とあるセフレたちの週末 〜繋がりっぱなし交尾で貪りあう二泊三日間〜 作:若菜はかり
「おおぉ……っ」
猛り狂った己の分身が生膣にすっかり包み込まれる。まるでそうあるのが当然かのように俺たちの凹凸はぴったりと嵌りあい、今まさに溶け合おうとしていた。
その至福としか言い表せられない感覚に、俺の喉奥からは獣じみたため息が零れた。
反射的に背中が反り、全身のあらゆる筋肉がヒクつく。それでも顎だけ引いて視線を落とせば、一分の隙間もなく繋がっている下腹部が見えた。
「あはぁ……亮太……っ」
「真衣……うっ」
俺たちは互いの名を呼び、自然と視線を絡め合う。
それ以上の言葉はなかったが、元より必要なかっただろう。はっきりとした声にならないだけで、相手の思うところは十分すぎるほどに伝わっていたからだ。
(――気持ちいい)
ただ、それだけ。
単純ゆえに圧倒的。しかし不思議にも、直に触れ合った生身の性器同士は快楽よりもむしろ精神的な満足をもたらしてくれた。その愉悦に思考のすべては焼け尽き、剥き出しになった本能さえ心地よく蕩かされる。
「……動くぞ。いいな?」
「うんっ、早く……あっ」
やっとの思いで絞り出せた言葉も性急で、ムードの欠片すらなかった。
けれども、そんなことが気にならないくらいに俺たち二人は飢えていた。
逸る手つきで肉付きのいい腰を掴み、じっくりと弓を引き絞るように腰を引く。
それだけで呆けてしまうくらい気持ちが良かった。どこまでも吸い付いてくる膣壁が肉棒を甘く擦り上げ、射精欲求と次なる快楽への期待を否が応でも引き上げた。
「ちっ……この、欲しがり屋め……っ」
「ひっ、あんっ……!」
自分に喝を入れるように声を張り、俺は腰を思いきり打ちつけた。
パァンっと高い音を残して、衝撃が結合部から真衣の全身へと広がっていく。薄い腹筋が浮き、膝を持っていた手が離れる。次いで豊満な両乳房が絡み合うように弾んだのは、彼女の口から咽ぶような嬌声が溢れるのとほぼ同時だった。
その声に、その姿に、ひどくそそられる。
そして何よりも、たった一突きで総身が打ち震えるほど甘美な雌肉に俺は味を占めた。
「あぁ……真衣の中、すげぇ……っ」
一瞬意識が遠のき、思わず感嘆の声さえ漏れる。
この蜜肉の中でもっとペニスを扱きたい。
膨らみきった亀頭で、子種を欲しがる子宮口を突きまくりたい。
彼女が褒めてくれたカリ首で、柔襞を余すところなく掻き回してやりたい。
そうして真衣を散々イカせた末に、興奮で煮詰まった精液を膣奥で吐き出してやるのだ。
きっと素晴らしく気持ちがいいことだろう。
俺はそんな想像ばかりをたくましくして、肉欲の赴くままに腰を遣った。
「あぁっ、すご、激しっ……あっ、やっ、あっ、あっ!」
仰け反り喘ぐ真衣の両手が俺の下腹部、そして自らの腰を掴む俺の手へとせわしなく動き回った。やがて後ろ手に枕を掴むと、布地を破れんばかりに引き寄せる。
V字に折れた枕の谷間に埋もれ、彼女はとろんとした目で俺を見上げた。眉尻も目尻も下がりきり、はしたなく口も半開きにして、まるで盛りのついた雌犬のような息遣いだ。
俺はそんな彼女の代わりにその両脚を広げてやると、さらにのしかかるように身体を前傾させた。桃尻がベッドから浮くほどに持ち上がり、ほとんど二つ折りと言ってもいい体勢。だが、柔軟な真衣の肢体はこんな無茶な体位さえ受け入れてくれる。
「はぁ、あぁっ……これ、深い……おちんぽ、一番奥まで入ってきちゃってるぅ……」
俺の叩きつけるようなピストンが女体を激しく揺さぶり、双丘はまるでプリンのように弾む。そんな中で聞こえたのは、たまらなく嬉しそうな彼女の声音だった。
