※この作品はR-18です。

無表情天才美少女魔術師がメチャクチャギタギタに快楽を押し付けられる話。   作:ふぁふわ

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54 無表情魔術師はメチャギタに。★★

 帝都アストラリスでの新生活も束の間、セリスは国防省とエネルギー省の実験に翻弄され、魔導バンドやボディスーツ、VRゴーグルなど、さまざまな魔導デバイスで快楽と魔力の抽出実験に晒されてきた。

 

 絶頂とともに身体から魔力が吸い取られる日々が続き、セリスのデータは省庁間での奪い合いとなりつつある。やがて両省の思惑は重なり、国家共同プロジェクトという形となって現れ、物語は新たな局面を迎えようとしていた。

 

 

 

 帝都の朝。

 

 下宿の玄関に現れたのは、どこかニヒルな笑みを浮かべた検査官の男と、冷たい雰囲気の女官だった。

 

「……っ! あの黒いイボイボの……!」

 

「よう、娘さん。……まあ、そんなに警戒しなさんな。今日はお仕事の案内だけさ」

 

 身構えるセリスに対し男が軽く手を振ると、女官も丁寧に会釈をした。

 

「エネルギー省と国防省、共同実験フロアへのご案内です。ご同行者様も全員一緒にどうぞ。観察者枠での入室が許可されています」

 

 田中が「……共同実験? 本当に大丈夫か?」と眉をひそめると、検査官の男は肩をすくめて見せた。

 

「セリス嬢、アンタには悪いが……いよいよ国が本腰を上げて動いてきたってこった。プロジェクト701へのご招待だ。まあ肩の力抜いて、楽しんでいきな」

 

「プロジェクト701って?」

 

 リリアが反射的に疑問を口にすると、女官が少しだけ声を落として答える。

 

「帝国大典……帝国建国以来の国家文書です。全700ページまでが公式ですが、外典――つまり、701ページ目以降が存在すると言い伝えられています」

 

 女官はセリスをじっと見つめ、静かに続けた。

 

「一人の莫大なる魔力で外典は紐解かれ、そこには帝国の更なる繁栄の秘密が記されている……そう伝えられてきました。そして、その鍵が……あなたなのです」

 

 急に都市伝説のようなものをブチ込まれ、田中とリリアが慌てふためき、ステラの魔導結晶が明滅する。セリスは表情を変えないままゆっくりと頷いた。

 

「……これで、最後にする」

 

 検査官が不敵に笑い、女官が優しく背中を押す。

 

「何かあれば私どもがフォローします。どうぞ、安心してお進みください」

 

 一行は国家規模の計画に対し、緊張した面持ちで施設へと足を踏み入れた。

 

 ***

 

 指定された研究所に、セリス、田中、リリア、ステラの四人が一緒に通された。受付の女官が名簿を見ながら顔を上げる。

 

「セリス様と、そのご同行者の方々ですね。本日はこちらの実験フロアへご案内いたします」

 

 薄い検査衣に着替えたセリスは、広々とした実験室でバンドや装置に繋がれ、その隣の観察室で田中とリリア、ステラも椅子に座ってガラス越しに見守ることになった。

 

 やがてエネルギー省の白衣技官たちと、国防省の軍服一団が現れる。

 

「我々エネルギー省からは過去再現装置を提供します。この装置は特殊なレーザー光を投影することにより被験者の記憶を再現し、性的幸福感を極限まで増幅させることに注力しており……」

 

「……あれ、意外と本格的なんだね」

 

「こんなエロ装置にいくら金かけてるんだよ……」

 

 白衣の技官が淡々と説明する最中、リリアが不安げに呟き、田中も腕組みしながら実験スタッフの説明を聞いている。

 

「国防省からは最新型軍用魔導バイブだ。V16エンジンを搭載し、毎秒64回の超速射ピストンで絶対的快楽を約束する。だが安心して欲しい。省内で女性社員にテストして貰ったところ、快楽のあまり一時的に記憶喪失のような症状になったものの、ただちな健康被害はなかった」

 

「記憶喪失って健康被害じゃねえのかよ」

 

