※この作品はR-18です。

メイちゃんと短小早漏オジさん   作:国英

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回想が挟まる回となります。


ふぁーすとこんたくとのちょっとあとのはなし(☆)

 そもそもの始まり。どうしてメイが常治の下の「お世話」をするようになったのか。

 

 メイは母親に頼まれた菓子折り――以前に別件で助けられた時の御礼の品――を常治の家に持っていってほしい、ということ。

 メイが常治にまた会ってみたい、と小さく呟いていたことを母は聞き逃していなかった。そのため、母は常治に会いたい、というなら、ということで気を利かせてのお願いであった。

 

「持っていってもらってもいいかしら、冥(めい)。お姉ちゃんに頼もうと思ったけど」

「へいき。わたし、もっていくよ」

 

 他の人にも付いていって貰うべきか、と少し母は心配そうな顔をしていたが、メイは首を横に振った。なので、メイは一人で常治のマンションに向かっていった。道中、道に迷いながらも、携帯端末(スマホ)を母から借りて、アプリのマップとGPSを駆使して辿り着く事ぐらい出来る(最近の子供は皆そうなのだ)。

 

 

 マンションの教えられた部屋の前に来てみた少女はインターホンを鳴らしてみた。

 常治のいるマンションの一室。メイは一室の番号をメモと一緒に見比べてみる。ここで間違いない。

 少女は「いつでも家にいるようだから」と母から聞いていたが、もしかすると入れ違いになってしまったかもしれない、と早合点して去ろうとした。

 

 ――……♡ ん♡ んん♡

 

「?」

 

 女性の声が聞こえてきた。その声は常治の一室の扉越しに聞こえてくるので、メイは眉を寄せた。少し気になり、扉のドアノブの方を握って、開けようとしてみる。

 

 開いた。

 

 さらに女性の高い声が聞こえてくる。

 メイにとっては、それがとても胸を激しく揺さぶるものであった。さらに気になり、声を一声かければいいものをメイは廊下を進み、常治の部屋の中へと進んでしまう。

 

 ――あっ♡ あっ♡ んっ♡ んっ♡

「ふーっ……ふーっ……、……え? メイちゃん?!」

「!」

 

 テレビから流れてくるのは正常位で交わる男女の姿であった。ベッドの上で恋人同士が愛し合うような比較的ノーマルなものであるが、メイからすれば、肌色一色のセックスの映像というのはとても強烈な刺激となって、彼女の脳内の記憶に、永遠に変わらない不可逆のものとして刻み込まれる。夢中になって視線が離せず、懸命に腰を振る男性。接合部から出したり入ったりする何か。アングル的に男性の姿は腹部しか見えていないが、男性の喘ぎはくぐもって聞こえてくる。

 

「ゔ……っ、あ……ッ……!♥」

――あああああああ゛っ♡♡♡

――出る……っ……♥♥♥

 

 大人三人の三重奏。ベストタイミングであった。メイは知らないが、常治はAV中での射精タイミングに合わせて、自らも自慰の絶頂を合わせようとしていたのだ。そこへメイがやってきた為に、常治は射精の瞬間を彼女に見られてしまう。同時にテレビの中でも果てる二人。中出しの演出のため、男優が女優から離れると、股間部へのアングルがズームされていき、女性器(ヴァギナ)から男根(ペニス)を抜く瞬間だけでなく「どろり♡」と溢れる精液もまたテレビにはバッチリと映っている。

 

「はーっ……♥ ……め、メイちゃん……なんで、ここに……」

「オジさん……?」

 

 常治はティッシュを何重にも自らのものに巻いていたので、肉棒を握ってなにかしている、という決定的な瞬間は避けられたが、それでもAVの鑑賞という場面と内容をメイに見せてしまった。

 社会的な死が脳裏を過る。この後、メイは家庭内等で今日のことを漏らすかもしれない。そう考えるほどに常治の顔は青くなっていく。

 

 それと余談だが、この(初めて家を尋ねる)頃にはすでにメイの常治に対する呼称というのは「オジさん」呼びとなっている。

 