「あっ、んぅ……亮太、すごいよぉ……今日はもう何回も出してるのに、今が一番おっきいかも……それにこんなお猿さんみたいに腰振っちゃって……そんなに私に中出ししたいんだ……んっ、あぁんっ!」
「ったく。こんなに喘がされてるくせに、口先だけは余裕たっぷりだな」
そう言いながら一旦腰を落ち着かせ、休憩がてら円を描くように膣奥を突き回した。
不意な責め方の変化に、真衣はおとがいを上げ、「ひっ、いぃ……っ!」と絞り出すような声とともに身をすくめる。その姿に俺はほくそ笑むと、また往復運動を再開して、今度は彼女のポルチオから腹側壁にかけてを抉り上げた。
「ひぁっ、やっ、だめぇ……それ、気持ち良すぎる……感じやすいとこばっかり擦らないで……おまんこ馬鹿になっちゃうからぁ……っ」
「なっちゃうじゃなくて、もうなってんだろうが。さっきからマン肉ウネつかせて、ペニスが抜けないくらいに締めつけてきてるの、わかってるんだからな? しかも無理矢理犯されるような格好にされて、文句の一つも言いやしない」
「あんっ、あんっ、あんっ……! あ、いや……イク、私もうイっちゃ……っ」
しなやかな脚が絶頂に備えて爪先までピンと強張る。それを見てぐっと腰を止めれば、頂上目前で不完全燃焼を強いられた女体が、やり場のなさを表すように虚しくくねった。
「ははっ。『また寸止め?』って顔だな」
「……わかってるならやらないでよ、馬鹿」
「悪い悪い」
脚から手を放し、機嫌を取るように真衣の髪を撫でる。一方、自由になった彼女の脚は俺の腰に絡みつくと、抗議するように踵を突き立ててきた。
「あんなに腰が引けてたくせに、一度入れちゃえばすぐ強気になっちゃうんだから」
「それも悪かったって。でも、もし俺が誘われてすぐその気になる男だったら、真衣だってこんな提案しなかっただろ?」
「……まあ、そうだけど」
染めていてもほとんど痛みのない、艶やかな髪の毛が指の間をすり抜けていく。
その手触りを楽しんでいると、仕方ないとでも言うように真衣は大きくため息をついた。
「なら、お互いそろそろ素直になろっか」
「素直?」
「こうやって初めて生でしてみた感想。教えてよ、せっかくだし」
「感想って……後じゃダメか? 今は腰振るので忙しいんだが」
寸止めの際に腰は止めていたのだが、思い出したようにピストンを再開する。
真衣のほどけた唇からは再びよがり声が出るようになった。とはいえ、その目はやはり俺をじっと見据えたままだ。
「んぅっ……ねぇ、言ってよ。お願い」
「そんなこと言われたってなぁ……」
今さら勿体ぶるようなことではないし、わざと焦らしているつもりもない。ただ些かの気恥ずかしさがあって、俺はしばらく言葉に迷った。
すると、そんな俺の様子に業を煮やしてか、
「だったらいいよ。私から先に言うから」
と、真衣は口走った。
「……正直言うとね、本当は少し怖かったんだ。薬飲まなかったら妊娠しちゃうかもっていうのは当然なんだけど、男の人の精液を直接注がれること自体が生理的にっていうか」
「えっ?」
かつてのトラウマは乗り越えたとはいえ、自分が想像していた以上に不安だったのか。
あるいは、初めてを男に委ねる女性の気持ちとは得てしてそんなものなのか。
そのあたりの心象は、デリカシーに欠ける俺のような人間にはイマイチ判断がつかない。ただそれでも、真衣が俺を求めてくれたことだけははっきりとわかった。
「なのに頑張ってくれたんだな。ありがとう。……でも、もしもまだ怖いんなら、無理しなくたっていいんだぞ?」
「ふふっ。それ、腰動かしながら言う? 全然説得力ないんだけど」
「いや、それは……すまん」
口では殊勝に謝りつつも、下半身の方はまったく我慢が効いていない。それもこれも真衣の膣壺が具合良すぎるせいであるのだが、当の本人は愉快そうに微笑んでいる。
