お待たせして申し訳ありません。
高校卒業が近づき、期末試験を乗り切りましたが、自分は就職するため、通勤用に車を運転しなければいけなく、自動車学校のことも忙しくなってしまい、全然投稿できませんでした。
と言うわけで頑張って書いたので、是非お楽しみください。
下村の一件の後、下村は傷を癒すために治療室へと送られた。
そして翔は、激しい戦闘による疲労からか、はたまた新たな力を発現させたことによるものか、熱を出して寝込んでいた。
そこへ天花が訪れ、翔の寝顔を愛おしそうに見ていた。
翔「ぅ…うぅ…」
しかし、翔は熱でうなされていた。
心配した天花が熱を測った。
表示されたのは『37.7』の数字。
天花(翔くんの平熱は…36.3…!)
なぜこの女は翔の平熱を覚えているのか、気にしたら負けというものである。
一方、翔は精神世界にて
翔「おいっ!空折、これは…!?」
裸の状態で、裸の空折に密着されていた。
空折「動けないだろ。暴れようとしても無駄だ。現実のお前は、疲労で軽く熱が出始めたぞ。」
さらに空折の体からは、謎の液体が分泌されていた。
空折「だから、こうやって…神エキスを体に塗りこんで、看病してるんだ。」
翔の顔は、空折の胸に抱かれた。
翔(現実の看病も、こいつの体には的確らしいし…まあ、治るだろ…)
その後、目を覚ました翔はとても元気だった。
数日後
恋は、1人の老婆に案内され、陰陽寮へ来ていた。
するとそこには、謎の陣が描かれており、その中心に裸の女性が横たわっていた。
しかし、その女性はすでに事切れていた。
恋「彼女もダメだったのね。」
老婆「残念ながら。体が内側から破裂する…襲撃者達にはそんな仕掛けが施されています。」
恋「彼女は治療が間に合ったように見えるけれど。」
老婆「肉体は治りましたが、意識が戻らず衰弱死しました。」
女性の額には、謎の刻印があった。
老婆「額の刻印が、呪いのような作用をしているのだと思われます。」
恋「刻印の抽出はできないの?治癒以外にも能力は試したの?」
老婆「東 海桐花による生命力注入でも無理でした。刻印は抽出できますが、また出現します。部位ごと切除しても、別の部位に現れます。」
恋「神だけあって、なかなか厄介ね。」
老婆「捕縛した襲撃者14名のうち、生き残ったのは、下村夢路ただ1人です。」
その頃、京香と翔は下村が眠る病室は来ていた。
そこへ、恋が入ってきた。
恋「容態は?」
翔「意識は、まだ…ただ、何とか持ち堪えてるって感じです。」
京香は下村の手を握り、語りかけた。
京香「総組長が来たぞ!情報を出せ夢路!有用性を示せ!助かる道は開くはずだ!」
するとなんと、下村の手がピクリと動いた。
意識が戻るわけでは無いが、手をピクピクと動かして何かを伝えている。
翔「モールス信号か、何か…?」
恋「京香。」
京香「数字です。3…5…1…4…0…」
翔「座標か…!」
恋「京香はこのまま下村について。情報があれば逐一知らせて。」
京香はこくりと頷く。
恋「あらゆる手段で延命を。」
さらに老婆に指示を出した。
恋「それと翔くん。」
翔「はい。」
恋「話があるわ。ついて来て。」
翔「…はい。」
大会議室にて
現在、会議室には京香を除いた各組長たちが集められており、恋と向かい合う席に、翔が座らされていた。
恋「まず、翔くん。あなたは、なぜ自分がここに呼ばれたかわかる?」
翔「…はい。俺が謹慎を破って独断で行動し、さらに能力の使用だけでなく、無断で戦闘に参加したから…ですよね。」
恋「そうよ。それについて、今日はあなたに正式な処分を下すわ。」
その時、木乃実が立ち上がる。
木乃実「待ってください総組長!翔くんが居なければ、あの場で私は殺されていたかもしれません!それに、あそこに翔くんが来たことで、私達が勝利できたのも、紛れもない事実で…!」
恋「木乃実。静かにできるかしら?」
木乃実は命の恩人である翔を必死に庇うが、恋の圧に負けてしまう。
翔「木乃実、大丈夫だよ。こうなる事も、覚悟した上での行動だったし。」
木乃実「っ…!けど!」
恋「そこまで。それでは、処分を言い渡すわ。」
ワルワラ(ごめん翔くん…何もできなくて…)
風舞希(当事者でない事が悔やまれるわ…)
美羅(すまねぇ…!翔…!)
