※この作品はR-18です。

無表情天才美少女魔術師がメチャクチャギタギタに快楽を押し付けられる話。   作:ふぁふわ

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37 無表情魔術師、聖騎士として男だらけの騎士団に入団する★

 魔術VS.法術グランプリ決勝戦は、異常な熱気と波乱の中で幕を閉じた。セリスは魔眼使いジークとゼルスの卑劣な策略によって屈辱の舞台に立たされたものの、聖国大司教ヴァルドリンの迅速な介入により、魔眼兄弟はその場で処刑されるという前代未聞の結末となった。

 

 大会はそのままセリスの不戦勝による優勝が宣言され、混乱と興奮に包まれたままの観客席からは歓声とざわめきが止むことなく響き続けていた。

 

 ヴァルドリンは「後日、改めて話を聞かせてほしい」とセリスに声をかけ、丁寧に頭を下げてから騎士団を率いて去っていった。

 

 田中とリリアは気力を使い果たした全裸のセリスをそっと抱きかかえ、乱れたロングコートで身を包みながら闘技場を後にする。

 

 夜、宿に戻った三人は小さな祝勝会を開いた。田中が手近なワインを開け、リリアは得意のスープと焼き菓子を用意する。

 

「いやあ、すげぇもん見ちまったな。でも、セリス、優勝は優勝だ! よくやった!」

 

「うん、セリスちゃん、本当にお疲れさま! 私、今日ほど誇らしかった日はないよ!」

 

 セリスは少し恥ずかしそうに顔を伏せ、ロングコートの裾をぎゅっと握った。

 

「……ん、ありがと……でも、ちょっと恥ずかしい……」

 

 それでも、二人の祝福がじんわりと胸に沁みていく。セリスはいつもの無表情の奥で、ほんの少しだけ頬を赤らめ、静かに微笑んだ。

 

 楽しい時間が静かに流れる。

 

 窓の外にはレディアンスの星空が広がっていた。

 

***

 

 決勝戦の翌朝、レディアンスの街はまだどこか騒がしい。闘技場での出来事は瞬く間に広まり、朝には号外が街角で配られていた。

 

 そこにはデカデカと「パンチラ無口魔術師セリス! <星嵐の潮吹き>でグランプリ優勝!」と文字が躍っており、美少女魔術師の無垢な素肌やイキ顔を切り抜いた魔導写真まで掲載されている。

 

 買い出しに向かう道すがら若い僧侶から何気なく号外を受け取ったセリスは、その紙面を一瞥してきゅっと唇を結んだ。そのまま両手で号外を握り潰し、無表情で地面に叩きつける。

 

「……そんな技ないし……!」

 

 田中が肩を叩き苦笑いし、リリアがセリスの手を握り優しく慰める。

 

「お、おう……セリス、気にすんな! こんな号外、すぐ忘れられるって! 俺たちがいるからな!」

 

「うん、セリスちゃん、田中さんの言う通りだよ! ほら、そんなことより一緒に宿でケーキ食べよう!」

 

 セリスは宿の部屋に帰ると、ベッドに潜り込んだまま毛布を頭まで引き上げた。魔眼で操られていたとはいえ、大観衆の前でイキ潮を晒した記憶がまざまざと蘇る。

 

「……もう、寝る……」

 

 小さく呟いた声は毛布の奥で消えていった。

 

***

 

 翌日、宿に法王府からの使者がやってきた。大司教ヴァルドリンからの直々の招待状だった。田中が便箋を開き、冗談めかして読み上げる。

 

「貴殿の魔術は只者ではない。力を見極めたく、法王府までお越し願いたい……だとさ。やったなセリス、大司教のお眼鏡に叶ったぜ」

 

 リリアが「すごいね、セリスちゃん!」と笑いかけると、セリスは毛布の隙間から小さく顔だけ覗かせて、こくりと頷いた。

 

「……行く」

 

 その日の午後、法王府の大理石の階段を登る三人。神殿の回廊には聖堂騎士たちが整列し、正装のヴァルドリンが貴賓室で待っていた。窓から差し込む光で白金のローブが仄かにきらめいている。

