ワンダラーズ・イン・アナザー・ワールド ~男子は僕ひとりだけがクラスの女子といっしょに異世界へ送られたけど、僕が抱くことで彼女たちは強くなります。~ 作:イジー・ムラシロ
ソラ「ねえ、それで今日この後、どうすんの?」
朝からこれからの戦い方を一通りおさらいすると、もう陽は頭の上にまで
ソラはやはり気が
そんなソラの様子に、アカリが離れたところから落ち着くようにと両手のひらを下に向けるように何度も動かす。
アイもわざとゆっくりとソラに答えた。
アイ「もうすぐ正午になっちゃうし、今日は午後にもう少しだけシミュレーションをして明日の朝から出発しよう。」
ソラ「そんなんじゃ緊張感、無くなっちゃわない?」
ソラがまた口を
ナオ「戦いがうまくいかなくて、もしも日が暮れたらかなり危険だよ…
朝からならまだ陽が高いうちに脱出できると思うから明日の朝からにしよう…」
ソラ「なんかうまくいかないのが前提みたい…」
アユミ「そうじゃないよ…」
ツグミ「そう…もしも誰かが怪我してもその子を助けながら戻ってこれるようにするのは大事だよ…
それと最終的にクエストがうまくいかないのは別じゃないかな…」
ソラ「…ゔゔゔゔ…」
アカリ「まあ、まあ…」
アイもソラの隣にいって座る。
アイ「ねえ、前にソラがやられた時は運良くオオカミが
前みたいにもしソラがやられて、今度そのまま助けられなかったら
だから、どんな時でもみんなが無事で戻れるように考えないと…」
ソラ「ま、まあそうだね…」
以前にオオカミに襲われた時のことを言われると、さすがにソラもこれ以上何も言えなかった。
アユミ「ちょっと早いけど昼食にしよう…」
ソラと他の子の気持ちが合わない様子を心配そうに見ていたアユミはホッとして声をかける。
タクミやルカが彼女の言葉にうなずいて、パンと飲み物を出し始めた。
食事のためにみんな
アユミはそんな人のためにパン粉とミルクティーのお
食事が終わるとタクミとアカリとソラで小さい方のテントを張る。
他の子たちはそれぞれに戦いのシミュレーションをしてみたりテントに横になったりするが、オオカミの鳴き声がする度に誰もが落ち着きなく何度も川の向こう側に目をやった。
アイの提案で夕食もいつもより少し早めにする。アユミが朝から準備をして以前に評判が良かったレンズ豆のトマトスープを作っていた。
みんなが緊張感に押し
ソラ「あー、こないだもそうだったけどこのスープ、ホントに美味しい!」
ルカ「ホッとするね…」
アカリ「ホントだね…お母さんの味みたい…」
アユミ「私、アカリのお母さんに会ったことないけど(笑)…」
アカリ「確かに…うちのお母さんもこんなの作ってくれたこと無かった(笑)…」
ツグミ「フフフ(笑)…」
タクミ「ハア~、このトマトのちょっと酸っぱいのと、豆のちょっと甘いのがちょうどよくてうめぇ~…」
ソラ「なに、食レポ?(笑)…」
アカリ「でも、タクミの言う通りだけど(笑)…」
モア「おかわりいい?」
アユミ「大丈夫…そう言うと思って多めに作ったから…」
ナオ「それで
スープを食べるのを通してみんなの口も軽くなって会話も
昨日今日と戦いのことで頭がいっぱいになっていたのがほんの少しだけ忘れることができ、アユミは胸をなでおろす。
その間もオオカミたちの
アイ「スープって他に何があったっけ…」
ソラ「クリームスープ?」
ツグミ「それって、何が
みんながアユミの顔を見るので、アユミは笑ってしまう。
アユミ「(笑)…クリームスープだとホワイトソースがいるから、まずはバターだね。」
ルカ「バターなら出せるよ…」
ナオ「後は小麦粉をバターとしっかりと
アユミ「それを牛乳で
モア「やったー!」
ナオ「実際作るのは結構大変だけど(苦笑)…」
