※この作品はR-18です。

緑谷のち〇こでっけぇぇえ!!!   作:ドスケベ世界平和ヴィラン

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 意見が割と分かれたから短めに纏めたよ♡えっちは無いから興味なければ読み飛ばしてくれておっけー♡


第二十五話 文化祭 ☆

 

 

「さて、そろそろ本格的に決めねばならんな」

「今年の文化祭の出し物だね!」

「その通り!」

 

 どんな状況であったとしても時の流れは止まらない。色々なことがあった、という言葉で片付けられないほど濃い時間を過ごした我々だが、今年も例年通り文化祭の季節がやってきた。去年は耳郎さんを主体としてライブステージを行ったが今年はどうなるのだろうか。エリちゃんも楽しみだと送られてきた手紙に書かれていたため全員のやる気は最高潮だ。

 

「去年と同じは流石に芸が無いよね……」

「別に新曲やるってのも俺は良いと思うけど」

「おっパブ!」

「飯系の出店は他と被るだろうし、そもそもランチラッシュの飯を普段から食ってる雄英生にはあんま刺さらんだろうな」

「今年こそやろうぜ!おっパブ!」

「でもやっぱりステージパフォーマンス系は皆で盛り上がれて良いよね」

「なぁオイラは絶対ーー」

「お前もいい加減めげろよ」

 

 帰りのホームルームを終えた後、飯田くんを中心に文化祭の出し物ついて話し合う。去年の経験を踏まえて皆が頭を悩ませる中、峰田くんは己の欲望全開の案をひたすらプッシュしていた。もはや居ないものとして扱われ始めた彼にツッコミを入れるのはやはり瀬呂くん。ただ今までと違うのは、ゴミを見るような目で峰田くんを見る反面、彼が発言する度にこちらにニヤニヤとした表情を向けてくる女子たちだ。僕の反応を見たいのは分かるけどそろそろ真面目に文化祭について考えて欲しい。

 

「おーいお前たち、もう出し物は決まったか?」

「あ、先生。それがまだ纏まらないんすよ」

「そいつは良かった」

「?」

 

 しばらく教室から抜けていた相澤先生が、戻ってくるなり僕らに聞いてきた。彼の事だからまだ出し物を決めていない僕らに小言でも言うのかと思えば、真逆の反応が帰ってきたことにより皆の頭の上にハテナが浮かぶ。

 

「何かあったんですか?」

「お前らはポップステップって知ってるか」

「あー!私知ってる!確か元々は個人でアイドルとかヴィジランテやってた人でしょ?」

「一時期見なくなってからあんま気にしてなかったけど、最近テレビにも出始めて結構人気らしいじゃん」

「可愛い系なのに眼帯してるギャップがなんかいいんだよね!」

「あぁそのポップステップで合ってる。今年そいつに雄英から出演オファーを出しているんだが、去年のお前らのステージを見て是非一緒にやりたいと言っている。もしお前らが良ければなんだがやってみるか?」

 

 先生の口から出てきた提案は想像もしていなかった内容だった。彼女のことはA組の中にも知っている人間がいたようで、クラス内の空気が一気に色めきだった。

 

「それめっちゃ良いじゃん!やろうよ!」

「特別ゲストも来るってんなら、去年以上の仕上がりにしないといけないのか……ハードル高ぇなぁ」

「高いハードルは乗り越えてこそ、プルスウルトラだよ!」

「それにしても雄英からオファー出すなんて、彼女と何か繋がりがあったのですか?」

「……まぁ、ちょっとな」

 

 含みを持たせた先生だが、あまり話すつもりは無いらしくそれ以降彼は口を閉ざした。元ヴィジランテという経歴ながら毎年ヒーローを排出し続ける雄英に呼ばれるとは、何とも奇妙な出来事である。それでも彼のことだからきっと何かあるのだろう。

 

「なら、今年も最高の曲書かないとね」

「やっべ流石に弾き方忘れてるかも……」

「また教えるから心配しないで」

 

 それからはあれよあれよという間に配役が決まり、大体は去年と同じ役割に落ち着いた。やっている事は同じなので当然かもしれないが、ゲストを迎えるということもあり全員かなり気合いが入っている。

 

「それじゃあ今日はこの辺で……」

 

 最後に出し物が決まったことを綴ったエリちゃん宛の手紙を相澤先生に手渡し、下校する時間を告げるチャイムを聞いた僕らは寮へと帰っていく。

 

「かっちゃんはドラム大丈夫そう?」

「俺は一時間も触ればカン取り戻せるわ。それより出久の方が心配だわ。ダンスの動き覚えてんのか?」

「多分忘れちゃってるかも……」

「ほれみろ」

 

 こんな何気ない会話をかっちゃんとできるようになるなんて、本当に平和になったと実感する。特に息を吐くように暴言が出ていたのが、ほんの少しマイルドになっていた。ただそれだけで会話がかなりスムーズになったので本当に助かっている。

 

 寮へ帰った僕らは明日からの休日に向けて早速予定を立てた。実家へ送っていた楽器を取りに行く人や、そもそも対戦の最中紛失してしまった人も居たため楽器屋に行く人もいるらしい。僕は結局裏方兼ダンス係なので、必要そうな物資の調達やダンス動画を見て予習する時間になった。

 

「この人がポップステップか……」

 

