触手SFVRゲーム世界に転生したのにレベルが高すぎる 作:NO SKILL NO LIFE
時折現れる不細工なロボットの悉くをそれで破壊し、奥へ奥へと進んでいく。
触手の柔らかい外皮を貫けるレベルの威力・貫通力を持つこの銃はどういう仕組みか消音器までついていて、鉄くずでしかないロボットを無音で暗殺できるスグレモノ。
通信。
「こちらコレクト44。マッピングは?」
『順調よ。ただ……前方に大部屋みたいなものがあって、そこに機械がわんさかいるみたい』
「オーケー、殲滅するよ。オーバー」
元からそうではあるんだけど、一気にSFになったなぁ、なんて思いながら──突撃する。
今俺は、軍の保有する〝とある基地〟にいる──。
それはとある宙域を航行中のことだった。
マップデータ──自分でマッピングするものとは違う、その宙域や星系に存在する人の住む惑星で買える宙域データ──にない小型惑星がレーダーに引っかかり、さらにはそこで人の営みの痕跡が発見された。
システム上宇宙船のレーダーが誤情報を吐き出すことはあり得ないので、何か隠しマップとか隠しデータでも見つかるのかな、と寄港しようとしたところ、アエルノが一言。
「ああ、ここは……わたくしたちの生まれた場所によく似ていますね」
と。
つまり、軍の秘匿する人工生命体の生成プラントだった、と。
別段俺に強い正義感なんかはない。
可哀想だと萎えるのはそうだけど、じゃあ無理して行くかっつったら微妙。エロトラップダンジョンでもないんだ、やる気も出ない。
そう考えて、だから見なかったフリでいいか、と思って離脱しようとしたら……『
見られた以上みすみす逃すつもりはないというか、目撃者は全員消すってのが軍の方針らしかった。
だから、乗り込むことにした。
宇宙船の方は自動航行モード且つ自動迎撃モードにしておいて、俺は単身基地の中へ。
軍施設の構造なら大体わかるというアエルノの指示を聞きつつ、クチナシにマッピングをお願いして──内部探査は宇宙船のレーダー機能──実際の踏破は俺、という役割で、今に至る。
ちなみに「万一の」お願いもミニヨモギモチにしてあるから多分大丈夫。
乗り込んですぐに受けたのは、エロとか触手とか一切関係のない質量兵器による迎撃。しかもフツーに無人ロボッツ。本当にあの将校を泳がせていたのは不穏因子を見極めるためでしかなかったんだなーって感想。
んで、壊すべき場所は二つ。管制塔と動力室。動力室壊したら今まさに生まれようとしている姉妹が死ぬんじゃね? って聞いたら、それが最も幸せかもしれませんねって返ってきた。さもありなん。
大部屋、複雑な通路、ロボットの密集する地帯をノンストップで駆け抜ける。
ダンジョンという考慮の為されていない普通の施設だから一本道ってことがないんだけど、逆に言えば寄らなくていい部屋は本当に寄らなくていいから楽っちゃ楽だ。
直感。
既のことで取った回避行動の直後、今まで俺の頭蓋のあった場所を一筋の光線が通り抜けていった。
……いやマジで、エロとか一切考えてない即死攻撃しやがってよ。宇宙触手機械姦VRはどこ行ったんだ。
「まさかまさか……これはこれは。偉大なる伝説のコレクト44様じゃなあないか」
「ん。……警備兵、って感じの恰好でもねーな」
光線の来た方向から出てきたのは、この世界じゃ珍しく普通の恰好……普通の白衣を纏った女性。
その手に持つ光線銃と懐に忍ばせた光波小刀、加えてもう一つくらいは奥の手を持ってそうだな。
「私はドゥルコト。ここの副主任というやつだ」
「そうかい。知ってると思うが俺はコレクト44。くだらねー喧嘩吹っ掛けられたんで返しにきた」
俺の持っている対人武器は全部エロ系だ。ゲームの頃はそれしかなかったんだから当然で、ここの奴らが殺傷力の高い武器持ってんのがおかしい。
まぁまだ食らってないからあれがエロくなるビームの可能性もあるけどさ。
「喧嘩、というのは?」
「なんだ、自分たちのシステムを把握してねーのか? この付近を航行してたらここの迎撃システムにミサイル撃たれたんだよ。ご丁寧に引力網付きで」
「ああ……成程。これは警備担当をどやさなければならないね。……ということは、そのシステムを切りさえすれば、君はこれ以上の破壊活動をせずに帰ってくれる、と?」
「どーだかな。確約はせん」
「それはまた、どうして?」