全員がクリームスープの話で目を
アユミ「じゃあ、クエストが終わったら今度はクリームスープだね。」
モア「その前にカレーだよ…」
ソラ「そうだよ!」
ルカ「(笑)…」
アユミ「オーケー…了解しました(笑)…」
全員「(笑)…」
スープ一つで久しぶりにみんなが笑って話せる時間を過ごす。
食事を終えるとアイが改めて明日のことを確認した。
アイ「明日は明るくなったすぐに起きて、食事を済ませたら出発するから…
全員が
アユミは橋を
向こう岸に渡った後は朝に言ったように戦う準備をしよう…」
皆、アイの言葉を真剣に聞いている。温かい食事で
ナオも真面目な顔で補足する。
ナオ「とにかく明日は無理はしないでおこうね…
もし上手くオオカミが退治できなくても、その時は
アカリ「向こう岸にいる魔獣のオオカミってのが、私たちが前に戦ったオオカミとどれぐらい
ツグミ「前は『バリア』も『バリラ』も無かったから、そういうのがあるだけでも大分安心だね…」
タクミ「魔法だけじゃなくて、武器も鎧や兜もあるし…それはかなりの違いだよ…」
ルカ「上手くオオカミを退治出来ればいいけど…」
またみんなに不安が起きそうな空気を
アイ「じゃあ、今日はもう寝よう…」
アユミ「寝付けなさそうって人は言ってね…『ヒール』でも『ケア』でもするから…」
ルカ「じゃあお願いしようかな(笑)…」
ツグミ「私も…」
モア「私も、私も…」
ナオ「ねえ、アユミだけじゃなくて私もするからね(笑)…」
タクミ「オ、オレもお願い…」
アイ「じゃあ、私もお願い(笑)…」
日が暮れてもまだ時々オオカミの遠吠えは聞こえていたが、みんなは変わらない様子でテントに向かった。
そして、次の朝。
早朝からオオカミの遠吠えが響いて、みんなは目を覚ました。誰も大声を出すようなこともなく、
食事を終えると、アイの指示で全員が革鎧の上下と兜を身につけた。
これまでは誰かが冗談を言ったりもしたが、さすがに今朝はみんな真剣にお互いの
初めて鎧や兜を身につけることで誰もが本当に戦いに行くのだという気持ちになっていった。
全員が
アイ「とりあえずできるだけの準備はしたけど、今からは本格的な戦闘で想像以上のことが起こる可能性も十分にあるから、とにかくお互いに声をかけ合って助け合っていこう。
オオカミを退治するのも大事だけど、全員が無事でいることが一番だからそこは忘れないように…」
アカリ「オーケー…」
ソラ「了解…」
全員がアイの言葉に深くうなずくと、アイが手を挙げて合図する。
アイ「じゃあ行こう!アユミ、そこの板をどけて…」
アユミはアイの指示通りに橋を塞いでいた板をストレージに入れる。
アユミ「みんな、気をつけてね…」
ナオ「何かあったら、こっちから合図するから…」
アユミ「分かった…すぐにそっちに行けるようにしておくから…」
橋はそんなに長くないが、アイたちには向こう岸にまで行くのに長い時間がかかっているように思えた。
全員が橋を渡り切り、アカリがアユミに手を振るとアユミも手を振り返し、また村人たちが作った板を出して橋を
その間にツグミやナオが指示をして魔法使いのメンバーは『バリラ』で
アイとアカリはみんなから少し離れてオオカミたちの様子を確かめた。
オオカミたちは橋から
だが、オオカミたちはもう自分たちの
アイ「見て!あいつらこっちに気付いたみたい…」
アカリ「こっちへ向かってるようね…」
2人が急いで仲間たちのところへ戻ってきた頃には、オオカミたちは三々五々に固まってこちらへ向かっていた。
ウ~、ワォ~ン…
ウォ~ン…
ワォ~ン…ワォ~ン…
ウ~、ワォン、ワォン…
他のオオカミたちも警戒のためか、
