「優里はお姉ちゃんなんだから、弟の面倒を見なきゃね」私は姉という言葉を呪いのように感じて生きてきた。シングルマザーの母のために、私は次男の世話を小学6年生から見続けてきた。そんなことも3年も経てば慣れっこだが、(自分を生きられないで、人のために時間を潰されて、)思春期で反抗期を迎えた私の心は、その理不尽を苦痛と感じて怒りを募らせていた。
そうした幼い娘の中にあるすさんだ空気を男たちは敏感に察知する。
「優里ちゃんはえらいよね。まだ子供なのに、弟たちの世話をして立派なものだよ。でも、少しは息を抜かないと壊れちゃうよ」
隣の石田のお兄さんはいう。私はその発言の裏側に潜む子供の無邪気さを失った私への憐憫を見透かさずにいられなかった。
「石田さん、弟の世話は毎日です、休めないんです。だから私に息抜きなんて!」
尖った物言いをすると石段のお兄さんは叱られた子どものように目を伏せて頭を掻いた。
「そうか、辛いよね。でも時間があったらうちに弟も連れて遊びにおいでよ。うちの姉さんは子供好きで弟の裕也君の面倒え喜んでみてくれると思うよ」
石田のお兄さんの家は豪邸とまでは言わないが、うちのようなアパートとは違い、庭があり広々としていた。部屋には観葉植物が置かれ、壁には印象派の複製画が掛かっている。生活感はあるのに清潔で整理整頓されていた。
私は誘われるままに石田家を訪ねた。石田のお兄さんの姉の香織が弟をあづかってくれる。私の心は解放された。
「ほら、漫画とかゲームあるよ」と彼は言った。まるで私の好みを全部知っているみたいに。事実、私が密かに欲しかった新刊のマンガがあった。「すごい……どうして?」
「優里ちゃんが前に話してたから、面白かったんでしょ?」彼は笑顔を見せた。その眼差しには不思議な魅力があった。
私はソファに腰掛け、彼の淹れた紅茶を飲みながら漫画を読んだ。こんなふうにリラックスできるのは本当に久しぶりだった。弟の世話がない時間なんていつ以来だろう。彼が時折、「ここ面白いよね」と声をかける以外は静かな時間が流れていく。
気がつくと窓の外が夕暮れ色に染まっていた。「もうこんな時間!」慌てて立ち上がろうとしたとき、石田さんの手が私の手首を掴んだ。
「待って。まだ帰らなくてもいいじゃない」
驚いて振り返ると、彼は私の顔をじっと見つめていた。そしてゆっくりと近づいてくる。私は動けなかった。
「君は特別だよ」彼は囁いた。「こんな風に誰かを想ったことない」
そして突然の口付け。柔らかい感触に全身が硬直した。彼の手が私の肩に置かれ、唇が離れていった。
「ごめん……でも我慢できなくて」
混乱したが同時に妙な安堵感もあった。初めて「特別扱い」されたような気がしたのだ。誰も見てくれないと思っていたのに、、「あ……あの……」
言葉が出ない。体が震えていた。
「ごめん。怖がらせるつもりじゃなかった。ただ……大切に思ってるだけだよ」
優しい微笑み。彼の言葉の一つひとつが砂糖のように甘く溶けていく。でもその奥には欲望が隠されているのかもしれない。「私なんか、、性格ブスで、お兄さんに大切に思って貰える資格なんて、」
彼はまた私に触れた。今度は頬に優しく。「自分のことを悪く言うのはやめて。君は可愛いよ」
耳元でささやく。「明日も来てよ。もっと一緒にいたい」
心臓がバクバクしていた。断れない自分がいる。拒絶したら今までの優しさまで嘘になる気がした。
「わかった……来る」
約束してしまう自分に驚いた。弟たちのことは?母親のこと?
