※この作品はR-18です。

アリス   作:ruchino

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アリス(蛇神)

 

「俺は新しく黒の裁判を再建し、地上に巣食う罪人共を処刑する。それまで、貴様らに執行猶予を与える」

 

 相対している黒騎士は構えていた槍を下げると、まるで裁判の判決を下すかのように厳粛に宣言した。

 あるいは、黒の裁判を再建した後に裁くと定めているすべての者たちへの宣戦布告であったのかもしれない。

 

 いずれにしても、猟馬を操って踵を返したその後ろ姿が渦の奥に消えてしばらく経ち、ようやく双剣を下ろすことができた。

 

 

 びゅうびゅうと、雪は止むことなく吹きすさび続けている。

 

 白一色としか言いようのない景色を前にしていると、彼の騎士が現れていたことも幻だったかのように思えるが、白き庭の至る所に刻み込まれた爪跡は繰り広げられた戦いの苛烈さを如実に物語っていた。

 

 紛れもなく、死闘であった。

 

 刃を交える度にかつてを思い出し、戦いの最中だというのに郷愁に似た感情をどうしても抱かずにはいられなかったが、騎士の強さは記憶に刻まれていたそれを遥かに凌駕していた。

 そしてその戦いをようやく生き延びられたからこそ、否応なく理解させられてしまったことを考えずにはいられなかったのだろう。

 

 ――この箱庭に挑むべき強者は最早存在しない。

 

 それは喜ぶべき事実であるはずだというのに。

 何故かひどく虚しく感じられ、しばらくの間立ち尽くすほかなかった。

 

 

  *

 

 

 一瞬閉じていた目をゆっくり開ければ、ラミアを象った思しき像と荘厳さが溢れる音色に迎えられる。

 リポン大聖堂はリデル墓地を抜けた先にある地で今日も変わらず密やかに佇んでいた。

 

 振り返って真っ直ぐに見える階段――ではなく、右手に続く通路を進む。

 そして壁際に置かれた燭台の手前、己の指にその指輪がちゃんと嵌っているのを一瞥して確認しつつ、虚空に向かって身を投げ出す。

 チェシャ猫の指輪をきちんと装備していれば何ら問題ないが、うっかり嵌め忘れていた時には本棚の上に落下死した何とも無様な死体の出来上がりだ。

 

 そんな死体を数えきれない程度にはすでに積み上げていたからこそ、飛び降りる前にはきちんと確認するのがいつの頃からか習慣化していた。

 

  

 そのまま小部屋から出て礼拝堂を駆け抜ければ、蛇神の祭壇に辿り着く。

 壁沿いに並べられた蝋燭や燭台の灯りに照らされた室内は礼拝堂と同じ大聖堂の中とは思えないくらいに薄暗く、どことなく背徳的な雰囲気さえ醸し出しているように感じられる。

 

 そして、来訪に気付いた巫女であるトカゲのピルがぱたぱたと駆けて来て――

 

「ビルくんは、いません。お城にどうしても行かなくちゃいけない……、とのことで」

 

 抱くだろう疑問にまるで先回りするかのように、最奥に設えられた祭壇から消え入りそうな声が聞こえてくる。

 誘われるように顔を更に上げれば、そこには我らが崇め奉る蛇神様がいた。

 

 青いリボンでサイドテールにまとめられた豊かな金髪、そして碧眼。

 エプロンドレスに包まれた小柄で華奢な肉体こそ男の子のそれだが、嗚呼、なんてアリスなのか。

 むしろ、蛇神様がこんなにもアリスであることに気づいていなかった己が眼の曇り具合が恥ずかしい。蛇神様こそアリスなのでは? いや、こんなにもアリスなのだから、アリスと見ないことこそ失礼に当たる。ああ、違いない。■リスがアリスなのだから、蛇神様もまたアリスなのだ。

 アリスアリスアリス。愛しき君よ。アリスはどこだ。どこにいる?

 

 祭壇に近づき、用意していた青と白のふりふりエプロンドレスを蛇神様に差し出す。

 紅ずきんや■リスに着てもらっているのと同じ衣装だ。もちろん荒れ果てた娼館の衣装棚から再び持参したのだが、今回はそれだけではない。

 

 エプロンドレスの上には、その鮮やかな色合いに花を添えるかのように、黒一色の薄い布地が折り畳まれて置かれていた。

 夜空の神秘――虚無の少女から賜った、いざという時には被って戦うこともできるお世話になりっぱなしの装備品だ。

 

 

 蛇神様は差し出されたそれらを見遣ると、宝石のように澄んだ瞳が印象的な目を大きく見開き、首を可愛らしくこてんと傾げる。

 豊かな金髪がふわりと揺れ、漂ってくる香りはクラクラしてしまいそうなほどに甘い。

 

 理性が早くも溶けてしまいそうだ。

 

「これらを……、わたしに着てほしいのですか?」

 

 頷いて答えれば、蛇神様はおずおずと手を伸ばして受け取った。

 着替えるので後ろを向いていてくださいと頼まれ、言われるがまま祭壇に背を向ける。

 

 しゅるしゅると響く衣擦れの音に焦らされることしばらく、着替え終わりましたと言われて振り向けば――

 

「どう……、で

 アリスだ!ああ、間違いない!やはり蛇神様もまたアリスだったのだ。いつか肉体的な一線を絶対に越えられないからこそ男の娘はアリス足りえないなどと考えたこともあったが、それこそ無知蒙昧であった。金髪碧眼で挿入して気持ちよくなれる穴があるのならばアリスなのだ。その穴の前後やナニの有無など所詮誤差でしかない。むしろそんな低次元の些事に囚われていたからこそ今日まで大事なアリスを見逃していた。不見識を反省し、あらためねばなるまい。嗚呼、アリス。アリスアリスアリスアリス。いま再び巡り会えたことを蛇神様に感謝しながら、僕は君を愛して――

