ワンダラーズ・イン・アナザー・ワールド ~男子は僕ひとりだけがクラスの女子といっしょに異世界へ送られたけど、僕が抱くことで彼女たちは強くなります。~ 作:イジー・ムラシロ
夕方。
モアが人差し指からロウソクの炎のような火を出して、その火をゆっくりと地面に置いたティッシュペーパーに点ける。
と、タクミがすぐに火の
ティッシュの火はあっという間に枯れ葉に燃え
陽が
タクミは慣れた手つきで枯れ葉と枯れ枝を組み、それに今、モアが出した火を点けたのだ。
火が大きくなるのを見ながら、アユミやルカがパンが入った
ツグミ「…あの~……『食器』っていう能力も付いたから…もしかしたらお皿かコップが出てくるかも…」
アイ「それはいいね。じゃあ、ちょっと出してみて。」
ソラ「断然、コップがいいけど…」
アカリ「ちょっと祈っとこう…」
ツグミはみんなから少し離れて、地面に手を置く。
すると、いつの間にかその手の周りにマグカップのような格好をした持ち手の付いた
モア「やったー!」
ナオ「よかった…」
ソラ「お皿より今は断然コップでしょ。」
ツグミ「人数分、あるかな…」
コップはどれも分厚く、
みんなはそれぞれが転がっているコップから思い思いのものを取り上げる。
アユミ「大丈夫。ちゃんと人数分あるよ。」
アイ「ってか、人数分よりずっと多いよ。」
モア「私、これー!」
ルカ「まだもらってない人、いるかな…」
タクミ「あっ、オレにもちょうだい…」
アカリ「ハイ、どうぞ。」
ソラ「これでゆっくりと水が飲めるよ…」
アユミとルカが水の入った
ソラ「パンと水だけでもお腹に入れると生き返るねー…」
アユミ「お菓子とかなかったから…」
ルカ「なんか長いような…短いような…そんな一日だったね……」
モア「長かったよ~…タクミとシた以外は他に何にもすることなかったし…」
アカリ「まあ、タクミだけはずっとシてたけど…」
アイ「焚き木
コップを使うことで昼の時よりは飲みやすくなったのだろう。みんなさっきよりも多くの水を飲んだ。
ツグミ「水をこんなに飲むのなんて、久しぶりだね…」
ルカ「何となくお茶とかジュースとか飲んじゃうもんね…」
ソラ「でもこの水、なんか
アイ「分かる…ごくごく飲めちゃうよ…」
アユミ「パンもまだあるから…」
アカリ「ありがとう…でも、あと一個は多いかな…」
ナオ「じゃあ、私と分けない。私も一個はちょっと…」
ソラ「私も半分がいいんだけど…」
アユミ「わかった(笑)…私がソラの半分、もらうから…」
ソラ「ありがとう!(笑)…」
全員がパンと水の食事でお腹を満たしている間にすっかり陽が暮れた。
虫の声と聞いたこともない鳥の声がずっと
女の子たちは周りの濃い闇が怖いのだろう、お互いに腕を組んだり、肩を寄せたりしている。
みんながしばらく黙って焚き火を見ていると、アイが口を開いた。
アイ「…で、明日から…どうしよう?……」
それぞれがお互いの顔色をうかがうようにして、誰も何も答えない。
そんなみんなの様子を見てナオが言う。
ナオ「…正直に言うと、まだここから動くのは危ないと思うの。とにかく今はタクミとヤッて、それぞれができることを増やしていくしかないと思う…」
アイ「やっぱり…それしかないか……」
アカリ「…何かできるようになった、って言っても、まだ最低限のことだけでしょ……これじゃあどうしようないね…」
ソラ「でも…今日みたいに一人ずつだと、時間がかなりかかっちゃうよね。」
ソラの言葉に今日一日のことを思い出したのか、何人かが黙ってうなずく。
ナオ「じゃあ、2人ずつでスルのはどう?」
アカリ「3Pするってこと?」
