※この作品はR-18です。

異世界なんでも相談所   作:上り坂は下り坂

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18話 意外な相談者

 

 

 全員と肉体関係を持ってから数日後。我が家はすっかりピンク色になっていた。

 

 朝起きたら洗面所で顔を洗い、その場に居たリリスにフェラチオで絞られる。

 スッキリした後にリビングに向かえば、キッチンにてエプロンを身に付けたニルとロリアーナが並んでいるので後ろから乳房を弄びながらおはようのキス。

 ランチョンマットを五人分敷いて、フォークやコップ、飲み物を用意した後席に着けば、ビャクが飛び乗って来るので受け止めおはようのキスともふもふタイム。

 リリスが嫉妬して割り込み、ビャクとリリスを片足ずつに乗せて抱き支え、もふもふとぱふぱふタイムを交互に堪能する。

 

 そうして食事が出来たら揃って朝食を頂き、ロリアーナと食器を片しながらいちゃつき、時々キッチンで致してしまったり。

 ニルは洗濯とそれを干しに行っているので手伝いに行けば、そこでもいちゃつきながら致してしまう。

 

 いわば、盛りのついたオスとメスの巣窟だ。

 

 ちなみにビャクとはこっそりエッチをするのがブームだ。俺の膝に乗っていると見せかけスカート内では挿入しているだとか、順番制に決まった夜のお相手の後。皆んなが俺の隣でスヤスヤと寝静まった頃に、それを横目にエッチをしたりだな。悪い子だよ。

 

 でもって、俺はエッチの度に中出しをする訳だが、なーんか皆んなして孕まない体質なんだよね。

 リリスは自分で制御可能。ビャクはまだ身体機能が出来ていない。

 ロリアーナとニルはエルフと言う種族がそもそも単純に孕みにくいらしい。繁殖力の低下と引き換えに長い寿命を得ているのかもしれない。

 

 まあ、俺からすればスーパーお気楽エッチが出来ているので文句など微塵も無いのだが、リリスを除く三名は俺の子を孕んでさっさと身内判定させたいと言う思惑があるらしい。

 

 俺個人としての所感は、なる様になる。背負うべきものは背負う。そんだけだな。

 

「さってっと。今日ものんびり働きますか〜」

 

 俺は職場の鍵を開けて、開店準備を進めた後、玄関ドアの札を表返す。

 

「なんでも相談所、今日も開店だ」

 

 

===

 

 

「またいつでもお気軽にどうぞ」

 

 腕を上に伸ばし、ぐーっと伸びをする。脱力と共に息を吐き出す。椅子に背を預ける。

 

 千里眼にて満足そうに帰っていく本日十人目の客を見届け、束の間の休憩を得る。

 

「開店したのが八時くらい。三時間で十人。……八百屋の奥様にマッサージしたせいだな……口コミ恐るべし」

 

 

 あれはそう、つい一昨日の夜の事だ。

 

 

 

 ロリアーナとニルヴァーナと落ち着いてエッチをしようと誘い、結局激しいオホ声セックスをした後のピロートーク。

 

『なあ、ロリアーナ。腰の右側凝ってるぞ。解してやろうか?』

 

 ロリアーナをバックで突き上げながら、爆乳長乳じゃないと出来ない乳首を持って乳ごと後ろに引っ張るハード目なプレイをしていた時に千里眼で子宮透視で楽しんでいた時に見えた筋肉の凝り。

 それが本当に凝りなのかを確かめるために、リーマン時代にデスクワークで凝りに凝った自分を解すために身に付けた技術をロリアーナにぶつけた。

 

『んっ……あぁ〜、そこ、いぃ……んっ……んあぁぁ……。チトセ……きもち、いいぞぉ……』

 

 まるで優しくセックスしている時の様な声を漏らすロリアーナの腰を解した後に千里眼で見てみると、しっかりと解せている事を認識出来た。

 やりたいことが出来たので、まるでセックスしているような声では無く、本当にセックスしている時の声をロリアーナから出させながら、店でもやってみようと思い至ったのだ。

 

 その翌日、旦那様との愛情を確かめ合えたらしいご機嫌な八百屋の奥様に、またしても大銅貨一枚で一度マッサージを体験してもらう事にした。

 

 背もたれを外したソファに寝かせて千里眼を発動。

 俺の目はしっかりと筋肉の凝りた血管の詰まりが判別出来るようになっていた。

 ならばやるべき事は一つ。ひたすら解して解して、奥様の日頃の疲れを解消させる!

