※この作品はR-18です。

魅入られ子ちゃん   作:heatmajin

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神域の蹂躙

朝の洗面台。鏡の前で歯を磨くいつもの習慣も、今では全く違う意味合いを持つようになってしまった。

しゃこ、しゃこ、と歯ブラシを動かしながら、昨夜の出来事を反芻する。

(まさか、足だけであんなに…)

思い出して、頬がカッと熱くなる。私の身体は、この女のせいでどうなってしまうのだろう。もう、普通の女の子には戻れないんじゃないか。そんな不安が胸をよぎる。

 

そんな私の気も知らず、背後の女は実にご機嫌だった。私の肩に顎を乗せ、体重を預けてくる。パジャマのズボンの上から、両手で私のお尻をむにむにと揉みしだいていた。

「……っ!」

あまりの無遠慮さに、私は恨みを込めて横目に女を睨みつけた。

しかし、その試みはすぐに失敗に終わる。

至近距離で捉えた女の顔は、あまりにも完璧すぎた。光を宿す金色の瞳、陶器のように滑らかな肌、完璧な均衡を保つ顔の造形。神が作りたもうた、という表現すら陳腐に思えるほどの美貌に、私の心臓は不覚にもどきりと跳ねた。

睨んでいたはずの視線は、いつの間にか逸らされ、自分の顔が赤くなるのを感じる。全く、腹が立つ。

 

その日の放課後、事件は起こった。

帰り道、他の怪異が寄ってこないという一点において、この状況は私にとって一種の聖域と化していた。だが、その聖域は突如として破られた。

 

路地の角から、ぬるり、と黒いナニカが姿を現したのだ。

それは、いくつもの目がついた、不定形の塊のような怪異だった。女の気配を察して逃げ出すどころか、明確な敵意と食欲をぎらつかせ、私に向かってくる。

 

ひゅ、と喉が鳴った。身体が恐怖で竦む。

だが、その怪異が私に到達するよりも早く、隣の女が動いた。

億劫そうに、まるで邪魔な虫でも払うかのように、すっと腕を一振りする。ただ、それだけ。

次の瞬間、黒い怪異は悲鳴を上げる間もなく、霧のように掻き消えていた。あまりにもあっけない、絶対的な力の行使。私は、ただ呆然とそれを見ていることしかできなかった。

 

「……」

 

女は消え去った空間を無感動に見つめた後、ゆっくりとこちらを向いた。その金色の瞳には、どこか熱を帯びた光が宿っていた。そして、私の腕を強く掴むと、ぐいぐいと引っ張り始めた。

 

「ちょ、どこ行くの!?」

「ご褒美」

「は? ご褒美って、何…っ!」

 

女は私の抗議など意に介さず、私を連れて古びた鳥居が立つ、小さな神社の境内へと足を踏み入れた。

拝殿の、日に焼けてひんやりとした縁側に、乱暴に私を押し倒す。まだ白く高い日差しが、木々の隙間からきらきらと降り注いでいた。

 

「やめて、罰が当たる…!」

「私がいるから大丈夫」

 

何が大丈夫なのか。抗議しようとした私の口は、すぐに女の唇で塞がれた。抵抗する私を組み敷き、舌を強引にこじ開けてくる。神社の静寂を破るように、くちゅ、くちゅ、と卑猥な水音が響いた。

私のブラウスのボタンが、焦れたように引きちぎられる。はだけた胸元に、真昼の光と女の視線が突き刺さり、羞恥で全身が燃えるように熱くなった。

 

「んんっ…ふ、ぁ…!」

 

女の冷たい指が、素肌に直接触れる。鎖骨をなぞり、胸の谷間を滑り、そして柔らかい膨らみを鷲掴みにした。頂点を強く、繰り返し捏ねられ、私の腰がびくりと跳ねる。

女は私の反応を楽しむように、今度はそこに顔を埋め、熱い舌で舐め上げた。まだ明るい屋外で、神聖な場所で、こんな…。背徳感がスパイスとなり、快感はいつもより鋭く、深く身体を貫いた。

 

スカートが乱暴にめくり上げられ、下着越しに指が秘部をなぞる。

「いやっ…!だめ、そこは…!」

「ご褒美、まだ足りない」

女は私の下着の脇から指を滑り込ませ、濡れて熱くなった場所を直接探し当てた。ひんやりとした指先が、最も敏感な核を捉える。

 

「ああああッ!」

 

もう、声を取り繕う余裕はなかった。

木々のざわめきも、遠くで鳴く鳥の声も、全てが遠のいていく。私の世界には、この縁側の上で女に与えられる快楽しか存在しない。

女はさらに私を追い詰めるように、私の脚の間に顔を埋めた。薄い布越しに、熱く湿った舌がじわりと圧をかけてくる。

 

「ひッ…!あ、あ、ぁあああああーーーーっ!」

 

脳が焼き切れるような、強烈な快感が全身を駆け巡った。

神様への冒涜も、人に見られるかもしれない恐怖も、全てがどうでもよくなっていく。視界が白く点滅し、身体が痙攣し、私はそのまま意識の濁流へと飲み込まれていった。

 

―――気がつくと、私は自室の椅子に座って、ぼうっとしていた。

窓の外は、すっかり夕焼け色に染まっている。神社の境内から、どうやってここまで帰ってきたのか、記憶がすっぽりと抜け落ちていた。

ただ、身体の奥には、まだ生々しい熱が燻っている。

 

(……調子に乗らせると、やばいかもしれない)

 

この女の力は、私の想像を遥かに超えている。そして、その欲望には際限がない。

今日の一件で、私はその事実を骨身に染みて理解した。この奇妙な共生は、私が少しでも舵取りを間違えれば、取り返しのつかないことになる。

背筋を、冷たい汗が伝っていった。

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