【百合に挟まれるハーレム王】美少女百合カップルから疑似彼氏を頼まれたけど、どう考えても俺に欲情してる件 作:かくろう
【side希良里】
卒業式が終わり、先輩達が体育館から退出するのを見送った。
「あーあ……これでにーちゃんも卒業かぁ。毎日家で会えるけど、なんかなぁ」
「そうだね。毎日のように三年生の教室に押しかけて、先輩達に可愛がってもらった一年間だったからね。新しいクラスになったら同級生達とも関係を築いていかなくっちゃ……」
兄ちゃんを追いかけてこの高校に入ってから、私達はあのハーレムを完成させるために準備してきた。
兄ちゃんと、私と
そこに
五人で幸せに。それが私達の目的だった。
きっと私達にはまだまだ色々な事がある。日本でハーレムなんて受け入れられる訳ないし、きっと色んな人達の誹謗中傷を受けるだろう。
それだけなら私は気にしないけど、直接悪意を向けられないとも限らない。
だからまず必要なのは社会的地位と経済力だと思ったんだ。
何年も掛けて地固めをしていくつもりが、思った以上に早く有名になってしまったのが誤算だった。
そのおかげで色々と順番が狂ってしまったけど、最終的な目的地は同じだから問題無い。
「
「あ、ごめん」
物寂しさから感慨に耽ってしまった所に
我に返った私は在校生達が思い思いに椅子を片付けている中、ぼんやりしながらそれを手伝った。
◇◇◇◇◇
校庭に出た兄ちゃん達が後輩達に何か言っている所に出くわした。
「
『押忍ッ! 分かりましたッ!』
兄ちゃんが空手部の後輩達にそんなことを言ってくれていた。
私達の動画のファンで、いつも視聴してくれたりしてる人達だ。
個人的に声を掛けてくることはなかったけど、兄ちゃんという抑止力がいてくれたおかげも大きい。
できるだけ"二人で"兄ちゃんと学校内で行動を共にする。
そうすれば『あの樋口順平の女達』という印象を付けることができる。
『小さな大将軍』と呼ばれたヤンチャ集団の大ボス。
その弟である兄ちゃん自身も不良の巣窟と呼ばれた空手部をあっと言う間に取りまとめて
そんな肉体的にも存在的にも強い兄ちゃんだから、その周りに美女がはべるのは当然の流れ。
女の一人や二人囲っててもおかしくないという印象を持たせることができた。
まあ兄ちゃんは元々モテるから、私達が教室に入り浸ることで
「押忍ッ! 先輩は、あの二人に恋人がいるかどうかご存じでしょうか」
「うーん、本人達の許可無く教える事はできないかなぁ」
「お、押忍ッ、では、樋口先輩は、お二人のどちらかとお付き合いされておられるのでしょうか?」
「どちらか? それはNOだ」
上手い言い方だな、と思った。
「にーちゃんなんで否定するのかなぁ。カミングアウトしちゃっても良かったのに」
「否定はしてないでしょ」
「え? だって」
「質問は『どちらかとお付き合いしているのか』だから、嘘はついてない」
「あ、そっか。でもなぁ。いっそのこと二人とも俺の女だから手を出すなよって言った方が早くない?」
「一長一短だと思うよ。それだと余計な悪意を招いちゃうかもしれないって
「そうだけどさぁ。彼氏がいる女の方が手を出しにくいと思うんだけど……」
そんな答えの出ない論議をしながら遠目に見ていると、やっぱり兄ちゃんという抑止力が働くことの大きさは重要だと分からされた。
「あの二人に手を出したら、殺すぞ」
『お、押ーーーーーーー忍ッ!!』
「にーちゃんの顔、怖くて格好いい♡」
「うーん、やっぱり二人とも兄ちゃんの女だって言った方がいいかなぁ」
後輩の人達を脅している兄ちゃんの恐怖支配の影響力はとても大きそうだと悟った。
正直、抑止力は必要だ。私達には兄ちゃん以外の男の人は必要無い。
見返りは必要かもしれない。モデル事務所の女の子達でも紹介してあげようかな……。そうすれば私達に固執することなく、兄ちゃんの言いつけを守ってくれるかもしれない。