ナオ「そう。経験のある人と、まだ今日初めてだった人が組んで、2回か3回ずつすれば多少は時短になるんじゃないかな…」
ルカ「ちょっと…恥ずかしいけど…」
今日が初めてだったルカとアユミとツグミは3Pと聞いて下を向いてしまうが、ナオはそのまま話を続けた。
ナオ「あとは、今日のように一日に一回だけじゃなくて、何回もシたほうがいいと思う…」
ソラ「っていうか、何回もシたいけど…」
アイ「それはあんたの希望でしょ。」
ソラ「それがみんなのしたいことなら、いいんだけど(笑)…」
アカリ「あんたはヤリたいだけでしょ(笑)…」
さっきからヤル気満々のソラにアイとアカリが
モア「え~、それだけでいいじゃん。」
ルカ「モアまでそんなこと言って…」
アユミ「でも、現実的なことを考えると、やっぱり回数するしかないと思う……それで出来ることが増えていくとしたら…」
アイ「…はあ~、確かにナオやアユミの言う通りかも…」
アイは気が向かないのか、しぶしぶナオやアユミの言葉に同意する。
そんな言葉を聞いてソラが念押しする。
ソラ「じゃあ、交代で何回も、でいいね…」
モア「やったー!」
ナオ「なんか、ちょっと違うんだけど(笑)…」
アカリ「で、1人ですんの?それとも2人?」
アイ「じゃあ2人でして、テンポよく交代ね…」
ソラ「仕方ないな~(笑)…」
ソラとモアは2人とも今すぐタクミを連れていこうかというような表情をして、お互いに目が合うとニッコリと笑い合う。
そんな2人の様子に他の女の子たちはクスクスと笑う。
アカリ「あんたたちは、ホントにヤリたいだけだねー(笑)…」
ソラ「え~、違うよ……みんなのためだよ……」
モア「みんなのためー!…」
アユミ「とてもそんな風には見えないけど(笑)…」
ソラ「みんなのためにタクミとヤルんだから…」
アカリ「いや、完全に自分自身のためだよ…こいつは…」
ソラ「いやいや、みんなのためだって(笑)…」
モア「ねぇー(笑)…」
アイ「(苦笑)」
正直な気持ちが
アイ「じゃあ、タクミはこれから大変だけど、ちょっと
タクミ「えっ?えっ?一日中?」
アカリ「そうそう…」
アイ「話、聞いてた?…」
タクミ「まあ……」
タクミはぼんやりした表情で小さくうなずく。
ソラはタクミの後ろに回り、両手で肩をバシバシと何度も叩く
ソラ「よかったな、タクミ…エロゲーで夢見たことが現実になったな…」
タクミ「いや~…そんなことは……」
アカリ「一日中ヤルのがこんなに大変だとは……」
ナオ「思ってなかったでしょ(笑)…」
タクミ「……確かに……」
タクミが正直に首を縦に振るのを見て、モアが口を
モア「え~、気持ちいいじゃん。ずっとシてたいよー…」
アイ「こういうのがいるから、大変なんだよ…」
ナオ「まあ、ちゃんと満足させてあげるから(笑)…」
ソラ「こう言ってて、ナオが一番
ナオ「え~、アカリじゃないの?」
アカリ「う~ん、どっちもどっちかな…」
ソラ「やっぱり明日から、タクミは無事じゃすまないね(笑)…」
ナオ「たぶんそうね(笑)。」
タクミ「え~~~‼」
全員「(笑)」
タクミの絶望的な
笑い声が収まると、アイがあらたまって言う。
アイ「とりあえずタクミとのことはいいとして、それ以外にするべきことってなんだろう?」
アユミ「まずはやっぱり食事のことだと思う。
私もルカも今は何もないから食事の
アユミの真面目な話に、みんなは静かになって耳を
アカリ「確かに…魔法ってスタミナを使うって書いてあったよね…」
ナオ「だからって、アユミとルカが今日は疲れて食べ物は出せないってなるとヤバいもんね…」
ルカ「じゃあ、私とアユミちゃんでパンと水をストックしておかないといけないね。」