「冗談だって。本気にしすぎ。……まあ、多少不安だったのは確かなんだけど、それ以上に期待もしてたかな。亮太のえぐいおちんちんでお腹の中掻き混ぜられて、あんなに濃厚で粘っこいザーメン、ドピュドピュって吐き出されちゃったらって。もしかしたら、中に出されるのが癖になっちゃうんじゃないかっていう逆の怖さもあった」
見目麗しい真衣が双眸を細め、うっとりと唇を舐める。その身の毛もよだつほど妖艶な顔つきに、俺はつい「それで期待通りだったか?」と尋ねていた。
「期待通りどころか想像以上だったよ。亮太の生ちんぽ、すっごくゴツゴツしてて、入れてもらってるだけでお腹の奥が溶けちゃうみたいに熱くなるの。その上、いつも以上にがっついてくれるんだから、もう最高。さっきだって、本当はアレだけで深イキしちゃいそうだったんだからね」
淫らな表情で生ハメの感想を吐露しつつ、先ほどの快感を思い出していたのだろうか。彼女の膣壁は盛んにくねり、緩やかに前後する俺の肉棒をきゅうきゅうと締めつける。
もっと速く動いて。もっと奥まで突いて。
まるでそう誘惑するように、結合部からも粘着質な水音が鳴る。
それでも俺がまだ迷っているとみると、彼女は頬を染めながら声をひそめた。
「……こんなこと言うと、また変態だって呆れられちゃうかもだけどさ。亮太に生で入れてもらった瞬間、思ったんだ。『ああ、私はこれからメスにされちゃうんだ』って。『いつもは王子様なんて言われていい気になってても、圧倒的に強いオスに犯されたらエッチなメスの本性隠せなくなっちゃう』って。……ふふっ、なんかドMっぽいよね、これ?」
すっかり俺の腰に両脚を絡め、真衣はハスキーボイスで淫乱に囁く。
鼓膜を震わすそのひどく甘やかな声音に、俺の脳味噌はガツンとやられた。
眩暈がするほどの幸福感と天にも昇るような充足感。それらが津波のように押し寄せ、すべての迷いを洗い流した後、残った衝動だけが燃え盛る烈火のごとく全身を熱くする。
「はっ。言うに事欠いてメス扱いされたいだなんて、お前も桁外れの変態だな」
「あは、だよねぇ」
「……けど、まあいいぜ。俺が叶えてやるよ。その願望」
「え?」
きょとんとする真衣。その髪を梳き、手は流れのまま重そうに揺れる美巨乳を鷲掴む。
「今夜はお前を一晩中犯しぬいてやるってこと。それで、もう種付け交尾じゃないと満足できない身体にしてやる。途中でやめろなんて聞かねえから覚悟しろよ?」
「……っ!」
笑みを伴った不敵な宣言に、彼女が息を呑む音が聞こえた。
それとほぼ同時に肉棒を咥え込んだ膣襞がきゅんと震える。まるで期待と不安が相半ばする心境を伝えてくれるようで、その素直さが何とも可愛らしい。
「……へえ、そっか。じゃあ、私も頑張ってお相手しないといけないね。今夜のオス猿さんは、いつにも増して狂暴みたいだから」
「はっ、せいぜい言ってろ。お前だってメス犬みたいに発情してるくせに。滅茶苦茶に喘がせてやるから、俺がイク前に失神なんてすんなよな」
視線を絡め合わせ、憎まれ口を叩きあう。
いつもと同じようなコミュニケーション。
けれども、やっぱり言葉の裏に籠る熱だけはどこか違った。
「んっ……あっ、いや……亮太の、また太くなった……それに腰の動き、すっごくいやらしいよ……ゆっくりなのに、おまんこの中が全部掘り返されちゃいそう……っ」
真衣の長い脚にまとわりつかれながらも、長いストロークで膣の入口から最奥部までをじっくりと味わう。竿肌がザラついた肉襞に隈なく扱き上げられ、それだけで腰が溶けそうになった。まだ緩慢な速度とはいえど、油断すれば搾り取られてしまいそうだ。
もちろん彼女の方もそんな腰遣いで十分過ぎるほどに感じているようだ。切なさを帯びた喘ぎ声には、すぐにでも達してしまいそうな切迫感がある。