 絶望する頭でも、これ以上のAVを見せるわけには絶対にいかない、と判断した常治は急いで、リモコンに手を伸ばす。一時停止のボタンを押した。

 

「あっ……」しゅんと残念そうな声を漏らすメイ。

「ご、ごめんね……、へんなところを見せちゃって……」

 

 常治の口からひたすらの謝罪。顔を青くしながら、胡座をかいていた体勢から膝立ちになり、射精後の精液が溜まっている状態の所をティッシュでくるんだ肉棒を握ったまま(床に中身をぶちまけないように)、頭を下げる。

 

「オジさん、……何してたの?」

「う……っ……」

 

 今では珍しいが、当時のメイは敬語で常治に話しかけていた。お嬢様の凛とした風格のある言葉は少女らしさよりも利発さを物語らせていた。

 ちなみに常治は視線を落として、ベッドの方を見る。答えられるわけがない。

 ましてや、知り合ってから間もない少女相手に。なので、常治は閉口したままである。

 

 しばらく時間が流れる。

 メイは黙ったまま常治を見つめる、常治は気まずそうに視線を伏せたまま。

 常治にとってはどんどん状況が悪くなる。状態がそのままなので、何重に巻いていても、ティッシュの中の精液が少しずつ紙の布地に染み込み、じわり、と栗の花の匂いが部屋に充満する。自分が出したものでも、今は他の人の存在があれば、それはいやな匂いに感じてしまって仕方ない。こんなものを出して、すいません。穴があったら入りたい、と。そんな気分にさせられる。

 

 やがて、少女がその匂いに気が付き、膝立ちの常治に近づく。興味津々にティッシュを見つめてくる。

 

「……けが、してるんですか?」

「い、いや、これは」

「だいじょうぶですか」

「ちょ、ちょちょちょちょち」

 

 ぐい。

 少女は心配そうな表情でティッシュを掴み、引っ張り出そうとする。匂いの元に興味津々らしく、少女の力は意外にも強い。なので、そんなにも強く引っ張られるとは思わなかったので、抵抗できずに、常治は股間からティッシュの塊をすっぽりと抜かれる。

 同時に「どろり♥」と粘液の塊、ひどく饐えた臭いが充満しているティッシュ壺が、少女の手にお椀型のまま、収まる(ティッシュで肉棒を包み、握ったまま自慰をしていたので、形的には小さな張り子のようになっている)。

 

 そこから縦に漂う強烈な香り。また、一瞬、ティッシュ壺と肉棒との間に白い橋が架かる。露わになる常治の可愛らしい肉棒。

 掌の中にあるティッシュ壺から立ち上る臭い、出したばかりの肉棒から立ち上る強い性臭がまた、メイの心をくすぐった。

 これは、なに?という疑問符。

 

 常治は何をしてもアウトでは、という思いに辿り着いているので、少女に自由にさせてしまっていた。自由にさせられるがままであった。

 

「これ、って……なんですか」

「えっと……」

「……?」

 

 常治の表情を覗き込むメイ。少女の目には常治の顔が真っ赤になっていて、困り顔であった。メイは聡明であった。同時に小さな加虐的な一面もあった。

 

「……これって、……はずかしいこと、ですか?」

「……あ、そう、だね。……はずかしい、こと、です……」

「そー、……なん、ですね……」

「……」

 

 ティッシュ壺を覗き込みメイ。中にはどろり、と多量の黄ばんだ精液が浮かんでいて、壺の底も少し染み始め、メイはその熱に驚く。同時に、少女の掌を少し精液臭くしていく。

 

「き、きたないよ……」

「あっ」

 

 やがて落ち着きを取り戻した常治は、自らの肉棒に付着した精液を拭き取り、下着を履こうとしたが、流石にいつまでも年下の少女に自らの出したものを鑑賞させるわけにもいかなくなったので、下半身の肉棒をぶらぶらとさせたまま、ティッシュ壺を優しく取り上げられる。常治にとって意外なのは、玩具を取り上げられたように、顔をくしゃりと歪めるメイの姿。

 

