※この作品はR-18です。

異世界に行って直ぐに帰って来た話   作:ニンカタ

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1話で纏めようとしたら13000文字くらいになりました。新たなヒロインの登場回です。

追記
このお話は3話後の時系列になります。別ルートと明記されたタイトルにのみ今回のヒロインは登場します。


別ルート

 

 パチリと目が覚める。今は何時だろうかと近くにある時計を見ようとする。

 

 「え…」

 

 妙に体にゴツゴツとした感覚を覚える。それに何だか暑い気も。眠気が薄れつつ、一度上体を起こして周囲を観察する。

 見えるのはだだっ広い荒野。風が吹き抜けるが空には爛々と太陽が昇り、遮る雲が無ければ暑いのは当然だ。

 

 「…またなのか?」

 

 その言葉に対する返答は無い。寝起きだから夢の可能性も考えたが、感じる熱とゴロゴロ転がる石の感触。何よりも前の経験から告げられる直感が、此処は異世界だという事を教えていた。

 

 「…良かった、使えるな」

 

 パジャマにスマホ。随分心許無い装備だ。勿論電波は届かない。このままではかなり絶望的であったが、一番頼りになる能力は問題無く扱えた。

 安心感すらある穴。中に見える光景は自室のものだ。これさえあれば一定の保険は得られる。

 

 (行けるところまで行ってみるか)

 

 直ぐに帰ってもいいが一度帰れば異世界に来れないのは変わらない。自身の力は自宅に繋がるだけ。何処で開けても見えるのは自室なのだ。

 テレポートの様に使えればもっと便利だが、それは高望み。

 恐らく時間の流れも前と変わりない。此方で過ごした分はそのまま加算されず、あまり時間を掛けないで帰宅したようにあちらでは見える筈。

 

 前の異世界と同じく、少し観光をしてから帰る事を貴方は決めた。

 

 

 

 

 

 「痛っ」

 

 とは言え長距離は歩けない。今の服装は薄いパジャマ一式に運良く落ちてたスリッパ。それとスマホだけだ。裸足よりはマシだが足の裏がとても痛い。下を見ながら注意深く歩くのは神経を使う。

 平坦な道が多くて助かった。森の中みたいにでこぼこした道では早々に帰宅を選択したかもしれない。まあ、このまま一向に街が見えて来なければ帰るのも手として考える。それ程に寝起き+軽装備は辛い。

 

 (ん?街かなアレ)

 

 とぼとぼと歩く事。見えて来たのは大きな砦に囲まれた場所。馬車が中に入る様子からも人の営みがある所で間違いなさそうだ。

 見つけた見つけたと意気揚々とその街へと入ろうとしたのだが…

 

 「通行証は?」

 

 大きな門前には何人かの鎧を着た憲兵。貴方に対応する1人が告げた言葉は、今の自分にはどうしょうもない事だった。

 

 「身分証居る系かぁ…」

 

 門前払いというのをその通りに味わい、貴方は門から離れた場所に腰掛ける。普通に考えれば当然と言えば当然。結華の時は運が良かった。それだけの話。

 流石にこっそりと忍び込むのは不味い。バレたら捕まり何をされるか。逃げ道はあっても拘束された状態では試したことはない。危険を冒してまで観光を続けるのも違う。今回は素直に諦め、この異世界を去るか…。

 

 何か使えるものはあるかなとスマホを起動して中身を見る。とは言ってもオフラインだし使えるアプリは殆ど無い。

 人類の叡智検索エンジンも使えない。うーむ、やはり無理か?

 

 「…それってスマホ?」

 「はい?」

 

 スマホ弄りをしていると、貴方に声が掛けられる。凛とした透き通る声。声のする方へと目を向けると、視界に入って来たのは銀色の鉄仮面。伸びた金色の髪、鎧は着けているが体格からして女性だろうか。

 

 「そうですけど、よく分かりましたね。もしかして…」

 「…私達以外にも居たのね。ええ、多分お互いに思っている事は同じよ」

 

 

 

 

 

 「こっちは私の知人よ。入れてくれるかしら」

 「『雷光』様の…!も、問題ありません!」

 「だって、行くわよ」

 

 知り合った彼女はかなりの有名人なのか畏怖の様な感情を憲兵に向けられている気がする。彼女の後について行くと街の住人からも視線を感じた。

 

 「入って」

 「お邪魔します」

 

 着いたのは街外れの敷地。広い庭にはそれに見合った大きさの建物が。これだけ広いと手入れも大変そうだなと思うが、意外にも中には人が居なかった。

 

 「改めてだけれど、貴方の事情を聞いても?」

 「大丈夫です。と言っても─」

 「成程。道理で腑抜けた格好だと思ったわ」

 「アハハ…」

 

 寝ていたらいつの間にか荒野に居た。暫く歩くと街が見えたが、通行証も身分証も無かった為に門前払い。困っていたら彼女に会った経緯を話す。パジャマにスリッパ。何故その恰好なのかとは思っていたが、貴方の説明を聞いて納得した様子。

 

 「どうぞ。お口には合うと思うけど…」

 「あ、すいません」

 

 話が終わると飲み物と茶菓子を差し出される。匂いから紅茶に近いか。喉は渇いていたし先ずは一口。味がイケると分かるとそのまま残りも飲んでいく。

 

 ──ガチャン!