 取っ手の付いたエグいバイブを手に持つ軍服の説明に対し田中が冷静に突っ込んだが、誰からも返事はなかった。

 

 そうしてやや不穏だがリラックスムードの中、いよいよ実験が始まった。優しい照明、音楽、全身を包むマッサージチェア型の魔導装置。各部位から微細な刺激波、温かなジェル噴霧が流れ、発光する魔導触手が胸元や股間を優しく包み込んだ。

 

「セリス様の記憶領域から過去データを参照し、最も適切なイメージを投影します。リラックスし、心から快楽を楽しんでください」

 

 セリスは静かに装置に横たわる。

 

「このままセリスちゃんが、あんな装置で……」

 

 リリアはしきりに心配そうな目を向けるが、装置が動き始めると、セリスは相変わらず無表情のまま、じっと快楽の波に身を任せた。

 

 

 

 ********** 

 

 

 

 セリスの目の前が揺らぎ、空気が冷たく沈む。

 ごつごつとした石壁、魔術陣から漏れる淡い光。そして自分が寝かされていた祭壇の固い感触が、妙に生々しく蘇る。

 いつか見た光景を、彼女は再び目にしていた。

 

「……ここは……影の使徒の……」

 

 魔力どころか卵子を抽出された記憶が蘇り、セリスが眉を寄せる。

 だが、その声は以前よりも震えていなかった。弱かったあの頃の自分ではない。今の自分には、共に歩む仲間と、すべてを受け入れられるだけの強さがある。

 

 その横に、すっと一人の影が立った。

 

「聖女様、久しぶり……でもないかな?」

 

 微笑みを浮かべて現れたのは、前ユリエル会の教祖、ユリエルだった。彼は優しい表情で顔を寄せ、その端正な顔立ちを見せつけてくる。

 

「聖国を救ってくれてありがとう、綺麗な聖女様。僕は、貴方のことが大好きだよ」

 

 セリスの充足感を満たすような言葉を甘トロボイスで吹き込みながら、ユリエルは遠慮なくオマンコに指を挿し入れる。すでにうっすら濡れていたセリスの牝穴は、いとも簡単にその細くて長い指を受け入れた。

 

「……ユリエル……あっ……ふぅぅぅ……」

 

 セリスのオマンコから背中に快感の電流が走り抜け、深く甘い吐息を漏らす。ユリエルはちゅこちゅこと膣口をほじくりながら、イケメンオーラを振り撒いてセリスの瞳をまじまじと見つめた。

 

「ふふ、もう濡れてるね、聖女様。前よりエッチになったのかな?」

 

「……あぅ、そ、そんなことない……♡」

 

 おマンマンを弄られ、白く粘つく愛液を垂れ流しながらイチャつくセリス。もうすっかり脳内がピンクの花畑に染まり、オチンチン媚び媚び状態に陥っていた。

 

「聖女様、入れるね?」

 

「……ん♡」

 

 ユリエルが太く長くデコボコとした凶器のようなチンポを取り出す。ひくひくと震える花弁に添えると、狭い膣壁を押し分けて一気に奥までねじ込んだ。

 

「……お゙っ……ほぉ゙ぉ゙ぉ゙……!」

 

 セリスが獣のような声で息を吐くが、ユリエルはそのままズコズコとオマンコを抉り返す。既に仕上がったぐちょマンから、ぐっぽぐっぽと悲鳴が上がった。彼女の瞳がトロンと濁り、吸い付くように膣内がうねって肉棒を締め付ける。

 

「……うぅ゙ぅ゙……ふといぃ……かたいぃ……♡」

 

「はしたない顔も可愛いね、聖女様」

 

 ユリエルが優しく髪を撫でながらオマンコをゴリゴリと耕す。デコボコの凶器チンポがマン汁だだ漏れの膣肉を引きずり倒し、快感を根こそぎむしり出すと、じゅわじゅわとセリスの脳みそが溶けて行った。

 

「……ん゙お゙お゙っ……! と、とける゙ぅ゙ぅ……♡」

 