分からないけど今この瞬間だけは自分だけの時間にしたかった。それがどんな結果を招くか考えられる余裕すらなかった。ただ彼のそばにいるのが心地よかった。
彼の手が私の髪を撫でる。私は思わず目を閉じた。キスをされてもいい、、そんな気分。
ドキドキするけれど嫌じゃなかった。
「優里ちゃん 」
石田のお兄さんの声は甘くて低く、蜂蜜のように私の耳に絡みつく。
唇が再び重なる。今度はさっきより長くて深い。私の小さな胸がドキドキと暴れる。お兄さんの大きな手が背中に回り込み、ぎゅっと抱き締めてくる。私の華奢な体が大人の腕の中にすっぽりと収まった。
「……いい子だね」お兄さんは耳元で囁いた。指先が私の細い首筋を撫でる。「ここに来てくれてありがとう」
「あの……」
言葉が喉に詰まる。何を言えばいいのか分からない。逃げ出したいはずなのに足は床に縫い止められたように動かない。
「もう少し……」
お兄さんの手が私のブラウスの裾に触れた。布越しに伝わる体温に私は小さく震えた。
「大丈夫だよ」彼は優しく言った。「誰にも言わない」
その言葉が鍵を開ける合図だった。私の思考が霧に包まれていく。ここでは誰も期待を押し付けない。自分でいられる唯一の場所かもしれない。
お兄さんの唇がお兄さんの唇に触れた瞬間、何故かほっとした。私の視界がぼやける。
気がつけば私の瞳を涙が包んでいた。多分私は守られることを望んでいたのだ。
「優里ちゃん可愛いね」
お兄さんの唇が首筋を這う。温かくて湿った感触。私は小さく身じろぎした。未知の感覚が背中を駆け上がる。
「ダメ……お兄さん」
弱々しい抗議をすると彼は優しく笑った。「優しくするから」
ぼtの金具が小さい音を立てた。お兄さんの手が内腿に触れると電流が走ったようだった。初めて感じる大人の力強さに身体が勝手に反応する。
「ここも綺麗だね」
指先がゆっくりと秘部を探るように動く。わは膝を擦り合わせたが効果は薄い。逆に刺激を強める結果になった。
「やだ……」
恥ずかしさと快感が交錯して涙が出そうになる。お兄さんの手が優しく涙を拭った。
「怖くないよ」
彼の声は優しく落ち着いているのに瞳は飢えた獣のように輝いていた。その対比が恐ろしくもあり魅力的でもあった。
パンツがずらされる。冷たい空気に晒された肌が粟立つ。お兄さんの息遣いが荒くなるのを感じた。
隣の家で、私がお兄さんの前で大事な部分を剥き出しにされているのだ。。
「見て……ここが濡れてる」
指先で確かめるように触られた瞬間、全身の血が沸騰したようだった。「違う!」
咄嗟に出た否定はすぐに吐息に変わった。お兄さんの指が最も敏感な部分に当たったのだ。そこから湧き上がる疼きに私は身悶えた。
「本当だ……すごく濡れてる」
お兄さんの動きが速くなるにつれ私の呼吸も乱れる。足が自然と開いてしまう。
「お兄さん、ダメっ……」
抵抗の言葉は甘い吐息に取って代わられた。膝が震える。お兄さんの手がさらに大胆になっていく。
「気持ちいい?」
私は恥ずかしくて、答えられなかった。羞恥と快楽の狭間で思考が霞む。ただ彼の動きに合わせて腰が揺れた。
「優里、いい子だね。素直になるんだ」
私の中で何かが崩れ落ちた。もう何も考えられない。全てを委ねてしまえば楽になれるかもしれない─そんな誘惑に抗えなくなる。
「私……」
言葉にならない喘ぎしか出てこない。お兄さんの指先が絶妙なタイミングで動くたび痺れるような感覚が背筋を貫く。抵抗しようとする意思さえも溶かされていく。
「イキなよ、優里ちゃんのイクとこ見たいんだ。」
「ああ、ぁぁ、、、ぁ、、あっ!ぁぁ、、ぃゃなにす……っ、やめっ!そ゛こだめッッ!! いや、んんっ、。恥ずかしい、んんあっ❤️あ、、ぁ、、、、ぁんっ、、あ、、、あ、、んくっ❤️ お゛!お゛!お゛!お゛!」
