『歪んだ繭』
夕暮れの薄明かりが、リビングの壁に不規則な影を落としていた。その影の主は、私の娘、あずさだった。
「うるさい! うるさいうるさいうるさいっ!」
彼女はソファのクッションを振り回し、手近なマグカップを床に叩きつけた。陶器の破片が散らばる音は、もはや私の日常のBGMになり下がっていた。十五歳。思春期という名の、得体の知れない怪物が彼女の中に巣食っている。
私は深く息を吐き、ソファに背を預けたままその様子を見ていた。疲労が骨の髄まで染み込んでいる。建設現場での激務、帰宅後の家事、そしてこの暴れん坊との対峙。妻が亡くなって十年。私は男手一つでこの子を育ててきたはずだった。だが、目の前で金切り声を上げる少女は、私の知っているあずさではないようだった。
「あずさ、もうやめなさい。近所迷惑だ」
私の声は、彼女の叫びにかき消された。
「お父さんなんか嫌い! 一人にしてよ!」
彼女は涙で濡れた顔をくしゃくしゃに歪め、私を睨みつけた。その瞳の奥に、見たこともないような暗い情念が揺らいでいるのを、私は見てしまった。
私は重い腰を上げ、彼女に近づいた。クッションを振り上げる腕を掴み、力任せに引き寄せる。
「静かにしなさい!」
私の低い声と、彼女の細い悲鳴が重なった。
抵抗するあずさの体を、私は背後から抱きすくめる形で押さえ込んだ。暴れる彼女の背中が、私の胸に押し付けられる。その瞬間、私の全身を、強烈な電流が駆け抜けた。
柔らかい、という言葉では足りない。弾力があり、熱く、そして甘い匂いがした。妻の匂いでも、幼い娘の匂いでもない。それは、熟れかけた果実のような、危うい女の匂いだった。
私の腕の中で、あずさの膨らみが震えていた。まだ発展途先の、けれど確かにそこにある、柔らかな二つの丘。それが、私の腕に、胸に、押し付けられている。
私は、息を止めた。
十年間、私は男としての欲求を完全にシャットアウトしてきた。娘を守らねばならない。娘に恥ずかしい父親だと思われたくない。その一念だけで、私は自分を抑圧してきた。だが、その長年の堤防が、今、私の腕の中の温もりによって、音を立てて崩れ始めた。
「……お父さん?」
あずさの声が、震えていた。彼女も気づいたのだ。私の体に起こった、許されない変化に。
私の理性が、悲鳴を上げた。離せ、と。お前の娘だ、と。だが、私の腕は、彼女を強く抱きしめる力を緩めなかった。むしろ、その柔らかな感触を確かめるかのように、無意識のうちに、彼女の体をさらに密着させていた。
「あずさ……」
私の口から漏れた声は、父親のそれではなかった。飢えた獣の、低い唸り声だった。
父性愛と獣欲。それらは、私の中で混濁し、区別がつかなくなっていた。彼女を守りたいという想いは、彼女を独占したいという歪んだ欲望へと変貌し、彼女を叱るべき手は、彼女の体を愛撫する手へと変わろうとしていた。
あずさは、もう抵抗していなかった。ただ、小さく震えながら、私の腕の中にいた。その瞳は、恐怖と、そして別の何か——おそらくは、歪んだ期待のようなもので濡れていた。
「……痛いよ、お父さん」
その言葉が、私を現実に引き戻した。
私は、弾かれたように彼女を突き放した。ソファに倒れ込むあずさ。その乱れた服の隙間から覗く白い肌。私の視線は、そこに釘付けになった。
「……ごめん」
それだけ言うと、私は逃げるようにリビングを出た。自分の部屋に飛び込み、鍵をかけ、背中をドアに預けて座り込んだ。
心臓が早鐘を打っていた。手のひらに残る、あずさの体温。鼻先に残る、甘い匂い。それらが、私を狂わせていく。
私は、自分の頭を壁に打ち付けた。
なんてことを。なんてことを考えているんだ、私は。
だが、知っていた。もう、後戻りできないことを。私は、自分の娘を、女として見てしまったのだ。そして、その視線を、彼女もまた、受け入れてしまったのだ。
夜が更けていく。静寂の中で、私は自分の中の獣と向き合っていた。それは、飢え、渇き、そして今、確実に目を覚ましつつあった。
翌朝、私は重い足取りでリビングに向かった。あずさは既に起きていて、テーブルにパンを並べていた。昨夜のことは、なかったかのように。
「……おはよう」
「おはよう」
彼女の声は、少し掠れていた。私の顔を見ないまま、彼女はトーストを口に運んだ。
その横顔を見つめながら、私は思った。この歪んだ繭の中で、私たちは共に壊れていくのだ、と。父としての愛も、男としての欲も、すべてが混ざり合い、一つのどす黒い感情となって、私を支配していく。
そして、あずさもまた、その繭の中で、何かを孵化させようとしているのかもしれない。
私は、震える手で、自分のトーストを手に取った。それは、まるで最後の晩餐のようだった。
その後も、我が家には表面的な平穏が訪れたかに見えた。
私が仕事に出かけ、あずさが学校へ行き、各々の生活を送る。帰宅すれば夕飯を作り、一緒に食べ、リビングでテレビを見て、それぞれの寝室に戻る。昨夜のような衝突は、まるで幻であったかのように静まり返っていた。
しかし、私の中の違和感は日々増幅していくばかりだった。例えば皿洗いをしている時。シンクの上から覗く彼女の項(うなじ)は以前より艶かしく感じられ、あるいは夜中にトイレに起きるとリビングから聞こえる微かな衣擦れの音が妙に耳についてしまうようになった。
あの夜以来一度たりとも親子らしい会話など交わしていないというのに、互いの間に流れ続けている不可解な磁場———言い換えれば「空気」というものは明らかに濃度を高めつつあるのである。その証左として挙げるべきものとしては、まず第一にこういった些細な身体的反応(無意識的な凝視あるいは緊張)であり第二には何とも表現し難い沈黙時の居心地悪さであろうと思う。
湯船の湯気が、狹い浴室の隙間から漏れ出していた。
私はベッドを抜け出した。喉の渇きを理由にキッチンへ向かうふりをしながら、足は自然と浴室の前で止まっていた。
ドアの隙間はわずか数ミリ。だが、その窄(すぼ)んだ世界は、私の腐敗した視線を十分に吸い込むほどの深度を持っていた。
曇った鏡。湿ったタイル。そして、湯に浮かぶ白い背中。
あずさは湯船に膝を抱え、ぼんやりと蛇口のあたりを見つめていた。湯面から覗く肩のラインは、いつの間にか女人のそれへと移行していた。鎖骨の窪みに溜まる水滴が、蛍光灯の青白い光を受けて真珠のように光っている。
私の視線は、その水滴を追った。首筋から背中、そして湯の中に沈んだ肉体の輪郭へ。湯は不透明ではないが、微かな湯気と光の屈折が、彼女の肢体を幽玄にぼやかしていた。その「見えないこと」こそが、私の想像力を暴走させた。湯の下で柔らかく波打つ曲線、湯に濡れて張り付く髪の感触、そして何より、あの夜触れた弾力の正体が、今そこにあるのだという確信。
「……寒い」
あずさの呟きが聞こえた。彼女は身体を小さく縮こまらせ、お湯を両手ですくっては、鎖骨の上からさらさらと落とした。
その仕草一つ一つが、私の背徳を甘やかした。父親なら、娘が風呂に入っている間は無意識に耳を塞ぐものだ。だが、今の私は、聞き耳を立てている。水音に混じる彼女の呼吸音を、肌と湯が擦れる微かな粘着質な音を、拾い上げている。
突然、あずさが立ち上がった。
湯が滝のように落ちる。私は息を呑んだ。
水に濡れた肌が、剥き出しになった。まだ半身の発育だが、その胸のふくらみは湯の抵抗を押し退け、重力に逆らうように前方へと突き出ていた。腰のくびれから臀(しり)への曲線は、彼女がもう子供ではないことを無惨なほどにはっきりと告示していた。雫が乳首の先から滴り落ちるその瞬間、私の喉から低い喘ぎが漏れそうになった。
私はドアノブに手をかけた。
この数センチの隔たりを壊したい。その衝動が、灼熱の奔流となって脳髄を焼き尽くそうとした。入って行けば、そこは地獄だ。父親という仮面を焼き捨て、獣の皮を被った同類として o雄と雌の関係が待っている。
だが、あずさが再び湯に沈んだ瞬間、私の手は止まった。
彼女は、湯の中で膝を抱え、その顔を伏せたのだ。そして、微かに、本当に微かに、肩を震わせていた。
泣いている。
