※この作品はR-18です。

魔都精兵のライダー   作:SEEDに出会えてよかった

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だいぶアッサリしてると思います。
ただ許して?
仕事忙し過ぎて書く余裕無いのよ…


決別の時/友の生きた証

 

 

 

翔たちが伏魔を倒した頃、京香たちは雷煉と戦っていた。

 

朱々「エイヤァァァ!!」

 

朱々は巨大化し、雷煉を踏みつける。

 

雷煉「傷一つ付かんな。」

 

それでも、雷煉の異常な頑丈さに歯が立たなかった。

その時、雷煉の背後では日万凛がコピーした能力で不意打ちを仕掛けようとした。

 

雷煉「何をしようとしている。」

 

だが、それは雷煉に悟られ、強力な落雷を放たれる。

しかし、間一髪の所で天花の能力を使用し、その場から離脱した。

 

雷煉「ほう、避けるか。」

 

その隙を突き、背後から朱々が大岩を投げつける。

 

雷煉「苦し紛れか。」

 

しかしそれでも無傷。

 

京香「ハァァァァ!!」

 

京香は全速力で駆け抜け、渾身の一撃を雷煉に叩き込む。

 

京香(確実に決まった…!いくら奴でも、無傷とまでは行くまい…!)

 

そう京香は確信する。

 

雷煉「まさか…今のが必殺技ではあるまいな?」

 

だが、その確信は数秒で打ち砕かれた。

雷煉は、尚も無傷だった。

 

京香(コイツ…強いなんてものでは無い…!)

 

京香の渾身の攻撃ですら無傷の雷煉。

京香達は尚も攻撃を仕掛けるが、雷煉はその力で七番組を圧倒し続けた。

 

朱々「ぐあっ!」

 

雷煉「楽には死ねんと、言っただろう。…ん?」

 

すると雷煉は、その場に迫り来る『何か』の気配を感じ取った。

 

雷煉(何だ?この異様な気配は…何とも無機質で気味の悪い。)

 

それはみるみる内に接近して来ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日万凛「すいません、天御鳥命(アメノミトリ)を当てられなくて。」

 

朱々「いやぁ、東の星霜(うたかた)での回復、助かるよ。」

 

京香「ヤツは強い。が、戦って確信した。隷刃の太刀、最大出力なら倒せる。」

 

朱々「おぉ…」

 

日万凛「流石です。」

 

『隷刃(れいじん)の太刀(たち)』

それは京香の持てる技の中でも最強の一撃であり、神との決戦に向けて、その技を練り上げ続けていた。

 

雷煉(伏魔の気配が消えた…まさか倒されたのではあるまいな?)

 

その時

 

ズゥゥン!!

 

辺りが大きく揺らぎ、何かがその場へと降り立った。

 

京香「なんだ!?」

 

日万凛「まさか新手…!」

 

土煙が晴れると、そこに居たのは真っ黒な塊。

赤と青の複眼以外は、全てが黒に染まった者。

そう、ハザードフォームの翔だ。

 

京香「翔…なのか…?」 

 

朱々「けど…翔くんにしては…怖い…」

 

日万凛「なんて冷たい気配…」

 

すると翔はすかさず雷煉に向かって飛びかかる。

 

雷煉「ハッハッハ!せいぜい楽しませろ廃れ者!!」

 

雷煉は構えを取り、翔を迎え撃つ。

 

翔「…ッ!!」

 

翔は滞空して回転蹴りを繰り出す。

その蹴りを雷煉は受け止める。

 

雷煉(重いっ!先ほどまでの廃れ者とは格が違うな!)

 

翔「…ッ!ッ!!」

 

雷煉「ハッハッハ!面白い!!」

 

雷煉は雷を纏わせた拳を翔の顔に叩き込む。

 

翔「っ…!」

 

その重さに、翔は僅かに後ろに飛ばされる。

 

日万凛「翔くん!」

 

京香「私達も加勢するぞ!」

 

京香たちは急いで翔の側に駆け寄る。

その時

 

翔「ッ!!」

 

京香「ぐっ…!?」

 

翔は、なんと京香の顔目掛けて蹴りを放った。

 

朱々「翔くん!?」

 

日万凛「何してるの!」

 

翔は、ワルワラ達と戦闘している時点ではまだ理性があったが、暴走状態が長引き、もはや理性のない殺戮マシーンと化したのだ。

朱々と日万凛はすぐに止めに入る。

 

