【改訂版】異世界で淫魔師ハレム【コミカライズ作品】 作:ドン・ドナシアン
「……っ、あ……ん……、た、頼む……スクルズ、もう……」
「ふふ、強がっても声は隠せないのね。遠慮なく、感じてね、ベルズ」
赤毛を乱し、寝台の上で後手に革紐を掛けられたベルズは、両足首を革枷で固定され、鎖で大きく脚を開かされていた。誇り高い筆頭巫女のはずが、全裸のまま拘束に喘ぐ姿は無惨で艶めいていた。
背後からその身体を抱き込むのは、長い黒髪を垂らしたスクルズである。やはり全裸であり、ベルズが悶え揺れるたびに、その背に押しつけられた爆乳が大きく震えた。
スクルズの指は後ろから突き出された美乳を的確に掴み、革紐で押し上げられた乳房を容赦なく揉みしだく。尖った乳首を器用に転がすその手つきは、まるで一郎にしか見えない赤いもや──快感の急所を探り当てているかのようで、ベルズの口からは荒い喘ぎが洩れ続けていた。
一郎は、鎖で大きく拡げられたベルズの脚のあいだに胡座を組み、二人の痴態を正面から眺めていた。
羞恥と快楽に揺れるベルズの赤毛、背後で笑みを含みながら嬲るスクルズの黒髪──その百合めいた光景は、誇り高い巫女たちを堕とす過程として、一郎にとって何よりも愉悦を誘うものだった。
敬虔な神官であるはずのふたりだが、その仕草は女同士の交わりに慣れきっている。股間からは愛液が糸を引き、寝台を濡らしていた。
「だ、だから……最終的には精を受ける。それでいいのだろう。さ、最初はふたりでやろう、スクルズ。それで最後には、この男を受け入れる。それだけは約束する」
「まあ、さっきからそればっかりね、ベルズ。いい加減に観念したら?」
「か、観念したと言っているだろう──。だから、こいつを追い払うときには、わたしたちのことについての記憶を魔道で抜け。そうしてくれ──。あんっ、そ、そこは」
「まあ、ちっとも観念してないじゃないの。だめなベルズね。なんで、そんなに我が儘なの?」
「だ、だって……男など……」
必死に条件を並べる声も、時折、快感に震えて途切れる。
だが、まだ胸揉みだけだ。
一郎からすれば、まだ大した愛撫ではないのに、息はすでに荒く、内腿は細かく痙攣していた。
ベルズの感受性の鋭さは疑いようがない。
「わたしたちを助けようとしているロウ様にそんな態度を取り続けるなんて、わたしが恥ずかしいわ」
スクルズの声色に、かすかな苛立ちが混じったのがわかった。
演技ではない。
ベルズの頑なな態度に、素直に怒りを覚えてきたみたいだ。スクルズは黒髪を揺らしながら、指先に魔道の気配を集めていく。
「ひぎっ──」
瞬時にベルズが身体を弓なりにし、苦痛の声を洩らす。
すぐに体勢を直したが、乳首の根元には細い糸が食い込み、その先端はスクルズの指に掛かっていた。
魔道で乳首を縛り、そのまま軽く引いたのだとわかる。
一郎は思わず感嘆の息を吐いた。かなりの繊細さを要する魔道だ。
もっとも、魔道ではなくとも、自身の淫魔術で同じことができる。性愛の行為に限定されるが、一郎もまた自在に術を操ることができるのだ。
支配した女の身体や感情を思うままに操り、刺激を与えること──。唾液や精液、汗さえも媚薬に変えること──。淫具の操作も魔力の代わりに淫魔力で行え、さらに治療すら可能だ。
女の支配については、女に精を放つだけでもできる。完全ではないが、体液ならなんでもよく、唾液でもいい。
事実、最初のときに強引に口づけで唾液を伸ばせた目の前のベルズもすでに多少の操りは可能だ。
試しに、スクルズに責められているベルズの身体の感度を少しばかり上昇させてやる。
「ひああっ、あんっ」
ベルズが胸を震わせ、荒い吐息を吐いた。
おそらく、なにをされたのかも、ベルにはわからないだろう。これが淫魔師の力だ。
