※この作品はR-18です。

オタクちゃんとギャル子さん〜ギャル好きの私がギャル三人から迫られても選べるわけがありません!〜   作:ハヤ0313

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小山内さん
恋バナをしました


 

 

 

「ぁっ……ぁっぁっあっイ、くぅっ……‼︎」

 

 おまんこをほじっていた指が、止まります。

 快感で身体が強制停止して、もっとほじっていたい、という気持ちが溢れますがうまく動かす事が出来ません。

 だから私は、身体をびくつかせて余韻に浸る事しか出来ませんでした。

 

「は……ふぅ……」

 

 という訳で本日のオナニーでした。二回目でした。

 

 い、いやだって、ほら、あれなんですよ。最近抱えた悩みが重過ぎるんですもん。

 大峰(おおみね)さんとえっちする関係になって、好きになって、並森(なみもり)さんとえっちする関係になって、好きになって。

 好きだよって告白された並森さんとくっつけば良いじゃないか、そう思う気持ちはありますが、先にえっちするようになったのは、先に好きになったのは大峰さんで。

 

 なのに、なのにですよ。

 お二人とも表面上普段と変わらず過ごしてるんです。

 こっちはいつバレるかヒヤヒヤしてるのに、いつもの私の部屋でギャルズ三人過ごしてて、どんだけ強心臓なんですかって話ですよ。

 

 なのに、なのにですよ。

 お二人とも私と二人っきりになった瞬間えっちに誘ってきたり、その、求めてくれたりして、もう、もう、どうすれば良いのか分かりません。

 

 こんな生活、絶対に不健全。

 恋人同士でもないのに身体の関係を持ってしまって、どっちつかずの関係のままでいるだなんて、絶対にいけない事です。

 

 だからこうして悩んだり自己嫌悪で死にそうになっている訳ですが……現実逃避もしたくなります。

 

 という訳で、オナニーしてました。二回。

 最初は大峰さんを想像してオナニーして、次は並森さんを想像してオナニーして。

 おぉもぅ我ながら最悪。どちらか選ばないとと言ってるそばからこれですよ。有り得ません。

 

 いやでも、本当に、本当にどうしたら良いんでしょうこの状況……。

 

 一、大峰さんとくっつく。告白する。

 これだと並森さんを断る事になります。

 私なんかに告白してくれた並森さん。その、たぶん、悲しんでしまうと思います。それは、分かるつもりです。

 

 二、並森さんとくっつく。告白する。

 これだと大峰さんとの関係を断つ事になります。

 私なんかを激しく求めてくれた大峰さん。その、たぶん、愕然とされる、と、思います。もしかしたら、悲しんでしまうかも、しれません。分かりませんが、なんとなく、そう、感じます。

 

 三、二人との肉体関係を断つ。

 これが一番無難です。

 そうすれば、あー、うー、私ごときが想像するのもあれですが、お二人から悲しまれそうな気がします。

 いや何様なんだって感じなんですが、だって、求めてくれるんですもん……。

 

 四、二人とくっつく。

 あ、有り得ない。普通に考えて有り得ない。どこまで最悪なんですか私。

 ……でもなー、もしお二人とお付き合いするようになった場合、こう、さんぴー的な感じで求めてくれるんでしょうか。

 こう、二人から抱き締められて……両方から愛を囁かれて……いっぱい、いっぱいえっちな事をしてくれる……。

 

「ん……は、ぁ……」

 

 あ、ムラっときました。

 じゃ、じゃあ……お二人から愛される感じの妄想でもう一回……

 

「ひょわぁっ⁉︎」

 

 しようとした所でスマホに着信がっ⁉︎

 誰っ⁉︎ こんな時間に誰っ⁉︎ もう夜ですよっ⁉︎

 

 なんて、全裸で慌てながら画面を見るとそこには、

 

「……小山内(おさない)さん?」

 