「ご、ごめんね」

 

 常治は再び弱気になりながらも、流石に譲れない部分であるため、ティッシュ壺を小さなレジ袋で包むと、ゴミ箱に捨て、処分する。戻ってきてみると、メイは大変不機嫌そうな顔をしていた。

 

「オジさん。……どうして、すてたんですか」敬語混じりの不機嫌声なメイ。

 

 これには慌てた。常治はこの少女の機嫌を損ねないように動かなければ、社会的に即アウトなのである。なので、常治はここから対応を間違えた時点で、今度こそ即終わりを覚悟する。なので、下半身裸にもかかわらず、メイの元に急いで戻る。

 

「き、きたないもの、なんだよ。さっきのは。その、女の子が持つものじゃなくて。くさいし……臭うから、……ね?」

「……」

 

 ね、という言葉尻には、どこか「分かってくれるかな」という思いが込められた発言である。それでも、メイは汚いからという理由では納得できないらしく、常治を余所にゴミ箱に向かおうとするので、慌てて、常治は止めに入る。

 

「めめめめめ、メイちゃん!?」

「かいしゅうします」

「やめて!?」

「もうちょっとか(嗅)ぎたいです」

「?! はい?!」

 

 この娘は何を言ってるんだ、本当に。

 常治の頭は混乱する。メイの心の琴線の何に触れたのか分からないが、二度もうら若き乙女に、自分の出した精液を嗅がせるわけにはいかないので、全力で止める。

 

「お、おねがい。ほんとう、オジさんのおねがい!? ほかのいうことなら、なんでもきくから?! ね?! それだけは、ほんとうにかんべんして?!」

「……、……だめなんですか」

「ほんとう、だめ?! そ、それいがい! それいがいで!!」

「むう……」

 

 未練がましくゴミ箱を見つめる少女は少し考える。少し考えてから、その可愛らしい指先が、リモコンの方を見る。

 

「さっきのてれび、みたいです」

「――――――」

 

 今度こそ本当に終わったという絶望の顔を浮かべながら、常治はそう来たか、と思考する。なので、常治は精液を嗅がせるのを再開させるか、AVを少女に見させるか、という二択を迫られる。

 常治の衛生的観念的に前者は絶対にアウトであり、正しい少年少女育成の倫理的観念からいえば、後者も絶対にアウトである。常治は普通の人で、異常倒錯者でもなければ、変態的性癖の持ち主でもない。なので、どっちも絶対にNOである。

 だが、心の天秤というものはどちらかに比重が傾くものである。

 僅かに僅差。

 僅差の割合で、後者が勝る。

 

 恋人いない歴=年齢の優しき男性は、自分の出した優先処理廃棄物を何度も少女に嗅がせる方が恥ずかしい。そんなことをさせるくらいなら死を選ぶくらいには恥ずかしい。

 

「ど、どうぞ……」

 

 震える手で、リモコンを差し出した常治。メイはリモコンを上機嫌で受け取ると、エロビデオを再生し直した。

 

 §-§

 

 奇妙な形でAV鑑賞が始まった。常治的に最悪なのはそれが少女と同じことである(普通の一般人は歳若い少女と見ることに興奮など覚えず、避けるのが普通だ)。

 男性と女性の一回戦が終わり、暗くなってフェードアウトしていく場面からの再開。

 

 次のシチュエーションは部屋で二人っきりの場面から始まる。茶髪ショートヘアの女優が男優へと近づき、熱心にキスをしていく。最初は軽いバードキス。続けて、それが二度三度と男優の見ているであろう視界のアングルであり、女優の綺麗な狐顔がドアップで画面に映る。続けて、横から撮られているようなアングルに切り替わり、二人はディープキス。

 

 常治はハラハラしながら、ベッドの縁に座る隣の少女を見る(常治は下着(トランクス)は履いた)。

 メイは熱心な目で、さらには目を輝かせながら画面に釘付けであった。恋愛映画を見るような目つきだから、常治は止めようがなかった(また停止しようものならゴミ箱に向かうのではないか、という雰囲気がメイから流れていたので、止めようがなかった。)

