彼女に拒絶されてから数ヶ月が経った。姿は見えないが、いつもの路地裏に袋を置いておくと、次の昼には中身が消えている。食べ物が彼女に届いていることを願い、胸中で静かに祈った。暖かくなり冷たさが和らいでも、湿り気は変わらない路地裏の空気に、彼女の香りが残っている気がした。
最初の数日は路地裏に足を運ぶたび、彼女の警戒と拒絶に満ちた青い瞳と引き裂くような鳴き声と、甘く響く鳴き声と穏やかな時間、重ねた身体の記憶が交互に脳裏に浮かび、胸を締め付けた。
そんな日々が続き、寂しさも薄れてきた頃、いつものように食べ物を買い、路地裏に向け足を踏み出すと、喧騒に賑わう表通りに猫娘の鳴き声が聞こえた。
待ち焦がれた声に反射的に振り向くと、彼女がすぐそばにいた。薄汚れた灰色の髪にこちらを見上げる青い瞳。
一糸纏わぬ身体はかつての幼い柔らかさを保ちながらも、どこか落ち着いた雰囲気を帯びていた。膨らんでいたお腹は少女らしいなだらかさを取り戻していたが、乳首は黒ずんだまま大きくなり母の痕跡を残す。
ゆらゆらと尻尾を揺らす彼女の体臭が鼻腔をくすぐる。かつての汚れた少女と、仔を産み母となった雌の香りが、純粋な再会の喜びに不純な欲望を染み込ませる。
しかし彼女がここにいる現状に疑問を抱き冷静になると、彼女に服を引っ張られ路地裏に連れ込まれる。奥へ奥へ、迷路のように入り組んで、未踏の場所まで連れられると彼女の足が止まった。
案内され辿り着いた場所は、建物同士の隙間に出来た行き止まり。そこには彼女の匂いが染みつき、生活の痕跡を感じさせる。
そして何より、じゃれ合う三匹の子猫娘の存在が、この場所が彼女の縄張りであり棲家であることを物語っていた。
猫娘の成長は驚くほど早い。
生後わずか1年で性成熟を迎え、身体は人間の9歳児ほどの姿まで成長する。次の1年で、個体により10~14歳ほどに成熟し、寿命を迎えるまでその魅惑的な姿を保つ。幼いまま美しく完成する姿に、「猫娘は神に愛された存在」だと本気で信じる者もいるほどだ。
彼女の仔たちは、すでに二本の足で立ち上がり、姉妹で元気にじゃれ合っていた。だが、突然の来訪者に気づくと動きを止め三者三様に視線を向けた。
二匹は母猫そっくりの灰色の髪を揺らし、青い瞳でこちらを見つめる。片方は初めて見る存在に目をキラキラと輝かせ、興味深そうに近づく。もう片方は尻尾を揺らし、静かに見つめていた。
残る一匹は濃い灰色の髪を持ち、家族と同じ青い瞳に警戒の色を浮かべ、静かな仔の後ろからじっと観察する。
彼女はそんな仔たちをそっと抱き、柔らかな髪を優しく撫でる。その姿に、胸に渦巻いていた不安や心配は溶け、心は温もりで満ちていた。
彼女は突然、仔の前でこちらに擦り寄り、甘く媚びる鳴き声を上げ始めた。尻尾を揺らし、上気した肌を密着させ、潤んだ瞳で見上げる。この仕草はいつも交尾に誘うものだ。これまでなら迷わず彼女を抱きしめ、柔らかな唇を奪い、貪るような交尾に溺れるだろう。
だが、今は仔たちの瞳がじっと見つめる中で躊躇いが生まれる。
彼女は仔の前でも気にする素振りも見せず大胆に脚を開き、濡れた柔肉を晒す。出産を経て色香を増した粘膜は愛液で光り、甘い雌の匂いが棲家に漂う。
その香りと蠱惑的な肉体を前に、仔の視線を気にする余裕も失せ、雄の欲望が抑えきれず堰を切って溢れ出す。
獣のように覆いかぶさり、心の飢えを埋めるように膣に熱い昂りを沈めていく。彼女の膣は出産を経てもなお狭く、柔らかく肉棒を締め付けて雄を絡め取る。幼い身体はさらに深みを増し、再び深淵の快楽に溺れていった。
彼女もまた、こちらの身体に絡みつき、細い腕で抱き着く。腰を押し付け、肉棒を奥深くに咥えこむように激しく動き、路地の暗がりに水音を響かせる。
仔を産み身体を気遣う必要がなくなった彼女の動きは、初めて交尾したときのように激しく、獣の本能を剥き出しにしたようだった。
自分たちの他に小さな水音が響く。音の方に目を向けると、幼い瞳が交尾を見つめ、股間に手を向け弄っていた。
母親の真似をして脚を広げて弄り、無邪気に快感を求める仔。閉じた太腿に手を突っ込み、もじもじと腰を揺らしている仔、陰部だけでなく乳首を弄る仔、それぞれが本能に従って自慰を行いっていた。
仔の無垢な仕草に目を奪われていると、彼女が不満そうに鳴き声を上げる。甘く催促する声に、目を離したことを詫びるように腰を動かし、膣を満たしていく。路地の空気が淫靡な匂いで満たされ、交尾はさらに濃密な交わりに変わる。
再会の日から、仔を育てるために以前より多くの食料を袋に詰めて持ち込む。仔はすでに乳離れし、食べ盛りの時期を迎えていた。仔たちは彼女のように小麦のパンと腸詰めを好み、競うように食べるが、干し肉は幼い口にはまだ硬いようで、母の口で柔らかくされたものが口移しで与えられる。
