーと言えば分かるでしょう…」
アユミ「ホントに顔が広いんですね…」
アユミの言葉にジミーはゆっくり首を振る。
ジミー「そこの兵舎はギルドから近いので、私のことを知ってる者も大勢います、それだけです。
それとお伝えした宿屋は兵舎とは逆方向になるので、くれぐれもお間違えの無いように…」
アイは改めてジミーに深々と頭を下げる。
アイ「本当にいろいろとありがとうございます。お世話をおかけしました…」
ジミー「いやいや、このギルドにいる者はみな勇者パーティーの方々に多くのクエストをしてもらおうとしております。
困ったことがあれば、我々
どんなことでも出来るかぎりのことはお世話しますので…
それと明後日のことはお忘れなく。また私から使いを
ナオ「いろいろとありがとうございました。」
もう一度全員で頭を下げると、アイたちはギルドの外へと向かった。
ジミーがそのまま倉庫の奥へ行こうとすると、先ほど彼が声をかけて地下倉庫へ向かった女性が近づいてくる。
手にはタクミが出した魔石の入った箱を二つ
ジミー「おうキリ、さっきまでいた勇者パーティーの
キリ「はい、おっしゃっていたこの魔石とゴブリンの死骸とラウンドウルフの死骸を確認しました。
ゴブリンは
ジミー「わかった…売り物にならないものは仕方ないので数に含まなくてよい。あの勇者パーティーにも最初にそう伝えてある。
こちらの言い値で
もちろんこちらもちゃんとした鑑定をしているのだが…」
ジミーの言葉を聞いて、キリと呼ばれた女性も小さくため息をつく。
キリ「最近は無理に買い取りの金額を上げさせようとするパーティーが増えたようで…」
ジミー「まあ昔の勇者パーティーはクエストで魔獣を倒している時にはこれをどこで売ればどれぐらいになるのか分かっている者が多かったが、今はそういうことも分からずに持ち込む
それなのに絡めば金をもう少し出すだろうという、そんなことは覚えているからな…
全く困ったもんだ…」
ジミーの話にキリも前にあったことを思い出したのか、
ジミー「さっきの勇者パーティーの戦利品の鑑定と
キリはそう言われて
キリ「そんなことはありません。ジミーさんに仕事を
ジミー「そうか、では頼んだぞ…」
ジミーはそう言ってうなずくと、倉庫の奥に別の物を見に行く。キリは彼に言われて
その頃、アイたちはギルドを出てジミーに教えてもらった宿屋を探しに向かった。
ギルドを出たところでネリがさりげなく彼女たちの跡をつけるが、人と建物の多さにアイたちの誰もそんなことを気にもしていない。
リラの街はさすがに大きな街だけあって、木造の建物がズラッと並んでいた。
それでも建物の
しばらく全員で目印を探しながら歩いていると、アカリがジミーの言っていた黄色の二重丸の看板を見つけた。
アカリ「あった、あれだよ。」
ソラ「確かに二重丸…」
ナオ「じゃあ、アユミと部屋が
ナオはそう言うとアユミと2人で中に入っていく。宿の中にはすでに先客がいて、
アユミ「すいません…」
ミルト「いらっしゃい…」
ナオ「あの~…ギルドのジミーさんの紹介で来ました…9人なんですが、部屋は空いてますか?」
ナオたちが入った時は忙しさに少し
ミルト「ああ、ジミーさんの紹介かい?それじゃあ大歓迎だよ…一番上の部屋がまだ空いてるよ…
9人って他の仲間はあんたたちよりデカイ大男ばかりかい?」
アユミ「みんな、私たちと同じぐらいです…」
ミルト「じゃあ大丈夫…ここは一泊一人銀貨4枚だよ…」
アユミ「わかりました…」
アユミはナオにうなずいてみせると、ナオもうなずいて外にみんなを呼びに行く。アユミはその間に今晩の宿代を払った。
アユミは気づいたことがあってミルトに尋ねる。
アユミ「この街の両替所はどこにありますか?」
ミルト「両替所?…この街にはたくさんあるけど…一番近いのはギルドの建物のすぐ隣にドアに白い丸を三つ書いている家があるから、そこが両替所だよ…」