 

「よく来てくれたね、セリス君。そして田中君、リリア君も」

 

 ヴァルドリンは微笑みながら、まるで祖父のような優しさでセリスに語りかけた。だがその眼差しの奥に、聖職者らしい洞察の鋭さが光っていた。

 

「君の魔力……生まれ持った天性か、恐らく魅了の魔性が含まれているね?」

 

「……すごい……どうして……?」

 

 セリスが目を見開くと、ヴァルドリンが穏やかに頷いた。

 

「君と似たような魔力を持つ人を見たことがあってね。その人も魅了の力を自制できず苦しんでいたが……法術的な制御によって抑えることができるようになった」

 

「本当か!? 爺さん! どうやって治したんだ!?」

 

 田中のやや無作法な物言いにも全く動じず、ヴァルドリンが微笑む。

 

「訓練あるのみ、だよ。ハルミナ聖政庁の聖堂騎士団は自制・抑圧のプロフェッショナルだ。どうだろうセリス君、騎士団での訓練をやってみる気はあるかい?」

 

 セリスはじっと大司教の目を見つめ、ゆっくりと頷いた。

 

「……うん。私、力を抑えたい。これ以上、迷惑かけたくないから……」

 

 田中は「どんな訓練か想像つかねぇが……セリスがやるなら、オレも応援するぜ」と背中を押し、リリアも心配そうに手を握った。

 

 ヴァルドリンが笑みを浮かべ、セリスの騎士団入りが決まった。

 

***

 

 翌日案内されたのは、法王府に程近い、聖堂騎士団本部。

 

 入口で純白の制服を渡され、「今日から君も仮入団だ」と団長自らが告げる。

 

 向かった着替え室は石造りで、奥には大きな鏡が据え付けられていた。セリスは緊張しながら騎士団の制服に袖を通す。

 

 淡い光沢を帯びた純白のハイネックジャケットは、身体にぴたりと沿う細身の仕立てだった。肩から袖、胸元、そしてウエストには、青と金色のラインが鮮やかに走っている。ミニスカートも上品な純白で、さらりと心地よい。

 

 セリスはそっと鏡の前に立った。着ているだけで背筋が伸びるような凛とした雰囲気を漂わせているが、何故かスカートが短い。何度も位置を直してみるが、どうしても太ももが見えてしまう。

 

「……なんで、いつも短いの……?」

 

 

【挿絵表示】

 

 

 ロッカールームを出ると、訓練広場には20人ほどの騎士たちがずらりと並び、無言でセリスを見ていた。ホーレイク、ルマンタル、ゾンニヒ、グランツ、フーシュ。筋骨隆々の男たちばかりで、どこかぎこちなくチラチラと視線を送ってくる。

 

 団長が声を張った。

 

「全員、前へ! 彼女が新たに加わるセリス君だ。法術の訓練を受けに来てくれた」

 

 空気がしんと緊張した。セリスは小さく一礼する。

 

「……よろしく、おねがいします……」

 

 最年長のホーレイクが「ああ、よろしく……」と固い声を出し、他の団員も次々に名乗るが、その表情は誰もがどこか困惑していた。

 

 初日は軽い体力測定から始まった。筋トレ、法術体操、団員たちと共に汗を流す。

 

 腕立て伏せ、腹筋、スクワット。普段から特に鍛えていないセリスは、華奢な見た目通りにあっさりと崩れた。

 

「……む、むり……」

 

 周囲の男たちが優しく声をかける。

 

「だ、大丈夫かい? セリスさん」「無理しなくていいよ」

 

 セリスはミニスカートの裾を押さえながら慎重に膝を曲げ、汗ばんだ額を拭い、たまに首筋を指でぬぐう。団員の何人かはその細い指や白い素肌を意識して、つい視線を泳がせていた。

 

 体力測定の後は法術訓練になり、法力の制御力を測った。輪になって座り、制御圧を互いに確かめる。

 