指の動きが加速した。腰が浮く。頭の中が真っ白になって─そして私は達してしまった。
呼吸が乱れる。汗ばんだ額を拭うのも忘れて私は放心状態になった。身体全体が火照り、心臓が早鐘を打つ。
「可愛かったよ」
お兄さんの声は満足げだった。私は小さく震えながら彼を見上げる。
「もう、帰ります」
よろよろと立ち上がるとお兄さんが支えてくれた。「送って行こうか」
私は首を振った。一人になりたかった。玄関に向かい靴を履くとお兄さんは言った。
「また来てね」
返事をせず私は急ぎ足で出て行った。夜風が熱くなった頬を撫でる。
家の前の明かりが目に沁みる。私はしばらく立ち尽くした。自分の身体に起きたことを信じられない思いで反芻していた。
私の身体を撫でさすった石田のお兄さんの手は大きかった。力強くもあり優しくもある。その感触を思い出すだけで身体の芯が熱を帯びてくる。
「君は特別だよ」
彼の言葉が脳裏で何度もリピートする。今まで誰にも言われたことがない台詞。孤独な日々の中で渇いていた心に直接注ぎ込まれた水のようだった。
「明日も来てよ。もっと一緒にいたい」
明日─つまり今日だ。今朝目覚めた時から心が落ち着かない。いつもなら弟の世話に追われている時間なのに今日は特別な予定がある。
お母さんに弟の面倒を見てもらうために朝食を作り終えた後「今日一日あたし弟をみてて」と頼んでみる。
「え?なんで?」母は不審げな顔をしたが、「友達の誕生日会があるの。どうしても外せなくて。お願い!」
と必死に頼み込むと、「まあ、いいけど……ちゃんと夕方には戻るのよ」と渋々承諾してくれた。
準備をしていると小学生の次男が寄ってきた。「おねーちゃんどこ行くの?」「ちょっと買い物」と誤魔化すが罪悪感が募る。でも仕方ない。今日だけは許してほしい。
家の門を出る時少しだけ足がすくんだ。これから向かう先で起こることを思うと鼓動が速くなる。
道すがら何度も引き返そうとした。でも足は確実に石田さん宅へと進んでいる。頭の中では警鐘が鳴っているのに身体は従順だ。
インターホンを押す。軽やかなチャイムの音が響くと緊張で喉が乾いた。すぐにドアが開き笑顔の石田さんが現れる。「来たね」
優しく微笑む彼の表情を見て安心する自分がいる。悪いことではないはずだと自分に言い聞かせる。
「入って」
促されて敷居を跨ぐ。昨日と同じく広々とした空間が迎えてくれる。リビングには心地よい香りが漂っていた。
ソファに座るとすぐに彼は隣に腰かけた。距離が近すぎて心拍数が上がる。
「今日も弟を置いてきたの?」
問いかけにドキッとする。私が答える前に彼は続けた。「偉いね。勇気があるよ」
その言葉で魔法がかかったように全身の力が抜けていく。「僕が面倒見ないとね」
お兄さんの手が私の背中に回る。自然と身を委ねてしまう。「お兄さんは……大人だから」
小声で答えると彼は嬉しそうに笑った。「そうだよ。でも君の方がしっかりしてる」
抱擁が深くなる。息苦しさすら感じるのに幸福な圧迫感だ。頬を彼の胸に押し付けると、トクトクという鼓動が伝わってくる。
「本当にいいの?誰にも言わない?」
確認するとお兄さんは頷いた。「もちろん。僕たちだけの秘密」
その一言で最後の理性の糸が切れた。私は自分から顔を上げ唇を求めた。すぐに応えられる濃厚なキス─
「んっ……んぅ……」
鼻から抜けた甘い吐息と共に思考能力が奪われていく。舌を絡ませ合う激しい接吻は私にとって未知の体験だった。
彼の手が太ももを撫でる。その指先が徐々に上へ移動し始める。私は薄着のシャツをたくし上げた。
「キレイだね」
