「雨に降られたねえ」
「びしょびしょー……」
今日も今日とて平日の夕方。二人で常治へのマンションの道のりを仲良く帰っていたのだが、唐突な通り雨のせいで、びしょ濡れになりながらの帰宅となる。靴や下着までぐっしょりと濡れてしまい、寒気を感じる。このままでは良くないと感じつつ、家に上がるなり、靴下だけ脱ぎ、風呂場へ向かう。次にお風呂の方の湯を溜め始める。しばらくすれば風呂に入れるだろう。
風呂場の手前、脱衣所兼洗面所のある所からメイが顔を覗かせてきて、常治と視線があう。
「おふろー?」
「うん、お風呂に入ったほうがいいよ。風邪引いちゃうからね。びしょぬれだったし。お湯が溜まったら、メイちゃん、入るといいよ」
「うん……」
少し元気無く(?)テンション低めに少女は頷く。どこかソワソワしていて、視線を泳がせて緊張している様子であった。風呂は以前から何度も入っているというのにどうしたのだろうか、と少し常治が心配し始めると。
「へっ……くし」くしゃみをする常治。
「あ……、オジさん?」それに反応するメイ。
「あ、ううん。大丈夫、大丈夫。大人だからね」
そう言って慌てて常治はなんでもないように振る舞うが、びしょ濡れの服は着たままで(いつもなら脱いでいるが、今はメイが居るので素っ裸になるわけにもいかない)寒気を感じてしまっている。良くない感じだ。
「……かぜひいちゃう」
メイは、ぽつりと少し物憂げに、唇から小さく言葉を漏らすと、じっ、と常治を見つめる。いつになく真剣な眼差しである。美少女のような顔立ちの整った人物からの真剣な目というのはとても力がある。そんな瞳で見られると、思わず背筋を正してしまう。
「おふろ、いっしょにはいろ? わたしがでるのまってたら、オジさん。かぜひいちゃう」
メイは風呂場に素足で入ってくると、風呂場の冷たいタイルを気にせずに常治の前にまで来ると、常治の服の端を掴み、顔の端を染め、羞恥に濡れ、濡れた髪が額に張り付いた顔で見つめてきながらそう告げた。
固まってしまう常治。
以前に「お風呂に一緒に入ろー♡」とからかわれたことがあるが、その時とは全然違った反応。常治の身を案じての善意の言葉である。
常治はメイからの善意に基本的に弱い。この機会に悪戯するような邪な思いや算段はなく、ただただ風邪を引いてはいけない、という心配しての言葉であった。
常治は断れなかった。
§-§
「先に入ってるから、メイちゃんは後からね。後、このタオルで身体を巻いて入るといいよ」
そう告げると、先に脱衣所に入り、着ていた服を色々と脱いで裸になった常治は腰にタオルを巻くと「じゃあ自分は入るから」と脱衣所前のメイにそう告げると、一目散に風呂場へと入る。四角い青いタイル床や壁の風呂場は入ると足裏がひんやりとして冷たい。すっかり溜まった湯船から、風呂桶で掬い、身体に湯をかけていく。暖かい。体の芯が少し温まる。
ぱたん。
脱衣所の扉が開く音がした。恐らくメイが遅れて入ってきたのだろう。
しゅる、する。
次に風呂場の扉の表面、磨りガラス越しにメイのシルエットが映り、少女が少しずつ衣類を脱いでいく音がやけに大きく聞こえてくる。常治は罪悪感から見てはいけない、という気持ちになり、慌てて目を背けて、頭を洗い始める。濡れた頭部をシャンプーをつけた掌で洗っているというのに、今度は風呂場にある鏡に反射したすりガラス越しに映るメイの姿がまた見えてしまう。
すとん。
スカートが床に落ちた音が聞こえる(シャワーの音が聞こえるはずなのに、人間の耳は時々、全集中すると音を聞き分けられる力がある、そのせいだろう)。足元にあるスカートを拾うであろうメイのシルエットが鏡越しに見えてしまう。常治の下半身に血が集まっていくのを感じた。常治は急いで身体もボディソープを馴染ませたボディタオルで身体を洗い、頭と身体についた泡をシャンプーで一気に洗い流すと、腰にタオルを巻いたまま、急いで湯船に入る。メイのためにスペースを空けた。
かたん。
磨りガラスの扉、引き戸なので横に開かれる。身体にタオルを巻いて、トレードマークの赤い髪を下ろし、身体にタオルを巻いたメイが風呂場へと入場する。
「入るね……」
「……どうぞ」
いつもより一層しおらしい態度で、顔を真っ赤にし、さらには耳も染めながら、時々、不安げに太腿をすりすりと内股にする様子はとても扇状的であり、干支が一回りした程度の美少女が持つ妖艶さにしてはやけに艶めかしかった。
