「お食事中すみません」
「大丈夫ですよ……新聞部の方ですか?」
昼休み、友人たちと食事や雑談をしていると声をかけられ、二人で少し離れた場所へ
男子生徒の腕につけられた腕章をチラリと見て尋ねると、男は緊張した様子で頷き
「新聞部では有料で配信している記事もありまして……」
「ええ、友人たちはみんな会員なので毎回素晴らしい記事だと聞いています」
「そ、そうでしたか。ありがとうございます……!それで、その……」
たどたどしく答えると、大事そうに抱えていたファイルをこちらへと差し出してくる
「今日は部長は一緒ではないんですね」
「は、はい。本当は部長にお願いをしたかったんですけど『先輩に頼り過ぎるな、自分たちで
許可を貰って来い』と喝を頂きまして……」
後進の育成と言うやつらしく、どうやらそれで緊張しているらしい。受け取ったファイルには
『彼氏さん、記事で使用させて貰いたいので写真の確認をお願いします』
と言う新聞部部長からのメモも添えられていて、ファイルを開いてみると女子生徒の
パンチラやブラチラと言った写真ばかりで、まるでトレーディングカードの
コレクションの様にファイリングされていた
「沢山撮影されているんですね」
「は、はい。充実した学園生活のために潤いを提供したいと言う事で、写真部とも協力して
サービスショットを集めてさせて頂いていまして。それで、許可を貰えた写真については
記事に載せるだけでなく、コレクション用に販売もさせて頂けたらなと……」
「なるほど、事情は分かりました。確認の方させて貰いますね」
「はいっ、よろしくお願いします!」
女子生徒のサービスショットをあまりじろじろ見ないように気をつけつつ
ページにつけられた付箋を頼りに恋人たちの写真を探す
そして撮影されているリストの中で一番『心配していない』ノエルのページを開いてみると
先ほどチラリと見た女子生徒と同じような構図でパンチラをしているかと思わせて
下着を見せている写真は一枚もなく、正しくサービスショットと言うような写真ばかりだった
(流石だな、ノエルは)
ノエルは貴族のお嬢様と言う立場でもそれを鼻にかける事はなく、フレンドリーに
接してくれるため男女問わず友人も多い反面、それを理由に遊んでいる印象を持たれる事も
少なくない。ただ、ノエルはとても賢い女性で『遊び』をしていない時は軽々しく他の男に
下着を晒すような事はしない
スィーリアについてもパンチラをしている写真は『遊び』でそうしている時の写真だけで
ノエルと同様、お願いをしていない時は下着を上手く隠している
意外な形で二人の愛を感じ、自然と口元が緩む
(……本当に、最高の恋人達だ)
俺の性癖を理解して協力してくれている恋人達のお陰でハーレムと言う関係を維持できていて
それだけでなく『遊び』も付き合ってくれている
友人も含めて周りからは酒池肉林と言うイメージだろうけど、実際の所は
恋人達の尻に敷かれている感じだろう
(まぁ、柔らかいお尻に敷かれている感じだからとても心地は良いけど)
ふと、実際に恋人達にお尻を押し付けられた事を思い出し苦笑する
その時も提案したのはスィーリアとノエルだ
(他に写真を撮影されているのは……美桜だな)
『希咲美桜』と書かれた付箋を開くとノエルたちとは反対にしっかりと『パンチラ』を
しているものばかりで、恋人たちの中でも一番隙のある子と言う事もあり予想通りでは
あるものの、驚くべきはその写真の量だろう
学園の階段を無防備に上がってパンチラしていたり
体育の授業でブルマから下着を大きくはみ出させていたり
トイレからスカートを下着に入れて下着丸出しで廊下を歩いていたり
中庭で屈みながら猫と戯れてパンチラしていたり
学園の図書室で高い所にある本を取ろうとしてパンチラしていたり
(ウィンフォード学園でも有名なパンチラスポットである強風の渡り廊下でもパンチラを
しているし、パンチラスポットをコンプリートする勢いだな……)
