クールな藍原さんが僕にだけはデレッデレに甘えてくる 作:三越利範
クラスメイトの
完璧を絵に描いたような美少女。それが、藍原紡希という女の子なのだった。そのあまりの隙のなさとクールな言動も相まって、ちょっと近寄りがたい雰囲気を醸し出している。けれどもそれは決して嫌われているとかじゃなくて、むしろその逆というか。みんな藍原さんに憧れていて、おいそれと声などかけられないだけなのだ。藍原さんもクラスメイトに積極的に声をかけたりしない。
……ただひとりを除いては。
カバンに教科書とノートをしまい込むと、藍原さんはこちらに歩み寄ってきて口を開いた。
「水瀬くん。帰ろ」
教室中がざわっとした。視線という視線が僕に集中する。
「水瀬くん?」
「あ、ああ、うん。帰ろっか」
僕は慌てて席を立つ。すると彼女は、そうするのがさも当然と言わんばかりに僕の手を取って、指を絡めてきた。ひんやりすべすべとした彼女の手の感触に心臓がうるさいくらい高鳴る。
「あ、藍原さん?」
「どうしたの?」
「いや、その……手」
僕がもごもごと口ごもると、藍原さんは手をにぎにぎしてくる。
「水瀬くんの手、あったかいね」
「うう……」
「授業中、ずっと水瀬くんのことを考えてた」
藍原さんは両手でぎゅっと僕の手を包み込み、上目遣いにこちらを見る。
「水瀬くんとこうして触れ合えて、すごく嬉しいよ」
藍原さんは、クールな表情を崩さずにそんな恥ずかしいセリフを言ってのけた。
僕はきっとゆでダコのように真っ赤な顔をしているんだろうなと思った。
そして僕は、藍原さんに手を引かれて教室を後にした。質量を持った視線が背中にチクチクと突き刺さって居心地が悪い。
藍原さんは、僕――
それは、この学校で一番のミステリーと言われている。
○
学校が終わったら藍原さんとふたりで下校する。最近では日常になったけど慣れることはない。あの誰もが憧れる藍原さんが隣を歩いている。おまけに手も繋いで。こんなの慣れるわけがない。
周りからは不釣り合いなカップルと思われてるんだろうなぁ。
「水瀬くん」
藍原さんが顔を覗き込んでくる。
「どうしたの? ぼうっとして。考え事?」
「ああ、うん。まあちょっとね」
「だめだよ」
藍原さんは僕の鼻の頭をつんと指でつつく。
「一緒にいるときはわたしのことを考えていてくれないとイヤ」
ぷくっと頬を膨らませたりはしないけど、クールな表情から圧を感じる。
藍原さんはこう見えてかなりのヤキモチ焼きなのだ。
「わたしは水瀬くんと一緒にいてとてもドキドキするよ。水瀬くんはドキドキしない?」
「もちろんドキドキするよ」
「本当?」
訝しげに言って、藍原さんは僕の胸に顔をうずめる。
「あ、藍原さんっ!?」
「すんすん。水瀬くんのにおいがする」
僕は慌ててあたりを見回した。幸い人通りはなかったが、ここは天下の往来だ。大胆すぎるよ、藍原さん!
「確かに、心臓がドキドキしてるね」
「そりゃ、こんなことをされたらそうなるって!」
「……わたしもすごくドキドキしてるよ」
そう言って彼女は顔を離した。わずかに頬に朱が差している。
「水瀬くんのにおい……すき。でも、ちょっとお醤油のにおいがするかも」
「ええと、お昼にちょっとこぼしちゃって」
「ふふ」
水瀬さんはわずかに口元を緩めた。
(うわ、かわいい……!)
