田中さんと逢う予定を組んでいた土曜日が来た。
脱ぐのも着直すのもしやすい服装が良いだろうと考え、ミニスカートとパーカーにする。
過度にお洒落にしない方が両親や同級生に疑われる事はないだろう。
問題は同じマンションに暮らす秀一だが、既に部活で学校に向かったのは窓から確認済みだ。
いつもの駅前で待ち合わせをする。
田中さんは普段はスーツ姿だが、今日は黒の上下で纏めていて、靴もキャメルカラーの革靴だった。
お洒落な人は靴にお金をかけると聞いた事があるが、どうやらそれは本当のようだった。
「うわー、田中さん、すごいカッコいいですね!」
高校生には決して真似出来ないファッションに思わず感嘆の声をあげる。
『ありがとう。でも昔はセンスもお金もなくて、ファッション誌で必死に勉強したんだよ?』
「えー?そうは見えないですよ」
『そういう綾華ちゃんこそ、私服は初めて見たけど可愛いね』
「今日はまあ、脱いだり、着やすかったりする服で纏めてみました」
『そっかぁ。どこかでお茶しながら、どこのホテルが良いか探してみる?』
「そうですね。内装がお洒落なところが良いですし」
いつもの喫茶店に入り、ホテルの検索をする。
休日だからか、いつもより人が多くいるが、まさか私がパパ活をしているとは思っていないだろう。
「あのー、ここなんか良いと思うんですけど、お金大丈夫ですか?
目についたのはアジア風の装飾に凝ったホテルだった。
『仕事柄、給与は高いからね、心配しなくて大丈夫だよ。じゃあ、ここにしようか』
田中さんの運転する車に乗り込み、ホテルを目指す。
これも周りの目を気にしないで済むようにとの配慮だった。
フロントで鍵を受け取り、エレベーターに乗り込む。
目指すは最上階の部屋だった。
室内には天蓋付きのキングサイズのベッドがあり、お風呂も2人でなら余裕で入れそうぐらいに広かった。
「うわー、すご〜い!」
ネットの写真で見てはいたが、実際に入ってみると内装の豪華さに驚かされる。
お風呂を覗いてみると浴槽は2人入って尚、余裕がありそうだったし、口からお湯が出てくるライオンも付いていた。
「田中さん、ありがとう〜。今日はいろいろ頑張ってみるね」
『あー、その事なんだけどね。どこまで出来るかリストを作ってきたから見てくれるかな?』
そう言って取り出したノートには行為と、その横に金額が書かれていた。
おしっこ 3000円
キス 5000円
ディープキス 10000円
ペッティング 10000円
フェラチオ 15000円
精飲 15000円
膣内挿入 100000円
膣内射精 200000円
「えー?ずいぶん具体的ですね〜」
行為の名前はもちろん知っているが、した事なんてない。
『この中で経験したことあるものってある?』
「ないよ〜、ないない!部活でそれどころじゃなかったし」
『そうなんだ。この中で出来そうなものはある?』
「う〜ん、そうだなぁ。キスだったら良いかな?初めてだけど…。あと、書かれてないけど、下着を見せるのは特別にタダでいいよ」
『良いのかい?他の人からは貰ってるんだろう?』
「相手が田中さんだし、ホテル代って事で」
『分かった。他はどうかな?』
「ペッティングって何?」
『身体を触る事をそう言うんだよ』
「そうなんだ。うーん、まだちょっと怖いかも」
『じゃあ、今のところは下着を見せてもらうのとキスにしておこうか』
「うん。大丈夫そうだったら追加でしてみてもいいし」
『無理しなくていいからね?それで、綾華ちゃんは先にどっちをするのがいい?』
「そうだなぁ。キス…してみたいかも」
『うん、分かった』
田中さんは私の下顎を軽く持ち上げて上を向かせる。
その自然な動作だけでも慣れている事が分かる。
(そういえば秀一とはキスしなかったなぁ。まあ、別れたようなもんだからどうでもいいんだけど…)
お金だけの関係の人にファーストキスを売るのも悪くない気がした。華の女子高生でこんな事をしているのは、そう多くはないだろうという歪んだ優越感を感じる。
唇に田中さんの吐息が当たる。
徐々に顔が近付いてくるのに合わせて目を閉じる。
思っていたよりも柔らかく、生暖かい感触を唇で感じる。
『ファーストキスの感想はどうかな?』
「うーん?よく分からないなぁ。もう一回してもらっても良い?」
再び唇を重ねる。今度は触れるようなキスではなく、深く重ねるようなキスだった。
軽い酸欠のように頭がボヤけてくるとキスも気持ちいいかもと思えてくる。
「…ぷはっ」
『大丈夫?苦しくなかった?』
「吹奏楽部だったからね〜。肺活量には自信があるから大丈夫だよ」
『そっか。どうする?ディープキスも経験してみるかい?』
「…ちょっと興味出てきたかも」
『それじゃあ、身体の力を抜いて。鼻で呼吸すれば苦しくないから』
目を閉じて唇を委ねる。
上唇、下唇と順に舐められ、口内へと舌が入ってくる。
歯茎や上顎を舐められると何だか背筋がゾクゾクとしてくる。
『大丈夫そう?』
一旦舌を抜いて聞いてくる。
「うん、もう少し続けてみたい」
『じゃあ、今度は綾華ちゃんも舌を動かしてみて』
再度入ってきた舌にぎこちないながらも当ててみると、巧みに絡め取られる。
(やば…舌の裏とか結構好きかも)
思いもしなかった場所から気持ち良さを感じた事に驚いていると、唾液を吸われて飲み込まれる音がした。
「もしかして、飲みました?」
『甘くて美味しかったから、つい飲んじゃったよ』
「えー?何か恥ずかしいよ」
『どう?綾華ちゃんも飲んでみるかい?』
「じゃ、じゃあちょっとだけ…」
他人のよだれはそんなに良いものなのだろうか?
