人が寝てる間にふたなりちんぽを生やして搾精してくるような姉は、尊厳を破壊して雌奴隷に堕としちゃおう 作:Wolke
オリジナル:現代/恋愛
タグ:R-18 ガールズラブ 双子 姉妹 魔術 近親相姦 ふたなり 巨乳 尊厳陵辱 ♡喘ぎ
世界が二人だけで完結してしまったあとの話。
ちゅ、ちゅ、とリップノイズが耳に届く。
音と共に柔らかな感触が皮膚に伝わる。けれど
───自分の身体なのに、自分の身体じゃないみたい。
そんなことを、寝惚け眼でぼんやりと考える。
重い瞼に抗おうとするものの、思考は歯車が噛み合うことなく空転し続けている。夢か現かの境目もわからないまま、美陽は未知の感覚に集中する。
下半身が───なんだかあたたかい。
下半身が、というよりも、股間周りがと言うべきか。
むず痒いような、くすぐったいような、柔らかなものに包まれているような。
───なんか、変。
変なのは初めから理解していると、少しだけまともに働き出した思考に指摘される。
厚みのあるクッションを腰に敷いているような、お尻を浮き上がらせた変な寝相になっている。
美陽は異変を感じる部位から、意識を全身へ行き渡らせた。
掛け布団を蹴飛ばしてしまったのか、身体にかかるべき重みがない。お腹や胸周りが外気と触れ合っていて、寝間着まで大胆にはだけているようだった。
いや。
───はだけてるか?
背中からは直にシーツのすべらかな感触が伝わってくる。
着ていた服がはだけているというよりも。
美陽は今、一糸まとわぬ姿になっている。
───昨日おねーちゃんとシながら寝落ちしたんだっけ?
ダブルベッドを買い直すのが面倒で、今はお互いのシングルベッドをくっ付けて寝室を共にしている。
美陽は隣で寝ているはずの双子の姉に手を伸ばそうとして、ぴくりとも腕が動かないことに気がついた。
腕どころか。
寝返りひとつ打てやしない。
金縛りに遭っているかのごとく、美陽の意思が肉体へ伝わらない。
ちょっと。否。かなり───マズい気がした。
チャンネルが切り替わるように、脳が一気に覚醒する。
ぱちりと開いた瞳には、姉の太ももの上にお尻を乗せて、姉の胴を挟み込むように足を広げた自身の下半身が飛び込んできた。姉の長くて重たいおっぱいが股関節に見た目通りの重量を伝えてくる。
その深い谷間には雄々しく勃起した男性器がそそり立っている。
───うわ。
散々吸ったり揉んだりうずめたりした姉の双丘ではあるけれど、手で押さえるまでもなく、自重と体積だけで男性器を包み込んでしまっている。
改めて、その豊満さに生唾を呑んだ。
そして姉は、彼女の重量級の乳房ですら包み隠せない男性器の先端へ、愛おしそうに口づけを繰り返していた。
美陽はその現実とは思えない淫靡な光景にしばし見蕩れて。
「…………は? え?」
何が何? と混乱が口から飛び出した。美陽は理解を拒否したい現状から物理的に距離を取ろうと、手足や胴を動かそうと試みる。けれどその抵抗は、陰茎をびくりと震わせるだけに終わった。
繰り返し下半身に力を込めると、びくびくと陰茎が姉の谷間で前後する。姉のおっぱいと擦れ合う刺激で陰茎全体が痺れている。人生で初めて味わう衝動が、出口を求めて昂ぶっている。
先端からは透明な雫が表面張力を保ったままぷっくりと膨れ、それを姉に舐め取られた。
「んひっ」
反射的に、言葉にならない声がこぼれる。
姉の熱い舌が鈴口に触れるや否や、快感が背筋を走り抜けた。脳の裏側を擽られているかのようだ。雫を舐め取られた強い刺激のおかげで、この肉棒は紛れもなく血の通った自分自身の身体の一部なのだと認識できた。
「おはよう、美陽」
陶然とした顔つきのまま、
美陽はいつも以上に、血を分けた双子の姉にどぎまぎしていることを自覚する。
「おはよう、じゃなくてさぁ!」
頭の中に蟠る悦楽を追い散らすように、美陽は声を荒げた。
「いい加減寝起きドッキリみたいな真似はやめてよ! いつぞやは起きた瞬間から自殺してるし、今回のは───」
言い淀む。その間に事態を表す適切な言葉を探したものの、美陽の辞書にそんな単語は載っていない。
「───何なの!?」
結局、漠然と問い質すことしかできなかった。
「あたしの身体───」
美陽の身に起きている大きな異変はふたつ。身体の中心で固くそそり立つ肉棒と、首から下が動かないこと。
人が寝ている間に何をしたのか問い詰めようとして、後者の原因には当たりが付いた。
───これ。
不動金縛り法───だろうか。
どちらかと言うと修験道の業。修験道の開祖、
美陽も知影も密教系の魔術師ではあるが、拝む本尊は同じものだ。神仏習合していた日本古来の魔術は、神道や陰陽道も含め、個々の魔術系統の線引きが曖昧な部分が多くある。
そして今美陽を縛っている不動金縛り法には、かなりのアレンジが入っている。
大抵の術師は、縄や鎖を模して術が発動する。美陽なら持ち前の莫大な保有霊力量に物を言わせて、巨大な手で対象を握り潰すように術を成す。
けれどいま姉が扱っているこの術は。
直径三センチにも満たない円盤を、美陽の全身の関節にスリットを作るように嵌め込んでいる。
身体を縛るのではなく、身体を動かそうとして生じる力の始点だけを縛っている。
ちょっとばかり。否。
───本気で意味わかんないことやってるよなぁ。
動作の発生が阻害されるのだから、身動ぎひとつできないのは納得できる。
理屈はわかるが。
───なんで外圧かけて縛る術を体内に差し込めるんだよ。
生き物には生まれつき霊的加護が備わっている。神道なら
その生命力が身体に満ちていれば、自然と外部からの霊的な干渉に抵抗する。
だから体内に直接影響を与える魔術なんて、滅多にないのだ。
例えば治癒の魔術であれば、対象の霊的加護を増大させて、本人の回復力を賦活させているに過ぎない。
例えば呪詛の類いであれば、対象の霊的加護を打ち破って、生命力を散らすことで相手の臓器を腐らせるくらいはできる。
翻って。
姉の術は。
本に栞を挿すような気軽さで、美陽の強大な霊的加護をすり抜けている。
美陽が同じことを知影にすれば、知影は霊的にズタズタになるだろう。その衝撃は肉体にもフィードバックされ、全身が裂傷まみれになるに違いない。
雑に身体を縛るだけなら、美陽は寝惚けながらでも簡単に呪縛を引き千切れる確信がある。美陽と知影の間には、悲しいほどのスペック差が存在している。
だから全身の関節だけをピンポイントで固定して、肉体の初動を執念深く潰して回るこの術は、対美陽用としてまだ効果的と言えた。霊力の消費量や術式の維持コストだって格段に少ないだろうから、保有霊力量が雀の涙の姉にはぴったりだ。
───それにしたって。
「無駄に手間暇かけて馬鹿みたいに時間のかかる真似を……!」
「ビックリした?」
「ばーかっ!」
いや、本当に。頭の良い馬鹿としか言い様がなかった。
「これ何!? 何したの!? なんであたしの身体にこんなのが生えてんの!?」
「ああ、このペニス? これはね」
ゆうべ近所で発生したインキュバスよ、と事もなげに知影は言った。
「は───」
あたし相手だからってガチ犯罪はやめろよ、と美陽の方が狼狽えてしまった。
いくらなんでも───ライン越えだ。
魔術の、それも霊障絡みの犯罪は、一発で死刑が確定する。
霊障とは、正しい理を捻じ曲げる背理そのもの。
霊障はただそこに在るだけで、否応なく周囲を歪める。
人に取り憑けば、それこそ霊的加護が歪められる。歪んだ霊的加護は、容易く人間を変生させる。
鬼や鬼女が憑けば額から角が生えるように。
淫魔が憑けば、男根くらいは生えるのだろう。
そして最終段階まで進んでしまった霊障は、世界すらも歪めてしまう。
現実を───異界化させるのだ。
しかも時間が経てば経つほど異界の正常化は困難を極める。我が国には千年前から存在し、人の干渉を受け付けない異界すらあるのだ。
だから。
今日の姉の行いは、一人の魔術師として看過できない。
自分の裡にこんな正義の心があったことに驚きつつ、美陽は口を開いた。
「おねーちゃん。いくらなんでも悪ふざけが過ぎるよ」
今の美陽は魔術によって拘束され、どうやったのか霊障すらも憑けられている。
美陽のポテンシャルは国内でも最高峰。生まれ持った霊力量と瞬間火力は第一線で活躍する修祓隊の隊長格にだって引けを取らない。
姉の小細工は神懸かり的だが。
所詮。
───小細工は小細工だ。
美陽は全身に漲る霊力を全力でぶん回す。それはさながら台風を人型に押し込めた暴威に等しく。
知影が美陽にかけた不動金縛り法は立ち所に吹き飛んだ。
魔術を使う必要すら無い。昨日発生したばかりの低位霊障など、圧倒的な霊力量だけで消し飛ばせる───!
