※この作品はR-18です。

綾~許されぬ愛と家族の形~   作:松原隼人

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第70章 さくらの決断

2024年7月。父隼人44歳、母綾43歳、長女愛菜22歳法科大学院1年生、次女さくら19歳大学2年生、三女結絆7歳小学2年生。翌日曜日、僕は7月に慎吾君のご家族を自宅に招き、夕食を共にしたいこと、そして、その際に僕と綾のことを話そうと思っていることを、愛菜とさくらに相談した。

 

僕「さくらはどう思う?」。                             

さくらはしばらく無言で考えていたが、その顔には深い苦悩が浮かんでいた。      

さくら「怖い……。慎吾や慎吾のお父さんとお母さんから、どういう風に思われるか……。だから、秘密にしておきたい」。                       

彼女は涙ながらに、やっとの思いで口を開いた。

 

綾は優しく言った。「さくら、ごめんね。心配かけて。だけど、黙ってお付き合いしていて、さくらの心は苦しくない?」。                          

愛菜も続いた。「私が結翔に話したのはちょうど3年前、今のさくらと同じ大学2年生だった。今思い出しても胸が苦しい、やっぱり怖かった。けど、つらくない? さくら」。   

さくらは思い詰めた表情で、ずっと下を向いたままだった。              

さくら「苦しいよ、つらいよ」。その目から、大粒の涙がとめどなくこぼれ落ちた。

 

僕「伝えるか伝えないか、もし伝えるなら誰がどのように伝えるかといった最終的な判断は、さくら自身が決めていいよ。さくらが話したいと思ったら、パパもママもお姉ちゃんも精神的に支えるし、もしさくらが話すのが辛いなら、パパが話してもいいよ。さくらが納得した上で決めよう。パパたちは、さくらがどのような決断をしても、それを支えて、守っていくよ。どんな結果になっても、絶対にさくらの味方だよ」。           

さくら「しばらく考えてもいい?」。                         

そう言うと、さくらは自室に戻っていった。

 

数日後、「私、自分で話すよ……」。彼女は、ぼんやりと遠くをうつろな目で見つめ、何かを深く思い詰めたようだった。その決意の裏には、計り知れない苦悩が秘められているのが見て取れた。

 

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7月下旬、夏休み中の土曜日、さくらは朝から今夜の夕食の準備に大忙しだった。京都のおばんざいを参考にしたメニューで、高野豆腐と鶏もも肉の照り焼き、湯葉と菜の花のおひたし、里芋のともあえ、焼きもろこしご飯の4品を準備した。綾と愛菜は都内の有名デパートに行き、下関産の高級とらふぐ鍋セットを買いに行った。

 

約束の午後7時に杉浦さんご一家が到着した。「あ、いらっしゃい」と、さくらが努めて明るく出迎えた。                                 

「こんな狭いところにありがとうございます。大したおもてなしもできませんが、今夜はごゆっくりしていってください」と綾も笑顔。                    

「いいえ、こちらこそお招きいただきましてありがとうございます。今日はさくらちゃんのお料理を楽しみに参りました」と、秀美さんはさくらを見てニッコリ微笑んだ。

 

楽しい夕食はあっという間に過ぎた。

 

愛菜が「結絆、もう遅いから、愛菜ちゃんとお風呂に入って、そろそろ寝る準備しようか?」と、僕と綾に目配せしながら結絆に促した。                  

結絆は「えー、まだみんなとお話ししたいよ」と不満げだ。               

陽介さんが「あっ、もうそんな時間ですか」と気づいたように言った。         

綾がその言葉を受け、「いえ、ちょっと、お話したいことがあるんです」と切り出した。  

秀美さんは「あら、急にどうしたんですか? 改まって」と、少し戸惑った様子を見せた。

 

愛菜は結絆を連れてお風呂に行き、1時間後、結絆を寝かしつけた愛菜がダイニングに戻ってきた。

 

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僕が切り出した。「本日は、お忙しい中お越しいただき、誠にありがとうございます。杉浦様におかれましては、日頃より慎吾さんを通じて、娘のさくらが大変お世話になっておりますこと、心より感謝申し上げます。さくらと慎吾さんが真剣にお付き合いをさせていただいていること、親として大変嬉しく、また、頼もしく感じております。つきましては、本日はお食事の席で恐縮ではございますが、私たちの家族について、杉浦様には、ぜひとも事前にお伝えしておかなければならない大切なことがございます。少々、お話ししにくい内容も含まれております。さくらと慎吾さんに関わることでもございますので、さくらの方から、誠心誠意お伝えしたいと存じます」。

 

陽介と秀美、そして慎吾は、隼人の言葉からただならぬ様子を感じ、背筋を伸ばして緊張の面持ちとなった。

 

さくらが震える声で、しかし真っ直ぐな瞳で語り始めた。「慎吾さん、いつも私のことを大切にしてくれて、本当にありがとう。慎吾さんと一緒にいる時間は、私にとってかけがえのないもので、心から幸せを感じています。今日は、そんな大切な慎吾さんだからこそ、どうしてもお伝えしておきたい、私と私の家族にとって非常に重要なことがあります。話すのにとても勇気がいるけれど、聞いてください」。

 

慎吾は、さくらのことをじっと見つめていた。

 

さくら「実は、私の両親……父と母は、実の兄妹なんです。そして、私は、姉の愛菜、妹の結絆とともに、その二人の間に生まれました」。

 

愛菜は、深い驚きに固まった表情の陽介と秀美を、真剣な面持ちで見つめていた。

 

