※この作品はR-18です。

綾~許されぬ愛と家族の形~   作:松原隼人

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第67章 推し活

5月5日、サイン会最終日。この日は僕と愛菜、さくら、結絆も特別にスタッフ入り口から会場入りさせてもらい、綾の後ろからサイン会の様子を見ることができた。異様な熱気の中、午後1時開始。会場のボルテージは最高潮に達していた。5月とはいえ、会場内は30度を超え、熱中症で気分が悪くなる人もいるほどの大混乱だった。

 

最終日だけあって、列は途切れることなく、午後7時頃までサイン会は続いた。     

「では、これで終わりになりまーす」。まだ数十名のファンが残っていたが、会場の都合により、申し訳ないが打ち切りとさせていただいた。

 

残り数名だけになった中で、ひときわ熱量の高いファンがいた。40代くらいの上品そうな女性だ。いでたちは独特で、「愛桜」とプリントされたTシャツを着て、「愛桜」と印刷されたうちわを持ち、「愛桜」と刺繍の入ったタオルを首から下げていた。         

「愛桜先生、会いたかったです!! 初めてお会いできて嬉しいです!」        

「愛桜先生、ああー、感激だわ!」と、彼女は感慨ひとしおの様子だった。しかし、綾も僕も、その女性の声に聞き覚えがあった。

 

愛桜は「では、サイン書きますね」と、すでに笑いをこらえるのに必死だった。     

女性は「ええ、お願いします。まあ、夢みたい!」と飛び跳ねて喜んでいた。

 

愛桜「後ろの男性はご主人ですか? その隣は息子さんですか?」            

女性「ええ、そうです」。                              

愛桜「では、あと2枚追加で書いておきますね」。                   

女性は驚いて「本当ですか? 1グループ1枚じゃないんですか?」と感激した。       

愛桜「大丈夫ですよ、もう終わりですから。特別です」。                

ご主人は「ありがとうございます、息子の分まで」と大喜びだ。            

息子は「ありがとうございます」と言って、すりガラスとすりガラスの隙間からさくらと目が合った。

 

「では、これで覆面美人イラストレーター愛桜サイン会を終了します。ご来場ありがとうございました」。水野さんの終了の挨拶とともに、サイン会は無事終了した。午後8時を過ぎていた。

 

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自宅へ戻ると、僕たちは大笑いで今日のサイン会を振り返った。            

さくら「慎吾、来てたんだね」。                           

綾「慎吾君、さくらと目が合って、気恥ずかしそうにしてたね」。            

愛菜「でも、家族で来てたんだね」。

 

綾は、秀美さんに電話をかけた。                          

綾「秀美さん、言ってくださればサインなんて何枚でも書いたのに。わざわざ並んでいただいてありがとうございました」。                          

秀美は電話口で熱く語った。「綾さん、推し活の気持ち、わかっていませんね。推し活は、イベントに参加したり、ライブや舞台、ファンミーティングなどに参加して、推しを間近で見たり、他のファンと一緒に盛り上がるのが醍醐味なんです!」。           

綾「ああ、そういうものなんですね」。                        

秀美「早速、いただいたサイン、額に入れて3枚飾ってありますからね!」。       

綾「ありがとうございます。では、今度何かイラストを描いて差し上げますね」。     

秀美は一転して、「いいえ、それは困ります! 推し活は、お金を出してグッズを収集し、部屋を推しで彩ったり、SNSで自慢したりするんです。ただでもらっては、ファンの風上にも置けません!」                                  

綾は平謝りだ。「あっ、すいません。まだ推し活のことわかっていませんでした。では、本日はありがとうございました」。そう言って電話を切った。

 

綾は僕の方を向き、「秀美さんの推し活、すごいねー」と驚いていた。

 

さくらが尋ねた。「ねえ、ママ。歌手デビューいつになりそう?」。           

綾はため息混じりに言った。「いやー、ちょっとね。こんなに忙しかったら、私、死んじゃうよ。歌手デビューも全部断るわ」。                         

愛菜はがっくりと肩を落とし、「ええー、美人四姉妹デビュー、なしなの?」と落胆した。

結絆も悲しそうな目をして「ゆいのブランドは?」と訴える。             

綾はきっぱりと言った。「みんなは勉強を頑張ればいいの!」

 