翔「ッ!…ッ!!」

 

日万凛「うっ…!」

 

しかし、2人も軽くあしらわれる。

 

翔「……」

 

翔は京香に向かって歩き出し、トリガーを押す。

 

『マックス!ハザードオン!!』

『ガタガタゴットンズッタンズタン!ガタガタゴットンズッタンズタン!』

 

京香「翔…!目を、覚ませ!」

 

しかし、その言葉すら翔には届かず、翔は無慈悲にも技を放つ。

 

日万凛「ダメッ!!」

 

日万凛は天御鳥命で京香を転移させる。

 

翔「……!!」

 

翔は邪魔をした日万凛を始末しようと日万凛に向かって走り出す。

 

雷煉「ハッハッハ!廃れ者どもが潰し合っているわ!愚かなものよ!」

 

その光景を、雷煉は嘲笑う。

 

朱々「翔くん!どうしちゃったの!?」

 

日万凛「何で私たちを!私たちは仲間よ!覚えてないの!?」

 

京香「無駄だ!今の翔には何も聞こえない!方法は…翔の力を解除させるしかない!」

 

朱々「解除させるったって!」

 

翔「ッ!!」

 

朱々「うぅっ!」

 

その無慈悲で理不尽な強さ、そして相手が翔で本気を出さないということもあり、京香たちは決定打となる攻撃をできずに居た。

 

雷煉「廃れ者どもの潰し合いを見るのも、また一興か。ハッハッハ!!」

 

日万凛「翔くん!八雷神も居るのよ!早く目を…!」

 

翔「ッ!!」

 

日万凛「ぐぁぅ…!」

 

京香(このままでは、八雷神を倒す前に翔に我々が倒される…!一か八か…やるしか無い!)

 

京香は刀を捨て、翔に向かって走り出した。

そして翔に組み付き、翔に向けて大声で語りかけた。

 

京香「翔!目を覚ませ!お前は人を傷つけるために戦っているわけじゃ無いだろ!」

 

翔「ッ…!?」

 

すると、翔は少し狼狽える様な仕草を見せる。

 

翔「ッ…!!」

 

しかしすぐに京香を振り払おうとする。

すると、朱々と日万凛も止めに入る。

 

朱々「目を覚まして!翔くんは、いつも優しくてカッコいい人だった!」

 

翔「ッ!?」

 

日万凛「いつも明るく笑っていて、困ってる人を見過ごせない!それが貴方のはずよ!!」

 

翔「ッ………ぁ……」

 

京香「戻って来い!翔!お前は何者だ!お前は人を守る為に戦っているんだろう!お前は…!『仮面ライダー』だろ!!」

 

翔「ぁ…が…ぅ…!あぁあぁあああああぁ!!」

 

『ハ ハザード ハザ ハザー ハザード』

 

翔の意識が明確に表れ始めた事により、ハザードトリガーが不安定になった。

 

京香「今だ!朱々!」

 

朱々「うりゃぁぁ!!」

 

朱々はハザードトリガーを引き抜いた。

 

翔「俺は…仮面…ラ…イダーだ…!あああああぁぁ…!」

 

すると翔の姿は、元のラビットタンクに戻った。

そして手元には、ハザードを乗り越えた事で新たな力、ラビットタンクフルフルボトルが現れた。

 

翔「あ…う…」

 

翔はその場に膝をついた。

 

京香「翔、分かるか?」

 

翔「京香さん…?俺、何を…」

 

すると、翔の脳内に先ほどまでの出来事がフラッシュバックする。

 

翔「ぁ…あぁ…!お、俺…何、て…事を…」

 

翔は自分のした事を理解し、パニックに陥った。

 

京香「落ち着け。お前は誰も殺していない。お前は、我々の元に駆けつけてくれた、それだけだ。」

 

翔「で、も…」

 

京香「これ以上の慰めはしないぞ。立てないなら去っても構わない。」

 

京香は、翔を奮い立たせる為にあえて冷たい態度を取った。

 

翔「…!やります…まだ、本調子じゃ無いですけど…」

 

京香「それでいい。お前は1人じゃない。私たちがついている。」

 

雷煉「なんとつまらん。誰か1人でも死ねば、いくらか雨白かっただろうに。」

 

京香「朱々、日万凛、翔、構えろ…ここからが本番だ…!」

 

3人『はい…!』

 