こちらへ向かってくるオオカミたちもアイたちに向けて大声で遠吠えをする。
その腹の底から出てくるような深い、強い鳴き声に全員の足がすくんだ。
アイたちが初めて襲われた時のオオカミも戦った時には恐ろしい顔をしているように見えたが、今度の魔獣のオオカミはそれよりも一回り身体も大きく、眼も
全身を
アイ「さあ、こっちへやって来るよ!魔法と攻撃の準備!」
アイの掛け声でみんな呪文が
アイやアカリは一歩下がって、ツグミやモアたちが『バリラ』のすぐ後ろに立つ。
先頭の何頭かのオオカミはこちらへ勢いよく走ってきた。
ツグミ「準備はいい?いくよ!」
オオカミがあと何歩かで自分たちのところまで着そうなところで、ツグミはそのオオカミに向けて思いっ切り火の玉を投げつけた。
ギャア、キャンキャン
ウ~、ウォン、ワォ~ン…
ワォン、ワォン、ワォン、ワォン
ツグミの『ファイア』が先頭のオオカミに当たったのを見て、魔法を使う他の子たちもオオカミ目がけて勢いよく『ファイア』を出していく。
モア「イヤ、イヤ、ヤ~!」
ソラ「エイッ、エ~イ!」
ナオ「もう、
ウォ~ン…
ウ~、ウォ~ン…
『ファイア』の火はオオカミだけでなく、辺りの草や木にも引火して煙が立ち込めた。
アカリ「油断しちゃダメ!オオカミがやって来るよ!」
ルカ「来た‼」
ルカが声を挙げた瞬間、煙の中から一頭のオオカミがぶつかるように
ギャオ~ン…
ワォン、ワォン…
アカリ「いけー!」
離れたところから出てくるオオカミにツグミたちが魔法を、アイたちは石や投げ槍を次々に投げつける。
初めて鎧姿で戦うとあって、魔法も石や投げ槍も思ったようには飛んでいかない。
それでも近づいてくるオオカミの何頭かには確実に当たった。
火がついて逃げ去っていくものもいるが、ほとんどオオカミは魔法にも石や投げ槍にも
吠えかかり、襲ってこようとするオオカミがその大きな口を開く度、白く尖った牙と共に長く真っ赤な舌がビラビラと揺れる炎のように見える。
ナオ「もう『ファイア』じゃなくて『ウインド』を使って!」
アイ「
ワォ~ン…
ウ~、ウ~、ワォン、ワォン…
ワォン、ワォン、ワォン、ワォン、ワォン、ウ~、ワォン…
魔法も石や投げ槍も
だが、『バリラ』が
オオカミが『バリラ』にぶつかってのたうち回るのを見て、ルカは大急ぎで出した矛でその
ウ~、ウォ~ン…
アイ「そうだよ、ルカ!アカリもソラもタクミもお腹じゃなくて、できるだけ喉元を
タクミ「クソッ、鎧で腕が動かない…」
ウ~、ワォン、ワォン、ウ~、ワォン…
アカリ「えいっ!」
アカリは『バリラ』越しに自分に向かってきたオオカミに剣を振り下ろす。オオカミは顔を真っ二つにされ、血がそこから
モア「わっ!」
ルカ「ダメだよ…それで
タクミ「オラ~…」
ツグミ「エ~イッ…」
アイが『バリラ』に弾かれふらつくオオカミの喉元を槍で突くと、その隣にナオが出てきて「ウィンド・フラッシュ」でお腹の辺りを切り裂いた。
タクミとソラは並んでオオカミを槍で叩いて、ツグミが同じく「ウィンド・フラッシュ」でふらつくオオカミの喉を切る。
オオカミは喉元から血を噴き出しながら倒れた。
みな少しずつ革鎧を身につけた動き方が分かってきて、武器や魔法の使い方が良くなってくる。
辺りは煙とオオカミの血の
ナオ「さあ、もう一重『バリラ』を出そう!」
モア「分かった…」
アカリ「こっちは…大丈夫だから…」
ナオたちが一歩下がったところに新しい『バリラ』を出す間、アイやアカリは向かってくるオオカミに剣や槍を振るった。
ワォン、ワォン、ウ~…
タクミ「ダメだー、槍がー…」
アイ「今行く‼」
タクミが突き出した槍先をオオカミに
アイ「えいっ!」
ルカ「タクミ君!」
タクミ「わっ⁉」
