催眠アプリを手に入れ、気に入った女を次々と抱いてきた『俺』。そんな俺と、栄えある肉便器第一号である地味子ヒロイン『粃那他(ひなた)』の、とある1日。


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 久々の投稿です。今回の作品は、リハビリも兼ねて書いたものです。

 色々とガバガバすぎてツッコミどころ満載だと思います。


※注意
 この物語はフィクションです。
 物語上に登場する人物や事件は、実在する人物・団体・事件等とは一切関係がございません。
 また、本作に差別・偏見を助長する意図はございません。
 加えて、後半にグロテスクな表現・描写がございます。お読みになる方によっては不快に思う場合があります。予めてご了承ください。



地味子な粃那他とクズな俺君

 ◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

「ちっ、あのジジイ、つまんねえ自慢話ばっかり聞かせやがって。気安く触るなよ、たく」

 

 大学の敷地内の端っこにある四角い講義棟ビル。ここはこの大学が創立されて初めて建てられた1番古いビルで、昔はここに学生達が集まり、蒸し暑い中で講義を受けていたという。

 しかし、創立から数十年が経っている。その間に、敷地内には設備が整った新しいビルが次々と建てられ、いつしかここは教室としても使われることがなくなり、学生達が行き交うのを遠くから見守る廃墟同然のビルに変わり果ててしまった。一応、全く使われることがないわけではなく、ごく稀に教授やサークル生が私用で使うことはある。

 しかし、それも毎回ではないため、ここは常に異様な静けさが漂っている。昼までさえ静かなものだから、そこら辺のお化け屋敷よりも恐怖を掻き立てられるかもしれない。

 

「ま、俺にとってはもってこいの穴場だがな。なぁ?」

 

 そしてこのビル内にある、壁の黄ばみが目立つ個室トイレの中で、俺は俺のペニスを頬張る奈々恵の髪を掴みながら訊ねた。

 

「んふっ、ふぁい♥ふぉふひんふぁまぁ♥」

 

 ショートボブに整えた綺麗な麻色の髪を揺らしながら、奈々恵は頭を前後に動かし、媚びた眼差しで俺の問に答えた。犬のお座りのように足をM字にしているのもあって、その姿は雌犬と大差ない。

 だが、普段の彼女はこんな有様ではない。

 奈々恵は、高校でいう所のスクールカースト上位に位置するような女性であり、容姿端麗で性格もクール、ファッションセンスもある、サークル活動も楽しんでいる、まさに皆が想像する輝くようなキャンパスライフを謳歌している女子大生だ。

 それ故に、男関係に関してもかなりガードが固く、俺のような猫を被った人間の本性も容易に見破ぶってしまう。生意気にも相手にすらしない。それどころか、ゴミを見る眼差しで哀れんでくることが多々ある。

 

「ふぁ、んんっ、んぐっ、んぇ♥」

 

 だが彼女は、こうして俺のモノを嬉しそうにむしゃぶりついている。しかも、こんな古くて掃除の行き届いていない汚いトイレの中で、頬を窄めながらぢゅぼぢゅぼと美味そうに。

 普通なら、万の一の確率でもなにかキッカケでも起きない限り、なんならレイプでもしない限り、こんなことは起きないだろう。

 しかし、こうして実現している。

 意図も簡単に、奈々恵は俺の性欲の吐き捨て場になった。

 表ではいつものクールを振りまいているが、俺に呼び出されれば淫売に変貌してしまう。自分に憧れの眼差しを向ける男達にすら見せたことがない媚び顔を、嫌いなはずの俺に晒しているのだ。

 

「ホント、便利だよなぁ、これ」

 

 目尻から涙を流す奈々恵に向かって言いながら、俺は片手に持っていたスマホの画面に目をやった。

 ディスプレイには、縦長な画面に合わせてハートのマークが映し出されている。その下には、ホラーチックなフォントで『催眠完了』というボタンに文字が書かれていた。マークの輪郭が薄桃色にぼんやりと発光するのに合わせて、文字も脈拍のようにドクンドクンと動いている。

 

 見て分かる通り、俺が使っているのは『催眠アプリ』というトンデモアプリだ。よくエロ漫画とかAV物でやるような、時間停止と同じネタ枠のジャンルのあれだ。

 こんなもの、あるわけがないと他人は言うだろう。

 しかし、現にこうして俺の手元にある。

 そして、こうして高嶺の花の奈々恵をモノにしているのだ。

 

「ほら、もっと舌使え」

「んぉ……ふぁい……んれぇ♥」

 

 グッと頭を押すと、奈々恵の目からさらに涙が零れた。眉根を潜めて如何にも苦しいといった表情をしているが、俺を見る目は、もっと虐めて欲しいと訴えていた。

 

「んれ、んりゅっ♥……れろっ、んぶっ、れろれろ、じゅるっ……♥」

 

 俺の命令通り、奈々恵は長い舌を使ってペニスを舐め始めた。裏筋をざらついた舌肉の表面で擽るように這わせ、両側面をベロンベロンと交互に舐め回す。

 亀頭の裏の深い鰓には、滑り込ませた舌先でぐにぐにとチンカスをかっ攫うように舐める。その往復を、奈々恵は淫乱に耽った顔で、頭を揺らしながら繰り返した。

 

 このアプリは、世の中には出回っていない、世界でただ一つの俺専用の玩具だ。

 

 これは知り合いの、制服姿の女性にしか興奮できないとある理系の変態野郎がつくった品物だ。その性癖は強力で、株で稼いだ金を積んでは、マッチングで知り合った女やデリヘルでやって来た女にコレクションしている制服を着させてヤっているらしい。

 

 あいつは、エロいことに関してはとんでもない才能を発揮する奴だった。知識は言わずもがな、暇があればエロ玩具を魔改造し、高い金を払って呼んだ女に試してもらい、喘ぐ姿を楽しむ変態な男だ。このアプリが搭載されたスマホも、あいつがふと思いついたように妄想を拗らせまくった結果造り上げ、半年前に俺に自慢してきた発明だ。

 こいつの効果は絶大で、男女関係なく催眠に掛かってしまう。試しにあいつが実践すると、裸になれと言えば男はみんな裸になったし、スカートを捲れと言えば女はみんなスカートを捲っていやらしいショーツを見せびらかした。こんなに凄い発明、一体どんな仕組みなんだと聴いたが、飛び交う専門用語と意味不明な言葉の数々にあえなく敗北した。

 

 だがしかし、こんなに凄いもの、こんな変態野郎に使わせるのは勿体ない。こいつのことだから、宝の持ち腐れ状態にするだろう。

 

 だから、俺はあいつからこのアプリを奪った。

 

 おかげで、街に出れば女はすぐに捕まるし、普通ならしてくれそうにない女ともヤリまくっている。この大学に通う美人と噂の女子大生の殆どは既に味見を済ませている、なんなら見かけたタイプの女は、彼氏がいようがお構い無しに自室やホテルに連れ込み、朝まで愛してやっている。この半年間、セックスにおいてはこれ以上なく充実した日々を送っていた。

 

 さらにこのアプリは、1度催眠をかければ相手はこっちが重ねがけで解除しない限りは永遠に有効になる。試しに催眠をかけた状態でスマホの電源を切ったが、効果は継続していた。つまりは、この奈々恵でさえ、死ぬまで飼い慣らすことが可能ということだ。

 

 ちなみにこれを奪ったあと、作ったアイツには『このアプリのことは全て忘れる』といったものを掛けた。なので、アイツはこのアプリのことを覚えてもいない、データも消させたので作り方すら分からないのだ。

 今頃、いつも通りにすれ違ったJKやJCの群れにチンチンを悶えさせているだろう。どちらにしろ、俺の知ったことではない。また必要になったら思い出させてやればいいだろう。あいつのことだから、頭の中に設計図は記憶されているはずだ。

 

「う、いいぞ奈々恵……ほら、もっと吸い付け」

「んぐ、ふぉ……んれ、れろっ♥ぢゅる♥……っ!!!」

 

 キツイ口調で言ってやると、奈々恵は頭の動きを速める。より絞るように頬を窄めながら、ずるりと舌肉で竿を擦り上げる。頭が後ろにずれる度に、竿にまとわりつく彼女の唾液が、小バエの集るトイレの照明に反射して銀色に光った。

 

「うぐ……おぉ……!」

 

 ──びゅぶうぅぅ♡♡

 

「んぶぅぅぅぅっ!?!? …………っ♥っ♥っ゛♥」

 

 力強く髪の毛を掴み、奈々恵の頭を毛深い陰毛に埋もれさせる。

 そして、亀頭が喉奥を無理やりこじ開け捻り込んだところで、俺は快感のままに自分の精を吐き出した。自分でも思っていた以上に飛び出していく。びゅるびゅるなんていう音を立てながら、奈々恵の喉を流れて胃の腑へ落ちていく。

 

 びゅっ、♡ひ゛ゅ♡♡びゅるるっ♡♡

 

「ん、んぐっ、んくっ♥」

 

 子種の持ち主でもある俺でさえ鼻を曲げたくなる臭いザーメンを、奈々恵は小さい喉仏を動かしながら美味そうに呑み込む。

 既に数回は呑ませているが、流石は花の女子大生。男の飲み方もすっかりマスターしてしまったらしい。

 

「よーし、もういいぞ」

「ん…………ぷぁ♥」

 

 ペニスを引き抜いた瞬間、奈々恵は口を広げながら俺を上目で見た。俺はペニスを咥えた雄臭い口元の端っこに指をひっかけ、横に裂く勢いで開かせた。

 ザーメンは一滴も残っていない。あるのはたっぷりと溢れ出た唾液の溜りと糸だけ、ちゃんと全部飲み干せたようだ。

 

「よし、偉いぞ」と褒めてやると、奈々恵は「げぇぇぇぇぇっぷ♥」と汚らしいゲップを吐いた。こいつはフェラの後に褒めてやると、嬉しさでゲップを吐き出す。どうやら催眠の効果で、上辺の膜に隠された癖が表に出ているらしい。

 しかし、まさかこいつにこんな下品な一面があったとは、他の奴らが知ったら目を丸くするに違いないな。

 

「ぁ…………♥」

 

 だが、こんな程度で満足できるほど俺の性欲は甘くない。

 出したばかりの肉茎は萎えたと思ったらすぐさま勃起し、黒い裏筋で彼女の顔をペチンと叩いた。唇から鼻先にかけてチンポが貼り付き、奈々恵は白目を向きかけたニヘラ顔を浮かべた。

 

「あとは、分かってるよな?」

「ひゃい……♥」

 

 力の抜けた惚けた声で答えると、奈々恵は足元をガクガクとさせながら立ち上がり、上半身の衣服の裾を捲り上げた。

 パッと見では平坦な胸部は、彼女が下着ごと上にずらしたことで、ぷるんとその身を揺らして姿を現した。形がよく、程よい大きさを持った2つの乳房が呼吸に合わせて揺れている。見ているだけでチンポが充血を始めてしまう。

 胸を見せびらかしたあとは、お気に入りの店で購入したという洒落たスカートをタイル床へと落とした。

 落として露わになったのは、花の刺繍が施された赤いショーツと、足先から腰まわりまでを包み込んだ黒いタイツだった。そして、タイツ越しでもわかるくらいに、股下の部分が濡れていた。どうやら俺のザーメンを飲んだだけでイってしまったようだ。

 

「そ、それじゃあ……奉仕させてもらいます……♥」

 

 普段よりメスの声を出すと、奈々恵はタイツとショーツを脱ぎ捨て、便器に座る俺の下半身を跨ぎ、膨らんだ肉亀を自分の膣穴にあてがった。びらびらに肉付いた陰唇に数回押し当て、そのまま腰を降ろした。

 そういえば、コンドームをするのを忘れていたか……今回はいいか。

 

「んい、んいい…………あ゛ぁぁっ!? ♥」

 

 ペニスを膣奥までズブリと挿しこませた瞬間、彼女の肉穴は俺の肉棒に満たされた。亀頭は子宮口を軽々と押し潰し、彼女の内側をぐちゅりと歪ませる。

 

「うぉ……相変わらずきついなぁ、お前のまんこ」

 

 そう言ってやったが、奈々恵は口を開けたまま放心したようにビクビクと震えている。

 いつものことだ。こいつは見た目とは裏腹にまんこはクソザコで、挿しただけですぐに絶頂して失神してしまう。こんな奴に無視されていたと思うと、腹が立ってしかたない。

 

「おらっ!」

「お゛ぉっ!?」

 

 仕方なく、俺から体を動かしてやった。案の定、奈々恵は汚いダミ声を上げて目を覚まし、白目を向きかけながら女体を跳ねさせた。

 膣壁に張り付いた肉襞が一気に肉茎を締め付け、尿道を圧縮させる。ずるりと擦る獲物を逃さんと、愛液で濡れたトロトロな媚肉が俺の形に合わせてきゅうっと締まり、そのままじゅるりと筒全体でストロークをかけてきた。

 キツキツなのもあって、そこらの市販のオナホよりは上質な心地だ。あくまでオナホだがな。

 

「おら! 何気絶してるんだ! クソマゾ!」

「す、すみましぇん、ごめんなしゃいぃぃぃ゛ぃ♥」

 

 俺の首後ろに腕を回し、しがみつくような姿勢になりながら奈々恵は叫んだ。

 ホント、人がいなくて良かったものを、こんな声を聞いたらこいつの人生は終わっている頃だろう。

 

「ふぁ、あぁ、っ! あぁんっ♥んあぁぁ♥」

 

 喘ぎ声で喉を枯らしつつ、奈々恵は自分で体を揺らしていく。俺に体を任せつつ、勢いを付けて女体を跳ねさせる。押さえつけていた胸元は汗で濡れており、ぶるんぶるんと上下に撓む度に汗をかけてきた。

 

「あぁ、あぁ゛♥あぁんっ♥ちんぽ、お゛♥しゅ、しゅごいのぉ♥俺しゃまの、いっくぅ♥」

 

 開始して早々に、奈々恵は股下から潮を吹き出した。腰がぶつかる度に、陰穴から透明な体液が噴射を繰り返す。普通、これだけ絶頂したら頭がぶっ飛んで気絶するだろう。

 しかし、己の快感を満たすために、そして俺を満足させるために、奈々恵は腰を振り続ける。

 

「こんな雑魚のくせに、良くもまぁ俺の事を無視できたもんだな」

「ひゃ、あぅ、ごめんなしゃい♥……ふぁ、ふうんっ♥」

 

 詫びるように奈々恵は腰を円を描くようにくねらせる。凹凸のあるキツキツの肉壺がずるりと皮を擦り、欲情を促してきた。

 

「ふぁ……奈々恵の肉まんこ、気持ちいいですかぁ?」

 

 奈々恵は媚びるような目つきで、悶絶としながら湿った息を吹きかけてきた。

 確かに気持ちいいは気持ちいい。

 だが、ただ単にキツイだけで、理想のオナホには程遠い。顔はいいが、こういうところは中の中、平凡だ。

 

「ゴミだな」

「あぁん、そんなぁ、ひど♥いいい゛ぃい゛ぃぃ♥」

 

 残念そうにする割には、アヘ顔を浮かべて快楽に浸っている。

 こいつはやっぱりマゾ野郎だ。

 俺がバイブを突っ込んだまま耐えさせたときもそうだった。いつも通りのお高く止まった態度を取りながら、バレそうになると必死に誤魔化していた。

 そのくせに、感じている時の表情は恍惚としていて、バレるかバレないかの瀬戸際を楽しんでいるように見えた。周りの奴らが分からないだろうが、メス顔を見ている俺には丸分かりだった。滑稽過ぎて笑いすら起きない。

 

「やっぱりお前じゃダメだな」

 

 いいのはフェラと顔と体だけ。本番となるとこのザマだ。結局、こちらが程度フォローしてやらないと何にも始まりやしない。これじゃあ物足りないな。やっぱりあいつを呼ぶか。彼女なら、今の時間帯なら大丈夫だろう。

 俺は一旦スマホを壁際の台に置き、自分のスマホを持ち上げた。そして通話アプリを起動させ、ある人物に連絡を入れた。数秒で、相手は連絡に出た。

 

「ああ、俺だけど…………そう、ヤリたいんだが、今から来れるか? ……ああ、そこなら近いな……分かった。じゃあ到着次第、駐車場で待っててくれ」

 

 通夜を切ると、奈々恵は眉を八の字にして口を開いた。

 

「あ、奈々恵以外の女に……ん゛オぉぉぉ♥」

「うっせーよ、さっさと抜かせろ、よ!」

「ンイ、ィィィィっ♥!」

 

 薄い色の乳首を摘んで捻り引っ張ってやると、奈々恵は歯を食いしばりながら腰振りを早めた。

 ぐにーっと伸ばしてやったことで、巨乳はその身を伸ばして細長くなる。痛がる奈々恵を無視して無慈悲に引っ張り続けていると、体の中の襞が陰茎の形に合わせて締まり、ぎゅるりと畝った。

 

「うお、そうだ。やればできるじゃねえか」

「んへぇぇ♥! や、あ゛っ!! ふっ、ふぁ、あぁぁ♥」

 

 狂い悶えるように淫らに乱れる奈々恵。

 流石にここまで激しくなれば、俺のチンポも満足してくくれる。おかげで、早くも2発目が出てきそうだ。

 

「う、でる……ほら、お前のザコマンコに出してやるから、ちゃんとオネダリしろっ!」

「ひゃ、ひゃいっ! おれさまのどっぷりとした濃厚ザーメンっ! にゃにゃえのシキューにくだしゃいっ!! ゆーせーいでんし、どっぷんどっぷんなかにだして、にゃにゃえ、はらましぇてぇぇ!!」

「うっ…………おぉぉ!」

 

 …………ぶちゅんっ!!! 