その奔流が美陽に憑いた淫魔を祓い落とそうとし───美陽の霊力は、片端から白濁液となって美陽の男根から迸った。
「んぎぃ゙いいい゙い゙いいいい゙い゙い゙いいいいいいいっっっ♡♡♡」
固く勃起したおちんちんから間欠泉のように精液が噴き出す。美陽は意図しないまま叫び声を上げていた。
美陽の精通は、鉄砲水のような勢いで、彼女の頭を真っ白に焼いた。
快楽の衝撃が美陽の脳で何度も弾け、呪縛から解放された身体がのたうち回る。
───なんだこれ♡ なんだこれ♡ なんだこれ♡ これが、しゃせー? 射精すっごッ♡ おちんぽムリ♡ きもちよすぎ♡
尿道を精液が走り抜ける快感しか考えられないまま、美陽は快楽の爆発に翻弄される。
長い射精がようやく止まり、快楽の波が引いたところで。
美陽は、知影に暴れないよう下半身を抑えつけられていたことを認識した。部屋中に精液を撒き散らしたようで、雄臭さが充満している。
「もう。出し過ぎよ。それに」
凶悪、と知影は微笑む。知影の淫らな熱がこもった視線は、萎えることのない美陽の雄々しい肉棒に注がれている。
「大元の霊力量に比例するのかしら。長さも太さも巨根としか言いようのないサイズだし、カリのところの段差なんて深すぎてエグいくらいね。あんなにイッたばかりなのに逞しく反り返ったままで、血管なんてバキバキに浮き上がってて。こんなの、普通の女の子でも一突きで死んじゃうんじゃないかしら」
知影は身体にかかった精液を指で掬って舐め取った。そして、嬉しそうに喉を鳴らす。
「うふふ。粘ついてて飲み込みづらい。本当───濃いんだから」
凶悪で、とても濃いらしい。
知影の言葉は、不思議と美陽の自尊心を満たした。
陰茎はまだまだ精を吐き出したりないとばかりに、固く熱く脈打っている。
美陽も。
もっともっと───気持ち良くなることを、心から望んでいた。
さっきみたいな不慮の自爆じゃない。
目の前の雌を貪り尽くす極上の愉悦と快楽を味わいたい。
美陽の頭は、もうそれだけしか考えられない。
先ほどの気が狂うような気持ち良さをもう一度体験したい。もう一度と言わず、何度も何度も、何度だって絶頂したい。吐き出す欲望を、すべて最愛の姉にぶつけてやりたい。
満足のいく形で精を吐き出せないことこそに、狂いそうになる。
「ふーっ♡ ふーっ♡」
息が乱れる。身体が熱い。もうとにかく何でもいいから、眼前の雌をめちゃくちゃにしてやりたい。知影を使い倒した姿を想像するだけで果ててしまいそうなのに。
その衝動を咎めるように───肋骨の内側がひどく痛んだ。
痛い。
痛くて、苦しい。
───なんであたしが。
こんな苦しい思いをしなくちゃいけないんだ。
元はと言えば、美陽がこんなにも苦しい思いをしているのは、ぜんぶ姉のせいじゃないか。
そうだ。ぜんぶ。
───おねーちゃんが悪いんだ♡
「きれいにしてあげる」
美陽の葛藤などいざ知らず、知影は楽しそうに精液に塗れたおちんちんを舐めようと舌を伸ばす。
けれど姉のペースに翻弄されるのはごめんだ。美陽は美陽の欲望のまま、知影を貪りたいのだから。
知影の肩を掴んで押し倒す。ベッドに倒れた弾みで、彼女の双丘がばるんと大きく波打った。その柔らかく揺れ動く曲線に目が釘付けになって、美陽は知影に馬乗りになる。
「あたしの身体をこんなにして♡ おねーちゃんのせいなんだからね♡」
胸板の左右におっぱいが零れて、普段は深い谷間に隠された胸骨のラインが丸見えだ。
胸骨に沿うようにおちんちんをあてがい、零れたおっぱいを鷲掴みにしておちんちんを挟み込む。指が沈む感触。陰茎が包まれる感覚。もっちりと皮膚に吸い付いてくるのに、少しの力で自在に形を変える様はほとんど流体と言えた。
にちゅ♡ ずりっ♡ と、美陽は知影の乳房を掴んで好き勝手に竿をしごく。
「ふぉおおおおおお゙お゙おっっっ♡♡♡」
声が抑えられない。抑えようとも思わない。先走り液とともに、欲望がダダ漏れになる。
「このっ♡ このっ♡ こんな媚び肉ぶら下げて、四六時中あたしを誘惑しやがって♡ 謝れッ♡ お詫びにもっと気持ち良くしろッ♡」
ぱちゅ♡ ぐちゅ♡ と、肉がぶつかる柔らかな音が響く。さっき吐き出した精液が知影の胸元にもかかっていたのか、肌と肌を擦れ合わせる摩擦はほとんど感じない。
代わりにぬるぬるになったおっぱいは、得も言われぬ恍惚の境地へ美陽を導いてくれる。
───ああ♡ イキそう♡ もう一回、あの最高に気持ちいいのを♡ うお゙っ♡ あっイク♡ イクイクイクイクッ♡
美陽は上り詰める快感に身を委ね、最も気持ち良い射精の瞬間を見計らっていた。
けれど。
「じゅるっ」
と、知影が亀頭を口に含んだことで、美陽の完璧なペース配分は無残にも崩れ去った。
「あひっ♡♡♡」
だらだらと涎のように垂らしていた我慢汁が知影に吸われる。尿道に残っているものも含めてだ。じゅぞぞ、と亀頭ごと吸い上げられたことで、決壊寸前だった美陽のおちんぽはお漏らしをするように情けなく精液を吐き出した。
不意打ちで梯子を外されたからか、フラストレーションが溜まる絶頂だった。
霊力をぶん回していなかったせいか、精通時より吐精の量も少ない。それでも一般的な射精量と比べると格段に多くはある。
どくっ♡ どくっ♡ と、美陽のおちんぽが精を吐き出すための脈動を終えると、知影はハムスターのように頬を膨らませている。精液を口内に溜めて、吐き出すつもりは無いらしい。
ぺしぺしと知影に身体を叩かれた。はやく私の上から退けと、知影の目が訴えている。
美陽は馬乗りの体勢から、大人しく後ろに下がった。美陽の股の間に、改めて腰を下ろす。先ほどの射精は満足のいくものではなかったが、すぐさま次のエクスタシーを求めるほど飢えたままにはならなかった。
美陽が退くと、すぐに知影は上体を起こした。そしてやや上を見るように顔を上げて、ごくり、と喉を上下させた。顎が上を向いていたから、知影の喉の動きがよく見えた。
たった今。美陽の精液が、知影の胃に落ちたのだ。
なぜだか無性に───陰茎へ血が集まった。
「やっぱり横になったままだと、飲み下すのに抵抗があるわね。さっきから言ってるように、おっぱいまんこなんて偽物の穴に無駄打ちしてほしくなかったのだけれど、話聞いてた?」
「……話って?」
美陽がそう聞き返すと、知影は呆れたようにため息を吐いた。
「一人で盛り上がり過ぎ。本当に聞こえてないなんて」
知影がベッドに手を突いて、少しだけ腰を浮かす。知影は向かい合うように座った美陽との距離をさらに詰めて、くちゅ♡ と、彼女のおまんこを美陽のおちんぽに擦り付けはじめた。
「どうせ
息を呑む。美陽の視線は知影の下半身に釘付けになって───。
「これ、なに?」
と、疑問をぶつけた。印刷エラーで吐き出されたコピー用紙のように白い知影の肌。その下腹部にハートと翼を模したような紋様が浮かび上がっている。
そこからなのね、と知影はまたも呆れたようだった。
「いい? 今の私と美陽は一体の夢魔を二人で分割している状態なの。元々夢魔って一個体がサキュバスとして男から吸精して、インキュバスに変じたあと女に吐精するって伝承でしょ。その形態の二面性をあなたと私で分け合ってるの」
ゲーム的に言うと、同時にトドメを刺さないと倒せないギミックボスみたいな感じ? と知影は言う。
「策を講じないと初手であなたに祓われちゃうのは予想できたし。というか、ただでさえ美陽は力加減がへたくそなんだから、行為の最中にうっかり夢魔を修祓してペニスが消えようものなら本気で悔し泣きしそうじゃない」
「おねーちゃん、あたしが通報したらそのまま学生から死刑囚にスライドするってわかってる?」
「とにかく夢魔の生存重視で存在を二分したの。もっと綺麗な分け方がありそうだけど、所詮実験だしね。インキュバスにどれだけ負荷を与えても、私の方のサキュバスがノーダメージなら祓えないことは証明できたし」
まあ、種は分かった。
どうやって美陽の近づくだけで低位霊障なら祓えてしまえる強大な霊的加護を無視して霊障を憑けたのか疑問ではあった。
同じように霊的加護をすり抜けた不動金縛り法は知影の技量が頭抜けているで納得できるが、霊障となると話は別だ。