京香「隷刃の太刀を仕掛ける、3人は時間を稼いでくれ。」

 

雷煉「札の中で退屈していたのだ。楽しませろよ!!」

 

翔「乗り越えてみせるさ…暴走も、怒りも、憎しみも…!」

 

手元のボトルを振ってキャップを回し、ボトルを折る。

 

『マックスハザードオン!』

『ラビット&ラビット!』

 

翔「そして、誰かを傷つけた罪も、自分自身も!!」

 

ハザードトリガーをベルトにセットし、ボトルを装填する。

 

『ガタガタゴットンズッタンズタン!ガタガタゴットンズッタンズタン!』

 

『Are you ready?(準備はいいか?)』

 

翔「変身っ!」

 

『オーバーフロー!』

『紅のスピーディージャンパー!ラビットラビット!』

『ヤベーイ!ハエーイ!』

 

翔「ハザードを抑え込む力…来いよ八雷神、これが、ギュインギュインのズドドドドだ!!」

 

日万凛「よく分からない例えね…でも、おかえり。翔くん。」

 

翔「はい!」

 

そう言って翔は駆け出す。

 

雷煉「フンッ!」

 

雷煉は向かって来た翔に対して拳を放つ。

だが、その拳よりも早く、翔が雷煉の懐に入り込む。

 

雷煉(恐ろしく早い…!)

 

翔「ハァッ!!」

 

ガラ空きになった雷煉の腹部に、翔は拳をめり込ませる。

 

雷煉「ぐっ…!この廃れ者がぁ!!」

 

懐にいる翔を、雷煉は蹴り飛ばそうとするが、翔はその圧倒的な速さで姿を消し、背後に回る。

 

翔「ソリャァァ!!」

 

雷煉「フン!」

 

そして翔の蹴りと雷煉の拳が激しくぶつかり合う。

その力のぶつかり合いにより、辺りには爆風が吹き荒れる。

 

朱々「なんてパワー…でも、互角に戦えてる!」

 

日万凛「私達も行こう!」

 

巨大化した朱々の頭に日万凛が乗り、傷ついた朱々をコピーした東の星霜の力で治癒していた。

 

雷煉「廃れ者が…水を差すな!」

 

向かってこようとする2人に、雷煉は雷を落とす。

しかし、日万凛が咄嗟に天御鳥命を発動して回避した。

その頃、京香は渾身の一撃を放つ為に力を貯めていた。

 

京香(まだだ…もっと力を貯めなければ…)

 

朱々「どーん!」

 

雷煉に向けて、朱々は拳を放つ。

雷煉はそれを跳んで避ける。

その時、朱々の頭にいる日万凛に気付く。

 

雷煉(頭上のやつが本命か…)

 

朱々は咄嗟に日万凛を守る。

 

雷煉「頭を護るならこっちだな!」

 

ガラ空きになった朱々の腹部を、雷煉は思い切り殴りつけた。

それによって負った傷は、すぐに日万凛が治す。

 

朱々「偉そうなこと言ってるけど…まだ生きてるもんね!」

 

雷煉「貴様の声がいつ悲鳴に変わるか楽しみだな。」

 

そう言って、雷煉は炎を吐く。

しかしその炎の中から、一つの人影が駆け抜けてくる。

 

翔「させねーよ…!」

 

翔は雷煉の顔面を膝で蹴り飛ばす。

 

雷煉「ハッハッハ!やりおる!」

 

その時、雷煉は力を貯めている京香を発見する。

 

雷煉「ハッハッハ!見つけたぞ!あれがお前達の希望というわけか!」

 

京香(まだ倒せん!最大まで貯めねば…!)

 

雷煉「あれは、力を貯めているな。廃れ者め、小細工を。」

 

翔「神なら受けてみろよ。」

 

雷煉「当たってくださいという哀願にしか聞こえんなぁ。」

 

翔「当たりたくねえなら黙って惨めに逃げ回れよデカブツ。」

 

雷煉「神は無慈悲なのだ。」

 

そう言うと、雷煉は京香に雷を落とそうとする。

しかし、突然巨大な竜巻に飛ばされる。

 

日万凛「ありったけの…宵闇舞踏会(ナイトメアストーム)…」

 

日万凛が八雲の能力を行使し、最後の力を振り絞って吹き飛ばしたのだ。

 

日万凛(やった…攻撃範囲が広いから、当てられた…)

 

