ドゥー・ムラサメは致死の一撃を回避し、生き延びた。小さなゼクノヴァが発生し、コクピットから彼女を吸い出してくれた。シャリア・ブルの駆るキケロガに敗北したドゥー・ムラサメだったが、そんな予期せぬ方法で地球へと逃れた。ドゥーが目を覚ましたのは、インドにある娼館カバスの館だったのだ。
「…バスク・オム少佐は、密かに処刑されたと?」
『ああ、そうだ。だから我々が君との関係を公式に認めることは、もう2度とあり得ない。』
ようやく繋がったムラサメ研究所との電話。電話口の責任者の声が冷酷にドゥーに現状を告げる。
『新たな被験体であるフォウが、君のこれまでの実験を引き継ぐ。失敗した君は、そうだな…。その館での新しい任務を楽しみたまえ。』
その揶揄するような男の口調に、ドゥーが激昂した。
「こんな娼館で、僕に何をしろっていうんだよ。僕こそがサイコガンダムの欠かせない部品だったんじゃないのかっ!」
ドゥーが知覚した限り、相手からなんら返答はなかった。気がつくと、ドゥーは通話の切れた電話の受話器を握りしめていた。ドゥーは力なく受話器を取り落とす。カバスの館の支配人が受話器を取り上げると、そっと電話機へと戻した。
「で、納得はされましたかな?」
ニヤニヤした笑みを隠しもせずに、支配人がドゥーへと尋ねる。この館にはこれまでの数日間に渡り保護して世話してくれた恩も借りもある。ムラサメ研究所への復帰が叶わない以上、ドゥーの選択肢は限られる。
「僕が…このまま娼婦になればいいと言いたいんだろう。」
吐き捨てるようにドゥーは支配人にそう話す。
「そうです。貴方のいたムラサメ研究所は、最初の顧客を指名してきました。相手は連邦軍の大将ですよ、大将。」
告げられた名前が著名な老軍人のものである事に、ドゥーは驚愕しつつも嫌悪した。しかし、とドゥーは考える。彼女の強化は肉体面にまで及ぶ。いや、強化人間とは精神の調整よりもむしろ耐G特性を持つ身体強化者を指す。普通の兵士の何倍も、彼女達には優れた身体能力があるのだ。その老軍人を人質にして、この館を脱出し連邦政府への要求を通すのが最善ではないのか。サイコガンダムは無理にしても、MSは手に出来る可能性が高い。死に所を逃したドゥーにとって、華々しく戦って死ねるなら本望だ。
(この娼館の庭に倒れていた僕を看病してくれた恩はある。将軍を捕まえる迄は我慢してやるさ。)
ドゥーはそう決意した。今のドゥーの体力は万全でない。決行の日まで、よく食べてよく眠る。そうやって体力を回復させ将軍を人質として捕らえる。そうする他に、ヤられる前に逃げ出せる方法はないだろう。
【練習風景】
ドゥー・ムラサメの身体には、傷跡が刻まれている。彼女に似合う衣装を探しながら、ララァは少女の身体の傷跡を眺めてため息をついた。初めて恋人さんを迎える処女介助役も、面倒見の良いララァの仕事になっていた。実際に恋人さんを出迎える場にララァも同席までするかは、時と場合による。今回はドゥーへのレクチャー役止まりである。主菜をかき消さない様に目立たないようにする事も、時に必要な配慮だからだ。
「ねえ、ドゥーちゃん。やはり傷を隠す為に少し長めのドレスの方がいいかしら。」
ドゥーをいかに役柄に沿わせた衣装を選ぶか、その点でララァは苦心していた。今回は『ドゥーを年齢相応の、あるいはそれ以上に幼いお嬢様風に仕立てろ』と言う指示が与えられている。小柄なドゥーは少年のように貧相な体つきで、娼婦が要求される豊満さを下回る。だからこそ、意図して女としての魅力を盛っておかなくてはならない。
『痩せたドゥーの身体を、敢えて未成熟な少女らしく見立てる』それは今回の客の意向だ。これは遊び慣れた熟練者の嗜好である。ララァは今回の顧客をかなりの上級者だと察していた。語らずとも、その様な事柄は伝わるものなのだ。
つまり今回の客は、ドゥーの仕上がり具合を口うるさく確認する必要が高い。その日までドゥーの処女を守らせるのは勿論だが、最低限の性技の指導も行わねばならないだろう。それは客の満足度に、ひいてはドゥーの安全や娼婦としての未来に繋がる。
「それじゃ衣装が決まったところで。ドゥーちゃん、この指を男性器に見立てて愛撫して見て。」
ララァの差し出した細い指、その指はララァではなくカンチャナの指だ。命令されたドゥーは、仕方なさそうな態度でその指を口に含んだ。
「ひえっ」
カンチャナが悲鳴に似た驚きの声を上げる。ドゥーはカンチャナの事は気にしない。ただララァに教えられたままに、舐め上げ、しゃぶり、吸い上げる。少しだけカンチャナが恍惚とした表情を浮かべ始めたところで、ドゥーの歯がカンチャナの指に当たった。
「痛っ」
カンチャナが慌てて中指を引っ込める。見ると指先に血が滲んでいた。
「貸して」
用意していたヴァーニがカンチャナの手に消毒液をぶっかけると、絆創膏を傷口に貼り付ける。
「ねえ、変わってよお」
カンチャナはヴァーニに泣きつくが、にべもなく拒否された。