 

 男優と女優は深いキスを重ねながら、互いに服を脱がせあっていく。

 男優はボクサーパンツ一枚となり、黒いセクシーな下着姿になった女優は灰色の下着(ボクサーパンツ)(男優の履いてるもの)に手で触れていく。

 ボクサーパンツを撫で回し、見上げる女優はとても嬉しそうに笑む。男優側は時々苦しそうにしながらも、「きもちいいです」と告げる。それを聞いて、女優は「もっと気持ちよくしてあげる♡」と猫なで声で答える。

 そこからは前戯の始まりで、女優は勃起したペニスに口付けし、たっぷり念入りに唇でペニスを愛していく。軽く唇で側面に触れ、そのまま輪郭をなぞり、時々掌で肉棒を握り、「すごくあつい♡」「どんどんかたくなってる♡」「かちかち♡」「きもちいい?♡」と言葉を溢していく。掌で玉を揉んだり、転がしたり、指で肉棒をなぞったり、裏筋を舐め回したり、迎え舌で男根を正面から受け止めたり、できることを色々としていく。

 

 やがて、肉棒を咥えていく女優。男性の象徴を口いっぱいに頬張り、最初は掌で目隠ししながら、エッチなアングル。次に顔を上下に動かし、口で男根を扱いていく。その頃には目隠ししていた掌をどけて、下から現れた瞳は上目遣いで男優を見上げる。男優のアングルに切り替わり、女優と視線があうと、女優はとろけた顔で嬉しそうにしている。シャープな顔立ちのせいで、こんなフェラチオを美女がしている様に見えて、大変男の興奮を誘う。やがて舐めしゃぶるうちに、一度女優が肉棒から口を離す。一度出してから唾液でぬるぬるになった男根を掌で握る。「すっごいビクビクしてる♡」「そろそろ出そう?♡」という風な質問をしていく。男優は「そろそろヤバい」「ヤバい」「出る」という言葉を漏らす。それにまた嬉しそうに笑む女優。「いつでも出していいからね、お口の中で」という言葉を告げる女優。

 やがて女優は再び、肉棒を咥えていく。根元に手を添えて、今度は玉を揉みながら、オスの限界を誘引させるエッチなフェラチオ。男優は気持ちよさそうな声を終始上げている。

 

 メイは興奮して、目から離せない様子だった。

 

 そうして終わりは近づいてくる。メイの目の前で男優は「出る」「出るよ」と情けない声を上げながら、女優の口腔に口内射精していく。女優と男優は片手同士で恋人繋ぎをしながらの絶頂。女優は喉を鳴らしながら、精液を飲み干していく。やがて、少しだけ口を開き、カメラのアングルが代わり、女優の口の中に溜まる白い精液を見せるかのような動き。

 

 かあ、と常治の顔が赤くなる。先程メイが見たものが、如何にして出来たものであるかを教えさせたようなものだ。益々、頭を抱えたくなる。

 

 そこでリモコンが一時停止のボタンが押される。メイはドキドキしっぱなしであった。胸の高鳴りが押さえられず、人生で一番胸の鼓動が加速しているのではないか、という思えるほどに「生」を実感していた。

 

「オジさん、これ、なに?」

 

 震えるメイの声。答えてほしい、と大きな目が語ってくる。メイの目には強い意志が宿り、常治を見上げる。常治は困る。どう答えたものかと。

 膝立ちになる常治。そうしてからメイと向き合う。しかし、向き合っても沈黙している常治は閉口したままだ。

 

 しばらくの沈黙が続き、メイの小さな掌が、常治の股間に伸びていく。体勢が良くなかった。下着の上から股間を撫でられると、常治は身体を震わせる。異性に触れられたのは初めてだったからだ。

 

「だ、駄目だよ。メイちゃん。月乃さん――君のお母さんに、なんと顔合わせしたらいいか。ゆるして。おしえられないんだ」

「おしえて」

 

 断固として拒否の言葉。しかし、ここは引き下がれない。優しい事と、譲れない大事な部分(すでに崩壊気味だが)だけは違うのだ。

 