いつもクールで無表情な藍原さんが、実は甘えん坊な女の子だって知っているのは僕だけだ。優越感でのぼせ上がりそうだった。
「あ。そういえば、これ」
僕はカバンの中から水色の四角い包みを取り出した。
「お弁当、ありがとうね。今日もすごく美味しかったよ」
付き合うようになって、藍原さんは僕に毎日お弁当を作ってきてくれている。「自分の分と一緒に作るだけで手間はかからないから」と彼女は謙遜するが、お弁当の中身は誰が見てもはっきりわかるくらい手が込んでいて、ついでで済ませるにはあまりにも豪華だった。
「よかった。味付けは大丈夫だった?」
「うん、なんていうか濃くて僕好みの味だった」
最初の頃はもっと薄味で、もちろんそれでも十分美味しかったんだけど、最近は特に美味しくなったっていうか。どんどんアップデートされてる感じがする。
藍原さんはお弁当の包みを胸に抱き、ほうっと安堵の息を吐く。
「今日のお弁当は自信作だったの。喜んでもらえて嬉しい」
「う、うん……ありがとう」
なんだか胸がほわほわしてくる。彼女はクールだけど、とてもストレートに愛情を伝えてくるから、なんていうかすごく……照れる。
「改善点があったら何でも言ってね。水瀬くんのためならいくらでも頑張るから」
「うん、ありがとう」
僕たちは往来のど真ん中で見つめ合った。たまたま通りがかった親子が「ねーおかあさんバカップルー」「しっ。温かい目で見守ってあげましょう」とか言いながら脇を通り過ぎていってめちゃくちゃ恥ずかしくなる。
藍原さんはこほんと咳払いして、きりっとした顔に戻った。
「ところで、水瀬くん。今日は課題が出てるよね。わたしの家で一緒にやろ?」
「え。お邪魔していいの?」
「水瀬くんならいつでも大歓迎だよ」
「……うん」
本当に、好意をびしびし伝えてくるから気を抜いてると常時赤面しっぱなしのタコ野郎になってしまいそうだ。
かくして僕は、藍原さんのうちにお邪魔することになった。
藍原さんの家は閑静な住宅街にある小綺麗な一軒家だった。丁寧に手入れされた庭には名前も知らない花がたくさん咲いている。
「お邪魔します」
「どうぞ」
僕は藍原さんの部屋に通された。
初めて足を踏み入れた藍原さんの部屋は、すごくいいにおいがした。お菓子のにおいがするわけじゃないのに「甘い」と感じる。花みたいな女の子のにおいだ。
部屋の中には、彼女のクールな外見とは裏腹にファンシーな小物がたくさんあった。ベッドの上にはクマとうさぎと、見覚えのあるぽてっとしたネコのぬいぐるみが置かれている。本棚も参考書だけじゃなく小説や漫画も置かれている。
「女の子の部屋だ……」
「水瀬くんはわたしのことをなんだと思ってるの?」
藍原さんは不服そうだった。
まあ、彼女が動物好きで漫画やアニメも嗜むことを知っていたからそれほど驚きはなかったけどね。藍原さんは、クールだけどとても可愛らしい女の子なのだ。
「ちょっと待っててね。お菓子とお茶持ってくるから」
「おかまいなく……」
部屋にひとり残された僕は、きょろきょろと辺りを見回した。女の子の部屋に入るのは初めてだ。僕には妹がいるけど、さすがに妹はノーカンだろう。勉強机、ミニテーブル、ベッド。
……ベッド。ここで藍原さんが寝起きしてるんだよな。あの枕とか、きっと藍原さんのにおいがするはず……。
「水瀬くん?」
「なにもしてないよっ!」
「何も言ってないんだけど……」
いつの間にか戻ってきていた藍原さんがきょとんとした顔をしている。
……危なかった。もう少しで道を踏み外すところだった。年頃の女の子の部屋。思春期真っ盛りの男子には毒すぎる。
「それじゃ、勉強しようか」
「うん」
僕たちはミニテーブルで課題を片付けることにした――のだけど。
「あの、藍原さん?」
「なに?」
「どうして隣にいるの?」
こういうのって、普通は対面に座って勉強するものだと思うんだけど、どういうわけか藍原さんは僕の隣にぺたんと座っている。
藍原さんは涼しげな顔をして答えた。
「このほうが集中できるから」
……僕は集中できないんだけどなぁ。
と、ここで僕はふと気になったことがあった。
「あの、藍原さん? 今日はご家族は?」
「両親は仕事でいつも夜遅いの」
「そ、そう」
つまり、ふたりきり。密室で女の子とふたりきり?