「ダメ、まだ左手があるでしょう。」
カンチャナが恐る恐るドゥーに左手を差し出すと、ドゥーがわざと歯をカチカチと鳴らして見せる。慌てて手を引っ込めるカンチャナ。勝ち誇ったように笑うドゥーの手を、左右からララァとヴァーニが握った。
「おい、何するんだよ」
困惑してそう問いかけるドゥーに何も答えず、ララァはドゥーの右手の指を口に含む。そしてドゥーの中指を、男性器に見立てて口で愛撫を開始する。反対側では、ヴァーニが同じく左手の中指に愛撫を加えていた。その2人のもたらす繊細な舌触り、その感覚に快感という新たな扉を開かれたドゥーの感覚がざわつく。
「やめろよぉ」
声では抵抗するものの、ドゥーは何故だが両手を引っ込めることはできないでいた。
「…上手いね」
カンチャナはヴァーニの意外な特技に驚いていた。そんな事ができるとは、これまで聞いたことがなかったのだ。
「僕がこの技を覚えたからと言って、客に披露するとは限らないんだぞ。」
不貞腐れたようにそう話すドゥーに、ララァは微笑む。
「ドゥーちゃんがやり方を覚える事が大切よ。それは武器になる。その武器を誰に使いたいか、それを決めるのはドゥーちゃん自身なのよ。」
横で黙って聞いているヴァーニは、お姉様の語るそれが『娼婦のロジックでしかない』と知っている。恋人にだけ披露するとっておきの技か、厄介な客を納得させ満足させる逃げ道になるか。それがどちらが可能性が高いかで言えば、後者の可能性が高い。それでも娼婦が技を磨き、自らの武器を備えるに越した事はない。無抵抗のままで相手のしたい放題を受け入れるより、恐らくはずっとマシな結末に至れる可能性が高くなるのだから。
「僕が、そんなやり方を披露する相手なんて…」
「先の事は分からないでしょう。でも、この館を出るなら愛する相手も見つけられるかもしれないわ。」
娼婦の現実とは、辛く厳しいものだ。ララァは誰よりもこの商売の辛さを知っている。だからこそ武器を備えさせるのだ。そうやって心まで壊されないようにして、未来へと希望を繋ぐ。そうする事の大切さをララァは知っていた。カンチャナはお姉様と慕うララァの言葉に頷いている。ヴァーニの方は、思い当たる事があるのか些か複雑な表情を浮かべていた。
【地球連邦軍の大将】
白髪に髭を蓄えたその将軍は、報道で良く知られた軍服姿のままで到着した。お忍びの筈なのに、変装など無意味と割り切っているかのようだ。要人用の高速連絡機ディッシュで、直接館の裏手に乗り込んできた。自らの権力が万全である事を知る彼は、この地球で何かを恐れる必要はない。年齢に似合わぬキビキビとした歩行で、カバスの館へと歩みを進める。カバスの館は郊外にある。館の裏手に直接航空機で降り立てば、外の人間に目撃される可能性は潰せる。遊び人である彼は目撃されにくい移動方法を熟知していた。
「おお、出迎え感謝するよ」
将軍を出迎える支配人の横で、サマードレス姿のドゥーが不服そうにそっぽを向く。それでも、伝説の英雄として将兵に慕われる将軍は浮かべた微笑みを絶やさなかった。
「では、どうぞごゆっくり。」
将軍とドゥーを特別室に案内すると、深々と頭を下げた支配人が扉を閉めた。将軍と二人きりで部屋に取り残されたドゥーは不満げな視線を将軍に向ける。いつ、この相手を襲うか。今か、それとも少し待つか。ドゥーの殺気に満ちた気配を知ってか、知らずか。ドゥーに笑顔を向けた将軍が言葉を発した。
「ドゥー、お兄ちゃんだよ。」
その途端、ドゥーの殺気が完全に消失した。彼女の不満げで不貞腐れた態度が消失し、その表情が年齢相応のものに変化する。いや、実際のドゥーの身体年齢よりも、遥かに幼い童女のような雰囲気へと変化した。
「おかえりなさい! お兄ちゃん」
朗らかな笑みを浮かべて、将軍に甘えるように抱きつくドゥー。その身体の中では、ドゥーの意識が荒れ狂っていた。彼女の身体は、彼女の意識とかけ離れた動きを示していたからだ。
(ムラサメ研の連中、やりやがった!僕を改造して、偽りの人格を埋め込んでいるんだ!)
ドゥーの心は、自らの行為を必死で止めようとしている。こんな汚いジジイを「お兄ちゃん」と呼び、甘えたような媚びた仕草など示したくはない。しかし彼女の中の仮初の人格は、ドゥー本人には制御できない。そして与えられたプログラムを忠実に処理し続けていた。
「ムラサメ研に指示した内容は、“喜んで兄を受け入れる妹”だ。ワシにお前の初めてを喜んで捧げること。ちゃんとそうする事が出来るね、ドゥー?」
将軍は兵士に慕われるあの笑顔を、ドゥーに向けてそう尋ねる。彼に心酔する膨大な数の軍人を死地へと送り込んだその笑みに、彼の新たな犠牲者であるドゥーは怖気を振るった。しかしそんな内心とは裏腹に、ドゥーははにかみながら彼の質問に喜んで返答してしまう。
「うん、ちゃんとやれるよお兄ちゃん。大好きなお兄ちゃんと初めてを迎えられるなんて、私とっても嬉しいな。」
(違う違う違う、こんなのは絶対に僕じゃないっ!)