 「あ…が……?」

 「はぁ…本当に一般人なのね。普通は警戒するか飲まないものよ。そのまま飲むから何か耐性でもあるのかと思ったわ」

 

 お茶を飲み込んでから数分。手が動かず、体全体に痺れが訪れる。舌は回らずテーブルの上に突っ伏し、貴方は今更ながらに何かを混ぜられた事を察する。

 未だに仮面を着けたままだが、仮面越しにでも呆れた様子は伝わってくる。自分をどうするつもりなのか貴方が内心焦っていると。

 

 「安心して、何もしないわ。貴方が正直に答えてくれたらね」

 (正直に…?)

 「さっきの説明。嘘は付いてないけど何かを隠してもいたわね?私にはそれが分かる力があるの。だから隠している事も話しなさい」

 (うっ…!そういうのもあるのか…)

 

 自身に不思議な力があるのだから、同じ境遇の彼女にもそれがあっても不自然ではない。話し方からして嘘発見器みたいな力か。この状態では直ぐには逃げられない。正直に貴方は能力について、2度目の異世界だとと言うことを伝えようとした。

 

 「ああ、もう少し経てば舌は動くでしょう。それくらいは待つわ」

 (助かった…)

 

 舌が動かないけどどうすれば。その考えを見抜いたのか彼女は説明をする。喋らないとは見做されなかった。ならばもう少し時間を待つか。

 

 「この間に名前くらいは教えるわ。龍宮巳(りゅうぐうじ)エレステイラ。それが名前よ」

 (え、さっきはラミィって…)

 「初対面の相手に名前なんて教えないわよ。貴方が一般人みたいだから名乗る事にしたの」

 (あ、はい…)

 

 またもや呆れられた気がする。

 

 「…それってその状態でも使えるの?」

 「試したことはないので分かりません」

 「じゃあ今試しなさい」

 「はい」

 

 舌が動き顔の方向を変えられるくらいには麻痺から回復した。即効性がある分抜けるのも早いのだろう。動かせる口で先程隠した2点を話す。話を聞き終えると能力についての実演を要求された。

 

 「確かに穴だわ。中に見えるのが貴方の自室で良いの?」

 「はい、そうですね」

 (妙に落ち着いていたのは2回目の異世界だから。そして何時でも帰れるから。一般人臭さが抜けてないのも説明がつく…)

 

 体が動かなくても能力は発生した。現れた穴を観察して、疑問に思う事は質問される。そうしてある程度痺れが抜けて来た頃。

 

 「今回に関しては私に非がありました。疑って申し訳ありません」

 「い、いえ。…後遺症とか出ないですよね?この毒」

 「そ(・)れ(・)は出ないわ。だから安心して」

 (それは…?)

 

 深々と頭を下げ、龍宮巳エレステイラは謝罪する。結華も色々と大変な目には遭った。彼女も同じく人を疑うような出来事があったのかもしれない。不用心だった貴方にも非はある。謝罪を受け取りこの話は終わりにした。

 

 「それじゃあさっさと帰りなさいな。危ない目に遭う前にね」

 「えーと」

 「何?」

 

 帰る事を勧めるエレステイラ。しかし貴方の力を使えば彼女も元の世界に帰る事は可能だ。それを伝えてもし良かったらと貴方は尋ねた。

 

 「…別に良いわ。帰りたい気持ちなんて等に消えてるし」

 「でも…」

 「良いからさっさと帰りなさい」

 

 目は見えない。外さない鉄仮面では彼女の表情は察する事しか出来ないのだ。今貴方が感じたのは拒絶。話したくない。これ以上此処に居なくて良いという感情が見えた。 

 

 「…何を迷ってるのかしら」

 

 どうしようか。目の前の彼女を放ってこのまま帰って良いのか。そんな考えが頭をグルグルと巡る。モタモタと帰る素振りを見せない貴方に、苛立ちながらエレステイラは貴方を見た。

 

 「何?それとも下心かしら。女だって云うのは分かっているでしょうし。恩を売ってあわよくばって事?」

 「い、いや、そういう訳では…」

 「ふぅ…これを見たらその気も無くなるわよ」

 「──っ!!?」

 

 彼女が仮面に手を掛ける。慣れた手付きで外された其処から現れたのは焼け爛れた顔面。元の容姿も分からないくらいに焼けた顔だった。

 