「だ、駄目だって」

「おしえて。おかあさんにはひみつにしておくから」

 

 秘密。子供との口約束ほど信用できるか怪しいものはない。子供は幼く、口が軽いのが常だ。一方で大人は歳を重ねて、人生を知り、打算的になることで口が重くなる。なので、常治は弱々しく首を横に振る。当然の反応である。

 そんな常治の態度に「むう」と再度、膨れ面になる少女。

 

「……しんじて」

「……、……ぐっ」

 

 常治はメイから真っ直ぐに視線を向けられる。視線が重なる。強い意志を感じる瞳と同時に興味津々なものに向けられる「強い熱」を感じる。子供からのこのような目にこそ、常治は弱ってしまう。常治は「このようなイレギュラー」でなければ、いくらでも力になりたい側の大人である。

 

 しかし、いつまでも折れずに黙っている常治に対して、不満と小さな焦燥感が募る少女。女の子というのはいつだって性急を求めるのだ。したがって、彼女なりの処世術を使用することにする。欲しいものをクラスメイトと交換しあう時は、相手にとって欲しいものを提供しあうように、だ。

 

「あのテレビみたいな、きもちいいこと、してあげる」

「!?」

 

 常治の下着に手が伸びるメイ。そのまま、ずり下ろされる。かなり、強引な手付きである。不意を突かれての形なので、再び、床のカーペットの上に落ちる下着。残念ながら、拾い直す暇なく、少女の小さな手がずいっ、と伸びていく。その小さな手は膝立ちの常治の肉棒を牛の牛乳搾りのような手付きで掴んでしまう。

 

「あ゛っ?!♥」

「わっ………♡」

 

 少女は人生で初めて握る肉棒の感触に驚いた。半勃起ながらも、生き物のように脈打ち、熱い肌、半分の硬さと半分の柔らかさが両方存在する不思議な身体の一部位。

 

 にぎにぎ。

 少女は牧場で牛の乳搾り体験を思い出した。牛の乳を握るように肉棒を握ってみる。

 

 こしこし。

 牛の乳搾りは下へ伸びていたが、アレとは逆で、常治の肉棒は上を向いていく。

 

「す、すごーい♡」

 

 ここまでメイは大人に対するような丁寧な言葉遣いをしてきていたが、ここからは思わず友達と話す時のような少女らしい口調が溢れていく。そのまま目をキラキラさせて、肉棒を握っている。

 

「ちょ……駄目……っ、本当、それは……駄目……っ、……メイちゃん……っ」

「? でも、てれびのおにいさんみたいに、かちかちー♡」

 

 にぎにぎにぎ。びきびき。

 メイはこれまで淑女として必要な教育をたくさん受けてきていた。その、たくさん学んできた習い事よりも、とても楽しく感じ始めていた。肉棒を掌で握るうちに、短いながらも、俺はオスだぞ、と言わんばかりに肉棒が硬く勃起していく。常治の声は快感に震えていた。少女の掌は柔らかく、細く、滑らかな肌で、掌全体で握られるうちに気持ちよくなってしまう。

 

 掌の中で生き物のように硬くなる存在に少女は夢中であった。

 

「おねえさんは、たしか……こう、……しゅっ、しゅっ♡ ってー♡」

「ちょ……ぐ、……ぎ、あ゛ッッッ♥」

 

 しこしこ。しゅっしゅっ。

 牛の乳搾りの如く、扱く動きの開始。小さな掌でとても握りやすくジャストサイズな肉棒を握られたまま、上下に扱かれれば、常治はたまらない声を上げていく。

 気持ちいい。異性の手がこんなにも気持ちいいとは。

 

「……だ、め……っ、でる……でちゃう、から……メイちゃん……あ……ッ♥」

 

 苦しげな表情で必死に堪えながら呟く常治。女のような情けない嬌声。

 

「え、出る? あの白いの出るの?♡ みたい、みたーい♡ みせて、おじさん♡」

「だめだめだめだめ、ほんとうだめだめ」

「えー♡」

 

