※この作品はR-18です。

綾~許されぬ愛と家族の形~   作:松原隼人

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第30章 ラージサイズ

2018年10月。父隼人38歳、母綾37歳、長女愛菜17歳高校2年生、次女さくら13歳中学2年生、三女結絆1歳8か月。毎年K女子高校では、2年生の10月に修学旅行へ行くのが恒例だった。コースはいくつかあり、国内は大阪USJと長崎ハウステンボスの周遊コース、国外はオーストラリア。いずれも10日間で本人の希望で選べた。愛菜はオーストラリアを選び、9月には生まれて初めてパスポートを作り、10月中旬、成田空港から出発した。しばらくの間、家族4人での生活が始まった。

 

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愛菜が出発した翌日、さくらが「ママ、コンパスってある?」と尋ねてきた。綾が「コンパス?何に使うの?」と返すと、さくらは「うん、明日美術の授業で使うらしくて、先生が持ってきなさいって」と答えた。綾は「たぶん、お姉ちゃんが持っていたと思うからちょっと探してみたら?あんまり色々なところを開けないで、机の中だけにしとくのよ」と指示した。さくらが愛菜の部屋に探しに行ってしばらくすると、「ママ、お姉ちゃんのリュックの中にこんなものがあったよ!」と、さくらが黒い箱を手に僕と綾の元に戻ってきた。それは未開封で「オカモト スキンレススキン」と書いてあった。僕と綾は顔を見合わせ、それがコンドームだとすぐに理解した。さくらもこれがコンドームであることは分かっていたのだろう。綾は「後でママがリュックの中に返しておくから、このことは秘密だよ」とさくらに念を押した。

 

僕は呆然としていた。もしかして、もう愛菜は経験しているのか? 不安がよぎった。そんな僕の気持ちを察してか、綾は「ちょっとびっくりしたけど、愛菜がちゃんと避妊を考えていることがわかってよかったじゃない?」と慰めてくれた。結翔君とはキスまでは経験済みであることは知っていたが、それ以上のことはないと勝手に思い込んでいた。しかし、避妊具が愛菜のリュックから出てきたのは事実だった。僕はコンドームの箱を見つめながら、頭が真っ白になった。

 

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「でも、未開封だからまだ使っていないんじゃない?」と、綾が名探偵さながらに推理を巡らせた。しかし、ここで僕はパッケージのある文字に気づいた。「ラージサイズ」。綾も同時に気づいた様子だった。「これって、アソコが大きい人用だよね」と綾は驚きながらも笑っていた。僕はめまいがした。愛菜がラージサイズのコンドームを買ったということは、結翔君のアレが大きいことを知っているということだ。つまり、見たことがあるということになる。「時々、結翔君のお家に行って勉強してるって言ってるけど……もしかして……」と、綾が僕にたたみかけてきた。

 

僕は必死に現実から目を背けようとした。「でも、愛菜のことを信じてあげようよ、たぶんキスまでだと思うよ」と綾が僕を安心させようとしてくれた。しかし、結翔君だってどんなにいい子でも男の子だ。あんなに可愛くて美人でスタイルがいい女の子が隣にいて、健康な高校生の男の子がそういう状況でキスまでで済むわけがない。僕は自身の経験に照らし合わせて、心の底から絶望した。

 

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綾がコンドームを返しに行こうとした時、「ちょっと待って!」と僕はまた新たな疑問に気づいた。「愛菜は結翔君が初めてお付き合いをした男の子だよね? もしその彼のおちんちんを見たとして、それが何でラージサイズだと分かったんだ? 愛菜が唯一おちんちんを見たのは子供のころで僕のだけだよね? これってどういうこと?」と、僕は綾と顔を突き合わせて確認した。

 

「そこ、気になる?」と綾は呆れ返るように大爆笑した。「女の子はその男の子が好きだったら、おちんちんの大きさなんて気にしないよ。だから隼人も気にしないで。綾は隼人のおちんちんが大好きだよ」と、優しく慰めてくれた。綾は「愛菜が修学旅行から帰ってきたら、それとなく聞いてみるよ」と言って、ラージサイズのコンドームを愛菜のリュックに返しに行った。