アイ「そうなるね…」
ツグミ「能力が増えてきたら、私やソラでも出せるようになるかもしれない。」
ソラ「そん時はたくさん出すよ(笑)。」
ナオ「ソラはそれよりティッシュとタオルだよ…私とツグミは毛布だね…」
ナオがソラとツグミの方を見ると、2人とも分かったとうなずく。
アカリ「能力が増えて、出せるものが増えれば、その時にまた考えればいいよ…」
アユミ「…今はそれぞれが出せるものをストックしておく、ってことね…」
アイ「それ以外だと、やっぱ焚き木だね。今日も集めたつもりだけどさ…」
ソラ「使うと結構なくなるねー…」
モア「でも、制服じゃ雑草の中まではいけないよー。」
モアは昼の焚き木集めで何かあったのか、いかにも大変だったというふうに顔をしかめて、その言葉にアカリも同意する。
アカリ「それはホント…スカートじゃ、行けるとこが限られちゃうよ…」
アイ「それでも我慢して集めないと…」
ルカ「作業用の服があったら…」
アユミ「それこそルカが着てたジャージでいいんだけど…」
ソラ「って、ルカ、いつの間に制服姿なの⁈ジャージだったじゃん!」
ソラはまじまじとルカの制服姿を見て、
ルカは一応自分の制服姿がみんなに見えるように手を広げる。
何人かはルカが教室でジャージだったことも忘れていたのか、「ああー」とか「そうだ…」という声を上げる。
ナオ「あんた、なに今ごろ言ってんの?朝からずっとこの格好だよ。」
ソラ「…気づいてなかった…」
モア「私もー(笑)…」
ルカ「(笑)。」
ソラ「いや~、着替えたのかな~って(笑)…」
アカリ「んなわけないじゃん(笑)。」
アイ「ハイハイ、話が
アイが手を叩いて話を元に戻そうとするが、ソラは小声でルカに聞く。
ソラ「ルカはやっぱ、ジャージは持ってないの?…」
ルカ「うん…着替えたわけじゃないから……あったらよかったんだけど…」
アカリ「他は何が
アイ「あのね、私とアカリは『剣』とか『槍・矛』とかいう力はあるんだけど、そんな武器なんてないから…
とりあえずちょっと真っ直ぐで、持ちやすい木の棒を探そうか…」
ルカ「確かに武器みたいなものは欲しいね…」
このタイミングで遠くから野犬かオオカミの
ツグミ「…怖い…」
アカリ「確かに…木の棒でいいから準備しておかないとダメね…」
ナオ「この小屋の
ソラ「まさか、引き戸を閉めるだけ?大丈夫?」
ルカ「ううん…戸の横につっかえ棒が置いてあったよ…」
モア「つっかえ棒って…」
ソラ「そんなんで大丈夫なの…」
また遠吠えが聞こえてきて、それぞれが不安そうに辺りの山を見渡す。
ナオ「でも、
タクミ「野犬とかオオカミなら、つっかえ棒が外れなければ大丈夫だと思う。」
ツグミ「クマとか来たらどうなるかな…」
ナオ「クマだと鍵しててもダメだよ…」
アカリ「来ないことを祈るしかないね…」
ツグミ「大丈夫かなぁ…」
ツグミの
アイ「え~と、あと、身を守るための力は『投石』ね…」
ソラ「石なら川原にいっぱいあるじゃん。」
アイ「だから、時間がある人は川原で石を拾っておいてほしいの…投げるのにちょうどいいくらいのを見て、集めておいてくれるとありがたいんだけど…」
ナオ「アイやアカリに最初に付いたぐらいだから、ソラやルカにもすぐに付くかもしれないね…」
ルカ「じゃあ、結構量があってもいいのかな…」
アカリ「ストレージにはいくらでも入れとけるから、いくらあってもいいよ。」
ソラ「武器は今のところ、木の棒と石か…」
ツグミ「魔法が使えるようになったら、すぐに練習するね…」
ナオ「うん、できるようになったら、すぐにやってみよう…」