「もう限界みたいだな。いいんだぞ、我慢しなくて」
「うん、このまま一回イカせて……そしたら、激しく動いていいから……ひんっ!?」
ペニスを根元まで差し入れて、膣奥を亀頭でゴリゴリと削る。
それがとどめの一撃となり、真衣の細腰は大きく跳ねたくった。
「あ、イクっ、イクぅ……っ! はぁ、あああぁ……っ」
ポルチオで絶頂を極め、ほどけた唇からは吐息が長くたなびくように漏れた。大きく上下する胸元もなかなか収まらず、そのたび水風船のような双丘がぷるぷるとたわむ。
俺はそんな乱れきった真衣の姿にしばし見惚れていた。快楽の大波にさらわれて茫然自失となり、陶然とする横顔があまりにも美しかったからだろう。
すると彼女は肩で大きく息をしつつも、不思議そうな表情をこちらに向けた。
「……どうして? 動かないの?」
「いや、真衣のイキっぷりがあんまりにも良くてな。つい見惚れてた」
何も考えずに白状する。彼女の口元がふっと緩んだ。
「ダメだよ。今夜は容赦しないって言ったでしょ? 有言実行してくれなきゃ許さない」
すがるように枕にしがみついていた手が、いつしか俺の肘を掴む。腰に絡みつく脚にも力が籠り、俺を更なる濃密な営みへ誘うように甘えてきた。
――そんな彼女の期待に全力で応えてやりたい。
心の底からそう思えた俺は、下半身に今日一番の力を込めた。
「なら、ここからは手加減なしだっ!」
「ひっ、あぁんっ! 亮太……あぁ、すごいよっ……本当にケダモノみたい……っ」
獲物に襲い掛かる肉食獣のように腰を打ちつけた俺に、真衣は奇しくも同じイメージを抱いたらしい。そんな偶然の一致にさえ胸が躍り、全身の筋肉が躍動した。
パンッ、パンッ、パンッ、パンッ。
肌同士がぶつかる乾いた音と、まとわりつくような粘っこい水音。
そこに甲高い真衣のよがり声が入り混じり、部屋の中には卑猥な空気が充満する。
「あっ、ひぃっ、あぁ……ね、ねぇ亮太……私の中気持ちいい? イキたての生おまんこ、亮太のこと気持ちよくできてる……?」
「馬鹿、今さら聞くまでもないだろっ。こんな憑りつかれたみたいに腰振ってんだから、気持ちいいに決まってる。真衣のおまんこ、トロットロなくせにきつくて、その上、欲しがるように吸いついてくるんだ。最高だよ。正直に言って」
「……そう。良かったぁ……あんっ、あっ」
すっかり表情を蕩けさせながらも、真衣は嬉しそうにはにかむ。そんな微かな笑みにさえ胸の奥が騒めき、俺の腰遣いはより一層の熱を帯びた。
「真衣……なぁ、真衣……本当に出すぞ? 真衣の中に注いでやるからな……っ」
「いいよ、ちょうだい……私も亮太のザーメン、おまんこの奥に欲しい……」
性器同士が擦れ合うたびにみるみる擦り減っていく忍耐。声もかすれて情けない物言いになるが、真衣は微笑みを浮かべ、俺のすべてを受け止めるようにそう答えてくれた。
「出して、ねぇ出して……亮太の濃厚精液、ドピュドピュって私の中に……あぁっ、くぅっ……あんっ、あんっ、あぁっ!」
ないまぜとなった興奮と獣欲で頭が沸騰する。気がつけば俺たちは手を握り合い、間近に迫る高みへとひた走っていた。
「ああ。イクぞ、真衣っ。全部受け止めろよっ!」
「うん、来てっ……私も、もう……っ! あんっ、んんっ、くぅ……っ!」
忙しなく腰を打ちつける音にほとんど間断がなくなった。その代わり、ズチュッ、グチュッ、と聞くも淫らな音色が俺たちを包み込み、他の何物への注意を奪い去る。
今この世界には、俺たち二人だけ。
そんな錯覚さえ茹だった脳味噌は簡単に受け入れてしまう。
(――だったら、この際だ)
その瞬間、あまりにも自分が自由に思えた。