 ユリエルはえげつない凶器チンポでマン肉を絡め取りながら、無理やり奥までねじ込んでメチャクチャにポルチオを追い詰めた。ゴツゴツとチンポが内奥を叩くたびに、無抵抗なセリスの子宮口からドロドロの汁が溢れ出す。

 

「聖女様、僕たちの子どもが欲しいな? 一緒に子ども作ろう? 卵子出して?」

 

「……お゙ごっ、あ゙っ、だす、卵子だす……♡♡」

 

 セリスの膣内がキュンキュンうねり、嬉ションを漏らしながら大きく身体を震わせてガチイキする。くぱぁと子宮口が開いて全面降伏し、あっさりと卵子が放出された。チョロマンの名に恥じぬ、1ラウンドでの完全KOだ。

 

 排卵しながらセリスは追想する。

 何もできずに卵子を取られて泣いていた過去の自分。心の古傷にそっと触れると、蒼い瞳から一筋の涙が零れた。

 でも今は、自分の意思で卵子を紡いだ。弱かったあの頃の自分はもういない。弱さを受け入れて、今がある。

 

 セリスが感傷に浸る中、ユリエルが勢い良く射精した。容赦なく中出しし、こってりと重い精液が子宮を埋め尽くす。記憶の中で着床したセリスは、陶酔した表情でだらりと四肢を投げ出した。

 

「……う、生まれるぅ……♡」

 

「またね、聖女様」

 

 ユリエルの影が消えて行く。出すだけ出してどこかに消えた。無責任種付け逃亡だ。だがセリスは、過去の自分を受け入れ慈しむように、そっとまぶたを閉じた。

 

 ***

 

 現実の待機室。

 ガラス越しにビクビク腰をヘコらせるセリスを、田中とリリアが心配そうな眼差しで見つめていた。

 

「……本当に大丈夫なんか、これ」

 

「でも、セリスちゃん、ちょっと嬉しそう」

 

 セリスの表情には、かつてのような怯えも苦悩もなかった。むしろ安堵とほのかな幸福感が滲んでいた。田中は妙に達観したような気持ちで、ただ見守るしかなかった。

 

「……」

 

 隣でステラは静かに拳を握っていた。

 彼女の魔導結晶が、嫉妬とも焦りともつかぬ光を宿している。

 その小さな決意は、まだ誰にも気付かれていない。

 

 

 

 **********

 

 

 

 セリスが再び目を開けると、そこには王都武道館のステージが広がっていた。

 何時かアイドルとしての自分が輝こうとしていた、忘れられない場所。

 

 けれど客席には誰もいない。

 薄明かりの非常灯だけがステージを照らしている。

 音一つない静けさが、胸の奥に棘のような痛みを残した。

 

「……最後のステージ、みんなに見せたかったな……」

 

「セリス君。今からでも遅くはない。最高のステージを見せてあげよう」

 

 振り返れば、そこには死んだはずのレオンが立っていた。どこか誇らしげに笑い、優しく手を差し伸べてくる。

 

 かつてアイドルとして変態ロリ喰いプロデューサー・レオンに洗脳支配されてしまったセリスだったが、それでも彼と一緒に歩んだ道のりや、真摯に取り組んだレッスンの日々は、美しい思い出として心に仕舞われていた。セリスは複雑な感情で俯き、目を伏せた。

 

「……レオン」

 

 セリスが逡巡していると、舞台袖からミナが飛び出し、エリナが下を向きながら駆け寄ってくる。

 

「セリスちゃん、また一緒にやろう!」

 

「セリス……ごめん……私……」

 

 底抜けに明るいミナの笑顔と、クールだがどこか困ったような表情を浮かべるエリナ。

 ブルーム・スターズとして共に汗を流した記憶が、セリスの胸をかすめる。華やかで騒々しくも、どこか楽しく浮き立っていたアイドルとしての輝かしい毎日が、色鮮やかに心に蘇ってくる。

 

 レオンがもう一度手を差し伸べた。

 

「さあ、やろうか。本当のファイナルステージだ」

 

「…………うん!」

 

 セリスはステージの真ん中で、みんなと手を取り合う。

 