 「───」

 「…これを見ると似たような反応ばかり。貴方もそうね」

 

 貴方は普通の感性を持っている。医者でもない貴方はこの様な体験は0に近い。故に反応はマイナスのもの。見慣れた貴方の反応にエレステイラは嘆息する。期待してた訳では無いが、こうして毎度同じ反応をされると傷付きはする。

 

 「少しでも私に失礼な事をしたと思うなら、早々に立ち去りなさい。それじゃ」

 「待っ─」

 

 貴方の呼び止めには答えず、カツカツと音を鳴らして彼女は2階に消えて行く。

 エレステイラが去った後に去来するのは罪悪感、後悔の念だ。貴方の反応を見た彼女の悲しそうな表情。それを引き出したのは自分だ。

 反射的な行動とはいえ彼女を傷付けてしまった。それが後悔として胸に残る。

 

 穴を見つめて考える。居なくなる方が彼女には有り難い。

 けれど此処で穴に入るのは逃亡。罪悪感から逃げる行為だ。身勝手だ。自己満足なのは分かる。だけど一度は謝らないと帰れない。

 

 「…さっさと帰れと言ったんだけど」

 「申し訳ありません龍宮巳さん。貴女の事を傷付けてしまいました。謝罪させて下さい」

 「……今更気にしてないわ。だから早く帰って」

 「此処で働かせて下さい!」

 

 は?と扉越しに声が聞こえた。同情心からなのだろう。貴方はエレステイラを放っておけなくなった。見ればこの屋敷は広く彼女以外には誰も居ない。彼女の代わりに家事をする。その為に雇ってくれないかと貴方は頼み込んだ。

 

 (何なのこの人…)

 

 扉越しにエレステイラは思う。謝罪に来た事は別に良いが、その後の提案は予想外。あの顔を見せたのにまだ下心を持っているのか?それとも他の狙いが?

 

 (本心から言ってる…?)

 

 龍宮巳エレステイラには雷魔法の才がある。長年雷に親しんだ事から相手の微弱な電流まで感じ取れる様になった。その応用で開発したのが先程の嘘を見抜く力。嘘を付くときの微妙な電流の違い。本当の事を言う時の乱れなさ。経験か真贋を見抜く技術と力の賜物だ。

 扉越しに感じ取れる電流は嘘を付いてないと判断出来る。

 …本気で?戸惑いながらエレステイラは思考を進めた。

 

 (…帰りたくなるようにすれば良い)

 

 考えた末に辿り着いたのがこの考え。面倒だからと屋敷から突き出せば貴方は野垂れ死ぬだろう。しかしそうなると噂が立てられる。なまじ有名になったせいで貴方を連れ込んだ事は知られている。こんな事なら拾うべきではなかったが仕方ない。

 た(・)だ(・)で(・)さ(・)え(・)噂は立てられているのだ。これ以上生活に支障が出そうな事は控えたい。となると貴方から帰りたいと思わせる事をさせれば良い。

 

 「分かりました。貴方の事を雇います」

 

 そう告げると外から喜ぶ声が。然し条件として食事、風呂以外は出さない。賃金も一切だ。それでいて少しでも命令に逆らう事も禁止する。それからもエレステイラ有利の条件を告げて、それを承諾した貴方は此処で働く事になったのだ。

 

 

 

 

 「遅い!もう何時だと思ってるの!?」

 

 朝早く。朝日が昇る前に貴方は叩き起こされる。朝練としてエレステイラは早く起きる。その時にまだ目を覚ましていない貴方を起こしに来たのだ。

 罰として容赦無く張り手が飛ぶ。貴方は謝罪の言葉を述べながら、用意された服へと袖を通した。

 

 「不味い…何、これは?」

 「ス、スクランブルエッグです…」

 「次もこんな料理を出したら罰を増やすわ」

 「も…申し訳ありません…でした…」

 

 料理なんてものは男飯くらいしか経験は無い。張り手以上の罰を食らい、貴方は体をふらつかせる。

 

 「此処までは掃除しろと言った筈だけど?」

 

 朝から夕方までエレステイラが出掛けている間。掃除洗濯。夕食の準備と休まる暇はない。掃除は勿論1人では手が回らない。その為1日のノルマみたいなものが決められているが、今日はその半分も貴方はこなせなかった。

 

 「執事!着替えが無いわ!」

 「執事!この貧相な夕食は何!?」

 「執事!呼べは直ぐに来なさい!」

 

 ミスをしては罰を受ける。ミスをしては罰を受ける。1日目だけでどれだけ叱咤と罰を受けたか。明日も早く起きなければいけない。然し夜に呼び出されれば執事として馳せ参ずるのは当然。

 エレステイラに何度も呼び出され、結局睡眠は取れなかった。

 

 次の日は起こされず朝食が終わり出掛ける前くらいに目を覚ました。使えないと罰すら与えられず、去って行ったエレステイラの姿が頭に残る。

 