……僕は試されているのだろうか?
「あ。水瀬くん、そこの式間違ってる」
そう言って彼女は僕の手元を覗き込んできた。彼女のさらさらの髪が首筋をくすぐり、背筋がぞくっとする。
「いい? ここはこの公式を使うの」
さらさらとプリントにペンを走らせる藍原さん。そのたびに僕の腕にふにふにとおっぱいが当たって――アアアアアアアアアアアアア。僕は心のなかで叫んだ。
これだから思春期ってやつは!
それからも、藍原さんはやけに密着しながら勉強を教えてくれた。僕は理性と獣性のはざまで激しく身悶えた。
「課題、終わったね」
藍原さんはぱたんと教科書を閉じ、ペンを置いてこちらに向き直った。
「これで思う存分いちゃいちゃできるね」
「えっ」
「いちゃいちゃ。できるね」
わざわざ区切って『いちゃいちゃ』を強調する藍原さん。僕はどぎまぎしてしまった。
「ふぅ」
妙に色っぽい息を吐きながら藍原さんはこてんと小首を傾げ、僕の肩に頭をのせてきた。
「水瀬くんの肩、すごく落ち着く」
「そ、そう」
僕はまったく落ち着かない。心臓がバックンバックンいってるし、なんかヘンな汗をかいている。ぼろぼろと理性が剥がれ落ちていく音が聞こえるようだ。
と、そのとき。藍原さんはつんつんと僕の手の甲を指で叩いた。思わず振り向くと、そこにはつんと唇を尖らせた藍原さんがいた。
「ねえ、水瀬くん。わたしって魅力ない?」
「えっ」
何を言うんだろう。藍原さんほど魅力のある女の子はそういない。だからこんなに葛藤しているというのに。
「藍原さんは、その……かわいいよ」
僕がどもりながら答えると、彼女は僕の目をじっと見ながら言った。
「じゃあ、どうして襲わないの?」
「襲う!?」
「わたし、そのつもりできみを誘ったのに」
それって、やっぱりそういう意味なんだろうか。いや、その可能性はもちろん考えていたけど、それはあまりにも都合が良すぎると意識しないようにしていた。けど、それが逆に彼女を傷つけていたということだろうか。
「水瀬くんが襲ってくれないなら……わたしが襲っちゃうよ」
そう言って彼女は僕の頬に手を添えて、ゆっくりと顔を寄せてくる。
「ちゅっ♡」
湿った音がやけに大きく響く。僕と藍原さんの距離はゼロになっていた。
「ちゅっ、ちゅっ。ちゅ、ちゅっ♡ んっ、ふぅ……」
「んんっ!? んっ、んぅっ、ちゅっ」
藍原さんはふうふうと鼻息を漏らしながら熱っぽく唇を押し付けてくる。のみならず、ちゅうちゅうとついばむように吸い付いてくる。
(うわっ、唇柔らかい……! ふにふにして、ぷるぷるだ……きもちいい)
彼女とキスをするのは初めてじゃないけど、やっぱりドキドキする。目の前に怖いほど整った藍原さんの顔がある。やっぱりかわいい。まつげ長い。
「ちゅっ♡ ちゅぅ、ちゅっ! んっ、ちゅっ♡ ちゅっちゅっ♡」
「んんっ、んっ、ちゅっ、ちゅむっ、ちゅっ、ちゅぅっ」
僕たちは手足をもつれさせながら一心不乱に唇を重ねた。お互いに頬を真っ赤にして、キスに夢中になる。
「ちゅるっ♡」
「んんっ!?」
彼女の舌が、僕の唇を割って口の中に侵入してきた。舌先でそろそろと歯茎をなぞられると、背筋がぞくぞくして、あっという間に舌が彼女の舌に絡め取られる。
「ちゅるちゅる♡ むちゅっ♡ ちゅぷちゅぷっ♡ ちゅっ、ちゅるるっ♡♡」
「んんっ、ちゅっ、ちゅぷちゅぷっ、んちゅ、ちゅっちゅっ!」
彼女の舌は、さっき食べたクッキーの味がした。甘い。それは、脳がしびれるような甘さだった。