 の表示。

 珍しい。メッセージでやり取りする事はありますが、電話で、というのはほとんどありません。

 緊急の用事なんでしょうか……。

 

「は、はい、村野、です」

『やほー、ごめんねこんな時間に』

「い、いえ。大丈夫、です」

 

 電話口からは、いつものかわいらしい声。

 その様子から、緊急、という訳ではなさそうです。

 じゃあ、本当になんでしょう。

 

『ちょっとお願いがあってさ』

「は、はい」

 

 お願い。

 他のお二人じゃなく私を頼ってくれた、という事に喜びを感じると同時、他のお二人ではどうにもならない事なのか、と不安を感じます。

 

『泊めてくんないかな』

「……はい?」

 

 とめてくれないかな。

 え、宿泊? どういう事?

 

『ダメ?』

 

 出来る出来ないで言えば、出来ます。お客様用の布団がありますし。

 ですがどういう事なんでしょう。

 ……うーん、分かりません。分かりませんが、

 

「大丈夫、です」

 

 そう、答えました。

 だって、私の家に泊めて欲しい、という事は何か事情がある筈です。

 その事情が何なのかは分かりません。分かりませんが、大切なお友達からそうお願いされて、断れる筈がありません。むしろ力になりたいです。

 

『ホント⁉︎ いやー助かるわー』

「い、いえ」

『じゃあ、もうすぐそっち行くから』

「あ、はい」

『じゃねー!』

 

 という訳で、通話は呆気なく終わりました。

 はて、本当になんなんでしょう。

 はっ! これもしかして女子会というヤツでは⁉︎ あの陽キャさん達特有のイケイケイベントでは⁉︎

 こ、こうしちゃいられません。可能な限りおもてなし出来るように色々セッティング、

 

「ォアーッ⁉︎」

 

 の前に服を着ないと⁉︎ いつぞやのように裸でお出迎えする事になってしまう!

 

「あわわわわわわ」

 

 ま、まず何を着れば、うー、あー、本当に何を着ればうううううううパジャマ! 時間帯的に合ってる筈です! 本当か? 分かりません! こんな時間にお友達と会うなんて経験がないので正解が分かりません!

 ぁぁぁぁぁお布団も出さなきゃっていうかオナニーの痕跡を消さなければ!

 急げ急げ急げ!

 

 というかお二人からサれる妄想で一回、とかバカじゃないですかね今更ですけど!

 最悪! 最悪です!

 

 

 

――――――

 

 

 

「やほーこんばんはー」

「い、いらっしゃい、です」

 

 という訳で、色々頑張った直後に小山内さんがやってきました。

 

「ごめんね急に」

「い、いえ、大丈夫です。ど、どうぞ」

「うん、おじゃましまーす」

 

 なんとかギリ、ギリギリ間に合いました。

 もうすぐ、が本当にもうすぐ過ぎて超焦りました。

 

「クマさんパジャマじゃーん、きゃわ」

「あ、あはは」

 

 そんな彼女はウサギさんが描かれたスウェット姿です、かわよい。

 

 しかし、今更なんですけれど、どうして私の家だったのでしょうか。

 泊まるとなった場合、小山内さんは私より大峰さんや並森さんのところに行くと思うんです。

 大峰さんと並森さんが泊まりに来る、というのはまだ分かるんです。その、えっちしたい、とか、そんな感じで。

 でも小山内さんは違います。私と濃厚えちちな関係にある……いやないのが当然なんですが……わけではないので、本当に不思議です。

 

「いやー家出しちゃってさ」

「家出⁉︎」

 

 なんですが、部屋に招き入れた瞬間にそんな爆弾を落とされました。

 

「あーうん。親と喧嘩してねぇ」

「喧嘩⁉︎」

 

 親と喧嘩して家出。

 そんな話は聞いた事があります。こう、二次元でいっぱい。

 まさかそれがリアルであるだなんて、はー、流石ギャルって感じです。パないです。

 