 しこしこしこしこ。

 しかし、手は休まらない。むしろそれどころか、メイの目から見て、常治がとても矮小な存在のように映ってしまう。自分よりも下であるかのような、しかし、同時に浮かぶ性愛。とても愛おしくてたまらない存在に見えてくる。気持ちよさそうなだらしのない表情が、メイの心の琴線をどんどんなぞり、「深み」に彼女はハマっていく。

 どんどん手が上下に扱かれ、快感が一気に高まっていく。射精感が腰の奥からせりあがってくるいけない感覚。何度も「駄目」と呟いても少女は無視(スルー)する。

 

「くぅ……………、っ♥」

「わっ♡」

 

 びゅぐ、びゅるる、びゅぅぅっ、びゅるるる。

 それでも常治は早漏。長く保たずに、少女の掌であっさり、手コキ射精(イキ)をみっともなく晒していく。カーペットの上に白い縦の線が何度も放物線を描いていき、同時に少女の掌を白く彩り、汚していく。その強烈な熱と臭さにメイは新しい成功体験を獲得し、その新鮮さに心の底から魂が震える。

 

「はーっ……はーっ……♥ まだ……っ……♥(なんてことを……じぶんは……っ……メイちゃんの手で、射精(だ)してしまった……ああ……うう……♥)」

「わー、まだでるし、べとべとー♡」

 

 びゅっ、びゅっ。

 常治は人生で最高に気持ちいい初めての手コキ射精(イキ)を少女によって決められてしまう。知っている少女によって扱かれ、射精にまで導かれた背徳感は常治の快感を最高にまで押し上げてしまっていた。

 余韻を遠慮なく、カーペットの上に放っていくのもまた気持ちいい。きゃっきゃっ♡と少女は嬉しそうに、余韻の熱と量に歓喜している。やがて、少し小さくなる肉棒にも興味津々にしながら、メイは小さく笑う。

 

「(ぺろっ♡)んー……にがいし、ほんと、へんなにおいー♡」

「?!」

 

 メイは自らの手についた精液を舐め取り、嬉々として感情を告げていく。さらには臭いの感想まで告げられると、常治の中のオスはバキバキに折られ、自尊心やら何やらは鉄槌で細かく砕かれるような気分になった。

 そもそも常治的には(普通の一般男性的な見方も同じであろうが)良い所の令嬢に、自らの劣等遺伝子を舐めさせる事自体が良くないのだ。慌てる常治。

 

「舐めちゃだめだよ?! きたないから?!(………あっ)」

 

 思わず大きな声で叱咤する常治。次に感じたのは子供に対して大きな声を出してしまったという罪悪感。

 メイは常治からの大声を聞いても、きょとんとした顔で常治の方を見つめる。手にはまだ常治の精液の残りがついていて、それをまた見落としてから、

 

「れろっ」

「!?」

 

 ぺろり、と。

 少女は手についた精液の残滓を小さく舐める。また苦そうにしていながらも、そこには嫌悪感のない表情を浮かべている少女の姿が。

 

「きたなくないよー♡ にがいけどー」

「ッッ……」

 

 メイからの満面の笑みが純粋な気持ちで向けられ、それを受けた常治は今度こそ完璧に「折れて」しまう。何も言えなくなり、顔を赤くし、閉口したままになってしまう。

 常治は大きく息をついて、じわり、と胸に侵食する不思議な気持ちに浸っていた。

 不思議とそれは不快ではなく、常治の気持ちに深く浸透してくる気持ちであった。

 

 

 

 この後は「ひみつにするよ♡」というメイの強い後押しと「きもちよくしてあげるからおしえて」という謎の契約と交換条件が提示され、生気が抜けた常治はAVの続きをメイと一緒に見たりして、彼女は偏った性知識をつけていき、セックスの概念を知る所となる。

 

 後日、メイは常治と会う度に「けいやく」を履行し、「おせわ」を実践していく。

 社会的死を回避するために常治はそれを受け続け、その内に、メイからの「おせわ」の気持ちよさに抗えなくなる常治の姿がそこにはあった。

 

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