 「…ま、最低限かしら」

 

 それからは死に物狂いでノルマをこなした。時間ギリギリにはなったが今日はお叱りを受けない。その分夕食は疎かになってしまったのは反省点だ。

 

 「執事、物音が五月蝿いわ。見てきて」

 「畏まりました」

 

 深夜に呼び出され向かう。扉越しに会話をし、命令された場所へと様子を見に行く。

 物音がする場所へと足を運ぶと、其処には鼠が数匹。しっしと払い除けるとあちこちに散らばっていった。

 

 「成程、鼠だったのね。最近見掛けるし猫でも飼った方が良いのかしら…」

 

 小さな出来事を解決しつつ、今日の夜を終えた。

 

 「猫を飼います。これからはこの子の世話もするように」

 「ハッ」

 

 今日は何とか起床は出来た。眠いが朝食を作り、エレステイラに提供する。変わらず不味いと言われて罰は受けたが少し慣れつつある自分が居る。

 ノルマを何とかこなし、帰って来たエレステイラを迎えると、その手には小さな白猫が抱えられていた。鼠係りとして就職した子猫だ。

 新たな住人が増えても日々の忙しさは変わらない。掃除や洗濯は慣れればマシにはなるが、エレステイラ好みの料理が中々難しい。下手くそ、不味い以外の評価は貰った事がない。

 

 「にゃっ」

 

 何度目かの失敗作をリゼット。白猫のリゼットに名前は決まった。命名はエレステイラ様からだ。風呂に入れて首輪を着ければ上品な見た目をしている。心做しか彼女が来てから少しはエレステイラ様の対応も柔らかくなった気がする。変わらず体罰は受けるが。

 

 「みゃあ…」

 

 ご飯を食べて眠くなったのか近くの棚の上で眠りに就いた。貴方は今日も罰を受けない為に掃除や洗濯を手早く終わらせ、夕食の準備に移らなければいけない。やる事が多い。

 

 

 

 

 そんな生活が2ヶ月は続いた。途中疲れから何度かぶっ倒れた事はあるが。その時は休みを貰える。執事ながら情けないがエレステイラ様には料理を差し入れて貰い、猫の世話までさせてしまった。

 

 「別に良いわ。貴方があまり使えないのは知っていますから」

 「にゃ〜…」

 「…可愛い子ね」

 

 未だに執事としては情けない判定は受けるが、罰を受ける事は少なくなった。食事もこの前に不味くはないと評価を戴き成長を感じられる。

 少し大きくなったリゼットと共に貴方はエレステイラ邸での生活を送っていた。

 

 「…まだ、帰る気はないの?」

 「はい。まだ居ます」

 

 何時の日かの朝。朝食を食べ終えるとエレステイラは言った。遠回しだがこの質問は何度も受けた。その度に返す言葉も変わらない。

 そう、と呟く彼女の顔には少し呆れた様な色と、何処か安心した様な色が混ざる。

 

 「…私にはメイドが居ました。幼い頃に顔を合わせてから、それからずっと一緒の」

 「そうなのですか」

 「ええ、そうなの」

 

 最近はポツリポツリと、エレステイラから身の上話を聞く事がある。断片的で時系列はバラバラ。繋ぎ合わせる必要はあるが、少しづつ彼女の事情が分かる。

 

 「彼女は優秀でした。貴方とはまるで違いますね」

 「申し訳ありません」

 「いえ、彼女は彼女。貴方は貴方ですから其処までは気にしてません」

 

 出て来た情報を整理する。龍宮巳エレステイラは裕福な家の出だ。幼い頃に専属のメイドを付けられるくらいには。

 年上だったが其処まで差はなく、幼馴染の様に育ったと言う。名前はドロセラ。紫色の髪をした女の子だったらしい。

 

 「お嬢様。お目覚めになりましたか?」

 「ドロセラ…?…此処は何処?」

 「申し訳ありません。私にもとんと分からず。ですが日本でないことは確かかと」

 

 2人は気付くとこの世界に居た。篠宮結華と違うのは友と呼べる相手が居た事。少なくともエレステイラはそう思っていた。

 

 「お嬢様。食事で御座います」

 「ありがとうドロセラ。貴方が居て助かったわ」

 「…恐悦至極」

 

 ドロセラには才があった。闇、火の魔法を扱える素養が。その力で生き物を狩りつつ、2人は人が居る場所を目指した。この時エレステイラには力が無く、ドロセラ頼りの生活であったとか。

 

 「見て見てドロセラ!私も使えるみたいよ!」

 「……そう…ですか。…流石です、お嬢様」

 「これからは私もドロセラを手伝うわ!」

 

 その関係が変わったのはエレステイラが雷魔法が扱えるのが分かった辺り。無事に人が居る街へと辿り着きはしたが、身分無き彼女達は安定した職には就けない。故に力を使い金銭を稼ぐ職に就くしか無かったのだ。