「でさ、大峰と並森のとこだと親経由で連絡いきそうじゃん」

「あー……」

 

 それは、ありそうです。

 お二人のご両親が、こう……小山内さんのご両親様ですか? いつもお世話になっています。お子さん私のとこに来てます。えぇ、一晩、という事で。どうしましょう。

 的な。うーん気まずい。

 

「だから村野ちゃんを頼ったってわけ。ごめんね」

「い、いえいえ!」

 

 なるほど合点がいきました。それなら一人暮らしをしている私のところが最適です。

 

「一応、友達のとこに泊まるってだけは伝えてるから、そこは安心して」

 

 あぁ、それなら確かに色々安心です。

 大切な娘を探して当てもなく夜の街を彷徨う親はいなかったんですね。

 

「お布団まで用意してもらって……ホントありがとっ」

 

 そ、それにしてもどうしたんでしょう。

 いつもの小山内さんなら、いぇーいマジたすかるーうれぴっぴー、的な軽い感じで来るかと思ったんですが、めっちゃ普通に感謝されてしまいました。

 私としては、頼ってくれて嬉しい、くらいの気持ちだったので、そこまで丁寧にこられると背中がむずむずします。

 

「じ、自分の部屋だと思って、ど、どうぞっ」

 

 なので、お布団を敷いて狭くなってしまった部屋を、精一杯アピールです。

 ……最初はベッドを使ってもらおうかと思ったのですが、その、オナニーしてしまった跡地なので、苦渋の決断で床に寝てもらう事にしました。

 

「あはは。いつも遊んでるのに、変な感じ」

「で、ですね、あはは……」

 

 確かに。いつも部屋とかパソコンを占領されてるのに改めてそう言うのは変な感じがします。

 なので思わず顔を見合わせて、くすくすと笑ってしまいました。

 

「よーし、じゃあ今日しか出来ない事をしよう!」

「きょ、今日しか?」

 

 夜。家。二人っきり。

 つまりえっち、なわけないでしょバカー!

 もう最近色々調子乗り過ぎじゃないですかね⁉︎ 大峰さんと並森さんならいざ知らず、ってそういう考え方も調子乗り過ぎじゃないですかね⁉︎

 あーもう! 最近の私が最悪過ぎる!

 

「ガールズトークしようぜ!」

 

 そう! そういうの! そういう健全なの!

 アーッ! ホントもう!

 

 それはともかく。

 そう言って小山内さんはニマニマしながらお布団の上にあぐらをかきました。

 

 ……こんな感じで彼女と対面する、というのは珍しいかもしれません。

 いやそうじゃありませんね。彼女達の誰かと真正面から対面する、というのが最近まで無かったんですよね。大峰さんと並森さんを好きになっちゃったあの件までは。

 あーうー。その件は本当にどうにかしないと……。

 

「村野ちゃんさ」

「あ、はい」

 

 それはさておき、ガールズトークって何を話すものなんでしょうか。

 ネイルがーとか、美容室がーとか、そういう感じでしょうか。おぉもぅガールズに対する知識の無さ。いや一応私も女なんですけれども。オタトークなら得意なんですけどね。

 

「好きな人いる?」

「ふぇっ⁉︎」

 

 が、小山内さんの第一声に思わず変な声を出してしまいました。

 

「へー、いるんだ」

「そっそそそそそんな事っ⁉︎」

 

 おおっと秒でバレでしまいました。

 アカン、誤魔化さないと。特大級の秘密を隠さないと。

 

「ない、です、よ……?」

「嘘ヘタ過ぎてウケるんだけど」

 

 秒で看破されました。

 お、オーケーオーケー。まだ慌てるような時間じゃありません。

 私が大峰さんと並森さんを好きという事と、お二人とえっちしちゃった事を隠し通せばなんとかなる……!