なんかやだなぁ……。こういう小賢しいことを考えてしまうのは時々自分でも嫌になっちゃう。
◇◇◇◇◇
「ふやぁ、疲れたぁ……」
卒業式の後片付けも終わり、私達は家に帰ってきた。
あと数日通えば、私達も後を追って春休みに入る。兄ちゃん達と沢山想い出作りをするために色々計画している。
今頃兄ちゃんと
「ねえ
ソファに座った
「どうしたの急に……?」
「ほら、今日教室に帰ったら『樋口先輩と付き合ってるの~?』とか詰め寄られたじゃない」
「ああ……一年生の間は適当に誤魔化してきたけど、ウチは堂々と言いたいなぁ」
「私だって……。ただ正直、リスクとか考えると、ちょっとねぇ」
「リスクってなに?」
「だって、複数人でカップルになれるんなら『だったら私も~』とか言い出す人が出てくるでしょ?」
「そんな軽い女をにーちゃんが受け入れるわけないじゃん」
「それはそうかもしれないけど、空手部の人達にしたって、誤魔化してると変に期待持たせちゃうかもだし。早めに彼氏いるってことは伝えた方が良いと思うんだよね」
「その辺はモデル事務所の女の子達でも紹介したらいいんじゃない?」
「あ、それは思った」
「いっそそれぞれに彼氏がいるって言っちゃう?」
「本気で言ってるなら怒るよ……」
「ご、ごめん、冗談だって」
兄ちゃん以外を彼氏だなんて言いたくない。怖気がすることを言わないで欲しい。
「
「ごめん、ついカッとなっちゃった……でも
「私は、にーちゃんとの関係を守る為に必要な嘘なら……、ごめんやっぱ無し。なんかにーちゃんに申し訳ないや」
「まあ、私達普段から百合だって分かるように、それっぽく振る舞ってるけど、実際本当のところはどう思われてるかなんて分からないしね」
「だよねぇ……どうするのが正解なんだろ……そういうの飲み込む覚悟でにーちゃんに相応しくなるために頑張ったけど……、今になってさ、ありのままの私達のままでも、大丈夫だったんじゃないかなって」
「今更そんなこと言ってもしょうがないし、なるようにしかならないよ。でも、兄ちゃん達と一度方針については相談した方が良いかも」
「だよねぇ。それに、あんまり男の人ばかり囲っちゃうと女子達に嫌われちゃうし……」
「何人か妬んでくる人はいるよね」
私達の有名税とでも言うべきか……、そう言った嫉妬による嫌がらせは何回かあった。
今までは兄ちゃんが校内にいる事が影響してなのか、そこまで派手に何かしてくる人は多くなった。
でも、これからは違うかもしれない。
私達はできるだけ女子とも仲良くしてきたけど、それでも妬みによる嫌がらせは止まらなかった。
「はぁ……ハーレムって思った以上に障害が多いよね」
「考えたって仕方ないよ。それに、それは普通のカップルにだってあり得ることだもん。ハーレムなんて条件の一つでしかないよ」
「うん、そうかもね……あ、お夕飯何にする?」
段々考え事で思考が立て込んできたので、リフレッシュするために話題を切り替える。
「にーちゃんもいないし、簡単なものでいいよ……。って言っても
「うーん、パスタでも茹でよっか」
私が夕食を作り、
簡単に作ったパスタとサラダで夕食をとり、お風呂に入ってさっぱりして……。
「きっと、今頃兄ちゃんと
「そうだね……
想像したらムラムラしてきちゃった……。きっと同じ事を思っているだろう
「
二人の意識は重なり合い、寄せ合った唇が触れ合っていった。
◇◇◇
【side有紗】
濡れた瞳を近づけて、
「はぁむ……♡ ん、ふぅ……」
「ん、ちゅ、ちゅ、ふは……ん、むぅ……ん」
心なしかいつもよりキスが激しい気がする。いつもより早いペースでシャツの中に手が伸びてお腹あたりを擦ってきた。
「
「うん……なんか今日は、凄く
はは~ん、兄ちゃんいないから寂しがってるなぁ。
とは言ってもウチも同じだ。
ここ最近のウチらはにーちゃんがいない寂しさを埋める為にエッチすることが多くなってきた。
「はぁ、んむっ、ちゅ♡