アイとルカが同時に投げ槍を投げつけ、それがオオカミの胴に命中する。その瞬間、オオカミは咥えていた槍先を
ツグミ「タクミ君!こっち!」
ツグミとモアが倒れたタクミの腕を引っ張って新しくできた『バリラ』の方へ引き入れる。
ナオ「さあ、アイもルカもアカリも!」
アイたちが新しい『バリラ』の方へ後退するタイミングで、最初の『バリラ』が弱々しく消えそうになる。
アイたちもツグミたちも『バリラ』の
最初の『バリラ』のすぐ向こうには5,6頭の魔獣のオオカミの死骸が
その向こうにはまだ4,5頭がこちらをジッと見ているが、ハアハアと息をしながらこちらの様子をうかがっているようだ。
ソラ「…
アイ「イヤ、急に襲ってくるかもしんない…」
ナオ「油断しちゃダメ…休んでると思って、突っ込んでくるかもしれないよ…」
オオカミたちは武器を
ツグミ「もう一度、『ファイア』で攻撃してみる…」
アカリ「分かった…私たち、少し下がってるね…」
モア「もうちょっとだけ…休ませてね…」
睨み合いが続くが、やがて先頭のオオカミがこちらへ向かって一気に走り出した。
ナオ「今だ!」
ツグミ「やあ!」
ツグミに続いて、ナオもモアもソラも次々と火の玉をオオカミに投げつけた。
襲ってきた先頭のオオカミ3頭には火の玉が当たるが、残った2頭はそのまま『バリラ』に突っ込んでくる。
グワン!
アカリ「えいっ!」
ルカ「やあっー!」
『バリラ』に激突したオオカミにアカリとルカがそれぞれに剣を振り下ろすと、一頭は頭を割られてそのまま倒れる。
しかし、ルカが
ルカが
アイ「えいっ!」
ウォ~ン…
目の前からオオカミたちの姿が無くなっても、アイたちはしばらくの間それぞれに武器を持ったままジッとしていた。
離れたところいるオオカミたちはずっと「ウォ~ン」と遠吠えを繰り返してはいたが、その声がそれ以上こちらへ近づいてくる様子はなかった。
かなりの時間が
アイ「どうやら、もうこの辺りにはオオカミはいないみたい…」
ナオ「今はこれぐらいにしようよ…」
ソラ「そうだね…これ以上はムリだね…」
アイたちが橋の方を振り返ると、いつの間にかアユミが
アカリが安心させるために自分の矛を
アイ「じゃあ、とりあえず向こうに戻ろう。」
アカリ「私が念のために
ツグミ「ありがとう…」
モア「疲れた…」
全力で向かってくるオオカミたちに自分たちも全力で立ち向かい、誰もがもう
タクミはよろよろと槍を引きずりながら橋の上を歩く。
ツグミやモアがふらふらとするのをルカとアイが支え、一番後ろをアカリがオオカミたちの様子をうかがいながら橋を渡った。
アユミ「みんな大丈夫?誰も怪我はない?」
ふらつくみんなにアユミは心配そうに駆け寄る。
みなクタクタに疲れていたが、アイはアユミに少しだけ微笑んでみんなが無事だと伝えると、アユミはその意を
アユミ「さあみんな、テントに横になって…一人ひとり『ヒール』と『ケア』をするから…」
モア「あ~ん、お願い…もう動けないよ…」
ソラ「ハイハイ、あんたが一番でいいよ…」
ルカ「(笑)…」
アイ「こっちは大丈夫だから…先に橋を
アイに言われて、アユミは急いでアカリも渡り切った橋の入り口を元あった板で塞いだ。
戦いはあっという間にも思えたし、また丸一日経ったようにも感じられた。気づくと太陽はだいぶ高くなっている。
みんなはふらふらになりながら助け合って
アイ「ねえ、ホントに誰も怪我はない?タクミはどう?オオカミに引きずられてたけど…」
タクミ「あー、ちょっと手のひらを
ナオ「ねえー、ちょっとこっちに見せて…」
ナオはそのままタクミの手のひらに『ヒール』をかけた。
他の子はオオカミの返り血は浴びていたものの、目立った怪我はしていなかった。