それを最後に、日万凛は気を失い、朱々の頭から落ちてしまう。

地面に落ちる前に、翔がキャッチする。

 

翔「日万凛さん…お疲れ様です、助かりました。」

 

雷煉「ぬぅん!」

 

雷煉は竜巻を気迫で打ち消す。

そして朱々は翔と日万凛、京香の前に立つ。

 

雷煉「盾となる気か、馬鹿め。まとめて消し炭にしてくれる!」

 

そう言って、雷煉は巨大な火球を放つ。

その火球を、朱々は正面から受け止める。

仲間を守る。その為に、手が焼け、肌が焼けていく激痛に耐え、最後の力で火球を上に投げ飛ばす。

そして朱々も力尽きて倒れる。

 

京香(日万凛、朱々、お前達を誇りに思う!)

 

雷煉(仕掛けてくるか!)

 

京香「命中させる!」

 

『隷刃の太刀』

 

京香は全身の力を使って刀を振るう。

 

雷煉「来るがいい!」

 

その一撃を、雷煉は受け止めようとするが、斬撃は雷煉ではなく翔に向かっていく。

 

翔「バトンは…渡された…!」

 

翔はそう言ってハンドルを回す。

 

『ガタガタゴットンズッタンズタン!ガタガタゴットンズッタンズタン!』

 

『Ready GO!!』

 

『ハザードフィニッシュ!!』

 

翔は天高く飛び上がり、京香の放った斬撃を足に受け、その力を足に纏う。

そして雷煉に向けて足をゴムのように伸ばす。

 

雷煉「ふざけた真似を!」

 

伸ばした足に引っ張られる様に、翔は雷煉に向かって行く。

雷煉は雷の球体で体を守る。

 

翔「ウオォォォォ!」

 

雷煉「ハァァァァ!」

 

雷の球体と、翔の蹴りが激突する。

 

翔「どれだけふざけても…どれだけ打ちのめされても…!これが俺だ…!ただ、それだけの事だ!!」

 

雷煉「何っ…!?」

 

翔「貫けェェ!!『ラビットレイジングフィニッシュ』!!」

 

拮抗の結果、雷煉の守りを打ち破り、雷煉の腹部を翔が貫く。

 

雷煉「まさか…この…我が…」

 

翔は地面に着地する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雷煉「真の姿を見せるとは。」

 

だが、聞こえたのは最悪の言葉だった。

 

雷煉「それでは貴様ら、良い終わりを、過ごすがいい。」

 

現れたのは、あまりに巨大な姿になった雷煉だった。

朱々などとは比べ物にならないほどだった。

 

翔(一難去ってまた一難…これは一難どころか百難だろ…!!)

 

雷煉「ぬぅん!」

 

雷煉は口から雷を放つ。

 

京香と翔は何とかそれを避ける。

 

雷煉「神罰!」

 

翔「何のこれしき!」

 

雷煉は巨大な鋭い触手を伸ばして攻撃する。

 

翔は跳ね回ってそれを避け、京香は凄まじい太刀筋で受け流す。

しかし、攻撃を受け流している京香に、雷煉は目から雷を放つ。

 

京香「ぐあっ!」

 

雷煉「ハッハッハ!我の真の姿を斬ろうなど、烏滸がましいぞ。貴様らが虫を潰す様に、はたいてくれるわ廃れ者!」

 

建物一つ分ほどの巨大な手で、雷煉は京香を叩き潰そうとする。

 

京香「屈服するのは…お前だ!」

 

大木の様な雷煉の指を、京香は切り裂く。

 

雷煉「ほう。我を斬るとは。だが全力形態の我は回復力も万全よ。」

 

それでも京香は膝をつかない。

 

京香「私は、負けん!」

 

そう言って雷煉に向かって走る。

 

雷煉(この廃れ者…直撃を喰らい傷は深いはず。なのに我を斬る心が揺らがない。何と生意気な…)

 

すると雷煉は、巨大な雷の球体を作り出す。

 

京香「くっ…!」

 

雷煉「跡形もなく消し飛べ!」

 

ズポン

 

辺りに妙な音が響く。

 

雷煉「何を…持っている…それは…」

 

雷煉の背後に居たのは、ゴーストに変身した翔と、傷痕まみれのベルだった。

そして、ベルの手には光の玉がある。

 

京香「ベル!」

 

ベル「皆さんのお陰です。」

 

