※この作品はR-18です。

精神を病んで無職になった30代男が、ある日貞操逆転して爆乳爆尻美女とエロい目に遭うお話   作:じしんえる

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『エロ貞操逆転世界で定期性器健診を受けることになった話』の続編です。
これ単体でも楽しめますが、そちらも一読していただけると幸いです。


あるカウンセラーの男性患者治療事例
第18話


 このページをご覧いただきありがとうございます。『四条カウンセリング』を経営しております、院長の四条理紗です。私自身、心理士として勤めております。

 

 今回の治療事例紹介は、普段とは違い、男性患者となっております。希少な事例であり、共有することで皆様に貢献できればと考えております。

 

 患者のお名前はSさん(仮名)。年齢は三十歳。以前お勤めになられていた職場で、うつ病を患ったとのこと。原因は職場の人間関係。同僚・上司共にそりが合わなかったそうです。業務内容は個人の裁量が少なく、周りに相談もできない職場環境。日々の仕事をこなすことに精一杯で、当時は相当お辛いご経験をされたようです。何度も限界を迎えてしまい、複数回の休職まで。そこまで至りつつも、何とか働き続けようとSさんは懸命に努めました。しかし、残念なことに、最後には退職されました。

 

「これ以上耐えられない。こんなはずではなかった」───退職当時に、Sさんが漏らした言葉と伺いました。痛ましいお話です。

 

 大変心苦しいことですが、最近はSさんのように、若くして心を病む患者は珍しくありません。寧ろ二十代から発症する方、就学児でもうつ様症状を見せる患者も報告されております。

 

 うつは非常に辛い病気です。大抵、患者は希死念慮を持ちます。生きるだけで苦しい。何気なく生きる、それが非常に難しく感じられてしまうのです。そのため、残りの長い人生を真っ暗だとみなしてしまう……そんなことがよくあります。若いほど、この苦しみはさらに強くなります。できるだけ早く治ることが望ましいです。

 

 ただ、そんなSさん。実は私のもとに来院されたのは、別の理由でした。定期性器健診がきっかけで、Sさんが近隣病院に受診されたとき。その担当医師の健診で、

 

『異性のパートナーと定期的にセックスしていない』

 

 ことが明らかになったのです。

 

 これは相当な問題です。「過去、異性関係で大きな傷つき体験があったのでは」と医師は想像しました。同性愛者ではなかったため、そう予測したのも自然なことです。

 

「うつ病の経歴がある。さらに、異性関係で深い傷を負った疑いがある」。医師はそう判断し、Sさんにカウンセリングを受けてみては、と当院を紹介したのが経緯です。本人曰く、「前職の経験は結構癒えた」と自覚しているそうで、現状を特に問題だと思っていなかったそうでした。

 

 そのSさん。関わった医療従事者達から、「性格や異性への認知が古風、前時代的だ」ということで有名でした。それが原因なのか、前述の医師からも報告されたのですが、

 

『ここしばらく、異性のパートナーがいない』

 

『性交経験が非常に少ない』

 

『異性と積極的に交流したことがない』

 

『普段、膣内射精していない』

 

 と、俄かには信じられない状態でした。非常に幸福度が低い状態だとすぐに察せました。

 

 定期性器健診がきっかけで、Sさんはこの医師と定期的にセックスするようになりました。ある程度の改善は望めますが、まだ不十分でしょう。医師もその問題意識が強かったため、他の改善策もSさんに勧めました。ですが、これ以上の施策をSさん自身が望まなかったというのです。

 

『K医師(仮名)がいてくれるだけで、十分幸せだ』

 

 と、他の異性との性交に対して、Sさんはひどく消極的だったのです。これにはK医師も、報告を読んだ時の私も、驚きを隠せませんでした。

 

 知り合いということで贔屓目もあるかもしれませんが、確かにK医師は美人だと思います。ですが、「一人の女性だけで満足する」というのは、男性にとって非常に勿体ない話です。できるだけたくさんの女性とセックスし、自然妊娠させること。それが現代社会における、男性に希望する役割です。人工授精ばかりでは、周知の通り幸福度・男性機能への悪影響といった、諸問題を男性が抱えることになります。「前の職場でうつを発症した」ということですが、異性のパートナーがいないことも大きな原因の一つだったのではないか、私はそう疑いました。

 

 K医師によると、私との面談予約をあっさりとSさんはこなしたということでした。最近はカウンセリングも知名度が上がり、受診にそこまで抵抗感がない人も増えてきました。それは心理士として嬉しい反面、楽観視はできません。Sさんの場合、自分の症状を自覚していないと考えられるためです。Sさんが異性に対して消極的なのは、なんらかの根深い問題がある。面談に臨む前に、そう私は考えていました。

 

 

 

 

