(身だしなみは……よし、大丈夫だな)
恋人を待つ人たちで賑わう街の広場で、デート相手のスィーリアを待ちつつ
手鏡で髪型や服の乱れをチェックしていく。街で有名な待ち合わせスポットと言う事もあり
周りは恋人を待つ男女ばかりで、友人たちはあまり近づきたがらない場所でもある
(こういう感じ、ナイトプールを思い出すな)
ナイトプール程ではないものの手持無沙汰な事もあり、恋人と待ち合わせている男は
自然と近づいてくる女性に視線を向けている
恋人に喜んで貰おうと気合を入れたデート着に身を包む女性たちの姿を周りの男と
一緒になって見ていると、その中でひときわ存在感を放つ女性の姿を見て
すぐにスィーリアだと気づく
青を基調とした清楚なワンピース姿で現れたスィーリアは、恋人を待つ男たちの視線を
浴びる中、軽く手を振る俺の姿に気づくと嬉しそうにほほ笑みこちらへと歩いてくる
そして
「おはようございます、スィーリア」
「おはよう、今日は楽しみにしているよ」
お互いに挨拶をした後はいつものように抱き合ってキスを交わし合う
相変わらず男たちから視線を浴びているままだけどスィーリアは気にせずキスを続け
「……ふぅ、それではエスコートして貰おうかな?」
満足するまでキスをした後、俺の腕に自身の腕を絡ませると巨乳を押し付け
上目使いで見てくる。腕に押し付けられる胸の感触は飽きる事もなく毎回新鮮な喜びを
感じさせてくれる
「それじゃ行きましょうか、まずはいつもの所で良いです?」
「もちろん」
そんなスィーリアと共に男たちの視線を浴びたまま広場を出ると最初の目的地でもある
街のメインストリート、その一角にある街の靴屋へと向かう
靴屋の店の前では男が一人座っており、俺たちに気づくと明るい表情で椅子から立ち上がり
深くお辞儀をした
「今日もお願いしても?」
「もちろんです!いつも贔屓にして頂きありがとうございます。こちらにお座りください」
男の用意した椅子に座ると、スィーリアは慣れた様子で年季の入った足置きに足を乗せ
男は靴を磨くための布を鞄から取り出すと、こちらも慣れた様子でスィーリアの靴を
磨いて行く
(俺たちと同年代らしいけど、立派なもんだよな)
靴屋の息子で靴を売るだけでなく磨く事も極めたいと店の前でこうして靴磨きを
しているらしく、彼からすると俺たちは常連さんと言う事らしい
以前、スィーリアとデートをしている時に靴磨き職人の話を聞いて興味本位で
お願いしてみた所、その腕の良さもあってデートをする際は毎回靴磨きをするようになった
「相変わらず良い手際だ」
「いえ、自分なんてまだまだです」
スィーリアに褒められても奢らず、自分の仕事をこなして行く姿はまさに職人と
言えるだろう
(ただ、ある意味では未熟かもしれないけど)
足置き台に片足を乗せるスィーリアは足を上げている関係でスカートは
ずり上がっていて、靴を磨いている彼の視線の先には捲れたスカートの中にある
下着が見える位置関係になっている
そのため、彼は靴を磨きつつもチラチラと下着の方に視線を向けて居て
スィーリアはそんな彼の視線に気づかないふりをして下着が見えるようにわざと
足を開いて挑発する
挑発に乗せられて靴を磨く手を疎かにしスィーリアのピンクの下着に意識を向ける彼の姿に
以前学園で草むしりをしていた用務員を手伝った際、スィーリアのサービスパンチラを
食い入るように見ていた用務員の姿を重ねて内心笑う
最初俺たちを見て嬉しそうだったのは常連と言うだけでなく
スィーリアのパンチラを期待している所もあるんだろう
そうして左右の靴を磨きつつ、スィーリアのパンチラを楽しめた彼の表情は満足そうで
「是非、またお待ちしています」
そんな彼に見送られつつ、デートを続けることにした
「さっきのスィーリア、サービスも良くて彼も喜んでましたね」
「目標に向けて努力する彼を応援できればと思ってね。サービスをし過ぎて
恋人に怒られてしまうかな?」
「……スィーリアは心の広い女性で沢山の人を応援してますから。そんなスィーリアが
恋人で俺はとても誇らしいです」