淫魔師としての力は数値にも表れている。高位魔道遣いと評されたスクルズの元々の魔道遣いのジョブレベルは〈35〉、ベルズは〈25〉だ。対して一郎の淫魔師レベルは、スクルズを支配することで〈70〉に達していた。
だが数字は本質ではない。
重要なのは、支配された女が高みに引き上げられることだ。スクルズを支配したとき、彼女の魔道遣いレベルは〈35〉から〈60〉にまで跳ね上がった。エリカも、コゼも、シャングリアも、ミランダも同じだ。
女を縛り、救い、力を与えること──。それこそが淫魔師という伝承のジョブの本質なのではないかと思っている。
「ロウ様、このベルズは、さっき申しあげたようにマゾっ子です。少々痛いくらいが感じます。どうぞ、お好きなようにお仕置きしてあげてください」
スクルズがベルズの乳首の根元に巻いた糸を引きながら、一郎の方へ差し出すように動かす。
「ひぎいいっ──い、痛い──や、やめて──」
一方で、乳首を引かれたベルズは、悲痛な声をあげた。
“ベルズ
……
快感値:20/300↓
……”
淫魔師の魔眼に映る数値が、スクルズの言葉を裏づけていた。
苦痛に晒された瞬間、ベルズの興奮は一気に高まり、快感値は急激に落ちる。〈20/300〉──。淫魔眼の指標では、〈30〉を割れば受け入れの準備が整った合図──それが一郎の経験則だ。
実際に、ベルズの膣はすでに愛液で溢れ、挿入可能な状況であることはひと目でわかる。
乳首に糸を喰い込ませただけで、ここまで濡れる。
やはり、被虐に酔う体質は揺るぎなかった。
ベルズが被虐体質であることは、やはり明らかだ。
どうやら、彼女を心から愉しませる方法を掴んだのだと、一郎は静かに確信した。
「スクルズ、ベルズ様の両脚を折り曲げて大きく開かせよう……。そして、左の足の親指を右の乳首へ、右の足の親指を左の乳首へ結びつけるんだ」
一郎は命じながら、ベルズの足首を固定していた革枷を外した。
「はっ? な、なにを──」
ベルズが声を荒げるとともに、自由になった脚を咄嗟に閉じようとする。
しかし、すぐさまスクルズが魔道で押さえ込み、仰向けに倒したまま脚を折り曲げさせる。
大きく開かされた両脚は胸元に近づけられ、羞恥も苦痛も逃げ場がない。
合図を送ると、スクルズが黒髪を揺らしながら魔道を操り、ベルズの左足の親指を右乳首へ、右足の親指を左乳首へと交差させるように糸を結んだ。
その状態でベルズの身体を仰向けに倒してしまう。
「ひいっ」
仰向けに反らされた身体の上で、乳首が強引に引っ張ってしまったのか、ベルズが耐えきれぬような悲鳴をあげた。
わずかにでも脚を動かすだけで逆方向から乳首が引かれる仕掛けであり、ベルズは、脚を身体の前で開脚して曲げたまま、もはや身じろぎすら許されないだろう。
「仕上げだ。肉芽にも糸を結んでやれ、スクルズ。二本だ。左右の足の親指に繋げるんだ」
「まあ、素敵な仕掛けですね。ベルズはきっと悦びますわ」
一郎の言葉に応じ、さらに魔道が走る。糸は新たに肉芽の根元を締め、二本の糸が左右の足の親指へとそれぞれに繋がった。
乳首と足の親指と陰核──三点を糸で縛られたベルズは、まさに「海老縛り」の体勢を強いられたのだ。
「ひああっ、やめええっ、やめてくれ──。ああ、こんなのひどいいいっ」
わずかに身じろぎするだけで、乳首と肉芽に鋭い痛みが走る。逃げ場のない拘束は、女としての屈辱と羞恥を最大に暴き立てる仕掛けだ。しかも、折り曲げて開脚した脚を自分で動かすことも許されない。
被虐性の強いベルズに、これ以上の効果のある緊縛もないだろう。
「さあ、これでぴくりとも動けませんね。──俺に心を許す気になるまで、存分に泣いてもらいましょうか」
一郎はそう言って寝台を下り、壁際の棚から二本の筆を手に取った。
毛筆タイプの筆だ。