さくらはこぼれ落ちる涙を拭うこともせず、言葉を続けた。「このことを慎吾さんや慎吾さんのお父さん、お母さんに打ち明けるのは、正直、とても怖かったです。慎吾さんがどう思うか、私たちの関係に影響があるのではないかと、ずっと悩んでいました。その上で、私なりに、私たちの将来について、そして自分自身の気持ちについて、何度も何度も、夜も眠れずに考え抜いた結果、今の私には、慎吾さんと共に歩んでいくことが難しい、という結論に至りました」。

 

僕と綾は、さくらの下した、あまりにも悲痛な決断に息をのんだ。さくらの目には、諦めと悲しみの涙が浮かんでいた。

 

さくら「慎吾さんが悪いとか、慎吾さんに何か問題があるということでは全くありません。本当に、心からそう思っています。だけど、私の家族の背景にある複雑な事情や、それを抱えて生きていくことの重さを改めて考えた時に、このお付き合いが慎吾さんにとっても、私にとっても、本当に幸せな未来に繋がるのか、どうしても自信が持てなくなってしまいました。これは、私自身の覚悟や、今の私の心の状態の問題なのだと思います」。

 

慎吾は「さくら……どうして……」と、絶望に打ちひしがれたような声で呟いた。

 

さくら「慎吾さんとは将来を共にし、普通の女の子の幸せを望んでいました。だけど、こんな大切なことも打ち明けたのに、こんな形でお伝えすることになってしまい、本当にごめんなさい。今まで一緒に過ごした時間、慎吾さんが私に示してくれた全ての優しさと愛情に、本当に感謝しています」。

 

やっとの思いで言葉を言い終えると、さくらはその場で力尽きたように泣き崩れた。




松原隼人:1980年5月12日生まれ 1998年7月5日(18歳2か月)初体験 システムエンジニア 年収600万円 身長175cm
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松原 綾:1981年7月5日生まれ 1998年7月5日(17歳)初体験 桑都八王子東高校新体操部キャプテン イラストレーター ペンネーム愛桜(あいさ) 年収3000万円 身長163cm Fカップ 名器
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松原愛菜(まな):2001年9月26日生まれ(長女)K大学法科大学院1年 新体操部 弁護士志望 身長165cm Eカップ 2020年3月(18歳6か月)初体験 名器
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松原さくら:2004年11月10日生まれ(次女)K大学医学部2年 新体操部 産婦人科医志望 身長155cm Bカップ 2020年3月(15歳)ファーストキス 2022年8月レイプ未遂被害 2023年6月(大学1年)から慎吾と交際 2023年9月(18歳10か月)初体験 名器
____________________________________________松原結絆(ゆいな):2017年2月6日生まれ(三女)小学校2年
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松原忠晴:1950年8月31日生まれ 2006年7月7日死去(55歳) 隼人と綾の父
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松原清美:1952年3月10日生まれ 2006年6月15日死去(54歳) 隼人と綾の母
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小川結翔(ゆいと):2001年生まれ K大学法学部政治学科卒 身長180cm イケメン 成績優秀 バドミントン部 2017年7月(高1)から愛菜と交際 一人っ子 巨根(平常時:長さ13cm、太さ3cm 勃起時:長さ18cm、太さ5cm)睾丸は砲丸投げのボールくらい 政治経済に興味があり、将来は新聞やテレビ報道の分野に進みたい B出版社勤務
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小川真一郎:1961年生まれ 結翔の父 区議会議員 子供の教育問題に取り組む文教委員 巨根
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小川由美子:1964年生まれ 結翔の母 専業主婦 フラワーアレンジメント教室を開いている
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杉浦慎吾:2003年生まれ K大学医学部3年 さくらの小論文の家庭教師 2023年6月(大学2年)からさくらと交際 早漏 2023年8月包茎手術
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杉浦陽介:1974年生まれ 慎吾の父 内科開業医 区医師会副会長 
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杉浦秀美:1979年生まれ 慎吾の母 専業主婦 ピアノ教室を開いている 愛桜の大ファン
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田島 蒼(あお):2004年4月12日生まれ K大学付属K男子高校3年 さくらと同級生の彼氏 サッカー部 身長164cm 2017年に父は家出 2021年3月に母は失踪 2022年9月15日首吊り自殺   
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吉田有紗:1964年生まれ 弁護士 K女子中学校高校出身 K女子高校同窓会長
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高畑みずき:1964年生まれ K女子高校養護教諭
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島田弥生:2023年当時40歳前後 産婦人科医師(A病院勤務) K大学医学部産婦人科所属 
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茗ケ原(みょうがはら)みゆき:1986年生まれ 2011年25歳で妊娠 2012年26歳で結婚 2014年28歳で独立しイタリアンレストラン「Mother」
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茗ケ原(みょうがはら)健一:1986年生まれ みゆきの夫 婿養子
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茗ケ原(みょうがはら)裕之:1969年生まれ 陽子の兄 みゆきの父
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茗ケ原(みょうがはら)陽子:1970年生まれ 裕之の妹 みゆきの母 2014年乳がんで死去(44歳)
____________________________________________鈴木聖羅(せいら):2001年生まれ 愛菜の中学校からの大親友 K大学卒 新体操部 彼氏は健太君
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山田美咲:綾の桑都八王子東高校の同級生 新体操部副キャプテン ケーキ作りが趣味
____________________________________________水野さん:2020年当時30歳くらい 綾のイラスト担当敏腕編集者 B出版社勤務
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