クリームキスから始まる関係 ~甥っ子の同級生のボーイッシュ少女と過ごす夏休み~ 作:上上上上上上上
アブラゼミがこれでもかとがなり立てる昼下がり。
いつもの公園に集合することになってるメンバーは、例によっての翔斗や莉子っち達の8人グループ。
ただし今日は公園でサッカーするのではなく、みんなで市民プールに行くための待ち合わせだ。
だがそこに侑希がやってきたとき、俺が先にいるのを見つけてあからさまに表情を歪めた。
「げっ、今日はたか兄ぃ来る日だった?」
「『げっ』って何だよ。俺が来ちゃまずかったか?」
苦笑いで答えると、男子の一人が声を上げた。
「今日の付きそい、おれのかーちゃん来るはずだったんだけど、急に来れなくなったからたか兄ぃにたのんだんだってよ!」
「そっかー。別にイヤなわけじゃないよ?聞いてなかったってだけ」
と言う割には、この場に俺がいることを喜んでるようには到底見えない顔だ。
つい先日俺にあれだけの好意を示しておきながら今日のこの態度は何なんだろうと思いつつも、全員が揃ったことを確認して、自転車で連れ立ち市民プールに向かった。
プールサイドの端っこに設置された日除けのテント屋根の下、一足先に持参したレジャーシートを敷いて待っていると、その謎はすぐに解けた。
一緒にきゃっきゃしてる女子たちは水着どころかラッシュガードまで華やかだったり可愛らしかったりするのに対して、侑希の水着は精悍な黒っぽいノースリーブのツーピース。
お腹こそ大きく露出してるものの、ブランドロゴと模様入りの青紫のライン以外飾り気の少ない……え〜っと、これはセパレートタイプの競泳水着なのかな。
もっともそれは俺のロリコン的視点からすると、ぴしっとスレンダーに引き締まっていながら侑希のボディラインの女の子らしさをそこここにゴマカシなく浮き立たせている、これこそ侑希にふさわしいコーデと言い換えることも出来る。
そんな侑希の水着姿はいっそ今日の強い日差しに負けないくらい眩しくさえ見えた。
だが俺の気も知らず当の侑希は渋い顔で、俺の前に立ってボヤいたもんだ。
「来るって分かってたら、こんなじゃないたか兄ぃが好きそうな水着買ってきたのにな。残念」
「今着てるそれだって侑希らしくて良いと思うぞ。かっけーじゃん」
「かっけー、かぁ。まあ良いけど」
侑希はつんっとすまし顔で踵を返してみんなに合流しようと歩き始め……いやすぐに戻ってきた。
キョロキョロと周りに目を配って人目がこちらに向いてないのを確かめると、くるっと俺に背を向ける。
これ見よがしに水着のボトムの裾に指を差し込むと、ぎゅっと引き上げてお尻に食い込ませた。
「ほら、Tバック!」
小ぶりできゅっと締まっていながらも真っ白すべすべなまあるいお尻が、俺の目の前で丸出しになってふるんっと弾んだ。
「ちょっ、侑希、人前で何やってんだ!」
「たか兄ぃにしか見せないよ♪」
慌てる俺を傍目に侑希は水着を直すとケラケラ笑いながら、友達グループのもとに駆け去っていってしまった。
「お前らちゃんと準備体操はしろよ~!」
やれやれ、俺はしばらく立てなくなっちゃったじゃないか、勃っちゃっただけに。
どんなルールか知らないが、子供達はジャンケンを交えては水を掛け合ったり泳いだり潜ったりして遊んでいる。
確かに莉子っち達3人娘は競うようにオシャレな水着を着てはしゃいでいる。
ロリコンなら誰だって目を離せないだろう。
だが今、俺の目に一番鮮やかに映っているのは、そんなオシャレさとは無縁のスポーティな水着に身を包んだ侑希だ。
色黒ってほどでもないが、他の子達と並ぶと明らかに日焼けしてる肌が、冷たい水を浴びてきらめいている。