だからだったのだろう。ずっと押し隠していたはずの独占欲が顔を出した。
こいつは俺のモノだ、と。
だから、それが誰にでもわかるようにマーキングしてやるのだ、と。
高まりゆく射精感の中、肉幹とともに暗く醜悪な感情が膨らんでいく。俺が絶頂を迎えたのは、そんな衝動に駆られたまま、唸るように腰を叩きつけたときだった。
「くっ、出る……っ!」
「はぁああぁ……イクっ、私もイックぅ……ぁっ!」
ペニスの根元がドクンと大きく脈動し、塊のような精液が尿道を上がってきた。それはたちまち鈴口に至り、温かくて柔和な肉穴の中で思う存分に炸裂する。
「あぁ……やべぇ……っ」
互いの粘膜が隔てるものもなく密着しあったままの射精は、筆舌に尽くしがたいほどの快感だった。大言壮語したとはいえ、自分でも驚くほどに大量の精液が二度三度と迸る。
頭が蕩け、全身が蕩け、繋がった性器同士さえ溶け合ってしまいそうな心地。そして、これまでのセックスでは決して味わったことのない、安心するような満足感が胸に広がった。
「あ、あぁ……亮太の精子、熱い……それにまだビュクビュクって跳ねてるのわかる……こんなの、私の子宮が溺れちゃうよ……ん、くふぅん……っ」
オーガズムの衝撃を受け止めるように、ぎゅっと身体を縮こまらせる真衣。そんな彼女もまた初めて受け止める精の奔流を胎内で味わいながら、アクメに震えているようだった。
陰茎が脈打つたびに、汗だくの裸体を艶めかしく悶えさせる。その白肌に滴り落ちる雫を見て、俺自身も知らぬ間に汗濡れになっていることを知った。
「生射精すごい……私のおまんこ、こんなに悦んじゃって…………あ、またイクっ……精液ぶっかけられて、イクの止まんなくなるぅ……っ」
収まらない膣内射精に真衣が立て続けに達し、肉壺を甘く蠢かせた。その蠕動運動が肉棒を刺激し、またドプリと子種汁を吐き出させる。結局、彼女はさらにもう一度官能を極め、それが落ち着く頃になってようやく俺の吐精も打ち止めとなった。
全力疾走のような交わりを終え、俺たちは心地よい余韻と疲労感の中、ぼんやりと見つめ合う。真衣が手を握ってくるので俺も握り返すと、どちらからともなく笑みがこぼれた。
「ふふっ、しちゃったね」
「ああ、そうだな」
まるで悪事の共犯者にでもなったように、そんな短いやりとりをした。胸がすくような達成感とスパイスのような後ろめたさが、なんとも爽快な気分にさせる。
「……暑いけど、もうちょっとこのまま繋がっていたい。ダメ?」
真衣が聞いてくる。それに俺は彼女の身体を抱き上げることで応えた。
「よいしょ……っと」
「え、あっ。これって……?」
彼女が戸惑いながらもしがみついてくれたおかげで、案外スムーズに体勢を変えられた。
対面座位。いつも二人でダラダラとセックスするとき、よく用いる体位だ。
「繋がったままがいいんだろ? それは俺も同じだからな」
「ありがと。……それに亮太のおちんちんも、まだ元気みたいだし」
「はは、やっぱバレてたか」
昨夜から散々身体を重ね、ついさっきも精根尽きるほどの射精をしたのは間違いない。だというのに真衣の言う通り、俺の肉竿は衰える気配もなく強欲にそそり立っていた。
これには我ながら驚きだ。性欲が比較的強い方とはいえ、いつもはここまでではない。
「もしかして、生でしてるから? 亮太も案外現金なところあるんだね」
「何か悪いかよ」
「ううん、全然」
経験上、真衣だって俺の体力の限界くらい把握しているはずだ。だからなのだろうか、いつも以上の精力を発揮する俺に愉快そうな表情を見せつつ、甘えるように腰を揺らし始める。
「だったら、このままもう一回しよっか。汗も流したいけど、亮太ともっと気持ちよくなってみたいし」
「なら、汗かきついでに一つ変わったことでもしてみるか」