「ちゅるるっ♡ んむっ、ちゅぷちゅぷっ、んちゅっ♡♡ 水瀬くぅん♡♡♡」
「ちゅっ、ちゅっ、ぢゅっ! 藍原さん……!」
互いの舌をねちょねちょ擦り合わせて、ともすれば砂糖菓子より甘い唾液を交換する。彼女をぎゅっと抱き寄せて、より深くまで舌をねじ込んで唾液を流し込むと、今度は彼女の舌が僕の口に入ってくる。甘い。すごい。きもちいい。
そのとき。彼女の手がズボンの上から股間に触れた。
「……おっきくなってるね」
彼女はうっとりと目を細めながら、テントを築いた僕の股ぐらをまさぐる。
「カチカチで熱い。興奮してくれたんだ」
「当たり前だよ……こんなの、興奮しないわけないって」
「わたしも興奮してるよ」
そう言って彼女は、僕の手を取ってスカートの中へ導いた。
――くちゅっ!
「う、うわっ」
僕はびっくりした。さらさらとした下着の感触と熱。そして、ぬめりとした湿り気。彼女のショーツは、染み出した愛液で濡れそぼっていた。そのまま指の腹を擦り付けると、にちゃにちゃとえっちな水音がした。
「キスだけでこんなに……?」
「だって、気持ちよかったから」
彼女は頬を真っ赤に染め、上目遣いにこちらを見る。
「水瀬くんは、えっちな女の子はきらい?」
「きらいなわけないよっ」
僕は、藍原さんをきつく抱きしめた。彼女のブラウスは汗でしっとりしていた。完全に理性が吹き飛んでしまった。もう彼女とセックスすることしか考えられない。
「水瀬くん……すき」
彼女は耳元で甘く囁いてくる。それだけで僕のチンポは硬度を増す。
「僕も、藍原さんが大好きだよ」
「わたしのほうがすき」
彼女は頑として譲らなかった。僕たちは見つめ合い、またキスをする。
「……ベッドいこっか」
「……うん」
そうして僕たちは、制服を乱暴に脱ぎ散らかしながらベッドになだれ込んだ。
一糸まとわぬ姿で向かい合うと、なんとも言えないむず痒い空気が横たわる。
(藍原さんのカラダ……やっぱりきれいだ)
女性らしい丸みを帯びたカラダ。けれども出るところは出て、引っ込むところは引っ込んでいる。均整の取れたナイスバディだ。何より目を引くのがおっぱい。両手に収まりきらないボリューム感。桜色の乳首はまるで宝石のよう。陰毛は彼女には似つかわしくないほど濃いけれど、それがまた劣情を煽る。
こうして見るのはこれで二度目だけど、やっぱり興奮する。見慣れることは一生ないんじゃないかと思えてしまう魅力的なカラダだ。
「水瀬くんのおちんちん。やっぱり大きいね」
彼女は熱っぽい視線を僕のチンポに注ぐ。羞恥と興奮で全身が燃えるように熱くなる。
「先っぽは皮を被ってる。かわいいね」
「うう……」
僕はますます赤面した。恥ずかしい。けれども、彼女の言葉にペニスはみっともなく反応した。
藍原さんはおずおずとペニスに手を伸ばした。
「わ、熱い。やっぱりカチカチで、えっちだね」
「うぁ……っ! 藍原さんっ」
藍原さんのしなやかな指がペニスに絡みつく。自分で触るのとは比べ物にならないくらい気持ちいい。それだけでも射精してしまいそうなくらい興奮するのに、彼女はとんでもないことを言い出した。
「ねえ。舐めてもいい?」
「な、舐める?」
行為の意味はわかる。フェラチオというやつだ。
藍原さんが、僕のチンポを、舐める。想像するだけで頭が爆発しそうだ。
「水瀬くんに喜んでほしくて勉強してきたの。ね、舐めさせて?」
その上目遣いは反則じゃないかな!