アユミ「ありがとうございます。」
アイ「お邪魔します…」
アユミがミルトと話している間にアイたちが入ってきた。
ミルト「こちらがお連れさんかい?一番上の部屋に上がっておくれ…」
アイ「ありがとうございます。」
ソラ「じゃあ、行こう…」
みんなは部屋に上がると、リラの街に着いてから初めて落ち着ける場所に来たこともあって毛布を出して腰を下ろした。
モア「あー、疲れた…」
アイ「フー…」
アユミ「アイ、お疲れ様…」
ルカ「そうそう…みんなの代わりにいろいろと話してくれて…」
アイ「そんなことないよ…」
アカリ「いやいや、あるって…お疲れ…」
モアは毛布の上でぐでぇと寝転がっていて、ツグミやナオもお疲れの様子だ。
タクミも毛布の上に寝転がると、両手足を大きく伸ばした。
タクミ「なんか、久しぶりの人波にすっごく疲れた~…」
ソラ「みんな、大丈夫?」
ナオ「なんか、身体より精神的に疲れたね…」
ルカ「わかるよ…街も大きいし、人も多いし、今までと違うことばっかりだったから…」
アカリ「今日はどうすんの?これから兵舎へ行く?」
モア「えー?…」
アイ「う~ん…」
アイが腕組みをして考え込んだのを見て、アユミが言う。
アユミ「アイが疲れてるんだったら、今日はもういいんじゃない?無理することないよ…」
ソラ「兵舎に行くこと以外に、やることって何があんの?」
ナオ「ジミーさんとの約束は
アカリ「明日はなんもないよ…」
アユミ「じゃあ、今日はもうゆっくり休んで明日の午前中に兵舎に行こうよ…」
モア「じゃあ、その後は?…」
ソラ「その後は…」
ちょっと考え込んでいるみんなを見て、ルカがそれぞれに飲み物を
ルカ「とりあえず、ちょっと休憩しよ…」
アイ「そうだね…疲れてると何も思いつかないし…」
タクミ「ありがとう…」
モア「休暇ぇ~…」
ソラ「あんたが何かしたっけ…」
アユミ「まあ、いいじゃん(笑)…」
モア「いいじゃん!」
全員「(笑)」
ルカが配るミルクティーやオレンジジュース、リンゴジュースを口にすると、みな横になってしまう。
馬車の旅の疲れに慣れない大きな街をさまよった疲れ、それに加えてローフの村のクエストの疲れもあったのだろう。全員が夕方までぐっすり眠った。
ネリはアイたちがミルトの宿屋に入るとしばらくの間外でその様子をうかがっていたが、今日はもう動きはないと分かると自分の酒場に戻ってきた。
教会の鐘が鳴って仕事が終わると、ジミーがネリの酒場にやって来た。夕方だが、店にはまだ多くの客がいる。
ネリの奥さんは彼が席に着くなり、ニコニコしながら素焼きのコップに入れたお酒を出す。
ジミーが彼女に一言二言声をかけ、何か
ジミー「やあ、今日はどんな様子だった?」
ネリ「あの人たちはすぐにミルトの宿を見つけてそこに入っていったんですが、入ったまま一時間経っても出てこなかったんで、こりゃあ今日はもう動かないなと…
また明日の朝からどうなるか見ておきます。」
ジミー「そうか、ミルトの宿に泊まったんだな。それが分かればとりあえずは安心だ…すまないが、明日も頼んだ…」
ネリ「もちろんです、了解しやした…」
ジミーは酒を飲み干し、お代をテーブルに置きながら立ち上がってネリに手を振ると、ネリの奥さんにも愛想を言いながら酒場を後にした。
*
まだ陽は高いが、教会の鐘の音が響いてツグミが目を覚ました。
ツグミ「ああ、もうこんな時間…ねえナオ、もう夕方だよ…」
ナオ「ううう…もう起きないと…アイ、アカリ、寝過ぎだよ…」
アイ「う~ん…もうちょっとだけ…」
アカリ「は~あ?アイ、朝じゃないんだから…」
みんなはもぞもぞと起き出して、それぞれに夕食の準備を始める。
パンと飲み物に野菜、それとハムやチーズなどを出して並べると、火が使えない時の定番の食事だが今日は昼食を落ち着いて食べられなかったのもあり、みんな次々と口に運んでいく。