ムラサメ研とのあの電話だ。あの電話は言いたい事を告げた後ですぐに切れたと、ドゥーはそう思っていた。でもあの時、事前に入念に施された人格調整プログラムに新たな設定が反映されていたのだ。意識を保ちながらも、自分の身体が自分のものでなくなる恐怖。その事にドゥーは心底怯えていた。
特別室には柔らかな毛足の長い絨毯が敷き詰められ、薄暗い照明と飾られた花が甘い雰囲気を醸し出している。ドゥーはララァの用意したサマードレス姿でベッドの縁に腰掛けた。将軍が自分に近づくと、彼女は恥じらいを装って微笑んだ。
「ねえお兄ちゃん、ドゥーのドレスを脱がせて欲しいの。」
彼女の声は震え、心臓が早鐘を打つ。プログラムされた相手への強烈な好意が、ドゥーの頬を羞恥と興奮で赤く染めさせる。そして強化人間の強化された感覚が、自分の身体の望まぬ変化を鋭敏に捉えていた。
この男を愛しい兄として受け入れる為の様々な身体の反応は、全てドゥーの本心とは違う。でも、自らの身体はどうしようもなく相手に欲情していた。その全てが男を受け入れる為に準備を整え始めている。将軍の手がドゥーの肩に触れる。それだけで快感の漣が走り、ドゥーの身体はびくりと震えた。心ではこの男を嫌悪していても、触れられただけで快感を感じてしまう。ドゥーはそんな自分の身体の反応を、止める事が出来なかった。
「流石はムラサメ研だ、いい仕事をするな。予算を廻した甲斐があるというものだ。」
将軍は触れただけで頬を染めて悶えるドゥーの反応に、実に満足そうな表情を浮かべる。もしもドゥーの身体がドゥーの意思に応じて動くなら、将軍は今頃は床に昏倒している筈だ。ドゥーの足が強烈な蹴りをお見舞いするからだ。しかしドゥーの肉体は、彼女の思う通りには動いてはくれない。むしろドゥーの両足は、相手を受け入れ迎え入れるように開かれている。
「ドゥー、恐れる必要はない。お兄ちゃんはお前の初めてにふさわしい男だ。」
将軍の放つ声は低く、薄汚れた欲望に満ちていた。
「うん、お兄ちゃん。私もすごく嬉しい。」
ドゥーははにかんだように笑って頷く。そしてプログラムに従って、将軍の伸ばす手をくすぐったそうな表情で受け入れた。将軍の手でサマードレスが剥がされ、色白の肌が露わになる。まだ誰も触れたことのない胸の先端はピンクで、将軍の手に敏感に反応して硬く尖っていった。
将軍の手の刺激に甘い吐息を漏らす自分自身を、ドゥーは信じられない思いで観察していた。自分の発声器官は、将軍の手で奏でられる楽器のようだ。これまで自分でも聞いたことのないような甘えな喘ぎを放っている。それは明らかに自分ではないのに、確かに自分の身体なのだ。そして強引に引き出された快楽に対する自分の反応に、ドゥーの精神は困惑する。
将軍の手が太ももを滑り、ドゥーの秘部へ近づく。ドゥーの身体は熱くなり、心まで身体の反応に引き摺られて期待でざわめいた。処女だったドゥーにとって、こんな経験は初めてだった。プログラムは兄を喜んで受け入れる妹を演じさせている。そんな都合のいい設定は虚構の世界にしか存在しないが、この老軍人は孫の年齢の少女にその関係性を強いていた。将軍の愛撫によりドゥーの秘部は濡れて熱を帯びていた。その滴りを、直に指で確認した将軍はドゥーに尋ねる。
「コンドームを使う方がいいだろうか?」
ドゥーはプログラムされた返答を口にした。
「ううん。そんなもの要らないよ、お兄ちゃん」 ドゥーの声は震えもしない。愛らしい口調のままで、そして兄に対してあくまでも従順だった。将軍の目が満足そうに光る。将軍はコンドームなど用意していないし、元々使う気もない。ただ、ドゥーに避妊具の使用を否定させる。そうやって彼女から生での挿入をおねだりさせる、その満足を得る為だけの質問であるにすぎない。全ては、よりこの将軍に深い満足を与える為に用意されたシナリオの一部だ。
「本当にいいのか?」
「うん、お兄ちゃんとの初めてを生で感じたいの。どうかこのまま、ドゥーをお兄ちゃんの女にしてください。」 哀願するドゥーの言葉に、将軍はニヤリと笑う。そして制服もシャツもズボンも何もかも脱ぎ捨てた。ドゥーへの強烈な欲望を示す将軍の男性器は、ドゥーの目にはとてつもない脅威として映った。
(もう高齢の筈なのに、何で? どうやってこんなに?)