「でも、汚いよ」
「水瀬くんのカラダに汚いところなんてないよ」
そう言って彼女は僕のペニスに顔を寄せた。くんくんとニオイを嗅ぐ。
「ふふ。おしっこの濃いにおいがする」
あまりの恥ずかしさに逃げ出したくなった。けれども、この先の行為への期待から、カラダがベッドに縫い止められたみたいに動かない。
「んっ、ふぅふぅ」
彼女は顔を上気させながら湿った吐息を漏らし、ぺろりと舌を伸ばすと――
「――れろっ♡」
「うぁっ!?」
僕は思わずみっともない声を出した。ぬめっとした舌がペニスに触れた瞬間、背筋を電気が走った。あまりの衝撃にまぶたの裏でチカチカと火花が散る。
「ちゅっ、ちゅっ♡ ちゅ、ちぅ♡ ちゅっ、ちゅっ♡ ちゅむ、ちゅっ♡」
彼女は長い髪を掻き上げながら、ペニスにキスの雨を降らせる。彼女のふにっとした唇が触れたところがじんじんと疼き、自然と腰が引けてしまう。
「あむっ」
「ぁあっ!」
彼女は僕の腰を抱き寄せると、ペニスを咥えこんだ。
「ぢゅぷぢゅぷっ、じゅるっ♡♡ ぢゅぷっぢゅぷっ♡ むぢゅっ♡」
唇で竿を挟み、唾液ごと亀頭をしゃぶる藍原さん。僕はあまりの快感に歯を食いしばる。そのまま彼女はチンポを深く咥え込み、バタバタとスクリューのように舌をばたつかせてペニスを撹拌する。
「ぢゅるるるっ♡♡ じゅぷじゅぷっ♡ んふ♡ ぢゅるるるるっ、じゅるっ♡♡♡」
「うあぁぁっ! あ、あいはら……さんっ」
僕はだらだらとよだれを垂らしながら、きつく拳を握りしめた。意識をペニスに集中する。彼女の柔らかでアツアツの口内粘膜の感触をたっぷりと堪能する。
気持ち良すぎる。こんなの、すぐにイッてしまう!
「はぁはぁっ! だめ、藍原さん……! もう、でそうっ」
僕が喉を引きつらせながら訴えかけると、彼女はひょっとこのように頬をすぼめて、力いっぱいバキュームしてきた。
「じゅるるるるっ! じゅっぽじゅっぽ♡ ぢゅうううううっ♡♡♡」
「うあぁっ!? あっ!」
――どぴゅっ! びゅるるるっ! びゅっ、びゅっ!