翔に恩がある、又は想いを寄せている組長達は、心の中で翔に謝罪する。
恋「翔くん、あなたは……」
そして、恋の口から発せられたのは
恋「このまま魔防隊の隊員として活動してもらうわ。」
あまりにも意外な言葉だった。
翔「…ぇ…?」
木乃実「そ、総組長、今なんて…?」
恋「聞こえなかった?彼にはこのまま魔防隊で活動してもらうのよ。」
翔「な、なんでっ…!?俺は謹慎を破って、その上勝手に戦闘も…」
恋「ええ。確かにあなたのした事は、本来なら最低でも除隊処分モノよ。けれど、今回あなたが居なければ、下村は助からなかったし、木乃実達も助からなかった。それに、下村が居なければ、今後我々は余りに不利な状況になっていた。あなたは自分の保身より、仲間の命を優先し、見事救った。そして魔防隊にとって最重要である敵の情報を獲得したのよ。除隊にする方がおかしいわ。」
翔「そう…ですか…」
肩の力が抜けたのか、翔は椅子にもたれ掛かった。
木乃実「翔くんっ!」
あまりの嬉しさに、木乃実は翔に抱きついた。
翔「わぷっ!?」
その拍子に、翔の顔が木乃実の胸に埋まった。
美羅「はぁ〜!ヒヤヒヤしたぜ…」
ワルワラ「翔くん…良かった…本当に。」
風舞希「彼の迷いの無さが、彼自身を救ったわね。」
すると恋が再び口を開く。
恋「みんな。この後、また私についてきて貰うわ。」
翔「っ!もしかして…」
恋「あなたは勘がいいわね。さっき、下村から伝えられた座標の元に向かうわ。」
木乃実「え!?あの人、目を覚ましたんですか!?」
翔「いや、意識がない中で、なんとか手を動かして伝えてくれた感じだよ…」
木乃実「そうなんだ…」
恋「京香は下村についているわ。だから我々のみで、その座標の場所へ向かいます。今すぐね。」
それからしばらく歩き続け、一同は魔都の大地のとある場所に行き着いた。
翔「ここですか?」
恋「ええ。この場所の155メートル下が、下村の示した座標の場所があるわ。今からそこへ乗り込む。」
風舞希「作戦は?」
恋「私が斬り込む。貴方たちは私から連絡があり次第突入。もしくは10分後に無条件で突入わ。」
木乃実「でも、1人で突入ですか?それはあまりに…」
恋「1人じゃ無いわ。」
すると恋は、翔を指差す。
恋「翔くんを同行させる。」
翔「お、俺ですか!?」
恋「まだ私で力を発現させた事は無かったわね。力を発現させるついでに、戦闘に加わってもらうわ。」
翔「れ、恋さんの力による…俺の能力の発現…!?」
その発言に、一同は反対の声を上げる。
木乃実「それは反対です!」
天花「総組長の攻撃に彼が巻き込まれます!」
美羅「まずは俺の分身で様子を…!」
恋「大丈夫よ。私の力を使うんだもの。そんなに柔じゃない筈よ。」
翔「やります!やらせて下さい!」
一同は翔の方を向く
翔「ヤツらを倒して…それで平和になるなら…それで、救われる命があるなら…!俺は迷わずやります!」
天花「翔くん…」
翔「恋さん、手を。」
恋「ええ。ただ、私からも言うわ。くれぐれも気をつけてね。」
翔「はいっ!」
そして、翔が恋の手を握ると、翔の脳内には様々なモノが流れ込んできた。
翔「うっ!?な、何だこれは…!?」
同時にいくつもの力が発現し、翔は頭を抱える。
天花「翔くん!」
風舞希「大丈夫?」
翔「は、はい…少し頭が痛むだけです…!」
恋「大丈夫なの?無理ならそれでも構わないわ。」
翔「いえ…!大丈夫です…やります…!うおぉぉぉぉぉぉ!」