その事実が、私の身体に冷水を浴びせかけた。獣欲は瞬時に引き剥がされ、代わりに鋭い罪悪感の刃が私を刺し貫いた。彼女は、あの夜の私の視線を、抱擁を、感じ取っていたのだ。そして、この閉鎖空間で一人、恐怖と恥辱に震えているのだ。
私はドアから離れた。足音を消して、自分の部屋へと逃げ帰った。
背中の冷や汗がシャツを濡らす。ベッドに倒れ込み、天井を見上げる。昂ぶった肉体と、冷め切りした理性が、私の中で激しく軋轢を起こしていた。
私は、見てしまった。覗き見ることで、彼女を傷つけてしまった。
だが、最も恐ろしいのは、その事実を知った上でも、私の内側で燻り続ける情動だ。彼女の涙さえも、今の私には、歪んだ徴服感を煽るスパイスにしか感じられなかったことだ。
明日の朝、彼女と顔を合わせる時、私は何という顔をすればいいのか。それとも、もう、どんな仮面も私には馴染まないのか。
浴室から、水の抜ける音が響いていた。それは、私が足を踏み入れた、後戻りのできない深淵の底へ吸い込まれていく音のように聞こえた。
あずさ視点
水音が遠ざかっていった。
足音が廊下を渡り、遠くの部屋のドアが閉まる音。それらの微かな振動が、湯に沈んだ私の耳を打った。
気配が消えた。
私は、大きく息を吐き出した。張り詰めていた肩の力が抜け、湯面が揺れる。だが、身体の芯にある熱だけは、冷えるどころか湯の温度よりも濃く滞っていった。
さっきまで、あの人がいた。
あの数ミリの隙間から、熱を帯びた視線が注がれていたことを、私は知っていた。背中の皮膚が焼けるようだった。お湯の中に隠れていてもなお、その視線が私の発展途先の肉体を舐め回しているのが、痛いほどにわかった。
立ち上がった時、あの人がドアノブに手をかけたのが見えた。あと一押しすれば、この扉は開き、二人の世界は壊れる。その瀬戸際に立っていたのだ。
なぜ、私は立ち上がったのだろう。無意識のうちに、あの人に見せつけるように体を晒した。湯を滴らせる私の乳房、腰の曲線、すべてをあの人の前に差し出したのだ。まるで、誘うように。
「……あ」
唇から漏れた声は、浴室の湿気に吸い込まれた。
私は再び、湯に沈んだ。膝を抱え、その場にうずくまる。
あの人は去った。私を拒絶したわけではない。私の涙を見て、恐怖に駆られて逃げたのだ。父親としての理性が、獣としての本能をねじ伏せた。そう思うと、胸の奥が、ひどく疼いた。
恐怖? いや、違う。あの夜、背中から抱きすくめられた時、私が感じたのは恐怖ではなかった。あの硬い胸板、荒い息遣い、そして私の臀部に押し付けられた熱い塊。それは、長年一緒に暮らしてきた「お父さん」のものでは決してなかった。
雄、だ。
あの人は、私を女として見ていた。そして、私はその視線に、肌が粟立つほどの興奮を覚えていたのだ。
私の手が、お湯の中で震えながら、自分の体に伸びた。
あの夜、あの人が触れた場所。腕で圧迫された胸の上。そこを、私は自分の掌で覆った。
「……ん」
指先が乳首に触れると、電流が走った。まだ発育しきっていない小さな果実は、しかし確かに硬く尖っていた。私はその先端を、親指と人差し指で挟み、摘んだ。
痛いほどの快感が、下腹に突き抜ける。
あの人の手なら、もっと乱暴だろうか。毎日現場で鉄筋を扱っている、ごつごつとした節くれだった手。その手で、この柔らかな肉を鷲掴みにされたら。
想像の中で、私の手はあの人の手に成り代わった。荒々しく、無遠慮に、乳房を揉みしだく。痛みと快楽が混ざり合い、湯の中で私の腰が浮いた。
「お父……さん」
口の中でその言葉を転がすと、背徳の甘さが舌に滲んだ。お父さん。守ってくれる人。でも、今の私に必要なのは、守られることではない。
腿の間に手を滑らせる。まだ産毛の薄い恥丘、その奥に触れた。既にそこは、とろりと溶け出していた。お湯の熱さではない。内側から溢れ出た、粘着質な蜜。
クリトリスを指先で弾くと、背筋が反りそうになった。あの人に見つめられていた背中。あの人に押し付けられたお尻。それらの記憶が、フラッシュバックのように脳裏を駆け巡る。
あの人は、今頃自分の部屋で何をしているのだろう。あの昂ぶった身体を持て余して、歯噛みしているのだろうか。それとも、自分の惨さに打ちひしがれているのだろうか。
どちらでもいい。あの人の中に、私への欲望があるという事実だけで、私の指は更なる深みを求めて動いた。
中指を、膣の入り口に添える。処女膜の向こう側、誰も知らない禁断の領域。そこに、あの人の指が、そしてあの人自身が侵入してくる妄想。
「ああっ……!」
指を奥へと押し込むと、内壁がきゅうと指を締め付けた。痛い。でも、その痛みさえも快楽へと変換されていく。父親の視線に晒され、父親の匂いに包まれた、この歪んだ世界。
あの人は、もう「お父さん」じゃない。一人の男だ。私の肉体を貪りたいと渇望する、一匹の獣だ。
そして私は、その獣の標的だ。標的として、獣を挑発し、誘惑する雌だ。
「……っ、あ、あっ」
指の出し入れを速める。水音が、パチャパチャと卑猥なリズムを刻む。それは、あの夜あの人が立てた荒い息遣いと重なる。
目を閉じる。瞼の裏に、あの夜のドアの隙間が浮かぶ。覗き見るあの人の、欲望に歪んだ顔が見える。その視線が、今度は逃げずに私に突き刺さる。
見て。私の全部を見て。あなたが育てたこの体が、あなたのせいでどうなっているか。あなたの視線だけで、こんなに濡れて、こんなに震えていることを、知って。
「お父さんっ、お父さんっ!」
悲鳴のような嬌声が浴室に響く。足先が痙攣し、湯が激しく跳ねた。絶頂が、背徳の波となって私を襲う。内壁が痙攣し、私の指を侵略者として貪欲に飲み込んでいく。
果てた後、私は湯にぐったりと沈んだ。
荒い呼吸が、曇った鏡に白い跡を作る。
身体の火照りは冷めない。むしろ、この行為は火種に過ぎなかったことを悟る。指一本では、渇きは癒せない。
あの人は、今日も逃げた。でも、明日は?
私は、湯から上がり、鏡の前に立った。鏡の中の少女は、妖艶な笑みを浮かべていた。それは、父親が見ている「あずさ」ではなく、雄を誘う「女」の顔だった。
「……ねえ、お父さん」
私は鏡の中の自分に向かって、囁いた。
私たちの間の線は、もうとっくに消えている。あとは、どちらが先に踏み越えるか。それだけだ。
明日の朝、私はいつもより少しだけ胸元の開いた服を着てみよう。あの人が、どんな顔をするか。想像するだけで、また下肢が熱く疼いた。
歪んだ繭の中で、私は確実に、壊れていく父親と同じ歩みで、暗い底へと落ちていく。そしてその落下こそが、私の求めていた翼なのだ。
慶次視点 その後
シャワーを浴びてさっぱりしたはずなのに、体の奥の熱は冷めない。ベッドに横たわる。目を閉じれば、あずさのあの服、あの仕草が鮮明に蘇る。
背徳の映写機が脳内で回り続ける。股間が疼く。もう、抑えられない。自分の手が、ズボンの中へと伸びる。硬く逸り返った欲望を握りしめる。それは、あずさへの渇望そのものだ。
朝が来た。
カーテンの隙間から差し込む陽の光が、私の薄っぺらな仮面を剥がしにかかっているようだった。
キッチンから漂うトーストの焦げた匂い。いつもの朝だ。しかし、空気の味が違う。甘く、濃厚で、息をするのを忘れるほど重い。
「おはよう、お父さん」
リビングに入ると、あずさが振り向いた。
私は、呼吸を止めた。
彼女はエプロンをつけていた。ただ、それだけならいつもと同じだ。問題は、その下の服だった。
いつも着ているような首元の詰まったTシャニックではない。襟ぐりが大きく開いた、柔らかな生地のカットソー。薄手のその布地は、朝の光に透けるほど頼りなく、彼女の肢体の輪郭を露わにしていた。
首から鎖骨へのライン。そこから更に下へと続く、白く柔らかな谷間。まだ完成されきっていないが、確かに存在する女の地形。それが、あろうことか私の娘の胸元に口を開けていた。
「……ああ、おはよう」
私の声は乾いた石のように硬かった。
椅子に座り、俯く。だが、視界の隅であずさの一挙手一投足を捉えようと必死になっている自分がいる。卵を割る時に僅かに膨らんだ胸元。フライパンを揺する動作で上下する豊かな丸み。全てが私を蝕む毒薬だ。
