※この作品はR-18です。

精神を病んで無職になった30代男が、ある日貞操逆転して爆乳爆尻美女とエロい目に遭うお話   作:じしんえる

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常識改変世界で色々な物語を思いついたため、「漫画家を目指す」だけでない他のストーリーも投稿予定です。


エロ貞操逆転世界で漫画家をやる話
第1話


 平日、昼過ぎに起きる。実家で俺はのんびりとしていた。三十代に差し掛かったけど、今は無職。仕事は辞めてしまった。パワハラ・ロジハラを受け続けたことがきっかけで、鬱を発症。度重なる復職も、全て失敗した。おかげで心療内科に通い続けるハメになった。

 

 また「働きたい」とは到底思えなかった。会社に俺の精神は十分売り渡したし、ずっと限界だった。一、二年前に全てを諦め、都会から田舎に帰った。今は貯金で食いつないでいる。底をつく不安に怯える毎日。だから何か収入は欲しいよなあ、と夢想していた。

 

 そんなわけで漫画を描き始めた。現実見てないよな、と自分でも呆れる。でも、こうした機会と状況でないと、一生好きなことに集中できないと思った。二、三年ほどやってみて、駄目だったらまた真面目に働きでもするか。とのんきに考えていた。合理的に考えたら、思考停止と言える無計画さだと分かっている。ただ、合理を求める世界はもう、前職で飽きるほど過ごした。その結果が今なのだから、自分にこれ以上鞭うっても仕方がない。

 

 そんな日々を過ごしていたら、ある日の寝起き。明らかに世界が変わったと俺は気づいた。ホラ、フニコフニオのSF短編集で主人公がビビッと感じたりだとか。「イフイフボックス」だとか。そんな感じで、とにかく理由は分からないけど、俺は気づいた。

 

 しかし、特に身の回りに変化はない。「変わった」ことは分かる。どう変わったのか?それが分からない。まずは調べてみないと。

 

 とりあえず出かけてみる。田舎なもんで、車移動が前提だ。自家用車に乗り込み、駅そばのショッピングモールに到着。なんてことはない、自分が小さい頃からある馴染みの店。だというのに、緊張で汗ばみながら入店する。

 

 店を巡ってみる。……が、特に変化なし。相変わらずパッとしないテナントばかりが並ぶ。女性向けの服屋。食品売り場。小さい雑貨屋とか本屋。生活家電がほんのお気持ちばかり売られてる。こうして改めてみると、昔と比べておもちゃ屋のスペースは減った。少子化という現実を、こんなところで思い知る。

 

 本当に世界は変わったのか?さっきまでの緊張が嘘のように、俺は期待はずれで脱力していた。それに平日昼間、いい年こいた男がブラついてるせいか、主婦たちからの視線が痛い。田舎って、すぐ他所の振る舞いに誰もが注意する。監視カメラでもないのに、余計なお世話だ。まあ昨今の治安の悪化も踏まえて、オシャレにも気を配ってない俺が怪しく見えるのも仕方ないか。いたたまれなくなったので、ろくに買い物もせずに帰る。

 

 最近だと、世界が変わったら「常識改変で、男が女にモテまくりヤリまくり!」ってのが普通なんだけど。何も都合のいいこと、起こらないんだなあ。結局、何が変わったんだ?もどかしさを抱えたまま、その日は寝た。

 

 

 漫画を描き始めて、成年・全年齢向け同人誌をそれぞれ作った。成年向けは手っ取り早く収入になるかな、と思ったから。全年齢向けは、商業誌を意識したからだ。

 

 ただ、DL販売してみたけれども、あんまり売れない。「同人バブルだ」と言われて久しいけど、やっぱり実力第一の世界だよな。俺も消費者だから分かるけど、年々描き手のレベルが上がっている。当然、読者の取り合いはより激化した。もうプロ級の実力者が参入して既に久しい。どの販売サイトも、ランキング上位は質・量ともに一線級のサークルばかりだ。漫画でも五十ページ超えが珍しくないし、CG集なら差分も含めて数百枚、だなんて桁違いな話だ。それでいて宣伝も充実。実力があることが前提という風潮を感じる。

 

