性豪ぐだ男の寝取り人理修復ライフ 作:泡が出る方の風呂
今回はエロなし。その代わりかわいいランサーアルトリアの画像は用意してるから許して。
翌朝、アルトリアは気怠げに目が覚めた。
「ん……ぁ♡」
未だ残っていた性槍の感触に身体を震えさせつつ、身を起こす。
昨日何があったかは覚えている。
最愛となった藤丸立香に抱かれたのだ。
勿論他にも衝撃的な事は多々あったのだが、藤丸とのセックスの前には全て無に等しい。
それ程に激しい夜だったのだ。
なんなら彼に生前使い道のなかった処女を捧げられた事を誇りにすら思う。
アルトリアの中で藤丸は、そこまで大きな存在となったのだ。
と、そこで隣に藤丸がいない事に気付く。
ここは変わらず藤丸のマイルームであり、不甲斐なくも気絶した事によって昨晩の性行為は終了となったので、状況的には一緒のベッドて寝ていた筈なのだが。
「立香……?」
返事がない。気配を探ってみるが、物陰にいる訳でもトイレやシャワールームにいる訳でもないようだ。
この部屋には今完全に、アルトリアしかいないようだった。
その事実に少し、寂しさを覚えた。
朝も一緒にいてくれても良かったのに、と。
とはいえ、いないものはしょうがない。取り敢えずベッドから立ち上がろうと手をつくと、
「ん……♡」
昨日の事を思い出した所為か、俄に身体が疼きだす。
シーツの下、誰もいないのをいい事に自身の秘部に手が伸びた。
そして――、
「あ、アルトリア起きたんだ? おはよう」
タイミング良くマイルームの扉が開き、藤丸が戻ってきた。
「り、立香!? 戻ったのですねッ!?」
慌てて手を引っ込めた。
「ん? どうかした?」
「な、なんでもありませんよ? それよりどこに行っていたのです? 心細かったんですよ?」
「ああ、ごめんね。食堂まで朝食を取りに行ってたんだ」
見れば藤丸の腕には紙袋があった。
宣言通り、彼が取り出してみせたのはパンや飲み物などの食料品だった。
「さ、一緒に食べよう」
「ええ、喜んで」
二人で食事をして暫く。
アルトリアも既に裸の状態から軽装を纏っている。
「さてそれじゃあ、今後の話をしようか」
「はい」
藤丸のその言葉に、居住まいを正すアルトリア。
ここからは真面目な話だと気合を入れる。
だが、藤丸から意外な言葉が飛び出した。
「取り敢えず、アルトリアにはこのまま死んでもらいます」
「…………、はい?」
コテン、と首を傾げるアルトリアだった。
その男は朝から機嫌が悪かった。
「ちっ、死んでないじゃないか。クソッ、あの役立たずめ」
カルデアの食堂。
特に食事時ともなれば様々な人間や英霊が訪れる。
カルデア爆破の際、重要度の低い場所と判断されたのか他と比べると被害は少なく、多量の英霊召喚による資材とマンパワーの確保ができた為、早期復旧が叶った施設の一つだ。
そんな食堂の一角で男は先程までは特に気分を害する事もなく、朝食を食べていたのだが。
ふと見た人影に悪態をついたのだった。
「あれは……」
その人影は最近少し目障りになっていたマスターの一人、藤丸立香である。
昨日、要らなくなったサーヴァントに最後の使い道として奴の殺害を命じていたのだが、どうやら失敗したようである。
既に真名すら朧気になりつつあるサーヴァントだったが、魔力供給を絶った上で送り出したので、殺した直後くらいには座に帰る計算だったのだが。
……どうするか。僕がカルデアに犯人呼ばれていないという事は、露見はしていない、か?