ワルワラによってカードから解放されたベルは、寮に戻って外の戦況を見ていた寧に接触。

寧の力によって翔が自分たちの近くにいたことを知ったベルは、翔の協力もあり、駆けつけることができた。

 

翔「京香さんがヤツを引き付けてくれたお陰ですよ!」

 

京香「ワルワラも、やってくれたか!」

 

すると、雷煉の体が砂の様に崩れ始める。

 

雷煉「馬鹿な…この我が…大いなる、神がぁっ…!」

 

ベル「あまりに大きすぎたんです。だから、周囲の小さな気配なんて軽んじる。貴方はここで、終わりです。」

 

雷煉を見てそう言うベルは、以前のベルとは違い、どこか成長した様な顔で、少し、いい眼光になっていた。

そして、雷煉はついに崩れ去った。

 

翔「やっと…終わった…そうだ、朱々ちゃんと日万凛ちゃんの手当を…」

 

翔は緑色のカプセム、リカバリーカプセムを取り出し、2人の元に走った。

そして、ボロボロの2人を治した。

 

朱々「うっ…翔くん…?」

 

日万凛「治してくれたの?」

 

翔「2人とも…良かった…無事に終わったよ。」

 

それを聞いて、2人は心から安堵した。

 

ワルワラ「翔くん…」

 

そこへ、傷だらけのワルワラ達も合流した。

 

翔「ワルワラお姉ちゃん!今手当を。」

 

翔はワルワラの傷を、リカバリーカプセムの力で治癒する。

 

翔「お姉ちゃん…その…」

 

ワルワラ「翔くん。」

 

翔は、暴走した事についてワルワラから何か言われるであろう事を覚悟していた。

 

ワルワラ「翔くん。私が今、何を言いたいか分かる?」

 

翔「……」

 

ワルワラ「自分をもっと大切にして欲しいって事だよ。あんな無茶な戦い方して、翔くんでも勝てない相手だったらどうするの?」

 

翔「それは…」

 

ワルワラ「私はね、翔くんの事が好き。」

 

翔「え…?」

 

ワルワラ「仲間としてとか、そう言うんじゃなくてね。1人の男の子として、翔くんのことが大好き。」

 

ワルワラは翔の頬を手で優しく包む。

 

ワルワラ「だから、傷ついて欲しくないの。」

 

そう言って、ワルワラは翔を優しく抱きしめた。

 

ワルワラ「大好きだよ、翔くん。」

 

翔「お姉、ちゃん…」

 

翔は自分が誰かに心配をかけていたと知り、涙を流す。

 

翔「俺…もう心配かけないよ、心配されないくらい、強くなるよ…!」

 

ワルワラ「うん、一緒に頑張ろうね。」

 

2人は微笑み合う。

 

そんな2人を見て嫉妬する者が居た。

 

日万凛・朱々(なんか負けてる気がする…!)

 

京香(ワルワラ…やるな…)

 

そんな何気ない雰囲気で、全員がその場を去ろうとした時、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さらなる最悪がその地に降り立つ。

 

一同『っ!?』ゾワッ

 

その場にいた全員の体に悪寒が走る。

そして紫黒たちが使ったワープゲートが開く。

すると、中から1人の男が現れる。

黒い髪、白目が黒く染まり、黒目は青紫の不気味な瞳。

そしてガサガサの荒れた肌。

 

「いやぁ〜、やっと会えたなぁ。」

 

その男を見た瞬間、翔はその場でフリーズする。

脳内から消し去り、2度と思い出さない様にと封じた忌々しい記憶が、忘れ去っていた憎しみと怒りを向けるべき相手の事が、蛇口から溢れる水の様に翔の脳内に蘇る。

そして翔は一言こう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔「親…父…!」

 

その言葉に、その場の全員が驚愕する。

 

京香「父親だと…!?」

 

ワルワラ「翔くんの父親の話なんて、私も知らない…!」

 

そう、この男こそ、翔の実の父親。

仮野(かりの) 条(じょう)である。

 

条「そうだよ!やっと会えたなぁ!息子!」

 

翔「そうだ…そうだ…!アンタの顔を見て…全部、思い出した…!」

 

翔が条のことを忘れたいた理由、それは簡単である。

 

翔「よくも…よくも…!!」

 

憎しみを吐き出す様に、翔は言い放つ。

 

翔「よくも、母さんを殺したなァァ!!」

 