要は、感染魔術なのだろう。
髪や爪といった肉体の一部を用いることで、標的に遠隔から魔術を打ち込む様式。
我が国では丑の刻参りが代表例だろう。標的の髪を入れた藁人形を、標的そのものと見立てて五寸釘を打つ。すると藁人形に生じた破損が、標的へと照応され、標的は相応の怪我を負う。
今回の場合、知影自身が身を投げ出して美陽の藁人形になったのだ。
知影の身に起きた異変を、そのまま美陽にも照応させた。
普通は無理だ。不可能だ。一卵性双生児という相似を加味しても、世間一般の双子には適用されないルール。
けれど。
───あたしたちだけは、例外だ。
美陽と知影は世界から同一人物と見做されている。
知影は生まれつき色々なものが欠けている。左目。右脚。色素。丈夫さ。一人では生きることすら困難なハンデを、生まれながらに負っている。
しかし魔術師としては、それらのハンデはある種の祝福に反転する。
等価交換の原則だ。
何かを得るためには、何かを捨てなければならない。逆説的に───何かを捨てれば、何かを得られる。
なのに。
姉は。
何ひとつ得ていない。
姉が支払わされた代償。その恩恵は、すべて美陽が受け取っている。
それが、美陽が生まれ持った強大さの正体だ。
この不平等な等式こそが、美陽と知影が世界から同一人物と見做されている証左に他ならない。
知影は自分に憑いた夢魔を二分割した。そしてその片割れを、自分自身を
同じ人物に、同じ霊障が憑いている。世界から見て、何も矛盾はない。
───だからって。
生きてる人間を右半身と左半身に二等分して、あまつさえそれぞれを独立させて活動させるような真似、思いついたって実行するかぁ? とは思う。
存在を分割されて夢魔が修祓されていない理屈は、美陽にはわからなかった。
そしてその理屈について、深く考察はできないのだろう、となんとなく美陽は悟る。
知影が密着するように身体を寄せてきたせいだ。
「ねぇ美陽。続きはシないの?」
蜜を焦がしたような甘い香りが、美陽の脳を痺れさせる。
ふつふつと、またも暴力的な衝動が湧き上がってきた。落ちついていた息が再び乱れる。血の巡りが速くなる。両腕を知影の背に回して、抱き潰すように力を込めた。知影の爆乳が美陽の胸と押し合って柔らかく変形している最中にも、知影は小刻みに腰を動かして素股を続けている。
美陽の男根に、知影の愛液が塗布される。くちゅり♡ と粘膜が擦れ合う刺激で、美陽の剛直は本当に鋼と化しているようだった。
「いま私の子宮にはサキュバスが憑いてるのよ? サキュバス憑き処女まんこ───どうぞおはやく召し上がれ♡」
耳元に知影の吐息がかかる。彼女の囁きひとつで、ぶつりと、理性という名の手綱は千切れてしまった。
「ふっ♡ ふっ♡ ふっ♡ この───♡」
腰を引く。亀頭を膣口にあてがって、美陽は勢いよく剛直を挿し入れる。
「ぅお゙っ♡」
その一突きで、美陽はまたも果ててしまった。びゅるっ♡ びゅるる♡ と、知影の最奥で精を吐く。
正直。
気持ちいいかどうかはわからなかった。
巨根だと賛美した美陽のデカマラを、知影のおまんこは抵抗なく根元まで咥え込んだ。知影の身体もサキュバスによって相応に変生しているのだろう。
けれどそれより。
子宮に精液を注ぎながら、美陽は知影の身体を抱きしめる。
この髪は。この肌は。ここまで成長できたこの身体は。すべて───美陽の献身によるものだ。本来の知影は虚弱すぎるのだ。常に強化と治癒の汎用魔術をかけていなければ、死ぬまで入院生活を余儀なくされたと思うほどに。
それを補うため、今日に至るまでずっと美陽は知影に霊力を分け与えてきた。知影のヘアケアやボディケアだって怠らず、知影を美しく保つ努力を知影以上にやってきた。
大切に。大切に。愛しい姉の健やかな未来を願って、美陽は今まで尽くしてきた。
その姉の処女を───今まさに美陽が散らしている。
───あたしが磨き上げたこの身体。
本当にあたしの色に染めていいんだ♡
おねーちゃんから、おねーちゃんをめちゃくちゃにしていい許可が出た♡
その実感によって。
これまでの行いがすべて報われたような、極度の興奮に全身を貫かれた結果の射精だった。
「ふぅん。なるほどね。やっぱり房中術や性魔術の延長である以上、吸精に特化しただけの術式構築自体は然程難しくはないわね。
ぐりん、と知影が腰を回した。
「ゔっ♡」
「さ、美陽。とりあえず私の子宮を満杯にするまで
「ちょ、ちょっと待ってよ。インキュバスちんぽもイッたばっかりは敏感になるみたいで、連続は刺激が強すぎるんだって」
「ならちょうどいいじゃない」
ぐりゅ♡ と、知影は前後左右に腰を揺する。バランスを取るためか美陽は両肩を掴まれる。ピストン運動はしてくれない。対面座位を活かして、美陽が腰を引けないように左脚を使ってガッチリ組み付かれてしまう。
そして。
えげつないと言うほかないグラインドが始められた。知影の腰がうねる。その動きに合わせて膣壁が波打つ。容赦のない、激しい動きだ。生えたばかりのおちんぽが引っこ抜かれると美陽は感じた。竿の根元から射精を促され、最奥では子宮口にザーメンおねだりキスを繰り返される。
「だめっ♡ だめっ♡ だめ゙ぇ゙っ♡ その゙動ぎや゙め゙でぇ゙えええええっ゙っ゙っ♡♡♡」
「───イっちゃえ♡」
「ふぅ゙っ゙♡ イ゙ッ゙、ぐぅ゙ゔゔゔううううううう♡♡♡」
耳元でされた囁きが合図になって、美陽は知影の
なのに。
知影の腰振りが───止まらない。
射精中だろうとおかまいなしだ。むしろ、射精の最中により強い刺激を与えることで、ザーメンを一滴でも多く搾り取ろうとしてくる。
「や、やだ───」
背筋がぶるぶると震えている。腰が不必要な力が入って、それをコントロールできない。両肩を掴んだ手と腰に回された脚が、美陽を逃がしてくれそうにない。
結果として。
美陽は姉が与えてくる快楽を無抵抗で受け止めるしかなかった。
竿をシゴき上げることに特化した膣壁がうねうねと絡みつく。こりっとした感触の子宮口は注がれる精液に喜んで、益々亀頭を嬲ってくる。
その刺激が腰だめに溜まり続け、やがて───大きく爆ぜた。
ぱちぱちと背骨の内側が
そして。
絶頂の最中に、次の絶頂へと
頭がどうにかなりそうだった。否。どうにかはなっている。おちんちんをいっぱいシコシコすると、頭がふわふわしてとっても気持ち良くなれる。そんなことしか、考えられない。
「あっ……がッ……♡♡♡」
叫ぶことすらままならず、大口を開けた口端からよだれが零れる。そのよだれは、姉にきれいに舐め取られた。
次いで、歯を食いしばる。震えが止まらず、ガチガチと歯が音を立てる。震えは全身に広がって、身体中が痙攣している。全身が強すぎる快楽でねじ切れてしまいそうな中、美陽のデカマラだけが元気にびゅーびゅーと精を吐き出している。
正しくは。
搾り取られている。美陽の存在すべてを吸い尽くされてしまいそう。
それはそれで本来の正しい在り方なのだろうけれど───。
「ごべん゙な゙ざい゙ッ゙! ごべん゙な゙ざい゙ッ゙! も゙ゔイがぜな゙い゙でぇ゙え゙えええッ!!」
変貌してしまった己の身体と。美陽を顧みてくれない姉の心変わりが。どうしようもなく怖くなった。怖いのに、気持ち良いのだけは止まらない。
震える身体で姉を抱きしめて、美陽は再び知影を押し倒した。姉の胴体に体重をかけて、好き勝手に腰を振らせないよう縫い付ける。
その倒れた込んだ際の衝撃で、美陽のおちんぽはまた射精を促されてしまったけれど。
押さえ付けようとしているのに、小刻みに腰が震えて、それがまた射精につながってしまう。
「ぐぅうう……ゔゔゔゔぅぅぅ……」
そうして。
長くてつらい、なのにとっても気持ち良い射精がようやく止まった。
「うん。いい感じにお腹いっぱいになったし、データも取れた。子宮を
どうする? と知影は息も絶え絶えな美陽に問いかけてくる。
「私の用は済んだから、この夢魔、もう祓っちゃってもいい?」
要らなくなったからポイと捨てる物言いに、美陽の
───この女の好きにさせてはいけない。