……もし奴がサーヴァントに襲われた上で生きているのなら、カルデアに報告する筈。そうでないならそもそも襲われていないという事になるが。
「ねえ、沖田さん」
「なぁんですか、マスターさん?」
隣に座りこちらにベッタリな沖田に問いかける。
「奴のサーヴァントの気配は探れますか?」
その言葉を受けて目を鋭くして周囲を探る水着の沖田。
やがて、
「……う〜ん、近くにはいませんよ。霊体化して監視しているような輩の気配もありませんね。遠見の魔術とかになると分かりませんが」
「そうか。ありがとう、僕の優秀な
「マスターさんのお役に立てれて嬉しいです」
少なくても目に見える範囲にはいない、との事。
……カマをかけてみるか。
そう思い立った男は、テイクアウトした食料が入った紙袋を抱えて食堂から出て離れようとしていた藤丸に近寄った。
「おい、お前」
「はい?」
振り向いた姿を見て、警戒心の無い間抜け面だと男は思う。
だが男はそんな事をおくびにも出さず話を続けようとするが、
「――あ! あなたはアルトリアさんのマスターですね」
「あ、ああ……」
「いつもアルトリアさんのお世話になってまして、いつか挨拶しなければと思っていたんですよ」
想像外にフレンドリーな態度で藤丸が話しかけてきた。
「ふん、良い心掛けだな。僕が召喚したお陰という訳か」
「はい。お陰様で戦闘訓練では凄く助かってます。それ以外にも良くして貰っちゃって」
「ああ、僕の友人達からもそう報告を受けている。随分親しそうだと」
「あ、あはは。いや、それはその、はい……」
「もしかして好きなのか? たかが使い魔如きを?」
男の言葉を聞いた直後、藤丸の纏う雰囲気が変わった。
「――そんな言い方、ないんじゃないですか?」
「あ?」
「サーヴァントだってちゃんと意思を持っているんですよ? 俺それなのにそんな言い方……」
「へえ、言うじゃないか。じゃあどうするんだ?」
軽い挑発ではある。だがこれで乗ってきたなら公然と虐める口実が出来る、と男は算段をつけた。
が、
「……いえ、何も。こんな事で騒ぐなんてみっともないじゃないですか」
「……む」
存外に冷静な態度を取られてしまった。
予想外ではあったが、ここで喚くようでは歴史ある魔術一門の一人として沽券に関わる。
「まあいいだろう。しかし残念だ。君がそんなに好いていたサーヴァントだが、昨日、消滅してしまってね」
「…………、え? そんな、なんで!?」
男が放った発言に藤丸はようやく動揺してみせた。
その姿に男はしてやったりとした表情を浮かべながら続ける。
「いやね? 昨夜ちょっとしたお使いを頼んだんだが、その途中に何かあったらしくてね。いきなり彼女との魔力経路が切れてしまったのさ」
男が喋る間も動揺した様子を見せる藤丸。
男はそれが楽しくて仕方ない。
彼は格下と決めつけた相手が、自分の手で慌てふためく様子を見るのが好きなクズの一人だった。
心持ちとしては子供のイタズラと大して変わらない。但し、その手段と程度に際限がないだけの。
彼の人生において、正してくれる者がいなかったのは不幸だったかもしれないが、既に手遅れであった。彼はもうそういう人物として完成されてしまったのだから。
「ま、不幸にもいなくなってしまったのは仕方ないさ。代わりを調達しなければならないのは面倒だがね」
「…………」
藤丸が言い返さないのをいい事に、好きなように喋る男。
散々語った挙句、最後には生き残りたかったら僕に頭を垂れるべきだよ、とのたまいその場を後にした。
マイルームへ戻る道すがら、男は独りごちる。
「あの様子だと、奴にけしかけた事はバレてなさそうだな。それにあの反応。暫くは奴で遊べそうだ」
男はほくそ笑む。
「マスターさん、楽しそうですね!」
「ああ、勿論さ」
……他人をからかうのはとても、とても楽しいからな。
早速次の日から、男は藤丸に嫌がらせをしようとした。
しかし藤丸はマスターの参加が求められるミーティングなどを除き、一切姿を現さなかった。
食堂だろうが、司令室だろうが、シミュレーターだろうが、微小特異点だろうが、どこにも全く。
派閥の者に聞けばマイルームからすら禄に出ていないという。呼び出しても完全無視でもあると。
マイルームは言わば聖域だ。
魔術・科学の両面からセキュリティかかけられており、そのマイルームの住人以外が無断で侵入すると警報が鳴り、カルデアの司令室に伝わる。
いくら魔術の大家であろうとも、痕跡を残さず突破するのは困難な為、実質的なセーフルームとなっているのだ。その為、押し入ることもできない。
折角の玩具で遊べない。
その所為でこの数日、男はフラストレーションを溜めていた。
その鬱憤は沖田を除いた手持ちのサーヴァントや派閥の取り巻きにぶつけられ、彼らの空気はどんどん悪くなっていった。
そんなある日の事、とうとう藤丸が姿を現した。
彼は引き篭もる前と変わらず、マスターとしての仕事をこなしていた。
特に変わった様子は見られない。あえて言うなら、以前より精力的に活動している事くらいか。
ようやく姿を現した藤丸に男は歓喜した。
やっと、やっと奴で楽しむ事ができる、と。
そして戦闘訓練の時間。
彼は合同訓練と称して藤丸に勝負をしかけた。
「あの、結果は明白では? やる意味もないですし」
「僕が勝つのは当たり前なんだよ。やる意味なんて僕が楽しむ以外に何があると?」
「うっわ理不尽」
藤丸が思わず本音を漏らしたが、その差を考えれば当然だった。
男の戦力は現状のカルデアでは高レベルのサーヴァントである沖田・J・総司に、低レベルとは言え補充したのも含め他三騎のサーヴァントの計四騎。
対して藤丸側はキャスターのクー・フーリン一騎のみ。誰がどう見ても勝ち目の無い戦いであり、男の思惑通り嬲られる展開が予想された。
「どうしてもやるんですか?」
「ああ、僕の靴を舐めるならやめてもいいがな」
「…………分かりました」
そして勝負が始まった。
「さあ、行け! 僕の下僕た……」
「宝具開帳!」
「なにっ!?」
……いきなり宝具だと!?