 

 施術後、奥様はツヤツヤとした様子でうちの店をダッシュで出ていくと、息切れせずに帰ってきて今度は籠いっぱいのじゃがいもっぽい野菜をくれた。

 

 

 

 そんな事があった翌日にやってきた十人の客。その内の五人がマッサージ希望の奥様やらお姉様。

 正直お姉様のマッサージはご褒美でしか無かったので悪くない仕事だと思った。

 

「持ち前の技術に目が合わさると、こんなにも正確且つ満足度の高いマッサージが出来るようになるんだな〜。おもしれぇ」

 

 少し早いがマッサージで自分の身体が少し疲れたのでお昼休憩に入ろう。

 

 玄関ドアの札を裏返しに店先に出ると、曲がり角の辺りでチラチラと顔を覗かせるヴェルダンディーナさんの姿があった。

 

 ちょいちょいと手招きしてみると、ヴェルダンディーナさんが自分自身を指差すので頷き返すとおずおずとした歩みでこちらに歩いて来る。

 

「おはようございます、ヴェルダンディーナさん。うち、寄って行きますか?」

「あ……うぅ……その、お昼ご飯とかって……。し! シンシアさんとか! キリリルさんが! ……一緒に食べたって言ってまして……わ、私も……なんて」

 

 なるほど……? なるほど?? 一緒にご飯を食べるだけでそんなに緊張されていると言うのか?

 

 赤くした顔と、小さな背丈から絶対になってしまう上目遣い。恥ずかしさで勝手に潤んでしまうらしい大きな瞳。

 小さな身体にギャップのあるかっちり目の受付嬢の制服がミスマッチなのにマッチしている。

 

 こうして全身を見る機会は中々無いので非常に眼福だ。それがしかもこんな照れている姿だなんて…………。

 

「ありがたや〜〜」

 

 俺は膝を突いてヴェルダンディーナさんを拝んだ。

 

「ふやっ!? なんでぇ!?」

「一緒にお昼ご飯を食べられる幸福を噛み締めていたんです。良かったらどうぞ、入って下さい。俺も少し早めにご飯を食べる予定だったので」

「そ、そそ、そう言う事ならっ! お邪魔っしっししします!」

「ありがたや〜〜」

「またですか!? なんでぇ!?」

「ヴェルダンディーナさんがうちに入ってくれた幸福を——……」

 

 事あるごとに膝を突いては拝み倒したお陰か、すっかりいつもの調子を取り戻してくれた男耐性の無いヴェルダンディーナさんを相談室へと案内する。

 

 今日はオーラング(オレンジ)の果実水があるのでそれを提供してみる。

 

「わぁっ! これオーラングですかぁ! 私これ好きなんですよね〜!」

 

 オーラングを常備しようと心に決めた。今度八百屋の奥様に金銭じゃ無くてオーラング払いを持ちかけてみよう。

 

 ヴェルダンディーナさんが小さな両の手で木のコップを掴み、くぴくぴとジュースを飲む。コップを口から離して「ぷはっ」と息を吐くと、唇についたオーラングの粒をぺろりと舐め取る。

 その後、まだ飲み足りなかったのか再度両手でコップを掴んでくぴくぴ…………もう一生くぴくぴしててくんねえかなぁ!? ずっと見てたいんだけど!!

 

「おいしいですか?」

「はい! とっても美味しいです!」

 

 なんとも晴れやかな笑顔で言ってくれるぜぇ……こっちが成仏しそう。

 

 だが、どうもコップのサイズが合ってないらしい。飲み口が広いせいでほっぺにまでオーラングの粒が付いてしまっており、俺は今凄まじい葛藤と戦っている。

 

 これを取って食べたい。紳士的に付いてますよと言って拭き取るでも良い。かわいいねと揶揄うのもありだ。

 しかし! それはヴェルダンディーナさんを無用に傷付けてしまいかねない!! ようやく普段通りの笑みが戻ったと言うのに、羞恥を与えるような事をしても良いのか!? 言い訳がねえだろうがああ!!