そのままぺたぺたとタイルを歩き、風呂椅子に座ると、メイはシャンプーを手に取り、少し震えながら髪を洗い始める。
常治はコレ以上は見てはいけない、というような気分になり、視線を壁の方に向ける。メイは常治からの視線が外れるのを見ると、小さく笑み(常治は笑みが見えてないが)、それを見るや否や、
するっ。
身体に巻いていたタオルを脱いでいく。タオルの下から少女体型が晒される。薄い胸、胸尻と余り変わらない胴、薄いお尻。ちなみに、薄い胸という表現ではあるが、ささやかながらも、少しずつ膨らみかけている胸ではある。それらが風呂場の外気に晒される。そうしてからボディタオルを手に取り、ボディソープを馴染ませ、身体を洗っていく。
やがて少女はシャンプーとボディソープを洗い流すと、今度は、持ち込んでいたコンディショナー等で長い髪を洗っていく。乙女の大事な時間。それが終わり、彼女は風呂椅子から立ち上がると、風呂に向かう。
「オジさん。風呂にタオルつけちゃ駄目だよ……?♡」上擦りながらも音の弾んだ声をするメイ。
「あ……そう、だね……(メイちゃんの……裸……)」思わず視線が釘付けになってしまう常治。
常治は母親以外の初めて見る異性の裸体を見て、固まってしまう。男と違って、何もない下腹部、まだ何も生えておらず
本来は長い髪をまとめたりする所だが、メイは気にせず、湯船へ入っていく。メイが入った後に、常治は指摘された通りに、腰に巻いていたタオルを外し、湯船の外に出して、ひとまず置いていく。
既に風呂に入り、浴槽の壁に背中を預けてもたれている常治の足の間に入り、メイは常治と二人羽織のような体勢で風呂に浸かる。じーんと、身体の芯が温まっていくのに合わせて、二人の血もまた熱く身体を早く駆け巡っていく。
§-§
世界から常治とメイを残して、誰も彼もがいなくなったような錯覚を覚える。外からは未だに雨音ばかりが聞こえていて、湯船に二人で浸かる以外の音という音が聞こえないある意味で雨のみの静寂な世界。
暖かい湯船のおかげで温まっていくメイの肌は青白さから、ほんのりとピンクに色付き、健康的な色に成っていく。同時に常治もまた体の芯がすっかり温まり、風邪の心配は消え失せた。
緊張で喉から心臓が出そうであった。そろそろ上がろうかな、という所のこと。
「……メイ、さいきん。へんなの」
「……メイちゃん?」
メイは口元まで湯船に浸かり始め、ぷくぷくと口元から出た気泡が湯船の表面に浮かび上がる。そんなことをしてから、浮かび上がり、身体を半身に右へ捻りつつ、常治の方を横顔だけ少女は向ける。
「……オジさんのことかんがえたら、ここ、……せつないの」
「……!? め、め、メイちゃん!?」
「んっ……♡」(ぶるっ♡)
すっ。さわっ。
メイは常治の手を取り、三角座りで座っている自らの下腹部へと誘導していく。突然のことだったので理解できなかったが、常治は慌てて離そうとしかけたが、ここは湯船の中であり、狭いので暴れてメイに怪我を負わせたくない精神からそのままされるがままであった。
ぷにっ。
ゴツゴツとした常治の指先が、これまでとは明らかに違う「柔らかさ」を感じる。ぷにぷにと唇のように柔らかく、少しの弾力がある感触。何も見えていないが、常治は確信する。メイの
「(さ、さわってしまった……じぶんは……?!)」猛省する常治。
そのままメイは常治の掌を掴み、人差し指の指先だけを自らの大事な所にゆっくりとなめくじが這うように、ゆっくりとゆっくりと動かしてみる。触れる度に、動く度に、少女は身を小さく揺らし、湯船を揺らしていく。
「ここ、っ……♡(ぷにっ♡) さわると、……おなかが……あつく、なって……(ぷにぷに♡)……オジさんの、こと、かんがえたら、……もっと、あたまのなか、……ぐちゃぐちゃ、になって……(びくんっ♡) あっ♡ ……き、」
少女は独白しながら、常治の指で自分を慰める。けれど、それはとても苦しそうであり、少女の思いとはかけ離れた思いで動かしているようであった。
「きもちいいの、……ゆび……♡ ……こんなの、したら……きたないところ、……ゆびで、いじったら……だめなの、に……っ♡」
「(……そうか、そういうこと……なのかな)」
遅れて気がつく。
メイの性知識は偏っている。常治を気持ちよくしたい、という方面に