 動画サイトで検索すれば彼女の映像がどんどん出てきた。中には数年前の古い動画も含まれていたが、そのどれもが人に元気を与えるような楽しげな曲だった。メジャーデビューをしてから数年、大戦の最中もひっそりと動画投稿を続けて皆を元気付けていたようだ。僕はあまりアイドルとかに興味は無かったため知らなかったが、現在もアメリカで活躍しているヒーローキャプテン・セレブリティやグライダーと交友があるらしい。特にグライダーは大戦後の復興作業でもお世話になったため記憶にも新しい。

 

「エリちゃんも楽しんでくれるかな」

 

 久しぶりにちゃんと学生らしい活動ができることに喜びを覚えつつ僕はベッドに横になる。今までもこれからも、やらなければならない事は山積みだが、平和な悩みならばいくらでもあっていいなと実感した。

 

 

 

 

「こんにちは、私がポップステップよ。そしてこちらがーー

「マネージャーの塚内真です」

「皆さん、今日からよろしくね!」

 

 翌日の土曜日、ポップステップが早速雄英を訪ねてきた。付き添いでやってきた女性はなんと塚内警部の妹さんらしい。ヴィラン連合との戦いでお世話になった彼の親族が担当になるとは、世間は以外と狭いのかもしれない。

 

「それじゃあ早速色々と詰めていきたいのだけれど」

「あくまで文化祭の主役はキミたち学生だから、あまりこちらの事は気にしなくて大丈夫よ」

 

 文化祭のコンセプトと照らし合わせながら、ポップステップと耳郎さんを中心として曲を作っていく。やはり音楽のプロが協力してくれているだけあり、その作曲速度は去年の比ではなかった。下校を告げるチャイムが鳴る頃には大まかな枠組みが完成し、すでにステージパフォーマンスの部分にまで時間を割くことが出来た。

 

「君が緑谷くんね」

「はい、初めまして……ですよね?」

「うん、初めましてだね。でも私はなんか初めて会った気がしないんだよね。……多分、親友とちょっと似てる所があるからかな」

「それって、もしかしてグライダーとですか?」

「あ、知ってたんだ」

「もちろんです!数年前はヴィジランテとして活動していたと言う話がありましたが、社会に対する貢献度から異例のプロヒーロー転身を果たした人ですよね!滑走の個性を応用して地上も空中も自由自在に飛び回る姿から付いたヒーロー名がグライダー!日本での活動記録はあまり残っていませんが、より治安の不安定な海外でいくつもヴィラン事件を解決しているヒーローですよね!それにーー」

「ちょ、ストップストップ」

 

 僕のグライダーに対する情報量が予想外に多かったためか、驚いた彼女によって制止させられてしまった。もっと話したいことが色々とあったが、これ以上ゲストを困らせてしまったらクラス内から白い目で見られそうだ。現にかっちゃんからまたやってるよコイツという雰囲気を既に感じていた。

 

「航一そんなに有名になってたんだ……」

「それはもう、それに復興作業が大変だった頃に帰国して駆けつけてくれて本当に助かりました!」

「……そっか」

 

 懐かしむような表情を浮かべた彼女は彼の話を聞いてどこか誇らしげだった。ヴィジランテとして同時期に活動していたこともあり、そこそこ関係も深かったのだろうか。

 

「今の私があるのは彼のおかげなんだ。だから、私は遠くからでも彼を応援したい。そう思ってる」

「貴方の想い、きっと伝わってますよ」

「そうだといいな」

「今回の文化祭、絶対成功させましょうね!」

「……うん!歌もダンスも、ビシバシ指導するから覚悟しなよ!」

「はい!」

 

 その日から僕らは文化祭当日までかなり濃密な時間を過ごすこととなる。日々の授業を終え、通常の訓練をした上で文化祭ステージの練習。各々が寮に帰った後も楽器やダンスの練習をしていたため夜遅くまで寮内は常に何かしらの音が鳴り響いていた。相澤先生が文化祭の準備でヒーローとしての本分である訓練を怠っていないかの抜き打ちテストをしてきたが、完全に両立させていた僕らを見て満足気な表情を浮かべていた。

 

 そして、文化祭当日。

 

「皆今日はありがとう!!」

「楽しんでくれたかな!!」

うぉぉぉぉ!!!!

 

 

【挿絵表示】

 

 

 ステージは大成功。前回は実にお騒がせだったジェントル達も、今回はちゃんと観客として参加してくれていた。エリちゃんも好物のりんご飴を頬張りながら浮かべていた満面の笑みは、僕らの目にしっかりと焼き付いていた。そして一番驚いたサプライズがーー

 

「いいぞぉ!!ポップゥー!!」

「こ、航一!?それに、みんなも!?」

「凄い良かったよー!!」

「……っ!!ありがとーー!!!」

 

 ライブが終わり最後の挨拶をしていると、突如現れたピンクの法被を羽織った軍団が大声を上げながら涙を流していた。その中にはなんとあのグライダーもおり、他のメンバーとピンク色のサイリウムを振りながらライブを楽しんでいた。帰国したという情報や来ると言った事前の報告はは一切無かったため、ポップステップもかなり驚いていたようだ。

 

「ゴメンみんな!ちょっと行ってくる!」

「「「いってらっしゃい!」」」

 

 感極まった彼女はステージを飛び出し、そのままグライダーと二人でどこかへ行ってしまった。この後打ち上げ等色々と計画していたが、そんな事は気にしなくていいと皆で見送る。眼帯で隠されていない片目からは、キラリと光る雫がこぼれていた。

 




 割とデフォでドスケべな見た目のポップだけど、出久くんと関わり無かったので濡れ場は(ないです)♡
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