「今日はお父さんの好きなスクランブルエッグだよ」
そう言って、あずさはフライパンを傾けた。前屈みになる体勢。カットソーの裾が持ち上がり、腹部の素肌が見えそうになる。咄嗟に目を逸らすが、遅かった。脳裏に焼き付いたのは、淡い腹筋の陰影と、そのすぐ下で蠢く腰骨の凹凸。
「どうしたの? 目つき悪いよ」
あずさが楽しそうに笑う。悪魔の微笑みだ。彼女はわかっている。私がどこを見ているか。何を考えているか。そしてそれを楽しんでいる。
「なんでもない」
グラスの牛乳を一気に飲んだ。胃袋に落ちた冷たさが、焼けつく嫉妬のような熱を一時的に鎮めてくれる。しかしすぐに新しい炎が燃え盛り始める。
あずさが椅子に座った時、スカートの丈が短いことに気づいた。膝上丈のフレアスカート。角度によっては太ももの付け根が見えてしまいそうなギリギリのライン。彼女が足を組み替えるたびに、白い布地がちらちらと覗く。あれは間違いなくパンティだ。
「……学校、そろそろ時間じゃないか?」
耐えきれなくなって言った。
「えー? 今日は創立記念日だよ」
あずさは足を伸ばしたまま、私の顔を覗き込む。その距離は異常に近い。吐息が頬にかかる。甘い香り。私の喉が勝手にゴクリと鳴る。
あずさの動きに合わせて揺れる太ももとスカートの裾。目を閉じても、その像が焼き付いて離れない。
私は立ち上がった。
「俺は部屋で仕事する」と言い残し、脱兎のごとく二階へ上がった
額を流れる汗は暑さのせいではない。背徳の熱だ。あずさの谷間が。白い肌が。覗き見えたパンティの色が。全てが脳髄を焼く
これ以上ないほど深く息を吐き出した。だが肺の奥にはまだあの甘い毒気が残っている。
机の上には仕事道具が置いたままになっている。しかし私の視線はそれらを通り越し、ベッドへと向かった。
あのベッドで眠るつもりはない。もう眠れるわけがない。
ベルトを外す。ズボンをおろす。
硬くなったものが勢いよく飛び出してきた。我慢汁で濡れている。
手が自然にその先端を包み込んだ。汚らしい肉棒。これが、あずさを求めているのだ。
目を閉じる。
浮かんでくるのはやはり、あの胸元。指先で鎖骨の窪みをなぞるイメージ。その指を更に下方へ滑らせていく。乳房の柔らかい脂肪層に沈み込む感触。まだ完熟ではない硬さを感じながらも、確実に女性として花開いていく途中段階特有の瑞々しさ。
『お父さん……』
あずさの声が脳内で再生される。潤んだ瞳。紅潮した頬。切なげに唇を噛む表情。
あの唇にキスしたい。あの肌を舐めたい。あの胸に顔を埋めたい。あの膣に―――
「あぁっ……!」
堪らず声が出た。握る手のスピードが上がる。
彼女の乳房を捏ねくり回すように手を動かす。まだ青い果実を無理やり収穫しようとでもするかのように乱暴に。時には優しく慈しむように。
次はあの腰。細く括れたウエストから急激に膨らむヒップの曲線美。それを両手で掴んで固定したら、後ろから思う存分犯し尽くしてやる。抵抗しても無駄だ。
この肉棒で何度も突き上げてやれば、彼女もすぐに私の虜になるだろう。
想像上のあずさが悶え、喘ぎ、遂には堕ちる瞬間を思い描きながらラストスパートに入る。
「あずさっ!あずさぁっ!!」
叫びながら放出した精液は信じられない量だった。パンツやシーツだけでなく枕カバーまで汚してしまう始末。それでもなお萎えることのない己の醜悪な欲望に嫌悪感すら覚えてしまう。
あずさ視点
キッチンで洗い物をしていると、二階から物音がした。かすかだけど、確かに聞こえる。壁をこするような、ベッドのスプリングが軋むような、一定のリズム。
私は蛇口をひねった。水音でかき消そうとして、でも、指先は無意識に蛇口を閉めていた。靜寂の中で、その音はもっと鮮明になった。
荒い息遣い。そして、私の名前。
『あずさ……』
体の芯が、ぞくりと疼いた。
あの人は今、私を想像しているんだ。この間、浴室で私がそうしたように。胸の奥が、ドキドキと早鐘を打つ。怖いはずなのに、好奇心と、そして何よりも、優越感に似た甘い感情が私を満たしていく。
私は音を立てないように、そっと二階へと上がった。父の部屋のドアの前。ほんのわずかな隙間。あの時、私が見せつけられたのと同じように、今度は私が見る番だ。
ドアの隙間から、ベッドの上の父が見えた。いつものパジャマではなく、ベルトを外し、乱れた姿。そして、その手に握られた、赤黒く脈打つ肉の塊。お父さんの……おちんちん。
初めて見たそれは、想像よりもずっと大きくて、凶暴で、でも、どこか悲しげに見えた。右手でそれを乱暴に扱きながら、左手はシーツを握りしめ、目は固く閉じられている。
『あずさ……あずさっ……!』
私の名前を呼ぶたび、彼の手の動きが早くなる。苦しそうな、泣いているような声。あの人が、私のことで、あんなにも切羽詰まっている。
その事実が、私の下腹部にじんわりと熱いものが溜まっていくのを感じさせた。
私の大切なお父さんが、私のことで、動物みたいになってる。
怖いのと同じくらい、愛おしい。この人を支配しているのは、私なんだ。その思いが、私の奥底にある歪んだ雌の部分を、これ以上ないほど昂らせた。
『うっ……ああっ……!!』
低いうめき声と共に、白いものが飛び散った。シーツを汚し、父の手を汚す。あの夜、私の背中に押し付けられた熱の塊。それが、破裂したんだ。
父はぐったりとベッドに沈み込み、荒い息を整えている。私はその場を離れた。心臓が口から飛び出しそうだった。自分の部屋に駆け込み、ベッドに倒れ込む。パジャマの下は、もうぐしょぐしょだった。触れてもないのに、あの光景だけで、ここまで濡れてしまった。
しばらくして、父が一階に降りてくる音がした。洗濯機を回す音。証拠隠滅。いつもの、生真面目なお父さんだ。
夜になり、父が再び二階へ上がった後、私は洗濯機の前に立った。乾燥が終わるのを待って、洗濯物の山から、目当てのものを探し出す。彼がわざわざ洗濯カゴの一番下に隠した、パンツ。
他の洗濯物とは違う、強烈な匂いが鼻をつく。洗っても落ちきらなかった、生臭い、雄の匂い。
私はそれを握りしめ、音を立てずに自分の部屋へと戻った。電気を消し、ベッドの上に正座する。手にした布は、まだ少し湿っている気がした。
顔を近づける。息を吸い込んだ。
「……っ、ふぅ……」
濃厚な、父の匂い。汗と、そして、さっき見た白いものの残り香。普段は優しいお父さんの、決して見せてはいけない、獣の部分。それが、この布には染みついている。
頭がクラクラする。これは毒だ。それを嗅ぐたび、私の中の何かが溶けていく。
パジャマを脱ぎ捨てた。下着も脱ぐ。全裸になった私の体は、もう自分でも止められないほど熱を持っていた。あのパンティを顔に当て、父の匂いを吸い込むと、自然と指が股の間に吸い寄せられた。
「お父さんの、匂い……」
指が濡れた秘部に触れる。さっきよりもずっと敏感になっていて、触れただけで腰が跳ねた。クリトリスをつまみ、ゆっくりとこね回す。その間も、顔からパンツを離さない。息を吸うたびに、父の匂いが脳を犯していく。
「あっ……お父さん、見てる?」
さっきの隙間から見た父の姿を思い出す。目を固く閉じて、私を思い出しながら、自分のを扱いていた。その映像に、今度は自分自身が重なる。私の裸を見つめるお父さん。私の胸に触れる、ゴツゴツした手。
「さわって……お父さん、もっと……」
人差し指を、濡れた入り口に沈める。膣壁がきゅうきゅうと指を締め付ける。まだ誰も侵入したことのないこの場所に、お父さんの、あの大きくて怖いものが入ってくるのを想像した。
「痛いかも……でも、いいよ……お父さんになら……」
中指と薬指も加え、二本にする。きつい。でも、その痛みが快感へと変わるまでの間、私はずっと、パンツに染みついた父の匂いを嗅いでいた。匂いが濃くなるにつれて、私の指の動きも激しくなる。
「お父さんっ、お父さんっ……!」
先ほど父が私の名前を呼んだように、今度は私が父を呼ぶ。
愛している。
でも、それは父娘だけの愛じゃない。あなたの全部が欲しい。私の全部をあなたにあげたい。この歪んだ繭の中で、二人だけの世界に閉じこもりたい。