 

「あぁぁぁあぁっ♥♥」

 

 奈々恵が腰を深く下ろしたと同時に、俺はたっぷりと太った肉の実で彼女の子宮口を突き上げ、先端で輪っかを押し潰し、2発目のザーメンを中へと吐き出した。

 今日1番の絶頂に、奈々恵は絞め殺す勢いで両手で俺に抱きつき、首元を反らしながら悲鳴に近い嬌声を轟かせた。絶頂したことで仰け反った背中がビクンビクンと小刻みに揺れ、びゅる、びゅる、とした射精に合わせて痙攣した。

 

「ああ……あっ…………ぁぅ……」

 

 奈々恵は瞳が半開きにしながら、遠い場所を見つめ始めた。やはり、この女じゃ今日は満足できそうにない。

 

「おい、いつまで腑抜けてるんだ。さっさと着替えろよ」

「は、はい……♥」

「あとお前、今日は煩いし全然奉仕できてなかったから、罰としてしばらくマンコにバイブぶっ刺す」

「はぇ…………へへっ♥」

 

 一瞬きょとんとし、すぐに意味を理解し上気する奈々恵。気が向いた時に抜いてやればいい。それまではずっと付けさせ、日々愛液が漏れないようにすればいい。

 

 

 ◇◇◇

 

 

 先に奈々恵を行かせたあと、トイレ内で一服を済ませ、講義の開始と同時にビルを出た。

 自販機で運動後の軽い1杯を購入し、遠くでしんと静まったビルの列を眺めながら、駐車場を目指して裏道を歩き始めた。

 あの中では、今日も教授達の眠い講義が行われているだろう。普通の奴ならまだいいが、変に思考が偏った奴に当たったときは大ハズレだ。そういう奴に限って、俺のような猫を被った人間を気に入り、執拗に趣味の話を持ちかけてくる。全く、面倒ったらありゃしない。

 

 ホント、大人というのはソイツの表面しか見ないものだ。優等生のあの子がやるはずないとか、あんなにいい子が犯人なはずがないとか、相手のことを深く知りもせずに都合よく信じてコロッと騙される。親だろうが教師だろうが近隣住民だろうが、知って気になっていやがる、間抜けばかりだ。そういう奴は単に自分が責任を負うような事態になるのが面倒なだけだ。

 しかし、そのおかげで今まで上手くやれてきたわけだ。だから、たまに奈々恵みたいに勘が鋭い奴が現れた時はヒヤッとさせられる。そういう奴とはできるだけ距離を置いてきたが、奈々恵に関しては無性に腹が立った。あいつへの催眠奉仕は、その腹いせのようなものだ。

 

 そういえば、奈々恵の奴、今頃どうしてるだろうか。

 

 それはもちろん、ディルドで常に膣圧を掛けられているのだから、悶え苦しいに違いないだろう。今頃、いつも通りクールな態度を取りつつ、裏ではディルドの猛攻に愛液を垂れ流しているだろう。

 

「ま、あいつが変態扱いされようが、俺には知ったこっちゃないか」

 

 そういえば、中に出したから、奈々恵の腹の中はザーメンでパンパンに溜まっているが……ま、あんだけ極太なもんを突っ込んでおけば、漏れる心配はないだろう。バレても俺は知らんぷり、あいつが終わるだけだ。そうなったら本格的に買ってやってもいいか。そうなったら、あいつに釘付けな男達への奉仕として貸し出してやってもいい。あいつが誘えば、男達はゾロゾロと群がって犯すに違いない。

 

 そんな暇なことを考えていると、駐車場が見えたきた。土地の端っこに作られたここは結構広く、ここに通う学生や教員の車が停められている。幸い講義中なのもあって、他に人影は見当たらない。

 

 そして、入口付近に駐車している我が愛車の前で、地味な女が1人、ソワソワとしながら待っていた。

 

 ベージュのタートルネックセーターに黒いスカート、ウェーブの掛かった長い黒髪、前髪に隠れる目元と、洒落ている奈々恵とは正反対の容姿だ。顔も悪くはない方だが、奈々恵ほどの美人ではない。どちらかもいえば地味子だ。だが、体つきだけはあいつより断然いいので、すぐに彼女だと分かる。

 

「おう」と声をかける。彼女はハッと俺に気づいた途端、笑顔を浮かべて手を振ってきた。如何にも嬉しそうにしているその姿は、飼い主を見つけてはしゃぐ飼い犬のようだ。

 

「あ、俺君。おはよう」

「おいおい、今は昼だからこんにちはだろ」

「あ、そうだったね。うん、ごめん」

 

 別に謝る必要もないのに、粃那他(ひなた)は俯き気味に苦い顔を浮かべた。

 この女は奈々恵とは真逆のタイプで、所謂陰キャをこじらせている。学生時代はボッチで教室の隅に座って本ばかりを読んでいたに違いない。影が薄く、休んでも誰にも気づかれなかった悲しい女子高生だったことだろう。俺だって気づかなかったに違いない。

 

 とりあえずと、粃那他の頭を軽く撫でてから、運転席に乗り込んだ。さっき奈々恵に奉仕して貰った疲れもあって、シートの柔らかさがいつもより心地よく感じてしまう。

 粃那他が続くように助手席に乗り込むと、「えっと、誰かと一緒にしてたの? 声、聞こえたから」と訊いてきた。

 

「んー、あー、まあな。ちょいとイライラしちまってな。憂さ晴らしに2発抜いてもらったんだよ。あいつ、容姿はいいくせにやっぱりマンコは点でダメだ」

「そっか」

 

 当たり障りのない返しをすると、粃那他は俯いて黙りとした。口をモゴモゴと一文字に結び、緊張したように両手を膝の上で重ねて指を遊ばせている。

 ホント、奈々恵とは大違いの、人と話すのもままならない引っ込みタイプだ。だから、俺のような裏のある奴の本性を見抜けず、街中で無警戒に声をかけて、まんまと試験者一号兼肉便器第一号になってしまったわけだ。

 本当、こういう女はチョロくて助かる。

 

「そ、それで、今日はどこでする? 私、この後は大丈夫だから……ホテル、行っちゃう?」

「うーん、そうだな」

 

 確かにラブホテルは良い。道具は揃っているし、セックスをするには色々と便利だ。

 しかし、本音を言うと飽きている。慣れてしまったせいで、味気ないと感じてしまう。

 それに、いくら催眠を使えるとはいえ、流石に同じ場所で複数の女を連れ込むのも、下手に顔を覚えられる恐れがある。かといって、この時間に俺の部屋に連れ込むのも。

 

「じゃあ粃那他、お前の部屋でやるか?」

「え、わ、私の部屋? いいの?」

「別にいいぞ。お前の部屋、そういえば一度も行ったことなかったなって思ったんだ」

「いいけど……散らかってるよ?」

「別に気にしねえよ」

 

 正直、汚部屋レベルでなければ、彼女の部屋が汚かろうがどっちでもいい。要はやれればいいのだ。

 

「……お、俺君とお家セックス……なんだか、凄く嬉しい」

「まあ、粃那他は特別だからな」

「と、特別ってなんんんっ!?」

 

 顔を上げたのと同時に、俺は粃那他の後頭部に手を伸ばし、唇を重ねてやった。彼女の口内はミントや市販の口臭ケアのスースーとした冷たい刺激が広がっている。どうやらここに来る前に色々と放り込んだらしい。やる気は満々のようだ。

 

「んっ、んんっ! ……っ! ふ、んぅっ……♥」

 

 舌先を突っ込み、白い歯列を擽るように撫でる。畝らせた1本1本を丁寧に探り舐め、たまにずるりと全体をなぞる。

 

「ん、ちゅっ、れろ……あっ♥」

 

 ピンク色の健康的な歯茎をなぞりつつ、時折唇を離して舌先を絡ませ合う。唾液で粘ついた表面同士が柔らかに糸を巻き付け、舌体を密着させた。

 

 ────ばるんっ! 

 

「んむ……♥」

 

 セーターの裾をたくし上げると、中に隠されていたはち切れんばかりの豊饒な乳房が実を揺らして姿を現した。奈々恵のものよりも大きく、丸々と脂肪が詰まった球体型を、俺は手のひらで鷲掴みにした。手のひらで丸く揉みしだきつつ、指で乳輪をなぞって刺激すると、粃那他は呻きながら喜んだ。

 

「ふぁ、あぁん♥んん、んっ♥」

「おいおい、まさかノーブラで来たわけじゃないよな?」

「んぉ……ち、違うよ。ここに来る前に脱いだんだよ。俺君、粃那他のおっぱい触ると思ったから、邪魔かなって思って、あんっ♥」

「偉いぞ粃那他。やっぱりお前は最高の肉便器だ。ほら」

「ふぁぁん♥」

 

 勃起する乳首を指先で弾いてやると、粃那他は甲高い声を上げた。乳房に指を沈ませると、収まりきらない分が指の間から溢れる。それを更に円を描くように揉んでやることで、彼女の豊乳はもみくちゃにされ、より感じやすくさせる。

 

 さらにスカートの中にも腕を突っ込み、ショーツクロッチに指を潜り込ませて追撃をかける。俺に犯されるのを待ち望んでいたのか、中は既にぐしょぐしょに濡れそぼっていた。指先で中をかき混ぜてやると、柔らかい膣肉が指を喰らい絞った。

 

「お、俺君っ、ダメ、粃那他、もう、いっちゃ……♥」

 

 ぶるりと全身が震える直前、俺は彼女から手を離した。抜けて粘液で濡れた指を、粃那他は惚けた顔で寂しそうに見つめ、すぐさま俺に視線を向けてきた。

 

「ダメだ。俺がちゃんとイかせてやるのは部屋に行ってからだ」

「で、でも、すごくうずうずして、苦しい……♥」

「ふーん、じゃあ、代わりにこれでも付けるか」

 

 嘲りながら、席の間の収納ボックスの蓋を開いてとあるものを取り出した。

 ピンク色で、楕円形の装置が有線で四角いリモコンと繋がったローター。

 それを粃那他の目の前に持っていくと、彼女は目を瞠った。驚きというよりは、これからどうなるのか想像できてしまい、歓喜で震えているようだった。

 

「ほら、付けるぞ」

「う、うん……ぁ♥」

 

 とりあえず、ローターを彼女のショーツの中へ突っ込み、膣穴の中へ潜り込ませた。彼女の肉穴は豆粒をすんなりと呑み込んだ。

 

「で、胸にはこれな」

 

 そう言ってボックスから新しい玩具を取り出す。これはつい最近購入した新商品で、両胸の先端に装着させることができる乳専用のバイブだ。搾乳器に似た形状をしていて、内側には無数のイボイボが生えている。特に底の方のイボは束のように纏められていて、一度填めれば乳首を咥えて離さない。

 

「ひっ、そ、そんなの付けたら」

「大丈夫だって、ほら」

 

 有無も言わさず、椀型のバイブを粃那他の両胸に装着させた。吸盤のように張り付き、イボイボが乳首をツンとつついている。

 

「ん、んんっ、お、俺君。これ、くすぐった…………あぁぅ♥」

 

 電源を入れたと同時に、粃那他は悲鳴を上げた。

 薄桃色の乳輪を包むように張り付くバイブの中では、無数の襞のようなローターが乳首を執拗に捏ね回している。椀型の本体が搾乳器のように乳輪を吸い込みフィットし、吸い付き、ブルブルと震える。そこに追い討ちをかける形でローターが峰を攻めている。

 

「ふぁ、あ゛っ、や、んぅ♥んうぅん♥んあぁっ! はぁん♥」

 

 普段は豆粒のローターを乳首に貼り付けてやっているが、それ以上の快感が粃那他を襲っている。体が小刻みに跳ね、その度にデカイ乳が揺れる。さらには膣に潜らせたローターも暴れているものだから、彼女は全身を捩らせながら狂い悶えた。

 

「いいぞ粃那他、エロいぞぉ。そういう粃那他は俺は大好きだ」

「ほ、ほんと? う、嬉しいぃ♥」

 

 というのは嘘で、本当は彼女が悶える姿がエロくて面白いだけだ。好きでもなんでもない。

 もっと面白くさせようと、リモコンで動きを早めた。ローターとバイブの動きはさらに増し、激しく狂いながら乳房を攻めていく。

 

「きゃ!? あぁ゛っ!? だ、ダメぇぇ♥これ、ダメだよぉ♥い、いぐっ、いく゛ぅ♥」

 

 黒の瞳から涙が零れ始める。表情は完全に崩れており、快感に浸るようにだらしなく涎を流している。

 

「お、オっ゛っ♥ぉ〜゛♥あ、あ゛っ! あぁ! んぉ゛♥ぁ、い、いく゛、い、いぐ、いぐぅぅぅぅ♥」

 

 粃那他は背中を弓なりにさせると、両手でシートを強く掴み、甲高い嬌声を上げながら全身を激しく痙攣させた。

 痙攣は数秒の間続き、終わるとシートに体をぐったりと任せた。

 

「どうだ? 満足したか?」

「う、うん、満足したよぉ♥だから、これ停めて♥停めないとまたいっちゃ、い、いぐっ、お゛っ、おぉ゛おぉぉぉおぉ♥」

 

 休む間もなく、粃那他はまた体を仰け反らせた。どうやらこのバイブ、相当効果があるらしい。初めは胡散臭かったが、試しに買った価値があったようだ。今度はまんこ専用のやつでも買って試してみるか。

 

 それにしても、彼女を拾えたのはかなりの幸運だった。

 タイプの女ではないが、セックスに関してはそこら辺の女性よりも幾倍も上手だ。いつもは暗く塞ぎ込むように、常に周りに流されるように振舞っている彼女が、まさかこんなにも淫乱で性の技術を持っていたとは。正直、女をとっ捕まえるよりは、彼女を呼び出した方がすぐにスッキリできる。

 

「ほら、もっとイっていいぞ」

「ら、らめっ♥おなかトントンだめぇぇぇ♥」

 

