無表情天才美少女魔術師がメチャクチャギタギタに快楽を押し付けられる話。 作:ふぁふわ
奴隷商店でセリスを取り戻した田中とリリアは、夕暮れの街を駆け抜け宿へと戻った。扉を閉めた瞬間、ほっとしたような空気が部屋に満ちる。木の床が軋み、埃を含んだ風がカーテンをふわりと揺らした。
「セリス、マジで大丈夫か? あいつ、何かしてなかったか?」
椅子に腰掛けていたセリスは、青い髪を指先で払いつつ淡々と答える。窓明かりに照らされた頬が、ほんのわずかに熱を帯びて見えた。
「……田中、リリア。ありがとう。けど……何も覚えてない。眠っていただけ」
リリアがそっと肩に触れる。わずかな震えが、その掌に伝わった。
「本当? 私、なんか嫌な空気を感じたよ。あのオッサン、怪しかったし……」
「……うん。でも、大丈夫。平気」
口ではそう答えたが、セリスの頭の奥はまだ霞がかかったようで、商店での記憶は掴めないままだった。だが、彼女の体の奥には説明できない熱が燻っていた。田中が大きく息を吐き、天井を見上げる。
「まぁ……無事ならいいけどさ。もう変な場所には近づくなよ?」
「……わかった。気をつける」
その夜、三人は静かに休息をとった。
田中とリリアは安堵して眠りについたが、セリスは微かな熱を抱えたまま布団の中で目を閉じていた。理由の分からない高鳴りと、下腹部のざわめき。奴隷商店で受けた執拗な性感開発の残滓が甘い疼きを呼び起こす。
「……ん……ふぅ……」
彼女は微睡みの中、無意識に太ももを擦り合わせた。くちゅ……と僅かに粘る音が鳴り、魔力の揺らぎと共にじんわりと下腹部に熱が広がる。セリスの小さな喘ぎは、やがて寝息となって夜の闇に溶けていった。
***
数日後、三人の傷は癒え、ようやく旅立てるほどに体力も戻っていた。田中は新調した服の袖を引きながら、軽く伸びをする。
「なあ、そろそろ動くか。もう少しまともな街に行こうぜ」
「……じゃあ、北にあるルナリスに行きたい。私の師匠がいる」
セリスが静かに提案すると、リリアが嬉しそうに頷いた。
「うん、そうしよう! 遠いけど、三人なら大丈夫だよ!」
「よし、じゃあ準備して出るぞ。セリス、杖持ったか?」
「……うん。持った。田中、リリア、ありがとう」
セリスの小さな笑みがこぼれ、三人は街を後にした。風が髪を撫で、土と青草の香りが鼻をくすぐる。新しい旅路の始まりに、わずかに胸が高鳴った。
草原を歩く道中、田中がふと横目をやった。
「なぁ、セリス。最近ちょっと顔赤くねぇか? 大丈夫か?」
「……平気」
その声はいつも通り淡々としていたが、セリスは気づかれぬように歩幅を調整し、足取りを落とした。歩くたびに下着が擦れ、体の奥に疼きが広がる。
影の使徒による凌辱の記憶は封印し、奴隷商店での眠姦は夢の中の出来事として揺蕩っていたが、彼女の身体は着々と開発が進んでいた。
理由のわからない違和感を魔力の乱れとして処理し、セリスは黙々と歩き続けた。
「なんか……セリスちゃん、やっぱり変な感じ。甘い香りがするっていうか……」
リリアが小声で言い、田中が肩をすくめる。
「まあ、本人が平気って言ってんなら信じるしかねぇだろ」
三人はそのまま北へと歩を進めた。セリスの魔力がわずかにうねり、彼女の中で何かが静かに目覚めつつあった。
日が傾く頃、一行は小さな街「ドラン」にたどり着いた。建物の壁は煤けてひび割れ、空気は埃と油の臭いが混じって淀んでいる。
「……金ねぇな。宿代もギリだし、食料も尽きそうだ」
田中が荷物を下ろしてため息をつき、リリアが財布を覗き込む。
「私も、残り数枚しかないよ。何か仕事見つけないと……」
「……うん。お金、稼ぐしかない」
三人は冒険者ギルドへ足を運んだ。古びた木造の建物、傾いた看板。中に入ると酒と汗の混じった臭いが鼻を突く。受付にいた太ったオヤジはカモを見るような目で三人を眺め、薄笑いを浮かべた。
「おお、新顔か。仕事探しか?」
「ああ、金稼ぎたいんだ。なんかいい仕事ねぇか?」
受付のオヤジは依頼書を差し出す直前、田中の腰の革袋に目を止めた。くすんだ革に刻まれた剣と鎖に、一瞬目つきが鋭くなる。
「……それ、どこで手に入れた?」
「あ? ただの拾いもんだよ」
「へぇ……そうか」
オヤジは一度うつむき、何事かを思い出したように田中をまじまじと見た。
「なるほどな……。なら、ちょうどいいのがある。“異界の”あんたに向いてるぜ。男の方は鉱山の肉体労働。女二人は地元の名士、マルド卿の護衛だ。報酬は悪くねぇぜ」
オヤジは口元に笑みを浮かべながら紙を差し出すが、目が笑っていなかった。田中が中身を覗いて顔をしかめる。
「イカイノ? つーか俺だけ肉体労働かよ。セリスとリリアは護衛って……何だそりゃ?」
「……田中、私たち、分かれるの?」
セリスが怪訝そうに紙を覗き込み、リリアが首を傾げた。
「私、護衛って変な感じするよ。この街、なんか怪しいし……」
「怪しいも何もねぇよ。マルド卿は金持ちでな、女護衛フェチなんだ。安心しろ、誰にでもできる簡単な仕事だ」
胡散臭さを隠そうともしない男の口ぶりに、田中の眉間が寄る。
「女護衛フェチってなんだよ……。俺だけキツい仕事で分かれるのも納得いかねぇし、もっとマシなのねぇのか?」
「男にはねぇよ。金が欲しいならこれしかない。嫌なら出てけ、クソボケが」
オヤジが吐き捨てるように言うと、三人は一旦ギルドの外に出てしばし沈黙した。夕暮れの風が埃を舞い上げ、誰かの咳払いが路地裏から聞こえる。
「くそっ、あのオヤジ、なんだあの態度!? 絶対胡散臭ぇよ! ギルド自体が腐ってんじゃねぇか?」
「……うん。私もそう思う。でも、お金がない」
セリスが淡々と答え、リリアが眉尻を下げる。夕風が吹き抜け、二人の髪を乱した。
「私も嫌だけど……田中さん、もう宿代もギリギリだよ。仕事受けないと、ルナリスまで行けないし」
田中は悔しげに唇を噛み、しばらく黙って空を見上げた。資金難の現実が重くのしかかる。
「仕方ねぇ……受けるしかねぇか。セリス、リリア、護衛って言っても気をつけろよ。変なことあったらすぐ逃げろ」
「……平気。魔術がある」
セリスが杖をかざすと先端から淡い光が揺らぎ、魔力がざわついた。
「うん、私も弓があるし。田中さんこそ、鉱山で無理しないでね」
「おう、俺も頑張るよ。金稼いで、早くルナリスに行こうぜ」
三人はギルドに戻り、仕事を受けることにした。田中は鉱山へ、セリスとリリアはマルド卿の屋敷へ向かうことになった。セリスの魔力が警鐘を鳴らすかのように微かに揺らぎ、三人を包む。街の権力者に汚染されたギルドの裏で、何が待っているかはまだわからなかった。