性的な知識に乏しいドゥーでさえ、感じずにはいられない違和感がそこにあった。正直、犯されても相手が老人なら被害は軽いと期待していた。そんな初体験など嫌だし辱めには違いないが、苦痛の程度は軽いと舐めていたのに。
今、ドゥーの鼻先に突きつけられるものは凶器だ。それはドゥーがこれまで経験したカンチャナの指先より、ずっと太く猛々しい。そして、ドゥーは内心の想いに反して、実に嬉しげな様子でそれに口づけする。
「強化人間の身体強化の研究は、この為のものだ。こうして成果を出すまではだいぶ待たされたが、戦争が終わって数年経つ今になってようやく満足すべき成果が得られた。」
ドゥーの心中の疑問を知ってか知らずか。将軍はドゥーに年齢に不釣り合いな精力の理由を、そう説明した。そして抵抗できないドゥーをベッドに押し倒した。組み伏せられたドゥーの秘部が将軍の硬さに触れる。将軍がゆっくり腰を突き上げるようにして、ドゥーの股間に自らの男性器を突き立てる。ドゥーの秘所はすっかり潤いきっている筈なのに、鋭い痛みがドゥーを貫いた。
「い、痛いよ。お兄ちゃん」
将軍の身体の下でドゥーの声が漏れる。そして鮮血がシーツに滲んだ。処女喪失の痛みは、不幸にも強化人間の感覚で増幅される。痛みで身体が震えた。だが、プログラムは快楽を演じさせる。ドゥーは喘ぎ声を上げながらも、将軍の下でその小さな腰を懸命に動かしていた。それもまたドゥーの苦痛を増幅させる。
しかし心に与えられた反応は異なる。痛みは快楽となり、ドゥーは圧倒的な幸福感に上書きされる。
(もっと愛しいお兄ちゃんのこの逞しさを感じていたい。)
プログラムがドゥーにそう感じる事を命じる。
(違う違う違う。僕はそう感じてなどいない。これは全部みんな、まやかしだ!)
ドゥーの心は快楽を懸命に押し殺していた。将軍に犯されてゾッとするほど気分が悪いが、それでも今まで生きてきて感じた事のない快楽が押し寄せてくる。ドゥーの膣内に深々と挿入しながら将軍の手がドゥーの胸を揉む。彼が乳首を摘むたびに、身体は敏感に反応した。ドゥーの痛みは快楽に変換され、彼女の秘部は将軍を締め付けた。
「お兄ちゃん…き、気持ちいい…!」
ドゥーが漏らす言葉は全て相手を肯定する内容に変換される。甘い吐息がこぼれた。それを受けて将軍も興奮を深める。強化された彼の精力は、将軍に無限のスタミナを与えたかのように錯覚させる。彼は激しくそして巧みに腰を突き上げた。ドゥーの身体が経験したことのない熱量で激しく揺さぶられる。
「流石だ、ドゥー。お兄ちゃんは妹の具合の良さに感心したよ。」
「うん。嬉しいよ、お兄ちゃん。」
ドゥーと将軍が愛おしげに見つめ合う。自らを慕う妹との行為に満足した将軍が、大きくその身体を揺さぶった。そして野太い吠え声を上げる。
「ゆくぞ、ドゥー!」
ドゥーが圧倒的な刺激に押し殺せずに黄色い悲鳴を上げる。呼応する二人の動きが激しくなり、ドゥーはその激しさを受け止めるだけで懸命になる。ドゥーの締まり具合を楽しんでいた将軍が遂に射精する。ドゥーの体内で熱い迸りが放たれた。そして将軍はよりドゥーの内奥へと刻み込むように体をひくつかせた。男の欲望を受け止めるドゥーの身体は震え、ドゥーの脳内を快楽と屈辱が交錯した。
(やられた…僕はこんな男に辱められた…)
身体中が熱くて痛い。叫び出したい程だ。しかし身体は操作できない。ドゥーの内心では惨めさが広がる。そしてドゥーの仮初の人格は、溢れんばかりの笑みを愛しいお兄ちゃんに向けていた。
「ドゥーをお兄ちゃんの女にしてくれてありがとう。お兄ちゃんはどうだった? ドゥーに満足できた?」
「ああ、満足したよ。」
そう言って将軍は自分を慕う少女の頭を撫でる。
「そう、良かった。」
そう微笑んだドゥーは将軍の男性器に口で奉仕し、丁寧に清めた。ララァに鍛えられた技を披露すると、将軍は満足げに微笑んだ。
「ドゥー、先に身体を洗ってきなさい。」
「はい、お兄ちゃん。」
ドゥーは命じられたままシャワーを済ませようとベッドを降りた。
「清潔になったら、今度は後ろの穴の初めてをもらってやろう。」
「嬉しい。すぐに支度するね、お兄ちゃん。」
将軍に返事するために振り返る。そして心底ゾッとしながら、ドゥーの口は笑顔と共に心にもない言葉を紡ぐ。
ドゥーにとって苦痛に満ちた夜が続く。行為は一度で終わらず、2度でも終わらなかった。将軍は思いつく限りの方法でドゥーの凌辱を楽しんだ。そして犯されているドゥーは本当に嬉しそうな様子で、将軍への奉仕を怠らなかった。
ようやく最初の夜が明けた。ドゥーは太客に寵愛された娼婦として、そして何より親愛なる兄を愛する妹として将軍を見送った。
「また、きてくれますか?」
期待を込めた上目遣いで、ドゥーは将軍に尋ねた。将軍は笑顔をドゥーに向けると、告げる。
「ドゥーがいい子にしていたら、多分な。」
そしてドゥーの横に控えている支配人に命じた。
「ひと月は彼女を置いておけ。その間に興味が出たら、また来るとしよう。」
将軍はディッシュに乗り込むと、カバスの館を後にした。ドゥーはプログラムされた通りに、その遠ざかる機影をいつまでも見送りさせられていた。
【幕間】