僕は、幻となった「美人四姉妹歌手デビュー」を想像し、心の中でニヤニヤしていた。子供たちは、束の間の芸能人気分を味わい、その喜びに浸っていた。




松原隼人:1980年5月12日生まれ 1998年7月5日(18歳2か月)初体験 システムエンジニア 月収40-50万円 身長175cm
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松原 綾:1981年7月5日生まれ 1998年7月5日(17歳)初体験 桑都八王子東高校新体操部キャプテン イラストレーター ペンネーム愛桜(あいさ) 月収50-80万円 身長163cm Fカップ 名器
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松原愛菜(まな):2001年9月26日生まれ(長女)K大学法科大学院1年 新体操部 弁護士志望 身長165cm Eカップ 2020年3月(18歳6か月)初体験 名器
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松原さくら:2004年11月10日生まれ(次女)K大学医学部2年 新体操部 産婦人科医志望 身長155cm Bカップ 2020年3月(15歳)ファーストキス 2022年8月レイプ未遂被害 2023年6月(大学1年)から慎吾と交際 2023年9月(18歳10か月)初体験 名器
____________________________________________松原結絆(ゆいな):2017年2月6日生まれ(三女)小学校2年
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松原忠晴:1950年8月31日生まれ 2006年7月7日死去(55歳) 隼人と綾の父
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松原清美:1952年3月10日生まれ 2006年6月15日死去(54歳) 隼人と綾の母
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小川結翔(ゆいと):2001年生まれ K大学法学部政治学科卒 身長180cm イケメン 成績優秀 バドミントン部 2017年7月(高1)から愛菜と交際 一人っ子 巨根(平常時:長さ13cm、太さ3cm 勃起時:長さ18cm、太さ5cm)睾丸は砲丸投げのボールくらい 政治経済に興味があり、将来は新聞やテレビ報道の分野に進みたい B出版社勤務
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小川真一郎:1961年生まれ 結翔の父 区議会議員 子供の教育問題に取り組む文教委員 巨根
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小川由美子:1964年生まれ 結翔の母 専業主婦 フラワーアレンジメント教室を開いている
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杉浦慎吾:2003年生まれ K大学医学部3年 さくらの小論文の家庭教師 2023年6月(大学2年)からさくらと交際 早漏 2023年8月包茎手術
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杉浦陽介:1974年生まれ 慎吾の父 内科開業医 区医師会副会長 
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杉浦秀美:1979年生まれ 慎吾の母 専業主婦 ピアノ教室を開いている 愛桜の大ファン
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田島 蒼(あお):2004年4月12日生まれ K大学付属K男子高校3年 さくらと同級生の彼氏 サッカー部 身長164cm 2017年に父は家出 2021年3月に母は失踪 2022年9月15日首吊り自殺   
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吉田有紗:1964年生まれ 弁護士 K女子中学校高校出身 K女子高校同窓会長
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高畑みずき:1964年生まれ K女子高校養護教諭
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島田弥生:2023年当時40歳前後 産婦人科医師(A病院勤務) K大学医学部産婦人科所属 
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茗ケ原(みょうがはら)みゆき:1986年生まれ 2011年25歳で妊娠 2012年26歳で結婚 2014年28歳で独立しイタリアンレストラン「Mother」
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茗ケ原(みょうがはら)健一:1986年生まれ みゆきの夫 婿養子
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茗ケ原(みょうがはら)裕之:1969年生まれ 陽子の兄 みゆきの父
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茗ケ原(みょうがはら)陽子:1970年生まれ 裕之の妹 みゆきの母 2014年乳がんで死去(44歳)
____________________________________________鈴木聖羅(せいら):2001年生まれ 愛菜の中学校からの大親友 K大学卒 新体操部 彼氏は健太君
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山田美咲:綾の桑都八王子東高校の同級生 新体操部副キャプテン ケーキ作りが趣味
____________________________________________水野さん:2020年当時30歳くらい 綾のイラスト担当敏腕編集者 B出版社勤務
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