 そうして最後のステージ・アンコールが始まった。人気絶頂を極めたブルームスターズのパフォーマンスが記憶を越えて蘇り、過ぎ去りし幾多の追憶が走馬灯のように駆け巡った。

 

 しかし、観客は一人もいない。あの時と同じ、暗いステージでセリスは歌う。お別れも言えず背にした舞台。果たされなかった再会の願い。心残りが絡みつき、セリスの足取りを重くする。

 

「……」

 

 すると、ステージ横の機械室に照明が灯った。ガラスの向こうに見覚えのある面々が並んでいる。ガイル、ティム、リナ。魔術師ギルドの三人だ。

 

「セリス、ステージを解放するわよ!」

「セリス君、今度は明るくやろうぜ!」

「え、えっと……暗幕を開くね!」

 

 暗幕が上がり、一気に全周囲の視界が開け、眩しい太陽の光がセリスを包む。そこには王都武道館のステージを取り巻くように、円形闘技場の観客席が広がっていた。客席を埋め尽くすファンたち。武道館のキャパをも超える凄まじい熱狂が、彼女の身を揺るがせる。

 

「…………っ!」

 

 セリスはその真ん中で歌い、踊り、声援を浴びる。

 すべての光と熱に身体が包み込まれる。

 彼女の口角が自然と上がり、蒼い瞳が仄かに潤んだ。

 目の前には、いつか見た夢の光景が広がっていた。

 

「ここでブルスタ名物、足上げダンスだ!」

 

 レオンが号令をかけると、全員がリズムに合わせて一斉に脚を振り上げた。

 それはまるで、過去の後悔や悲しみ、恥じらいさえも跳ね飛ばしてしまうような祝宴の合図だった。

 その隙にレオンがずっぽりとチンポを入れる。

 

「……お゙ほっ!? なんでっ!?」

 

「いいぞセリス君、このままファンの皆にだらしないアクメを披露しよう!」

 

 困惑するセリスをよそに、レオンが得意のポルチオ責めで負け癖のついたオマンコをガンガンと突き立てる。64連射ばりの超速度で、弱ったポルチオをメチャクチャに掘り返した。

 

「……ごっ、ごががっ……! じ、じぬ゙っ……!」

 

 セリスの子宮口がバコバコにほぐされ、一突きごとに愛液が噴き出してくる。こねくり回されたオマンコが溶けると共に、快楽物質が脳内をびしょびしょに浸していく。

 

「……い゙ぐぅ゙ぅ゙……ゔぅ゙〜〜!」

 

 大観衆の前でぐっちょぐっちょと乱痴気騒ぎだ。いつしかガイルやティムも混じり、ステージは混沌としたカーニバルとなった。客席のボルテージは最高潮となり、大きな声援が飛び交う。

 

「いけーっ!」

「はしたねぇアクメ見せろ!」

「本気汁だせー!」

「アヘ顔さらけ出せっ!」

 

「よし、今が好機だ! ブルースターフォーメーションだ!」

 

 レオンが未知の号令をかけると、セリスの周囲を皆が取り囲んだ。ミナとエリナが足を持ち、開脚させる。リナとティムが腕を持ち、ピースサインを作らせた。ガイルが後ろから乳首を摘み、ぎゅうぎゅうと小さな胸を搾り取る。

 

「イけ! セリス君! 全てを乗り越えて、どこまでも!」

 

 レオンがポルチオをほじくり上げ、ギタギタに撹拌する。セリスの脳と性器が直結して全て蕩かされ、白く濁った本気汁となって膣穴から噴き出していく。そのまま精液を子宮にぶちまけられると、セリスは大観衆の前でオマンコを開帳しながらダブルピースし、アヘ顔を晒して絶頂した。

 

「……あ゙っへ♡ あ゙へぇぇ゙ぇ゙……♡♡」

 

 ***

 

 

【挿絵表示】

 

 

 現実世界。

 モニタが激しく明滅し、技官たちが「数値上昇! 快楽高エネルギー反応!」と声を張り上げている。

 

 田中は最初こそ眉をひそめていたが、何度絶頂を繰り返してもセリスが幸せそうに喜んでいる(?)のを見て、もはや俺が心配する意味あるのかと内心苦笑するしかなかった。

 