 面談当日、Sさんは時間通りに来院されました。

 

「こんにちは、Sさんですね。Kさんから聞いています」

 

 私がそう挨拶すると、控えめに、かつ丁寧にSさんは返礼してくれました。

 

 外見は、K医師から口頭で伝わっていた通りでした。落ち着いた服装で、誠実そうな印象。確かにここ最近では珍しい古風な方、と思いました。だからこそ、異性に対する考え方も奥ゆかしいところがあるのかもしれません。

 

 ただ、彼が緊張していたのは明らかでした。無理もありません。私と彼は初対面。それに、彼は異性に慣れていません。親しくなったのはK医師だけ。いきなり私に心を開いてもらうのは無謀です。信頼関係を築くには、時間がかかるだろうと私は予想しました。

 

「緊張していますか?」

 

 と冗談気味に私が尋ねてみると、

 

「少し」

 

 と彼ははにかみました。

 

 可愛らしい方だな、と私は思いました。彼は、コミュニケーションが苦手ではないようです。まずは緊張をほぐすところから始めようと私は考えました。

 

「正直に話してくれて、ありがとうございます。誰もが普通、緊張しますよね」

 

 そう私が相槌を打つと、また彼は控えめに微笑みました。目も合わせてくれました。

 

 対話の意思はあるようだと察し、私は一安心しました。患者によっては、最初から警戒心を隠さずに面談される場合もあるためです。

 

 続いて、以前の病歴について質問しました。彼の話す内容は、K医師から共有されたものと概ね同じ。現在は非常に落ち着いた状態であること。彼の応答ぶりを見て、それが確認できました。

 

 近況も尋ねてみると、やはり異性との性交頻度が乏しいことが目につきました。今の状態が続くと、人生の幸福度が低いまま。ひどい場合、うつが再発する恐れがありました。ここまで私の質問に対し、簡潔かつ丁寧に、彼は答えてくれました。

 

 私は本題に移ることにしました。

 

「ここからの質問は、嫌でしたらご回答されなくて構いません。……そもそも、異性とセックスするのに、抵抗がありますか?」

 

 そう私は尋ねました。わかりやすく、彼はギョッとしました。

 

「……まあ、はい」

 

 先ほどとは打って変わって、明らかに彼の体と心が強張ったのを感じました。彼の異性への苦手意識は、ひどく強いもののようでした。これだけ強い反応を示すならば、過去のトラウマ、または生育環境が原因でないかと思い浮かびます。まず、彼自身の認知はどうなっているのか。それを確かめていこうと私は考えました。

 

「なるほど。それは何かがきっかけとか、そういう原因がありますか?」

 

「原因、ですか」

 

 彼は考え込みました。

 

『嫌なこと、恥ずかしいことを聞いてくる』━━━彼からそんな悩ましさを私は感じました。

 

「ええ。例えば……過去に女性から酷い目に遭ったとか」

 

 過去に、家族や交際相手から種々の攻撃的な行動をとられ、心身に傷を負った━━━。残念なことに、非常によくあるパターンです。そのような体験をした人は、異性に対して強い苦手・恐怖意識を抱くのは自然なことです。

 

「うーん、どうだろう。そもそも、女性と関わること自体少なかったんですよ。生涯」

 

 バツが悪そうに、苦笑いしつつ彼はそう答えました。

 

 今度は私が固まってしまいました。今のご時世で、『健康的な男性が、生涯通じて女性と関わることが少なかった』。俄かには信じられませんでした。しかし、K医師の所感や彼の正直そうな態度を踏まえると、とても彼が嘘をついているようには見えませんでした。「ここ最近、もしくは就職前後から異性との関わりが断たれてしまったのではないか」と私は想像していました。まさか、ずっとそうだったなどとは考えもしませんでした。

 

「嫌な記憶やきっかけはなかった、と?」

 

 確認のため、私はそう尋ねました。

 

「はい」

 

 彼は首肯しました。

 

「でも、異性に対して嫌なイメージはある、ということですか?」

 

 当然の疑問を、私は尋ねました。交際経験はない。そのため、傷つき体験もない。でも、異性は苦手。男性が女性に苦手意識を持つものでしょうか?

 

「はい、まあ。……ううん、嫌と言うより、苦手と言う方が近いですけど」

 

 まるで当然だと言うように、彼は回答しました。

 

「それはどんなイメージですか?」

 

 私は続けて尋ねました。彼が『異性は嫌いではないが、苦手な印象がある』、そう答えたのが気になりました。

 

「えー。その……」

 

 彼は口ごもりました。

 

「すみません。女性って、自分みたいな男と仲良くするのかなって。話す、喋るのは自分も無理なくできるんですけど。好きになってもらえる自信がないんです」

 

 またも彼は、苦笑しつつ答えました。

 

 

 

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