眠って疲れが多少取れたおかげで食欲も
食事が終わって、誰が言うわけでもなく座ったり寝転んだりしながら丸くなるとソラがみんなに聞く。
ソラ「ねえ、明日時間があるならお風呂に行きたいんだけど…
ずっと誰かが出す水かぬるま湯で身体を洗ってただけじゃん。久しぶりにお風呂に
ルカ「確かに、それいいね!」
ナオ「問題はお風呂というか、銭湯のような場所があるかどうかね…」
アカリ「今まで見なかったからね…」
ソラ「ムムム…」
アユミ「とにかく宿のおばさんに聞こうよ…私、みんながここに来るまでに両替所の場所を聞いたら教えてくれたよ…」
ツグミ「そうなんだ…じゃあ、話しやすい人なんだ…」
アユミ「そうだよ…」
ソラ「あ~ん、お風呂あってほしいよ…」
アカリ「(笑)…」
アイ「他に行きたいとことか、やりたいことってない?」
アイがみんなを見渡す。
モア「お風呂行くんだったら、髪も切りたいよ…もう伸び伸びのぼさぼさだよー…」
アカリ「だよねー…」
ナオ「髪を整えてくれるとこはあるんじゃない?それこそ聞こうよ…」
ソラ「どっちもだよ、お風呂も美容院も!」
アユミ「分かってるって…大丈夫…」
ツグミ「タクミ君はどうするの?」
タクミ「う~ん…」
タクミのことをすっかり忘れていた女の子たちは、一斉に彼の方を見た。タクミは何をどう言えばいいか分からない。
するとナオはタクミの顔を見て、何かを思い出す。
ナオ「こういう古そうな時代の銭湯というか公衆浴場って、混浴が多いんじゃない?」
ソラ「マジで?」
アイ「それは~…」
タクミ「混浴って、それは無理だよ…」
アカリ「タクミとだけ一緒に入るんならいいけど…」
モア「それはいい~♡…」
ルカ「タクミ君だけじゃないよ、多分(笑)…」
ツグミ「それじゃあダメだよ…」
お風呂という言葉を聞いてテンションが上がっていた子も、さすがに混浴と聞くと腰が引けてしまう。
ナオがとりあえず話をまとめた。
ナオ「まあ、お風呂のことは聞いてから考えようよ…まずは公衆浴場がないと駄目だし、あっても混浴ならやめておこう…」
アユミ「美容院のことも聞いたらいいよ…この街は広いからそういう場所ってあると思うよ…」
ルカ「あってほしいね…私ももう髪ゴワゴワだし…」
モア「何とかしたいよー…」
タクミ「オレも散髪はして欲しいかな…」
タクミがボソッと言ったのを彼女たちは聞き逃さない。
ソラ「だよねー…」
アカリ「その
タクミ「これ、ローフの村にいた時に一回剃ったんだけど…」
タクミは薄っすらと髭に
アイ「めちゃ前じゃん…」
ソラ「すぐに伸びるもんだね…」
モア「もう顔真っ黒だよ…」
タクミ「髭剃りって鏡もいるし、それなりに時間も掛かるから何もない時じゃないとできないよ…」
アカリ「まあ、戦いの間も無理だけど、雨でテントに閉じ込められても無理だね…」
ナオ「じゃあ、美容院か理髪店は決まりだね…」
モア「じゃあ決まったから、もう寝ようよ~…」
ツグミ「だいぶ寝たよ?」
モア「まだまだ眠いよ…」
アユミ「(笑)…」
モアがいかにも眠そうに大きなあくびをして、みんなクスクス笑う。
アイ「まあ、別にやることもないし、もう寝よう…」
モア「サンセ~…」
そんなことを言いながらも、他の子たちも片付けて毛布に包まるとすぐに眠りついたのだった。
そして次の朝。早朝から教会の鐘の音が遠くから響いてきて、みんなはぼんやりと目を覚ます。
アイはとりあえず起き上がるが、座ったままあらぬ方を見ている。そんなアイにアユミが声をかけた。
アユミ「アイ、おはよう。」
アイ「ふあああ…おはよう…まだ眠いよ…」
アユミ「まだ目がちゃんと開いてないもん(笑)…」
タクミ「ううううう…」
ソラ「う~ん…起きてすぐにあの馬車に乗らなくていいから、それだけでサイコーだー…」
ツグミ「(笑)…」
ナオ「さあさあ、起きて準備しよう」
