※この作品はR-18です。

まやかしの終わり 二部 光の公女   作:伊駒辰葉

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エロシーンです。
ftnr警報です!


シャワー室に侵入するべきではないだろw

 備え付けのマッチで灯したろうそくの火が揺れる。渚は小さな硝子テーブルについてぼんやりと揺らぐ火を眺めた。

 

 橙色の灯火を見ていると幼い頃のことを思い出す。あの頃は悩むこともなく水輝や莢花と一緒に毎日を楽しんで過ごせていた。三人の誕生日にはそれぞれに好きなケーキをホールで買って貰い、年の数だけろうそくを灯した。部屋の明かりを消して灯すろうそくの火が特別に思えた。

 

「やけに落ち着いてるんだな。もしかして慣れてるのか?」

 

 ふと、真也が声を掛けてくる。渚はゆらりと振り返ってそんなことはないという意味をこめて首を横に振った。真也は返事にさして興味もなかったのか、ふうんと答えただけでそれ以上は何も言わなかった。

 

 部屋の中央には大きなベッドが置かれていた。広さは丁度、渚の部屋の倍くらいだろうか。薄いタイルの貼られた床はちり一つ落ちていないほどに掃除が行き届いている。チェスボードを思わせるツートンカラーの床をしばし見つめてから渚は目を上げた。

 

 いつの間にか真也はテーブルを挟んで渚と向かい合わせに座っていた。先にシャワーを浴びた真也はガウンを身に着けているだけだ。制服を脱ぐとどうしてまるで別人に見えるのだろう。ぼんやりとそんなことを思って渚は首を傾げた。缶ビールのプルトップを引いた真也が少しだけ笑う。

 

「妹の方といいあんたといい、変わってんな。普通、やりたいからってストレートに男に声かけたら引くぞ」

「そう? ……そうかも知れないわね」

 

 今は莢花がシャワールームに入っている。ドア越しに聞こえてくる水の音は部屋に静かに流れているクラシック音楽に妙に合っている気がした。中央にベッドが置かれていることを除けば、ここはぱっと見にはごく普通の部屋に見える。しゃれた戸棚の中には幾つかのグラスとカップが並んでいて、簡単に茶を淹れられるようにポットも置かれている。冷蔵庫を開けると小さな値札のついた小窓の中に酒やノンアルコールの飲み物が入れられている。備え付けのファイルにはルームサービスのメニューなどが挟まれている。そこにアダルトビデオや大人の玩具と呼ばれるグッズのカタログがなければ普通に見える。大きなテレビには海水魚の泳ぐ様が映されている。

 

 初めて入ったブティックホテルの中を渚はのろのろと見回した。そんな渚の様子が可笑しかったのか、真也が軽く吹き出す。

 

「今さら観察か。どうせなら部屋の明かりを点けるか? もっとよく見えるし」

「要らないわ」

 

 水栓を捻る音が微かに聞こえる。やがて水の音は止まり、しばしの後に莢花がシャワールームから出てきた。濡れた髪にタオルをのせ、捉えどころのない笑みを浮かべて歩み寄ってくる。

 

「おいおい」

 

 莢花は真っ直ぐに真也に近づくと自分から抱きついた。真也が慌てたように缶ビールをテーブルに乗せる。大雑把にガウンを身に着けた莢花の胸元には乳房が覗いている。

 

「早くしようよぉ」

「酔っぱらいか、お前は」

 

 すげなく言って真也が抱きついていた莢花をやんわりと剥がす。不満の声を漏らして離れた莢花を真也が遠慮のない目で眺め回す。舐めるように見つめられたことで感じたのか、莢花はほんのりと頬を染めていそいそとガウンの腰紐に手をかけた。

 

「ちょっと待て。これ飲んでからな」

「もう待てないよ」

 

 唇を尖らせ、拗ねた表情をしながら莢花がいやいやと首を横に振る。そんな莢花を呆れたように見てから真也はため息を吐いた。

 

「つい昨日までは俺に散々文句つけてたくせして」

 

 いいから向こう行ってろよ。機嫌悪そうに言って真也は追い払う仕草をした。莢花が不満そうにしつつも大人しくベッドに向かう。ごろんとベッドに横になった莢花が枕元の機械をいじり始める。すると流れていた曲がクラシックから男性ボーカルの入ったジャズに変わる。どうやら枕元に音源があるらしい。

 

「あんたはシャワー使わないのか?」

「行ってくるわ」

 

 促されるままに渚は立ち上がった。どうやら渚がシャワーを浴びている間に莢花を抱くつもりらしい。真也が残っていたビールを飲み干して腰を上げる。渚はベッドに寄った真也をちらりと振り返ってからシャワールームに入った。

 

 バスルームの一つ手前に小さなスペースがある。洗面台の設えられたそのスペースで渚は手早く制服を脱いだ。ブラウスや下着を取って裸になったところでそっと息を吐く。

 

 渚の股間にはまだペニスがぶら下がっていた。だが今日は昨日のように勃起したままということはない。どういう仕組みなのかは判らないが、水輝に触られた後に嘘のように熱がおさまってしまったのだ。小さなショーツの中に窮屈に納まっていても特に何ともなく過ごすことが出来た。