 追い討ちをかけるように、彼女の腹の表面を指先で優しく叩いてやる。ちょうど子宮の部分をトントンとリズム良く触れてやり、時折線に沿って臍にも触れる。相当な快感らしく、粃那他の潮吹きと絶頂は止まる様子を見せない。

 

「まあ、暫くは楽しんでおくか」

「おお、おぉ゛♥いぐぅぅうぅうぅぅぅ♥」

 

 しばらくの間、俺は絶頂を続ける粃那他の姿を楽しんだ。

 

 

 ◇◇◇

 

 

 粃那他の絶頂ショーを堪能してから時間が経過した。

 俺は今、絶頂疲れでぐったりとする粃那他を横に、彼女の住むアパートへと向かっていた。大学から車で向かうには意外と遠いらしく、今はちょっと開けた街中を走っている。

 

「で、お前の家って家賃とか高いのか?」

「うん。ちょっとだけね。1人で暮らすには十分贅沢な広さかな……」

 

 何か詰まったような言い方をした気がしたが、特に気にする事はなかった。基本的に彼女は抱きたくなった時に呼び出しているため、プライベートに関してはそこまで深くは関わっていない。大学には通っておらず、アルバイトをして生活をしていると前に話していたが、具体的なことは今も分かっていない。まあ、別に彼女ってわけでもないから、そこはいいだろう。

 

 にしても、この時間帯は学生の下校時間なのだろうか。さっきから中学生や高校生が歩道を歩いている。中には発育がいい女子もいて、思わず手を伸ばしそうになる。別に小児愛者でもないし、子どもは基本的に守備範囲外だが、股間にきた女子なら別だ。

 

「……お」

 

 そして偶然、俺の股間にきた女子が少し先を歩いていた。少し速度を落とし、ミラーを利用して顔を確認した。

 腰元まで伸ばしたオーソドックスな黒髪のツインテールと整った顔立ち、指定の水色のブラウスと青いリボン、チェック柄の紺色のミニスカートに白いソックスと黒のローファー。胸元はかなり張っていて、ボタンが突っ張っている。如何にもセックスしてくださいと言わんばかりのボディだ。

 

「よし、つまみ食いするか」

「え?」

 

 首を傾げる粃那他を他所に、俺は彼女の歩く少し先に車を停車させた。そして偶然を装い、サイドミラーを下ろして彼女に声をかける。

 

「あの、すみません」

「え? な、なんですか?」

 

 案の定、ツインテールちゃんは怪訝そうな顔をして、警戒心をあらわにした。知らない男から話しかけられれば誰だってこうなるだろう。

 粃那他に視線をやりながら、「僕達、実は道に迷ってしまって、場所を聞きたいんですけど」と声色を変えて話を続けた。粃那他は腕を組んで胸元を隠しながら、合わせるように頷いた。

 ツインテールちゃんは警戒しつつも、「私も、ここら辺のことはあまり知らないんですけど」と、話を聞こうとこちらに少し近づいてきた。普通なら無視して走り去るか、カーナビを使えばいいと言ったきそうだが、どうやら根はいい子らしい。

 

「ここなんですけど」

 

 そう言ってスマホの画面を彼女に見せるやいなや、ツインテールちゃんの瞳が画面に釘付けになり、動かなくなった。

 

「案内してもらっていいかな?」

「はい、分かりました」

 

 ツインテールちゃんは笑顔を浮かべると、何の躊躇もなく開いたドアを潜って後部座席に腰を下ろした。

 

「粃那他、ここら辺で人気のない場所って知ってるか?」

「うん、知ってるけど……どうするの?」

 

 訊いてきた彼女の耳元で囁いた。初めは驚いた粃那他だったが、すぐさま表情を緩めて微笑んだ。こいつには常時催眠を掛けている。だから、俺の行動の全てを肯定してくれる。

 

「じゃあ、行こうか」

「はい」

 

 まだ笑みを浮かべるツインテールちゃんを乗せて、俺は車を走らせた。

 

 

 ◇◇◇

 

 

 ばぶっ♡ばちゅっ♡ばふっ♡ぶちゅ♡

 

「あっ♥あんっ、あっ! あぁん♥ひ、酷い♥案内するだけだったのにぃ♥あぁ♥いたいぃ♥いたいよぉ♥」

「うひょ〜っ、大当たりぃ〜」

 

 人気のない場所まで車を移動させたあと、俺は早速ゲットしたツインテールちゃんの処女まんこを堪能した。

 後部座席に押し倒し、制服は着させたまま、ミニスカからショーツを強引に脱がせて、そのまま覆い被さるようにしながら腰を振りかぶる。成熟したてのキツキツな肉壺は、初めて味わう雄の陰茎を離すまいと締め上げている。かなり発育が良いのだろう、制服越しでも彼女の丸々と実った豊乳が胸板に潰れて広がっている。臀部に至っては、腰がぶつかる度に豊満に波を打った。

 

「ぅぅ、ぐす……ん♥……は、初めては、あっ♥あの人って決めてたのにぃん♥」

「なら、なんでさっさとやらなかったんだ? こんないいもん持ってるのによ。しかもミニスカなんてなぁ、誘ってるようなもんだろ。おら、もっとケツ引き締めろっ!」

 

 強く腰を叩きつけると、ツインテールちゃんは尻肉をキュッと引き締め、肉棒をさらに絞った。

 

「や、やだっ! た、助けてぇ♥ハヤトくぅん♥」

「ハヤトって君の彼氏? にしては喜んでるじゃん」

「よ、喜んでなんかなぁあぁ゛んっ♥」

「ほら、もっと突くよっ!」

「やらぁ♥やらやらやらぁ♥んおお゛ォォオ゛ォォォオ゛♥」

 

 ツインテールちゃんは車内に悲鳴を響かせながら泣き叫ぶ。だが、その顔は快感に蕩けきっていて、口元を緩めて舌をだらりと垂らしている。オマケに嫌だ嫌だと言っておきながら、細い両脚は俺の腰をガッシリと掴んで離さない。とんだ淫乱女を掘り出してしまったらしい。

 

「あ、おぉ゛っ♥オ゛♥おぉ、あ゛ぁ♥ァァ゛っ!」

 

 肉頭が奥のGスポットをリズミカルに突きあげる。肉を潰す勢いで突き出す度に、ツインテールちゃんの体は大きく仰け反る。何度も何度も繰り返しているのもあって、彼女の悲鳴は喘ぎ声に変わって鼓膜を震わせた。

 彼女には、『俺にレイプされることが快感になる』と催眠を掛けた。俺の肉奴隷になる、といったものではないので、今の彼女はガチでレイプされている。だからこうして彼氏の名前を呼んで泣き叫んでいるわけだ。

 好きな男の助けを求めながらも、強姦相手の男の肉棒に快感を覚えてしまい、悲鳴と喘ぎを繰り返す。彼女の頭の中は混沌を極めて、最早正常に機能していないだろう、

 

「お、俺君ったら、凄く大胆……♥」

「悪いなぁ粃那他。お前の家に行ったらたっぷり可愛がってやるから、ちょっと我慢してくれ」

「う、うん」

 

 粃那他は助手席で顔を赤くしながら、俺と彼女のまぐわいを眺めている。そういえば、こいつの目の前で女とやるのは初めてだったか。

 

 ばちゅっ♡ばふっ♡ばちゅんっ♡ばちゅん♡♡ぶちゅ♡♡

 

「んんっ♥……あっ♥」

 

 肉茎がまんこと擦れ合う音が響く中、粃那他の喘ぎ声が聞こえてきた。裾をたくし上げ、片手をスカートの中へ突っ込み、もう一方の片手で自分の乳房を揉みしだいている。どうやらこの光景に我慢できず、自分でおっぱじめてしまったらしい。さっき絶頂させてやったというのに、疼きが収まらない様子だ。

 

「あっ♥やぁ゛♥い、痛いのにぃ♥きもちいいのぉ♥ぉぉ゛♥」

「そうだ。いいか、これがセックスだ。俺に犯された君は幸せ者なんだ、ぞっ!」

「んあぁぁ゛♥し、幸せですぅ♥あぁんっ! あぁっ、んあぁ!」

 

 ツインテールちゃんはとうとう快楽に堕ちたようで、両腕を俺の背中に回してしがみついてきた。幼さの残る顔には拒否反応はない。蕩けて緩んで、口の中で粘ついた唾液の糸を引く、淫売な大人の女へと変わり果てた。

 そんな姿を見せつけられたのもあって、俺の体は興奮のままにプレスの猛攻を強めた。堅い肉筒で疣疣と壁に張り付く淫肉を擦り上げ、深い鰓で奥まで穿つ。先端で子宮口付近に濃密なキスをしてやる毎に、JKは手脚と肉膣の締め付けを強めた。

 

 ぼちゅっ♡ぼちゅっ♡ぐちゅっ♡ぐちゅっ♡

 

「う、おぉ……で、でるっ…………っ!」

「っ!? 、だ、ダメっ♥初めての中出し、ハヤト君にっ、そ、外に出してぇ♥中はダメぇ♥」

「う…………っ! ゴム無しの生ザーメン受け止めろ!」

 

 ぱんっ♡♡ぱんっ♡♡ぱんっ♡♡ぱん…………っ!! 

 

 彼女の願いを切り捨てるが如く、俺はピストン運動を止めて、茎の根元まで深く差し込み、本日3発目のザーメンを子宮に叩きつけた。

 

「あぁっ、あぁぁんっ! やだぁ! 熱いぃ♥いやぁぁぁんっ♥あぁぁぁぁあっっっ!!!」

 

 全身が震える。ペニスが脈動する度に、繋がった俺と彼女の体が激しく痙攣し、跳ね上がる。

 

 ぶびゅっ♡びゅっ、ひ゛ゅるっ♡びゅ〜っ♡

 

「や、だ…………いやぁ…………♥」

 

 眼から涙を溢れさせ、掻き消えそうな声で絶望するツインテールちゃん。

 しかし、その表情は絶望と共に悦びにも満ちており、口の端から涎を垂れ流しにしている。膣肉も正直で、疣のような肉襞が無数に着いた肉壁がぎゅるりと狭窄し、ペニスを根元から亀頭先にかけて搾り上げる。おかげで尿道に取り残されていたザーメンのカスは一滴残らずゴクゴクと呑み込まれていき、脳が弾け飛びそうな快感を覚えた。

 

「ふぅ、よっ」

「ぁぅ…………♥」

 

 震えが止まり、彼女の締め付けが弱くなったところで、俺は体を起こしてペニスを引き抜いた。栓が抜けたことで膣穴から吐精されたザーメンが赤い血と混ざりながらごぼりと漏れ出した。試しに指で穴を広げてみると、先程まで処女だった肉穴がヒクヒクと開閉を繰り返していた。奥では白濁液がトロリと膣道にへばりついている。純粋だった彼女の陰部は、すっかり雄の味を覚えてしまったらしい。

 

「粃那他、ちょっと頼みがあるんだが、いいか?」

「はえ、なに?」

 

 体を捻って粃那他は後部座席を見た。ショーツから引き抜いた指には透明な液体がコーティングするように塗り着いている。俺が楽しんでいる間に粃那他も自慰行為を嗜めたようだ。

 

「この子のまんこから精液を吸い取ってくれ。流石にこのまま元の場所に返す訳にはいかないからな」

「う、うん。分かった。粃那他、頑張るね」

 

 俺は後部座席から降りて、運転席に戻った。それと入れ替わるように、粃那他は後部座席に移動し、気絶するツインテールちゃんの脚の間に入り込み、陰部に顔を埋めて精液を吸い出し始めた。

 

「んっ、んぢゅ♥ぢゅるる♥」

「ふぁ…………あ…………ぉ゛♥」

 

 ツインテールちゃんがビクビクとするのを楽しむように、粃那他は濃厚なザーメンを美味そうに啜り飲んでいく。流石は俺の催眠肉便器第一号、見た目は好みじゃないが、こういう技術は誰よりも巧みだ。それにこの音、俺に聞かせるためにわざと大きく音を立てている。催眠状態とはいえ、こういった気遣いもできる。だからそう簡単に捨てられない。

 

「やぁ……くっ…………ぅぅ……♥」

「ぢゅるるるっ……大丈夫だから、力を緩めて、楽にして…………んむっ♥」

「ぅぁ……♥」

 

 バックミラーに反射する女2人によるクンニパフォーマンスをつまみに、俺は煙草を1本蒸した。女のエロい姿は、いつ見ても股間に効く。

 

 

 ◇◇◇

 

 

 ツインテールちゃんを適当な場所に降ろし、俺は粃那他のマンションに向けて車を走らせた。

 記憶を消去させて早々に、ツインテールちゃんはキョロキョロと辺りを見回して「ここ、どこ?」と言っていた。

 あれだけ俺にレイプされて、喘いで、最後には自分から求めて子宮たっぷりにザーメンを注ぎ込まれたことも、粃那他に陰唇を貪られたことも、すっかり記憶から抜けてしまっていた。

 そのくせ、体の疼きだけは誤魔化せず、その場で蹲ったかと思うと、顔を赤くして陰部を押さえていた。その姿は可愛らしく、実に興奮した。また会う機会があれば是非とも犯してやりたいくらいだ。

 

 なんて考えていると、いつの間にか肉茎に血が周り始めた。もう数回は出しているというのに、金玉はドクドクと脈を打って新しい子種を製造している。現に今も、ズボン越しに矛先を盛り上げていた。

 その事に気がついた粃那他は、目線を前に向けながらも、チラチラと俺の股間を何度も一瞥してきた。

 

「俺君、もう元気になったんだ」

「ああ、今日は絶好調だからな。多分、この後が楽しみなんだ」

 

 そう言ってやると、粃那他は伸びた前髪を弄りながら頬を赤く染めて俯いた。

 

 そうこう言っているうちに、目的地のアパートへと到着した。アパートとはいうが、建物自体は5階建てで、駐車場もまあまあな広さを持っている。斜向かいに聳えるマンションには負けるが、それでも値が張るのは一目瞭然だった。

 

「へぇ、なかなかいい部屋じゃないか」

 

 粃那他の部屋に上がり込み、横長のソファに腰を深く任せながら、俺は周りをしげしげと眺めた。

 建物の5階、2DKという一人暮らしには十分な広さを持つ部屋の中は、意外にも整理整頓されていた。散らかっているとは言っていたが、見た感じでは物が散乱している様子はない。開かれた引き戸から覗く寝室も、本や衣服で飾られていて、かなりオシャレに内装されていた。

 

「ここ、結構高いんじゃないか?」

「うん。けど、ここくらいじゃないと防犯とか怖いから」

「親からの仕送りとかで何とかなってるのか?」

「……ううん、両親からの仕送りはないよ。ちょっとしたアルバイトをしてて、それが結構いいお給料貰えるから。寧ろ、私の方から送ってあげてるんだ。じゃないと、色々と煩いから」

 

 シンクで茶を入れながら、粃那他は言い淀む。後ろ姿しか見えないが、親の話をし出した途端に肩が強ばったのは目に見えて分かった。

 

「ふーん、親に渡す余裕があるってことは、結構儲かるバイトなんだな」

「うん、日によって変わるけどね、貰える時は貰えるから」

「……おい、粃那他」

「な、何かな? 俺くんんっ゛…………!」

 

 振り返った粃那他の口許を、自分の唇で抑えるように塞いだ。さっきよりももっと深く、喉奥から舌を引き抜く勢いで舌先を絡ませる。慣れているのもあって、粃那他の方も俺からの愛撫を受け止めている。

 

「……んぇ、ぁ♥」

 

 唇を離すと、粃那他は舌を出したまま喘いだ小声を漏らした。頬は熱を持って紅潮している。

 

「お前、体、売ってるだろ」

 

 途端、粃那他は潤んだ目を揺らした。唇を震わせて、如何にも図星を着かれたといった分かりやすい態度に、思わず頬がつり上がってしまう。話し方や端々の内容からして、彼女が援助交際・売春行為をしていることは容易に導き出すことができた。