美陽自身ですら不思議なほど、かつてない怒りが込み上げてくる。
「───勝手過ぎない?」
声に怒気が滲む。
「何の説明もなく霊障憑けて人の身体を変生させておいて、用が済んだらそれで終わりって」
「私を犯せたんだから、美陽にとっては役得じゃないの?」
「ぜんぜん───足りないよ。あたし、もっとちゃんとおねーちゃんのこと犯してやりたい」
「……んー。さっきまでの泣き言が嘘みたいに強気なのはいいのだけど、ちょっとインキュバスに引きずられてない? ───いえ。美陽に限って、そんなことありえないか」
一人で何か納得した姉は、なおも言葉を紡ぐ。
「私の軽挙が色々とあなたに火を点けてしまったってことよね。美陽が気の済むまで私を犯したいなら付き合うけれど、普段通りじゃダメかしら?」
「普段通りって、いつもの貝合わせとかってこと?」
「うん。生やした私が言うのも何だけど、あなた、生まれて初めて感じるペニスの刺激に振り回されてるでしょ。無い方が良いと言うか、正直、立派なのはガワだけで実態は早漏クソザコちんぽじゃない。精液を注いでもらう分にはちょうどよかったけれど、実験の一環じゃなくてちゃんとセックスするなら私も気持ち良くなりたいわ」
姉の言葉が、ひどく癪に障った。
先ほどとは別種の怒りが湧き上がる。二度と生意気な口が利けないように、叩きのめしてやらなければ。そんな義務感に囚われる。
美陽は知影を黙らせるつもりで抽送を始める。けれど人生初の陰茎を膣に繰り返し挿し入れる運動はひどくぎこちなく、へこへこと情けない腰振りを披露するに留まった。
言い淀むような微妙な表情を知影が浮かべている。
付き合うって言ったしね、と何かを諦めるような乾いた笑みを浮かべると、知影は嬌声を上げ始めた。
「あンッ。あっ、あっ、美陽、気持ち良いわ! もっと突いて!」
屈辱で、食いしばった歯が砕けるかと思った。
姉の嬌声は───ぜんぶ嘘っぱちだ。ただ美陽を満足させるためだけに、場を盛り上げようと演技をしているだけ。その余裕を突き崩せない己の技量に歯噛みする。
美陽だって、知影がよがり狂って情けなく許しを請いながら無様にイき果てる姿を見たいのだ。
それを実現するために。
───もっと明け渡せばいい。
と、己の裡から突如湧いてきた言葉に従った。
途端、知影を効率的に壊す手順が、次から次へと閃いてくる。
直ぐ様、ピストン運動が改善された。体位は正常位のままだけれど、重心はやや後ろになるよう美陽は身体を反らした。陰茎が上向きになるよう調整して、突き上げるように腰を動かす。パンッパンッと景気よく互いの肉がぶつかる音がリズミカルに響き始めた。
抽送の最中に、美陽は知影の膣の状態すら男根を通じてわかるようになる。
エラが大きく張り出したカリ高ちんぽで、膣の襞をこそぎ落とすように腰を振った。
「……んっ♡」
ふるりと知影が身体を震わせて、初めて姉の吐息に艶が乗る。
「あっ♡ 美陽、これ、好きかも……♡ そのまま角度とペースを維持できる?」
「いいよ。ちゃんとイかせてあげるね」
知影は美陽から顔を背けて目を閉じた。いじらしい恥じらいが、美陽を直視できなくしたのだと直感する。そして知影は手の甲を口に当てた。顔を隠すためか、不随の声を抑えるためか。あるいは、その両方か。
───イキ顔も獣みたいな声も、もう何度もあたしに晒してるのに。
改まって少しでも愛らしい姿でいようとする知影に、美陽はひどくそそられた。
知影は今───一人の姉から一匹の雌になろうとしている。
美陽は雄として知影に意識されている。美陽の動きにはちゃんと集中しているようで、膣の吸い付きが強くなった。
「……んっ♡ ……っ♡ ……ふっ♡」
美陽が剛直を突き入れる度、知影からは情欲に塗れた吐息が漏れている。声は抑えられているけれど、演技ではなく、しっかり感じていることを美陽の陰茎は読み取っていた。
知影のオーダー通りに、美陽は同じ場所を同じ強さとペースで刺激する。知影が絶頂のタイミングを計りやすいように。すると、痙攣するような、明らかに知影の意思ではない震えが増していく。
「美陽っ♡ イキそう♡ あっ♡ イクっからっ♡ おねがい♡ そのままっ♡」
知影は呼吸を止めた。知影の身体が強張る。
「イっくぅう───♡」
これまでよりも一層激しく知影の身体が震え、美陽の精液を求めるように膣壁がうねる。今なら、この激しい求愛にも吐精を耐えれる。
そして絶頂に達し、過去一番と言っていい無防備さを晒している知影に対し、美陽は───インキュバスの吸精を使ったのだ。
姉は言った。
一体の夢魔を形態に依って雑に分割したのだと。それはあくまで
だから。
美陽にだって、散々知影が美陽から精を搾り取った行いを、やり返すことができる。
「…………え? や、いやッ!?」
知影にはすぐ気づかれた。けれど絶頂の余韻と美陽への無条件の信頼が、知影の抵抗を遅らせたようだ。その隙を突いて、美陽は知影の中に満ち満ちていた霊力を根刮ぎ奪う。
奪えると───思っていたのだが。
知影は己の身体をかき抱いて、美陽を睨んでくる。
「すごいね、おねーちゃん。こんなの霊力でやる綱引きなんだから、パワー比べならあたしは絶対負けないし、気絶なり虚脱まで追い込むつもりだったんだけど、ギリギリのところで死守されちゃった」
言いつつ、美陽は男根を知影の膣から抜き取った。知影が顔色を変える。
「ま、待って! 抜かないでっ!」
くぱ♡ くぱっ♡ と、抜かれたばかりのおちんぽを惜しむように、膣口が開いては閉じている。
知影が美陽に縋るように上体を起こす。けれど急に起き上がったことで意識が眩んだのか、そのまま横なりに倒れ込んでしまった。
知影は情事の最中よりも、ずっと浅い呼吸を繰り返している。その姿は、陸に打ち上げられた魚のようで。今にも死んでしまいそうだった。
これが知影だ。
残存霊力がゼロに近くなり、生命維持の魔術を十全に使えなくなった本来の知影。
唇はみるみる青紫に変色し、白皙の
そんな知影に、美陽はキスでもするかのように顔を寄せる。
「ねぇ、おねーちゃん。
知影が息を呑んだのを、美陽は間近で感じ取った。
「ご、ごめんなさい。謝るわ。霊障を、勝手に憑けた、ことも。術式の改良に、夢中になって、独り善がりなセックスを、したことも。ぜんぶ、あやまる。美陽のしたいこと、ぜんぶ私に、していいから、こんな、脅迫じみたこと、やめて」
息も絶え絶えになりながら、知影は必死に謝罪の言葉を口にしている。
けれど。
「別に謝って欲しいわけじゃないんだよね。
話聞いてた? と美陽は知影の眼前に座り込んだ。知影は本来の虚弱さが露わになり、弱り切っている。そんな彼女を見て益々いきり立つ男根を見せつけた。知影の視線は救世主を待ち望む熱さで、男根へと注がれている。
「いるわ、よ。ちょうだい。はやく」
「じゃあもっと媚びろよ」
「───ぇ」
「ちんぽに媚びるしか能のない、女狐? じゃないよね。えっと、雌豚? みたいな? なんかそういう人がやるとっても下品なおねだりを、おねーちゃんの口から聞きたいな」
上手にできたら、それだけであたしイっちゃうかもよ、と美陽は笑った。プライドを捨てた姉を想像する。それだけで鈴口からは先走り汁が糸を引きながら滴り落ちた。
知影は、むずがるように首を振った。真実、心から嫌がっているのだろう。知影は今、生命の危機に瀕している。きっと今も近づいて来ている死神の足音が聞こえている。
そんな極限状態で紡がれた言葉は、どうしたって知影の本心になる。心からの命乞いになってしまう。もうさっきまでのような遊びでは済まない。嘘とも冗談とも言い訳できない。
───命が惜しくて、おねーちゃんはあたしに媚び諂うんだ。
美陽は。
そんな姉の姿を───どうしても見てみたかった。
───おねーちゃんは。
生き長らえるためにプライドを捨てられるのかな。
わくわくしながら、美陽は知影の動きを待つ。急かしたりはしない。どうせ知影に残された時間は少ないのだから、美陽がこれ以上何かする必要は無い。
不意に。