「うん、ごめん、ちょっと色々考えてナイーブになってるかも」
兄ちゃんとエッチする時はウチと同じで完全にドMだけど、ウチとエッチする時は少しS気味というか、リードしてくれることが多い。
にーちゃんとエッチ体験を終わらせた後、私達は二人きりでのエッチをする頻度そのものは少なくなったけど、以前よりも中身の濃い事が沢山できるようになった。
「キスマークつけちゃおっ♡ んちゅぅ、ちゅぅううっ、ちゅる」
「ふわぁ、
「たまにはウチもSになっても良いよね、ちゅぅうう♡」
コットンのワンピースのボタンを外し、
いつもはやられる事が多く、良くて互角の攻め合いを楽しむ事が多い私達。
だけど今日は少し違うことになりそう。いつも反撃してくる
これ幸いにと押し倒し、胸を開けさせる。相変わらず綺麗なおっぱいの形してるよなぁ。
「はむぅ、ん、ちゅぅう……♡ ズルいよねぇ、ウチより背丈小っちゃいのにおっぱい大きくてさぁ」
「そんなぁ、ことぉ、はぅん♡
舐められるままに抵抗しない
ヤバい……こんなに可愛い
頬が赤らんで目を伏せながら、いつもより控え目な喘ぎ声を漏らしている。
今日の
ウチは完全にそこへ乗っかる形になることが多い。
ボリュームのある柔らかなおっぱいに指を這わせ、根元の方からゆっくりとマッサージする。
「んんっ、ん、ふぅぁ、あんっ……は、ぁ、っはぁ♡」
みればみるほど大きさも柔らかさもウチよりあるし、張りもあってツヤも綺麗。
身長152 バスト93のなんとJカップ。
それなのにウエストは51、ヒップ82というナイスバディ。
あり得ないでしょ?
なんなのよこの化け物スタイル。モデルじゃなくてグラビアアイドルの方が絶対似合ってる。
ウチだってGカップなのに。
頑張ってにーちゃんの好きなくびれ巨乳を目指してトレーニングしてきたんだから、普通の人よりスタイルが良い自信はある。
ちなみにウチのスタイルは身長156、バスト88のGカップ。
ウエストは53。 ヒップは85ある。
バランス的にはウチだって負けてない筈なのにボリューム感で負けてる。
にーちゃんウチのおっぱいに不満持ってないかな。
「攻められて大人しい
声を我慢しているらしい
プニプニのお腹を通り、おへそに舌が到達した瞬間に声が大きくなる。
「きゃいん♡ んきゃぁううっ、そ、そこだめっ、あ、
「ほへ?
「わ、わかんないっ、んぅ、ん♡ んううぅううっ」
ほじほじと舌を入れると面白い位可愛い声が出てくる。
乳首に向かっていく指をムニムニと動かし、根元から先端に向かっていく。
自然と自分が妖しく笑っているのが分かる。
おっぱいに這わせた手を円運動から乳首に集中させて快感を像出させるように動く。
「んっ、んっ、んっ、んぅう、んぅ~~~~~~っ」
「れろっ……
自分も割と似たようなものだけど、
パンティを脱がしていくと銀色の糸がクロッチに引っ付いて伸びていく。
「凄い……いつもよりめちゃくちゃ感じてるね
「らってぇ♡
「ね、今日はアレ使ってみよっか」
「あ、いいね……、そうしよう」
それはいわゆる大人のおもちゃだった。
レズビアン用のピンク色をした棒状のアイテムで、真ん中のスイッチを押すと振動するものだ。
真ん中から先端に掛けてくびれた部分があり、膣内に入れて振動させると気持ち良くなれる代物。
「改めてみるとなんかエッチな形してるよね」
「うん……処女は捧げたから、おもちゃもおまんこの中に入れられるね……。兄ちゃんの許可はもらったし」
そう、二人でエッチするに当たって、私達が自分達に掛けていた
"にーちゃん以外の男性器を膣内に入れるかどうか"
例えハリボテでも、膣内にモノを入れるのは果たして受け入れられるのか。
今日は自分達を試す機会でもあった。
たぶん、普通の人は躊躇なんかしないんだろう。
ウチも
にーちゃんのおちんちん以外のものをおまんこに入れるのを躊躇してしまうようになっちゃったんだ。