刷毛や絵筆ならともかく、この世界に「毛筆」は存在しない。一郎がわざわざ拵えさせた特別な責め具である。
寝台に戻った一郎は、そのうち一本をスクルズへと渡す。
「な、なんだ、それは──」
視界に入った瞬間、ベルズが狼狽の声をあげる。
「泣いてもらうと言ったでしょう」
一郎は片方の乳首を引き絞っている糸に筆先をそっと触れさせた。
「ひううっ──ひぎいい──」
最初の悲鳴はくすぐったさ。次の絶叫は、思わず身体を弾かせた拍子に乳首と肉芽を結ぶ糸が強烈に引かれたせいだ。
「ぴくりとも動いちゃいけませんよ、ベルズ様……。まずは泣きべそをかいてもらいます。俺があなたを抱くのは、そのあとです」
反対の乳首をなぞれば、またも悲鳴が響く。
「じゃあ、わたしは、こっちを責めます。ベルズはここも弱点なんです」
スクルズがくすくすと笑い、渡された筆をベルズの耳へと滑らせた。
「ひううっ、や、やめて──。屈伏する……屈伏するから──」
泣き声混じりの哀願。だが一郎は止める気はなかった。
スクルズと並んで筆を操り、ベルズを翻弄し続ける。
一郎は糸で縛られた肉芽を執拗に撫で上げ、スクルズは全身を筆でくすぐり責める。
少しでも身体を弾けば、張りつめた糸が乳首と肉芽を鋭く締め上げ、悲鳴が絶えることはなかった。
糸で乳首や陰核を引っ張られるのは、かなりに激痛のはずだが、ベルズの「快感値」はどんどんとさがり続ける、
実際、股間は無惨なほどに愛液で濡れそぼって、隠すことのできない股間から愛液を溢れさせ続ける。
そして、汗に濡れた身体が一郎とスクルズの操る筆に翻弄され、窮屈に縛られている身体をのけ反らせて悶えさせる。
嬌声に混じる泣き声が、ベルズの心の揺らぎを示していた。
「ふふふ、ロウ様、見てください。ベルズが変わりますから……」
スクルズが笑みを含んで囁いた。
「んふうっ、お、お願い……します……。き、気が……狂い……ます……。あぎいい──」
確かに、ベルズの声色が変わってきた。
さっきまでの強気は消え、か細く哀願する弱々しい声となっている。
「も、もう屈伏……し、します……。屈伏すると言っているでしょう──あ、ああっ」
必死の声──。
だが一郎の淫魔眼が「まだだ」と告げている。心の壁は完全には崩れていない。
しかし、確実にベルズの崩壊は近づいている……。
そのとき、スクルズが含み笑いを洩らした。
「ふふふ、ロウ様、ベルズは焦らしにも弱いですよ……。わたしたちの少女時代でも、誰が長く我慢できるかで競争したことがありました。結局、泣き出すのはいつもベルズでした」
いまやすっかりと一郎の言いなりになり、ベルズを責め立てているスクルズが、糸の食い込む乳首へ筆先を這わせながら楽しげに語った。
「ふぐううう──、ス、スクルズ──あ、あんた……なんてことを……っ」
ベルズは開いた両腿を硬直させ、上ずった声で抗議の言葉を吐いた。少女時代の百合愛の秘密を一郎の前で暴かれる恥辱に、赤毛を乱して顔を歪めている。
いずれにしても、ベルズ、スクルズ、第一神殿のウルズ、そして今回の事件を引き起こしたノルズ──。四人の幼馴染みが修行時代に互いを責め合っていたことは、スクルズの口から詳しく明かされた。
幼いながらも高い魔力を持ち、将来を嘱望された見習い巫女だった四人。驚いたことに、神殿の秘術とされる魔道修行の中には、欲を昂ぶらせる行為も含まれていたらしく、彼女たちは夜ごとに互いを焦らし、泣かせ、耐えきれなくなるまで嬲り合っていたという。
当時もっとも優れていたのはノルズであり、次点がウルズ。スクルズもベルズも、心の底では到底かなわぬと知っていた。
だがいま、王都大神殿に筆頭巫女として並び立っているのはベルズとスクルズ。遅咲きの覚醒で、一気に才能を開花させた結果だった。