 参入したばかりの初心者なんだから、あんまり上を見すぎても仕方がない。と、わかっちゃいるけどこれで稼ぎたいとなると、どうしても怯えてしまう。

 

 世間は甘くないなと思いつつ、創作の刺激を受けるために即売会に参加した。固定ファンもいないけど、だからこそ継続して頒布・活動するのが大事だ。よくある失敗話を参考にして、ほんの少しだけ本を刷った。

 

 会場に到着。いかにも年季の入った、コンクリ建ての建物。県だか市だかの催事場だったはず。

 

 そういえば、あんまり同人誌即売会に参加したことってないな。買う側として参加したのが、片手で数えられるくらい。これまで気楽に参加していたけど、サークル側として出るとなると勝手が違う。サークル参加の手続き、陳列や本の注文、宣伝(これはちっとも反応がなかったけど)。慣れた参加者の情報を参考にしつつ、四苦八苦して準備した。今のところ、やらかしはなくてホッとする。会場の割り当てられたブースに着き、荷解きを始めた。

 

 ただ意外にも、周りのサークルは女性ばかり。え、BL島に入っちゃった?やたらチラチラ見られて、肩身が狭い。でも配置を何度も確認しても、間違いなし。スタッフにも確認したけど、合っているとの回答。男性向け同人誌を女性が描くのは珍しくないけど、これじゃ場違い感がある。隣のサークル主の女性に挨拶したら、滅茶苦茶驚かれるし。前のショッピングモールといい、そんなに俺って怪しく見えるのか?風呂には毎日入ってるし、服もこまめに洗濯してるんだけど。ただ長いこと使っているから、少し服はヨレているとは思う。歯磨きも勿論、朝晩やっているし歯医者さんにも定期的に通っている。髭も剃ってるし、そこまで不潔な恰好はしてないはず。ただ、異性からこんな反応されちゃ自信無くす。俺って清潔感ないのかな……。

 

 開場してからも様子がおかしかった。参加者の大半が女性。え?本当にこのイベント、成年向けなの?BL混合だとか、女性向けという注意なんてなかったし。実際、俺含め周りのサークルのジャンルは異性愛もの。俺の偏見だろうか?今回のイベント、実は女性参加者オンリーだったり?女性向けって、暗黙の了解が多いと聞くし。でもそれならスタッフから注意なり受けるだろうし、そもそも参加自体が断られたはずだ。頭が混乱する。

 

 そしてなぜか皆、お目当てのものを買った後に俺のところにやってきた。SNSでは数か月絵を上げ続けて、やっと四桁フォロワーになった程度だ。一応宣伝もしたとはいえ、こんなに参加者がやってくるなんて異常だ。おかげで長蛇の列ができてしまった。もちろん、初参加の俺が百部超も刷るわけがない。列のかなり初めの段階で売り切れた。

 

「完売でーす!」

 

 と慣れない大声を張ったのに、列はちっとも解散しない。なんで?他のサークルさんに迷惑かかるからやめて欲しいんだけど。渡すものもないのに。

 

 でも俺への挨拶を参加者は熱心にしてくるし、握手も求められた。それどころか、写真まで。まあマスクしてるしいいか……と受け入れた。遠巻きにスマホでこちらを撮ってくる人もいた。

 

「次の新刊は買います!」

 

 と嬉しい声が多かった。コスプレして売り子をしたい、なんてありがたい声も頂いた。ただ、次にどのイベントに参加するかなんて、ちっとも決めていなかった。不安半分下心半分で、保留にさせてもらった。次回の印刷部数や売り子の謝礼を考えると、相当の資金を用意しないといけないし。

 

 変な状況にはなったけど、結果を見れば上々だ。ここまでの反応をもらえるとは思わなかった。やる気につながる。

 

 イベントが終わった後、SNSをチェックしてみると、フォロワー数が急激に増えていた。どう見ても今日の件がきっかけだ。

 

 アレ、結構トントン拍子で進むなあ?と、ここでふと察した。もしかして「俺が漫画家として大成する世界」に変わったのかも?それならこの状況も納得できる。女性ばかりだったのは、やはり分からないままだけど。今度から、注意して参加イベントを選ぼう。

 

 

 

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