「……セリスちゃん、すごく幸せそう……」

 

 リリアはハンカチをきゅっと握り、顔を紅潮させながら声を漏らす。

 

 ガラス越しのセリスは、もう何も恐れず、ただ熱狂の渦に身を委ねている。

 アヘ顔のまま、あられもない姿で潮やら本気汁やらを撒き散らしている。

 

 ふと、田中が疑問を口にした。

 

「なぁ、水分出まくってるから、脱水症状になるんじゃねえか?」

 

「それもそうですね……補給しましょう」

 

 白衣の技官が答え、何やらコンソールを操作すると、セリスの口元に給水ホースがセットされた。そのまま母乳噴射魔導水を流し込むと、セリスの乳首からビュービューと母乳が噴き出した。

 

「……あ゙っひぃ♡ いっぐぅ……♡♡」

 

 

【挿絵表示】

 

 

「全部出てるんだが……」

 

 田中が見たままを呟いていると、セリスの身体が痙攣し、モニタが黄色く点滅した。

 技官たちが「閾値突破!」「魔力流出量、過去最高!」と叫ぶ。

 

 それでもセリスは、ありとあらゆるところから汁を垂れ流していた。

 

***

 

 巨大モニターに並ぶセリスのデータ、快楽波形、魔力量チャート。

 

「701の出力は極めて順調。このまま次の段階へ移行すべきです」

 

「では……次のデバイスをご期待ください。帝国式快楽複合フルスペックマシン、ラストエクスタシー1号のロールアウトです!」

 

 白衣技官が妙に晴れやかな声を上げると、ガラス越しに軍服組が仰々しくスイッチを押す。

 無意味なほど光り輝くモニター、回転する謎の魔導ギア。セリスの身体を取り巻く装置が一斉に唸りを上げる。

 

「これが、帝国の底力だ!」

 

 技官も軍人もどこか浮かれ気味で、セリスの運命はもはや誰にも止められないかのように思われた。

 

「快楽波形、120%突破! 魔力チャージ、限界です!」

 

 歓声のような叫びが実験室を満たす。

 だが、次の瞬間。

 

 キィィィンッ……!

 

 突如、観測装置の針が逆回転し始め、制御盤がバチバチと火花を散らす。実験室の警告ランプが真っ赤に点滅する。

 

「セリス様……!」

 

 ステラの魔導結晶がまぶしく光り、彼女の身体を中心に部屋の空気が震え始めた。

 

「まずい! 止めろ! エネルギー過多だ、システムが持たん!」

 

「馬鹿な、国家レベルのストレージだぞ!?」

 

 飄々と実験を眺めていた検査官が思わずヒュウと口笛を吹く。

 

「……そろそろ、祭りも終わりだな」

 

 さらに。

 

「……田中!」

 

 誰かの叫び声と同時に、田中の右手が青白く発光した。手首のあたりから奔る不思議な光は、実験装置と空間ごと飲み込むように膨れ上がっていく。

 

「お、おい……また何か光ってるぞ……!?」

 

 リリアが「わっ、田中さんの変な右手、久々!」と叫び、ステラは「……田中様?」と動揺した声を上げる。

 

「貯留した魔力が、全て逆流していく!?」

 

「全エネルギーリバース! もうおしまいです!」

 

 そして。

 

 激しい轟音と派手な閃光とともに、実験室と観察室を残して研究所が全て吹き飛んだ。白衣の技官も、軍服の偉い人も、全員白目を剥いて放心する。

 

「竣工したばかりの研究所が消滅……!? よ、予算が……あばばば」

 

 光の余韻の中、ただ一人セリスだけが静かに立ち上がる。

 

 誰もが呆然としたまま沈黙し、やがて、検査官が乾いた拍手をした。

 

「いやぁ、見事なバッドパーティだ。ま、701なんて儚い夢だったな」

 

 ***

 

 

 

 研究所が爆発して装置が止まり、壮絶な快楽の嵐が去ったあと、セリスは記憶の底から静かに目を開ける。

 それは都合の良い夢のようだったけれど、どこか晴れやかな気持ちがしていた。

 