 

「ね、誰? 誰?」

「ぅ」

「どんなヤツ?」

「ぅぅ」

「あたし知ってる子?」

「ぅぅぅ」

 

 超グイグイきます。すごい。これがギャルパワー。

 どどど、どうしましょう。どう誤魔化しましょう。

 誰かクラスの手頃な男子……ダメだ、交友関係が無さすぎて誰が誰だか分からない。

 じゃ、じゃあ誰かクラスの手頃な女子……うぅ、交友関係ががが。

 あれ、もしかして私、小山内さん達以外に友達いないんじゃないか疑惑。まぁその通りなんですけど。

 

 ……本当に、彼女達はどうして私なんかに構ってくれるんでしょう。

 私に魅力なんてある筈がありません。精々が一人暮らしでオタグッズがいっぱいある事くらいです。

 むーん。不思議。

 

「あ、わかった」

 

 なんて、思考が脱線していると、小山内さんがニマァと笑いました。

 

「並森でしょ」

「!?!?!?」

 

 ホワーッ⁉︎

 何がどうしてそうなったのか分かりませんがなんでそこを突いてきたんですかねぇーっ⁉︎

 

「いや大峰?」

「!?!?!?」

 

 ンアーッ⁉︎

 何がどうしてそうなったのか分かりませんがなんでその二人をピンポイントであげてきたんですかぁーっ⁉︎

 

「……あるいは二人とも、か」

「!?!?!?!?!?」

 

 ォアーッ⁉︎

 何が! どうして! そうなったんですか!

 めっちゃ当ててくるじゃないですか!

 

「最近アイツら見てる目がね、もうね、違うよね」

 

 おおおおおお落ち着け。落ち着くんです村野さん。

 どうにか、どうにかして誤魔化さないと。

 

「ね、ね。どう? 合ってる?」

 

 ニマニマしながら身を乗り出してくる小山内さん。

 合ってるか、なんて言ってますが、これどう見ても確信してるやつです。

 

「絶対黙ってるから、教えてよー」

 

 絶対黙ってる。それで黙っている人なんて見た事がありません。

 ありませんが、小山内さんなら絶対に黙ってくれる、そんな予感があります。なんででしょうね。

 

「なんならサポートしてあげるから」

「っ!」

 

 サポート。

 それは、後押ししてくれる、という事でしょうか。

 

 ……でも、後押しされるにしても、今の私は最悪です。

 二人と関係をもって、なぁなぁで続けていて、でもどちらかなんて選べなくて、本当に、最悪です。

 

「……あれ、けっこう深刻な感じ?」

「……っ」

「あー……重症っぽい」

 

 深刻。重症。

 そんなじゃありません。ただ最悪なだけです。

 

「ふむ……」

 

 だから、何も言えないで俯いていると、小山内さんは私の側に寄ってきて、

 

「お姉さんに、相談してみ?」

「っ!」

 

 そう、私の頭を撫でてきました。

 

「人に言えない事、あると思う」

「……はい」

 

 言えません。こんな事、言えません。

 

「でもさ。人に言って楽になる事もあると思う」

「……それ、は」

「あるんだよ」

 

 そういう事は、あるのかもしれません。

 ですが、これは、楽になってはいけないもの、だと思います。

 けれど小山内さんは続けました。

 

「村野ちゃんの力になりたいんだ」

「っ⁉︎」

「いつもお世話になってるし、恩返し的な?」

「それは……!」

「いや実際お世話になってっから。そこは否定しないとこだよ」

「ぅ」

 

 否定しないとこ。そう言われると流石に何も言えなくなります。

 ……顔を上げれば小山内さんの優しい表情。

 それは、嘘を言っているようには見えなくて、私の力になりたい、と本気で思っている表情。

 

「ね?」

 

 そんな思いをぶつけられて、心が弱音を吐き出し始めます。

 頼りたい。相談したい。聞いて欲しい。断罪して欲しい。

 

 だから、枷が砕けるのなんて、一瞬の事。

 

「お姉さんに、相談してみな?」

 

 だから、私は……。

 

 

 

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