本来の人格を取り戻したドゥーは、ベッドに膝を抱えて座った。抑えても抑えても、溢れ出る涙が頬を伝う。彼女の身体はまだ朝までの快楽の余韻で熱を帯びていた。股間もあの男の精子が滴り落ちるままだ。
再びあの客が来たら、自分はまた喜んで受け入れてしまう。いや、娼館を訪れる客に対しては誰であれこうなってしまうのかもしれない。自殺を試しても、自由意思を取り戻した筈の今でさえ自殺は出来なかった。
ドゥーの体は、もはやドゥーのものではない。この身体は単に娼館の備品に過ぎない。それは単なる娼婦の置かれた立場よりも、なお悪い。ドゥーの感じる絶望が、どうしようもなく自分の事を嫌悪させる。
「僕はサイコガンダムの部品…。でも、もうサイコガンダムに乗ることはできない。それなのに、死ぬ事さえ許されない。こんな辛い惨めな思いをしてまで生きていかなきゃいけないの?」
ドゥーの声は震え、苦悶に満ちていた。思うがままに犯された。そして彼女はそれを喜んで受け入れてしまっていた。感情でさえ制御できない。そんな恥辱を与えられた敗北感がドゥーの心を締め付け、屈辱が胸を刺し貫いていた。
様子を見にきたララァはドゥーの部屋を訪れる。そしてそっと彼女の手を握った。
「辛かったね、ドゥー。でも、ここでは誰もがそうやって生きてるのよ。」
娼婦を縛る鎖がなんであれ、多くの者が強いられて客を迎える。商売である以上、客の拒絶は出来ない。カバスの館のような高級娼館は特に、娼婦の教育によって成立している。それは単に身体を売る場合より、遥かに彼女達の奉仕を強いる内容だ。
同じ痛みを知る者、ララァの優しい声は僅かではあるがドゥーのささくれだった心を癒した。自分と似た立場の者がいる。本当にささやかであるが、その事にドゥーは僅かな慰めを得る。
「あいつ。何回も何回も僕を。」
そう独白するドゥーの頬を、新たな涙が伝う。声に出す事で、抱えていた絶望と怒りが改めて認識された。ララァは何も言わず、そっとドゥーを抱きしめた。ララァもどうしようもなく無力で、ドゥーにこれ以上語るべき言葉もない。ただ一緒にいる事で、僅かな慰めを与えることしか出来なかった。
「少しずつ、辛い事は耐えやすくなるわ。こんな事で大切な心まで壊されてはダメ。ね、そうでしょう。」
ドゥーはララァの言葉に黙って頷き、涙を拭った。しかし彼女の心の傷は、一夜にしてどうしようもない程に深く刻まれてしまっていた。
【ジオン公国軍の士官】
次にドゥーを指名した客は、ジオン軍の中佐と名乗った。中年ではあるが、老齢の将軍よりは遥かに若い。細かいことに目を瞑れば、少し歳の離れた兄妹としても通用する年齢差だった。
「ドゥー、今日はお兄ちゃんと一緒にデートしようか。」
「うん。嬉しいな、お兄ちゃん。」
前回同様に、ドゥーはプログラムされた反応を示した。内心では、相手の意外な出方に少し戸惑い感じている。また、オモチャとして弄ばれるだけだとそう考えていたのだ。
(僕という獲物を太らせたから食う。これはそういう事か?)
ドゥーの内面は、目の前の男をそう値踏みしている。それでも単に一日中凌辱されるよりは、男の暇つぶしに付き合う方が被害はまだ少ないだろう。
ドゥーは知らない。将軍のように強化されていない限り、男の射精回数は有限なのだ。中年ともなれば薬の助けを借りても更に減る。だから一回の満足を高める為に、男は雰囲気を盛り上げようとしていた。
自分の意思で逃れられないドゥーを連れ出す許可は簡単に出た。ドゥーは男の運転するエレカの横に座り、支配人に見送られて街へと繰り出す。ゴミゴミした貧民街を素早く潜り抜け、豪奢なショッピングモールを恋人同士のように手を繋いで歩く。軍人と少女の取り合わせは異質だが、この街では娼婦とデートを楽しむ軍人も珍しくない。そういう良くある存在として、二人は町の人々に受け入れられていた。
ショッピングモールを散策して、欲しい物を兄におねだりする。目についたカフェに入り、美味しそうな品を端から注文する。ドゥーのささやかな我儘にも、兄は喜んで応えてくれる。こんな何もない普通は、ドゥーには初めてで新鮮な事だ。
(もしかして、これって…楽しい?)
戸惑いつつも、ドゥーは状況を受け入れつつあった。どうせもう将軍に汚された身だ。既に薄汚れた娼婦なのだし、1人では死ぬことも出来ない。今回の兄が気まぐれでもてなしてくれるなら、それを楽しまない方が損だ。ドゥーの臆病な部分も、のそりと顔を出して楽しんでいた。
「お兄ちゃん、楽しいね」
ドゥーは傍らを歩く兄と手を繋いで歩きながら、半ば本心でそう感想を漏らす。すぐに娼館に戻る時間は来るのだろうし、その時は目の前の男に抱かれざるを得ない。そうだからこそ、この束の間の自由を堪能したい。
男は軍人らしく射的の腕を披露して、大きなぬいぐるみをドゥーにプレゼントしてくれた。ドゥーの本来の能力なら同じことを、いやこの男以上に巧みに銃を操作できる筈だ。それでも、ドゥーは兄の心遣いに妹として喜んで見せた。
「ありがとう。嬉しいな、お兄ちゃん。」
その屈託ない笑みは、プログラムされた内容にすぎない。男の情欲を誘う為の笑みだ。それでも、ドゥーの心はこの状態を楽しみ始めていた。まだ終わってほしくない。だってこれは、久しぶりに感じた自由の空気なのだから。
(楽しい!)