彼女との交尾は、もはや身体と食料の交換ではなかった。かつての欲望を満たすための取引は、重ねた時間と仔の存在を通じて新たな形に変わるが、これまで続けてきた決まり事は、彼女と自分を結ぶ繋がりのように感じられ、途切れることなく続いていた。
彼女と仔を交えた交尾の日々もまた、続いていた。母と雄の交尾を見て学んだ仔の成長は目覚ましく、あっという間に雄に媚びる鳴き声や仕草を身に着ける。
特に母親似の活発な仔は好奇心旺盛で、自慰を覚えただけでなく、他の仔の絶頂を手伝うまでになっていた。
三匹の仔は舌や身体を絡め合い、膣を舐めたり指を挿入しながら絶頂の味を覚え込み、今では仔同士でじゃれ合うように交尾の真似をして快楽を楽しんでいた。
ある日、活発な仔の姿が棲家から消えた。何日経っても戻ってこず不安になるが、彼女も残る仔も気にする様子はなく、いつも通りの穏やかな日々が続いた。
やがて、静かな仔も、さらに慎重な仔も、次々と棲家を去っていったが、彼女の様子は変わらない。
仔が全員いなくなり、路地の棲家が広く静かになった。かつて母娘の鳴き声やじゃれ合う音で満たされていた空間は、彼女と自分の音だけが響く。その静けさは、二人だけだった頃を思い出させる。
二人きりになった彼女は、これまでになく積極的な交わりを求めてきた。青い瞳に、再び腹の重みを欲する獣の輝きを宿し、誘うように尻尾を揺らして裸体を擦り付ける。
いつしか仔の前で交尾することに慣れていたが、やはり無意識に遠慮していたのだろう。抑えていた欲望が堰を切ったように溢れ出し、彼女の求めに口づけで答える。
細い腰を抱き寄せ、舌を絡め合う。熱く、柔らかく、熟成された獣の味が脳を犯す。彼女の舌もこちらを貪るように絡み、お互いを喰らい合った。
彼女は口を離し、熱く脈打つ膣口を硬く張り詰めた陰茎に押し付ける。秘部は熱く蕩け、蜜のように濃厚な愛液を亀頭に垂らし、挿入を今かと待ちわびていた。
彼女の身体を強く抱きしめ、性器を最奥まで一気に突き入れる。蜜壺はぬるりと滑り、誘い込むように肉棒を受け入れると、挿入の容易さとは裏腹に貪欲に締め付けた。
一息で奥まで挿入され、彼女は絶頂の衝撃に震え身を仰け反らせる。瞳に涙を浮かべ、短い喘ぎ声を上げる彼女を押し倒し、腰を掴んで痙攣する膣に抽挿を始めた。
柔らかな肉を押し開いて突き上げると、すぐに疼きが込み上げた。この道を仔が通り過ぎたという事実に、欲望が首をもたげ、意に反して精を注ぎ込もうとする。会陰に力を込めて必死に射精を抑え、膨張した陰茎で熟れた幼穴を擦り続けた。
彼女の声は次第に充足感が混ざりあった甘い嬌声に変わる。その声に煽られるまま腰を打ち付け肉棒が奥深くを叩くたび、玉のような汗が浮かぶ小さな胸がぷるんと揺れ色濃い乳首が跳ねた。
薄汚れた肌を輝かせる汗に誘われるまま、胸に舌を這わせて味わう。少女と甘さと、肌に染み込んだ汗の苦さに射精感を忘れるほど夢中になり、垢まで舐め取るように柔らかい胸に舌を強く押し込んだ。
乳房だけでは我慢できず、彼女の仔が吸い、大きくなった乳首を口に含む。まだ母乳が出ることを期待し、コリコリと硬くなった乳首を舌で転がし、唇で乳輪を揉みながら優しく吸う。もう片方の胸も揉んで乳首を弄っていると、彼女の身体が硬直し、絶頂の予兆が訪れる。
幼穴が肉棒をこれまで以上に強く締め付け、すべて飲み込むかのように熱く脈打つ。
彼女の腰を強く掴み、射精に向けて抽挿を繰り返す。細い身体が痙攣し、蕩けた蜜壺が貪欲に精液を求め収縮する中で、自分も限界を迎えた。
熱い滾りが肉棒から迸り、彼女の奥深くに注ぎ込まれる。その瞬間、彼女は快楽の濁流に飲み込まれ身体を弓なりに反らし、鳴き声が溺れたように途切れ途切れに響く。
精液が蜜壺を満たし、膣口と陰茎の隙間から勢いよく溢れた白濁が太ももを伝う。その光景に腟内と子宮を満たしたと確信するが、彼女も自分もまだ満足していない。
その証拠に彼女の膣は蠢き、肉棒は萎える気配も見せず、硬さを保ったまま膣に収まっていた。
夜が更けるまでお互いを求め、溶け合うように交わった。荒々しく激しい交尾と甘く蕩けるような交尾を繰り返し、二人だけの世界を精液と愛液の淫靡な匂いで満たす。
それでも彼女は満足せずに求め続け、精魂尽きて倒れるまで交わり続けた。
街で野良猫娘を見かけた。
路地裏の闇に潜む猫娘たちは、音と匂いを鋭く捉え、青い瞳を光らせて獲物を狙う。灰色の髪と尻尾を揺らし、甘い鳴き声で雄を誘い、糧を得るため交尾する。そんな噂が市場や酒場で囁かれ始めた。
肉屋の主人は人気のない商品が売れるようになったことに首を傾げていたが、噂を通じて野良猫娘と雄の関係を知り、得心したようだった。彼女たちの口に合う品を雄たちが袋に詰め、路地裏に持ち込む。主人は新たな商売のタネを教えてくれた野良猫娘に感謝する。
街の喧騒に紛れ、彼女たちの鳴き声は人々の生活に日常の音として静かに染み込もうとしていた。