そしてあの水着姿に、俺を相手に肌をあらわにしてあんなことやこんなことをやらかした侑希の姿がオーバーラップしてしまう。
そんな回想のせいでますます立ち上がるわけに行かない状態になってしまった俺は、そのままプールサイドで子供達を20分ほど見守っていただろうか。
休憩時間を報せるサイレンが鳴って、利用客たちがぞろぞろとプールから上がってきた。
翔斗・侑希たちも水を滴らせながらこちらにぺたぺた歩いてくる。
『本日の最高気温は◯◯℃の予報です。皆さん熱中症予防の為に日陰に入り、積極的に水分を補給して……』
スピーカーから流れる案内放送に思い出させられ、俺はクーラーボックスを開けた。
「ほらお前ら、飲み物あるぞ」
それから1時間と経たないうちに天気がこうも変わっていようとは……まあそれが真夏の天気というものだが。
結局水に入らずプールサイドで見守りに徹していた俺は、ふとスマホに急な雨雲が発生して夕立が近づいているという天気予報アプリの通知が入ったことに気付いた。
かすかな遠雷に気付いて帰り支度を始めたと思しき利用客が他にもちらほら見受けられた。
俺も遠くの空に見える黒雲を指さしてプールを満喫していた子供達を説得し、寄り道せず急いで帰るように言い含めて現地解散させたこと自体は正解だったと思う。
多分この猛烈な雨が降り出す前に自宅にちゃんと帰り着けた子もいるだろう。
プールから帰り道を途中まで同じくする侑希と俺は、残念ながら間に合わなかったわけだが。
「あそこ行こう!雨宿り!」
俺の前を立ち漕ぎする侑希は、今日の行きの集合場所だった公園の片隅の東屋を指さした。
二人して自転車に乗ったまま、痛いくらい大粒の雨に打たれながら誰もいない公園に突っ込んで、東屋に転がり込んだ。
この土砂降りでは、三方が腰壁に囲まれた東屋の屋根の下にいても、舞い散る細かい飛沫までは避けられない。
それでも直接雨に打たれるよりは何百倍もマシだ。
「ふぅ……せっかくプールの後ふいたのに、またぬれちゃったね」
二人して腰壁に直接設置されている腰掛けに座り、既に一度使ったバスタオルをバッグから取り出して体を拭いていると、ふと侑希の後ろ姿に違和感を感じた。
……あれっ。
「ちょっと待て、侑希。もしかしてお前ノーブラ?」
そうだ。侑希の肌に濡れてぺったり張り付いたTシャツに、その下に着けているはずのブラが透けていない。
「あはっ、今ごろ気がついたんだ、たか兄ぃ」
悪びれる様子もなく乳首までスケスケのTシャツの胸を引っ張って、肌から引き剥がす侑希。
「実はさぁ、家を出るとき服の下に水着着て来たはいいんだけど、帰りの下着持ってくんの忘れちゃったんだよね~。あはは」
「じゃあもしかしてブラだけじゃなく……」
「うん、パンツもはいてない!」
侑希はタオルをシャツの内側に突っ込んで直に体を拭きながらあっけらかんと笑った。
服の下に水着着てプール行って帰りの下着を忘れてきたとか、小学生みたいなこと……いや、普通に侑希は小学生だったわ。
「そういや侑希はラッシュガードないのか?」
「あれ着たら私、あ~プール入った~って感じがイマイチしなくて、持ってきてなかったんだよね」
こーゆーとこが翔斗たちからオトコオンナなんて言われる所以なんだろうな。
さすがの侑希もまさかあいつらの前でもこうやって濡れ透けおっぱいを晒したりはしないと思うが。
ともかくTシャツの下にありながら色も形もあらわになった侑希の艶めかしい胸元から目が逸らせない。
そんな俺の視線に気づいて、侑希はにぃっと白い歯を見せて振り返った。
「これもエッチぃんだ?写真とっとく?」
「いや、やめとこう。俺のスマホ古いから、こう暗いと侑希のことキレイに撮れないよ」