あの館にいるとドゥーは息が詰まる。だからこそ束の間とはいえ解放された今は、ドゥーの心に束の間の安息をもたらした。その笑顔が、作られたものから本心からの笑顔へと変わり始める。身体が全力で相手に好意を抱いているのだ。心だけで抵抗できるはずもない。しかし、いつだって楽しい時間は終わってしまう。ドゥーを館に送り届ける途中で、男の態度は豹変したのだ。
「どうして? どうしてドゥーに酷いことをするの、お兄ちゃん?」
今回のオーダーは「抵抗するが兄を受け入れる」という内容だった。だからドゥーはプログラムされた通りに、兄に対抗する演技を続ける。それはプログラムされた演技だ。だが、ドゥーの本心も今だけは同じように感じさせられてしまっている。
男を黙って受け入れて、早く終わらせる。娼婦であるドゥーは、その方が遥かに楽だと既に知った。客への抵抗など無意味で、最後はやられて終わるに決まっているからだ。だから余計な力など使わずに、ただただやり過ごしたい。
それなのに、ドゥーにオーダーされた内容は適度な抵抗だった。最終的には、相手を受け入れる予定調和の結末が待っているにしても。
「いや、お兄ちゃんやめて。」
弱々しいドゥーの抵抗。それは自分が慕う兄が欲望を剥き出しにする事への違和感でしかない。兄が本心から妹を望めば、妹として大好きな兄を受け入れてしまう。そんな演技を、ドゥーの身体が熱演する。彼女の中の仮初の人格が,本心からそう反応するのだ。そしてその身体と脳の動きに、ドゥーの心までもがどうしようもなく引きずられる。特に楽しい時間を終えた今は、そう感じずにはいられないのだ。
弱々しく抵抗しても虚しく、道路脇に停められた車の中でドゥーは兄に襲われた。忽ちの内に、ドゥーのドレスが裂かれる。僅かな抵抗も虚しく、彼女の下着が剥ぎ取られた。あくまでも形ばかりの抵抗しか許されていないからだ。そのまま、ドゥーの下着は戦利品として兄のポケットの中に消える。
(僕の下着位は、返して欲しいな。下着なしで帰らされるなんて。)
そうぼんやりと感じながら、ドゥーは欲情する兄に怯えた演技を続けた。
「どうして、そんな事するの。お兄ちゃんが望むなら、私ちゃんと応えてあげられるのに。」
怯えてはいるが、それでも兄を慕うが故にその足が自然に開かれていく。そんなしおらしいドゥーの股間に、男の指が乱暴に入り込む。
「ち、緩いな。処女みたいなものと言われていたが。」
文句を言う男に対して、彼を兄を慕うドゥーが謝罪する。
「ごめんね、ごめんねお兄ちゃん。お兄ちゃんの為に、処女を取っておいてあげられなくて。」
今のドゥーの差し出せる本心からの謝罪、その誠実さを男は肩をすくめてやり過ごした。
「あの有名な将軍が相手なら、まあ仕方ないさ。俺が2番手で光栄なくらいだよ。」
そう言いながら巧みな指の動きで、男はドゥーの官能を高めた。ドゥーは兄に触れられれば燃え上がるように調整されているし、男は娼婦の扱いに慣れていた。兄に襲われた哀れな小娘に過ぎないドゥーは、忽ちの内に蹂躙される。
「お兄ちゃん、気持ちいいよう。」
心の奥底から溢れ出る兄への慕情を抑えきれず、ドゥーが吐息を漏らす。こんな酷い襲い方をされてもなお、ドゥーの心は尊敬する兄にときめいていたのだ。
「お、締まってきたな。その調子でお兄ちゃんを楽しませろ、ドゥー。まずは四つん這いになれ。」
「うん、分かった。こ、こうかな。」
ドゥーは破れたドレスを自ら脱ぎ捨てると、シートの上で要求されたポーズをとる。後背位を求められ、ドゥーは恥じらいながら四つん這いになったのだ。懸命に兄の要求に応えようとするドゥーは、身も心も相手の妹に成り切っていた。
「よし、行くぞ。」
ズボンを下ろした客の硬い男性器が秘部を貫くと、快楽がドゥーの全身を駆け巡った。
「や…だめ…!」
抵抗の声は、しかしすぐに喘ぎ声に変わった。プログラムされた快楽は、それほどまでに強い。すぐに快感に上書きされてしまうのだ。
客の動きは激しい。ドゥーの髪を掴み、乱暴に腰を打ち付けた。ドゥーの秘部はそんな彼を優しく受け入れる。彼を締め付け、兄との快楽に溺れた。
「お兄ちゃん、優しくしてよう」
乱暴に犯されて、ドゥーが切ない声を上げる。それでも彼女の身体は自然と彼の動きに合わせた。プログラムの効果もあるが、将軍とのセックスの経験が娼婦としてドゥーを教育した。ドゥーの振る舞いは、客との男女の営みにより相応しい形へと是正していくのだ。
「よしよし、お兄ちゃんがドゥーを幸せに導いてやるぞ。だからドゥーもお兄ちゃんを気持ちよくするんだ。」
「うん、私お兄ちゃんをちゃんと気持ちよくしてあげるよ。」
ドゥーは懸命に膣に力を込めて締まりを加える。懸命なドゥーの反応を楽しんでいた男が、やがて限界を迎えた。ドゥーの膣壁を抉るように、体内で熱い迸りが放たれた。それを受け止めたドゥーの身体は、快楽と興奮で震えた。
(僕はこんな男に犯されて屈した…)
男が乱暴に犯した為に、今のドゥーは酷い有様だ。ドレスは半壊し、股間からは精液が垂れ流しでそれを防ぎ止める下着すら取られた。そんな見た目以上に、ドゥーの内心では惨めさが広がる。しかしドゥーの身体は、兄の愛を受け止めた妹として幸福そうに微笑んだ。