小さな胸が露わになる。恥ずかしさに身を縮めるが彼は容赦なく弄ぶ。指の腹で円を描くように触られると自然と背筋が反った。
「んっ……あ…」
声を抑えきれずに漏れ出る喘ぎ。お兄さんの口角が上がる。「もっと聞かせて」
耳元での囁きに身体が跳ねる。同時に下腹部に甘い疼きが生まれ始めた。彼のもう片方の手がスカートの裾を持ち上げる。
「やっ……」
言いかけて止まる。抵抗の言葉は快感に呑み込まれた。
ストッキングとパンツがゆっくりと脱がされていく。内腿に直接触れられた瞬間ゾクリとした感覚が駆け抜けた。「冷たい……」
お兄さんの指が割れ目をなぞる。潤い始めていた秘部が水音を立てて反応する。
「濡れてるね。感じてるんだ?」
恥ずかしくて目を閉じるがそれこそ認めている証拠だった。羞恥心すら興奮材料となり意識が朦朧としてくる。
「挿れるよ」
宣言と共に一本の指が侵入してくる。違和感と痛みで眉をひそめるが同時に蕩けるような感覚も存在した。
「痛い?」
気遣いの言葉と裏腹に指は容赦なく蠢く。「平気……」
嘘だ。でもそう答えずにはいられなかった。痛みを伴う行為なのに不思議と幸福感がある。支配されているようで安心する。
「締めつけが強いね」
指が抜き差しされるたびに下半身が波打つ。生理現象のように溢れる液体が粘着質な音を奏で始める。
「あっ……ん…」
自らの嬌声が室内に響くのを聴きながら意識が遠退く。身体が熱くなり頭が霞む。
指が増やされ圧迫感が倍増した。その痛みの中で何かを迎えそうな予感が芽生える。
「もう……」
限界を告げるべきか迷っているうちに彼の指先が一番敏感な部分を探り当てた。「ここがいいんだ?」
執拗に攻め立てられると私はもう声を抑えることができなかった。
「ああぁっ!いやぁ……ダメぇっ!」
羞恥もプライドも消し飛んでいく。残るのは純粋な快楽への欲求だけだった。
お兄さんの口元が吊り上がる。指の動きが加速し腰が浮き上がるほどに激しくなる。
「イキそう?いいよ、イって!」
その命令とも懇願とも取れる言葉に導かれるように私は果ててしまった。
全身から力が抜け背骨がソファーに沈んでいく。
荒い息遣いだけが聞こえる中でお兄さんが私を抱きしめた。「よくできたね。いい子」
私は虚ろな目を彼に向けた。汗ばんだ肌同士が吸い付くように密着している。彼の体温が心地よく私の中に入り込んでくるようだった。そして私は次なるステージに進む勇気を奮い起こした。
「ねえ、お兄さん、優里をお兄さんの女にして 」私は自分から彼に抱きついた。
そのままベッドへと誘う。
お兄さんの息遣いが乱れている。興奮しているのが伝わってきてこちらまで胸が高鳴る。
「本当にいいの?」最終的な確認に私は小さく頷いた。「お兄さんだから」
その答えを聞いた彼の瞳に獣じみた光が宿る。服を脱ぎ捨てると逞しい肉体が露わになる。それに比べて自分はいかにも未成熟に見える。それでも今は惹かれている気持ちの方が強い。
彼の手が優しく私を押し倒す。シーツに横たわる柔肌を撫で回しながら耳元で囁いた。
「愛してるよ、優里」
その言葉に全身が震える。誰かに愛される事をどれだけ長い間渇望していたものか─心の底から安堵感が溢れ出す。孤独が埋まっていく。
キスが降り注ぐ中で衣服が一枚ずつ取り払われていく。羞恥心はあるものの抵抗はない。むしろ全てを見られることで彼との一体感を味わえる気がした。
ついに全裸となった私を見下ろしながらお兄さんもまた身に纏うものを解いていく。そして雄々しく勃ち上がった男性器が視界に入った。
「怖くない?」
私は首を横に振った。「お兄さんなら……」
彼は安心したように微笑むとゆっくりと覆いかぶさってきた。熱い体温が私を包み込む。大きな手で私の頬を撫でながら優しく言った。
「力を抜いて。僕に任せて」