バネ仕掛けのような機敏さで、知影が美陽の男根目がけて飛びかかってきた。一か八かというか、破れかぶれというか。残された霊力をかき集めた、最後の悪あがきなのだとわかってしまう。
拍子抜けだった。
「いくらおねーちゃんでも、霊力無しじゃ何もできないか」
美陽はひょい、と知影の首根っこを両手で掴んで、ベッドの上に立ち上がった。首を掴んだままベッドの縁まで歩を進めて、姉の身体を宙吊りにする。
「ぁ゙……がっ……」
知影は苦しそうに呻きながら、ガリガリと美陽の手に爪を立てる。足を付けられる場所を求めて暴れられるが、それが叶わないとわかると美陽に蹴りを入れ始めた。どの抵抗も弱々しく、美陽は何の痛痒も感じない。
「そうだよね。やっぱりおねーちゃんは霊力が絡んじゃうと、あたしに媚びるわけにはいかなくなるよね」
美陽の掌には、知影の細い首筋から彼女の拍動が伝わっている。弱々しくも、懸命に生きようとしている確かな証。文字通り知影の命を握っているのだと思うと、ぞくぞくと背筋が震えた。
「おねーちゃんのコンプレックスはちゃんと理解してるよ。人から霊力を恵んでもらわないと普通の生活すらできないのに、その行いが餌を与えられるペットみたいに感じてたんだよね」
姉を心身共に限界まで追い詰めたい。間違っても死んでほしいわけじゃない。
このままだとおねーちゃん死んじゃうなぁ、ということは美陽にも理解できている。だから、姉の身体を少し引き寄せて、姉の下腹部に浮かぶ淫紋へ陰茎をあてがう。
美陽はほんの少しだけ霊力を回す。ぐっと陰茎に力を込めると、たらーっと鈴口から精液があふれ出した。その特濃霊力ザーメンを淫紋に塗りたくる。精液は淫紋に染み入るように消えてしまった。サキュバスが知影の身体を介さずに、霊力を直飲みしている。
なおも美陽は、霊力を直接サキュバスへと譲渡し続けた。
「元がこんなに虚弱なのに、魔術で体質を誤魔化し始めたら肉付きばっかり良くなって。こんなに育ったメートル超えJカップ媚び肉も、精力に溢れた逞しいご主人様に見初められるためのセックスアピールみたいでとっても嫌だったんだよね」
でもね、と美陽は続ける。
「これがおねーちゃんなんだよ。おねーちゃんはこうやっておちんちんを擦り付けられてないと死ぬ程度の存在なの。誰がおねーちゃんを生かしてあげてるのかな? おねーちゃんの人様の肉欲を煽るしか能のないふしだらな身体は、誰に捧げる物なのかな? 誰がおねーちゃんのご主人様なのか、ちゃんと理解できた?」
美陽を睨み付けていた知影の視線には、すでに覇気が無い。美陽の手を引き剥がそうと抵抗していた両手は、縋るように添えられているだけだ。表情が歪んでいた理由も苦悶から恍惚へと変わっていき───やがて、ぷしゃぁあああ♡ と知影は恥部から潮を吹いた。
「あはっ! 首絞められてるだけでイっちゃったんだ♡」
一歩下がって、美陽はベッドの上で手を離した。解放された知影はくずおれて、蹲ったまま咳き込んでいる。
───おねーちゃんの中身、今どうなってるんだろう。
興味は尽きない。美陽が霊力を奪う寸前まで、知影は完璧にサキュバスを統御していた。変生すらも自分に都合の良い形になるよう霊障を支配しきっていた。
けれどそれも、霊力あっての神業だ。知影の霊力はもう尽きている。逆にサキュバスには、美陽が並々と霊力を注いだ。宿主に死なれるのはサキュバスにとっても損失だ。今の知影はサキュバスの力で生かされているのだと思う。
やがて。
知影が息を整えた。知影は美陽の足下に横たわって丸くなったままだ。その状態で、美陽は知影に見上げられる。知影の目つきは夢心地のようにとろんとしており、瞳にハートマークを浮かべているようにすら見える。
美陽と視線が交わるだけで、知影は嬉しそうに微笑んだ。
そして知影は、美陽の足を舐め始める。恭順の意を示しているかのようだった。知影の舌は熱く肉厚で、ぬらぬらとした感触がつま先や足の指の間を這い回る。
本当に、ご主人様に構ってもらいたい犬のような仕草だ。
ビキビキと、また陰茎が血管を浮かべて固くなってしまう。
姉が自身のペットに成り下がったことに、美陽はひどく───興奮していた。
「いい子だね、知影」
「あぅ───ッ♡」
しゃがんで頭を撫でてやると、知影の腰がふるりと震えた。褒めて撫でてやっただけで、軽くイってしまったらしい。その有り様に、美陽はますます知影が愛しくなる。
「ねえ。あたしは知影の何? 知影はあたしの何なのかな? 改めて、知影の口から教えて欲しいな」
にこにこと知影を見やると、知影は緩慢な動作で仰向けに寝転がった。それは犬がご主人様にへつらうときの、服従のポーズさながらだ。知影は脇を締めて乳房を強調し、無防備おまんこを晒すように足を広げる。
下半身がこちらを向いていれば、より見応えがあったと思う。けれど身体の向きを入れ替えるだけの体力すら、まだ回復していないらしい。にもかかわらず、知影は美陽ですら初めて耳にする甘ったるい声音で懸命に言葉を紡いでいた。
「妹様は私の飼い主様です♡ いつも霊力を恵んでくださっているお礼に、妹様のぶっといおちんぽ様、私の喉まんこでも、長乳まんこでも、サキュバスまんこでも、お好きな穴に突っ込んで気持ち良くなってください♡ 私は妹様専用の───」
知影がそこまで口にしたところで。
知影の隷属宣言は、ごつ、と骨を殴打する音によって遮られた。知影の右手が、知影自身のこめかみを殴り抜いたのだ。美陽は目を丸くして、知影の奇行を見守った。知影が次の動きを見せることは無かったけれど、彼女の目には───理性の光が戻っていた。
美陽を見上げる知影の顔は屈辱に歪んで、視線には隠そうともしない怒りが満ちている。
「美陽───」
先ほどとは打って変わった、心胆を寒からしめる冷たい声音。
「私は、あなたの性処理道具なんかじゃ───ない」
知影の激怒が美陽の耳朶を叩いたとき、美陽は感極まって、己の身体をかき抱いた。
そうだ。
これが姉だ。これこそが知影だ。どんな病苦に犯され、如何なる苦痛を強いられようとも、決して生きることを諦めない鋼の理性。それが美陽の尊敬する最愛の人。
「すごい。すごいすごい! すごいよ、おねーちゃん! あそこからまだ持ち直せるんだ!」
陰茎どころか、子宮までもがきゅんきゅんとうずいているのを自覚する。
だって。
───もう一度。
姉を屈服させることができる。まだまだ姉で愉しく遊べる。
どうやってサキュバスから霊力をせせこましく掠め取ったのか。もうそんな矮小な興味に割いてやる余裕は、美陽の中に存在しない。
「このッ! 口閉じんなッ!」
美陽は知影の顎を掴んで、無理矢理口を開かせようとした。
さっきから、ずっと肉棒がイライラしている。湧き上がる肉欲を解消するために、はやく陰茎を手近な穴にぶち込みたい。そしてもう一度知影の正気をゴリゴリ削り落としたい。
───今度こそ完膚なきまでに堕としきってやる。
美陽のモチベーションは最高潮に達している。なのに知影は歯を食いしばって、唇を固く結んでいる。挙げ句いやいやと首を振って、美陽のおちんぽを拒み続ける。
もう辛抱たまらなかった。
膝立ちになったまま美陽は内ももに力を入れる。そうして踏ん張ったまま、勢いよく腰を回した。痛いくらいに勃起した剛直に遠心力が乗って、べちんッ! と、平手打ちさながらの衝撃が知影の頬を張った。
「い゙ぎゅ♡」
ちんぽビンタで知影の腰が跳ねた。ぷしっ♡ と、潮さえ吹いている。
「───ぇ? は? なん、私、イった?」
知影は目を白黒させていた。なぜイってしまったのか不思議がっている。自分の身に起こったことが理解できていない。
逆に美陽は知影よりも正確に、今の知影の状態を把握できた。もう彼女の身体の大部分はサキュバスによって侵されている。ちんぽに奉仕するに相応しい存在へと作り替えられてしまっている。
理性によって抵抗できているのが奇跡だ。
そのささやかな抵抗も、美陽が知影の顔にちんこを乗せてやれば。
「すーはーっ♡ すーはーっ♡」
知影の身体は自然とちん嗅ぎ深呼吸を始めてしまう。雄臭さで肺をいっぱいにして。挿入を期待するように自分のまんこを耕して。逆の手はくちゅくちゅくちゅ♡ と四本指を素早く左右に振ってクリトリスを弄っている。