 

「いいんだ。どんなバイトしてても、俺にとってはお前は特別なんだ」

 

 優しく囁き、震える体を抱きしめてやる。下着のない胸元の豊乳がセーター越しにむにゅりと広がる。心臓の鼓動がダイレクトに響いてくる。

 しばらくして、粃那他は上目遣いで俺を見ながら結ぶ唇を解いた。

 

「……隠しててごめんね。私、何やってもドジで、ろくにアルバイトなんてできないから……実家も、助けてくれなくて…………それどころか、お金を無心してきて……でも、怖くて断れなくて…………仕方なく、体を売って他の人に援助してもらってたんだ……こんな私、俺君にバレたら、もう抱いてもらえないと思って…………」

「いいんだよ。生活のためには仕方ないんだろ? 俺だって別に粃那他を責めるつもりはないんだ。俺の方こそ、お前が苦労してるのに気づいてやれなくてごめんな」

 

 そう言ってやると、粃那他は首を振りながら俺の胸元に顔を埋めて泣き始めた。相当溜まっていたのだろう、嗚咽に似た声が喉から漏れている。

 

 正直、彼女が援助交際をして金を稼いでいようが、他の男のチンポを咥えていようが、俺には関係がないことだからどうでもいい。要は抱ければいいのだ。

 しかし、まさか体を売るような真似をしていたとは。だからセックスの技もなかなか手馴れたものだったのだろう。見た目とは裏腹に相当なビッチ女らしい。AVに出演したら、もしかしたらトップスターも夢じゃないかもしれない。

 

「粃那他……俺が上書きしてやるよ」

「うん……俺君」

 

 いい雰囲気になった所で、俺は彼女を抱き上げ、寝室へと入った。

 ダイニング越しだったから気が付かなかったが、この部屋の中は暖色系で薄暗い。ベランダカーテンを締め切っているのもあって、まだ昼間なのに部屋の中はムードが出ていた。

 

「…………あむっ……♥」

 

 粃那他をシミ1つない純白なベッドに倒してやり、そのまま覆い被さってキスを交わした。マッドレスに押し付ける沈ませるような深い口付けを、彼女は拒否することなく受け入れた。

 歯茎の表面を舌先でなぞり、唇に吸い付き合う。鳥が啄み合うように、尖らせた唇で相手の膨らみを挟んで撫でる。

 

「……さあ、やろうか。もう股間がはち切れそうで仕方ないんだ」

「うん…………♥」

 

 粃那他の頷きを皮切りに、俺は抑えていた肉欲のままに彼女の服を脱がせていった。セーターも、スカートも、彼女が纏う衣服を引き剥がすように脱がしていく。

 

 ──ばるんっ♡♡

 

 再び姿を現したノーブラのたわわは、その身を振るわせたかと思うと、重力に任せて左右に流れる。薄桃色の乳頭は既にピンと固まっていて、呼吸に合わせてふるりと揺れた。さっきよりも汗をかいているためか、表面が艶やかに光を跳ね返している。

 

「綺麗な体だぞ、粃那他」

「……でも、私、美人じゃないから」

「美人とか、お前の良さはそこじゃないだろ」

 

 ショーツのみの彼女の肉付きのいい女体は、そこらの女よりも蠱惑的に見える。地味な顔つきとは引き換えに手に入れた極限までエロいこの体。これを見て勃起しない男はいないだろう。

 だから、彼女は簡単に男を引っ掛け、こうしていい部屋に住めているのだ。

 そして俺は、そんな彼女を肉便器にしている。この支配感だけでも、俺の性欲は掻き立てられた。

 

 むにゅ♡むぎゅっ♡むにゅんっ♡

 

「あ、あぁっ、ふぁ♥」

 

 早速味見をしようと、両手で豊乳を掴み、中心に寄せるように揉みしだく。マシュマロのような柔らかさとはよく言うが、粃那他の乳房の場合は捏ねた小麦粉のパンのような、もっちりとした揉み心地だ。オマケに汗をかいているのもあって、下乳に沈む指にねっとりとした体液がまとわりついてくる。

 

「や、だめ、くすぐっ、ああっ、んんっ!」

 

 手の中で捏ねるように、粃那他のヤワモチな豊乳を弄ぶ。左胸は時計回りに、右胸はその反対方向にゆっくりと回し揉んでやる。時折乳輪を擽ってやると、粃那他は目を細めながら甲高い悲鳴をあげた。

 

 ──ちゅう♡

 

「ふぁぁ♥」

 

 ある程度揉み心地を堪能してから、胸を脇から内側に寄せ、両乳首が擦り合ったところを、唇で一気に吸い上げた。固く勃起した乳頭を含んだ瞬間、甘酸っぱい味が口の中に広がった。

 

 ぢゅるるっ♡♡ぢゅぼっ♡♡ぢゅうっ♡♡

 

「あ゛、ああ゛っ♥お゛ぉ♥いぐぅぅ♥」

 

 乳腺を刺激するように無我夢中で吸い上げてやると、粃那他はさらに高い悲鳴をあげる。じんわりと汗が滲み出した汗と彼女の胸の甘い味が混ざり合っているようで、まるで母乳を飲んでいるかのような感覚を味合わせる。喉を鳴らして飲み込むと、胃の中で彼女の体液が広がっていく気がした。

 

 かりっ♡こりっ♡くりゅんっ♡こりっ゛♡

 

「ふぉっ、おぉ゛っ、ぉ、ああ゛っ♥ち、ちくびだめぇっ、いっぢゃ、うぅ♥」

 

 唇を窄めて吸い付きつつ、歯で乳首を噛み潰した。弾力のある乳先は、歯で噛む度にその身を歪ませて形を変える。なのに潰れず、元の形へ戻る。なんとも言い難い歯応えをしている。

 

「ま、またいく゛♥俺君のおっぱいぜめ、イっ……クうぅぅぅぅぅぅ♥」

 

 喉と背中を仰け反らせながら、粃那他は絶頂声を上げて体を跳ねさせた。ビクンビクンと痙攣する度に口の中で乳首が踊る。ただでさえ硬直してはち切れそうな下半身に彼女の女体がぶつかり、更なる興奮を煽ってきた。

 絶頂が過ぎると、粃那他は反らしていた体をベッドに沈め、荒い呼吸を吐きながら天井を見つめた。虚ろな目は、天井すら見ていないようだった。

 

 そんな彼女を放置するように、俺は粃那他の脚の間に入り込み、黒色のショーツをするりと引っこ抜いた。

 

 隠されていた部分から姿を現したのは、粃那他の股間部に生い茂る黒い陰毛と、それに包まれるように聳える熟れた秘裂。

 顔の唇と比べて色素の濃い縦に割れた大陰唇の間には、ピンク色の肉ビラが挟まっている。陰毛が剃り整えられているのもあって、不潔感はあまり感じさせない。

 

「相変わらず粃那他のマンコは綺麗だな」

 

 目を向けて言うと、粃那他は無言のまま両手でシーツを掴んだ。

 鼠径部に手を置いて、両脚を開脚させると、大陰唇が口を開けて、ぷりぷりな陰核を曝け出す。さらに肉ビラを指先で摘んで両側に引っ張ると、中に隠れていた秘部が姿を晒した。

 初々しい肉色の狭間に、目立った小さな穴が2つ。

 上の方からは透明な潮っぽい匂いのする液体が垂れており、淫唇全体を濡らしている。

 そしてその下の、少し大きめな穴からは、透明な愛液が溢れている。

 

「随分と焦らせたから、ぐちゅぐちゅに濡れてるな」

 

 うう、と粃那他は呻き声をあげるだけだった。

 しかし体は正直らしく、丸く皺皺とした肉穴をヒクヒクと開閉させている。開いた奥には、上と下の壁に張り付くように透明な糸が数本引かれている。血のように赤い肉壁は、穴の動きに合わせて蠢いていた。

 

「じゃ、ご褒美をやらないとな」

 

 口元の歪みを抑えきれないまま、俺は身に纏う衣服を脱ぎ捨てた。シャツをたくしあげ、ジーンズのボタンを外し、ファスナーを下ろして、下着ごと脚からずり下ろした。

 瞬間、待ちきれないと言わんばかりにペニスが身を振るって外へ飛び出した。今日だけで2人の女を味わい、数回も射精したというのに、肉棒は萎えを知らないかのように勃起している。他の部位よりも黒い皮膚には、太く青筋った血管が浮き出ている。

 

「……すごい…………♥」

 

 粃那他はぼやけ眼で俺のモノに目を向け、唇を弓なりにして感嘆の声を漏らした。もう何度も喉と膣と尻穴を穿いてやってるのに、こうやって見せてやると、彼女はいつも新鮮な蕩顔を浮かれてくる。そこが抱いても抱いても飽きない理由でもある。

 

「ほら、やるぞ」

「うん…………♥」

 

 むっちりとした太腿を掴みながら、亀頭先を膣穴にあてがう。開かれた陰唇は触れた瞬間に肉の冠の表面に吸い付き、キスを交わしながら膣穴へと誘う。

 

 ──ずぶんっ!! 

 

 その誘いに導かれるように、俺は一気に腰を前へ押し出した。

 

 じゅぶぶぶぶぅ♡♡

 

「んお゛お゛お゛ぉおおぉ゛っ♥っ!!」

 

 入れた瞬間、締まっていた肉壺が広がり、驀進する陰茎を受け止める。初っ端からどろりとしたやわらかさを持つポルチオを突き上げたことで、粃那他は目を見開きながら喉を反らしてアクメを決めた。

 

 彼女の膣肉の中は人肌並に温かい。中身を構成している無数の肉襞と皺によってできた輪が狭窄し、肉棒をキツく締め付ける。ポルチオから膣穴まで、生殖器を形成している媚肉の一つ一つが俺のペニスを捉えて潰す。オナニー用の道具では味わえない締めつけと熱が、チンポを通して俺の脳を白く焼こうとした。

 

「あ、あぁ……やべぇ…………き、粃那他の中……マジで溶けそう…………ぅぉ」

 

 狭いだけの奈々恵や処女のツインテールちゃんにはない熟れた蜜壺の熱さに、思わず腰がガクガクと震える。このままペニスが溶かされてしまうと錯覚するほどに、粃那他の中は俺のモノに吸い付いてきた。

 

「ぉ、あ…………あへぇ♥」

 

 …………ぱちゅっ♡ぱちゅんっ♡♡バヂュッ♡♡

 

「んおぉ゛っ、おぉ、♥あ、んぁぁっ、んふぁ♥」

 

 流れるように長髪を枕に散らし、アヘ顔を晒す粃那他を眺めながら、俺は腰を揺らしていく。

 柔らかいながらも押し潰そうとするマンコの肉圧に、海綿体が膨張して反発している。閉じ潰そうとする膣壁の外圧と、もぎ取られまいと陰茎の内側から発せられる内圧。両者の圧力がせめぎ合う中で、俺は快感のみを覚えていた、

 

 ぶぢゅっ♡ぶぢゅ♡ばちゅっ♡ぱぁ゛んつ♡♡

 

「お、おっ、おぉ!? あ、あぁ、あ〜っ♥あ゛、あ゛、ぁ゛、んおぉ゛っ♥♥ぅ、ぉぉ♥」

 

 腰が深く突き刺さってポルチオを突き上げる度に、粃那他は背中を仰け反らせ、濁った喘ぎ声で喉を枯らした。

 喘ぎ声というのは、その女のセックスの品の良さを表す指標にもなる。今まで抱いてきた女は、底辺の奴から高い奴まで、多種多様の喘ぎ声を俺の目の前であげてきた。

 粃那他の嬌声は、見て分かる通りに汚い。しかし、その呻く声質の中には、単なる下品というには惜しい、心地好い響きを持っている。簡単に言うと、彼女の喘ぎ声は不快感を与えない喘ぎ声なのだ。どれだけ汚くても、その汚さはエロさへと変換され、俺の中の雄を更に興奮させる。そして気がつけば、俺は彼女を抱き潰してしまう。

 

「あぁ、粃那他……お前、やっぱりサイコーだわ…………ふんっ!」

「あぁ〜っ! あぅ、ああ、あん、ひゃ、ぅあ♥」

 

 ズボズボと激しく腰を振りかぶり、膣内の肉を摩耗させる。亀頭の周りに張った肉鰓が皺を寄せた肉の輪を引っ掛け、ズルンと抉り出すように擦りあげる。層を重ねて作られた凸凹とした膣道が肉棒に吸着してくるため、往復の度に肉先から尻にかけて痺れるような快感が走る。

 

「おっ、おっ♥俺君のっ、俺君のオチンポっ♥しゅごいっ♥おなかっ、壊れちゃ、あ゛っっ゛っ♥あっ♥」

 

 ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ!! 

 

 俺の体の猛攻に合わせて粃那他はエロ顔をキメながら女体を跳ねあげる。巨乳がたゆんたゆんと淫らに揺れていて、汗で瑞々しく艶めいている。

 

「お、ああっ、ああんっ♥は、ァァァ゛♥」

 

 呼吸も忘れて苦しみ喘ぐ姿は、打ち上げられた魚の姿に酷似している。彼女の激しい動きによって、ベッドのスプリングが悲鳴にも似た軋みをあげた。

 

「くっ、粃那他、おらっ、マン肉しめろっ!」

「んひぃぃ!? あぁぁん♥」

 

 愛蜜とカウパーが混ざり擦れ合う水音を掻き鳴らしつつ、俺は揺れる粃那他の果実を平手で弾いた。弾かれた乳肪はパァンッ! と威勢のいい音を鳴らし、ふるふると震える。その痛みに粃那他は叫び、マン肉全体をきゅっと絞った。

 

「うぁ、あぁ……っ! やべぇ……」

 

 ペニス全体が潰される勢いでさらに締めつけられる。いや、締めつける、なんて甘いものじゃない。これは喰おうとしている。間違いなく子宮の中へと肉茎を飲み込もうと、丸み先端の肉襞を上へ上へと舐め上げる。こんな芸当、普通の女では味わえない。エロを経験した奴にしかできない性技術だ。

 

「あ、んぉ゛っ! おぉっ゛っ! ♥ぉっ、おぉん゛♥おぉ゛っ、っんん゛♥」

 

 激しさを増す腰と腰の衝突。結合部から溢れる愛液が摩擦によって泡立ち、狭隘な肉道と陰茎を滑らかにまぐあわせる。亀頭が子宮頸部をぶちゅりと幾度も突き上げ、押し上げようと猛撃する。

 

「くぅ、粃那他ぁ……で、でる…………っ!」

 

 気がつけば、俺は笑みすら忘れて腰振りを速めていた。

 

 ばちゅん♡ばちゅん♡ばちゅん♡ばちゅん♡

 

「おっ♥おっ♥おぉ゛っ♥い、いく゛♥」

「うお、お…………おぉぉっ!」

 

 パンッッッッ♡♡♡

 

 と弾けが轟き、腰が彼女の股下と密着する。

 

 ──びゅうぅぅ♡びゅるるる゛っ♡びゅぶるるっ♡

 

 瞬間、子宮口を深く突き上げた亀頭が律動し、鈴口から大量のザーメンを放出させた。尿道から這い上がってきた子種達は、熱さと鮮度を保ったまま粃那他の子宮へと溜まっていく。奈々恵とツインテールちゃんの時とは比にならない量が、一瞬にして粃那他の中へと放たれる。

 

「ぁ、あぁ、ぁ、あぁ…………♥」

 

 あまりの絶頂に、粃那他は枯れた声で呻き声をあげる。叫んでいないが、代わりに全身が大痙攣を起こしている。電気でも走ったかのように腰が浮き跳ね、肉棒を歪ませる。

 

「ああ…………やべぇ…………搾り取られる…………っ!」

 

 ペニス全体を、温かな肉襞の一つ一つが蠢き蠕動している。引き抜こうにもキツく吸い付いているので、動くことはできない。ただ射精が収まるまで、腰を震わせるしかない。

 