すると翔は大声を上げ、手のひらには赤い光が集まった。
そして光が消えると、翔の手には、白い円錐型の物に赤で狐の顔の様な物が刻まれた物、黒い質素なベルトと、バイクのハンドルの様な赤いバックル、マグナムのシリンダーを模した様な白いバックルが現れた。
翔「この丸いのを、ベルトの窪みに嵌めるのか…?」
恐る恐る、ベルトの真ん中の窪みに白い円錐型の物を嵌めた。
『ENTRY』
翔「え、えんとりー…?まあ、物は試しだ。着けてみるか。」
そしていつもの様に腰にベルトを着ける。
『DESIRE DRIVER』
翔「デザイアドライバー…それがこのベルトの名前か…。じゃあ、このバックルを着ければいいのか。」
翔は勢いよく、ベルトの左右にバックルをセットした。
『SET』
翔「ここと…ここを回すのか。」
赤いバックルのハンドル部分と、白いバックルのシリンダーを回す。
『DUAL ON』
翔「変身!」
黒いスーツが全身に装着され、頭部にはキツネを模した様な白い仮面を纏った。そして足には、赤いアーマーが。足首部分にはバイクのマフラーが装着された。
『GET READY FOR BOOST&MAGNUM 』
そして右手には白い銃を持った。
『READY FIGHT』
翔の脳内には、一つの名前が流れ込む。
翔「ギーツ…仮面ライダー、ギーツ。それがこの姿の名前か…」
恋「あら、キツネの姿なのね。私の好みでいいわ。」
翔「じゃあ、行きましょう。」
恋「行くわよ。」
恋は能力で地面を破壊して地中へと潜り始めた。
そしてしばらく掘り進めると、広い空間に行き着いた。
そこに居たのは2人の女。
1人は黒い髪を伸ばし、その髪の先端は蛇の頭になっている。
もう1人は褐色の肌に、背中に翼を携えている。
黒髪の名前は紫黒。もう1人は壌竜。
魔防隊の敵、『八雷神』の一角である。
紫黒「やあ、ようこそ。」
翔と恋は敵を見据える。
翔「恋さん、ヤツらが…」
恋「ええ。私達の敵で間違いないでしょうね。」
翔「なら…アイツらを倒せば…」
翔は敵に対して、怒りを剥き出しにする。
恋「他のは居ないの?」
壌竜「そもそもここは本拠地では無い。」
紫黒「重要拠点を人間なんかに教えるわけないじゃんか。本来ここも撤去する予定だったんだけど、敵の総大将と、敵の突起戦力が来てくれるなら、ご挨拶しなきゃね。」
恋「挨拶も何も、人を滅ぼす気なんでしょ。」
そして恋はこう宣言する。
恋「神は退場よ。魔都は私が管理する。」
紫黒(分かりやすい性格だねぇ…成程成程…)
そして双方は互いに戦力を投入する。
恋「翔くん。」
翔「はい。」
魔防隊側は翔を。
紫黒「壌竜。」
神側からは壌竜。
翔と壌竜が睨み合う。
翔「先手必勝っ!」
翔は不意に壌竜に向けて銃を放つ。
壌竜「はっ!」
しかし銃弾は壌竜の手で弾かれる。
翔「マジかよ…」
紫黒「今のって弾き返せる物なの?パワフルだね〜。」
壌竜「来るぞ。」
翔は足首のマフラーで加速し、瞬き一つの間に壌竜に接近する。
翔「フンッ!」
壌竜「フッ…!」
そして、そのままの勢いで壌竜の頭部にはハイキックを繰り出すが、壌竜に間一髪で防がれる。
壌竜「ハァッ!!」
翔「うおっ…!?」
接近した翔に、壌竜は間髪入れず拳を繰り出す。
しかし翔も、それを避ける。
翔「ほっ!」
壌竜が拳を突き出した一瞬を突いて、翔は壌竜の腹部に再び銃を向けて放つ。
翔(この至近距離だ…!流石にかすり傷くらいは…!)