 その時にエレステイラは魔法を扱い始め、ドロセラと並び立つ様になった。

 

 「生活も安定してきたわね。これで帰る手立ても探せるかしら」

 「お嬢様はこの世界でも多才なご様子。私めは感服致しました」

 「ふふ、ドロセラが居るから頑張れるのよ?」

 「…有難きお言葉」

 

 

 

 

 「思えばこの時期が一番幸せだったかもしれません。ドロセラには思う所はあったでしょうが、お互いがお互いの為に行動出来ていた。そんな時でした」

 「みゃう…?」

 「…リゼット、こっちに来なさいな」

 「みゃ」

 

 今日のエレステイラ様は妙に多弁だ。仕事も無いのか朝からのんびりと椅子に座り、自分の前でポツリポツリと話をしている。

 

 「それが変わったのが彼が来てからでした。先に言っておきますが彼には非はありません。ただ、そう間が悪かったのでしょうね…」

 

 エレステイラとドロセラは2人だった。それは異世界に来てからも同じ。何方も力があり才能があった。2人で暮らしていく分には問題は無かったのだ。

 しかしそれでも手が足りない時とは往々にあるもの。金銭、実力、その2つが一定に達した時に彼女達は1人の青年を仲間に加えた。

 

 誠実で穏やかな、それでいて才能に満ち溢れた青年。荷物持ちだった始めからぐんぐんと力を伸ばしていき、やがてはパーティーのメンバーとして、1人の人間として頼る時も増えた。

 異世界に来て初めての隣人が彼だったのだ。

 

 まだ大人になってないエレステイラは少しづつだが誠実な彼に惹かれていた。その気持ちが何なのかは理解していなかったが、振り返れば想っていたのだろうと分かる気持ち。

 

 「………」

 

 だが、不運だったのはその気持ちをドロセラも抱えていた事だった。エレステイラよりも年上故に、ドロセラは自身の気持ちを深く理解していた。それが悲劇の第一歩目だった。

 

 ドロセラに取って龍宮巳エレステイラとはコンプレックスを刺激される存在だった。初めて会った時にはまだ純粋な気持ちを抱いていた。しかし直ぐ隣に自身の上位互換が居る生活は苦痛の一言。

 美しさ。利発さ。運動神経まで全てが上。幸い同学年ではないから、直接比べられる事は無かったが、その年齢の時の成績や振る舞いは、自身の時とは比べ物にならないのはドロセラ自身が理解している。

 

 「メイドさんも綺麗だけどエレステイラさんだよなーやっぱ」

 「可愛いお嬢様で良かったね、ドロセラ!」

 「ドロセラ、エレステイラさんって何が好きなの?」

 

 エレステイラ。エレステイラ。エレステイラ。何処に言っても比べられるのは嫌だ。不快だ。私はドロセラだ。エレステイラの添え物なんかじゃないんだ。

 

 「ドロセラ…どうすれば良いの…?」

 「お嬢様。私にお任せください」

 

 だから戸惑いはしたが始めドロセラは歓喜していた。芽生えた魔法への才能。生まれて初めてエレステイラお嬢様に勝った。そんな分野が出来た。何よりも非力で頼る者が自分だけのお嬢様に暗い愉悦を覚えた。

 自分の助けが無ければ生きられない。自分の一存で決まる命が心地良かったのだ。

 

 「見て、ドロセラ!」

 

 だから結局は上回られた時に絶望した。どう足掻いても勝てない運命にあるんだ。エレステイラという存在には未来永劫勝てないのだと。

 そんな絶望の中で出会ったのが彼である。エレステイラのメイドドロセラではなく、ただのドロセラとして見てくれる彼。そんな彼に自然とドロセラは惹かれていった。

 

 そして、その想いもエレステイラが抱き始めているのも知った。

 

 

 

 

 「全部終わってから知りました。とは言えドロセラはもういません。その全てを知った訳ではありませんが、大凡はです」

 

 禁忌の魔法。どの属性にも禁じられた魔法はある。

 ドロセラが手を伸ばしたのはその魔法であった。何処で手に入れたのかは最早分からない。だがその魔法のせいでエレステイラの顔はこうなったと言う。

 

 「お嬢様。あちらに不審な輩が…」

 「分かったわ。少し見に行きます」

 

 最も信頼する相手ドロセラ。彼女だけが同じ世界の出身と言う事も相まり、エレステイラからの信頼は揺るぎない物となる。さすれば嘘の報告も容易く信じ、2人だけの状況もこの通り。

 

 「…反応は感じませんが、何処で見たのですか?ドロセラ」

 「はい、確か…」

 

 既に手には黒い炎が纏わりついている。それに気付かずエレステイラは索敵を続けた。あまりにも自然に、ドロセラに掛けられた声に振り向くと、その手はエレステイラの顔へと触れる。