 セリスが静かに手を広げると、青白い光がじわりと訓練場に満ちた。場の空気が一変し、団員たちが息を呑む。

 

「すげぇな……まるで聖女様みたいだ」

 

「なんか空気までキレイになった気が……」

 

 訓練後、そのまま昼食となった。食堂では団員がぎこちなく話しかけてくる。

 

「あの、セリスさん……味、薄くないですか?」「何か、食べられないものとか……」

 

「……大丈夫。何でも食べる……ありがとう」

 

 彼女の無表情な微笑みは、男たちの間に微妙な動揺を走らせた。いつも男だけの生活を送る彼らにとって、少女の存在そのものが新鮮すぎた。

 

 午後、円形に椅子を並べて団長が宣言する。

 

「今日から自制心テストを行う! 誘惑への耐性を鍛える伝統的訓練だ。いつもは幻術を使っているが……今回は折角セリス君もいることだ、協力してもらって実戦的にやろう!」

 

 突然振られたセリスがビクッとして辺りを見回す。

 

「……わ、わたし?」

 

 団員達が軽口を叩き、自信の程を覗かせた。

 

「いつも通り、楽勝っすよ!」

「幻術じゃなくてリアルだからな。むしろ余裕だろ」

 

 騎士団の中でも年配の副団長、ホーレイクが血気盛んな団員を見て微笑む。

 

「ま、若いのも理性には自信があるようだしな」

 

 セリスは「法力の流れを意識しながら、団員の目をよく見て」とだけ指示された。その意味も分からないまま、言われた通り一人ずつ向き合い、じっと相手の目を見つめた。

 

 最初は何も起きない。だが数秒、数十秒が経つうち、セリスの汗ばんだ頬や艶のある唇、じんわり光る瞳が近距離でじっと注がれる。

 

 彼女は意識せずに無防備な表情で座っているが、それがかえって気恥ずかしい。団員たちの喉がごくりと鳴った。

 

 ホーレイクは苦し紛れに視線を外そうとするが、セリスの瞳がじっと追いかけてきて、仕方なく目を合わせ続ける。

 

「……えっと、次……」

 

 順番に全員と見つめ合う。どの団員も数分で微妙に体をずらし始め、赤面して言葉少なになる。

 

 中堅団員で優男のルマンタルは椅子の上で落ち着きなく貧乏ゆすりを始め、信仰心の篤いゾンニヒはわざと咳払いして耐えている。

 

 若手のグランツやフーシュなどは早々に目を逸らしてしまい、団長から「もっと真剣にやれ」と叱られていた。

 

 セリスはただ不思議そうに首を傾げるだけだったが、団員たちの自制心は目に見えて消耗していた。

 

 しばらく経過し、団長が「よし、今日はこれまで!」と打ち切った途端、団員達が大きく息を吐いた。

 

「ふぅ……なんか変な汗かいたな……」

「まさか、リアルがここまでとは……」

 

 団長と副団長がひそひそと話し合う。

 

「……やはり、本物の魔性は違うな……まさか理性が負けるとは思わなかったが」

 

「いきなり全員は厳しかったかもしれませんね……」

 

 その日の訓練が終わると、セリスはロッカー室で制服のボタンを一つずつ外しながら、ぼんやりと窓の外を眺めていた。

 

 汗ばんだシャツが肌に張り付き、無意識に胸元をはだける。ロッカー室には男たちの声が遠くに響いていた。セリスは特にそれを気にせず静かに息を吐いた。

 

「……今日も、暑かった……」

 

 シャワー室で髪と肌を洗い流しながら、ふと思い出す。

 

「……みんな、なんで顔、赤かったんだろ……?」

 

 髪から滴る雫を指先で弾き、彼女は無表情なまま小さく首を傾げた。

 

 

 

 夜になり、騎士寮の部屋では誰もが寝返りを打ちながら無言で天井を見上げていた。ホーレイクは枕を抱えながら呻く。

 

「……明日から本当に平気か……?」

 

 セリスの無自覚な色気は、じわじわと騎士団の日常に亀裂を入れ始めていた。

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