普段からどこか隙のある美桜と新聞部、写真部の意地の合わせ技とでも言うように
良いアングルで数ページに渡ってファイリングされている写真を見て思わず感心させられる
(表紙として使いたい女子生徒全て『不発』じゃ企画倒れになりかねないって所だろうな)
スィーリアはパンチラしているものの定期的にやっている事もあり既にオカズにしている
男子生徒も多く、ノエルについては下着を全く撮影出来ていない事を考えると
企画としては弱いため、候補として美桜と言うのは納得の選出だ
(断られたら企画として出せないと考えると部長を頼りたくもなるよな……とは言え)
部員達へ先輩に頼り過ぎるなと喝を入れつつも、承諾を貰い易いようにメモを添えている辺り
新聞部部長の部員への優しさを感じられる訳だけど
(新聞部部長はスィーリアとも親しいからな……)
「確認しました、すべて使用して頂いて大丈夫です。恋人には俺の方で話をしておくので」
「あっ、ありがとうございますっ!」
確認したファイルを返すと男子生徒はファイルを再び大事そうに抱え
何度もお辞儀をしながら帰って行った
「お帰り~何の用事だったんだ?」
「写真部の方でパンチラ記事を出すから写真を確認して欲しいって話し」
「おおっ!スィーリア先輩の新作か!?」
友人たちはみんな新聞部の会員と言う事もあって期待するようにこちらを見てくる
「いや、スィーリアについては新作と言うほどでもない気はするかな」
「へ~、それでもオレらからすれば嬉しいんだけどさ。って事はスィーリア先輩の写真を
確認してたってわけだ」
「後は美桜の写真も」
「なにっ、美桜ちゃんの新作パンチラ写真だとっ……!?オレ達も見ちゃって
良いんだよな!?」
そうざわつく友人たちは俺に確認するように聞き、頷いて返せば声を上げて喜んでいた
「新聞部と写真部、それぞれの心意気に応えたいと思ってね。綺麗に撮影してくれてたし
沢山あるから喜んで貰える出来なんじゃないかな?」
「はぁ~スィーリア先輩に続いて美桜ちゃんも本格的にオカズデビューって話なのに
相変わらず澄ました顔してるぜ」
「それでそっちはどんな話を?」
やれやれと呆れたようなポーズをとる友人に、今度はそっちの話だと振ってみると
「ああ、美桜ちゃんと柊木先生の話をちょっとな。二人ともオレたちと仲良くしてくれてるし」
「美桜はともかく、綾子さんも?」
そう言うと昼食を食べる手を止めて友人たちはお互いの顔を見合わせ
「あんな交流しておいて嘘だろ!?」
「あはは、冗談だよ」
良い反応をしてくれる友人たちに笑いつつ昼食を再開する
リラックスハグはお互い水着だった事もあって友人たちの言っている事も間違いではない
「美桜ちゃんとはお前のお陰で昼ご飯を一緒に出来る機会も多いだろ?そういう普段から
交流をしてくれてる女の子は大事にしないとなって真剣に話してたんだよ」
そう話すように以前、野郎だけで昼飯は寂しいと話していたのを聞いて美桜を誘い
友人たちとの間を取り持った事を思い出す。美桜を入れた食事会は定期的に開催されていて
『恋人居ない割には女性と交流ある』のは主に美桜のお陰だ
「綾子さんについては?」
「……またリラックスハグしてもらいたいなって話してたぜ!」
気持ち良いくらいの笑顔で同意して頷く友人たちに、俺もつられて笑顔になる
「なるほど、美桜と綾子さん狙いなわけか」
「いやいや、誤解しないでくれよ!?美桜ちゃんはお前にべた惚れなのは十分理解してるし
オレらは友達として仲良くしたいな~って思ってるだけだからな!?」
「じゃぁ綾子さんは?」
「正直ちょっと付き合えるかもとか思ったけどさ!そんなの男なら皆そう思うって!
水着で抱き合うんだぜ!?裸の付き合いだぜ!?」
そうだそうだと野次を飛ばす友人たちを苦笑しつつなだめようと
「まぁ落ち着いて。お詫びって訳じゃないけど今度誕生日だよな?お祝いする時は綾子さんも
誘ってみるからさ」
「ありがとうございますっ!」
そう提案するとあっさり態度を変える友人たちに、しばらく俺は笑い続けていた……