「あっ、あっ、い、イク……っ!」
子宮がぎゅうっと痙攣するのがわかった。目の裏で火花が散る。私はパンツに顔をうずめたまま、声を殺して絶頂した。ぐっしょりと濡れたシーツの上で、胎児のように丸まりながら、初めて雌としての果てを迎えた。
息が整った後も、私はパンツを離さなかった。汗で張り付いた髪の毛の間から天井を見上げる。隣の部屋では、きっとお父さんが眠れずにいる。
「……おやすみ、お父さん」
私はそのパンツを、枕の下にしまい込んだ。明日の朝、彼はこのパンツがないことに気づくだろうか。気づいたら、どんな顔をするだろう。想像すると、また体の奥がきゅんと疼いた。
嵐に夜に
それは、外の世界の終末を告げるような雷鳴だった。
夕方、窓の外は既に夜の帳が下りたかのように暗く、大粒の雨が窓ガラスを激しく叩いていた。私は仕事から早めに帰宅し、リビングのソファでぼんやりと雨音を聞いていた。あずさは自分の部屋にいる。それが救いだった。あの朝以来、私はまともに彼女の顔を見ることができなくなっていた。
突然、閃光が走り、部屋の蛍光灯がチカチカと不気味に点滅した直後、重低音の衝撃が家全体を揺らした。同時に、全ての光が消えた。停電だ。一瞬の靜寂の後、外界から遮断された暗闇だけが、この家を包み込んだ。
「……あずさ?」
私は暗闇に慣れない目で、彼女の部屋の方を見た。返事はない。胸騒ぎがした。
その時、また一際大きな落雷が起こった。家が震えるほどの音。すると、二階からバタバタと慌ただしい足音が聞こえ、階段を駆け下りてくる音がした。
「お父さん! お父さんっ!」
それは悲鳴に近かった。暗闇の中、白い影が私に向かって飛び込んでくる。反射的に両手を広げると、その細く震える体は私の胸に激しくぶつかり、しがみついてきた。
「怖い……真っ暗だし、雷、すごく近くて……!」
あずさは私の胸に顔を埋め、肩を震わせていた。彼女の体は、薄いパジャマ一枚だった。その柔らかな温もりは、服の薄さを通して生々しく伝わってくる。無防備な彼女の胸の膨らみが、みぞおちのあたりに押し当てられている。シャンプーの甘い香りが、暗闇の中で私の嗅覚を刺激した。
「大丈夫だ、怖くない」
私は震える声でそう言いながら、彼女の背中をトントンと叩いた。父親としての、当たり前の行為。しかし、私の手のひらは、彼女の背骨のラインを確かめ、薄い布地の下の肌の熱を感じていた。その感触は、私の内側に潛む獣を、一瞬で覚醒させた。
雨音が密室感を強める。外界から完全に遮断されたこの暗闇の中で、私とあずさは二人きりだ。彼女の恐怖に付け込みたいわけではない。だが、この状況は、あまりにも危険すぎる蜜の味がした。
「お父さん……」
あずさが顔を上げた。雷光がその顔を一瞬照らし出す。濡れた大きな瞳。恐怖に歪んだ眉。だが、その唇は、仄かに開いて、私を見上げていた。
理性の鎖が、音を立てて切れた。
「あずさ……」
私は彼女の頭を乱暴に掴み、自分の顔を近づけた。彼女が息を呑む気配。
抵抗しようとする彼女の腕を、強く背中に回して固定する。
「や……め…」
彼女の拒絶の言葉は、私の耳には届かなかった。いや、届いていたが、私を止める力にはならなかった。
さらに顔を近づける。彼女の唇が、震えている。
「ダメ……!」
あずさが叫ぼうとした瞬間、世界を引き裂くかのような轟音が響き渡った。
――― ゴロゴロゴロッ、ドッッシャーン!!!
その雷鳴が、彼女の拒む叫びを、かき消した。
雷光が、私たちを一瞬、白昼の如く照らし出す。私の腕の中で、怯えきった小動物のように縮こまる娘の顔を、私は見た。涙で濡れたその顔を。
そして、次の暗闇の中で、私は自分の唇を、彼女の唇に押し付けていた。
柔らかい。熱い。そして、涙の味がした。
「……っ、んんっ……!」
あずさが身をよじる。歯を食いしばって私の侵入を拒む。だが、私は彼女の顎に手をかけ、強引にこじ開けた。舌をねじ込み、彼女の口腔を犯す。まだ幼さの残る歯列をなぞり、逃げ惑う彼女の小さな舌を捕らえ、絡めとる。唾液が混ざり合い、卑猥な水音が、靜寂の中でやけに大きく響いた。
彼女の華奢な肩を、床に押し付ける。パジャマの胸元に手をかけ、その薄い布地を一気に引き裂いた。ビリッという小気味良い音とともに、白い肌と、淡い色のレースのブラジャーが露わになる。まだ完全に膨らみきっていない、しかし確かに存在する柔らかな膨らみ。
「ぁっ……! いや、見ちゃ……!」
あずさが両腕で必死に胸を隠そうとする。その細い手首を片手でまとめて拘束し、床に縫い付けた。
「……綺麗だ」
口から漏れたのは、悪魔の囁きだった。私は空いている方の手で、レースの上から恐る恐る、彼女の乳房に触れた。指先に伝わる、羽根のように軽く、しかし芯のある弾力。あずさの体がビクンと跳ね上がり、喉の奥から絞り出すような悲鳴が漏れたが、それも次の雷鳴にかき消された。そのタイミングを狙って、私はブラのホックを外した。守るものもなくなり、月のように白い双丘が震えながら零れ落ちる。
私はそこに顔を埋めた。まだ未発達なその頂きに唇を這わせる。舌で蕾を転がすと、あずさの背中が弓のようにしなった。悲鳴ではなく、確かな快感の色を含んだ嬌声が漏れる。恐怖と混乱の中、彼女の体は私の愛撫を受け入れ始めている。その事実が、私の中の罪悪感を塗り潰していく。
「お父……さ…」
彼女の呼び方が変わりつつあった。怒りと悲しみと、そして名状しがたい熱を孕んでいる。その声が聞こえた瞬間、私の中で何かが爆ぜた。下半身に集まっていた血が沸騰し、硬く屹立したもので彼女の太腿を擦りつけるように腰を動かした。
彼女はそれを感じとり、息を呑んだ。もう逃げ場はない。暗闇という檻の中で、我々はお互いを求め合うしかない。彼女もまた、同じ穴の狢なのだと確信したからだ。
彼女の下半身を覆う最後の砦――ショーツにも手をかける。
すべらかなナイロン地を膝まで下げると、しっとりと濡れた下腹部があらわになった。中心にある薄い茂みも今は無力である。
私は指先をその秘境へ伸ばす。触れると熱く潤った泉からは新たな蜜が溢れ出てくる。
「ああっ……そこ……だめぇ」
彼女は懇願するような眼差しで見上げてくるが、その瞳には諦観というよりも期待が込められている気がした。
「全部……見せてもらうぞ」
命令口調で告げると抵抗する気力すら失せたらしく弱々しく頷いたため遠慮することなく衣服を取り払い全裸にすることができた……もちろん私も例外ではなく全て脱ぎ捨てる
互いを隔てる障害物は何もない。裸になった私たちは真正面から抱き合った。肌と肌が直接触れ合う感触は何物にも代えがたい幸福感を与えてくれる一方で禁忌を犯す背徳感も相まって背筋には電流みたいな快感が走り抜けた
あずさ視点
冷たい空気が、剥き出しの肌を刺す。
私は、生まれたままの姿で床に横たわっていた。引き裂かれたパジャマが、白い肌のコントラストのように散らばっている。守るべき布切れ一つなく、私は父の前に全てを晒していた。
天井の暗闇が、私に覆いかぶさる。父の、荒い息遣いだけが、雷鳴の合間に響いていた。
「あずさ……」
呼ばれるだけで、背筋が震える。その声は、私を慈しむ父のものではない。雌を狩る雄の唸り声だ。
父の視線が、私の体の上を這い回る。鎖骨、胸の先端、へその窪み、そして茂みの下の秘所へ。熱を帯びたその視線が触れた場所から、皮膚が粟立ち、内側から溶け出していくようだ。
「お父さん、見ないで……」
腕で胸を隠そうとするが、父はそれを易々と掴み上げ、頭上に固定した。抵抗する気力すら、快楽の濁流に飲み込まれて消えかかっていた。
父の顔が、私の胸元に埋められた。
「ひゃっ……!」
唇が、乳首を含む。舌で転がされ、吸い上げられるたびに、電流のような快感が下腹部へと突き抜けた。まだ熟しきっていない果実を、大人の男の口が貪る。その行為のいやらしさと、背徳の甘さに、頭がくらくらする。
そして、父の唇は、さらに下降していった。
平坦な腹、おへその周りを舌先でなぞり、腰骨の窪みにキスをする。そのたびに、父の硬いあごの剃り跡が、私の柔らかな肌を擦り、微かな痛みと強烈な性感を同時に刻み込んでいく。