そのため、メイは罪悪感と自己嫌悪、忌避感から来る感情と共に自慰を行っているのだろう。常治は何となくそう感じた。メイの語る言葉もあるように、子供の時に性器というのは汚いところ、と教わってくるものである。性教育を受けるまで分からないことであるが、汚い場所を自分で弄って、気持ちよくなるのは良くない、という判断をするのに、気持ちよさは止まらないのだ。こうして、人は性癖と性欲を拗らせる入り口に立ってしまったりする。板挟みになった感情に挟まれ、矛盾と共に歪に成長してしまう。成長の角に、変な性癖を間違えて覚えたりしてしまう。
それはいけない、と。
「……メイちゃん。それは……駄目なことじゃないよ」
できるだけ、常治は優しい声音を出すことにした。けれど、少し緊張で上擦ってしまう。
メイは、はっ、とした顔で、動かす指を止めて、再び、横顔だけを後ろの常治に向ける。
「……は、恥ずかしい言葉だから、……外では余り言ってはいけないんだけど……、自分の大事な所を――メイちゃんの場合は、今自分の指が触っている所で、『僕』の場合はおちんちんになるけど――いじることを、オナニー、っていうんだよ。……それは駄目なことじゃなくて、……」
言葉が止まる。駄目なことでなければ、彼女は何を言えば納得するのか。
慎重に言葉を選ぶ。期待の眼差しで少女は常治を見つめてくるからだ。ここで言葉を間違うのはいけない。
なので、常治は。
「……好きな人を、想って……スること、なんだ。……大好きな人を頭の中に思い浮かべて……気持ちよくなること。……それは、素敵なことで、でも、とてもはずかしくて、一人の時か、『恋人』の前でないとしちゃいけないことだよ」
「! ……そう、なんだ……?」
すとん、と少女の元に落ちていく。彼女は自慰について、どこまで事前に知っていたのかどうかまで確かめる気にはなれなかったが、メイは常治の言葉を飲み込んで、とても嬉しそうに笑うのであった。
§-§
「『こいびと』のまえなら、オジさんのまえでもいーい?」
「……えっと」
「……だめ? ……やっぱり、きたない?」
「……汚くないし、自分の前でも良いけど……その……『恋人』でもいいよ」
「! えへへ……♡」
少女に説明しても尚、大人然として常治は振る舞っているが、少女のあられもない姿や裸体を見て、興奮してしまい、下半身は完全に勃起している状態であり、今にもメイを襲ってしまいそうな「程度」には常治もメイに欲情してしまえる程に「道を踏み外しつつある」ので、「恋人関係」を認めてしまう。もちろん、自慰について説明した手前もある、ということだ。
邪魔さえ入らない幸せな空間で、少女と男性が男女として意識してしまい、少女から積極的に性欲処理をされ続けていれば、男性の意識も変わってしまうもの。
常治とメイが交わってしまう未来もそう遠くはないだろう。
メイは小さく笑んだまま「すりすり♡」と小さなお尻で、常治の肉棒へ擦り付ける。小さくてもしっかりと柔らかい桃尻で、勃起した肉棒と肌が擦れる度に気持ちいい。
「う゛っ……♥」(びくりっ)思わず身震いする常治。
「……メイの、はだか、みて……こーふんしてくれた?♡」(すりすり♡)
「……見るだけじゃないんだけど……うん。そこは、ウソをつけそうにないから……興奮したのはたしかだね……」観念したように答える常治。
「やったー♡ せくしー?♡」
「セクシーというよりかは可愛いかな……?」正直に答えた上で苦笑する常治。
「むうー」
メイはその答えを聞くなり、不満げに自らの薄い胸に触れながら「おねえちゃんぐらいないと、やっぱりむつかしいのかな……」と何やら悩み声を漏らしてから、彼女は手探りで、勃起した男根を掴む。
「……『おせわ』してあげるー♡ オジさんの『勃起(おっき)』したのはわたしのせいだもんね」
「ぅ……っ……♥」
魅力的な提案と、晴れやかな少女の笑顔に圧され、また、じんわりとこみ上げる興奮と、いつもとは違う風呂場でのシチュエーションという新鮮さに少し興味が湧き、小心な男性は少女に後押しされる形で、頷く他無かった。
§-§
常治は風呂の浴槽の縁へ腰を下ろす。そうすると椅子やベッドの縁に座るように、メイの顔にとって丁度いい高さに落ち着く。勃起した男根は「ピンッ♥」と上向いていて、八割ほどの勃起を見せていた。その様子をしばらく見て、にんまりと笑むメイ。
「えへへ……♡ きもちよくしてあげるー♡」
「お、おねがいします……」