僕は射精した。彼女の口の中で、本能のままにザーメンをぶちまける。
「んぐっ、んぷっ、んんんんっ!」
彼女は目を見開いて、けれどもペニスから口を離そうとはしなかった。どくりどくりと脈打つチンポを深く咥え込み、僕の射精を受け止める。
やがて一滴残らず精子を出すと、僕は脱力した。藍原さんは目を閉じて口をもごもごさせたかと思うと、ごくんと喉を鳴らして精子を飲み下した。
「にがしょっぱい。喉がイガイガする」
彼女は顔をしかめた。けれども、どこか満足そうでもあった。
「飲まなくてよかったのに……どうして?」
僕が訊ねると、彼女はくすりと微笑んだ。
「だって、大好きな水瀬くんの精子だから。ちゃんと飲んであげたくて」
「藍原さん……!」
この子は一途に僕に尽くしてくれる。だからこそ、僕もきちんと彼女を愛さなければ……そんな使命感が胸に湧き上がってくる。同時に、射精したばかりだというのにペニスは再び硬度を取り戻していた。ともすれば、射精前よりガチガチなほどだ。
「藍原さんっ」
僕は彼女をベッドに押し倒した。僕を見上げながら、藍原さんは慈愛に満ちた表情で僕を抱きしめる。
「いいよ。えっちしよ」
「うんっ」
と、ここで僕はようやく気づいた。
「ご、ごめん。ゴムつけなきゃだよね」
初めてセックスした日に、僕は彼女とコンドームを買いに行ったのだった。ゴムは彼女が持っているはずだ。
「コンドーム。机の一番上の引き出しに入ってるよ」
「わ、わかった」
僕はチンポをおっ勃たせながらひょこひょことコンドームを取りに行った。なんとも間抜けだ。これが二度目のセックスというのもあるけど、もっとスマートにできないものかと自分をなじりたくなる。
「水瀬くん。ゆっくりでいいよ。焦らないで。ね?」
「……うん」
彼女の優しい声に、僕は少しだけ冷静さを取り戻した。ふうと深呼吸してから、コンドームをペニスに巻きおろしていく。薄ピンクの皮膜に覆われたチンポは、自分のものなのにどこかおもちゃのようだと思った。
再びベッドに這い上がった僕は、念のため彼女のおまんこに触れた。指が灼けるほどに熱くて、おまけに白く濁ったぬるぬるの汁が真っ赤に充血した秘裂からトクトク漏れ出している。準備は万端のようだ。
「それじゃ……挿れるね」
「うん」
僕はペニスを彼女の膣口にあてがった。最初のえっちは失敗も多かったけど、さすがに二回目ともなれば勝手がわかるもので、僕はゆっくりと体重をかけてペニスをねじ込んでいく。
――じゅぷっ! ぬぷぷぷぷぷぷぷぷっ!
「あっ。んっ。ああぁぁぁ♡」
ハスキーがかった甘い声が部屋中に大きく響いた。とろけきったトンネルを進むと、アツアツの肉壁がペニスをきゅっと絞ってくる。彼女はうっとりと目を細めながら、ぶるっとみじろぎした。
「くっ、うっ……!」
初めてのときと変わらない強い締め付け。気を抜くとすぐにでも射精してしまいそう。僕は歯を食いしばりながら、ゆっくりとピストンを開始する。
――ずっ、ずっ! ずぷっ、ちゅくっ、ずぷぷっ!
「っ! んぅぅ♡ んふっ、ううっ、んン♡」
両手で口を覆って、藍原さんはむずがるように身をよじる。むっちりとした太ももを掴むと、かすかにびくっびくっと痙攣しているのがわかった。軽くイってるらしい。
「声、我慢してる?」
僕が訊ねると、彼女は目をそらした。僕は彼女の手首を掴んでベッドに押し付けながら、勢いよく腰を叩きつけた。
――パンパンパンッ! パンパンパンッ!
「~~~~ッ!?♡♡♡ ンンッ♡ あっ、あッ♡ あぅっ♡ ンううぅ♡」
途端、甘くてとろけるような嬌声が響き渡る。頭の芯が痺れるようなエロすぎる喘ぎ声。みるみる高まる欲望に衝き動かされるまま、僕は本能的に腰を打ち付けた。
――パンパンパンッ! ずっ、ずちゅっ、ぐちゅぐちゅっ!
「あぅぅぅ~~~~♡♡♡ ああアぁっ、あッ♡ ンぁぁあァぁあぁーーーー♡♡♡」
ぎしぎしとベッドのスプリングが軋み、彼女のカラダが弾む。むき出しの乳房が、僕が腰を打ち付けるたびにぷるんぷるんと揺れ、視覚的にも楽しませてくれる。
クールで近寄りがたいと評判のあの藍原さんがこんなエロい声で喘ぐことを知っているのは僕だけだ。その優越感に今すぐ絶頂しそうなくらい気持ちが昂ぶる。
――ずっ! ずぷっ、ぐちゅっ、ちゅっ、じゅぷっ、じゅぷぷぷっ!