翔が父親を忘れていた理由、それは、実の父親に実の母親を殺された、その出来事が翔の脳内で理解し切れず、その衝撃から一種の軽い記憶喪失に陥っていた事だ。

 

条「……チッ…それまで思い出したのかよ。めんどくせぇなぁ…」

 

翔からの衝撃的発言、そして条はそれを否定せず、むしろ認める様な発言をする。

 

条「そうだよ、お前の母親を、あのブスを殺したのは俺だ。」

 

条は翔の母を侮辱する。

 

翔「許さない…許してたまるか…!地獄に、落としてやる!!変身!」

 

翔はガヴに変身する。

 

『ポッピングミ〜 ジューシー!』

 

翔「貴様がァァァ!!」

 

翔はガヴガブレイドを持って条に向かって行く。

 

条「いいねぇ!そう来なくっちゃなぁ!!」

 

そう言って条は腹部の服を捲る。

そこには、黒いガヴが付いていた。

条は黒いゴチゾウをセットする。

 

『グミィ…』

『ダーク グミィ ダーク グミィ』

 

条「俺もやるかぁ…変身。」

 

『スパーキングミィ… ヤミィ…!』

 

黒と赤の体、紫色の禍々しい複眼。

そして鋭く尖った体。

彼が変身したのは、ビターガヴだった。

 

条「よっとぉ…やるか…!」

 

条もガヴから黒く鋭利な剣、ビターガヴガブレイドを出し、翔に向かっていく。

そして両者の剣が激しくぶつかり合う、

 

翔「よくも母さんをォォォォォォォ!!」

 

条「躾がなってねぇなぁ?父親として躾けてやるよっ!!」

 

条は翔の腹部を蹴り上げる。

 

翔「ぐっ…!このっ…!」

 

条「オラァッ!」

 

翔「ぐあっ!」

 

条「オラオラどうしたぁ!」

 

翔「がぁぁっ!」

 

条の野生的で荒々しく先が読めない攻撃に、翔は翻弄されてしまう、

 

翔「ぐっ…!なら…!」

 

翔はゴチゾウを交換する。

 

『ケーキ!』

 

『イート ケーキ イート ケーキ』

 

そしてガヴのボタンを押す

 

『ケーキング! アメイジング!』

 

条「見た事ねぇ力だなぁ、ちったぁ楽しめそうじゃねぇか!」

 

翔「ウオォォォォ!」

 

ガヴホイッピアーとビターガヴガブレイドがぶつかり合う。

 

条(パワーが上がったな…)

 

そして翔はガヴホイッピアーの刃の根本を押す。

 

『ホイップパーティー!』

 

すると2体のホイップ兵が現れる。

 

条(頭数で不利になったか…だが) 

 

ホイップ兵2体が持っていた槍で条を攻撃する。

しかし

 

条「オラオラどうしたぁ?当たってねえぞぉ!」

 

条は、子供の相手をする様にひらりひらりと避け、まるでその状況を楽しみ、弄ぶかの様に挑発した。

 

翔「舐めるなァァ!!」

 

『デコレーション!』

 

翔はザクザクチップスゴチゾウをガヴホイッピアーに装填し、ホイップ兵にザクザクチップスラッシャーを装備させた。

 

条(武器が変わったな…)

 

ホイップ兵はザクザクチップスラッシャーで条に猛攻を仕掛ける。

 

条(切れ味が半端じゃない…刀身自体は脆いが、下手に喰らえば大ダメージだな。)

 

翔「ウアァァァァ!!」

 

そしてそこへ、怒り狂った翔が突撃してくる。

 

条「っ…チッ…!」

 

ホイップ兵に気を取られ、翔の奇襲に気が回らず、攻撃を腹部にモロに喰らう。

 

条「調子乗んなよ…このクソガキがぁ!!」

 

それが気に入らない条は、突然激昂し、ホイップ兵2体と翔を圧倒し始めた。

 

翔「ぐっ…!」

 

条「きっちりお返ししてやるぞオラァ!!」

 

ビターガヴガブレイドで激しく斬りつけられ、翔は受け流すので精一杯だった。

 

条「調子に乗んなよ…?ヒーロー気取りのクソガキの癖によォ!」

 

翔「ぐあぁぁぁっ!」

 

受け流し切れない攻撃を何度も喰らってしまい、翔は変身解除に追い込まれる。

 

地面に倒れるボロボロの翔を、京香たちは見ていることしかできなかった。

 