「あー、やっぱ粃那他とのセックスはゴム無しが1番だ。なぁ?」

「はへ…………えへぇ♥」

 

 前髪で目を覆いながら、粃那他はいやらしい笑みを浮かべた。腹に溜まるザーメンの熱に茹だりながら、思考を停止させているようだ。

 

「ほら、もっと楽しもうぜ」

 

 そう言いながら、繋がったままの彼女の腰を持ち上げ、膝立ちをして粃那他の背中を浮かせる。

 ふにゅりとした柔らかな肉感が、肉越しでも伝わる震えが、手のひらに広がる。

 

「ふんっ!」

「あぁぁ゛♥」

 

 そして射精の余韻も感じる暇もないままに、俺は再び腰を振りかぶった。

 

 ぶちゅんっ♡ぶちゅんっ♡ぶちゅんっ♡

 

「ほら、起きろ粃那他!」

「お、起きてるっ、起きてるからぁああ♥」

 

 腹部を突き出し、腰の動きと両手の力加減を調整させて膣肉を屠る。ザーメンと愛液がドロドロに混ざりあって壁の表面に粘り着き、肉壺全体を滑らかにしている。おかげで肉棒の動きがよりスムーズになり、かつ吸着感も増していた。

 

 ばちゅっ♡ばちゅっ♡ばちゅっ♡ばちゅっ♡

 

 肉と肉がぶつかり合い、波を打つ。睾丸は乱れるように狂い暴れ、腰を深く突く度に皮に包まれたその身をバチンと叩きつける。

 

「あ、あ、あっ! あぅ、ぅう、ぇあ゛っ♥あ゛ぁ、ぉ、ぉほっ、ほぉっ♥お゛っ、おぉ゛っ♥」

 

 黒瞳を瞬かせながら、粃那他は枯れ声の喘ぎを繰り返す。膣穴が閉まり、大陰唇が締まり、肉茎を搾る。出したばかりなのに、尿道からは新たなカウパー液が迫り上がる。睾丸から雁裏にかけて張り巡らされた青い血管がドクドクと脈を打つ。

 

 ぶちゅんっ♡ぶちゅんっ♡ぼぶっ♡ぼちゅっ♡

 

「ああ、やべ、もう……」

 

 今さっき出したばかりなのに、もうオーガズムに達しようとしている。口元が緩みきってしまい、涎が粃那他の臍に滴り落ちる。

 

「あ、ああ……くぅ!」

「ふへぁ♥あ、あぁ、あっ! あう♥ぅんん♥っ♥」

 

 腰の振りが速まる。肉棒は気持ちよさを通り越して最早痛みすら感じてしまうのに、獰猛な動きを辞めない。これじゃあ俺が自分の意思で降ってるのか、チンポが俺に腰を振らさせているのか分からない。

 脳味噌が溶かされていくような感覚だ。こんなセックス、粃那他以外で味わったことがない。

 

 ぶちゅ♡ぶちゅ♡ぶちゅ♡ぶちゅ♡

 

 肉が弾ける音が部屋に響く。額から流れる汗が粃那他の体に降り掛かり、その汗もまた揺れる粃那他の肌面を伝っていく。結合部からは白い泡が立ち、恥丘に茂る黒い陰毛を濡らしている。

 

「で、でる……だすぞぉ…………っ!」

「はへ、あへ、はぁ♥んぁぁ♥」

 

 ────ぶちゅり♡♡

 

 びゅるるるっ♡♡ぶびゅ♡♡ぶびゅ♡♡びゅ〜♡♡

 

「あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛っ゛!!! ♥」

 

 剛直した亀頭が小さな子宮口をこじ開け、直に鈴の割れ目からザーメン汁を注ぎ込む。射精して間もないというのに、俺のペニスは容量を無視したかのような濃厚なザーメンを放出している。

 

 びゅ〜っ! びゅっ! びゅる! 

 

「あ、うあぁ…………ぅ!」

 

 あまりの勢いに意識が飛びかける。目の前で火花が散り、バチバチと黒い斑点のようなものが視界を覆うように広がる。なんとか自我を保てているのは、ペニスに奔る肉壺の締めつけによる痛みがあるおかげだろう。

 しかし、同時にザーメンも搾りとろうと全体を包んで畝て快感を促している。俺はいわば、粃那他の肉マンコに弄ばれているようなものだ。

 

「はぇ……はへ…………俺君の…………あちゅ……♥」

 

 両手を顔の横に遊ばせ、両足で俺の脚を掴みながら、粃那他は黒い眉を八の字にして、涎と舌を垂らしたアヘ顔をキメていた。肉茎がドクドクと脈動すると、彼女の体も小刻みに揺れる。

 

「ぅ…………」

 

 ようやくほとぼり冷めたところで腰を離す。彼女の体がベッドに乗ると同時に、俺のペニスも卑裂からぬぷりと引き抜かれた。

 開脚された粃那他の股は、汗と愛液と精液で見事なぐしょぐしょ状態になっている。尿穴からは潮が滴り、膣穴からは多量に出したザーメンが『ごぽり♥』とエロい音を立てて溢れ漏れている。

 

「ふう……やっぱゴム無しはいいよなぁ。こうやって自分のものにしてやったみたいで、なぁ?」

 

 声をかけてやったが、粃那他は反応を返さない。息を荒らげて、幸福と失神が入り交じったような表情で天井を眺めているだけだ。

 

「粃那他、こんなんでくたばるなよ。これからまだまだ長いんだからな」

 

 そう言ってやると、粃那他は返事の代わりに軽く尻を上げて、ザーメンダマをごぶっと漏らした。

 どうやら、まだまだ足りないようだ。

 そう思うだけで、口元の緩みが止まらなかった。

 

 

 ◇

 

 

 それから、俺は粃那他の体を貪り尽くした。

 

 立ちながらバックで犯してベッドに顔を埋めさせたり、壁に背中を押し付けて駅弁をキメたり、騎乗位で彼女主導にヤラセてやったり、ほぼ逆立ち状態で攻めまくったりと、俺達は快楽を求めて徹底してやりあった。

 

「ん、んじゅっ♥じゅるるっ、っんんっ、れろ、ちゅっ♥」

 

 特に最高なのは、粃那他の持ち味でもあるデカパイによるパイズリ奉仕だった。手で揉んでも分かるほどのやわさと大きさを持つ彼女の豊乳は、挟んだ瞬間から俺の肉茎を根元から先まで包み込んでしまう。

 谷間の中に挟んだ肉茎を、たゆんたゆんと形を変えながら上下に揺れる。下乳を持ち上げるながら弛ませることで、根元から上にかけて弛緩と収縮を繰り返す。

 

 ちゅぶっ、ずりゅっ、ずりゅりゅ♡ずじゅっ♡

 

 溜まった汗と唾液が潤滑剤の代わりになって、固いものを滑らかに擦りあげる。肉まんことはまた違った圧力が俺の性欲を刺激し、睾丸を震わせた。

 

「ん、ん、んっ♥」

 

 寝転がる俺の脚の間に入り、前屈みの姿勢になってデカパイを操る粃那他。鈴口に唇を当てながらチューチューと我慢汁を吸い出す姿は艶めかしく、地味ながらエロい。

 

 ──びゅぶぶっ♡♡びゅるるっ♡♡

 

「ん〜〜、ん〜♥」

 

 おかげで、俺は何度目になるのか分からない射精を迎え、彼女の口の中にザーメンを吐き出した。

 一瞬驚きに目を見張ったものの、粃那他は一滴も漏らすことなく、喉仏を上下させながら飲み込む。ザーメンを飲む姿ですら、奈々恵には真似出来ないエロさを放っている。ジメッとしたつぶらな瞳が、主人である俺にお強請りを欲している。

「偉いなぁ、粃那他」と名前を呼びながら頭を撫でてやると、嬉しそうに頬を窄ませた。さらに搾り取るように乳に圧をかけるものだから、思わず唸ってしまう。

 

 その後も、俺は粃那他の体を食い続けた。

 それこそ、催眠をかけていることを忘れてしまうくらいに。肉と肉が溶け合う幻覚を味わうほどに。

 

 

 

 ……だが、俺にも限界はある。

 

 いくら他人より性豪の自信があるとはいえ、何時間も休憩なしでやり続けるのはキツイ。そこらで見かけた女とやると、大半は相手の方から先にくたばるので、体力の消耗を気にすることはないのだが、今回は違った。

 

「ぅ……き、粃那他…………も、もういい…………ぅ」

「はぁ、はぁ、俺君♥気持ちいい? あぁん♥」

 

 時刻は深夜をとっくに過ぎて、朝になろうとしていた。飲まず食わずにヤりまくってから、既に半日以上が経っている。ここまで来ると、さすがの俺も体力に限界がきていた。

 それなのに、粃那他の方は全く疲れている様子がない。いや、というよりはやる毎に生気に満ち溢れている。初めの数回はあんなにも一方的に攻められていたというのに、途中から完全に彼女に主導権を握られてしまった。

 

「あぁ、ふっ、んんっ♥んぅ、ああ♥」

 

 現にこうして、彼女は俺の両脚を持ち上げながら、開脚立ちで腰を上下に揺らしている。逆正常位の体位で俺は彼女に搾り取られているのだ。

 

 ここまでくると、快感というものは殆どない。濡れきった肉壺の中で、陰茎が一方的に弄ばれる。勃起の度に襲っていた痛みも感じなくなった。ただ、刺激されているから勃起し、睾丸から子種を這い上がらせるだけになっていた。

 

「ぁ……ぁぁ……!」

 

 びゅっ♡びゅっ♡♡びゅびゅびゅ♡♡

 

「あぁ……♥」

 

 この姿勢でやり始めてから1時間、やっとのことで射精した。

 粃那他の脚がガクガク震え、残滓同然のザーメンを受け止める。汗でベトベトになった女体は、灯りに照らされて妖乱に艶めいている。

 今も毛穴の1つ1つから汗粒を染み出させ、体の線に沿って流れ落ちている。

 

「またでた……びゅーびゅーしてる……ねぇ♥」

 

 熱の篭った白い息を吐きながら、粃那他は俺を見下ろす。

 獣のような眼光が、瞳の奥でギラギラと輝いている。

 

「も、もう、無理だ……!」

「きゃっ」

 

 彼女が陰部を抜いた隙に、俺は蹴るように足をばたつかせて彼女から離れた。蹴った勢いで粃那他の体は飛ばされ、ベッドに倒れ込んだ。

 

「も、もうやめだ。今日はこの辺で終わりに……」

 

 半身を必死に起こしながら訴えかける。いくら性欲に自身があるとはいえ、休憩無しの飲まず食わずな状態では耐えられない。

 

 しかし、俺の声が聞こえていないのか、粃那他は妖しい笑みを崩さないまま、首を傾げて俺を見つめていた。「えへへ、大丈夫だよ俺君。粃那他、まだまだ頑張れるよ」と、俺の言葉が分からない様子だった。

 

「だ、だから、今日はもういいんだって」

 

 目と目が合った瞬間、背筋が凍りついた。

 

 汗で額に張り付く黒い前髪、その奥で覗く黒の瞳は、どこまでも暗く、見ているとそのまま呑み込まてしまいそうになる。白の中に埋もれた黒は、ナニモノも映さないほどに黒い。

 

 目が離せない。いや、離すことができない。喰われたかのように視線が固定されている。奥から見えるものは無機質で、目玉の形をした丸いものが嵌め込まれているかのようだ。

 

 こいつは、本当に粃那他なのか? 

 

 俺が催眠を使って肉便器に仕上げた、地味な女なのか? 

 

 昼間、ローターで絶頂ショーを観せてくれたあの女なのか? 

 

 …………違う。

 

 こんなにもおぞましい姿、見たことがない。こいつは、人の形をした異形だ。腹に一物を抱えている、ヤバい女だ。

 

「俺く〜ん」

「く、来るなっ、来るなぁっ!」

 

 情けない叫び声を上げながら、必死にシーツを蹴った。

 体液が染み込んだシーツは濡れていて、足の裏や手の平を滑らせる。

 しかし、それを気にしている余裕などなかった。ジリジリと獲物を追い込むように、四つん這いで迫る彼女が怖かったのだ。

 

 ベッドから転げ落ち、後頭部と背中を強打した。一瞬、息が詰まる感覚に襲われたが、すぐにでも逃げようと、のたうち回るように手足をばたつかせて必死に意識を戻し、後退りする。カーペットの毛が背中に張り付き、フローリングの滑りにくい表面が肌と擦れて軽い摩擦を生み出し、焼けるような痛みを与えた。

 そんな状況でも、俺は逃げることに無我夢中になっていた。筋肉が悲鳴をあげ、骨が軋み痛むなか、体を引き摺りながら彼女から逃げた。

 隣の部屋は、寝室と同じ暖色に包まれている。その中で、俺は縋り付くようにダイニングテーブルに腕を任せ、置いているはずのある物を探した。

 

 そして指がそれに触れた瞬間、背後から重くて熱いものに抱きつかれた。

 

「は、離せ……は、離してくれっ!」

 

 懇願するように叫ぶが、粃那他は寧ろ腕の力を強めた。

 

「いっ!?」

 

 途中、噛みついたのか、爪を捩じ込んだのか、背中の辺りに鋭い痛みが走った気がしたが、そんなことはどうでもよかった。痛みよりも恐怖の方が脳を支配していたからだ。

 俺は震える手でそれを……催眠アプリを搭載したスマホを操作し、アプリを起動させた。

 

「か、解除っ!」

 

 ボタンをタップし、彼女に向けて画面を向ける。下半身にまとわりつく彼女の目は、あの画面の光をしっかりと跳ね返している。

 

 なのに。

 

「へへ、へへへ……♥」

「な、なんで効いてないんだよ…………」

 

 平然と、淫らに笑うだけだった。

 普通なら、粃那他の催眠は解け、すぐにでも正気に戻るはずだ。

 なのに、彼女は何も変わらない。腕の力は弱まらず、それどころか少しずつ這い上がっている。恐怖で震える俺を嘲笑うかのように、ゆっくりと、べたりと肌を貼り付けながら、翳った笑顔が近づいている。

 

 まさか、壊れたのか。それとも長期間掛けすぎて脳に擦り込まれたのか。あの変態野郎、こんなポンコツ作りやがって。

 

 頭の中でJKに興奮しているだろう変態野郎に罵声を飛び交わせながら、俺は必死に体を悶えさせた。

 罵声なんてものはどうでもいい、兎に角この状況から逃げなくては。

 殺意? 違う。もっと恐ろしいものが全身を覆おうとしている。表向きの顔を作って生きてきたからこそ、そのヤバいなにかが迫っているのが分かるのだ。

 

「こ……のぉっ!」

 

 粃那他に向かってスマホを投げつける。額に当たり、怯んだ隙に彼女を振り払い、俺は四つん這いになりながら廊下を目指した。

 開かれた扉の先で、俺は咄嗟の判断で左手にあるドアノブを掴んだ。後のことなんて考えている暇はない。ただ一刻も早く粃那他から逃げなければならないと思った。

 

「はぁ、わぁぁっ!」

 

 プライドも全てかなぐり捨てたような悲鳴をあげながら、俺は部屋の中へ飛び入り、扉を閉めた。

 部屋の中は暗く、窓もないので何も見えない。

 逃げる場所を間違えた。

 けど、掴んだドアノブだけは絶対に離さなかった。

 これを離してしまえば最後、俺は粃那他になにをされるか分からない。

 

「俺く〜ん」

 

 ドアの外から彼女の声が聞こえてくる。板1枚越しでも分かるあの声は、さっきまでと変わらない。変わらないからこそ恐怖を煽る。

 

 

 ドンドンドンドンッ、ガチャガチャガチャガチャッ。

 

 