「あうぅ♡ くぅぅ♡ あァあっ、あっ♡♡ あぅっ、あぅぅぅぅンン~~~~♡♡♡」
カリ首で膣壁をひっかいたり、ときには子宮口をコンコンとノックしてみたり。角度を変えてペニスを抜き挿しすると、彼女は髪を振り乱しながら激しく乱れた。赤らんだ頬に汗でべったりと黒髪が張り付いている様がとてつもなく扇情的だ。
部屋の中に、泡立った愛液と互いの汗が混じったすえたニオイが立ち込めている。衝動的に彼女のおっぱいに顔をうずめると、ボディソープのにおいとほんのり甘酸っぱい汗のニオイがした。
「藍原さんっ、藍原さんっ」
僕は彼女の背中に両腕を回して密着すると、短いストロークで腰を打ち付けた。
――ぱんぱんぱんぱんっ! どちゅっ! パンパンパンパンッ!!
「あッ♡ あぁぁッ♡♡♡ み、水瀬、くんッ 激しい、よぉっ♡♡」
互いの肉がぶつかるペチペチという乾いた音が響く。激しいピストンで掻き出された愛液は彼女の臀部を伝い、シーツにまだらなシミを作る。
僕は手を伸ばし、ぷるぷると弾む彼女の乳房を鷲掴みにする。
「ンンッ♡」
彼女はぶるっとからだを震わせて、潤んだ瞳で俺を見つめる。
「おっぱい……触られちゃった」
「うん。すごく柔らかいよ」
マシュマロのように柔らかくて、汗でしっとりしていて、手に吸い付いてくる。力を込めるとどこまでも指が沈み込んでいく。ぷるぷるしてて、ふわふわで。心地よい重量感が飽きを感じさせない。いつまでだって揉んでいられそうだ。
「はぁはぁ……エロいッ! 藍原さん、すごくエロいよっ」
僕は鼻息を荒くして、彼女のおっぱいをこね回した。同時におまんこがキュウキュウと締まり、具合が大変良くなる。
「ンンッ♡ はぁはぁ……♡ 水瀬、くぅん……!」
彼女は湿った吐息を漏らしながら、煽るように腰をくねらせる。情欲を掻き立てられるような腰使いだった。背筋がゾクゾクして、頭が真っ白になる――!
僕はヘコヘコと腰を振りながら、彼女のおっぱいをこねくり回す。奥深くまでチンポを突き入れると、ふかふかの膣壁がチンポを優しく包み込んでくれて、腰を引くと「いかないで」と懇願するように吸い付いてくる。気持ちよすぎる!
「はぁはぁっ! 藍原さんっ、気持ちいいよっ」
「ンンンッ♡ あぁンッ♡ あっあっあっ♡ わたしも、すごく気持ちいいっ♡」
彼女も自ら腰を揺すって、僕のピストンをアシストしてくれる。不揃いだった腰の動きはいつしかシンクロして、倍増しになった快感が襲ってくる。
――ずちゅっずちゅっずちゅっずちゅっ! ずぷぷっ! ぐちゅっ!
「んぁぁぁあぁぁ♡♡♡ おちんちんっ! おちんちんすごいっ♡」
藍原さんは乱れまくっていた。普段のクールな彼女とは思えないほど扇情的な表情。そのギャップにペニスは限界以上に張り詰めていく。自然と腰使いも大胆になり、僕は彼女の赤ちゃんの部屋めがけて力いっぱい腰を打ち付けた。
――どちゅっ、どちゅっ、どちゅっ! ぶちゅぶちゅぶちゅっ!!
「あぁぁぁあああぁっ♡♡♡ あァんっ♡♡ あんっ、あぁっ! あぁあアぁぁっ♡♡」
「うぅっ、ぁっ! くうっ、はぁはぁ、ううっ」
気持ちよすぎて頭が馬鹿になりそうだ。幸せすぎて胸が苦しい。目の前の女の子が可愛すぎて、腰を振るのがやめられない。
「ごめん、藍原さんっ! 腰が止まらないよっ」
――ぱんぱんぱんぱんっ! パンッ! パンパンパンパンッ!