ナオやアユミに言われて、みんなは起きて朝食にする。
食事を取っている間に外の人の声や足音が次第に大きくなってきた。ツグミが窓についている引き戸を少し開けてみる。
ツグミ「ねえ、朝から人が多いよ…」
アカリ「どれどれ…おー、何か結構すごいね…」
ソラ「なになに?」
モア「私もー…」
ドムニの町でも朝から畑へ行く人々は少なくなかったが、ここリラでは早朝から多くの人が行き交っている。
中にはアイたちと同じように武器を
ここがこの近辺で最も大きな街だということがこれだけでも実感された。
ナオ「じゃあもう兵隊さんもいるはずだから、すぐに兵舎へ行こう…」
アイ「そうだね…早く終わらせると早くゆっくりできるよ」
タクミ「何か変な言いがかりとかつけられなきゃいいけど…」
アユミ「ジミーさんは手紙を見せたらいいって言ってくれたから、大丈夫じゃないかな?…」
ソラ「まあ、とにかく行こ!」
モア「ああん待ってよ…まだパン残ってるんだから…」
みんなはすぐに食事を済ませて武器を出し、兵舎へ行く準備を整えた。
一階に下りていくと、もう残っているのはアイたちだけのようだ。ミルトは部屋のあちこちを掃除していた。
アユミ「おはようございます…」
ミルト「ああ、おはよう…出発するのかい?」
ナオ「今日も
ミルト「そうかい、じゃあすまないが前払いになるんだよ…いいかい?」
アユミ「わかりました。」
アユミは今晩の分を支払った。ミルトはそのお金をしまうとうなずいて言う。
ミルト「お代は
ナオ「あの~…ここって公衆浴場や髪を整えてもらえるお店ってありますか?」
ミルト「えーとね…公衆浴場も理髪店もここから三筋奥へ行ったところになるんだよ…ちょっとこっちへ来て…」
ミルトはそう言うと、アユミやナオといっしょに宿の外へ出て、ギルドと逆の方向を指す。
ミルト「この道を行くとすぐに左に曲がるところがあるから、そこを曲がってこの道にそった通りのちょうど三つ目の通り、そこのすぐ右手が公衆浴場だよ…
その向かいに理髪店があるから、身体をきれいにしてからお店に行けばいい…」
アユミ「公衆浴場って、混浴ですか?」
ミルト「そんなわけないよ、ちゃんと男女で分かれてるから…それとも混浴が良かったのかい?」
アユミ、ナオ「いえいえいえいえ…」
2人は大慌てでミルトの言葉を否定する。
ミルト「浴場は分からなきゃその辺で聞けばいい…
理髪店の名前はオイガの店って聞きゃこの辺りのもんなら誰でも知ってるよ…」
ナオ「ありがとうございました。」
ミルト「じゃあ、気をつけてね…」
ミルトが丁寧に教えてくれて、ナオもアユミもホッと胸をなでおろす。
3人の様子を見ていた他のみんなもミルトが店に入るとすぐに聞きに寄ってきた。
ソラ「ねえねえ、どう?お風呂あった?」
ナオ「大丈夫…この奥の方へ入っていったらあるんだって…」
ツグミ「混浴、じゃないよね…」
アユミ「そっちも大丈夫…」
ナオ「女将さんの口ぶりだと、男女別々がここだと普通みたい…」
ルカ「よかった…」
アカリ「で、美容院は?」
アユミ「一応理髪店って言ってたけど、お風呂のすぐ近くにあるって…」
アイ「理髪店?…大丈夫?…」
ナオ「それは行ってみて、聞くしかないね…」
モア「う~ん…」
公衆浴場のことで安心していると、今度は美容院のことが不安になってきた。何人かが
アイ「とりあえず、まずは兵舎へ行ってやることを済ましてしまおう。」
アカリ「そうね、それからだね…」
タクミ「オッケー…」
ソラ「じゃあ、出発!」
モア「しゅぱあつ~って、どっち?」
ツグミ「モアちゃん、こっちだよ…」
モア「あ~ん、置いてかないでよ…」
朝からみんながわいわい言いながら兵舎へ向かう中、ネリはすぐ近くでアイたちの今日の予定をすっかり聞いていた。
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