 ホラー映画でしか見たことがない現象が起きている。

 俺は必死にドアノブを掴み、全体重を板に掛けて彼女を拒んだ。彼女が隙を見せるまではここに入れるわけにはいかない。隙を見て逃げろ。裸でもいい。変態と言われてもいい。警察に捕まってもいい。俺の本性が表沙汰になってもいい。このまま捕まるよりは絶対に安全だ。捕まったら何をされるか分からない。生きたまま、しかし死んだ方がマシな目に遭う。

 その一心で、俺は扉に体を押し付け、粃那他の侵入を拒み続けた。

 

「……………………」

 

 疲れたのか、暫くして外が静かになる。しかし、間違いなくすぐそこにいる。息遣いが聞こえてくるような気もする。扉越しに彼女の不敵な微笑みが聞こえた気がした。

 

「………………あ」

 

 不意に視線の端にある何かが目に止まった。暗闇に順応してきた眼に映ったのは、1枚の写真らしきものだった。

 ……いや、1枚じゃない。そのすぐ隣にも、上にも下にも、斜めにも、ドア横の壁が写真らしきもので埋めつくされている。

 

 ドアを押えながら、俺は片手で部屋の明かりを探した。リモコンか、スイッチかがどこかにあるはずだ。

 見るな。頭の中で誰かが警告した気がした。触れるんじゃない。いいか、付けるな、明かりを付けるな、逃げるんだよ。幾度も警告を繰り返すが、俺の体は目の前の物への興味を捨て去ることはできなかった。

 壁に取り付けられた突起のようなものに触れた。すぐにスイッチだと思い、飛び出た部分を押して、電源を入れた。

 瞬間、パチンという乾いた音が響き、部屋が明るく照らされた。

 

「なんだよ、これ……」

 

 急な明るさに瞼を細めた。

 そして徐々に眩しさに慣れてきたと同時に、口を開いたまま言葉を失った。

 

 写真には、見覚えのある人物が写っていた。

 

 否、ないはずがない。

 

 毎日、こいつとは、鏡を見る時に嫌という程鉢合わせしている。生まれてからここまで、ほぼ毎日顔を合わせてきた。

 

 そう、写真に写っているのは、間違いなく、『俺』だった。

 

 しかも、ついこの間、街中で彼氏連れの女を催眠でナンパして、そのままホテルまで連れ込んだ時の写真だった。

 オマケに、その隣も、さらにその隣も、上も、下も、壁端も、隅も、全てが俺のものだった。中にはいつ撮ったのか分からないプライベートなものまで、ずっと監視していないと撮れないようなものまである。

 

 刹那、背中に悪寒が奔る。

 

 振り向いてはいけない。

 

 背後に得体の知れないオーラを感じながら、俺は操られるように振り向いてしまった。

 

「……あ………………ぁ…………」

 

 目に映る光景に、ただ詰まるように喘ぐしかなかった。

 

 すぐ正面の壁には、びっしりと、大小様々な写真が貼り付けられていた。

 

 大学の喫煙所で煙草を吸う俺。

 食堂でスマホを弄る俺。

 講義中に隣の席の奴と話す俺。

 街中で目当ての女を探そうとする俺。

 ホテルや自宅に女を連れ込む瞬間の俺。

 ビルの裏で奈々恵に催眠をかけて、ペニスをしゃぶらせている俺。

 

 全てが俺の写真だった。いつ撮らたのかも分からない、撮られたことすら気が付かない。いつ、どのタイミングで撮ったんだ。気配すら感じなかった。

 

 …………いや、それだけじゃない。

 

「なんで…………なんで」

 

 どうして、ここに『高校生時代の俺』の写真まであるんだ。こんな写真、いつ撮ったんだ。

 

 しかも、他校の女子と一緒に野外で一発やった写真や、昼休憩で昼食を頬張る写真まで、びっしりと貼り付いている。こんなもの、どこで手に入れたんだ。ああ、しかもなんだよ、あの写真なんか、俺が中学生の時の────。

 

 ──混乱する最中、突如、背中と後頭部に強い衝撃が走った。体力が限界を迎えていたこともあって、体は抵抗も反射もすることなく、無様に吹き飛ばされ、カーペットの上に顔面から倒れ込んだ。

 ぐしゃりと、諸に顔面をぶつけてしまい、鼻の奥がじんわりと痛んだ。萎えたペニスが体と床にぐにゅりと挟まり、軽い鈍痛を与えた。

 意識が遠のくのを感じながら、全身に走る痛みに呻いた。呻くしかなかった。

 

「…………昔から、ずっと酷い目にあってたんだ」

 

 昔のテレビのような、ザーッという砂嵐に似た耳鳴りが鼓膜を包むなか、掻き分けるように粃那他の声が聞こえてきた。見なくとも、ゆっくりと床を歩いているのが分かる。

 そしてすぐ横で座ると、彼女は俺の頭を撫でながら、語りかけるように声を出した。

 

「お父さん、娘の私のことをそういう目で見る人でね、小さい頃からエッチなことばっかさせられてきたの。初めての精液の味も、初めての相手も、全部お父さん。いいこと教えてやる、とってもいいことだ、みんなにバレれば大変なことになるからな、分かってるよな、もしそうなったらお前は生きていけないぞ、それが口癖だった。専用の首輪なんて買っちゃってね、私を四つん這いにさせながら後ろから突くのが好きだった。

 1回だけ、他の人に打ち明けてみたことがあったんだけど、その時は、誰も信じてくれなくて、私が構って欲しくて嘘をついたって言われた。お父さん、周りからは普通のいい父親って思われてたから、みんな、私の言葉なんかより、やってないって、この子が嘘つきだって、僕が構ってあげられていないのが原因なんですって嘘をつくお父さんの言葉を信じてた。お母さんはお父さんのことが大好きだから、当然、私の言葉なんてはなから信じてくれなくて、思いっきり叱りつけてきたんだ。対して美人でもないくせに生意気言うなって、何度も何度も。

 ……だから、私がお父さんとしてるのを見た時、すごくビックリしてた。目なんて、飛び出るかっていうぐらい開いててね……それで、思い切り怒って、私のことを殴り飛ばしたんだ。髪を掴んで、唾を飛ばして、頬っぺを叩いて、この泥棒猫とか、お前から誘ったんだとか、淫売女とか騒いでた……本当は、産みたくなかったんだって。産まずに、お父さんと2人きりで生きたかったんだって。でも、妊娠が分かった時にはもう堕ろせない状態で、どうにもできなかったから、仕方なく産んだらしいんだ。私のせいで全部めちゃくちゃになったって、全部お前が悪いって、言われた」

 

 鼻から熱いものが溜まっていく。しかし微かに、彼女の匂いを捉えている。汗と香水の混じった彼女の匂いは、鼻奥を鈍く刺激すると同時に、脳を溶けさせるような幸福感に満たす。

 

「それからは、酷い扱いを受けてた。前から酷かったんだけど、もう完全に、娘として見てもらえてなかったんだ。大好きで大好きで仕方ないお父さんを取られたことが相当許せなかったんだと思う。私、別に取ってないんだけどね。ご近所さんにはいい母親を演じてたけど、家の中では別人だった。ここにお前の居場所はないって、同じ空間にいることも、私から近づくことも、目を合わせることも許してくれなかった。たまに向こうから話しかけても、嫌なこととか脅しとか、そういうことを言って怯える私を笑うだけだった。部屋はあったけど、それも家庭訪問とか、みんなの目を誤魔化すためだった。ご飯も、お前のはないってくれなかったから、私でどうにかしないといけなかったんだ。だから、私にとっては、自分の部屋だけが救いだった。あそこだけは、自分が落ち着ける空間だったんだ。

 ……でもね、ある日、部屋の中で勉強してたら、知らない男の人達が上がり込んできたんだ……しかも、上がって早々にこの子がそうかとか、いやらしい目で見てきて、突然私のことを押さえつけて、服を脱がし始めた。私、怖くて仕方なくて、思わず助けてお母さんって、立ってたあの人に叫んだんだよ…………そしたら、なんて言われたと思う?」

 

 粃那他の声にしては、やけに落ち着いているように思える。そう思っていると、頭を捕まれ、無理やり横を向かされた。向いた先には、ペタンと座る彼女の脚が見えた。

 

「どうせお前はろくな大人にならないんだから、せめて体を売って我が家に金を入れろって…………まあ、簡単に言うと、粃那他、売られちゃったんだ」

 

 顎に指が触れる。細くて暖かいそれは、擽るように顎先を摩った。若干伸びた爪が、スーッと切り込みを入れるように皮膚を滑る。

 

「痛かったなぁ、苦しかったなぁ。終わったかと思うと、また次の男の人がやって来て、私の全部を乱暴に虐めてきたんだ。何度も頭をガンガンされて、髪を引っ張られて、お尻も腫れるまで叩かれて、喉の奥に苦いものを沢山流し込まれて、首も絞められて…………気がついたときには、もう全身がネバネバしてて、ドロドロしてて、痺れたみたいに感覚がなくなって動けなかった。呼吸も鼻の奥も喉の奥も生臭かった。で、ぼーっと天井を見ることしかできなくて、聞こえるのは、これからもよろしくねって言うお母さんの冷たい声だけだった。

 それからは、毎日のように、知らない人達の相手をさせられたんだ。おまんこも、口も、おしりの穴も、全部ぐちゃぐちゃにされて、時々玩具でグリグリされて、酷い時は、強引に外で相手をさせられたこともあったんだ。痛くて泣き叫んでも、みんな面白そうにビデオで撮ったりして…………誰かに言っても無駄だ、どうせ嘘つきのお前の言葉なんか誰も信じないんだから。みんな、お前が金目的のために被害妄想を拗らせたとしか思わないよ。あんたの味方なんてこの世にはいないんだ……って、お母さんには言われちゃった。

 何も、言い返せなかった。どうせ言っても、みんな、私が悪い娘で、お母さんは問題児な娘を見捨てないい親っていう印象が強くなるだけだから。ああ、それ以前に、私はろくでもない女だから、これしかないんだって、私がお父さんを奪ってお母さんを怒らせたのが悪かったんだって、思ってたかな。もう、頭の中がぐちゃぐちゃに麻痺してた。分かるかな、もう助けを呼ぶとか逃げるとか、そういうことすら考えられなかったんだ。物心が着いた時から、フツーの扱いなんてされたことないから。逃げるのがね、怖かったんだよ。逃げても連れ戻されて、今度は殺されるかもしれないから。死ぬのって、やっぱり怖かったんだ」

 

 指が顬に触れ、そのまま頬を擦る。駅弁の姿勢の際に俺の世界に食い込ませていた指先は、変わらずしっとりと汗ばみ、火照っていた。

 

「信頼できる人もいたんだよ。中学の担任の先生でね、みんなからも人気で、生徒のことを大切にしている人で、私のことも面倒を見てくれたんだ。それでね、私も相談とかしてたんだよ。それで、君の親はおかしいって、君は何も悪くないじゃないかって、初めて言ってくれたんだぁ。私の話を信じてくれてね、警察に行こうかって、言ってくれることもあった。でも、そうなったら困るから、辞めてもらってたんだ」

 

 ただねー、と伸ばすように息を吐いた。

 

「その人、とんでもない人でね、簡単に言うと、お父さんと同類だったんだ。生徒の中でも、私はやりやすかったんだと思う。家に誘うとね、早速昏睡状態にしてね、好き勝手に弄んだんだ。挙句、このことは誰にも話すなって脅してきたんだよ。話したら、みんな粃那他が先生を嵌めたって思うから。そしたら私は、今度こそどこにも行けなくなるだろうって……ねえ、俺君には分かるかな。粃那他、信じてた人にすら裏切られたんだよ……もう、死んだ方がいいのかなって、ようやく思い始めたんだ。私が死んでも、誰も悲しまないし。でも、お母さんが喜ぶのだけは嫌だったかな。最近知ったんだけど、あの人、私に内緒で保険に入ってたんだ。私が死んだら、自分が受け取るようにしてね……あの時は、目の前も、何もかも真っ暗だったなぁ」

 

 だからね、と、落ち着いた声に色がつき始めた。

 

「俺君と出会えたときは、お日様が初めて私のことを照らしてくれたように思えたんだよ」

 

 どす黒く、沈むような、かつ湿っぽいモノを孕んだ色が。

 

「初めて会ったときのこと、覚えてるかな? うん、覚えてないよねぇ。だって、落としたハンカチを拾ってくれただけだもんねぇ。それで俺君お得意の満面の作り笑いで私に差し出してくれてね……でも、すり減ってた私にとっては、俺君の優しさがすごく心に染みたんだよ。それまで会ってきた男の人なんて、みんな私のことを傷つけてくる人ばっかだったから、俺君の優しさが、嬉しかった」

 

 ほら見てと、粃那他は俺の頭を掴んで強引に顔を上げさせた。逃げようとしても、体が言うことを聞かない。髪の根っこが抜かれるような痛みがジンジンと頭の中に広がる。

 

「あの写真、見えるでしょ。あれは俺君が中3で、同じ学校の子をこっそりいじめてた時の写真だよ。あのときはまだ他の学校だったから、こうやって外での写真しか撮れなかったんだ。それであっちが高校でカツアゲしてた時の。ここからは同じ高校に通ってたから、隙あればいくらでも撮れたよ。影なんて薄いどころかないのも同然だったから、俺君、全く気づかなかったね。で、あれが半ば強引に女の子に迫ってそのままやった時の。知ってる? あの子、今でも俺君のことがトラウマになってるんだって、サイテーだよね。それであれが──」

 

 粃那他は1つ1つの写真を指さしながら、俺の所業を思い出のように語っていく。まるであの頃を一緒に過ごしたかのように、懐かしむように、弾みながらも地を着くような声色で語っていった。

 

「私ね、俺君のこと、ずっと追いかけてたんだ。話しかけなくても、こうして遠くから最低な姿や普通の姿、猫を被ってる姿を見てるのが好きだった。ずっと、こうやって後ろを追いかけているだけでも、満足だった。汚い大人達の臭い精液を浴びても、俺君のことを考えると、明日も会えるんだって、生きる気力が湧いてきたんだ」

 

 写真を指差していた粃那他の手が、俺の髪の毛を梳くように撫でる。

 

「実家から出るまで、結構苦労したんだよ。お母さんとしては、私が出て行くからようやく門前払いができたと思ってるんじゃないかな。でも、それはそれで腹が立つから、過去のことを脅しに使ってお金の無心はしてくるよ」

 

 アルバイトもしたことないから、体を使ってお金を稼ぐしかなかったんだ、と言葉を紡いだ。あの人、ほら、俺君のお友達の人。あの人、こっちに来てからずっとお世話になってる太客さんなんだ。勿論、俺君とお近付きになるために知り合ったわけだけどね。

 

「でも、あの人から催眠アプリの話を聞いた時はビックリしたなぁ。本当に作るつもりなのって聞いたくらい。本人はすごく真剣な表情で言うから、私も頑張ってねって、本気半分で応援したんだ。いつも指名して沢山お金をくれるから、そのお礼も兼ねてね……けど、まさか本当に作っちゃうだなんて、驚きだよ」

 

 髪を掴んでいた手が離れ、顔面が再び床に伏せる。カーペットの毛がチクチクと顔中に刺さり、こそばゆい痒みを与えた。

 暗闇の中で体が反転する。こそばゆさが背面に広がるなか、目の前がぼんやりと明るくなり、視界がぼやけている。そして上の方から、朧気な粃那他の翳った顔が覗いた。

 

「俺君の性格なら、不用意に話しかけてきた私に催眠を掛けると思ってたよ。サイテーな俺君の顔は、ずっと見てきたから、ね。びっくりした? うん、大丈夫。ちゃんと催眠には掛かってるよ。けど、俺君のことが大好きな私にとっては、催眠なんてあってもなくても変わらないから」

 