 

 だが女性器の方はいつもと同じようにずっと疼いている。濡れたショーツを籠に放って渚はシャワールームの硝子戸を開けた。

 

 そこで息を飲む。何故かシャワールームの中には水輝が立っていた。驚いて硬直した渚の代わりにドアを閉め、静かにするように身振りする。水輝は黙ってシャワーのコックを捻り、湯を出し始めた。そこで渚は我に返って表情を緩めた。どうして水輝がここにいるのか。何で服を着たままなのに少しも濡れていないのか。シャワーは出ているのに何で水流は水輝を避けているのか。それらの疑問は渚の頭には浮かばなかった。ただ、水輝に会えたことが嬉しい。

 

「静かにしてろよ。幾ら奴が目覚めてなくても声を立てると気付かれる」

 

 水流に紛れてしまうほどの小さな声で水輝が耳打ちをする。渚はそれを聞いて慌てて頷いた。

 

「ほら、身体を洗うんだろ?」

 

 そう言って水輝がシャワーヘッドのフックが付けられている壁に寄りかかる。それまで水輝を避けて不自然なカーブを描いてタイルに落ちていた湯が、ごく普通に流れるようになる。渚は慌てて頷いてシャワーの水流の中に頭を突っ込んだ。

 

「さすがにペニスを見たら驚くだろうからな。ちゃんと奴らが交わるまでは隠しておけよ」

「水輝はここにいるの?」

 

 髪を洗いながら渚は出来るだけ小声で問い掛けた。水輝も勿論、小さな声で喋っている。傍にいる渚ですらやっと聞き取れるほどの小声なのだ。当然、壁の向こうにいる莢花や真也には聞こえないだろう。

 

「ああ。ここで渚が抱かれるのを見ててやるよ。……好きだろ? おれに見られながら他の男とするのが」

 

 にやりと笑って水輝が言う。渚は恥ずかしさに俯きつつもこくんと頷いた。そんなことを言われるだけで身体の芯が疼いてくる。だが水輝は腕組みをして嗤いながら渚を眺めているだけで決して触れようとしない。そのことが余計に渚の性欲を煽った。

 

 ずくん、と何かが脈打つ。渚は慌てて唇を噛んで声を殺した。よろけてその場にへたり込みそうになった渚は慌てて足に力をこめ、何とか堪えた。

 

「いい感じになってきたじゃないか。乳首もばっちり勃起してるし」

 

 そこもな。そう言って水輝が顎をしゃくる。渚は視線を落として思わず顔を緩めた。股間にぶら下がっていたペニスがいつの間にかしっかりと勃起している。うっとりとした面持ちでその様を眺めてから渚は手早く髪を洗い流した。

 

 感じている様を水輝に見られながら、渚は身体を洗い終えた。名残惜しいものを感じつつシャワールームを出ようとした渚を水輝が何故か引き留める。後ろから腕を引かれた渚は振り返ろうとした。だがそこで急に抱き寄せられる。驚きの声を漏らしかけた渚の口を手でしっかりと覆い、水輝は無造作に渚のペニスを握った。急な刺激に目を見張った渚は次に襲ってきた快感に思わず腰を突き出した。

 

「声を出すなよ」

 

 押し殺した声で言われて渚は必死で声を殺した。だがどうしても微かな呻きが漏れてしまう。何しろ水輝が直接、勃起したペニスを扱いているのだ。それまで性感を十分に刺激されていた渚にはたまらないものがあった。洗い終わったばかりの陰唇からはとろりとした愛液が漏れ、クリトリスがじんと熱くなる。その上、ペニスは容赦なく扱かれているのだ。

 

「これはまだ前哨戦みたいなもんだからな。万が一にでも失敗したら、その時は」

 

 どくん、とペニスが脈打つ。水輝に囁かれた瞬間、渚は掠れた呻きを漏らして身震いした。

 

 殺すからな。

 

 その囁きで渚は軽く達してしまっていた。だが水輝がタイミング良くペニスを握る手に力を込めたために射精は出来なかった。嗤いを浮かべて水輝が渚のペニスの先端を強く押さえる。前に感じたのと同じ、ペニスの先端から何かが入ってくるのを感じ取って渚は腰をくねらせた。

 

 このまま抱いて欲しい。あらゆるところに水輝の精液を注がれたい。そんな渚の欲求に気付いたのか、水輝が急に手を離す。切ない顔で振り返った渚の尻を軽く叩き、水輝は行ってこいと手を振った。

 

 ビニールを裂いてガウンを取り出す。渚はシャワールームを出て手早く身体を拭き、ガウンを身に着けた。適当に前を合わせて腰紐を結わえる。扉を開けて部屋に戻ると既に二人はベッドの上で戯れていた。莢花が甘えた声を上げて真也にすがりつく。ガウンのずれた真也の背を抱くその腕がやけに白く見えた。




エピタイは作者のもの!
なのですが、エロシーンはまだ続くのでエピタイどーしよーと涙ぐんでます。
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