お互い見つめ合ってそんなやりとりをして次はメインストリートにある書店へと
入って行くと、目当ての雑誌を二人で探して行く。店の中は立ち読みをしている客も多く
そんな様子にスィーリアと顔を見合わせると、俺の提案を察したスィーリアは
意味ありげに微笑み、一人立ち読みをしている客へと歩いて行く
そして客の後ろを通り過ぎる際
「失礼」
後ろを通りますよと伝え、わざと巨乳を客の男に押しつけながら通り抜けて行く
巨胸を押し付けられた男はビクッと驚いた様に振り向いた後
スィーリアの顔やスタイルを見て、離れて行くスィーリアを名残惜しそうに見る
一人、二人、三人……と本棚で立ち読みをする男性客に次々と巨乳を押しつけて
端まで歩くとくるりと向きを変えて俺の方へと戻って来る。その際『おかわり』と
言うように男性客に巨乳を押しつけて戻って来る事も忘れない
そんなスィーリアを男性客は視線で行ったり来たりと追い続け
「ただいま」
「お帰り、スィーリア」
俺に抱きつくスィーリアを見て、残念そうに手に持った雑誌に視線を落とす
揃って同じような反応の為、スィーリアと二人顔を見合わせて小さく笑った後
引き続き雑誌を探すために店の中を歩いて行く。すると『店長』と書かれたプレートを
付けた男とすれ違い足を止める。店長の男は並べられた本を手際よく整列し直していて
まさにベテランと言う雰囲気だ
「店長って事なら探している雑誌についてあの人に聞いてみましょうか?」
「なるほど、次は彼で遊ぶと言う事だね?」
俺の言葉に楽しそうに言うと、スィーリアは一人店長の男へと近づいて行く
「雑誌を探しているのですが……」
「はい!何をお探しでしょう?」
スィーリアがお願いする前に内容を察した店長の男は笑顔でそう申し出ると
雑誌の名前を聞いてすぐに思い当たったらしく、別の棚へとスィーリアを
連れて歩いていく。そして雑誌の並ぶエリアの前で一緒にスィーリアと雑誌を探す中
目当ての雑誌を見つけた様で一冊の雑誌へと手を伸ばそうとする店長の男
そのタイミングでスィーリアは男の腕に胸を押し付け
「雑誌はありましたか?」
そう尋ねる。すると
「あ……い、いや~……まだですね、申し訳ないです……」
店長の男は伸ばしていた腕を彷徨わせると雑誌を中々見つけられないと言う雰囲気を
出し始める。とてもあからさまで、まるでバイト初日の店員の様な変わり身に
スィーリアも笑いを堪えているように見える
雑誌の場所は先ほど店長の男が教えてくれたので、スィーリアも分かっているだろうけど
『中々見つかりませんね』
と店長の男に話を合わせ、男の腕に胸を何度も触れさせながら一緒に雑誌を探し続ける
巨乳でつんつんと腕をつつかれる店長の男はニヤニヤとデレていて
雑誌を探す気もなさそうな感じだ。数分間そんな感じで探し続け
他の客に話しかけられてようやく店長の男はまるで今気づいたと言うように雑誌を
スィーリアに手渡すと、何事もなかったように他の客の対応へと戻って行った
「中々面白い店長さんでしたね」
「ああ、また来てみるのも良さそうだ」
スィーリアの方も楽しめた様で、目当ての雑誌を購入して書店を後にする事にした
メインストリートから少し外れた所にある街の公園では定期的にフリーマーケットを
やっていて、俺とスィーリアはタイミングの合う時はよく行っている
お嬢様でもあるスィーリアからすれば庶民のこう言った交流は興味深いものらしいく
楽しそうに並べられた品を眺めては
「必要ないものを捨てるのではなく、新しい人へ譲る。とても素敵な催しだ」
と、いつも感心した様子で頷く
そんな微笑ましいスィーリアを見守りつつ商品を眺めていると、沢山の洋服が並ぶ
スペースで一度足を止める。服を折り畳むことなく並べられている様子は
まるで服屋と言った具合だ
「お客さん、何か興味を惹かれるものでもありますか?」
興味深そうに見ていた俺たちに気づいた中年の男性店員は
笑顔でこちらに話しかけてくる
「ええ、お店みたいな品揃えなので驚いてしまって」
「ははっ、ウチは商店街で店をやってるので正解ではありますね
こういうイベントは商品を売る良い機会なのでこうして参加させて貰ったりするんですよ