「へ? 何を――」
意味がわからないといった面持ちの真衣を乗せたまま、俺はベッドの端まで身体を寄せた。そこから足を床に下ろし、彼女の膝裏に腕を通す形で抱えて一気に立ち上がる。
「きゃっ!? ちょ、ちょっと……!」
「おっと、暴れるなよ。一応落とさないように気をつけるけど、保証はないんだから」
「……っ! も、もう……っ」
有り余る精力に興が乗った俺が試したくなったのは、いわゆる駅弁体位だ。座位で互いの身体をじっくり味わうのもいいが、今日の俺たちにはどこか物足りなくもある。
賢明な真衣もようやくその意図に気づくと、せめて振り落とされないように俺の身体にしっかりとしがみつく。胸板に押しつけられた乳房が水餅のように潰れるが、それさえ今は気にしていられないようだ。
「じゃあ、いいな? 体力的にも長くはもたないし、最初からフルスロットルでいくぞ」
「ええっと……どうかお手柔らかに……」
「残念。それは聞けない相談だ、なっ!」
「――ひっ、ぐぅん……っ!?」
両手で鷲掴みにした臀部を軽く持ち上げ、そこから一気に落としたところにタイミングを合わせて男根を突き上げる。膣奥まで貫くような一撃には、いくら日頃淑やかな真衣とはいえど、濁った悲鳴を上げずにはいられなかった。
「あ゛ひ……っ、あ゛っ、あ゛っ、あ゛っ……!」
「うお、すっげえエロい声。そんなに奥に響くのか?」
パンパンに腫れあがった亀頭が真衣の子宮口を力強くノックしていた。それは俺自身だって感じていたが、それでも真衣の口から直接聞きたくてわざとらしく尋ねてみる。
「あ゛っ、い゛っ……だって、これっ……おまんこの奥、ハンマーで殴られてるみたいで……」
「でも、気持ち良いんだろ?」
「いや、そんなこと……んあ゛っ、う゛っ……だ、だめっ、あっ、あ゛っ……!」
真衣の腰が俺の下半身とぶつかり、バスケットボールのようにバウンドする。バスケ部員の彼女だが、まさか自分がボールのように扱われるとは夢にも思わなかっただろう。
掘削機のような抽挿のたびに、愛液と精液が混じり合った白濁液がボタボタと床に滴った。真衣が膣を力いっぱい締めるから、その流れはいつまでも止まることがない。
「いやっ、こんなのダメっ……強すぎる、おちんぽ強すぎるのぉ……っ!」
今にも泣きだしそうに絶叫しながらも、残酷なほどに身体は正直だ。視線を移せばプラプラと揺れる足の指が丸まり、足首は肌が白むほどにピンと伸び切っていた。
「そうは言いつつ本当はイキそうなくせに。このままオナホみたいに使われて、気持ちよくなりたいんだろ? いいんだぞ。俺が最後までしっかり抱えといてやるから、思いっきりイケ!」
「やだ、オナホなんて……あ゛っ、ひっ、あ゛っ、はあぁ……っ」
快楽に被虐感が重ね合わさり、背中に回った真衣の腕に段々と力が籠っていく。二つの意味で落ちまいとする指先は必死に爪を立て、じくりとする痛みを感じさせた。しかし、今の俺にはそれさえも快く、むしろ興奮を煽り立てる。
「ほら、イクんだっ! 駅弁で好き勝手犯されて、だらしないアクメ顔見せてみろっ!」
「あ゛っ、やっ、イクっ……道具みたいに使われて、私本当にイッちゃ……あっ」
断末魔のような叫び。直後、彼女は大きく仰け反った。今までずっと肩口に預けられていた顔が、その途端に露わとなる。
いつも凛として涼やかな雰囲気は、今やすっかり崩れ去っていた。
軽やかな前髪が乱れ、涙も涎も垂らして、顔全体を幼子のように真っ赤にしている。
それでもなお――いや、だからこそ真衣は美しかった。
色に乱れきった表情が可憐で、そんな彼女を心から守ってやりたいと思った。
そして――思い詰めた末の答えが出そうになった瞬間、無理をした腰が悲鳴を上げた。