アユミから回復魔法を受けた子は互いに顔や服にかかった血を
モア「う~、
ルカ「動物の血だからね…これはもう洗濯するしかないね…」
ソラ「どう?まだ顔に血、ついてる?」
アカリ「う~ん…この
アイ「『バリラ』があって、助かったね…」
アイはまだ下向き加減だったが、小さな声でそう
ルカ「前に襲ってきたオオカミより、ずっと強かった…」
アカリ「力が強かったね…」
ナオ「スピードも速かった…もの
ツグミ「『バリラ』が無かったら、あっという間にやられてたよ…」
ソラ「確かに…ホントに勢いがあったし、力もあったし…」
タクミ「最初に突進してきた時は『バリラ』の壁が破られるって思ったぐらいだった…」
アイ「ホントに…ぶつかってもぶつかっても、まだ突っ込んできたし…」
アユミ「何頭ぐらい、やっつけたの?」
アユミはまだ不安そうに尋ねる。アイとナオとアカリが思い出しながら指を折る。
アカリ「最初の『バリラ』のとこに5,6頭いて…」
アイ「その後にやっつけたのが5頭?」
ナオ「でも、火がついたまま逃げてったのもいるから…」
ルカ「じゃあ、まだ7,8頭ぐらい?」
アイ「もう少しぐらいはやっつけたかもしんないけど…」
それでも目視できた死骸は10頭に
ツグミ「あんだけ
ソラ「もう少し倒したと思ったんだけど…」
ルカ「でも、これ以上は無理だよ…」
タクミ「だよね…」
アイはみんなの様子を見てアユミに何かを耳打ちする。そして自分は立ってみんなに言った。
アイ「みんな、お疲れ…今日はよくやったよ…本格的な戦闘も初めてだったし、相手もかなり
だからあれだけ倒せて十分だったと思う…とにかく今日は休息して、体力を回復させよう…」
ソラ「ねえ、明日はどうするの?」
ナオ「それはこの後、どれぐらい回復するかじゃない?もしかしたら明日誰かがどこか痛いとか言い出すかもしれないし…」
アカリ「そうだね…夜にまた考えたらいいんじゃない…」
アユミ「さあ、お
アユミは
みんな疲れ切っていたが、アユミの気持ちを
タクミ「あ~…甘いものが
アイ「分かるー…」
ソラ「これ食べたら、お腹減ってたって分かった…」
ルカ「何それ(笑)…」
アカリ「でも、なぜか分かる…」
ソラ「でしょー(笑)…」
ツグミ「(笑)…」
安全なところまで戻ってきて甘い物を口にして、みんなやっと闘いの緊張から解放された。それと同時に、今までの闘いとは
今までもオオカミや魔獣のクマなどと戦ってきたし、既にゴブリン相手にクエストもこなしてきた。
だが、これまでの相手は偶然戦うことになったか、ゴブリンのようにそれほど危険でないものかのどちらかだった。
自分たちから危険な相手に真正面から戦ったのは今回が初めてで、それだけに今まで以上に危険な、気の抜けない戦いだった。
防御魔法の『バリラ』の盾無しであのオオカミの迫力に正面から
それだけに『バリラ』という防御魔法のありがたさを
お粥を食べ終わると、いつの間にかソラが横になってスースーと寝息を立てていた。アカリやモアも大きなあくびをする。
ルカとナオが片付けに立とうとするのをアユミは手で
ツグミ「アユミちゃん…」
アユミ「いいよ…みんなは休んでて…片付けは私がするから…」
アイ「ゴメンね…」
アユミ「なに言ってんの…みんな、お疲れ様…」
そう言うアイももう起きているのが難しいような顔をしている。ナオとツグミが毛布を出してそれぞれに渡したり、眠っている者には掛けたりした。
誰もが激しい戦闘に疲れ切って、テントの中に横たわった。
楽しんでくださった方や今後が気になるという方は、お気に入りや評価をいただければ励みになります。
また、面白かったところや気になったところなどの感想もいただければ幸いです。よろしくお願いします。