「いや、そこは……汚いよぉ……!」
彼が顔を近づけた先は、私の股間だった。まだ産毛の薄い恥丘。その奥に隠された、誰も触れたことのない花園。父の鼻先が、そこに触れるか触れないかの距離で止まる。
熱い吐息が、粘膜にかかる。それだけで、太ももの内側が痙攣しそうになった。
「汚くなどない。俺のあずさの、いい匂いだ」
父はそう囁くと、私の両膝を強引に割り開いた。恥ずかしい場所が、露わになる。明かりがない暗闇の中でも、そこがどうなっているか、父にはわかっているはずだ。愛液がとろとろと溢れ出し、もう恥ずかしくて仕方ないほどに濡れているのが、自分でもわかるから。
「ああっ……!」
父の顔が、私の股間に埋められた。
太ももに挟まれた頭。男の短い髪が、内腿の敏感な肌をくすぐる。
そして、熱い舌が、割れ目を舐め上げた。
「あぁぁっ!?」
悲鳴にも似た声が、私の口から漏れた。
熱い。濡れている。そして、凄まじく生々しい。
自分の指とは比べ物にならない、幅と厚みのある舌。それが、私の一番敏感な蕾を捉え、ねっとりと押し潰すように動く。
「んっ、くっ、はぁっ……!」
頭の中が真っ白になる。父が、私のおしっこをする場所を舐めている。娘の一番恥ずかしい場所に顔を埋め、味わっている。
その事実だけで、思考が焼き切れそうだった。
舌先が、クリトリスの包皮を剥くようにこすり上げ、その硬く尖った芯を弾く。
「いやああっ! そんなとこ、だめぇっ!」
腰が逃げようと勝手に動くが、父の太い腕が私の腰をガッチリとホールドして離さない。むしろ、その抵抗ごと楽しんでいるかのように、顔をさらに深く押し付けてくる。
唾液と愛液が混ざり合い、卑猥な水音がリビングに響き渡る。チュパチュパという吸い付く音。レロレロと這い回る音。それらが、私の羞恥心を刺激し、同時に奥底の欲望を暴き出すスパイスとなる。
「お父さ……ん、あぁっ、あっ、あっ……!」
舌が、今度は膣の入り口をなぞり始めた。処女膜のすぐ外側、敏感なひだを一枚一枚丁寧に舐めとっていく。
「ここ、誰にも触らせたことないんだろう?」
父のくぐもった声が、股間から響く。
「う、うん……っ」
「俺だけのだな」
「うんっ、お父さん、だけ……っ!」
肯定した瞬間、舌がぬるりと内側へ滑り込んできた。
「あぐっ!? ……あああぁぁっ!!」
処女膜の向こう側へ、異物が侵入する感覚。指よりも熱いし、形が不定で生き物みたいだ。痛いような、気持ちいいような、今まで感じたことのない侵入感に、目の裏がチカチカする。
舌が内壁をなぞり、奥へ奥へと潛り込んでくる。父の唾液が子宮口に注ぎ込まれるような妄想。私の中の最も深い場所を、父が味わっている。
内壁がきゅうきゅうと父の舌を締め付け、吸い付いてしまう。私の体は、もう父を迎え入れる準備を完璧に整えてしまっていた。
太ももが震え、つま先が痙攣する。父の頭を挟んだ脚に力が入らなくなり、がくがくと揺れる。
「くっ、うぅっ、お父さん、お父さんっ!」
もう、何がなんだかわからない。ただ、父に貪られる快感の渦に飲み込まれていく。
あの夜の抱擁も、浴室の視線も、パンツの匂いも。それらは全て、この瞬間のための前置きだったのだ。この歪んだ繭の中で、私の全てが父に侵食され、作り変えられていく。
頭の中が快楽の霧で満たされ、私はただ、股間に埋まる父の頭を、震える手で抱きしめることしかできなかった。
父親視点
濡れて光る秘所が、暗闇の中で私を待っていた。
私は震える手で、自身の屹立した楔をあてがった。
「あずさ……」
呼びかけると、彼女は涙に濡れた顔で頷いた。「うん……」と。その掠れた声は、処女の覚悟だった。
亀頭が、窄まりを割り開く。
「あぐっ……!」
あずさが身をよじる。熱い。そして、信じられないほど狭い。指一本でもきつかったそこに、成人男性の凶器が侵入しようとしているのだ。摩擦が凄まじく、先端だけでも彼女の内壁が悲鳴を上げているのがわかる。
「力抜け……リラックスしろ……」
そんな無理な指示を出しながら、私は腰に力を込めた。
ぬるり、と亀頭が飲み込まれる。
「あああっ! 破れるっ、破れちゃうぅっ!」
あずさの絶叫が、雷鳴にかき消された。
処女膜。娘の純潔を守る最後の砦。それが、私の肉棒によって無惨に引き裂かれた。
鈍い抵抗感の後に来る、肉を貫通する感触。最期の悲鳴のように狭い道が私のものを締め上げたが、それ以上の侵攻には抗えない。
あずさの悲鳴が一段と高くなり、結合部から鮮血が流れ出た。
その瞬間、私の脳裏を稲妻が貫いた。走馬灯だ。だがそれは美しくも輝かしい人生の回想ではない。ただの日常。娘とのありふれた日々。
公園で初めて自転車に乗れた時、「パパ見て見て!」と笑うあずさ。
「パパがいないと寂しい」と泣いて保育園に行きたがらないあずさ。
卒園式で涙を拭いてやったあずさ。
入学式の日に新品の制服で照れ笑いを浮かべるあずさ。
夏休みに海で砂浜を追いかけっこするあずさ。冬休みにこたつの中で一緒に映画を見るあずさ。誕生日にお菓子のケーキを頬張るあずさ。寝る前に読んでくれる絵本のページをめくるあずさ。……
どれもこれも、眩しいぐらいに純粋無垢なあずさだ。
その記憶の全てが、今この瞬間に踏み躙られていった。
私は今、その清らかな笑顔を裏切り、穢しているのだ。
後悔が津波のように押し寄せる。この細い体を抱きしめて謝りたかった。もう二度と触れないと誓いたかった。
だが。
私の愚かなる器官は、娘の体内で歓喜に震えていた。
狭く、熱く、そして貪欲に私を喰らい尽くそうとする蜜壺。
処女の血の鉄臭ささえも媚薬となり、私の興奮を極限まで高める。
あずさは痛みに呻きながらも、私を拒む言葉は吐かない。彼女の中の「女」が、未知の快楽を求めているのか、それとも単に恐怖で動けないだけなのか。
「動いてもいいか?」
そう聞く自分は最低だと思った。
あずさはぎゅっと目を瞑りながらも小さくうなずいた。
私はゆっくりと腰を引き始めた。内壁がめくれ上がりそうな感覚。カリが引っかかり、また締めつけられる。
ずぷっ、ぬぷっ……
肉壁を擦り上げる音だけが静寂の中で響く。
「んんっ……!」
苦痛に満ちた声の中にも微かな悦びの色を感じ取りさらに深く突き入れた。
根元近くまで入り込みそこで停止し暫く馴染ませるためにじっとしていたところ不意にあずさが私の背中に爪を立てる
その痛みと同時に彼女も私の腰を抱え込み始めた
二人の境界線がどんどん融けていくようで思わず吐息を洩らす
最初は慎重だった抽送も次第に速度を増しリズミカルに刻まれる度に二人の結合部からは淫靡な音楽が奏でられ続けた
あずさの腰が自然と迎え腰になりお互いの息遣いも荒くなる。
「あずさ!お父さんは!」
「あっ・・おとう・さ・・あ・・・!」
快感の波に飲み込まれているのか朦朧とした表情を見せていた。
そんな彼女に向かって僕は狂ったように腰を打ち付ける。
パンッという肌同士がぶつかる音が響いた
膣壁越しに子宮口まで届いていることが分かる。
もうこの先のことなんて考える必要もないんだ。
ただ目の前の快楽に溺れたいだけだから
「一緒にいこう」
「お父さん!」
僕の呼びかけに答えるようにして彼女の方から腰を押し付けてきた。
激しい抽送を続ける中で徐々に頂点が近くなっていくのがわかる
射精感が高まりピストン運動に加速がかかった
「出すぞ!中に出すからな!!」
その瞬間全身に電流のような衝撃を受けながら大量の精液を解き放った。
どぴゅっびゅーーッ!!
ドクンドクンという脈動と共に大量の精子が送り込まれていく感覚があった。
全てを出し切ったところでようやく落ち着きを取り戻すと同時に虚脱感に襲われる。
お互い放心状態となってしまった状態でベッドに横たわったまま抱き合った
汗と愛液その他諸々でドロドロになってしまった身体そのまま休憩もせず次はどうしようかと考え始めてしまいそうになった時突然あずさが泣き出した
嗚咽しながら涙を流す彼女に対して何も言えない自分がいた。慰め方も分からない
しかし本能的な行動としてぎゅっと抱きしめ続けた。
この子にとって父親は一体何だったのだろうか?