「人工生命体の生成プラント。それを見て、その時に何を思うかで決める。スーパー気分屋だからな、俺は」
正義漢ではない。けど別に冷血なつもりもない。
その場面に直面して、何が心に去来したか。それで行動を定める。
「成程、ただの研究職だな。ポーカーフェイスがまるでなってない。──そりゃ後ろめたいことがあるって顔だろ」
「……聞きしに勝る危険度だ、コレクト44。しかし私にも立場がある。……最終勧告だ。何も見なかったことにして帰るつもりは?」
「無い」
「残念だ」
──全身を狙うレーザー照準器の光。逃げ道は無い。なら。
インベントリからグレネードっぽい形の白い楕円体を取り出す。それを廊下に叩きつけ、破裂させる。
瞬時に広がる大量の泡。そしてそれは俺の全身を包み込み、硬く硬く固まった。
「『
「ハ、世代的にゃ劣るんだろうが、有用なものはいつまで経っても有用なんだよ」
プレイヤーは不老不死に近い存在と言われている。
実は宇宙触手機械姦VRが始まってからの七年において、ゲーム内時間は三桁年が過ぎている……
で、ゲームにおける第一部第二部ってのは時代のことでもあったりして、武器類道具類は時代ごとに刷新していくものだからこういう風に言われている、と。
……そんなプレイヤーに変わらずついてきている
固まった泡はレーザーに多少掘削されども貫通には至らない。その間に短針銃の針を取り出し、レーザー照射口へ投擲する。プレイヤーステータスをなめるなって話。
「ならば……出てこい、シクラメン」
マップに赤点が表示される。
……いや、違う。
すたこらさっさと逃げるドゥルコトへエロビームを照射しつつ、そいつ……体表に炎の揺らめくその少女と対峙する。
炎属性か、とか言ってる場合じゃないな。
明らかにヒトガタなのに赤点表示で属性持ち。つまり。
『レフォ。あなたの目の前にいるの……
『いえ。……そうですか。完成していましたか。レフォ様を作るためのアプローチ。その〝失敗作の完成形〟……人のカタチとして生まれながら、
「背景はどうでもいい。一応聞くが、こいつに正気とか良性悪性の概念はあるか?」
泡を除去剤で退かしつつ聞いておく。
後味悪いのは勘弁だからな。
『可能性はある、としか。
「つかあんた、今でも第二戦術部隊の隊長なんだろ。なんだ完成していましたかって。管轄外なのか?」
『わたくしたちを作ったのは第二ではありませんからね』
ああ、そういう。
黒幕みたいな部隊がいるってことか。面倒くさいな。
改めて目の前の少女を観察する。シクラメンと呼ばれていたその少女に衣服の類はなく、ただ燃え盛るオーラにも似た炎属性が〝そういう精霊〟みたいに彼女を彩っている。
暴走している気配はない。
「言葉は……教えられていない可能性もある、よな」
「……ぅ」
口を開くシクラメン。
──次の瞬間、彼女は俺の懐にまで潜り込んでいた。
だから膝を上げて蹴りを行い……空を切ったことまで確認する。
「……速いな。Lv.3000の割に」
「ぅ……ぁー」
まぁ単純スピード系だっていうんならやり様はある。
インベントリから取り出して展開するは『
ヴヴ、というバイヴ音。
直感を頼りに『
「ぁー」
「いきなりパワータイプになった? クチナシ、アエルノ。こいつの解析できるか。なんかおかしい」
『類似
『今属性は何になっていますか、レフォ様』
「属性?」
足腰に入れて盾を押し出し、シクラメンを弾く。
その際体表に現れていたのは炎ではなく。
「土属性になってたな」
『嘘でしょ? 私達
『ですから、変えていないのです。
『──』
ああ……成程ね。
スピードからパワーに変わったのもそういう理由か。
「一人の人間に複数の
とりあえず言語能力はないらしい。
痛い痛いと泣き叫ばれないだけマシかなーなんて考えつつ、どうするかを考える。
あのバイヴ音の正体はわからないけど、あれが鳴ったらタイプが切り替わるんだろう。だとしてなんだって話。
対触手用武装、対人間用武装。そのどちらが効くのか。
──わからんが、とりあえずエロはすべてを解決する。
モバイル・E・グスタフさんを無理矢理取り出し、無理矢理撃つ。廊下の大きさより銃口の方がデカいから色々はみでるけど気にしない。
「ぅ?」
「食らえ、エロくなるビーム!!」
それは見事シクラメンにぶち当たり──彼女はなんでもない顔でモバイルグスタフさんを破壊してきた。
も、モバイルグスタフさーん!!