 現実には、まだ同じような日々が続くかもしれない。

 けれど、あの頃の痛みも、歓びも、全ては自分の中にあって。

 

(……わたしは、過去を忘れない。全部抱えて、それでも生きていく)

 

 仲間たちがいる、どこに行っても日常がある。

 

 これからもまた、悲しいことがあるかもしれない。

 この先もずっと、メチャクチャギタギタに快楽を押し付けられるかもしれない。

 けれど、それでも自分として在ることが、ほんの少しだけ誇らしく思えた。

 

 

 

 ***

 

 

 

 翌日。

 

「大変恐縮ですが……セリス様御一行は国外追放と閣議決定されました」

 

 女官が淡々と宣言すると、田中達が騒ぎ立てた。

 

「何だそりゃ!? 身勝手過ぎるだろ!」

「横暴だ〜!」

「セリス様は悪くありません!」

 

 全員の意見を流して、検査官がニヒルにウィンクする。

 

「上はもうすっかり懲り懲りみたいだぜ。またな、お嬢さん」

 

「……ばいばい」

 

 セリスが手を振ると、女官が一礼し、検査官が親指を立てて去っていった。

 

「……しゃーねえ、切り替えていくぞ! 次の国だ!」

 

 切り替えの早い男、田中が拳を握る。

 セリスが無言で頷き、リリアが「うん! 次の国は美味しいものあるかな?」と微笑む。ステラはレンタルされているだけの筈だが当然のようにセリスにくっついていた。

 

 少女はまた一つ成長し、新たな旅へ。

 痛みも快楽も、自身の糧として。

 

 

 

 ***

 

 

 

 セリスたちは帝国の国境を抜け、迷宮と遺跡の国「ダブルハートランド」にやってきた。

 どこまでも抜けるような青空、賑やかな街並み、行き交う冒険者たちの明るい声。そこは帝国の近未来的な街並みとは正反対の、一攫千金を狙う者たちが集う野性的な世界だった。

 

「へへっ、いまだ未踏破のダンジョン、『一つ目の心臓』だってよ。やるしかねえだろ!」

 

 田中が酒場で聞きつけた噂を元に、一行は早速ダンジョンアタックを敢行する。

 催淫ガスを噴き出すトラップ。蠢く異形のモンスター。それらを物ともせず、セリスたちは突き進む。

 

「……《古代魔法・星嵐の刃》……」

 

「さっすがセリスちゃん、瞬殺!」

 

「田中様は今のところ役に立っていませんが……」

 

「いーんだよ、ヒーローはピンチの時だけ登場するもんなんだよ……おっ、宝箱があるぜ?」

 

 ジト目のステラから逃れるように、田中が迂闊に宝箱を開ける。

 瞬間、箱からピンクにうねる触手が無数に飛び出し、セリスが拘束された。

 

「……っ!」

 

「セリス様! いま助けます!」

 

 ステラがマイクロ高周波ブレードで触手を切り刻む。切った側から分裂し、事態は瞬く間に悪化していった。

 すかさずセリスのスカートに触手が忍び寄り、ぬるっとオマンコに滑り込む。

 

「……あふぅ、またこういうのぉ……?」

 

 ぬるぬるぐちょぐちょとロリマンがほじくり返される。

 セリスの背中に甘い痺れが走り、脳みそが真っ白に蕩けていく。

 

「大丈夫かセリス、まだ軽いやつだぞ!」「セリスちゃん、気持ち良さそう!」「セリス様の快感が流れ込んできます……!」

 

「……だいじょうぶ、問題な……あっへ、イック……!」

 

 こうして今日も、セリスはメチャクチャギタギタに快楽を押し付けられる。

 

 けれど彼女はもう、何も恐れない。

 全てを日常として受け入れて、胸を張って生きていく。

 

 新しい国と、新しい仲間と。

 ――ちょっぴり強くなった自分と共に。

 

 騒がしい毎日は、終わらないお祭りのようでいて。

 無表情な天才美少女魔術師の顔に、ふっと小さな笑みがこぼれた。

 

(完)

 

 

【挿絵表示】

 

 

 






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