倒れる翔の腹を、ビターガヴになっている条は問答無用で踏みつける。

 

条「少し世間話でもしようぜ。」

 

翔「何を、今さら…!!」

 

条「俺はな、今は八雷神の仲間なんだ。」

 

それを聞き、翔は驚愕する。

 

翔「なんで…なんで八雷神の…」

 

条「なんで八雷神の仲間なんかになったのか、だろ?決まってんだろそんなの。」

 

条は、ただ一言こう吐き捨てた。

 

条「女だよ。」

 

翔「なんだと…?」

 

条「俺はなぁ、女とヤれればなんでも良い。けど同じ女とヤり続けるのもつまらねえし飽きちまう。だからよぉ、いろんな女のとこを転々としてるんだわ。」

 

翔「まさ、か…母さんと俺を捨てたのも…」

 

条「ああそうさ、ガキが出来るなんて予想外だったし、ちょうどあの女にも飽きてたからな。」

 

翔「ならなんで母さんを……殺す必要は…!」

 

条「あったさ。俺の素性を知っているやつで、俺をある程度恨んだる。そこから俺のことが広まったりしたら台無しだろ?だから、俺が魔都に引き摺り込んだ。そしてお前をも連れ込み、お前が母親と再会するタイミングを見計らって殺した。最後の時に会わせてやったんだぞ?感謝してくれよなぁ。」

 

翔は今までにない怒りで、体が燃える様に煮えたぎった。

 

条「ああそうそう、なんで仲間になったか、だったな。八雷神はなぁ、仕事さえこなせばいくらでもいい女を用意してくれる。だから今回もこの仕事を終えたら、魔防隊の女と好きにヤッて良いって言うんだよ。しかも八雷神もいい女ばっかりでなぁ。いつかはアイツらとヤれるかもなぁ。」

 

気色の悪い笑みを浮かべながら、条はそう言う。

 

条「それと、お前のそのガヴも、俺からの遺伝だから。」

 

翔「…は………?」

 

条「元々この世界にその力を持ってやって来たのは俺だった。いわゆる転生だ。そして俺とあの女との間にお前が出来ちまった。ガキが出来たのはお前が最初で最後だが、まさかそのガキが俺の力を受け継ぐなんてな。しかもどうやらそれ以外にも力があるらしいじゃねぇか。だからな、そのガヴを俺に寄越せ、そして死ね。」

 

条は翔のガヴに手を伸ばす。

しかし翔はその手を掴んで止める。

 

翔「これは…お前なんかが使うべき物じゃない…!」

 

条「お前は俺の息子、息子の所有物は俺の所有物だ。そして、息子自体も俺の所有物なんだよっ!!」

 

そう言って条は翔を蹴り飛ばす。

 

翔「ぐはっ…!」

 

そして地面に転がる。

 

条「仕方ねえ、この際だからハッキリ言うぞ、翔。」

 

翔を再び踏みつけて、条は言う。

 

条「お前は、生まれて来たこと自体が罪だ。」

 

それは、およそ父親が自分の息子に向けて良い言葉では無かった。

 

条「お前の罪とはこの世に生まれ、俺の人生をぶち壊したこと。それがお前の消えない罪だ。」

 

翔「ふざけ、んな…!!」

 

条「お前は笑っちゃいけない。お前には未来なんてあっちゃいけない。お前は誰かを助けちゃいけない。お前は悲劇しか味わっちゃいけない。お前には心なんていらない。お前みたいなゴミは俺の子供じゃない。お前の時間も全部俺の所有物だ。お前は誰かに愛されちゃいけない。お前には、お前の世界なんてあっちゃいけない。」

 

条は、自分の子供である翔の全てを否定した。

それを聞き、いくらクズといえど実の父親に全てを否定された翔は、意気消沈する。

 

条「じゃあ、ガヴだけ残してさっさとくたばれ。」

 

条は徐に翔のガヴに手を伸ばし掴もうとする。

 

京香「翔ー!!」

 

ワルワラ「やめてぇー!!」

 

京香たちの声を聞き、条はニタリと笑いながらガヴを掴んだ。

 

その時

 

翔「ああそうかい…分かった分かった…なら…もう父親とは思わなくて良いってわけだ、なぁっ!!」

 

そう言って翔は、全身の力と怒りを込めて条の顔面を殴り飛ばす。

 

条「ぐはっ!?」

 