 

「っ、きゃっ……」

 

 愛しき少女を祭壇に押し倒せば、エプロンドレスが大きくめくれ上がって薄い身体が露わになる。

 揺らめく燭台の灯りに照らされたその肌には染み一つなく、瑞々しく透き通っていながら神のごとき美しさを湛えていた。肋骨を薄っすらと浮かび上がらせた華奢な身体つきはまさに少女以上に少女らしい。

 それらしくあらんとする者は時にそのものよりも真に迫り得ると言うが、これこそはその正しさを示した光景と言えよう。

 

 そして――下半身に見える、清純なアリスには一見似つかわしくないようにも思える薄い黒。

 しかし、愛らしく膨らんだその姿は夜空によって秘された真なる神秘をより妖艶に際立たせていた。

 

 嗚呼、少女よりも少女らしい身体が夜空の神秘というエロティシズムそのものをまとっている。

 あらゆる背徳や禁忌をない交ぜにしたような光景を見せられ、どうしてこれ以上我慢できるだろうか?

 

 最早居ても立っても居られず、夜空の神秘をズラすように脱がし、菊を描きつつも収斂し切れていない尻穴に肉棒を突っ込むように挿入した。

 

「っぅんッ!?♡」

 

 アリスが甲高い嬌声を上げ、華奢な身体をびくっと跳ねさせる。

 尻穴はずぷっぬぷぷぅっと挿入を当たり前のように受け入れ、きゅんきゅんと疼いた腸壁が早速巻き付くように締め付けてきた。

 

 愛しき少女の両膝の裏を持ち上げて腸壁を抉るように突けば、可愛らしいおちんちんが呼応するようにピクンと跳ねて起き上がる。しかし、その屹立は中途半端に脱がされた夜空の神秘に阻まれ、ニーソックスに包まれたむちっとした太ももの間でふにゃりと曲がってしまっていた。

 

「んふぅっ、っあ♡ んっ、あっンあっっ♡ いぃっ、っあ、んっんんっっあぅんっ♡♡」

 

 アリスの乱れた声を聞きながら、抽挿をひたすら繰り返す。

 女の膣とは似て非なる、しかしそれでは決して味わうことのできない幸福感が同性同士のセックスに耽溺させる。

 

 身体同士のぶつかり合う音が絶え間なく響き、淫汁の飛び散る卑猥な水音と漏れる荒い吐息が二人だけの祭壇を満たしていく。

 その間にも夜空の神秘には薄っすらとした染みがじわじわと広がっていた。前立腺が刺激されておちんちんの先からカウパー汁が溢れたのだろうが、勃起そのものは相変わらず布地に阻まれてふんにゃりとしたままだった。持ち上がって丸々とした睾丸が突かれる度にぷるぷるんと揺れていて可愛らしい。

 

 それにしても、ビルの常にとろとろにほぐされた尻穴もいじらしさが感じられて肉棒がいきり立つが、一見慎ましく見える愛しき少女の尻穴もまた格別だ。

 いつも準備しているというわけではないのに、そのためではない穴でいつだって僕を拒絶することなく受け入れてくれる。

 そんなにも淫らな金髪碧眼男の娘がアリスではなく、誰がアリスと言えようか。

 

 持ち上げていた膝を祭壇にほとんど押しつけるように体重をかけながらピストンを更に速める。

 ばちゅっどちゅっずちゅんっっと腰を深く打ちつける音が低く響き、アリスがひと際大きな嬌声を上げながら身体をびくびくびくぅっっと跳ねさせた。

 

「ぁんっ、あっあっあぁっっ、おっ♡ ピストン激しくてぇっ、むりっ、むりです……っ!♡♡ わたしぃ、いくっ。いっちゃいますからぁぁっ……!♡ せーえきっ♡ せーえきいっぱいらしてぇ……、わたしを孕ませてくださいぃっっ!!♡♡」

 

 ぎゅうぅぅぅぅっと肛門括約筋で締め付けられるのを感じながら、僕もまた愛しき少女に腰を深くまで打ちつけ、その尻穴に限界まで膨らんだ肉棒を根元まで咥え込ませた。

 

「っあぁ、んんぅっ、あぁんっ♡♡ ぁッ、あっっ、ああぁっ……あぁああああぁ~~~~っ♡♡♡♡」

 

 びゅくびゅっっびゅっびゅぅっっびゅううううううぅぅぅ。

 

 同時にイったアリスもまた精をぴゅるぴゅると吐き出し、夜空の神秘が絵の具を塗り散らしたように白く汚される。

 しかし、それを行った張本人は激しい絶頂で気絶してしまったようで、その小柄な身体は力が抜けて弛緩しきってしまっていた。

 

 

 抱えていた細い両脚を下ろしてから肉棒をゆっくり引き抜くと、それを根本まで咥え込んでいた尻穴は白濁をごぽりと溢れ出させながらもほとんど閉じきってしまう。

 その光景に安堵しつつも残念にも思いながら、乱れた夜空の神秘とエプロンドレスを最低限整えて横たえた華奢な身体を担ぐ。

 

 愛しき少女に巡り会わせてくれたことへの感謝をあらためて捧げ、雄の香りに包まれた祭壇を後にした。

 

 

 ア■ス(蛇神)を地下室へ監禁しました。

 

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