言われた通りリラックスしようと試みるが緊張と恐怖で身体が強張る。そんな私を見兼ねた彼が優しく髪を梳く。「大丈夫」
その温もりに少しずつ緊張が解けていく。脚を開かせた彼は自身のモノを入口に宛がった。鈍い痛みが走り反射的に身体を固くするが彼は根気よくゆっくりと進めてくる。
「んんっ……」
呻き声が漏れる。異物感と痛みが混ざり合い意識が遠のきそうになる。しかしその苦痛の先にある約束された開放感への期待で耐え忍ぶ。
「もう少し……あと少し」
励まされながら歯を食いしばる。途中で呼吸がうまくできない程に圧迫された感覚が襲うが徐々に馴染んでいく。
やがて最奥まで到達した瞬間目の前がチカチカと光った。鋭い痛みと共に何か大切なものを失った喪失感がある。
「全部入ったよ」「うん 動いてるいいよ!お兄さん」
彼が動き始めると最初は違和感しかなかった結合が次第に熱を持ってくる。律動的な動きに合わせて私の内部が応えるように蠢いた。
「あっ……んっ」
痛みの中に奇妙な快感が芽吹き始める。それは未知の領域で私を惑わせた。
「気持ちいい?」
お兄さんの問いに正直に答えられない。「わかんない」
それだけで十分だったらしい。彼の動きが徐々に荒くなる。肌と肌が打ち合う音に水音が混ざり淫猥な旋律を奏でる。
「あっ……ダメ……」
突如として湧き上がる感覚に戸惑う。痛みだけでなく明らかに性的な昂りを感じ始めていた。
「イキそう?」
訊ねる声に半泣きで頷く。「ああ、なんか変になりそう、くる、……」
懇願すると彼は動きを加速させた。衝撃が背筋を駆け上がり脳天を突き抜ける。「あぁぁっ!イク、だめぇ!」
叫び声と共に全身が弓なりに反り返った。頭の中で火花が散り視界が真っ白になる。力尽きたように崩れ落ちる私の上にお兄さんが重なってくる。「ああ、射精るっ!」どびゅびゅーーびゅーーー
「終わったの?」息を整えながら問うと彼は頷いた。「初体験おめでとう」
冗談めかした台詞に苦笑する。「ありがとう」
胸に熱いものが込み上げてくる。これで誰かの所有物になれた気がする。満たされた幸福感が全身に広がる。
「これからずっと一緒だね」
彼の囁きに私は涙ぐんだ。誰かに必要とされる事の喜びを噛み締める。
「お兄さん……大好き」
呟きは空気に溶け込んだがきっと伝わったはずだ。
射精してもお兄さんのペニスは衰えを知らない。まだまだ固く反り返っており先端からは粘液が滴っている。
「もう一回……いい?」
お兄さんの問いかけに私は躊躇うことなく頷いた。「うん」
嬉しそうに目を細めた彼が再び覆いかぶさってくる。今度は滑らかに入り込んできて腰の動きも円熟味を増していた。
「あっ……ん…」
一度目よりも痛みが少ない。代わりに快感の比率が上がっている気がする。
「今度はもっと楽しませてあげる」
その宣言通り彼の腰使いが巧妙さを帯びてきた。角度を変え深さを変えて私の幼い膣の中を探索するように動く。
「ああっ……そこ……」
指摘しようとすると既に彼はそこに狙いを定めて責め立ててくる。自分の知らなかった性感帯を次々に開拓されていく感覚は恐怖と好奇心が入り混じった特殊な悦びをもたらした。
「だめっ……おかしくなる、はひゅ…………っ❤️そこ゛ッ❤️はいったら、だッ❤️だめっおかしく、、ぉ゛っ❤️おッ、 お゛いいっ、❤️いやぁ、、おほお゛ぉ~~❤️」
悲鳴に近い叫びが出ると彼の動きが更に激しくなる。快楽の波が次から次へと押し寄せ理性が飛んでいく。
「いくよ」
唐突な宣告と共に最奥を突かれれば瞬時に頂点へ押し上げられた。意識が飛びそうになる寸前に彼も果てたようだ。
「あぁ……」
二度目の絶頂は一度目より遥かに強烈だった。四肢が痺れ思考回路がショート寸前になる。ただ一つ確信したこと―これが本来の男女の営みなのだと。