 全身が麻酔でも打たれたかのように動かない。どこかのタイミングで一服盛られたのか刺されたのか、痛覚も徐々に鈍ってきている。カーペットのチクチクも薄くなっていく。しかし視覚と聴覚だけは機能していて、彼女の声と顔を捉えていた。

 

「俺君が求めてくれるのは、凄く嬉しかった。どれだけ他の女の子を襲ったり操ったりしても、結局は私が1番サイコーだって、俺専用だって言ってくれたから。俺君に遊ばれた女の子には悪いけど、なんのかんの言って楽しかった…………でも、バレちゃったから、仕方ないよね」

 

 明かりが遮られる。ウェーブのかかった黒い毛先が顔を覆い、影に潜む黒い瞳が俺を見つめる。膝枕でもしているのか、後頭部を柔らかい感触が包んでいる。

 

「俺君も辛かったよね。お父さんが厳しい人で、お母さんが嫌われたくない一心で頭をヘコヘコさせて、煩くて、だから一生懸命いい子を演じて……こんな子に育っちゃったんだね。でも、大丈夫だよ。もう苦しい思いをしなくて済むから」

 

 左手で俺の頬を撫でながら、粃那他は右手に握ったものを俺に見せてきた。さっき彼女に投げつけた、催眠アプリをインストールさせたスマホだ。

 

「大丈夫だから、ねー。楽になれるからね。もう、悪いこともなーんにもできなくなるからね」

 

 母親が子どもをあやすような口調で、粃那他は俺に語りかけてきた。

 

 怖い。俺は今から死ぬのか。

 これから俺は、何をされるのか。今までの復讐か、催眠を掛けられたらまま、意思を奪われたまま好き勝手にやるのか。

 ああ、ダメだ。逃げられない。

 体が動かない。意識も飛びかけている。鼻の穴から流れ落ちる血が、妙に生温い。痛覚がなくても生温いっていうのは分かる。

 けど、このまま粃那他に喰われてもいいような気がしてきた。

 俺は、鬱憤晴らしにイジメもレイプもやったし、催眠アプリで好き勝手に女を操ってきた。

 それが、こうやって誰かに操られて、最後は自分が自分じゃなくなるのは、当然の報い、と云う奴なのかもしれない。

 

 諦め。

 

 その二文字が脳裡を過ぎったと同時に、目前にスマホの画面が向けられた。

 薄桃色の輪郭をドクンドクンと脈動させるハートマーク。ホラーチックなフォントの文字が書かれたボタン。

 粃那他の細い指先がボタンをタップした瞬間、ハートマークが淡い色の光を放ち始めた。

 

「(ああ、俺……)」

 

 脳が淡い光に犯されていくのを感じた。全てが消され、別の物が頭の中を侵食していく。

 

 俺は俺が終わるのを、薄れつつある意識の中で、しかし体から魂が抜けるかのような心地好さを味わいながら、ただ黙って、暗転するその時まで感じていた。

 

 

 

 

 

 

 ──────────

 

 ────────

 

 ──────

 

 ────

 

 ──

 

 

 

 

 

 

 

「パパ、パパってばぁ」

 

 聞きなれた声が脳を揺らすように耳の中で響いている。

 目を開けると、見覚えのある顔が影を作りながら白い照明を遮っていた。さっきまで映っていた粃那他の顔よりも幼く、しかし黒い瞳には純粋な眩さが宿っている。

 

 少しずつ脳が眠りから覚めていくと、さっきまでのことが現実ではなく夢であること、心配そうに見つめる少女が俺の娘の愛玲奈(えれな)であるということ、そして目が覚めた世界こそが現実であるということを思い出していった。

 そうだ、この子は俺の娘の愛玲奈だ。来年には小学校に入学する、ママ似の顔をした、溌溂な性格をした女の子だ。

 

「あ、ああ、なんだ愛玲奈か……」

「なんだじゃないよ。パパ、すっごくうなされてたんだよ? 息も荒いし、ずっとごめんなさいって言ってたもん」

「そうか、パパ、そんなこと言ってたのか」

「そうだよ。私、すっごく心配したんだから」

「悪いな」

 

 上半身を起こし、英玲奈の頭を撫でる。気持ちいいのか、愛玲奈は目を細めながら、嬉しそうに笑みを零した。

 

「愛玲奈ぁ、パパ起きた?」

「あ、ママっ!」

 

 英玲奈は振り返り、飛び跳ねるよに立ち上がる。そしてキッチンから顔を覗かしたママのもとまで小走りすると、彼女の腰に抱きついた。

 私服姿にピンクのエプロンを纏った女性、彼女は間違いなく、俺の妻であった。しかし。

 

「…………」

「大丈夫? 顔色悪いみたいだけど」

「……あ、ああ。悪いママ。なんか、一瞬ママのことが怖くなっちまったんだ」

「まあ、酷い。そういうこと、普通は言わないよ。そんなこと言うなら、離婚しちゃおうかな」

「悪いって。さっきまで見てた夢がとんでもない悪夢だったから、まだ混乱してるみたいなんだ」

 

 取り繕うように弁解すると、ママ──ヒナタは表情を緩め、吹き出して笑った。

 

「分かってるよ。パパが悪い夢を見るなんていつもの事だもんね」

「わ、分かってるなら意地悪しないでくれよ」

「帰ってきて早々にソファに寝っ転がったうえに、手伝いもせずにそのままぐーすか寝ちゃう人にはちょうどいい薬だよ」

 

 ヒナタは「ねー?」と愛玲奈の頭を撫でながら彼女を見下ろすと、愛玲奈は「そうかも〜」と笑いながら見上げた。さっきまで心配してくれたとはいえ、我が娘は常に母親の味方らしい。

 

「ほらほら、起きたならテーブルの上、片付けてよ。もうすぐご飯できるから」

「ああ、わかった」

「ねえママー、今日のご飯なにー?」

「愛玲奈の好きなハンバーグだよー、愛玲奈もお手伝いしてくれる?」

「うん!」

 

 キッチンへ消える2人を見ながら、俺はソファから立ち上がり、重い頭を抱えてダイニングテーブルの上に散らかる物を片付けた。片付けながら、今の自分の生活と先程までの悪夢について考えた。

 

 悪夢の中の俺は表向きはいい子を演じて、裏では誰かを傷つけるのを楽しむ最低な人間になっていた。常に相手を見下し、自分の思い通りにならない人間は徹底的に嫌悪し、排除しようとしていた。

 特に酷いのは、自分の性的欲求を満たすために、数多くの女性をレイプしていることだ。同級生や大学時代の顔を知っている女性から、見覚えのない女性まで、夢の中の俺は沢山の女性を犯し、泣き叫ぶ彼女達を笑っているのだ。

 当然、そんなことをした覚えはない。虐めやレイプも、全く記憶にない。あまりのリアルさに本当にやってしまったかのような罪悪感に襲われてはいるが、全ては思い違いだ。実際、同窓会や成人式で集まったときは、夢の中で俺が虐めていた彼や彼女とは普通に挨拶も会話も交わせていたし、さりげなく件のことを訊いても、訝しそうに首を傾がれるだけだった。

 夢の中で強引に迫って犯したあの子も、普通に俺と会話をしてくれたうえに、目指している夢についても語ってくれた。もしあの夢が本当ならば、深く傷ついた彼女が、傷つけた張本人である俺と会話なんてするはずもない。

 

 全ては妄想。脳の中で作られた偽りの記憶でしかない。

 

 なのに、夢の中では、全てが鮮明に映し出されるている。彼女達の悲鳴と鳴き声、そして俺の粘ついた笑い声と陰部の感触が、リアルに再生されている。まるで、本当に起こった出来事のように、頭の中を駆け巡る。その度に俺は嫌な汗を掻き、トイレに駆け込んで迫り上がってきたものを吐瀉物として吐き出していた。そのせいでヒナタを起こしてしまい、背中を擦ってもらう始末だ。

 

 今だって、さっきまで見ていた夢の中で、俺は大学時代の同級生の奈々恵さんと見知らぬ女の子を自分の性欲の発散のために嬲りものにしていた。しかも、現実にあるはずもない催眠アプリなるものを使って。夢の中の俺は、その道具で好き勝手に暴れているのだ。

 当たり前だが、そんなことをした覚えはこれっぽっちもない。奈々恵さんとはそれほど仲が悪かったわけではないし、ツインテールの女の子も、名前も顔も知るわけがない。もうこれで何度目になるのか分からないが、あんな惨いこと、するはずがない。

 

 …………ただ、気になることは、あるにはある。

 

 在学中、大学時代の同級生である奈々恵さんから、『俺君、何だか人が変わったみたい』と言われたことがある。一体俺の何が変わったのか、奈々恵さんにすら分からない。しかし、何かが違う、よく分からないけど、嫌悪感とかそういうのは無くなった気がすると言われた時は、自分でも何故か納得してしまった。納得した理由すら曖昧だった。

 

 それと、あのツインテールの女の子。

 前に愛玲奈を連れて公園に遊びに出かけた際に、彼女によく似た妊婦と偶然遭遇したことがある。あまりに似過ぎて言葉を失ってしまった。

 しかし、俺の夢の中の彼女は女子高生で、公園で遭った彼女はポニーテールに髪を結った立派な成人女性だった。それに向こうも俺のことは知らないようで、警戒もなにもなく普通に挨拶を交わしてきた。それどころか、少しの間だけ、旦那さんと一緒に愛玲奈の遊び相手にもなってくれた。あんなにもいい子を襲うはずがない。

 

 ……まあ、しかし、旦那さんの名前が『ハヤト』と知った時は寒気が走ったが。

 

「パパ〜、お皿運んでよ〜」

「はーい」

 

 愛娘に呼ばれ、キッチンへと向かい、シンクに並べられた料理を運び、テーブルに並べた。そしてみんなで椅子に座ると、いつものように3人で手を合わせた。

 

「いただきまーす」

 

 愛玲奈の可愛らしい声に、俺とヒナタも同じ言葉を唱和した。

 

 

 

 食事を食べ終えたあとは、入浴を済ませて、家族揃って雑談を交わした。その頃には、俺も悪夢のことはすっかり忘れていた。

 そして今は就寝時間、ヒナタと2人でダブルベッドで横になっている。いつもなら愛玲奈が俺達に挟まる形で寝ているのだが、今日は1人で部屋で寝ている。最近になって自分の部屋が欲しいと駄々を捏ねてきたので、週に1度、用意した部屋で1人で寝る練習をさせているのだ。まだまだ慣れていないので、数時間もすれば俺達の寝室に枕片手にやってくる。が、それも徐々にだが減っている。少しずつだが、愛玲奈も成長しているらしい。さっきもこっそり覗いたが、気持ち良さそうに寝息を立てていたので、今日は大丈夫だろう。

 

「パパ」

 

 ぼうっと天井を眺めていると、右横からヒナタに声をかけられた。首を捻ると、横向きで寝転がる彼女がこちらを見ていた。暗闇に包まれる中でも、彼女の黒い髪と黒い瞳はハッキリと見えた。

 

「さっきはごめんね。悪い夢を見るなんていつものことなんて言って……パパにとって、凄く苦しいことなのに、なんだか小馬鹿にしたみたいになっちゃって」

「そんなこと、気にしちゃいないさ。別に不快ともなんとも思ってないって」

「うん。でも、昔からずっと悩んでることだったから」

「いいんだ。本当にいいんだよ」

 

 体を横に向けて粃那他と向き合う。腕を伸ばして彼女の肩を掴み、そのまま胸元に抱き寄せた。

 胸元に、ヒナタの温かさと柔らかさが広がる。ヒナタも応えるように、俺の背中に腕を回してギュッと抱き返してきた。普段は間に愛玲奈を挟んで寝ているのもあって、こうやって夜の営み以外で抱き合うのは久々な気がする。

 

 大学生の春、街中で彼女に声をかけられたのをきっかけに、俺と彼女はお互いに惹かれ合い、こうして結婚をして、愛玲奈という可愛い娘を授かった。どれだけ悪夢に魘されようと、現実では確かな幸せを感じられている。それだけでも、俺にとってはこれ以上にない幸福だ。

 

「……ママの方こそ、大丈夫なのか」

「うん、大丈夫だよ。いつまでも落ち込んでられないもん」

 

 そうは言うが、彼女の口調は弱々しい。時間が経ったとはいえ、やはりあの時期の傷は癒えていない。

 

 

 あの事件が起きたのは……ヒナタの両親が殺されたのは、愛玲奈が生まれる前だった。

 

 それも、ただの殺人じゃない。家に押し入って金目の物を奪った挙句、2人の体を徹底的に痛ぶり、苦しめた上で殺すという、人間が犯したとは思えない凄惨な事件だった。

 遺体の損傷は激しく、到底見せられたものではなかった。さらに恐ろしいのは、それが生きたまま行われていたらしいこと、つまり、お義父さんとお義母さんは、冷酷非情な奴らによって地獄のような苦しみを味わって死んでいったのだ。初めて詳細を聞かされた時は、俺も思わず嘔吐しかけてしまうほどだ。しかし、俺以上に辛かったのはヒナタのはずだ。実の両親があんな目に遭ったのだ。辛くないはずがなかった。

 

 犯人と思しき連中は見つかったが、近くの山中で死体として発見された。全員、薬物を使った痕が残っており、それが原因で正気を失い、お互いを殺し合ったという話だ。

 なぜ彼らがそのような残虐行為を行ったのか、金目の物を奪うだけに収まらなかったのか。全員が死んでしまった今ではその真相は闇の中だ。が、最終的にお互いの体を傷つけ合い殺しあったのだから、その異常性は誰がどう見ても一目瞭然だった。

 

 だからこそ、世間は事件について好き勝手な憶測を並べていた。中には、彼女の両親が残してくれた遺産や保険を理由に、彼女が男達を利用して両親を殺害した、などというタチの悪いデマまで流した輩もいた。ただでさえ家族を惨殺されてショックを受けている彼女に対して、あまりにも惨すぎる追い討ちを周りの人間は悪気もなく行っていたのだ。

 

「(それに、あんなことまであったんだもんな……)」

 

 不幸はそれだけで収まらなかった。

 

 同時期に、彼女が慕っていた中学時代の担任がビルの屋上から飛び降り自殺をしたのだ。ヒナタの話では、先生は当時から多くの生徒から慕われていたらしい。葬式に出席した際も、沢山の生徒が参列していた。家族との仲も良好で、奥さんも死ぬ理由が分からないと証言していた。

 

 両親の死に続く、慕っていた教師の自殺。

 

 一変に起きた不幸に、当時のヒナタは悲しみと怒りに疲弊しきっていた。先生を亡くした奥さんからも心配されるほどだった。

 それでも生きていけたのは、やはり愛玲奈の存在が大きいだろう。

 不幸が続いてしばらくして、ヒナタは愛玲奈を身篭った。そのおかげで彼女は死んだ人達の分まで生きようと決心してくれた。俺だって、ヒナタと愛玲奈がいてくれたからこそ、ここまでやってこれたのだ。

 幸い、あの子の学費はお義父さんとお義母さんが残してくれた金でどうにかなりそうだ。だから、俺は2人を幸せにするために一生懸命になるしかない。『天国』にいるだろう2人のためにも。

 

「…………大丈夫だ。俺がいるから、な」

 

 抱きしめたまま、ヒナタの背中を優しく叩く。こうしてやることしか、俺にはできない。

 

「……ありがとう……本当に優しいね」

「当然のことをしてるだけだ」

 

 彼女と出会い、男女の関係になった時から、俺は彼女と添い遂げるつもりだった。あの陰惨な事件があった時も、俺は彼女を受け止め、そして死ぬまで共に歩み、幸せな家庭を築いていこうと誓った。

 

「……ねえ、パパ……久々に、しよ?」

「……いいのか?」

「うん…………して」

 

 俺は彼女を抱き起こし、向かい合う。

 そして癒しを求める彼女の声に応えるために、両手を彼女の肩に置いた。

 

「俺君……私、幸せだよ」

 