しばらく経過して落ち着きを取り戻したらしいあずさがぽつりと言った
「お父さん……好き……」
耳元で囁かれてしまっては平静を装うことなど出来なくなってしまう
もう一度キスを交わした後改めて愛していることを告げ合って再び体を重ねるのだった・・・。
その日から私とあずさの関係は、新しい局面を迎えた。父と娘から男と女の関係になったのだ。まだ性の深淵を知らない未熟なあずさを導く日々は私に新たな喜びを与えた。
⭐️あずさにフェラチオ教育と野外セックス体験
雷鳴の夜から、一週間が過ぎた。
我が家の日常は、表面上何も変わっていないように見える。私は仕事に行き、あずさは学校へ行く。食事を共にし、テレビを見る。
だが、決定的に変わったことが一つだけある。
夜だ。
あずさはもう、自分の部屋で寝ることはなかった。毎夜、私のベッドに潜り込み、私の腕の中で眠りにつく。そして、求めればいつでも、彼女は体を開いた。
最初は痛がっていた彼女も、次第に快感を覚え始め、今では自ら腰を振るようになった。父と娘。男と女。その二つの顔を持つ私たちは、閉ざされた繭の中で、貪るように愛し合っていた。
そんなある夜のことだった。
私はベッドに腰掛け、あずさの頭を撫でていた。彼女は私の膝に頭を乗せ、気持ちよさそうに目を細めている。その無防備な姿を見ていると、また悪魔が囁き始めた。
「あずさ」
「ん?」
「お前にも、覚えてもらいたいことがある」
私はそう言うと、彼女の手を取り、私の股間へと導いた。バスローブの上からでもわかるほどに、そこは既に熱を帯びて隆起していた。
あずさはすぐに意味を理解したようで、顔を赤らめながらも、おずおずとバスローブの帯に手をかけた。
現れた赤黒い肉塊を見て、あずさは少し怯えたような表情を浮かべた。まだ数回しか目にしていない。その威圧感は、彼女にとって恐怖と魅力の対象なのだろう。
「触ってみろ」
言われるままに、彼女の白く細い指が、私のペニスに触れた。冷たい指先が熱い血管の脈動を伝える。
「握ってみろ。優しくな」
あずさは両手で包み込むようにして、それを握りしめた。小さな手では収まりきらないほどの大きさだ。
「上下に動かすんだ」
彼女の手が動き出す。ぎこちなく、硬い動き。だが、その不慣れな感触こそが、私を昂らせた。自分の娘に扱かせるという背徳のシチュエーション。それだけで、先走りが滲み出る。
「次は、口でしてくれ」
私の要求に、あずさは目を見開いた。
「口で……?」
「そうだ。舐めるんだよ」
私は彼女の頭に手を置き、自分の股間へと押し下げた。あずさは抵抗しなかった。
ただ、困ったような、そしてどこか期待したような顔で、私の肉棒を見つめながら顔を近づけていった。
ぺろり。
小さな舌が、亀頭を舐め上げた。
「うっ……」
粗雑な感触。だが、その温かさと湿り気は何物にも代えがたい。
「そうだ。もっと丁寧にな。傷つけないように気をつけろよ」
あずさは言われた通り、舌先を使って亀頭のカリをなぞり始めた。最初は恐る恐るだったが、私の反応を見て手応えを感じたのか、次第に大胆になっていく。
れろ、れろ。ちゅぱ。
卑猥な水音が寝室に響く。私の娘が、私の肉を舐めている。その光景だけで、理性が蒸発しそうだ。
「んぐっ……!」
あずさが口に含んだ。口いっぱいに頬張り、苦しそうにしながらも、必死に頭を上下させる。
歯が当たらないように気を使っているその健気さが、私のサディズムを刺激する。
私は彼女の頭を押さえつけ、さらに奥へと導いた。喉奥まで侵食する感覚。むせ返りそうになりながらも、彼女は拒まない。むしろ、自分の口が父親の快楽の器になっていることに悦びを感じているかのように、必死に奉仕していた。
やがて限界が近づく。
「出るぞ……飲み込め」
私は彼女の頭を固定し、深く喉奥へと突き入れた。
どぷっ、どぷっ!
喉の奥に直接注ぎ込まれる精液。あずさは「うぐっ!」と呻きながらも、必死に嚥下した。口の端から白い混じり液が垂れるその姿は、聖女には見えなかった。ただの、父親に飼い慣らされた雌だ。
◇ ◇ ◇
あの日から、あずさはフェラチオの技術を急速に上達させていった。朝の出勤前にも、夜の就寝前にも、彼女は私の下半身に跪き、熱心に精を搾り取った。
そして、家の中での営みにも慣れ始めた頃、私は更なる刺激を求めていた。
この歪んだ繭の中だけで完結する関係に、少し物足りなさを感じ始めたのだ。私たちが背負っている罪の重さ。父娘という禁忌。それをもっと強烈に実感したかった。
休日の夕暮れ時。
私はあずさを連れて、家を出た。近所にある大きな公園の裏手にある雑木林だ。人通りはほとんどないが、完全に遮断されているわけではない。時折、散歩する人や犬の散歩をする人の姿が見える場所だ。
あずさは私に手を引かれながら、不安そうに周囲を見回していた。
「お父さん、こんなところで……?」
彼女はスカート丈の短いワンピースを着ていた。私が選んで着せた服だ。
「怖いか?」
「……ううん」
首を横に振るあずさの瞳は、恐怖よりも期待に揺れていた。
雑木林の奥へと進む。木々の影が濃くなる。人目につきにくいが、声を出せば聞こえてしまう距離だ。
私は大きな木の幹にあずさを押し付けた。
「あずさ」
名前を呼ぶと同時に、キスをした。家の中とは違う、冷たい空気の中での口づけ。誰かに見られるかもしれないという緊張感が、唇の感触を鋭敏にする。
あずさもすぐに応えた。舌を絡ませ、互いの唾液を貪り合う。
私の手が、彼女のワンピースの裾から侵入した。
「あっ……!」
太ももの素肌に触れると、あずさがビクンと跳ねた。
下着の上から割れ目をなぞる。既に湿り気を帯びている。
「濡れてるな」
耳元で囁くと、あずさは顔を真っ赤にして俯いた。
「お父さんの……変態」
「お前が俺を変態にしたんだろう」
私は彼女の下着を引き下ろした。足首まで下げると、あずさは自分でそこから足を抜いた。
涼しい風が、彼女の剥き出しになった下半身を撫でる。
「足を開け」
言われるがままに、彼女は木に背を預けたまま足を広げた。
木漏れ日の中で光る秘所。私はそこに跪き、顔を埋めた。
「やっ! そんなところで……見られちゃう……!」
あずさが慌てて私の頭を押し退けようとするが、私は構わず舌を這わせた。
草の匂いと土の匂い。そしてあずさの甘い匂い。それらが混ざり合い、強烈な興奮を掻き立てる。
レロレロと割れ目を舐め上げると、あずさの抵抗する手には力が入らなくなり、逆に私の頭を押し付けるような仕草になった。
「あぁっ……お父さん……お父さん……!」
風に乗って彼女の喘ぎ声が流れていく。誰かに聞かれたら終わりだ。でも、そのスリルこそが最高の媚薬だった。
十分に潤ったことを確認し、私は立ち上がった。ズボンと下着を下ろし、屹立した楔を露出させる。
「入れるぞ」
あずさは頷き、自分の太ももを両手で抱え上げた。
我先を秘所に押し当てる。狭い入り口が押し広げられ、私を受け入れていく。
「くっ……!」
「あぐぅっ……!」
二人の声が重なる。
野外での挿入という非日常感が、結合部の熱を増幅させる。
私は腰を打ち付けた。
グチュッ! グチュッ!
卑猥な水音が静かな林に響く。鳥の囀りや遠くの車の音と混ざり合い、異様な調和を奏でる。
「お父さん! お父さんっ!」
あずさが叫ぶ。家の中よりも声が大きい。それがまた私を刺激した。
「声がデカいぞ。誰か来るぞ」
意地悪く言うと、「だって……だってぇっ! すごいっ! 奥まで……お父さんが奥まで入ってくるっ!」
あずさは恍惚とした表情で訴える。
木の幹に打ち付けられる衝撃。背中の皮が擦れる痛みも快楽に変わっているのだろう。
私は激しくピストン運動を続けた。
正常位からバックへ。木に手をつかせて後ろから突き上げると、あずさは喉を反らして絶叫した。
「ああぁぁっ! 好きっ! お父さん大好きっ!!」
その声はきっと遠くまで響いただろう。
見せつけたかった。誰彼構わず。私たちがこうして繋がっていることを。禁忌を犯していることを。
「俺もだ……あずさ……愛してる……!」
理性などとうに消え失せていた。
私はあずさの中に深々と根元まで突き入れ、子宮口をノックするように亀頭を押し付けてから、全てを注ぎ込んだ。
どぷっぷくっ!!