行為後、ドゥーは果てた客の男性器に愛おしそうに口をつける。愛する兄の男性器に口で奉仕し、清めた。満足したセックスを終えた客は、ボロボロになったドレスをなんとか着直したドゥーをカバスの館へと送り届けた。
【幕間】
元の人格に戻ったドゥーは、再び自分のベッドで膝を抱えて泣き崩れた。
「どうして楽しい思いをして、生きていてよかったと感じることが出来たのに。でも、それが全部嘘で…。良かったことを打ち消されるような辛い思いを僕が味わわなきゃいけないの?」
涙が次から次へと溢れ出て、敗北感と虚無感がドゥーの心を支配した。心配そうに彼女を見守っていた小間使いのヴァーニが、ドゥーを懸命に励ました。
「ドゥー、貴方は強い。こんな場所でも生きていける。」
ヴァーニの言葉に、ドゥーは小さく頷いたが、彼女の心の傷は容易には癒えなかった。
【少年】
カバスの館での日々は、ドゥー・ムラサメの心を深い傷で覆っていた。それでも、ララァの気遣いによって一筋の光が差し込む瞬間が訪れた。ある日、ララァがドゥーを呼び、柔らかな笑みを浮かべて言った。
「ドゥーちゃん、今日は特別な客よ。まだ若い男の子で、初めては私が相手だったの。優しくて純粋な子だから、ドゥーちゃんに紹介したいなって。」
ドゥーは一瞬身構えた。客は客。プログラムに操られ、望まぬ快楽に身を委ねるだけだと分かっていた。それでも、ララァの温かな声に押され、ドゥーは小さく頷いた。
「分かった…。でも、どうして僕に?」
「彼、ドゥーちゃんに合う気がするの。話してみれば分かるわ。無理強いじゃないから、安心して。」
ララァの言葉には姉のような優しさが滲んでいた。ドゥーは不安を押し殺し、指定された客の訪れを待った。
数日後、館の応接室でドゥーは少年と対面した。少年はドゥーと同年代、黒髪が額に落ち、緊張した面持ちながらも澄んだ瞳を持つ。有名な貿易商の後継者だ。すでにララァとの経験がある彼は、若いながら女を知るどこか落ち着いた雰囲気を持っていた。
「よ、よろしく…ドゥー、だよね?」
アルフレッドの声は穏やかだ。支配人からドゥーの説明を受けている筈だが、『お兄ちゃん』を自称する事はなかった。ドゥーは妹としての仮初の人格が起動するのを待ったが、何も起こらない。目の前の少年は意図的にプログラムの起動を避け、ドゥーをドゥーとして接していた。娼婦であるにしても、意思のある存在と見てくれている。
「うん、ドゥー。お前が、アルフレッド?」
ドゥーの声は少し硬かったが、プログラムを起動する様子がない事に小さな安堵を覚えた。ララァの紹介する相手なら信じられるかもしれない。アルフレッドは微笑み、頷いた。
「そうだよ。アルでいい。…なんか、こうやって話すの、緊張するな。」
その素直な言葉に、ドゥーの心が軽く揺れた。プログラムに縛られない会話。それは、彼女にとって初めての自由な対話だったのだ。
二人は応接室から、柔らかな照明が灯る部屋へと移った。白いシーツのベッド、甘い花の香りが漂う空間。ドゥーはこれまでの屈辱を思い出し、一瞬身体が強張ったが、アルの穏やかな笑顔がそれを溶かした。
ベッドの縁に腰掛けた二人は、互いを知るために言葉を交わし始めた。アルは自分の故郷の話を始めた。戦争中も平和だったサイド6での生活。それでも巻き込まれたジオンと連邦の戦争の爪痕。ドゥーは最初、警戒しながら聞いていたが、アルの飾らない語り口に引き込まれていった。
「ドゥーは…ここに来る前は何してたの?」
アルの質問に、ドゥーは言葉に詰まった。自分の過去を語ることは、強化人間としての苦痛や戦場を思い出すことだった。それでも、アルの真剣な瞳に促され彼女はぽつりと口を開いた。
「僕は、戦う為に訓練していた。連邦の特別なMSに乗る為に生きてたんだ。…でも、もう元いた場所には戻れない。」
声は小さく、過去の傷が滲む。それでもアルは黙って聞き、そっとドゥーの手を握った。
「辛かったんだな。…でも、ドゥーはここでちゃんと生きてる。強いよ。」
その言葉に、ドゥーの胸が熱くなった。プログラムではない、純粋な共感。
「アル…お前はどうしてここに来た?」
ドゥーの問いに、アルは少し照れたように笑った。
「父さんに言われて、ララァさんが初めての相手で男にしてもらって。僕もララァさんが凄く好きになって、振り向いて欲しくて何度か通ったんだ。そしたら、良い女の子がいるから会ってみないかって。なんか…人をちゃんと知りたいって思ったんだ。ドゥーにも、それで会ってみたかった。…変かな?」
「変じゃない。…僕も、お前に会えてちょっと嬉しい。」
ドゥーの言葉は本心だった。初めて、自分の意志で客に心を開いた瞬間だった。アルの瞳が柔らかく光り、二人の距離が自然と縮まった。
アルがドゥーの頬にそっと触れる。ドゥーは目を閉じ、その温もりに身を委ねた。プログラムではない、純粋な触れ合い。アルの指がドゥーの唇をなぞり、ゆっくりと首筋に滑る。それはララァの教えた優しい仕草。ドゥーの身体は自然に震え、初めて感じる心地よい熱が広がった。