 

 「────!!??」

 「ハハ…ハハハハ…!」

 

 声にならない叫び。顔からはジュッと嫌な音が聞こえる。

 顔を掴まれて身悶えするエレステイラを、ドロセラは狂った笑みで掴み続けた。

 

 「ガッ…!?」

 「熱い…!熱いよぉ…!」

 

 無意識。レイピアに雷を纏わせた一撃。それは寸分違わずドロセラの体を切り裂いた。大量の血を流しながら、ドロセラは地面へと倒れる。

 悶える声を出しながら、エレステイラは立っている。声すら出せない。そんな状態でドロセラは倒れている。

 そんな時に、彼は現れてしまった。

 

 仕込みだったのか偶然なのかは知らない。今でもだ。

 ただ最悪の場面で来たのには間違い無い。彼は動揺しながら2人を見る。この時に、ドロセラの頭には悪魔の囁きが聞こえたのだ。

 

 「エリィ…どうして…?」

 「───」

 

 今までそう呼んでと言ったのに、一度も呼ばなかった愛称。その名前と共にドロセラは呪いを残していった。悲しげな表情、涙を流す姿は何方が悪人かを彼に判断させてしまった。

 

 「ま、待っ──」

 

 そのまま事切れたドロセラを抱え、彼は立ち去ろうとする。呼び止めよう、真実を伝えようとしても彼の向けた瞳が、それを許さない事を察した。

 好きだった人。信頼する友にして従者。この日エレステイラは全てを無くした。

 

 

 

 

 「それからは街に帰ると従者殺しの噂が流れていましたわ。果てには虐待までしていたという噂まで。人の噂とは怖いものですね」

 「みぅ」

 

 優しくリゼットを撫でながらエレステイラ様は語る。

 彼と亡くなったドロセラの行方は知らない。探す気も起きないと言った。その街からは出てこの街まで引っ越しては来たが、それでも噂は何処からか入って来たらしい。

 幸い真偽不明の噂として扱われているが、仮面の下の顔。従者殺しの噂まで広まると自然と執事やメイド志望は訪れなかった。

 

 「私の話は此処までです。執事、貴方も私を裏切りますか?」

 「裏切りません」

 「ふっ…口では何とでも言えますが、まあ良いですわ」

 

 ドロリとした濁った瞳。心の中で人を信じ切れない、そんな女性が彼女、龍宮巳エレステイラだ。

 貴方の言葉がどれだけ届いたのかは分からない。今も着けられた仮面は心の壁そのものに思えた。せめて、貴方は近くに寄り、その手を握り続けた。

 

 「馴れ馴れしいこと」

 「申し訳ありません」

 

 振り払われは…しなかった。

 

 

 

 

 「…もっと近くに寄りなさい」

 「分かりました」

 

 その日からだった。夜、眠る時は部屋に呼ばれる様になったのは。直ぐ横には仮面を着けたままのお嬢様の姿がある。

 近くにはリゼットが丸まっている。貴方はエレステイラに腕を抱かれながら眠りに就いた。

 

 (…もう朝?)

 

 エレステイラは夜目が覚める事が多い。夢の内容。そういう体質からだ。だが貴方を寝室に呼んでからは寝る時間が増えた様に思う。今も貴方が先に起きるまで、すやすやと寝息を立てていたから。

 

 「にゃう」

 「おいでなさい、リゼット」

 

 少し寂しい気持ちは2人目の同居人に補って貰う。温かく体温のある感覚が再びの眠りを誘った。

 

 「………」

 「………」

 

 その日の夜はカチャリと音がした。何かを外す音。貴方は目を開けずにそのまま眠る。横に来た気配はそんな貴方を見てから、傍に寄り添った。

 

 

 

 

 「濡れタオルとお飲み物です」

 「…気が利く様になったわね」

 

 朝の訓練を終えると、出迎えた貴方がタオルを渡す。

 汗を拭くため仮面を外すと、顔に付いた汚れを優しく拭いた。今ではよく見るその素顔に、貴方は一切驚かずに手に持つドリンクを差し出す。

 冷た過ぎない温度。何度も怒られたせいか叱責は無い。

 

 「朝食は出来ているかしら」

 「先程出来上がりました」

 「そう、なら頂くわ」

 

 仮面は着け直さない。そのまま朝食がある部屋まで歩くと、貴方に作られた食事を口に運ぶ。

 静かな空間に食器の音だけがする。前までは叱咤と罰の音が響いたのに変わるものだ。

 

 「普通、ご馳走様でした」

 「精進します」

 

 食事を終えると服を着替えて仮面を着ける。外に出る時は変わらず装着するのだ。

 愛用のレイピア。鎧も着終えて更衣室から出て行く。

 

 「留守は任せますわ」

 「いってらっしゃいませ」

 「みゃ」

 「行ってきますね、リゼット」

 