「ぅ、ぅ、ぁっ、あっ」
なんでもない顔は嘘だったっぽい。ちゃんとイってる。
イってるけど普通に動ける……人間部分はイってるけど
「やばい面倒臭くなってきた。帰っていいか」
『あなた情緒どうなってるわけ? そこで帰るならさっき勧告された時に帰りなさいよ』
『レフォ様に必要になるかと思い、今そこの基地からの通信の全てを妨害しております。つまるところ、そこを潰してしまえばわたくしたちの背信行為は明るみに出ない、ということです』
「嫌な脅ししてくんなー」
なら仕方がない。
インベントリから取り出すは鏡餅みたいな形の銃。『トリモチくんZ』。
それをシクラメンへ向ける。人間の部分がイってるからか、時折びくびく痙攣しているその隙を狙って。
「!?」
「そこで格闘してな。帰り道で抜け出せてたら戦ってやるからさ」
んじゃさっさと終わらせてきますかねー。
暗殺の必要がなくなったので、短針銃ではなく光波小刀でロボットを切り裂いていく。これは赤いマフラーをつけたい気分。
進んで進んで、駆け抜けて駆け抜けて。
そうして辿り着くは……まず、管制塔。
中にいるのは十数人の女双。
なにかを言われる前に全員にエロくなるビームを撃ち込み無力化させる。
仰々しく待ち構えていたドゥルコトも主任らしきふたなりも等しくエロくし、オナニー中毒へ持っていく。
さらに取り出したるは赤いマット。正式名称『
とある
管制塔は一気に嬌声鳴り響くヤり部屋になりましたとさ。
んで……エロくなるビームの最も残酷な使い方をドゥルコトと主任へ行っておく。
普通は身体に当たればそれだけでオナニー中毒となるビーム。その銃口を口に突っ込んで、喉奥から脳に貫通照射。ついでに眼球へも照射。失明の危険性はありません。
それにより起こるは──最早どうしようもないレベルのイき地獄。触手と違って解放も存在しない、際限なくレベルが上がり続けるだけの地獄。
感覚遮断が行われているため、脳は脳イきを、身体は絶頂をそれぞれに感じ取り、感覚遮断膜の使用時間……七十二時間が切れたのち、その全てが襲ってくる……スーパーエロ同人トラップだ。
御託を聞く気はない。もう面倒臭くなった。
あとは動力室を壊して、帰ろう。
「ぁー……ぅ」
「──……」
声に振り返れば、そこには……ちみどろなシクラメンが。
手足がこれでもかというくらい折れている。……まさか、無理矢理?
「なにを……理由に、そこまで命をかける」
「ぅー?」
「痛みはあるだろ。んで、お前に命令してたやつはもう再起不能だ。……まだ戦うのか?」
「ぁ……ぁー……」
よろよろとファイティングポーズを取るシクラメン。
うぁー。
……流石に、だなぁ。
ってことで。
「連れ帰ってきた」
「それは重畳にございます。──……ですが、今この状況を見て、そのような世迷言を宣うことが」
「久しぶりのシリアスで疲れた。クチナシ、ミニヨモギモチ、エロいことしようぜ」
「なにを……状況が見えていないわけでもないでしょう!!」
眠らせたシクラメンを担いで宇宙船へ帰ってくると、ミランダがアエルノとクチナシに銃口を突きつけた状態で待っていた。
はいはい、茶番は後でな。感覚遮断イき狂いプレイを見てこっちはビンビンなんだ、その後で付き合ってやるからさ。
「これは脅しではありません。──撃ちますよ、コレクト44」
「どうぞご自由に」
「ッ……!」
パァン、と乾いた音が響く。
ぐらりと倒れる二人の身体。
「お……脅しだと思いましたか。私は──」
「クチナシ~。イかせてくれ~」
「……もう少し遊んであげるとか、ないのね。っていうかエロい事の前に治療でしょその子の」
「もう治療ポッドに入れたし……」
「!?」
酷く驚いた顔をしているミランダ。
え……えっと?
「何驚いてんの? こいつ
「触手生物に銃弾って、あなた軍で何を学んできたのよ」
言いながら頭をバラすクチナシ。ミニヨモギモチもだけど、
んでもって。
「ちゃんと受け止めましたけど~、大丈夫ですか~アエルノさん~」
「はい、ありがとうございますヨモギモチさん。おかげで助かりました」
「……!?」
基地へ来る前にヨモギモチへ話しておいた「万一」。それがまさにこれなのだ。
そろそろ裏切りそうだから、見張っておいてくれ、って。
彼女はアエルノの頭に自身の触手を擬態させる……触手ヘルメットのようなものをつくる、というカタチで対応してくれたらしい。
「申し訳ありません、ミランダ。実はわたくし、既にレフォ様とはたびたびの密会を開いておりまして。その際、ミランダが急遽わたくし付きのメイドとなったことや、普段どういう言動をしているかなどの報告をさせていただいたところ、こうして尻尾を出すのを待とう、という話になり……」
「俺が船を空ける瞬間が一番のねらい目だろうから、気を付けておいてな、なんて言って出てったのさ」
ミランダ。ただのミランダ。
彼女が第二戦術部隊の隊員ではなくメイドの身分であるのは、信用がないから、だ。
「うっかり
スイッチを押すと、いつぞやの機械アームが出てきて……ミランダをむにゅ、と掴む。
そのまま持ち上げ、エッグいディルドのそそり立つロデオマシンみたいな椅子に彼女を座らせ……激しい激しい機械姦が始まった。
言葉による説得は意味無いからな。〝わからせ〟ないと。
それはもうそれはもうな嬌声が響き渡り始めたのを確認して隔離ガラスを下げ、ミュート。
アエルノに向き直る。
「で。命を狙われる心当たりは?」
「悲しいことに、ありすぎてどれがどれだかわかりません。──詳細を聞くということは巻き込まれるということ。その覚悟はございますでしょうか」
「今更だろンなこと」
「……ええ、そうですね。では──」
彼女が「抱いてはいただけませんか?」と言った後からずっと不動だった依頼のヒントが更新される。
さて……彼女との子を成す以外に、その