 俺君。久々に呼ばれた名前に、少しだけ胸が擽ったくなった。

 けれど、悪くない。

 こうして久方ぶりに2人で夜を営むのだから、それも悪くはないのだ。

 

「俺もだ、『ヒナタ』」

 

 俺も彼女の名前を呼び、自分の唇を彼女の唇に重ねた。

 

 弾けるような思いが、唇の間で飛び交う。

 

 じっとりと濡れた唾液。

 しっとりと湿った息。

 ふつふつと湧き上がる情炎。

 

 溶けるような感覚を味わいながら、彼女をベッドへと押し倒した。

 

 

 

 ◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 むかし昔、とある家の中で、不幸な一人の女の子が、最低な両親と一緒に暮らしていました。

 

 女の子はいつも、父親と母親から虐められていました。父親は彼女を性的に虐め、母親は女として彼女を妬みました。彼女は産まれながらにして、両親から娘としての扱いを受けていなかったのです。

 特に母親の虐めは酷く、彼女を他の男達に慰め物として身売りさせていました。それも彼女の同意なく、無理やりやらせていたのです。しかも、お金に困っていた訳ではありません。父親に抱かれていたという、女としての妬みを発散するために虐めていたのです。当然、女の子の体で稼がせたお金は彼女のためには使いません。大半は自分達の欲を満たす為に使っていました。

 

 女の子は、自分の生活に絶望していました。

 

 なんせ、彼女は何もしていないのです。偶然にも2人の間に産まれた。産まれたばっかりに、父親からは様々なものを奪われ、母親からは一方的に嫌悪され、挙句にはボロボロになるまで悪意を持った男達から嬲られる。こんなにも悲惨な人生を、彼女は幼いうちから味わったのです。肉体的にも精神的にも限界で、生きているだけでやっとでした。

 

 そんなある日、彼女はとある青年に一目惚れしてしまいました。町で偶然にも出会った彼に、女の子は心を奪われたのです。

 

 それからは、彼女は彼のことばかり考えていました。父親に弄ばれている時も、母親が嫌らしい笑みを浮かべている時も、他の男達に穢されている時も、彼のことを考えている間は、なんとか明日も生きようという気力が湧いてくるのです。

 

 しかし、この恋は叶う様子はありません。

 

 彼は彼女のことなど知らない上に、彼女も自分のような汚れた女を愛してくれるはずもないと考えたからです。

 

 もしかしたら、永遠に叶わないかもしれない願い。

 そんなものを抱えていたある日、突如、空から杖を持った神様が降ってきました。

 

 神様は女の子の前に降り立つと、彼女に向かってこう言いました。

 

『そなたに魔法の道具を授けよう』

『魔法の道具……? どんな道具なんですか?』

『願いを叶える道具だ』

 

 そう言うと、神様は杖を振るい、ハート型の水晶玉をポンっと作り出しました。角張った箇所がない、つるりとした綺麗な形をした水晶玉です。

 

『そなたはここまでよく耐えてきた。さあ、好きな願いを言うがいい。なんでも良いぞ』

 

 なんでも良い、そう神様が促すと、女の子は怖がりながらも、意を決して口を開きました。

 

『……お父さんとお母さんから、解放されたいです。どうか、あの二人に罰を与えてください……いいえ、これまで私のことを虐めてきた人達、全員に罰を与えてください』

 

 女の子がそう言うと、ハートの水晶玉は淡い光を放ち始めました。

 

 さて、するとどうでしょう。

 

 なんと、男達が女の子の家に押し入り、彼女の両親を羽交い締めにし始めたではありませんか。しかも、みんな女の子を嬲りものにし、体を滅茶苦茶にした奴らです。彼らは皆片手に凶器を握っていて、唖然とする彼女の両親を羽交い締めにしました。

 

 それから始まったのは、身も毛もよだつパーティタイム。

 

 男達はまず、父親と母親を徹底的にタコ殴りにしました。男だろうが女だろうが関係ありません。男達は離せと訴える両親を容赦なく顔を殴り飛ばし、腹を蹴り上げ、血反吐を吐かせました。あまりの痛さに2人は叫びますが、その叫びすら、喉を蹴られたことで遮られてしまいます。

 

 ある程度ボコボコにした後、なんと、男達は自慢の肉棒をボロンと出して、2人の穴という穴に差し込み凌辱を始めたのです。

 

『いやぁぁぁぁっ! あなたぁ! 助けてぇぇ!』

 

 母親はボコボコに腫れた青あざだらけの顔を歪めながら、か弱き乙女のような悲鳴を上げて助けを求めました。しかし、現実は非情です。父親は助けるどころか、『やめろおぉ! やめてくれぇ!』とお尻の穴を犯されながら悶え苦しむだけでした。それでも母親は助けを求めましたが、誰も助けてくれませんでした。ただ愛して愛してやまない夫の目の前で犯され、そして犯される彼を見るしかありませんでした。口と膣と尻、3つ同時に犯される痛みは相当なもので、気持ち良さの欠片もありません。

 

 けど、当然の報いです。

 

 母親は女の子が男達にレイプされている時も、彼女が助けを求めた時も、全てを鼻で笑って嘲笑い、絶望させていたのです。それどころか、女の子をもっと苦しめようと、次々と男達を連れ込んでは犯させ、彼女を傷つけ続けたのです。さらには、傷つき怯える彼女を追い詰めるかのように、罵倒や嫌味で責め笑っていたのです。

 

 身勝手な自分の過ちが跳ね返る、所謂、自業自得というやつです。

 

『やめてくれぇ…………ぅぇ』

『なんで、こんなことに……やめてぇ、いやぁぁっ!』

 

 その悲鳴を、女の子は何度も、喉が焼けるまで叫んできました。それが、今度は父親と母親が叫ぶ番になった、それだけのことです。そして誰も助けるはずがないのです。

 お尻の皺が破れて血が出ても、奥の膜が破れてヌルヌルとしたものが漏れ出ても、おしっこの穴に細いものを突っ込まれても、強引にフェラチオをさせた反動で前歯が折れても、異物を押し込まれておまんこの中がぐちゃぐちゃにされても、鼻から臭い精液が逆流しても、2人はただ泣き叫ぶしかありません。自分達の体が嫌な水音を立てながら壊れるのを、男達の笑い声とともに耳の中で聞いているしかなかったのです。

 

 しばらくして、父親も母親も、男達の精液によって見事に汚されてしまいました。穴という穴から白濁色の精液を、吐瀉物や茶色い便と一緒に垂れ流しにしています。歳をとってでき始めた父親の皺も、エイジングケアをして潤いを保っていた母親の肌も、全部が白い精液と臭い唾液と汚い糞尿によって見るも無惨な姿になったのです。

 

 しかし、これだけで終わるはずがありません。

 

 男達は彼らの髪を掴むと、ザクザクと散髪を始めました。

 お店のような丁寧なものではありません。凶器の刃で適当に、強引に、ザックリと切り落としているのです。父親が毎日ワックスをつけているはねっ毛気味な髪も、母親が雌をアピールするために手入れしているサラサラな髪も、男達によって無慈悲に刈り取られていき、あっという間に丸坊主にされてしまいました。これには2人は泣き喚きました。ですが、髪の毛すら性的欲求を満たすために使われてしまった女の子に比べれば、やはりまだまだ甘いのです。

 

 男達は一服すると、煙草の先端を2人の禿げた頭部に押し付けました。きらりと白く光る表面がじゅっと焼かれ、毛根が焦げていきます。母親がその昔、嫉妬のあまりまだ幼い女の子の陰毛をライターで炙った時のようです。

 2人の頭は一つ一つ、丁寧な焦げ痕を付けられていきます。ジューっと根性を焼き付ける度に、2人はうーうーと悲鳴を上げました。たまに変化をつけてリズム良く押し付けたりすると、呻き方が変わって痛がる様子も見られました。それがおかしくておかしくて、男達はさらに手を動かしていました。

 

 さて、ある程度苦しませた男達は、次の行動に出ました。

 

 なんと、彼らは2人を『解体』し始めたではありませんか。

 

 まずは手足をグサグサと鋭い刃物で突き刺し、動けないようちズタズタにしていきます。骨も肉もブツ切りで、当然痛いですから、2人は叫びました。あまりにも煩いので、男達は不思議な薬を打ち込みました。そのおかげか、2人は痛みの中でも意識を失うことはありませんでした。

 さらに惨いことに、彼らは生殖器を破壊し始めました。父親は陰部を埋まっている部分から引き抜かれるように切除され、噴水のような鮮血を飛ばしました。母親は腹部を切開され、子宮を雑に引っこ抜かれました。無理やりやったものですから、辺りには血と脂肪が撒き散らされています。皮膚と筋肉を切られたその奥からは、鼠が齧りそうで、蝿が卵を産みつけそうなほどの初々しい新鮮な赤黒い肉が『こんにちわ』と挨拶をしています。

 

 2人は地獄のような痛みを味わいました。死んでもおかしくないほどの激痛です。しかし水晶玉の力なのか、痛みを味わいながらも、すぐに死ぬことはできませんでした。水晶玉は、人間の痛みや死のタイミングすら操れてしまうようです。

 

 苦しみ喘ぐ2人を嘲笑うかのように、男達は赤黒い萎びた陰茎を、血まみれの子宮袋の穴に挿し込み、性器同士のセックスを見せつけました。あまりにも陰茎が萎びていたので、男達は棒を突き刺して、真っ直ぐにさせて子宮の中でベコベコとさせました。先端が奥を突くたびに、袋はボコンボコンと膨らみます。

 

 しばらくして飽きると、今度は穴に自分達の肉棒を突っ込んで遊んだり、陰茎を口の中に含んでみたりしました。

 そしてそれもまた飽きると、陰茎を炙り焼いたり、子宮に水を入れてコンドームのように膨らませて遊び始めました。中には子宮口をパクパクとさせてパペットのようにして遊ぶ男もいました。

 

『はぁい、あたしプッシーちゃん。目の前でくたばりかけてるクソッタレのおまんこよ。ねえ見て、隣で泡吹いてる男。このクソッタレったら、このろくでなしに子宮と脳で恋しちゃったのよ。あーもうバカみたい。こんな奴に恋しちゃうなんて』

 

 パクリパクリとおしゃべりをする穴からは、血と精液と水のノコリカスがねっとりと転がるように滴り落ちます。

 

 ああ、なんてグロテスク。架空の物語の中でしか見たことがない光景を、瀕死の2人は目前で見せつけられたのです。自分達の臓器の一部が弄ばれるのを、青ざめた顔に填めた血走った眼で見ていたのです。

 

 しかし、叫ぶことは許されません。途中で一人の男が思いついたかのように、2人の口を縫ってしまったのです。おかげで唇を開くことは叶いません。

 

 やがて、痛みに耐えきれなくなった2人は白目を向きながら息絶えました。最後の最後まで、自分たちが娘にしてきたことを悔いることはなく、ただただどうしてこんなことになったんだ、理不尽だと思いながら『地獄』へ堕ちて行ったのです。

 

 残虐な行為を行った男達は、その場で大笑いをしながら、2人の死に顔以外の部位を破壊しました。

 引きずり出した腸をマフラーのように巻いたり、2人の首元に巻き付けて恋人巻きにさせたうえにぎゅーっと締め上げたりしました。中には、父親の切除した陰部に手を突っ込んで中をぐちゃぐちゃに掻き回す男や、子宮がなくなった母親の膣穴に肉棒を挿入して死姦行為をする男もいました。

 

 けど、絶対に頭だけは壊しません。やることをやっておきながら、こんなにも自分が不幸だと言わんばかりの死に顔、壊すだなんて勿体のないことです。死んだ後もその間抜けな面を皆に晒さなければなりません。

 

 それにも飽きると、今度は自分達を刺し合いました。

 

 なんということでしょう。ああ、なんということでしょう。

 

 先程まで仲良く2人を凌辱していたはずの男達が、今度は仲良く刺しあい始めたのです。

 

 血と肉が飛び散る光景はまさに地獄絵図。

 

 中には本気で痛がる者もいて、しかし痛みに叫びながらもその手を振りかざし続けました。お腹がバックリと開いて腸がうにょうにょと飛び出しても、背中を刺して臓器の一部を抉り出しても、睾丸を卵のように潰しても、止むことはありませんでした。

 

 笑いと赤の絶えない部屋の中は、まるでパーティでも開いているかのように明るかったのです。

 

 全てが終わり、女の子は唖然としたまま立ち尽くしていました。部屋の中は真っ赤な肉片と血で鉄臭い空気に包まれていました。流石の光景に、吐き気を覚えてしまいました。

 しかし同時に、地獄から解放されたという喜びに心が満たされていました。これで彼女は、もう二度と最低な両親から嫌な目に会うことはないのです。酷いことをした奴らの一部も、もうこの世にはいません。

 

『さあ、そなたの願いは叶えたぞ。他に何か望みはあるか? あるなら願ってみよ』

 

 神様からの質問に、女の子はこう答えました。

 

『私は、ある人に恋をしてしまいました。だから、あの人と結婚して、幸せな家庭を築きたいです。それで、私……産まれてくる子に、絶対に暴力を振わない、酷いことも言わない、見捨てることも妬むこともしない、真っ直ぐな愛情を注いであげられる……そんな親に、なりたいです』

 

 そう願った瞬間、またもやハートの水晶玉は淡い色を放ちました。女の子の体は淡い光に包まれていきます。目の中はキラキラと光り始め、脳みそにじゅくじゅくと蓄えられてきた膿が取り除かれていくような快感が広がりました。

 

 そして聞こえてくる、自分を犯した者達の悲鳴。

 ここにいなかった罰の対象達が次から次へと死んでいくのを、彼女は生まれ変わったその耳で聞き続けました。

 ある者は発狂しながら己を殺し、ある者は幻覚を見ながら奈落へ転げ落ち、またあるものは、頭をかち割って吐瀉物を撒き散らしながら苦しみ死にました。みんな、自分の行動が理解できないまま、死んでいったのです。

 

 女の子には分かります。自分は両親のような親になることはない。全てが、世界が書き換えられていくのを感じました。

 

 

 

 

 

 

 

 

「それからしばらくして、女の子は初恋の彼と一緒になり、幸せに暮らしました…………あれ?」

 

 暗闇に包まれた寝室の中、女の子……大人になった彼女は、濡れた髪を揺らしながら小首を傾げました。燃え上がるような行為を繰り広げ、雄の咆哮を上げながら命の源を吐き出し、すっかり疲れ切ってしまった彼が、何やら魘されていたのです。

 

「ぁぁ…………ごめん…………俺が…………だから、許して…………」

 

 彼女の横で、初恋の彼は顔を顰めながら、懺悔するように呻き声を上げています。きっと、いつもの悪夢に魘されているのでしょう。彼はこの何年もの間、生まれ変わる前に犯した自らの業に悩まされているのです。

 しかし、仕方のないことです。彼の犯した罪は消えることはありませんし、許されることではありません。だからこうして、死ぬまで悪夢に悩まされることで、罪を償い続けるのです。彼が傷つけた人々が、彼によって齎された苦しみを水晶玉の力で綺麗に忘れて幸せに暮らしている横で、彼は永遠に悪夢に苦しむのです。

 

「……ふふ」

 

 まるで幼子のように泣く彼の姿に、彼女は思わず微笑んでしまいました。

 そして慰めるように、彼の体に抱きつき、滂沱の汗を流すその頭を優しく包み込みました。

 

「大丈夫だよー俺君。俺君には私と愛玲奈がついてるからねぇ……俺君も、私も、あの子に酷いことは絶対にしないからねー…………これからも、家族で幸せになろうねー…………」

 

 こうして女性は、辛い過去を乗り越え、生まれ変わり、愛する人達に囲まれながら、年老いて死ぬその瞬間まで幸せに暮らしましたとさ。

 

 めでたしめでたし。

 

 

 

 

 




催眠要素が薄かったかも。

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