口の外に出した舌を伝って、田中さんのものが流しこまれる。
特に匂いはしなかったので、思い切って飲み込んでみると胃がカッと熱くなった気がした。
『どうかな?』
「美味しいかどうかは分からないけど、お腹が熱くなったような感じがするのは悪くないかも…」
『じゃあ、もっとしてみようか』
舌を強く絡め合いながらお互いの唾液を飲み合う。
自分のを飲まれている嚥下音を聞くのは恥ずかしいが、田中さんのを飲む度に身体の芯が熱くなってくる。
お互いに満足して舌を解くと、糸のような唾液が舌を繋いでいた。
『次は下着、見せてもらっても良いかな?』
「う、うん。分かった」
片腕でパーカーのファスナーを降ろす。下には白いTシャツを着ていた。
「ねえ、片手だと脱ぎにくいから田中さんが脱がしてくれる?」
『分かった』
異性に服を脱がしてもらうなんて初めてだから緊張する。
袖から腕を抜いた後、腰の辺りから服を捲られて脱がされる。
『可愛いブラジャーだね』
「えっへへ、可愛いの買ってきちゃった」
昨日の男から稼いだお金で白とピンクのチェック柄という今まで持っていなかった物を奮発して買った。勿論、上下セットだ。
「ねえ、田中さんも胸は大きい方が好きなの?」
『いや、どうだろう。特に好みはないかなぁ』
「胸の大きさに貴賤は無いってやつ?」
『そうかもね』
「じゃあ、もし私の胸がペッタンコでも興奮する?」
『綾華ちゃんみたいに可愛い事だったら、小さくてもするよ』
「…ふーん。ちなみに、他の男の人にはここまでしか見せてないんだけど、おっぱい見たい?」
『それは勿論見たいよ』
その言葉を聞いてフロントホックを外す。利き手ではない左手で外すのにも慣れてきたところだ。
肩紐からも左腕を抜く。
「どうかな?」
隠したりしないで胸を見せる。高一の時からさほど大きさは変わっていない。
『すごく綺麗だよ。肌が白いから血管も透けて見えるし、乳輪も小さくて可愛いね』
「何だか言ってる事が変態みたい」
でも麗奈な真由ちゃんと比べると小さく、コンプレックスを感じていた胸を褒められたのは嬉しかった。
「この後はどうするの?パンツ、見る?」
『うん、お願いしていいかな?』
「分かった」
ソファの上で体育座りのような体勢になってスカートの中が丸見えになるようにする。
下着を見られるぐらいなら恥ずかしさも少なくなっていた。
『ブラと同じ柄なんだね』
「女の子の常識だからね〜。上下で違うのは生理の時ぐらいかな?」
『やっぱりそうなんだね。綾華ちゃんは生理は重い方?』
「私?私はそうでもないよ。ナプキン変えるのは面倒だなって思うぐらい」
『人によって違うって言うもんね』
「そうなの。仲が良かった子は重くて演奏に集中出来ないから、病院から薬貰ってるって言ってたよ。それよりも、これからどうします?」
『まだ続けられそうなの?』
「田中さんとHするなら見られちゃうし、それだったら早めに慣れておいた方が良いかなと思って…』
『じゃあ、パンツの中、見せてくれるかな?脱ぐのが恥ずかしかったら捲るだけでもいいよ』
「んー、初めてだからそうさせてもらおうかな」
下着の股布部分に人差し指を引っ掛けて思い切り引っ張る。
自分では確認出来ないが、田中さんの目には恥ずかしいところが丸見えになっているのだろう。
「ど、どんな感じ?」
『ピタッと閉じてるから奥までは見えないけどすごい綺麗だよ。ヘアは薄めなんだね。自分で整えてるの?』
「中学に上がったぐらいから生えてきたんだけど、他の子と比べても薄いみたいで、剃ったりとかはあまりしないかなぁ」
アンダーヘアの事情も話すというのはかなり恥ずかしいんだなと感じていた。
「じゃあ、今日はここまで!」
そう言って下着から指を離す。
『ありがとね。じゃあ、これ今日のお金』
田中さんは決めていた通りのお金を出してくれた。
『次逢う時もこの部屋にするかい?』
「毎回使うと高くつきそうだけど良いんですか?」
『大丈夫だよ。そのぶん、期待しているから』
「次、してほしい事ってどれですか?」
『フェラとオシッコをお願いしたいな』
「分かりました。今から覚悟決めときますね」
『それと、一応ピルを渡しておくね。早めに飲んでおいた方が安心でしょ?』
「そうですね。ありがとうございます」
これを渡してきたという事は避妊しないでのHもするつもりなのだろう。本当にそれで良いのかという思いもあったが、処女を明け渡すだけで30万円も貰えるのは抗えない魅力があった。