「ンンンンンッ♡ わたしもきもちいいっ♡ せっくすきもちいいっ」
彼女はだらしなく口を半開きにして、僕の背中で指を踊らせる。もっと動いて欲しい。気持ち良くなってほしい。そんな想いがつぶさに伝わってきた。
本当にこの子はエロすぎる。健気で可愛くてエロくて。最高のカノジョだ!
――どちゅっどちゅっどちゅっ! ずちゅずちゅずちゅずちゅっ!
「あゥゥゥ♡ はぁァァん♡ あっ、ああアぁぁっ♡ ぁぁぁぁアアッ♡♡♡」
彼女の口から漏れる喘ぎ声は高く大きくなっていって、おまんこの締め付けもより強くなっていった。
「あっ! んぅ♡♡ 水瀬、くんっ♡ わたし、そろそろ……」
「……うんっ、僕も!」
僕たちは互いのカラダを貪るように、がむしゃらに腰を打ち付けあった。ふかふかな膣肉が貪欲にペニスを絞り、つぶつぶのヒダがぞりぞりと竿全体をしごいてくる。やがてこみ上げてきた射精感に、僕の頭はまっしろに塗りつぶされていって――
「うあっ、で、出る……!」
――どぴゅっ! びゅくっ! びゅるるるっ!
僕は、彼女の最奥にペニスを押し付けたまま射精した。
「んんぅうゥうぅ~~~~♡ あぁぁアァあぁぁぁーーーーッ♡♡♡」
彼女も同時に絶頂に達した。たっぷりの愛液で満たされた膣壁がペニスをぎちぎちに締め付けてきて、射精中の敏感なチンポをずりずりとしごいてくる。コンドーム越しとは思えないほどの強烈な刺激に意識が飛びそうだ。
「くっ、あっ、くぅぅっ!」
僕は本能のまま彼女を抱き寄せた。互いの汗ばんだ肌がぺとぺと吸い付いて、とても具合が良い。オーガズムの快楽を無限に引き伸ばされていくようで、なかなか射精が終わらなかった。
「はぁ、はぁぁぁ♡ んンッ♡」
絶頂の余韻がなかなか引いていかないのか、彼女はビクビクと痙攣し続けている。そのたびにおまんこも締まって、一滴残らず精子を吸い出された。
僕たちはベッドに倒れ込み、荒い息を交わらせた。
「はぁはぁ……はぁ、はぁ……」
「ンンッ♡ はぁはぁ……んっ♡」
自然と唇を重ねて唾液を交換する。セックス前にしたキスよりも、セックス後にしたキスのほうが甘くて、気持ちよかった。
とっぷりと日の暮れた部屋の中、僕たちは裸のまま抱き合ってもぞもぞと下肢を絡ませていた。
「水瀬くん。すき。すきすきすき……」
彼女は耳元でささやきながら、ときおり頬にキスをしてくる。僕もお返しにおでこにキス。じゃれ合うような口づけ。いちゃいちゃが止まらない。
「ねえ、水瀬くん」
月明かりに照らされた彼女は穏やかに微笑みながら、おでこを擦りつけてくる。
「きみに喜んでもらえることならなんでもするから。わたしを一生大事にしてね」
「もちろんだよ」
もう彼女なしの人生は考えられない。僕はすっかり藍原さんに骨抜きにされてしまったんだなと思う。けど、それもいいかと思う。だって、こんなに幸せなんだから。
「大好きだよ、藍原さん」
「水瀬くん。だいすき」
そうして僕たちはまたキスをして、心地よい事後の余韻をたっぷり味わうのだった。
――クラスメイトの藍原さんはクールで近寄りがたい美少女だけど、本当はめちゃくちゃ尽くしてくれるあまあまクーデレ女子だと恋人の僕だけが知っている。
藍原さんはとてもえっちで可愛くて、控えめに言って最高のカノジョです。