知影の肉体は、美陽のふたなりちんぽを迎え入れることが、雌に生まれた最上の悦びだと理解している。
けれど知影の理性は「いやッ! 違うの! こんなことしたくない! こんなの、私じゃないッ!」と恍惚の中で我に返っては肉体の反応とのギャップに悶えている。
ずるい、と知影は叫んだ。
「どうして? 世界でただ一人、美陽だけが私を理解できるのに。やっと私は美陽と対等に成れたのに。私たちの間には上も下も無かったはずじゃない。今だって、憑けてる夢魔すら同じなのに。どうして───美陽がおちんぽ様を生やしてるだけで、私は服従したくなってるの♡?」
ずるいずるい、と知影は繰り返す。
「負けたくない、のに♡ 女の子は、おちんぽ様に絶対敵わないってわかっちゃう♡ 雌の本能が白旗振ってる♡ 子宮が征服されるためにお迎えの準備しちゃってる♡ なんで美陽の凶悪ちんぽはこんなに格好いいのよ♡」
「そんなに舌が回るなら、ちんこしゃぶるために使ってよ」
美陽は歯の隙間に指をねじ込んで、強引に知影の口を開いた。反対の手では知影の首の後ろを持ち上げる。頭頂だけがベッドと接して、知影の視点では真上を見上げている体勢になる。これで口から食道までが一直線になった。
そしてぽっかりと開いた口内に、ごちゅ♡ と剛直を突き入れる。喉奥にまで達する一刺しで、知影はまたも潮を吹いた。
「ん゙ん゙ん゙んんんんんんんっっっ♡♡♡」
知影は声にならない絶叫を上げる。その振動が美陽の陰茎全体をぶるぶると震わせた。
ストロークを始めると、ぐぽっ♡ こ゚ぽっ♡ と知影の喉奥から、人体が出しているとは思えないような音が響く。
ちんこを突き入れると知影の喉が迫り上がる。逆に引き抜くと、知影の喉は普段のなだらかさを取り戻す。浮き沈みする喉仏によって男根がどこまで挿入されているのかが丸分かりだ。その光景は視覚的に美陽を愉しませた。
「知影。もう認めちゃいなよ。ご奉仕できて嬉しいんでしょ? 喉奥擦られる度に絶頂して、それでもおまんこほじる手を止められない淫乱には、もっと相応しい生き方があると思わない? さっきはあたしの性処理道具なんかならないって啖呵切ってたけど───今はどう?」
返答は───ガリッと陰茎に犬歯を突き立てられた。
知影としては、美陽の男根を噛み切ってやるつもりだったのかもしれない。肉体の強度が違いすぎて、美陽は痛みらしい痛みを感じなかったけれど。
知影の反抗的な態度に、美陽は笑みを深くする。
「嚙んじゃダメでしょ。そんなことも理解できないなら、お仕置き───しないとね」
美陽は両手できゅっと知影の両乳首を抓んだ。乳首だけを抓んだまま、知影の乳房を引っ張り上げる。
「うわ。おっも。さすがアンダーは細いのにJカップになってるだけはある三桁バストだよね。片胸だけで二リットルのペットボトル二本分はあるんじゃないの?」
その四キロ近い重量が、乳首という一点だけで吊り上げられている。
「ん゙ーッ! ん゙ん゙ん゙ッ!!」
乳首が千切れる恐怖が快楽に打ち勝ったのか、知影はやっとまんこを弄くり回す手を止めることができたようだ。愛液塗れの手に、美陽の両手首が握られる。どれだけ知影が力を込めたところで、美陽の手は微動だにしなかったけれど。
それならと言わんばかりに、知影は上半身を大きく
結果、知影は自らが起こした乳房を揺さぶる大波を、乳首だけで受け止めるハメになった。計八キロの質量が、作用と反作用によって暴れ狂う。知影の意思は、美陽よりも苛烈に己の乳首を責め立てるに終わった。
「おごぉ゙お゙お゙おおおおおおおッッッ♡♡♡」
盛大な自爆だった。その衝撃を知影に巣くうサキュバスはきちんと絶頂へつなげたらしい。腰をカクカクと震わせる知影を見て、美陽は声を上げて笑ってしまう。
「今のサイコーだよ。知影ったら間抜けすぎて、ホント傑作。魔術師より道化師の方が向いてるんじゃない?」
「ぐうぅ、ゔゔゔゔゔぅぅ」
抗議するような唸り声がちんぽに響く。
ちんこで口を塞いでいなければ、ありとあらゆる罵詈雑言が知影の口から飛び出していただろう。それを示すように、知影はガジガジとちんこに齧り付いてくる。
美陽はますます笑みを深くする。
「お仕置きだって言ってるのに、まだ理解してないんだね……」
知影のそういう諦めの悪いところが、美陽はたまらなく好きだった。
美陽はぐいっと、より一層強く乳首を引っ張る。
「ゔっ゙!!」
ぎゅううううう、と力を込められた乳頭は、歪にゆがんでもうぺしゃんこだ。そのまま知影の長乳を引っ張り上げたまま、美陽はさらに指に力を込めた。
ゴリッゴリッと乳首を指で捏ねて丹念にすり潰す。
「んおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉッッッ♡♡♡!!」
喉が窄まる。知影の絶叫は喉に差し込んだ陰茎をビリビリと震わせた。
知影は腰を浮かせてエビ反りになる。知影は懸垂でもするように、美陽の手を強く握って背まで浮かせた。
乳首を抓む指を外したい。指との距離を少しでも詰めて長大な乳房の自重に引っ張られないようにしたい。そんな意図が透けて見えた。
けれど首から上はちんこで串刺しにされて動かせない。精一杯知影が背と腰を反らせても、自分から体勢を苦しくしただけだ。激痛を伴う快感は、少しも緩まなかったようだ。
むしろ。
知影が隻脚であることが災いしている。
知影はエビ反りになったままガクガクと腰を震わせるが、その不随の動きは左脚一本で支えきれない。踏ん張り損なって、シーツの上を知影の足が滑った。知影がぺたんと腰を落とすと同時に、落下による更なる過負荷が乳首を苛む。
「ん゙ぼぉ゙おおおおおおおおおおおッッッ♡♡♡!!!!」
そしてまた、知影は少しでも胸の刺激を和らげようと、必死に足を踏ん張ってエビ反りの体勢を維持するのだ。
つま先までピンと伸ばして、身体を弓なりにしならせる。ヒクついていた腰が静止すると、知影はブシャァアアアアッ! と盛大に潮を吹いた。美陽の射精に劣らない勢いで、壁に前衛的なアートを描く。
それと同時に、急に指がぬるついてガッチリ抓んでいたはずの乳首が美陽の手から逃げてしまった。あれ? と思って美陽は自身の指先に視線を落とす。
指には、白濁した液体が付着していた。
まさかと思って舐めてみると、舌先から濃厚な甘みが口の中に広がった。
これが───母乳の味なんだ。
自然と美陽の口角が吊り上がる、次は知影のおっぱいから直飲みするつもりで彼女を見下ろす。けれどその時には、知影は手ブラでガッチリと自身の胸をガードしている。
───知影の手を引き剥がすのなんて簡単だけど。
美陽は知影の喉から陰茎を引き抜く。ぜひゅ、と苦しそうな姉の息遣いが響いた。肺に新鮮な空気を取り入れるために喘いでいるのか、胸いっぱいの刺激的な快感を逃がすために喘いでいるのか、美陽には判断がつかなかった。
知影は喘ぎながら、おっぱいを美陽から隠すようにうつ伏せに寝転がる。
手で押さえたまま体重で胸を潰すのだから、背面からでも肉厚の横乳が脇の下からまろび出ている。それはそれでとってもえっちな光景だったけれど。
今の美陽の興味は。
「ね? 知影。お願いだから起き上がっておっぱい見せて」
美陽のお願いは「いやッ!」とにべもなく知影に拒絶されてしまった。
「あんなの、ただの暴力よ! 本当に乳首が引き千切られると思った。遊びで嬲られるだけのサンドバッグにされたんだって恐かった。なのに」
なんで気持ち良いのよぉ……、と涙混じりの声が知影は嘆く。
「恐ければ恐いほど、痛ければ痛いほど、それを塗り潰す快感に頭が真っ白になった。今だって、まだ先っぽがヒリヒリして、じんじんして、火傷したみたいに熱くて疼いてるのに───もっとひどいことしてほしいって、期待、しちゃってる……」
「してあげるよ?」
「やだっ! やだぁ! 私が、私じゃなくなっちゃう! もうおっぱいいじめないで。私を」
私じゃない何かに塗り替えないで、といよいよしゃくり上げながら、知影は訴えてきた。
知影が追い詰められて泣き出すなんて、美陽ですら初めて見たかもしれない。啜り泣く知影に気分を良くしながら、美陽は口を開く。