お二人も遠慮なく見て行って下さい」
「ありがとうございます」
男性店員に挨拶をした後は、そのまま二人で並べられた服を見て行く事に
値段もお手頃で幅広い年齢層向けの服を見て行く中で、一着の服を手に取り見ていると
「ふふっ、キミはそう言う服にも興味あるようだね?」
「うっ……ま、まぁ、男としてはこういう服もスィーリアに着てほしいと言うか
似合うんじゃないかなと」
手に取った服はいわゆる『ギャル』と言った露出の多い服で
普段スィーリアの着るような清楚、上品と言う印象の服とは反対と言って良い
人によっては『下品』と感じる服でもあるため、恋人のスィーリアに対しても
積極的に勧めるような事はしていなかった
そんなスィーリアは、お伺いを立てる俺を見てクスッと笑うと
「折角だ、試着室も用意されているようだし着てみよう」
そう言って俺から服を受け取ると、店員に案内され野外に設置されてある試着室へと
歩いて行く。ただその試着室は少し風が吹くだけで中まで見えてしまうほど薄い仕切りで
足元についても膝まで見えてしまいそうなほど布の長さは足りて居ない
女性であれば使用するのは躊躇われそうな野外試着室だけど
スィーリアはそんな有様を見ても気にせず試着室へと入って行き着替えをし始めた
試着室の仕切りは締まりきらず、もはや風など吹くまでもなく中は丸見え状態
店員はその隙間を隠すように立ってブロックしているつもりだろうけど
身体をスィーリアの方へ向けて居てはただの覗きだ
(多分、試着室を使う人なんていないからああやって間抜けな感じになるんだろうな)
堂々とスィーリアの着替えを見ている男性店員に苦笑しつつ
丸見え状態となっている試着室の足元へ脱ぎ棄てられるワンピースやピンクのブラを
見ていると、近くを歩いていた客……主に男たちも足を止めて同様に脱ぎ棄てられた
服や下着を見ており、気づけばちょっとした集団になっていた
「どうだろう?」
先ほど渡した服に着替えたスィーリアは、試着室を開くとすぐに周りの様子に気づき
一度俺の方を見て微笑んだ後、周りで見守っている男たちにも見えるように試着室から
出てくると、モデルの様にポーズを決めてくるりと回って見せる
少し足を上げればパンチラしてしまいそうなミニ丈の黒タイトスカートに
文字通り『スケスケ』な黒いブラウス、そして極めつけはそのブラウスによって
ほぼ丸見えとなっている黒いブラジャー。いわゆる『見せ下着』という奴なんだろうけど
男の自分としては普通のブラジャーと違いは分からないため下着姿で外に出ているように
感じてしまう
内心、これで正解なんだろうか?と思いつつも
「思った通り、大人っぽいスィーリアに良く似合ってます。本当に何でも着こなしますね」
背筋を伸ばし、堂々と立っているスィーリアを見ると下品な服装も上品に見えてくる
「ふふっ、私も案外気に入ってしまった。ノエルの分も合わせて買わせて頂こう」
「確かにノエルにも似合いそうですね、流石スィーリア」
「私だけキミと仲良くやっていると怒られてしまうからね」
スィーリアはそうお茶目にウインクをすると、隣で見惚れている男性店員へと視線を向け
「良ければ感想を聞いても?」
「あ……と、とてもセクシーで見惚れていました。いやぁこんな素敵な恋人をお持ちで
羨ましい限りです」
「服を扱う方にそう評価して頂けると自信になります。ふふっ、折角ギャラリーも
居る事だ、彼らにも評価して貰うとしようかな?」
男性店員の言葉に満足した後、いたずらっぽい表情でそう言うと俺を見る
そして俺も頷いて返せば、周りで見ていた男たちの方へと歩いて行き
先ほどと同じように感想を聞いて回る
着ている服のエロさもあって話しかけられた男たちは皆嬉しそうにしながら競うように
スィーリアを褒めていき、その騒ぎを見てさらに男たちは集まって来る
それでもスィーリアは一人一人と話して行き、時間をかけて対応して行った
そうして一通り対応した後は試着室へと入り、再び男性店員、そして集まった男たちに
見守られながら心もとない試着室の中でデート着へと着替えた……