アイ「とにかくここは屋根も壁もあるから、すぐに襲われて危険ってことはないよ。しばらくはここで過ごそう。」
話が途切れて全員が黙ってしまうと、ツグミがポツリと言う。
ツグミ「……私たち…もう帰れないのかな……」
そんなツグミの言葉にアイは大きく首を振る。
アイ「そんなこと、ない。絶対に戻るんだから…」
みんながアイの顔をジッと見つめた。
ナオ「…まあ、明日に帰れるとか、そういうことは無理そうだけど…」
ソラ「でも、こんなところに呼べるんだから、戻ることもできるよね?」
アユミ「普通に考えると、できるような気がするけど…」
アイ「とにかく、あんなことが書いてあるからって、それを信じることはないよ。
絶対に帰る方法はあるから…」
アイはみんなに言うというよりも、自分自身に言い聞かせるように言う。
ナオやアカリもうなずいた。
ナオ「まずは、ちゃんと生き抜いていくことじゃないかな…無理して危ない目にあうと意味ないし…」
ルカ「でも…なんか理由があって私たちをここへ呼んだんでしょ…」
アカリ「そこがはっきり書いてないからね……」
ルカ「だから、そんな簡単に私たちが危険になるようにするかな……」
ソラ「ここまでチートもあったから、やっていけるようにしてくれるかもよ。」
アイ「言われるがままもイヤだけど…」
アユミ「でもナオが言うように、まずは無事にやっていけるようにしよう…」
アカリ「みんなで帰れるためにもね……」
ツグミ「わかった…絶対にみんなで帰ろうね…」
全員がツグミの言葉にうなずいて、しばらくの間黙って焚き火を
そうしているうちにモアが眠そうに伸びをしながらあくびをする。それにつられて何人かもあくびをした。
アカリ「そろそろ寝ようか…」
ナオ「火は消さないと…」
タクミ「う~ん、仕方ないから水をかけようか…」
タクミがしぶしぶ言うのを聞いて、モアは
モア「水かけたらいいんじゃないの?」
タクミ「ホントは土を
ルカ「水じゃダメなの?」
タクミ「水をかけると、明日まだ濡れてたらここは使えないから…」
アイ「でも仕方ないよ…ちゃんと消えてる方がいいんだから…」
タクミ「明日はまた別のところでしようか…」
ソラ「じゃあ、水かけるよ!」
ソラが水を出そうとするのを見て、アユミがびっくりする。
アユミ「待って‼火が消えたら、真っ暗になっちゃうよ…」
ツグミ「あっ、ちょっと待ってね…」
ツグミがナオに耳打ちすると、2人はみんなと離れて両手を上にかざす。すると、2人の両手から
ソラ「うわぁー…」
モア「何それー!」
ナオ「私とツグミに『光源』って能力が付いたから、灯りが
アユミ「よかった…」
ソラ「じゃあ、今度こそ火を消すよ。」
アイ「火が消えたら、トイレを済まそう。」
アカリ「そうそう、夜中に外に出たくないからね。」
モア「うわぁ、急がないとー。」
ツグミ「大丈夫だよ…」
ナオ「すぐに消したりしないから…」
焚き火を消すとそれぞれが順番に
タクミが引き戸を閉めて、つっかえ棒が効いているのを確かめる。
ソラ「あ~、大変な一日だったー……」
アカリ「っていうか、まだ一日しか経ってないよ……」
アイ「まあ、仕方ないから今日はもう寝よう……」
ナオ「もう灯り、消していいかな…」
アユミ「ありがとう…おやすみなさい…」
ナオ「おやすみなさい…」
モア「おやすみ~…」
異世界に無理矢理連れて来られた一日目が、やっと終わった……。
この後3Pのシーンがあるような話しぶりでしたが、しばらくR-18シーンはありません。
ホントーに申し訳ございません。m(_ _)m
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