男は藤丸の突然の宝具使用命令に驚きを隠せない。
クー・フーリンの方から魔力の高まりを感じる。
そして繰り出される攻撃は彼のサーヴァントへ飛ぶ……事はなく、サーヴァント達を囲うように、逃げないように繰り出された。
「マスター、いけません!」
唯一その意図に気付いたのは沖田のみ。そして気付いた時にはもう遅い。
藤丸とクー・フーリンの後方から、蹄の音が連続する。
それは一際大きな音を出して途切れる。二人の頭上を飛び越えて現れたのは、白馬に跨る騎士王。
手にした聖槍には既に魔力が十二分に込められていた。
「最果てより光を放て。……其は天を裂き、地を繋ぐ、嵐の錨! 『
聖槍から光の奔流が放たれる。
それは破綻無く沖田達、男のサーヴァント全体を襲った。
光が収まり視界が開けると、そこにあったのはクレーターができた地面と、ボロボロになって倒れる沖田のみだった。
他三騎の姿は無く、エーテル体の維持すら出来ない状態にまで追い詰められて退場してしまっていた。
その惨状に男は慄き、そして叫ぶ。
「な、な、なんでお前がそこにいる!?」
次々と襲う事態に理解が追いつかない。
ブラフを使うのは良い。初手宝具も良い。
……しかしそれが僕が切り捨てたサーヴァントで、しかもいくら宝具を使ったとはいえ、一撃でこちらの戦力を壊滅させるだけの威力を出したのは、どう考えてもおかしい!
「……貴方に捨てられた。だから立香に拾ってもらった。ただそれだけの事ですよ。それに」
「……?」
「嫌いな人の傍にいるより、好きな
「きっさ、まァ……!」
男は激昂した。
馬鹿にされたと思ったから。下に見られたと思ったから。一瞬でも負けたと思ったから。
それは自分が感じるものではない。相手に与えるものだと信じていた。
だからこそ、男は怒りと共に叫ぶ。
「令呪をもって命ずる! 立て沖田! そしてあの女をぶちのめせ!」
「は……い!」
沖田は令呪の魔力により回復し、多少フラフラしながらもアルトリアに対して刀を構える。
そんな沖田に対してアルトリアは声を掛ける。
「もうやめにしませんか? そんな男の傍にいても良い事なんてありませんよ」
「私のマスターを馬鹿にするな!! マスターに愛されなかったのは貴女自身の所為でしょ!」
沖田からの怒りの言葉を黙って聞いたアルトリアは、その言葉を十分噛み締めた上で問うた。
「……では聞きますが、貴女はいつからその男を愛していたのですか?」
「………………は?」
その問いは、沖田の時を止めた。
「貴女は召喚された次の日にはその男を愛していましたね? それは何故です? 一目惚れでもしましたか?」
「ええ、そうですよ。私は最初からマスターの事を……」
「いいえ、違います。寧ろ貴女はあの男を嫌っていた筈だ」
実はアルトリアは沖田とほぼ同時に召喚された。アルトリアのすぐ後に沖田が召喚されたのだ。
だからアルトリアは見ていた。召喚直後に沖田が男を見て僅かに顔を顰めたのを。
直感的に男の本性を感じていたのだ。生前、彼女は剣の強さは随一だったが病弱でもあった。それ故に自分の周りの人間をよく見ていた。その経験が察知したのだ。この男は信用出来ない、と。
「え、あ……いや、わた、しは、マスターの事を」
アルトリアの言葉に混乱した様子で頭を抱える沖田。
その様を見てアルトリアは得心がいった。
「やはり、何かしらの精神操作を受けてますね」
アルトリアの元マスターである男の得意魔術は、精神に干渉する類のものだ。
そしてそれは令呪と併用する事で、英霊にさえ作用する程強力なものになった。
それこそ、嫌悪感を持った相手に身体を許す程に。
「え、ぁ……あ、あぁあ! なんで、私は」
「ちっ、余計な事を……。令呪をもって命ずる! 沖田よ! 余計なことは考えず思い出さず、目の前の敵を討ち滅ぼせ!」
「あ、が……あああぁああぁああああ!!」