裏切ってるような感覚に陥るんだよね。もちろんそんなの錯覚の話でしかない。
たかがプラスチックの塊なんだから、そんなのは裏切りでもなんでもない。
にーちゃんもそんなの気にしないだろうし。
「
そんなウチの悩みを見抜いたように、双頭のディルドの先端に舌を這わせ、ウチの情熱に火を付けた。
やっぱり
◇◇◇
「んぅ、ん、はぁ……、ちょっと、ドキドキするね」
双頭のディルドを取り出し、パンティを脱いで全裸になった美少女二人。
「ふぅ、んぅ……んぅうううっ……」
「ぁ、くぅうう……ぅ、ふ……んぅ」
ゆっくりとゆっくりと……。ずぷずぷと飲み込まれていく無機物を凝視しながら、その感触をじっくりと味わう……。
「ふぅ、ふぅ……全部、入ったぁ」
「ん……ぅふぅ……確かに気持ち良いけど、なんか」
「やっぱり物足りないね……温かくないし、形も」
「そりゃにーちゃんのと比べちゃったら無機物なんか敵うわけないよ……。だからこうしてっ、んぅう」
「んぅううっ、んっ、ぁ、これ良い……ブルブル震えて、奥に当たるぅ」
振動する表面がポルチオにあたり、順平に開発された性感帯に刺激を送った。
「ふぃうんぅうっ……ぁ、んぅう……っ、ん、
普段から順平の長槍を納めているだけあって奥深い膣内構造をした二人が双頭をズブズブと飲み込み、とうとう根元まで届いてしまった。
振動を続けるバイブの感触を楽しみながらクリトリス同士がキスをして触れ合う。
「「んはぁあ♡♡」」
敏感な箇所が触れ合った瞬間、二人の喘ぎ声が甘みを強めた。
無機質だった快感が生の息遣いに変わった瞬間だった。
「ぁあ、うぅう、
「ウチもぉ♡
互いが互いに、「愛しい人とのセックスには遠く及ばないけど……」という条件は付くものの、初めて味わう振動の愛撫に酔いしれた。
バイブの竿が中で曲がり、二人の弱い所に当たって暴れる。
やがて二人共が自然と顔を寄せ合い、唇を近づけていく。
「んちゅ♡ ちゅ♡ ん、
「
「
「うん♡ しよぉ♡
少しずつクリトリス同士をこすり合う速度が上がっていく。
身体の熱量が増していき、上がったボルテージは息の乱れを生み出した。
「あっ、あっ、あっ、あぁ、♡ ぁあっ♡ これ、もう、もうっ、
「
「いいよ
「「んっ♡ んっ♡ んっ♡ んっ♡ んぅううう~~~~っ♡」」
ビクビクビクンッ!!
ようやく至った絶頂。余韻を広げるように振動を続けるディルドは、そのまま二人の快感を継続的に強めていく。
「ふぅ、んぅ♡ ねえ
「なぁにぃ?」
「物足りないよね?」
「うん……やっぱりプラスチックじゃ満たされない」
「ウチらってさ、もともとにーちゃんのためのレズビアンじゃん」
「うん」
「だったらやっぱり、もっとエッチで見栄えのするプレイを覚えなきゃ」
「それ思ってた。どんな風にするのが良いかな……ぁ、そうだ。兄ちゃんの動画フォルダによるとね」
「うわぁ、なるほどぉ……。これって気持ち良いのかな? やりにくそう……」
「慣れれば大丈夫だと思うけどね。とにかくやってみようよ」
「オッケー♪ じゃあやってみよう」
なんだかんだ動画をみて興奮したというのもある。
二人はこれから始まる未知の体験に思いを馳せて頬を上気させた。
「じゃあまずはウチが先に入れるね……」
ベッドの上でお互いが四つん這いになって尻を向け合う。
「なんか、正面で向き合うより恥ずかしいね、これ」
「言わないでぇ、意識しちゃう……」
既に振動を始めているディルドをツプツプと挿入し、先端を
「んっしょ……ちょっと大変、んぅ……」
「んぅ、はぁぁ……ああぁ、なんかぁ、変な感じが、するぅ…」
バックの挿入とはひと味違う快感が振動と共に侵入してくる。
「ん、んんっ、ぁはぁあ、んぅうっ♡ ぁ、これ抜けちゃいそうぅ……」
「タイミング、難しいねぇ……んっ♡ でも、ちょっとさっきと違う感じがして、好き♡ ぁ、あんぅ、んぁ、ぁあ」
双子のようによく似ている二人。周りからはそう言われているが、本人達にその自覚はない。
