最強スーパーヒロインの正体が、クラスのクールで真面目な委員長で、夜な夜なチン媚び腰振りダンスをしている爆乳淫乱牝ペットなのを知っているのは俺だけ。 作:ユリイカ
疲労困憊の体を引きずるようにして帰宅した繋だったが、直後に緊急の連絡が飛び込んできた。強制の参集命令が下され、彼は蜻蛉返りでマンションを発つ。
「繋君、乗ってくださいぃ」
「助かる!」
マンションのエントランスゲート前で待ち構えてていたマスタードイエローのバイクに飛び乗り、ヘルメットを装着する。エンジンが炎を吹き上げ、前輪を浮かせながら大型バイクが夕闇の中を駆け抜けた。
「凛に何かあったのか」
「医療部から緊急の要件だけとしか、わたしも把握してません。おそらく、機密情報が含まれるのかとぉ」
町中を猛烈な勢いで進みながら、夢島も首を傾げる。連絡にあった文言は、「ただちに支部へ来たれり」という一文のみ。それ以上の情報はなかった。
状況証拠的に凛に関することであるとは予想しつつも、詳細は何も分からないままだ。
憶測を口にすることもできず、不安だけを募らせたまま、バイクはシェルター星船支部の前に辿り着く。場末のバーに偽装された店内に飛び込んだ繋を、ミローネが出迎える。
「いらっしゃい、繋くん。待ってたわよ」
「用件は?」
「凛ちゃんのことよ」
無駄な会話は極力省き、繋は単刀直入に切り出す。ミローネもそれに応じ、普段の不真面目さを捨てて応じた。
やはり話題に上がるのは凛である。彼女に何があったのか、繋が尋ねるよりも早くミローネは答える。
「凛ちゃんの獣血衝動が異常に増大しているの。鎮静剤を投与すれば落ち着くけれど、すぐにまた戻っちゃう。今は拘束してるけど、凄まじいわね」
バーカウンターの裏で何かを操作し、天井から大画面のモニターが降りてくる。そこに映し出されたのは、床や壁に白いクッション素材が敷き詰められた直方体の個室だ。その中央に凛がいる。
「おまんこぉぉ♡ おまんこ、おまんこおまんこおまんこっ♡ 繋くんのオチンポで子宮口でディープキスさせてえええっ♡ 切なくてつらいのぉ♡ お願いだからおまんこほじくってぇ♡」
唾を垂らして卑猥な言葉を連発している。白い入院着が部屋の片隅に乱雑に脱ぎ捨てられ、本人は一糸纏わぬ姿だ。乳首を噛んだ跡が残り、陰部からは愛液が垂れ流されている。
どこにカメラがあるのかも分かっていないようで、右往左往しながら繋を求めている。
「鎮静剤を投与してちょうだい」
ミローネの指示で、部屋の天井に設置された噴霧器が動き出す。霧状の鎮静剤が室内に充満し、それを吸引した凛はぐったりとして膝から崩れ落ちる。床まですべて柔らかいクッション素材で、彼女はそのまま眠り込んでしまった。
「とりあえず、こうなってるわ」
「明らかに異常だな。原因は分かってるのか?」
ミローネはディスプレイの表示を切り替える。現れたのは医療部がまとめた診断結果のようだった。
「バイタルに異常は見られない。疲労が溜まっているけれど、それは不自然ではないわね。ただ、全身を精査していると、首筋のあたりになにかの噛み跡が見つかったわ」
「噛み跡?」
写真が数枚表示され、うなじに赤く腫れた箇所が示された。髪に隠れるほどの些細なものではあるが、これくらいしか異変がなかったということの裏返しでもある。繋は首を捻り、かすかな心当たりを手繰り寄せる。
「そうえいば、今日の戦闘は公園だったな。虫が多くて煩わしそうにしてた」
「虫さされ程度なら、獣血がすぐに治癒するはずよ」
獣血保有者は身体能力だけでなく、治癒力も向上している。虫刺されなど、数分もあれば消えてしまうほどだ。だからこそ逆に、彼女のうなじに残っている噛み跡が異常なものであると分かる。
「現在は医療部を中心にして、この噛み跡の正体を調べてるわ。それよりも、目下のところの問題は……」
「エースが出動できないってことだな」
理解の早い繋にミローネは満足そうに頷く。
シェルター所属の獣血保有者は多くとも、ヴィランに対応できる戦闘向きの能力を持った者はそう多くない。特に凛は唯一ハンドラー付きを許されたエースである。彼女の衝動がおさまらなければ、星船市は無防備を晒すこととなる。
「繋くんには二つ、任務を発令します。一つは、ミラクルキャットの不在を埋めるため、警備部員の支援を行うこと」
繋は口をへの字に曲げる。
警備部員への支援とはつまり、彼女たちの獣血衝動の解消、セックスだ。エースが不在である以上、数を揃えなければならない。警備部員の複数人を相手にするのは、非常に骨が折れることだった。
しかし、彼はその直後に更に重大な任務を任される。
「もう一つは、新しいヒロインの選定よ。どうやら最近、獣血が発現した子がいるらしいの。その子とコンタクトをとって頂戴」
「獣血の、発現者?」
獣血は若い女性が保有しているが、その能力が発言するまで自覚症状はない。ごく普通の生活を送っていた少女が、ある日突然ヒーローとなる、ということだ。
そのためシェルターは各地に監視員を置いて、発現者を調査している。迅速に保護しなければ、それはヴィランにもなり得るからだ。
「調査部の報告によれば、かなり強い獣血の反応があったらしいの。だからこそ、ハンドラー自ら接触して、その力を見極めてほしい」
「そう言われてもな。初対面の子だろう」
渋る繋に、ミローネは待っていたとばかりに唇を曲げる。
「前に渡した獣血保有者候補リストがあるでしょう。そこに載っている子よ」
その言葉で繋の脳裏にひとつの予想が浮かぶ。当たっているという確証はなかったが、それは数秒後に証明された。
「吠崎咲。――あなたのクラスメイトよ」