そして、翔は次第に声を張り上げる。

 

翔「今度は、俺がアンタを躾ける番だな。」

 

条「親に手をあげやがって…とことんお前はイライラする野郎だな…!」

 

翔「教えてやる。仮面ライダーとは、誰かの笑顔を、誰かの未来を、誰かの夢を、心を、愛する人を、時間を、人と人を繋ぐ愛を、そして、世界を守るための存在だ!」

 

条「そんなもん所詮は綺麗事…!」

 

翔「綺麗事だって構わない…!綺麗事だから、俺がこの手で現実にするんだ。本当は、誰だって綺麗事が良いんだ…!」

 

翔は決意を宿した眼差しで条を睨む。

 

翔「そんな事も知らない様なバカなアンタが、仮面ライダーの力を使う資格はない。人を守ることを、助けることを、愛することを知らないお前に、俺が殴って教えてやる。仮面ライダーは…誰かの為に戦う存在だってことをな!!」

 

翔は決意を宿した眼差しで、条を睨む。

 

翔「アンタとは…決別だ。」

 

そして、懐から一つのゴチゾウを取り出す。

 

翔「行くよ…吼。」

 

『スイーツ!』

 

それは、ヘクセンハイムゴチゾウだった。

 

『イート スイーツ イート スイーツ』

 

条「妙な力を…!」

 

翔「これは生きた証だ。俺の、親友がな。変身ッ!!」

 

『ヘクセンハイム! トリート!!』

 

目にも止まらぬスピードで、翔は条に切り掛かり、斬撃によって吹き飛ばす。

 

条「ぐあぁっ!?」

 

翔「来いよクソ親父!アンタと俺の、最初で最後の親子喧嘩だ!!」

 

条「出来損ないのクソ息子がァァァ!!」

 

2人のガヴガブレイドが激しくぶつかる。

 

翔「アンタは…アンタの撒いた呪詛の種は…!俺が全部背負って生きてやる!!」

 

条「それがお前の罪になるとしてもか!?」

 

翔「罪も…呪いも…憎しみも…!全部背負って生きて行ってやる!だって俺は、もう1人じゃないから!!」

 

条「っ!このぉ…!クソガキィィィィィィィ!」

 

翔「うるせえクソ親父ィィィィィ!!」

 

激昂し合う2人のガヴガブレイドが再びぶつかる。

しかし、翔のパワーが勝り、ビターガヴガブレイドを叩き割る。

 

条「何…!?」

 

そして条を袈裟斬りにする。

 

条「があぁっ!?」

 

翔「ウオォォォォ!」

 

さらに何度も斬りつける。

何度も、何度も、何度も。

親友の力と共に、過去と決別するために。

 

翔「ハァァァァ!」

 

そして腹部に突き刺す。

 

条「ごはぁっ…!!」

 

条は口から血を吐き出す。

そして突き刺したガヴガブレイドを膝で蹴り、さらに深く刺す。

 

条「この…!ク、ソ…!」

 

翔はガヴのハンドルを回す。

 

『チャージ ミー! チャージ ミー!』

 

足に水色のエネルギーを纏わせ、飛び上がる。

 

『ヘクセンハイム! フィニッシュ!!』

 

条に向かって、翔は一直線に蹴りを放つ。

そして翔が放った蹴りを、条はモロに食らう。

 

条「があぁぁぁぁ!翔ォォォォ!!」

 

そう叫び、爆散した。

 

翔「さよなら…父さん…」

 

 

 

 

 

 

 

 

伏魔、雷煉、そして条との激闘を戦い抜いた翔は、京香たちの元へ戻った。

 

翔「ただいま、みなさん。」

 

京香「お前の父親は、どうした?」

 

翔「…決別してきました。」

 

ワルワラ「決別?」

 

翔「自分の過去とも、父親とも。」

 

そう言う翔の瞳は、とても真っ直ぐで、迷いなど微塵も宿して居なかった。

 

京香「そうか…なら、帰るぞ。」

 

ワルワラ「翔くん、おかえり。」

 

翔「はい!」

 

 

 

 

 





アッサリしてると思うよ?
まじで許して。
仕事が忙し過ぎて今のところ土日しか書く余裕がないのよ…
次回もしばらく先になるけど許してね

出して欲しいライダー、またはもっと登場させて欲しいライダーは?(平成ライダー編)

  • クウガ
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  • 響鬼
  • カブト
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