「ドゥー…綺麗だ。」
アルの囁きに、ドゥーの心がときめいた。これまでの客とは違う、彼の言葉には打算がなく、ただドゥーを一人の女性として見ていた。娼婦として見られているのは分かっていた。それはこの館では望めない贅沢。客は性欲の発散の為に大金を使っているのだ。
ドゥーは自らアルの頬に手を伸ばし、そっと引き寄せた。二人の唇が重なり、柔らかく、熱いキスを交わす。ぎこちないながらも、互いを求める気持ちがそこにあった。
「アル…優しくされた事がないから、お前にはそうして欲しい。それなら、お前に抱かれるのも嫌じゃない。」
絞り出されたドゥーの声は小さく、しかし心からの願いだった。アルは頷き、ドゥーのドレスの裾をそっと持ち上げた。彼女の色白の肌が露わになり、アルの手が優しく胸に触れる。ドゥーの身体は敏感に反応し、甘い吐息が漏れた。これまでの強制された快楽とは違い、ドゥーの心と身体が一致してアルを求めていた。
アルのシャツを脱がせ、ドゥーは彼の華奢な胸に触れた。互いの肌が触れ合うたび、ドゥーの心は安心感と高揚感に満たされた。アルがドゥーの身体にゆっくり重なり、彼女の秘部に触れる。ドゥーは彼を受け入れる準備ができていた。初めての瞬間、これまで味わわされたような痛みはなかった。ただ温かな快楽が彼女を包んだ。
「ドゥー…いい?」
アルの声は緊張と愛情に満ちていた。ドゥーは微笑み、頷いた。
「うん…アル、いいよ。」
アルがゆっくり動き始め、ドゥーの身体は彼に合わせて自然に反応した。プログラムとは異なる、恋人のようなセックス。娼婦と客としてではあるが、ドゥーの全身を駆け巡る快楽は彼女を夢中にさせた。アルの動きに合わせ、ドゥーの腰が自然に動き、互いの息遣いが重なる。ドゥーの心はアルに溺れ、初めて味わう純粋な喜びに震えた。
「アル…気持ちいい…!」
ドゥーの喘ぎ声に、アルもまた熱を帯びた声を漏らす。二人の動きが一つになり、快楽の波が二人を飲み込んだ。やがて、アルが限界を迎え、熱い迸りがドゥーの体内に放たれる。ドゥーはそれを全身で受け止め、震える身体をアルに預けた。
一度では終わらず、二人は夜通し愛し合った。優しく、時に激しく、互いを求め合うように身体を重ねた。二度目、三度目と、アルの熱をドゥーは何度も受け止め、心からの満足に浸った。アルの純粋な情熱が、ドゥーの心に深い安堵と愛をもたらした。彼女はアルに夢中だった。
朝日が部屋に差し込む頃、二人は汗と愛液にまみれ、互いの腕の中で穏やかに息を整えていた。アルがドゥーの髪を撫で、ぽつりと呟いた。
「ドゥー…僕、君をここから連れ出したい。身請けして、一緒に暮らしたい。…考えておいてくれる?」
その言葉に、ドゥーの心は大きく揺れた。自由と愛の可能性。それは、彼女が初めて信じられる希望だった。
「うん…考えておく。」
ドゥーは微笑み、アルの胸に顔を埋めた。心に灯った温かな光が、彼女を優しく包んだ。
【エピローグ】
その日の午後、ドゥーはララァとヴァーニにアルとのことを話した。ララァは目を細め、ドゥーの手を握った。
「ドゥーちゃん、よかったね。心から愛し合える相手に出会えたなんて。祝福するわ。」
ヴァーニも柔らかな笑みを浮かべた。
「ドゥー、あんたは強いよ。アルって子、いい奴だろ。幸せになれ。」
二人の言葉に、ドゥーの胸は温かさに満ちた。涙を堪え、彼女は頷いた。
「うん…アルと一緒なら、僕…生きててよかったって思える。初めて、そう思えた。」
ドゥーの心は希望に満ちていた。身請けはまだ夢の話だが、アルとの時間が彼女に未来を信じる力を与えた。カバスの館の辛い日々を乗り越え、ドゥーは新しい人生への一歩を踏み出す決意を固めた。彼女の瞳には、生きる喜びが宿っていた。アルとの未来を夢見て、ドゥーは静かに微笑んだ。
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強化人間の描き方が80年代過ぎぃ!
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凌辱ヒロインはビターに終わる方が良い。
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凌辱ヒロインでも、救済される方が良い。
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凌辱役として将軍を今後も登場で!
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次のヒロインは少年相手だけでいい
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感想やお気に入り登録頑張るので早く次を!
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もっと!ガンダムヒロインはまだいる!
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