それは沖田を思い通り操る為の、男の苦肉の策であった。
しかしそれは狂化と同義であり、無理矢理に霊基を弄られた沖田は暴走を始め、己を顧みず暴れ出してしまった。
「騎士王さんよ、手を貸そうかい?」
「いえ、今回は私に任せてもらえますか?」
「へ、好きにしな。マスターは俺がちゃんと守っておくからよ」
クー・フーリンの気遣いに感謝しつつ、頷き一つで返す。
「頑張れ、アルトリア」
「――はい!」
新しい、愛するマスターからの声援を背にアルトリアは突撃した。
狂化した上、ジェットパックというけったいな物を装備している沖田の攻撃は苛烈を極めた。
しかしその全てをアルトリアはいなしていく。
種は単純だ。確かに沖田の力と速度は増しているが、しかし理性が無いので動きが単調で読みやすいのだ。
暫くして、徐々に戦闘の天秤はアルトリアに傾いていく。
理性無く沖田が後先考えずに戦う為、魔力の消費が激しく折角狂化で手に入れた強みが失われ始めたのだ。
「くっ、こうなったらもう一度令呪で……」
「おっと、野暮な事は無しだぜ」
令呪を使おうとした男に、クー・フーリンがルーンの炎で牽制する。
これで戦闘は二人だけの手に委ねられた。
そしてそうなれば結果は目に見えていた。
「……決着、ですね」
「が、ああ……」
気づけばアルトリアが倒れた沖田を見下ろしていた。そしてそれはそのまま、藤丸とアルトリアの元マスターである男との差、そのものだった。
「クソクソクソ! どうして僕が負けるんだ、どうして!」
みっともなく喚く男を藤丸達は憐れみの目で見る。
負けた理由は簡単である。単に今までやってきた事が返ってきただけなのだから。
だが男はそれが分からない。分からないからこそ今こうして喚き散らしているのだ。
「そ、そうだお前、今からでも僕の所に戻ってこい! そこのヘボマスターの所にいるより……ひっ!」
アルトリアの聖槍が男の顔のすぐ横に突き出された。
「それ以上は我がマスターの事を悪く言わない方が良い。この聖槍は何時でも貴様の首をはねられるぞ」
底冷えした声と絶対零度の眼差しが男に突き刺さった。次は言葉では済まないぞ、と。
彼女の脅しで心が折れた男は膝から崩れ落ちた。
その後、藤丸はカルデア司令部に連絡し事情を説明。
ロマニとダ・ヴィンチ達の立ち会いの下、沖田への洗脳を残った令呪で解除した男は拘束されて連れて行かれた。後々、相応の罰則を科すとの事。
沖田の方は洗脳状態だったとはいえ、アルトリアを刺した事を謝罪。
アルトリアの方もそれを受け入れた事で和解が成立した。
これからどうするのか聞かれた沖田はこのまま一度、英霊の座に戻る事を選択。
藤丸やアルトリアが引き留めるも、一度全部リセットしたいとの事。
だが次にカルデアで喚ばれる事があれば必ず力になると約束。そう言い残して笑顔で消滅していった。
「……取り敢えず、終わりで良いのかな」
「ええ、そうですね」
沖田を見送り、藤丸とアルトリアは一息ついた。
「それじゃ改めて、アルトリア、それにクー・フーリンも。これからも大変だと思うけど、よろしくね」
口には出さなかったが、藤丸の人理修復に対する覚悟を込めての言葉だった。
それを感じ取ったサーヴァント二人は、
「ええ、こちらこそ。貴方と共に」
「おうよ、よろしくな」
と、それぞれ快く返事をするのであった。
バフ盛りして開幕宝具ブッパは正義。
アルトリア・ペンドラゴンLv.65
クラス:ランサー
絆Lv.15(藤丸立香)
正式にサーヴァントになった為、絆Lv.分の聖晶石を手に入れました。
とあるコマンドコードにより、絆レベルの上限が撤廃されました。
今後、紡いだ絆の分だけ聖晶石と僅かにステータスアップの恩恵を得られます。
元マスターに関しては、別個体であろうとも縁が結ばれる事はありません。(沖田総司も同様です)
おまけ
靴を舐めるなら〜の辺りのアルトリアさん
【挿絵表示】