 抱えたリゼットに軽く頭を撫でて。2人に見送られエレステイラは屋敷を後にする。これが最近のルーティンだ。

 

 「背中を頼みますわ」

 「…失礼します」

 

 帰って来ると湯浴みに向かう。その途中で貴方を呼ぶと、白い背中を見せて泡立つタオルを手渡した。背中を傷付けない様に優しく、それでいて手早く動かす。ノロノロしてはまた叱られてしまう。

 お嬢様の背中に少し気を取られるが、それは意思で封殺して留める。失礼があってはいけない。

 

 「執事」

 「はい、何でしょうか」

 「私は、醜いかしら?」

 

 ふと、聞かれた質問に手が止まる。何かがあったのだろうか。いや、今はそんな事を気にする場合ではない。答えるのだ貴方の言葉で。

 

 「それでも、お嬢様は美しいですよ」

 「……答えになってないのだけれど?」

 

 ただ思う事を伝える。不満そうな声は聞こえたが、それ以上何かは言われなかった。用が済むと、貴方は浴室から姿を消した。

 

 

 

 

 

 「…貴方は何時か帰るのかしら?」

 「帰ります。ですがその時はお嬢様も一緒です」

 

 夜。同じ天井を見上げながら2人は言葉を交わす。

 帰ると聞いた後は眉を顰めたが、貴方の意思を聞いてからはそれも緩んだ。

 

 「こんな顔じゃ、帰っても辛いだけだわ」

 「いや、そうとも限りませんよ」

 「?」

 

 貴方はそう言えば話していなかった事を告げる。聞かれもせず、自分から言うのもとズルズル続いた隠し事である。

 それを聞くと、エレステイラから驚いた様な気配がする。

 

 「でも…もし治らなかったら…その時は貴方は傍に居てくれる?」

 「勿論です」

 「……そう」

 

 ムクッと上体が起き上がる。その上体は貴方の上に跨ると、顔に顔を寄せてきた。

 

 「…この顔でも?」

 「…何を今更」

 

 エレステイラの腰を抱き寄せると、貴方は彼女の額へとキスをした。

 

 「…したいんだけど、良いかしら?」

 「………勿論です」

 「何、今の間」

 「いや、その…少し思い出した相手が居て…」

 

 恋人までは行ってないが、それに近い関係性の女性が居る。エレステイラを抱かないという選択肢は無いが、申し訳無さは感じるのだ。

 

 「……ふーん、まあ良いわ。今は私を抱きなさい」

 「畏まりました」

 

 ムッとした表情。雰囲気。そんなお嬢様へと顔を近づける。触れ合うのは唇。お嬢様のは少しガサガサしているが。それでも愛らしい唇だ。

 

 「可愛いですよ、お嬢様」

 「…そういう事言わなくて良いから」

 

 思う気持ちをそのままに。けれど顔を逸らしてエレステイラはその言葉を真っ直ぐには受け取らない。

 その後も唇を合わせ、貴方から舌を入れるとビクッとエレステイラは体を震わせた。しかし貴方からの抱擁に安心したのか、舌を拒む事は無い。

 

 「ちゅ…ちゅる……触って良いわ……んっ…!」

 

 エレステイラの胸へと手を伸ばす。片手で豊満な胸を掴むと、揉んでいく。収まりきらない暴力的な大きさ。魅力的な乳房の突起。其処を人差し指で何回も小刻みに弾いていく。

 

 「んっ、んっ、あっ…!!」

 

 段々硬くなっていく突起を今度は指で挟み。グリグリと掴みながら捏ねる。ビクッ、ビクッと快感の度に跳ねる体が可愛らしい。それを言うと軽く頭を叩かれたが。優しい暴力である。

 

 「はぁ…!んん…っ!」

 

 音を立てながらエレステイラの乳首を吸う。舌でコロコロと転がすと、強く頭を抱き締められる。勃起した肉棒は彼女の太ももに当たり、エレステイラは意識したからか頬を赤らめて快感に身悶えている。

 

 「んん〜〜〜っ……!!?」

 

 体を仰け反らせて彼女は絶頂する。戦うのとはまた別の筋肉を使う。少し慣れているのが気に食わないが今は自分の物だ。ならば良いかと絶頂の余韻を感じながら貴方を抱く。

 

 「しょ、処女膜は無いと思うわ。…多分切れたから」

 「じゃあ自分が始めてですね。嬉しいです、お嬢様の様な綺麗な人となんて」

 「ば、馬鹿…!」

 

 今度はエレステイラを下にし、彼女の秘部を指で弄る。

 既に準備は済んでいる。糸を引いた様子を見せると、エレステイラは恥ずかしそうだ。先端を彼女の入り口に当てると、歯の浮いた台詞を言いながら少しづつ挿入していく。

 口では嫌がるがこういう物言いは嫌いではないのか、奥に進んでいく最中。台詞を言う度に中はきゅうっと締め付けてくる。

 