熱い飞沫が子宮を満たしていく感覚。
二人はそのまま木にもたれかかり、荒い息を整えた。
帰り道。
あずさは私の腕にしがみつきながら歩いた。
その歩様は少し開き気味だったが、顔には充足感と共にどこか艶めいた笑みが浮かんでいた。
「お父さん」
「なんだ?」
「また……来てもいい?」
その問いかけに、私は胸の奥が暗く喜びに震えるのを感じた。
「ああ。また来よう」
私たちは歪んだ繭の中から一歩踏み出し、より深い闇へと足を進めていた。それが正しい道かどうかなど、もう考えたくもなかった。
⭐️お父さんとネズミーランドデート あずさ視点
待ちに待った日がやってきた。
「行ってきます」
朝、学校へ行くフリをして家を出た私は、駅前のお父さんと落ち合った。お父さんは私が指定したシャツとニットを着てくれていた。少し照れくさそうなその姿が可愛くて、思わず抱きつきそうになったけれど、ここは我慢。
「お待たせ、お父さん」
「ああ。……似合うな、その服」
私がくるりと回って見せると、お父さんは優しく微笑んでくれた。私が選んだ白いブラウスに、淡いピンクのフレアスカート。髪にはリボンをつけて、いつもより少しだけ大人っぽく、でもお父さんが好きな「あずさ」らしく。
電車に乗っている間も、私たちはずっと手を繋いでいた。人目なんて気にしない。周りから見れば、少し年の離れたカップルに見えるかな? それとも、仲良し父娘? どちらでもいい。ただ、お父さんの掌の熱が、私の心臓のビートと重なって響いていることだけが真実だった。
ネズミーランドの入口に立った瞬間、世界の色が変わったように思えた。夢の国。そこには私たちの関係を縛る「父と娘」という鎖も、「背徳」という棘もない。ただ、愛し合う二人だけ。
「お父さん、あれ乗りたい!」
私は子供のようにお父さんの手を引いた。アトラクションの列でも、パレードを見る時も、私はお父さんにべったりだった。
スリルのあるライドに乗るたびに、私はお父さんの腕にしがみついた。「怖い〜!」と叫びながら、その胸板の硬さと安心感に酔いしれる。お父さんも私を庇うように肩を抱いてくれる。その手が少しだけブラウスの上から胸の膨らみに触れていることに気づいていたけれど、あえて何も言わなかった。むしろ、その感触が好きだった。
パレードの時は、人混みで前に立たせてもらった。後ろからお父さんが囲うように守ってくれる。お尻がお父さんの太ももにぴったりとくっついている。密着度MAX。周りはキャラクターたちの歓声で盛り上がっているけれど、私は背中から伝わるお父さんの体温と、耳元で聞こえる息遣いだけで頭がいっぱいだった。
「楽しいか?」
「うん! 最高!」
振り返って笑うと、お父さんも幸せそうに笑ってくれた。
お揃いの耳カチューシャをつけて、チュロスを分け合って、撮影スポットで何度もツーショットを撮った。
「もっと近づいていいぞ」
カメラマンに言われて、私はお父さんの腰に腕を回した。お父さんも私の肩を抱く。恋人繋ぎじゃないけど、それ以上の繋がりを感じる。
「チーズ!」
フラッシュが焚かれた瞬間、私は心の中で「夫婦」って呟いた。
夕方になってもまだ遊び足りないけれど、夜の楽しみが待っている。
「そろそろ行くか」
「うん」
私たちは園を出て、予約しておいたシティーホテルへ向かった。
エレベーターで最上階に上がり、部屋に入る。窓から見える夜景は、さっきまでいた夢の国の光とは違って、冷たくて大人っぽくて綺麗だった。
「わぁ……すごい」
窓に駆け寄ると、後ろからお父さんが抱きしめてくれた。
「あずさ」
首筋に唇が落ちる。ゾクッとした。
「今日は……ありがとうな」
「えへへ。お礼なら……後でいっぱいちょうだい?」
振り返って上目遣いで言うと、お父さんの目が暗く燃えた。
私たちはキスをした。夢の国での抑圧されていた感情が一気に溢れ出すような、激しいキス。
「あずさ……愛してる」
「私も……大好き、お父さん」
服を脱がせ合うのはもう慣れた手つき。でも、今日は特別だ。ホテルの白いシーツの上で抱き合うなんて、まるで新婚旅行みたい。
シャワーを浴びてさっぱりした後も、私たちはすぐにベッドへ潜り込んだ。
「今日のあずさは一段と綺麗だ」
お父さんが私のブラジャーのホックを外し、露わになった胸に顔を埋める。
「んっ……昨日も同じこと言ってたくせに……」
「毎日言いたくなるくらい綺麗なんだよ」
乳首を舌で転がされながらそう囁かれると、体の中から蜜が溢れてくるのがわかる。
前戯はいつもより丁寧で甘い。指で秘部を愛撫されながら、「愛してる」と何度もキスされる。
「あっ……お父さん……もう……欲しいよぉ……」
我慢できなくなって懇願すると、お父さんは優しく微笑んで、私の中にゆっくりと入ってきてくれた。
「あぁぁっ……!」
今日はどこかが違う。いつも以上に深く繋がっている気がする。
ゆっくりとした抽送。でも一撃一撃が重くて、子宮の奥まで届いてる。
「あずさ……あずさ……」
名前を呼ばれるたびに締め付けてしまう。
「お父さん……大好き……愛してる……っ!」
今日だけは「娘」じゃなくて、「女」として愛されてる。そんな錯覚すら覚えるほどの幸福感。
速度が上がっていく。激しく打ち付けられる腰。ベッドが軋む音と夜景の静けさのコントラスト。
「出すぞ……あずさ……!」
「うん! いいよ! 中にいっぱい出して! 私のお父さんの全部ちょうだいっ!」
絶頂と共に注ぎ込まれる熱。それを子宮で受け止めながら、私は心から幸せだと感じた。
事後も私たちは離れなかった。汗ばむ体を重ね合い、夜景を見上げる。
「お父さん」
「ん?」
「来年もまた来ようね」
私たちしか知らないこの秘密のデート。この背徳の甘さを知ってしまったら、もう普通の恋なんてできない。
お父さんは何も言わずに、ただ私を強く抱きしめ返してくれた。それだけでよかった。
この歪んだ繭の中で、私は世界で一番幸せな雌なのだから。
⭐️3年後 あずさ18歳 慶次36歳
18歳の誕生日を迎えた朝、私は鏡の前に立った。
そこに映るのは、3年前のあずさではない。
ふっくらと熟れた唇。大人びた眼差し。発育しきった豊かな胸と、くびれて女性的な腰回り。
私はもう、子供じゃない。一人の女だ。
「おめでとう、あずさ」
背後から抱きしめられ、耳元で囁かれる声。お父さんの腕の中。そこが私の居場所。3年間、私たちはこの歪んだ繭の中で、誰にも知られずに愛し合ってきた。
お父さんの唇が首筋を這う。ゾクゾクする快感。鏡の中のお父さんと目が合う。私の目は、もう迷っていない。
「お父さん……」
私は振り返り、お父さんの首に腕を絡めた。
「私、決めたの」
「何を?」
「お父さんの女になるって。一生、お父さんだけの女」
キスをする。深く、濡れたキス。唾液を絡ませ、舌を吸い合う。お父さんの手が私の胸を鷲掴みにする。ああ、この手。この熱。私を女にしてくれた手。
「それとね……もう一つ、お願いがあるの」
私はお父さんの耳元で囁いた。私の最も深く、暗い欲望。
「赤ちゃん……欲しいな。お父さんの赤ちゃん」
その瞬間、お父さんの手が止まった。
「……何を言ってるんだ」
声が低い。怒りとも、動揺ともつかない震え。
「わかってるでしょ? お父さんの種を、私の子宮に植え付けてほしいの。お腹の中で育てたいの。お父さんと私の愛の証を」
私の言葉に、お父さんは顔を歪めた。
「ダメだ」
冷たく言い放たれた。
「なんで?」
「なんでって……お前は俺の娘だ。それに……まだ18だ。未来があるだろう。子供なんて……」
「未来なんていらない。私の未来はお父さんと一緒にあるだけ。娘だから何? 私はお父さんの女だよ? お父さんの子を産むのが、私の幸せなの」
私はすがりついた。でも、お父さんは私を突き放した。
「ダメだと言っている! お前の人生を狂わせるわけにはいかない!」
初めて見た。お父さんのそんなに必死な顔。父親としての責任感? 罪悪感? そんなもの、3年前のあの雷鳴の夜に捨てたはずじゃなかったの?
「……そう」
私は俯いた。そして、ゆっくりと顔を上げた。心の中で、何かがカチリと音を立てて嵌る感覚。
「わかった。じゃあ、他の人の子供を産むね」
「……は?」
お父さんの顔が凍りついた。
「お父さんがしてくれないなら、他の人に種をもらうだけ。私の卵子は待ってくれないから。大学で知り合った男とか、街で声かけてくる男とか……いくらでも種もらいはいるでしょ? 私、綺麗だからすぐに孕ませてもらえるよ」
私はわざと無邪気に笑ってみせた。
「あずさ!」
お父さんが私の肩を掴んだ。痛い。でも、その痛みさえ愛おしい。
「本気で言ってるのか?」
「本気だよ。だって私、母親になりたいんだもん。誰の種でもいいなんて言わないよ? 好きな人との子供が欲しい。でも、その人が拒否するなら……仕方ないね」
私はお父さんの目を真っ直ぐに見つめた。
「お父さんが父親になってくれないなら……知らない男の赤ちゃんを産んで、お父さんに育てさせる。それが嫌なら……私の腹に種を注いでよ」
沈黙が降りた。空気が張り詰める。
お父さんの目の中で、葛藤が渦巻いているのが見えた。理性と欲望。父親としての義務と、男としての独占欲。
やがて、その瞳に宿った光が、「理性」から「獣」へと変わった。
「……後悔するなよ」
低い唸り声。その声に、私は歓喜で震えた。
「うん。後悔なんてしない。お父さんの赤ちゃんを産むんだから」
答えると同時に、私は押し倒された。
激しいキス。噛みつくような唇。服を引き裂かれる音。もう3年も経つのに、お父さんの情熱は衰えるどころか、より凶暴さを増していた。
「あずさ……俺のあずさ……!」
「お父さん! いっぱい注いで! 子宮にいっぱい注いで!」
指が秘部を暴く。すでにぐしょ濡れのそこは、お父さんを迎え入れる準備を完璧に整えていた。
硬く猛った楔が、一気に貫かれる。
「ああぁぁっ!!」
3年間で培われた快楽の経路。私の体はお父さんの形に作り変えられていた。きついのに、苦痛はない。ただ、満たされる至福。
「孕むんだ……俺の子を……あずさ……!」
「うんっ! うんっ! 孕むよっ! お父さんの赤ちゃん産むよぉっ!!」
激しい抽送。何度も何度も最奥を抉られる。子宮が疼き、受精への準備が始まる。
「出すぞ……出すぞ……!!」
「来て! 全部来て! お父さんの遺伝子で妊娠させて!!」
ドクン!