 

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10日間の修学旅行を終え、抱えきれないほどのお土産を持って愛菜が帰国した。「どう?楽しかった?」と綾が尋ねると、「うん、すっごく良かったよ。オーストラリア。もう1回行きたいくらい」と愛菜が顔をほころばせて言った。僕は笑顔を見せながらも、あの「ラージサイズ」のコンドームのことが頭から離れなかった。

 

その夜、ベッドの中で「いつ、聞いてくれる?あのこと?」と綾に尋ねた。綾は「しばらくしてからね。いきなり聞いたら、なんか怪しまれるよ」と答えた。僕は悶々とした気持ちを抑えながら目を閉じた。

 

1か月ほどたった11月下旬、ある日の日曜日。今日は結翔君とデートらしい。カジュアルな上下のジーンズのファッションで出かけるようだ。さすが愛菜、おしゃれだ、と僕は感心した。が、次の瞬間、僕はわが目を疑った。愛菜が背負っていたのは、まさかの、あのリュックだ! 「いってきまーす」愛菜はそう言って家を出て行った。僕は一刻も猶予がないと感じ取り、綾に「今夜聞いて、あのこと」と懇願した。

 

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夜9時近くになって、愛菜がデートから帰ってきた。我が家では、一応門限は9時としている。「どう?楽しかった?どこ行ってきたの?」と綾が聞くと、愛菜は「うん、すっごく楽しかったよ、今日はね、お台場に行って、レンタルで自転車借りて、サイクリングして、夜に中華食べた」と嬉しそうに答えた。綾は「よかったね、結翔君と仲良くね。もう、お風呂沸いてるから入る?今日はママも一緒に入ろうかな?」と誘った。愛菜も「えー、入ろう入ろう!」と嬉しそうに言った。二人は仲良く話しながら浴室へと向かった。娘たちと綾は時々一緒にお風呂に入っていた。いわゆる「裸の付き合い」だ。おかげで、親子の間にいい関係が保たれていた。ご近所では、綾のことを本当に長女だと思っている人もいたらしい。

 

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1時間ほどして、二人はお風呂から出てきた。「愛菜はなんて言ってた?」僕は寝室でスキンケアをしている綾に、いてもたってもいられずに尋ねた。

 

「うん、いろいろ聞いたよ。結論から言うと、愛菜はまだバージンだよ」と綾があっさり答えた。僕はほっと胸をなでおろした。

 

綾は続けた。「8月の夏休みによく結翔君のお家にお勉強しに行ってたよね。結翔君も愛菜も優秀だから、お互いの苦手な科目を教え合ってたみたい。でね、夕方になってそろそろ愛菜が帰ろうとしたとき、結翔君がキスをしてきたらしいの。いつもはお別れするときは愛菜の方からお別れのキスをするみたいなんだけど、その日は結翔君からだったみたい。だけどその時は結翔君、とっても情熱的で、愛菜のこと離してくれなかったって。でね、愛菜も結翔君のことが好きだから、何となくそんな雰囲気になって、結翔君のベッドに2人で倒れ込んで……結翔君が愛菜の服を脱がせたの。愛菜はブラとショーツだけになって。そのあとで、結翔君も服を脱いでパンツも脱いで……みたいな感じになったんだって。その状態で2人はしばらく抱き合っていて、愛菜は結翔君のおちんちんを見たらしいの。そうしたら急に涙が出てきて、結翔君は驚いて、『どうしたの?』って聞いてくれて。でも愛菜には涙が出る理由が分からなくて、『ごめんなさい』って言って結翔君から離れたって言ってた」。

 

「うん、それから?それから?」と、僕は前のめりになって聞き返した。

 

「結翔君は愛菜の気持ちや体のことを考えてくれて、その時は優しくキスだけして、愛菜を自宅まで送り届けてくれたの」と綾が語った。

 

「よく、我慢してくれたね。健康な高校生の男の子が」。僕は結翔君の誠実さに感心し、彼への信頼感がますます増した。

 