「ねぇ、
「んっんっ、なぁ、にぃ?」
「私達、似てるって、言われるよね」
「うん……言われる……」
「んぅひゅぅん、♡ それってぇ、どうして、だと、おもうぅ?」
「ひゃぁ、はぁ、あんぅ、そんなの、分かんない、よぉ♡」
「え~、簡単、だと、思う、っくひんっ、けどなぁ」
「それって、あん♡ どういう、は、♡ぁ、ああ、あ、あ、♡」
「だって、一緒に行動して、一緒にトレーニングしてぇ、一緒にお化粧勉強してぇ」
「ぁ、ああ、あ、んぅ、なんか、分かって、きた、かもぉ……そう、だよね。いつも、一緒にいるし、いつも、一緒にぃ、同じ事、考えて、同じ事、目指してぇ♡」
「そうだよぉ、同じ事、目指して♡ 同じこと、頑張って、それでぇ」
「「同じ人に、好きになってほしいから♡ッ♡、んっ、はぁああ、ぁあ、あ、ああ、ああああああ~~~~~」」
互いが互いに絶頂を味わう。
全く同じタイミングの息の合ったピストンで、少しバランスが崩れると滑り落ちるディルドは見事にバランスを保った。
ビクビクと愛液が同じだけ噴き出し、同じだけ絶頂し、まったく同じ呼吸で喘ぎ、全く同じ息遣いで絶頂し、果てた。
「はぁ、はぁ、はぁ……ねえ、
「なぁにぃ?」
「とりあえず女の子で恋人やってまぁすって、言っちゃおうか」
「だね……。にーちゃんの事は、成り行きに任せようか……。変な虫が付かなきゃいいけど」
「そこは小春ちゃんと花恋ちゃんに任せよ~」
数日後。
学校で始まる、昨日までと違う昼休み、二人は教室でクラスメート達と談話していた。
「町田さん達とこうしてお話するのってなんか新鮮~」
「いつも先輩のところ行ってたもんねぇ」
「そうなんだよねぇ。にーちゃん卒業しちゃったし」
そんな会話が続くなか、いつも通りというか、好奇心旺盛な女子からこんな質問が飛んでくる。
「それでさっ、先輩って付き合ってる人いるのかな? 格好いいよねぇっ」
「うーん、実はウチら、二人で付き合ってるんだぁ」
「え? それって」
「私と
「「「ええええええっ」」」
驚きの声を上げるクラスメート達が一斉にざわつき始めた。
「え、じゃあガチレズってこと?」
「そうそう。だからお互い恋人同士なんだよね」
「え、じゃあ樋口先輩は?」
「もちろん兄ちゃんのことも大好きだよ。たぶん男の人で彼氏にするなら順平兄ちゃん一択かな」
「もしもの話だけどね~。やるとしたら、【私達百合なんで二人とも愛して~】って言うかも」
「あはは、そうなんだ」
学校内ではあらかじめそういう雰囲気作りをしておいたおかげで大きな混乱はなく、むしろ納得する人が増えた。
嘘と事実を織り交ぜることで、徐々に受け入れる人を増やしていくことになる。
事務所にはあらかじめ話を通してあり、投稿動画の荒れたコメント欄に対処するための説明動画をあらかじめ制作しておくなど、事前準備をしっかりとした上でのカミングアウトだったので、そこまで大きな混乱は起きなかった。
この日以降、クリーンなイメージは保ちつつ、キラキラアリスは愛し合うカップルであることを隠さなくなっていく。
性的なコンテンツを含んでいない動画がメインだったため、多少荒れたりはしたものの、二人の普段の行動からイメージが大きく崩れることはなかった。
むしろ二人の中を応援するという温かいコメントが大半を占めたことは、二人の普段からの自助努力のたまものであるといえる。
初めからそういう路線でキャラ作りをしていたこともあり、キラキラアリスはそんな女の子同士のカップルチャンネルとして認識する人も多くなり、ますます人気を博していくこととなった。
後の話になるが、キラキラアリスの二人が樋口順平に受け入れられた事は二人が徐々にイメージを浸透させていくことで、自然と受け入れられて事実と相違がなくなる状態になっていくことになる。
二年生が始まって半年後にはそうなるのだが、そのための努力を始めていくのだった。