熱い奔流が子宮口に叩きつけられる。
「あぁっ……熱い……入ってくる……赤ちゃんできる……お父さんの赤ちゃん……」
ドクッドクッと脈打つ感覚を味わいながら、私は確信していた。これは受精した。お父さんの子供を授かったと。
事後の余韻で息を整えながら、お父さんは私のお腹を撫でた。
「本当に……できたのか?」
「うん。きっとできたよ」
お腹に手を添えると、まだ小さい命の鼓動が聞こえるような気がした。
「俺は……父親になるんだな……あずさの……」
「違うよ? お父さんはお父さんのままだよ。でも、これからはお母さんも兼任してね」
「お前なぁ……」
呆れたように苦笑いするお父さん。でもその瞳の奥には、父親としての覚悟が芽生え始めていた。
歪んだ繭は破られた。
私たちは外の世界へ出なければならない。世間の常識は敵だ。でも、もう恐れるものはない。お父さんと私がいれば、どんな困難も乗り越えられる。
「大丈夫。お父さんがいるもん」
「……ああ」
お父さんの唇が私の額にキスをした。
これから始まるのは、罪深い家族の物語。それでも私たちは愛を紡ぐ。
この血の繋がった胎盤の中で。
☆お父さん2
18歳の誕生日の2ヶ月後。
リビングのテーブルに置かれた陽性反応の妊娠検査薬を見て、私は長い溜息をついた。安堵とそしてどうしようもない喜び。
あずさは台所で朝食を作っている。この3年で料理は随分うまくなった。焼いていたフライパンから、スクランブルエッグのいい匂いが漂ってくる。
「お父さん、目玉焼きとスクランブルエッグ、どっちがいい?」
あずさは背中越しに聞いてきた。
「スクランブルエッグで」
答えながら私は席についた。コーヒーの香り。新聞のインクの匂い。窓から差し込む穏やかな秋の日差し。平凡な朝。
この家で行われた行為は、決して平凡なものではなかった。
いや、そもそも3年前のあの雷鳴の夜から、私とあずさの関係は「平凡」から逸脱していたのだ。
ダイニングチェアに座りながら新聞を広げる。文字が右目に入らない。代わりに目に映るのは妊娠検査薬。線は太く、ハッキリと陽性を示している。
娘を抱いた。娘を愛した。
娘を女にした。
そして今、娘の腹に宿っているのは。
俺の子供だ。
その事実は唐突に襲いかかり、胃の腑が重くなる。父親としての倫理観と背徳感が心に渦を巻き、それを圧倒的に上回る支配欲と愉悦。
スクランブルエッグの皿とトーストを持ってあずさがやってきた。
テーブルに並べる仕草ひとつひとつが妙に神聖に感じられる。妊娠したからだろうか?以前のあずさとは違うオーラを纏っているようにさえ見えた。
「いただきまーす」
あずさは楽しげに言ってフォークを取り上げる。その動作もなぜか滑らかだ。妊婦特有の体調変化はあるもののまだ初期なので見た目では分からない程度だろう。
私はあずさの食べる姿を見ながら言った。
「話がある」
箸を置き姿勢を正すと彼女もこちらを見る。
「なあに? そんな顔して」
あずさは微笑んだ。無邪気とも言える表情。
「妊娠したんだろ?」
問いかけると一瞬動きが止まったあと嬉しそうな顔になる。しかしその奥には影もある。やはり思うところはあるようだった。当然だ。19歳(近々)で未婚の母になるということは社会的には不利も多い。
「うん……嬉しいけどやっぱりちょっと不安かな」
素直な意見だったと思う。少なくとも彼女なりには考えているようだ。それならばこちらとしてもやりやすいというものである。
「心配すんなよ。しっかり守るから」
その言葉に彼女の瞳が潤む。嬉しさで泣きそうになっているようだ。ああ可愛い奴めと思わず抱きしめそうになるのを堪えて咳払いする。
「それでさ……」
「心配すんなよ。しっかり守るから」
そう言うと、あずさの瞳が潤んだ。安堵と、これからの不安が入り混じった透明な雫が、長い睫毛の先で揺れている。
「お父さん……」
震える声で私の名前を呼ぶ彼女。3年前のあの夜と同じ、しかし確実に大人の女性へと歩みを進めた愛しい人。
「それでさ……」
私は一度言葉を切り、ポケットに手を入れた。指先が触れたのは、冷たくて小さな箱。これは、あずさが18歳になる前から、ずっと引き出しの奥に眠らせていたものだ。いつ渡そうか。いや、渡す資格が自分にあるのか。そう迷い続けた日々。
だが、今、目の前にいる彼女は、私の子供を身ごもっている。私が父親であり、彼女の男であり、これから生まれてくる命の父親になる。もう迷うことはなかった。
テーブルの上に、その小さな箱を置いた。
「……これ」
あずさがきょとんとして箱を見つめる。
「開けてみろ」
促すと、彼女は恐る恐る手を伸ばし、箱を手に取った。白い指先が震えている。リボンを解き、蓋を開ける瞬間。
「あ……」
息を呑む音が聞こえた。
黒いベルベットの上に鎮座していたのは、細い銀のリング。中央には小さなダイヤモンドが一つ。派手すぎず、でも確かな輝きを持つ指輪。私の給料の数ヶ月分にはなるが、あずさには安すぎるかもしれない。それでも、私の全てを込めたものだ。
「お前が……俺のものだって証。それと……」
喉が渇く。心臓が早鐘を打つ。18歳年下の娘に向ける言葉ではないことはわかっている。それでも、私の口は紡いだ。
「俺と一生、一緒にいてくれ。お前の父親としても、お前の男としても……誰にも渡さない」
あずさは指輪を見つめたまま動かない。時が止まったようだった。窓の外では秋風が木々を揺らしているのが見えるが、室内は静寂に包まれていた。
やがて、あずさの肩が震え出した。
「お父……さん……」
顔を上げた彼女の目から、大粒の涙がこぼれ落ちた。
「嬉しい……嬉しいよぉ……っ!」
彼女は涙でぐしゃぐしゃになった顔で笑った。今まで見たどの笑顔よりも眩しくて、どの表情よりも艶めかしい、女の顔だった。
「本当に……私のこと、お嫁さん。にしてくれるの? お父さんの奥さんになって、この子のお母さんになっていいの?」
「ああ。俺たち以外誰もいない世界を作ろう。お前が望むなら」
私が頷くと、あずさは箱から指輪を取り出し、左手の薬指に自分ではめようとした。しかし涙で指が震えてうまくいかない。
「貸してみろ」
私が指輪を受け取り、彼女の細い薬指に通す。滑らかに根元まで収まった。冷たい金属が体温で温まっていくように、私たちの歪んだ関係も、これから温もりある家族として形を変えていくのだ。
「似合うよ」
「んっ……へんかな?」
涙を拭いもせず、あずさは左手を掲げてキラキラと光る指輪を見つめた。
「ううん。世界で一番幸せなお嫁さんだよ」
そう言って笑うあずさの手を取り、私はその甲に口づけた。
外の世界からは逸脱した、罪深い道。世間から見れば狂気の沙汰かもしれない。だが、この繭の中で私たちは互いを必要とし、愛し合い、そして新しい命を育んでいる。
3年前の雷鳴の夜に壊れた日常はもう戻らない。だが、この指輪と腹の中の命が示す新しい日常こそが、私たちに与えられた真実だ。
「愛してるよ、あずさ」
「私も……愛してる。お父さん……いいえ、あなた」
私たちは見つめ合い、ゆっくりと唇を重ねた。
指輪のダイヤが朝日に反射してキラリと光ったのは、まるで私たちの未来への祝福のように見えた。
歪んだ繭は永遠に続く。でもその中はもう暗くない。
私たち自身が光となり、血の繋がった愛という名の永遠を紡いでいくのだから。