 

 …………よし。部屋の埃が舞って頬に付いていたように見えたと言ってサッと取ってしまう作戦で行こう。

 

 俺は徐に席を立ち、向かいの席に座るヴェルダンディーナさんの側で跪く……が、見えた。見えてしまった。

 

 ヴェルダンディーナさんが小さ過ぎて、人間の大人用の椅子に腰掛けた際に足が床に着かずにぷらぷらとしているのが!!

 

 うっ!!!! 胸が痛い!!

 

「チトセさん? 急に、その……女性に跪くのは駄目なんですよ……? そう言うのは騎士様か……そのぉ、あのぉ、プロポーズの時じゃないと……めっ、なんです、よ?」

 

 うおっっ!!!! 胸が痛い……!

 

 ぷらぷらと揺らしていた足を揃えて、太ももに手を置き、オーラングの粒を頬につけたまま、少し赤らめた頬のまま、むっとした表情で人差し指を一本向けてくる。

 

 ごはぁッ!? 人は……可愛さで殺せる……!!

 

 暴走する精神を意地で止めて、気持ち悪いにやけ面を見せないように表情筋を固めながら、ヴェルダンディーナさんの頬に手を添える。

 

 きっと今声を出したら俺は「でゅふ」か「ぬふぉ」と言った声が出てしまう気がした。だから必死で顔を取り繕いながら黙って彼女の頬のオーラングを取り去って、速やかに席に戻る。

 

 そして三度の深呼吸の後、俺はようやく言葉を発する。

 

「失礼しました。舞っていた埃がついてしまっていて。部屋の掃除をもっと徹底しておきます。それと、跪いてしまい申し訳ありませんでした。どうもここの文化には疎いもので」

「あっ、あぁ! そうだったのですね! ……そっか、そういえば最初も言葉が不安そうでしたもんね!」

 

 ヴェルダンディーナさんは言葉通りに受け取ってくれたらしく、ニコニコとしたままくぴり始めた。

 俺も肯定を返しながら果実水を頂き、ようやく昼食にありつこうと言う時。またしても彼女は頬にオーラングの粒をつけて見せた。

 

 俺には、もうどうする事も出来なかった。

 彼女の頬に指を伸ばし、粒を取り、自らの口へ運ぶ。

 

「今度、ヴェルダンディーナさん用のコップを買っておきます。だから、また一緒にご飯を食べましょうね。貴方なら俺は大歓迎していますので」

 

 恥ずかしさで俯くヴェルダンディーナさんは小さくこくんと頷くと、顔を手で覆ってしまった。

 

「種族はハーフリングで良かったですよね?」

 

 こくんと頷く彼女の頭を優しく撫でて、オーラングの果実水を新たにコップに注ぐ。

 

「おかわりいっぱいありますよ」

「いじわるですぅ…………」

 

 俺は途轍もなく幸せなひと時を堪能することが出来たのだった。

 

===

 

 あれから数時間後。

 午後も十人程のお客様の相手をして、そろそろ日暮れ。空がオレンジに染まり出したら店を閉めようと決めた丁度その時、ドアベルが鳴る。

 

 いらっしゃいませとドアを開けてお客様を確認すると、いつかの様に黒いローブを纏い、フードを目深に被っていた。

 しかし今度のお客様はしっかり床板を軋ませ、線が細く、胸が大きいのが見て分かる。十中八九あの面倒な騎士様では無いだろう。

 

 一先ず部屋へと案内し、これが最後の客になるだろうと店を閉店させてから直ぐに戻る。

 

「いらっしゃいませ、お客様。ようこそ、なんでも相談所へ。人に言い難い事から、ただの愚痴、人生相談でもなんでもござれ。他にも占い、マッサージ、失せ物探しやお悩み相談までなんでも承っております。基本料金は大銅貨三枚ですが、話すだけならタダ。どうぞ、お気軽にお話ください。守秘義務は心得ておりますのでね」

 

 最近の定型区と化した言葉をつらつらと並べたて、一先ず様子見。

 

 お客様はまるで数時間前の俺の様に、何度かの深呼吸を挟んだ後、ゆっくりとフードを持ち上げローブを脱いでいく。

 

「店主さん……私の悩み、聞いて頂けますでしょうか……?」

 

 ローブの下からはなんとも美しいシスターが現れ、神妙な表情でこちらを見つめていたのだった。

 

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