「大丈夫だよ。さっきのはお仕置きなんだから。知影がいい子にしてれば、もう抓ったりしないからね」
「ほんとう?」
知影の顔色を伺うような視線を受け止める。まるで叱られた後の子供のよう。こんな知影の反応も目にするのは初めてで、美陽は新鮮な気持ちになった。
「うん。ホントだよ。でもまだおっぱいがムズムズしてるなら、多分あたしだけのせいじゃないと思うの。だからどうなってるのか、ちゃんと見せて欲しいんだよね」
知影の返答は聞かなかった。うつ伏せになった知影の脇に、手を差し入れて持ち上げる。美陽は無理矢理知影の身体を起こさせて、その場に座らせてしまう。知影にあすなろ抱きをするように、美陽も彼女の真後ろに腰を下ろした。
美陽は知影の肩に顎を乗せて、手ブラでガードされた胸を見下ろす。
「さ。手をどけて」
そう促してやると、知影は恐る恐るといった風に胸から手を離した。真っ赤に腫れ上がった勃起乳首が露わになり、ぽたぽたと白い雫を滴らせている。
「わ! すご。やっぱり母乳じゃん!」
喜色満面の美陽とは対照的に、知影が絞り出した声は震えている。
「な、なんで……汗じゃなかったの……?」
ああ、と美陽は納得の声を上げた。手で胸を押さえている間、ぬるついているのは自覚していたのだろう。
けれど汗だのよだれだの精液だの、色んな体液がふたりの肌に塗りたくられている。実際に母乳が出ている様子を目にしなければ、勘違いしてしまうのも致し方ない。
知影自身、まさか自分の身体がそこまで変生しているとは思いもしていなかったようだ。
そして、そんなことすら把握できていないほど、知影の才覚は閉ざされつつある。
「これ、私の霊力だ……」
絶望に彩られた知影の声音。
原理は美陽の精液と同じ。霊力を変換しているのだろう。
けれど霊力が潤沢な美陽は衰え知らずであるのに対し、知影の枯渇しがちな霊力量ではすぐに底を突いてしまう。
「何もしてないのに母乳が止まらないのは、強化と治癒の生命維持に反応してるせいなのかな? サキュバスが知影を生かしてるのはわかるんだけど、その辺って今どうなってるの? 変生の影響で多少は丈夫になってたりする?」
はっ、はっ、はっ、はっ、と呼吸を荒くするばかりで知影は何も答えない。
知影が最も恐れていることは、霊力が尽きて生命維持の魔術が使えなくなること。なのに今、知影のタンクには大きな穴が開いてしまった。寿命が目減りする恐怖が、知影に現実を直視させないのだろう。
そう、推測はできるが。
「無視は───反抗的じゃないかなぁ?」
美陽はスッと知影の下腹部へ手を伸ばして、クリトリスを指で抓んだ。
「お仕置きが足りなかった? それとも、この可愛く勃起してるクリちんぽ、さっきの乳首みたいにゴリゴリすり潰して欲しいって遠回しなおねだりかな?」
しぃこ♡ しぃこ♡ と撫でるようにゆっくり陰核をしごく。
それだけで、知影の身体はガタガタと震えた。ぴっとりと寄り添うように頬を合わせると、知影の歯を鳴らす振動が小気味よく美陽の耳朶にも伝わった。快感と恐怖が綯い交ぜになって、ぴゅっ♡ ぴゅっ♡ と母乳の分泌量が増えている。
「言う、言うから! 私の丈夫さは多分何も変わってない。私が普段回してる強化と治癒魔術の主導権を取られてる。母乳の量は快感か励起してる霊力に比例するみたい。だから、サキュバスが、私を生かそうとする限り、この母乳は───止まらない」
涙声で知影は答えた。知影の意に反して、霊力が垂れ流しになっている。
「そっかぁ。じゃあ知影、もうなーんにもできなくなっちゃったねー」
「そ、そんなこと……」
「え? だって元々片目と片脚がなくて不自由で、アルビノだから日中の外出にも手間取って、ちょっと体調崩すだけで死にかけるような虚弱さも、ぜんぶ魔術で誤魔化してたのに、その魔術すら、使うと母乳が噴き出して霊力のロスが増えるんでしょ? じゃあ今の知影に何ができるって言うの?」
「…………っ! そ、それは……」
「なーんてね。嘘だよ。冗談。今のままでも、知影は」
上手にちんぽがしゃぶれるもんね、とご機嫌な口調で美陽は言った。
「こんなでっかいおっぱいぶら下げて、お乳まで出るようになったんだから、知影はもう立派な
「嫌、違う……私は……私は……家畜なんかじゃ……」
「違わないよ?」
美陽は知影のクリトリスをしごく速度を上げた。
「ほらイけ」
「イ、イ゙ぎま゙ずぅ゙♡」
すると美陽に命じられるがまま、調教済みの従順なペットのように知影は絶頂した。
ばしゃ、と潮を吹くのはこれまで通り。知影は新たにその豊満な乳房からびゅーびゅー♡ と母乳を水鉄砲のように噴き出した。母乳はシーツの上に跳ねて、小さなミルク溜まりを作っている。
気が遠くなったように、ふらりと知影が脱力した。
「おっと」
美陽は倒れそうになる知影を支えてやる。
「母乳出すのって、実はめちゃくちゃ変換効率悪いのかな」
美陽はすぐにおっぱいから直飲みしたい気分だったが、そうすると本当に知影が死んでしまいそうなので我慢する。
知影の頭を掴むと、出されたばかりのミルク溜まりへ彼女の顔を突っ込んだ。びちゃ、とミルクが跳ねるのと同時に、知影の意識も戻ったようだ。
「霊力が一気に抜けて気絶したんだよね? いま自分で出した分の母乳、シーツに吸われない内に飲んでいいよ」
「美陽……」
たすけて、と弱々しい声で懇願された。縋るような視線に射貫かれて、美陽は庇護欲を擽られた。かつてないほどの充足感が胸を満たす。
「ごめんね。苦しいよね。ちゃんと助けてあげるからね」
けれど。
知影はこの期に及んで、まだ姉妹の情に訴えている。姉のつもりで、妹を頼ろうとしている。
もうとっくに。
───あたしたちの身体は主従の格付けが終わってるのに。
美陽は霊力を回しながら陰茎をしごく。知影の身体を使いたい欲求をぐっと堪えて、知影の眼前に精液を吐き出した。びしゃびしゃと、ミルク溜まりの中にザーメンが混じる。
「これでも足りなかったら言ってね。知影は世界で一番大切なペットなんだから、死ぬほど可愛がって、死ぬまでお世話するからね。だから」
いつまでも姉面するのはやめてね、と知影の頭を撫でながら、美陽は笑顔で宣告した。
「は、ははっ……」
知影の口から乾いた笑い声が漏れる。
「私、もう───おねーちゃんじゃないのね……」
姉妹の絆を踏み躙ってやったとき、知影との関係性が新たに塗り変わった手応えがした。
泣き笑いの顔のまま、知影は母乳と精液を音を立てて啜り始める。
「ミルクとザーメンのミックスジュース、とっても美味しかったです……♡」
そう報告する知影の眦からは、大粒の涙がこぼれ落ちた。美陽は知影から溢れ出る涙を舐め取らずにはいられなかった。その雫の中に、最後まで抵抗を続けていた気高い姉が詰まっている気がしてならなかったからだ。
味蕾は塩辛さを感じているのに、美陽の心はこの世に二つとない甘露を味わった。
それからの知影は、とても素直になった。
美陽を気持ち良くさせることを、ふたなりちんぽを喜ばせることだけを考えて、美陽の命令にはすべて従う。
ようやく念願の知影ミルクを直飲みさせろと言えば、知影は自分から対面座位でペニスを挿入し、両方の乳首を美陽に咥えさせる。
「ザーメン♡ ザーメンください♡ 恵んでもらった霊力、ぜんぶお乳にして搾り出します♡ 妹様に育ててもらった特大ミルクタンク、生産者特権でいっぱいいっぱい虐めてくださいっ♡」
知影には犬の格好でする交尾がお似合いだよと言ってやれば、足が一本欠けたまま四つん這いになって、バランスを崩さないよう器用にお尻を振って美陽の陰茎を挑発してくる。
爆乳に隠れて普段スポットが当たらない桃尻に真っ赤な手形を付けながら、美陽は反り返った逸物を突き入れる。
「へっ♡ へっ♡ へっ♡ へっ♡ お゙ほぉ゙♡ イ、イグイグイグ、イッグぅうう♡ こーび♡ 獣交尾ぎも゙ぢい゙いぃ♡ にんげん、にんげんやめましゅ♡ 妹様♡ もっと、もっとパンパンして♡ 子宮の中、どろどろに白く染め゙でへぇ♡」