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「でね、何で涙が出たの?って今夜聞いたの」。そう綾が問いかけると、愛菜はこう答えたという。「結翔のおちんちんを見たらパパのことを思い出したの。小学校3年生くらいまで一緒にお風呂に入っていたでしょ? ほら、『123のひ』や『20のひ』。でね、パパの顔が浮かんだの」。

 

愛菜のいじらしいほどの純粋な気持ちに、僕は涙がこみ上げた。僕との思い出を、そんな風に大切にしてくれているなんて。正直、嬉しかった。

 

綾は続けた。「でも、そろそろ、それは思い出として愛菜の胸にしまっておいて、次のステップに進んでもいいと思うよ」。

「うん、私、結翔のことが好き。結翔も私のことが大好きって言ってくれてる。だから今度、結翔が私のことを求めてくれたら、私、結翔のこと受け入れようと思う。いいかな?」と愛菜。                               「うん、いいと思うよ。結翔君が愛菜のこと大事に思ってることは、ママもパパもよくわかってるよ。でも、避妊はちゃんとしてね」と母親らしいアドバイスを送った

「うん、わかってる。だからあの後ね、先月だったかな? ドラッグストアでコンドームを買ったんだ。結構恥ずかしかったよ」と愛菜。そんなやり取りが綾と愛菜との間にあった。

 

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「ところで、何でラージサイズを買ったのか聞いた?」僕は綾にすかさず確認した。すると綾は、「ごめん、忘れた! でも、やっぱりそれは聞きづらいよ!だって、パパのおちんちんと結翔君のおちんちんの両方を見たことがあるのは愛菜だけでしょ?その愛菜に、どうしてラージサイズ?なんて聞けるわけないじゃん!」と、大笑いしながら答えた。

 

僕はちょっと複雑な気持ちを抱えながら、口をとがらせて拗ねたふりをした。一方で、愛菜の肉体的、精神的な成長を、心の底から嬉しくも感じた。

 

「よし、今度確認するか! 結翔君をサウナに誘ってみるよ、裸の付き合いだ!」僕はそう宣言すると、綾は呆れ顔で笑い転げていた。




松原隼人:1980年5月12日生まれ 1998年7月5日(18歳2か月)初体験 システムエンジニア 月収40-50万円 身長175cm
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松原 綾:1981年7月5日生まれ 1998年7月5日(17歳)初体験 桑都八王子東高校新体操部キャプテン イラストレーター ペンネーム愛桜(あいさ) 月収50-80万円 身長163cm Fカップ
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松原愛菜(まな):2001年9月26日生まれ(長女)K大学付属K女子高校2年生 新体操部 弁護士志望 身長165cm Eカップ
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松原さくら:2004年11月10日生まれ(次女)K大学付属K女子中学校2年生 新体操部 産婦人科医志望 身長155cm Bカップ
____________________________________________松原結絆(ゆいな):2017年2月6日生まれ(三女)
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松原忠晴:1950年8月31日生まれ 2006年7月7日死去(55歳) 隼人と綾の父
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松原清美:1952年3月10日生まれ 2006年6月15日死去(54歳) 隼人と綾の母
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小川結翔(ゆいと):2001年生まれ K大学付属K男子高校 身長180cm イケメン 成績優秀 バドミントン部 2017年7月(高1)から愛菜と交際 一人っ子 巨根? 
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小川真一郎:1961年生まれ 結翔の父 区議会議員
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小川由美子:1964年生まれ 結翔の母 専業主婦 
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吉田有紗:1964年生まれ 弁護士 K女子中学校高校出身 K女子高校同窓会長
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高畑みずき:1964年生まれ K女子高校養護教諭
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茗ケ原(みょうがはら)みゆき:1986年生まれ 2012年26歳で結婚 2014年28歳で独立しイタリアンレストラン「Mother」
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茗ケ原(みょうがはら)健一:1986年生まれ みゆきの夫 婿養子
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茗ケ原(みょうがはら)裕之:1969年生まれ みゆきの父
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30年前の妹:1970年生まれ みゆきの母 2014年乳がんで死去(44歳)
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山田美咲:綾の桑都八王子東高校の同級生 新体操部副キャプテン ケーキ作りが趣味

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