「良かったよ。優里」
お兄さんの言葉に私は顔を赤くした。褒められるのは嬉しいけど恥ずかしい。
「私も……初めてだったけど想像以上に……」
言いかけて口籠もる。まだこの感情に名前を付けたくない。大人の階段を登り始めた自分、これから体験していくことが明確な形と名前を持つには、まだ私は幼いのだ。
数ヶ月後
母が急逝した。働きすぎによる過労死だと主治医は説明した。葬儀には叔父が駆けつけてくれたが、父方の親戚たちはほとんど来なかった。
「ごめんなさいね」と謝った叔母の言葉が胸に刺さる。弟は叔母の養子となった。
女子である私より弟が優先されるのは当然かもしれない。
「優里ちゃんは施設に入ってもらうけど、中学卒業まで親戚一同で援助はするから」叔母はそう言った。
優里は無力感に苛まれた。何もかも突然奪われてしまった。もう高校に進学する資格もない。私を縛っていた状況は突然、後形もなくなった。
その日の夜遅く、私は石田家の玄関に立っていた。チャイムを鳴らすとお兄さんが扉を開けてくれる。
「どうしたの?」
彼は不審げな顔をしていた。無理もない。葬式の日に石田さんの家に来ているのだから。
「お兄さん助けてほしいの……」
涙が溢れる。恥も外聞もなくすがりついた。
「何があった?」
「母さんが死んで……弟は親戚に引き取られて私はどこも行けなくて、施設に行くらしいの」
彼は一瞬言葉を失ったようだった。「待って。詳しい事情を教えてくれないか」
リビングに案内されソファに腰掛けると彼はコーヒーカップを出してくれた。
「僕に出来ることがあるなら言ってくれ」
その一言で堰を切ったように全てを吐き出した。家族関係の歪み、貧困、そして救いのない未来。「お兄さん……私に出来ることが何も無いの」
絶望に浸ったまま打ち明けると彼はしばらく黙考していた。
「僕と一緒に暮らすか?我が家は君一人くらいなら養えるよ、妹になったつもりでね、もちろん僕は君をお嫁さんにしたいと思っているけど強制はしないよ。君が高校卒業するときに判断してくれれば良い。」
驚きの提案だった。しかし拒む理由などあるはずもない。
「本当?迷惑じゃない?」「勿論だ。むしろ今まで何も出来なかったことを後悔している」
彼の目は真剣そのものだった。
その夜からお兄さんとの新生活が始まった。部屋を一室もらい学校にも通わせてもらえることになった。
その見返りは何もない、性的行為を強制されることもお兄さんとの関係も。
「これからは幸せに暮らせるよ」彼は約束してくれた。見返りを求めない、大きく優しいものに包まれていた。
あれから4年、私は高校卒業した。お兄さんは26歳になっていた。校門の前にお兄さんの車が待っていた。
助手席に乗ると彼が微笑む。「卒業おめでとう」
「ありがとう。今まで本当に感謝してる」
車内には花の香りが漂っていた。
「実は君に伝えたいことがあって……」
信号待ちで彼が運転席から身体を乗り出して私の頬にキスをした。「結婚してくれる?」
驚きのあまり声が出なかった。「私なんかでいいの?」
彼は頷く。「ずっと考えていた。君を妹としてではなく妻として迎えたいと思ってたんだ」
胸がいっぱいになった。これまで受けてきた恩義、愛情を考えれば即答するしかない。
「うん。もちろん」「ありがとう……」
言葉が詰まる。幸せすぎて涙が滲んだ。
「でも……君を娶ったら、俺は君の人生を縛ってしまうんじゃないか?」
意外な言葉だった。「そんなことない!私はあなたのものになりたい!お兄さんの愛で縛って欲しい 」
「そうか。じゃあ僕のものになってくれる?」
その問いかけに私は小さく頷いた。「優里は一生お兄さんのものだから!」