あまりにもはやいスパンで知影が絶頂を繰り返す。その度に母乳を吹き散らし、出が悪くなるとぐったりして反応が悪くなる。美陽は射精感を十分に高められず、その都度知影の延命に吐精しなければならない。
まだイキたくないのに、知影の都合で射精させられている。
ひどく陰茎がイライラして、知影にはイクなと命じた。
知影の身体を右向きに寝かせて、左足を美陽の肩に乗せるよう伸ばさせる。そして美陽は、知影の左足を両手で抱きしめるように抱え上げた。脚を引っ張り上げられて、知影の腰が宙に浮く。そこへズンッと、今まで一番深い挿入をキメた。
「ふッ深ぁッ♡ ~~~ッ♡ だ、ダメでずぅ゙ううう♡ 奥っ♡ 奥どちゅどちゅ突いたら、私すぐに───っ♡ ごめ゙ん゙なざい♡ ごめんなさい゙ぃ゙ッ♡ 我慢じま゙ずがら゙ぁ゙、イグの、我慢じまず♡ ふっ♡ ふっ♡ ふっ♡ ふっ♡ し、しぎゅ、ポルチオごと、子宮潰すのぉ゙、やめでぐだざいぃ♡♡♡」
堪え性のない雌犬は、美陽が一突きする度に絶頂しているようなものだった。それで我慢しているつもりなのだから傑作だ。途中からは無駄に長い乳肉を有効活用して、知影に自分自身の乳首を咥えさせた。
オーガズムに達する度に母乳を飲み下させ、少しでも霊力のロスを少なくする。
美陽はようやくストロークに集中できたが、知影が命じたことを守れない駄犬であることには変わりない。
躾けし直さないとね、と告げ、美陽は知影の身体を二つ折りにするように、屈曲位へ体位を変えた。
知影は。
躾けられることに、興奮を隠し切れていない。
自分から左足を抱えて、美陽が杭打ちピストンしやすいようにお尻を上げている。
美陽は目を輝かせる知影に向けて、
「下品なおねだりしてみなよ。上手にできたら、一番激しくしてあげる」
と言った。
「私は妹様専用のミルクサーバーでザーメンコキ捨てオナホにもかかわらず、妹様を満足させられないペット失格の半端な雌です♡! どうかその凶悪カリ高極太おちんぽ様の躾プレスで、言いつけを守れない不出来な雌を妹様の忠実な雌奴隷になるまでぶっ壊してください♡!」
───ああ。
本当に。
───おねーちゃんはすべての尊厳をかなぐり捨ててくれたんだ。
その実感が、ピストン運動に力を入れる。体重どころか全霊を懸けて、知影の内臓を抉るように肉を打ち付ける。衝動に身を任せて、ただただ自分だけが気持ち良くなるためだけに腰をぶつける。
それでも。
「しゅ、しゅごぃい♡ 雌のことなんて何も考えない暴力ピストン、かっこよしゅぎるぅ♡ 一生、妹様にお仕えしましゅ♡ だから死ぬまでパコパコしてくだしゃいぃ♡」
乱雑な扱いだけで知影は勝手に感極まって、美陽のすべてを受け入れていた。
堪え性は無いけれど、知影はもう立派な
「可愛いよ、知影」
今度こそ、射精感を徐々に高める。高まる欲求に合わせてピストンは益々激しくなり、美陽は自身の裡で霊力までも回し出す。
そして知影に対する欲望が最高潮に達した瞬間、全力で霊力をぶん回して、人生で最も気持ち良い膣内射精を知影にキメた。
幸福感で頭が弾けて、美陽は柔らかな知影のおっぱいを枕にして一休みすることを決めた。
◇
眠りから覚める。
肉体は快調なのに、精神がひどく疲弊している。奇妙なコンディションだ。このちぐはぐさを気持ち悪く感じたいのに、精神はすぐ肉体に引きずられて、メンタルも良好そのものになってしまう。
不快感が消えた。それが最も───不快だった。
「うぅ……」
呻きながら、美陽は自身の真横に手を伸ばす。添い寝しているはずの姉を探すが、美陽の手はベッドの外で空をかいた。
美陽と知影はシングルベッドを二つ並べて、寝室を共にするようになった。なのに今、隣に運んだはずの知影のベッドが消えている。
そこで意識が急上昇して、美陽は布団をはね除けながら飛び起きた。
「回帰してる!?」
「ええ。世界はリセットされたわよ。美陽は経験数少ないから違和感あるでしょ」
意識は連続してるのに、肉体の状態は断絶してるんだから、と美陽のコンディションを言い当てるように知影は言った。
知影は美陽の部屋の椅子に座って、剣呑な目で美陽のことを見下ろしている。
回帰現象、と美陽は勝手に呼んでいる。
知影の死を筆頭としたトリガーによって、美陽たちは〈学院〉の入学初日にまで時間を巻き戻される、数奇な事象に巻き込まれている。
原因は不明。解決策も不明。
今のところは美陽の万夫不当のゴリ押しと知影の神懸かり的な小細工でも手の出しようがない超常現象。
その現象が発動している。
「私もそれなりに色んな死に方をしたけれど、あそこまで屈辱的な振る舞いをさせられた挙げ句、腹上死なんてしたのは初めてよ」
ゾッと背筋が凍った。温度を感じさせない灰色の目。知影の真っ白な容貌と相まって、一人で八寒地獄を体現しているかのよう。
───お、おねーちゃんが……。
ガチギレしている。
「大体は自業自得だけどね。美陽、あなたリセットされたんだから、さっきまで自分がどういう状態だったか理解してないわけないわよね?」
「……そのぅ、夢魔に精神汚染されてて、回帰するまで汚染されてることに気づいてませんでした……」
「悪かったわ。ふざけて霊障憑けたりして。元が虚弱なくせに胸ばかり膨らむ脂肪はあなたに喜んでもらえると思ってたし、快楽を貪ったあとは私と別行動できる自由時間を増やせて美陽にはメリットしかないちょっとしたイタズラのつもりだったの」
まさか自慢の妹が、精神防護に関しては
「それはそれとして、あなたそんな体たらくで魔術師名乗ってるの?」
「ごめんなさい……」
言い訳をさせてもらえるなら。
人に憑依しないと脅威たり得ない雑魚は、美陽持ち前の霊力の暴威で憑依される前に消し飛ばせるのだ。だからその手のスキルを習熟させる意味が無かった。
今回は美陽が霊障を簡単に祓えないように小細工したからこそ起こった事故と言える。
そもそも悪いのはおねーちゃんじゃん、と言ってやりたかったが、知影は自業自得だと認めている。一般的な魔術師ならできて当然のことができていないのは確かなので、美陽はしおらしく謝るしかなかった。
というか。
「おねーちゃん、あのあと死んじゃったの……?」
「最後とっても気持ち良さそうに壊れたポンプみたいな中出ししてくれたわよね。あれで分割してたサキュバスもインキュバスも同時にキャパオーバーになって、まとめて祓われちゃったわ。で、サキュバスの変生のせいで肉体がガタガタになってた私は、延命に失敗して今に至る、よ」
「その……ごめんね……」
「何の謝罪? 許して欲しいわけ?」
「あたしの未熟でいっぱい乱暴しちゃったし、おねーちゃんの気が済むなら何でもするよ」
はぁ、と面倒くさそうに知影はため息をついた。
「あのね美陽。もうわかってると思うけど、私いまかなり怒ってるの」
「うん」
「私がこの身体にコンプレックス抱えてることとか、霊力の譲渡絡みでペット扱いされることとか、ちゃんと私が一番傷つくやり方で、私の尊厳を踏み躙ってくれたわよね?」
返す言葉も無かった。
さっきまで知影らしからぬ痴態を見て、あんなに興奮できていたのに。今はただただ、重苦しい罪悪感に潰されそうになっている。
知影が椅子から立ち上がって、ベッドの縁に座り直した。
「何でもするって言うのなら、まず、
「へ? え……?」
「私もさっきと同じように、自力で子宮を
「い、いいの……?」
美陽が恐る恐る訊ねると、「良くない」とばっさり切られてしまった。
「
すり、と手を撫でられた。知影の指に美陽の指が絡め取られて、恋人つなぎの形になる。
「あと、キスもたくさんして」
知影の目はまだ怒っている。けれどその瞳の奥に、どこか期待するような淫靡な色が灯っている。
「リセットされたってことはまた処女に戻ったんだから、ちゃんとやさしく慰めてくれないと、ホントに口も利いてやらないんだから」
「おねーちゃん───大好き!」
いじましい姉の魅力に当てられて、美陽の方から押し倒してしまう。
優しくできたかはわからないけれど、仲直りのためのラブラブえっちは大層盛り上がった。
盛り上がりすぎて入学式をサボったせいか、世界はまたリセットされてしまった。
困ったことに。
───あたしたちはまだ当分。
了