しかし、全く傷がついていなかった。
翔「嘘だろ…」
壌竜「フンっ…!!」
そして、今度は逆に翔が驚いた一瞬を突かれ、壌竜の蹴りをモロに喰らう。
翔「ぐぁっ…!?」
あまりのパワーに、翔は後方に吹っ飛ぶ。
翔「ってぇ…」
恋「大丈夫?」
翔「はい。ちょっと痛みますけど。」
恋「なら良かったわ。それじゃあ…」
翔「いざ…」
2人『神殺し。』
そう言うと、翔は徐にベルトを回転させた。
『REVOLVE ON』
すると、翔の体が回転し、上下のアーマーが反転して装着された。
翔「恋さんはあの蛇頭を。」
恋「ええ。任せて。」
そう言って、2人は地面を蹴って駆け出す。
翔「ハァァァ!!」
翔は手首に着いたマフラーで拳をブーストさせ、壌竜を殴りつけた。
壌竜「っ…!」
翔「まだまだぁぁ!!」
両手のマフラーで拳を加速させ、目にも止まらぬ速度でラッシュを繰り出す。
壌竜(コイツの元の腕力と加速が組み合わさり、一撃一撃が途轍もない重さだ…速さも、一撃ずつ目で追っていたらキリがない…ならば…!)
すると壌竜は足を上げ、地面を踏む。
その瞬間、周囲には爆発の様な衝撃波が放たれる。
翔(くっ…!パワーで押してきたか…!)
翔は再び後方に吹き飛ばされ、壁に叩きつけられる。
翔「かはっ…!」
その隙をついて、壌竜は紫黒と戦っている恋に向かって走る。
恋「力自慢の神なのね。」
(搦手が有効だろうけど…私は敢えて、肉弾戦でねじ伏せる)
すると背後から紫黒が現れる。
そして壌竜は拳に岩の様な物を纏い、紫黒はエネルギーの玉を形成する。
壌竜『地殻竜拳』
紫黒『暗澹波』
恋(これが、神殺しよ。)
だが次の瞬間、恋は回し蹴りを放った。
恋から放たれる蹴りは普通ではなく、壌竜と紫黒を容易く吹っ飛ばした。
恋「翔くん。」
翔「はいっ!」
『REVOLVE ON』
翔は紫黒に向かって走り、壁に叩きつけられた紫黒に向けて何度も銃を放つ。
翔「確実にトドメを…刺すっ!!」
足首のマフラーで加速した蹴りで、紫黒の腹部を貫いた。
翔「よしっ!勝った!」
翔は勝ちを確信し、思わず変身を解いた。
しかし、腹部を貫いた時、紫黒の体が無数の蛇に変わった。
翔「これはっ!?」
恋「変わり身という事ね。」
その時、2人の背後にはすでに壌竜と紫黒が居た。
紫黒「さすがは総大将。けど突起戦力の方は拍子抜けだね。でも顔は好みかも。」
翔「野郎…!!」
紫黒「挨拶は済ませたから、退散するよ。」
翔「ふざけんな!!」
翔は的確に紫黒の顔目掛けて銃を何発も撃つ。
しかし2人は転移してしまい、銃弾は一発を除いて全て壁に当たる。
翔「逃した…クソッ!!」
恋「他に敵は居ないわ。」
翔「恋さん…すいません、逃しました…」
恋「構わないわ。収穫は十分にあった。神であろうと、私を倒せないと言う事が分かった。」
翔「ですね。でも、俺は…」
拳を握りしめ、翔は俯く。
恋「仕方ないわ。その力は発現したばかりなのだから。これから少しずつ練度を上げて、より強力な力にしなさい。」
翔「っ…はいっ…!」
恋「一旦戻るわよ。」
そう言って、2人は地上へと戻って行った。
今回は頑張ってギーツを出してみました。
以前読者の方から、キツネがイヌ科の動物だと教えていただいたので、犬を飼ってる恋にはピッタリだと思い出しました。
ギーツナインはここぞと言うタイミングで出す予定ですので、お楽しみに。
読んでくださり、ありがとうございました!
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