いつになく敬語になってしまうのも、常治に少し罪悪感が浮かんでるせいである。身体に巻かれている筈のタオルが無くなり、裸体を晒しているメイの手前、興奮してしまった自分にも咎があるように考えてしまっている常治 (メイからすればそんなことはないのだが)。
少女の小さな手が常治の陰嚢、金玉袋に触れる。常治の肉棒はお世辞にも大きいと言えないのだが、実はそれに対して、陰嚢ははるかに何倍も大きい。ずっしりとした感触が少女の掌に伝わる。
「オジさん、『かいふく』もはやいしー、『かいすう』もおおいのは、ここがおおきいからーかなー?」
「……ぁ、ぐ……っ……♥ ん……、たしかに、回数と回復力だけは自慢できるかもしれないけど……」
絶倫の二文字が常治の脳裏を過る。ナニが小さい割に、いっちょ前に多くの精力を持つのは何の因果か。この話題は以前にメイから聞かれていたことなので(その時に射精後は普通小さくなる話、射精後からの回復と回数についての概念について軽く説明した)メイ的にも好奇心があるのだろう。興味深そうに少女は掌で「ふにふに♡」と玉袋を転がしていく。柔らかい指や指の腹、掌の感触が丁寧に微細に玉袋の表面に触れていく。小さい少女の指だからこそ、却ってテクニックを感じるような繊細さが生まれるのだ。
舌を巻いて、触られる快感に身を悶える常治。
「ぁむ♡」
「んがっ!?♥ め、メイちゃ……ッッ……♥♥♥」
ぱくり。
玉袋を掌で弄りながら、少女は亀頭の先端を咥えてしまう。
あむあむ。
唇でアイスを頬張るように、もごもごと亀頭の敏感な表皮を触れられると海綿体にどんどん血が集まり、肉棒が膨張し、完全に勃起していく。常治は情けない声を上げて、必死に快感に抗う。しかし、陰嚢と亀頭の同時攻撃は常治にとって新鮮であり、初めての奉仕方法で、驚きと快感が交互にやってくる。
これでは長く保たない。
「
「く……ぅ……ッ、……ああ゛……っ♥♥」
ころころ。れろれろ。
びくんっ、びくんっ。
舌足らずに、咥えたままの喋りは却って男根への刺激になり、唇の柔らかさが肉棒に刻まれ、気持ちいい。口内で舐めてくる舌先と口腔の湿潤さのWパンチもよく効いてくる。少女にとって扱いやすい肉棒のサイズのおかげで、メイは裏筋や雁首のような敏感な部分にも舌先を這わせ、的確に常治を限界に追い込んでいく。
「……っ、ぐぎ……ん、んん……ッ♥」
「?(がまんしてるー?)」
常治が出さないように、と堪え始めるのを何となくメイは感じ取る。聡く気づいた彼女は責め立てるのをやめない。
れろーっ、れろーっ。れりれり。
口内で小さくも雄々しく勃起している肉棒を根元から先端まで一気に舐め上げていく。舌先のサラリとした表面が肉棒を撫で、裏筋の辺りまで少女の舌先で舐め上げられると、我慢が解かれてしまう。
「
「も、もうだめ……っ、メイちゃん……っ……♥♥♥」
むくむく。
男根の亀頭が僅かに膨らむ。それが合図であった。
ぶびゅるるるるる、ぶびゅっ、ぶびゅっ。
風呂場で年端も行かない少女――否、
「んむ……♡ ん……んくんく……♡(すっごい、いっぱい……♡)」
小さいナニからだというのに、反比例するように多量に吐き出される子種液を全て口で受け止める美少女。彼女の可愛らしい喉が小さく嚥下する度に、夥しい量の精液がずっしりと、少女の胃にへと落ちていく。しかし、少女は何ら不満はなく、むしろ嬉々としてその奉仕をやり遂げていく。
とぷとぷ……とぷとぷ……。
こくこく……こくこく……。
「
「……ん、……ぐ……(たしかに、自分は……たくさん、出してしまった……)」
余韻がゆっくりとなった辺りで、少女は唇を男根から離していく。そうしてから舌足らずの感想を漏らすと、常治は口をつぐむ他無い。事実を指摘されて、それを覆せるような心境でももちろん常治はないのだ。むしろ、深い余韻が腰にへと降り、深い満足感が襲ってきていた。
しかし、大層出しているというのに男根は元気であり、ピンッ、と七割ほどの大きさで未だに勃起している。
それを至近距離で見つめたまま、メイは自らの高鳴る胸を抱えたまま、恐る恐る口を開く。
「けぷ……。オジさん……おふろ、あがっても……つづき……スる……?」
「え」
ごくり、と生唾を飲むのは常治の番であった。
恋人関係。
軽い口約束のようなもので決めた関係は二人を簡単に次にステップへと進めてしまう可能性が出てきた。
次回は7/30 19:00に二話投稿致します
「ふぁーすとこんたくとのちょっとあとのはなし(☆)」「はつたいけん(☆)(★)」