 「お嬢様の中にずっと居たいです。それくらい気持ちいいですよ」

 「そ、そうなの…?」

 「はい」

 

 奥まで到達する。言った通りに妨害は無かった。離さないとばかりに絡み付いてくる中も気持ちが良い。

 額、頬、唇とキスを落としていき。挿入直後はお嬢様を抱き締めて褒めていく。人への不信感が強いお嬢様はこのくらいは褒めてあげないとだ。

 

 「動いて…!」

 「お嬢様…!」

 「名前…今は名前で呼んで!」

 「エレステイラ…!」

 

 名前を呼ぶと締りが急に良くなる。その状態で後ろに引いては前に。吸い付いてくる中を引き抜きながらピストンを行う。

 

 「執事、執事…!」

 「エレステイラ…出すぞ…!」

 ──ビュルル!

 

 先程とは比べ物にならないイキ様をエレステイラは見せる。腰を足でホールドして、首へと腕を回して引き寄せる。

 キスをしながら中出しをされたエレステイラは、幸福の絶頂を堪能した。

 

 「執事、執事!」

 「エ、エレステイラ?」

 「エリィって呼んで…!」

 

 中に貴方の種を感じると、エレステイラの理性が切れたのか貴方を押し倒す。そのまま貴方に上から抱き着き、腰を上下に振り下ろす。

 パチュン!パチュン!と2人の液が混ざり、交わる音が部屋には響く。それに我関せずと眠るリゼットだけが観客であった。

 

 「ふふっ、執事に沢山勇気を注いで貰ったわ」

 「…一緒に来てくれますか?エリィ様」

 「ええ、貴方が行く場所が私の場所だわ。ついて行ってあげる」

 

 ピロートーク。貴方の上に繋がったまま、エリィは貴方に甘える。例えこの顔が変わらなくても、この人と一緒ならば生きていこうと思える。そんな静かな決意と共に貴方へと誓いのキスをした。

 

 

 

 

 「リゼット、貴方も来るでしょう?」

 「みゃ!」

 

 荷物は少ない。愛用のレイピアと鎧は持っていきたいとのこと。何時もの戦闘衣装を着て、片手は貴方と手を繋ぎ合わせる。もう片方にはリゼットが抱かれている。貴方が残りの荷物を抱え、出現した穴の中へと2人と一匹は入って行った。

 

 

 

 

 

 目が覚める。恐らく前の様に若返った姿をエリィはしているだろう。そう言えば具体的な年齢は聞かなかったな。高校生くらいだろうかと手の先を見る。

 

 「みゃあ…?」

 「あら…リゼット縮んだの?あなた」

 「」

 

 見えたのは整い過ぎたように見える顔付き。まだあどけなさが残り、しかし将来は美人になるだろうと分かるそんな容姿。蒼い瞳がパチリと開かれ、腕に抱いた子猫の姿をエリィは先ずは見た。

 

 「執事?…え…これって…」

 「…恐らく、元に戻ったかと」

 「…執事!!」

 

 予想以上に幼い体躯だが、それは一旦呑み込む。鏡のある部屋まで連れて行くと、エリィは大きく目を見開いて、ぺたぺたと顔を触った。

 抱き着いて来るエリィを抱き返す。

 

 「執事、執事執事執事〜〜……!!!」

 「みゃ?」

 「ん?リゼットも来るか?」

 

 グリグリと顔をお腹に埋めるエリィ。近くに来たリゼットに手を伸ばすと、ペロペロとその手を舐めてくれた。

 …さて、そろそろ聞きたい事を聞いておくか。

 

 「…お嬢様?」

 「なに…?」

 「お嬢様って何歳の時に転移しましたか…?」

 「んー……?」

 

 1〇歳だわと言われた時に、笑顔が引き攣る。〇学生かぁ…。小よりは上でもアウトだよなぁ。

 しかしその割には感じる。年齢にしてはかなりのふくよかさを。

 

 「執事!お慕いしていますわ!」

 「みゃ!」

 

 電波が繋がったスマホには、既読がつかない貴方へのメッセージが一気に届いたとか。




〇学2年生だって。ドロセラさんは高校2年生くらいだよ。
ヒロイン増えたからこれで修羅場書けますね。彼君は別に設定しなくて良いかと名前はつけませんでした。

それとエレステイラさんは雷魔法が一番得手なだけで他の魔法も使えない訳では無いです。

追記
アンケートにご回答戴いた方はありがとうございます。今回のお話に関しては別ルートとして扱います。前書きにも書いた通りに別ルートと書かれていたら今回の続き。話数のみならばこのルートとは別のお話です。今の所は2つのお話とも此処に投稿します。何方のお話かはタイトルから判別をお願いします。
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