──それに比べ、ノルズは禁断の魔道に手を出して追われる身に堕ち、ウルズもまた、覚醒した二人に出世で遅れをとった。
それでもスクルズにとっては、ベルズも、ウルズも、ノルズも、かつて愛し合った大切な相手に変わりはない。だからこそ再会に心を許し、ノルズの罠と知れずに魔瘴石を埋め込まれた。ベルズもまた、同じ手で絡め取られたに違いない。
スクルズの告白を聞きながらも、一郎は思う。
──どこまでも高みを求め、欲を煽り、焦らし合いながら力を引き出す。やはり彼女たちの神殿に伝わる魔道修行の秘術とやらと淫魔師の力には通じるものがある気がする。
「じゃあ、焦らしにじらし抜くか。うちの三人娘も好きだしな。何度も泣き叫ぶ」
一郎が笑みを浮かべて言った。
「まあ、“三人娘”なんて、羨ましい言い方ですわね」
スクルズがくすくすと笑う。
笑い上戸なのか、さっきから嬉々として一郎に同調している。
「そ、そんな……。も、もう許してください……。スクルズ、ロウ様……。焦らされるのは……いやっ……」
ベルズは羞恥に涙を浮かべ、声を震わせた。だが身体は正直だった。
一郎はスクルズにも手伝わせて、徹底的に筆による焦らし責めを続けた。
筆先が乳首をかすめるたび、びくんと腰が跳ね上がる。だが一郎はすぐに筆を離し、絶頂へ至る直前で快楽を断ち切る。
何度も繰り返される寸止めに、ベルズの喉からはくぐもった喘ぎが漏れ、背筋を反らすたびに糸が乳首と肉芽をきつく締め上げた。
赦しを乞う唇に、いまさらのように短いキスを落とし、また筆を離す。届きそうな頂を、わざと外してやる。
それを繰り返す。
痺れるような快感と、寸前で奪われるもどかしさ。積み上げられた熱は行き場を失い、もはや脚を震わせて哀れに開き続けるしかない。
糸の食い込む乳首、敏感に震える肉芽。筆先で軽くなぞられるたびに、絶頂には届かない悶えだけが積み上がり、股間からは夥しい愛液が溢れ続けている。
淫魔眼でわかるベルズの「快感値」はすでに一桁台──。
絶頂寸前にありながら、与えられるのは寸止めばかり。
痛みも快楽も、すべてが絶頂の手前で断ち切られ、嬲り続けられている。
ベルズはまさに極限の状態に追い込まれていた。
「敬虔で誇り高い巫女様とは思えない姿ですよ。まるで蛙がひっくり返ったようだ。ほら──脚を崩せば、糸で引かれてもっと痛みますよ」
一郎が冷ややかに告げると、ベルズは涙声で嗚咽を漏らしながらも、必死に足の指を突っ張らせ、かろうじて体勢を保とうとする。
だが、それを邪魔するように、赤いもやで浮かぶ弱点に筆を這わせてやる。
「ひいいいいっ」
ベルズがまたもや悶え啼いた。
ぼろぼろと涙をこぼして……。
「気が狂いそうでしょう。被虐好きのベルズ様?」
一郎はわざとらしくからかった。
そして、軽く……ほんの軽く足の裏を筆で掃く。
「ひああっ、んぎいっ」
くすぐったさに、びくんとベルズの身体が跳ねて、足の指が繋がっている乳首と陰核に激痛が走り、ベルズが悲鳴をあげた。
だが、ベルズの「快感値」はまたしてもさがる。
ベルズ
……
快感値:10/300↓
状態
魔瘴石(封印状態)の憑依
両腕は後手に縛られ、両脚の親指の根元を糸で縛られて、両足の親指を左右の乳首と、さらに陰核を交差するように結びつけられたベルズは、脚を自由に動かせはするが、その動きがすべて敏感な急所を牽引する仕掛けに囚われる。
少しでも身を捩れば、鋭い疼きと羞恥が全身を走る。
どうやら、この糸責めは、ベルズの被虐性を引き出すのに、かなり効果があったようだ。
一郎は筆を横に置き、ベルズが宙で胡座を組むように曲げている脚のあいだに顔を潜り込ませ、濡れそぼる股間へと舌を伸ばした。
熱い唾液をまとわせては舐めあげては、すぐに離れる。粘膜が甘く痺れて蕩けていく寸前で、舌先を離すのだ。
「や、やめ……っ、あ、ああっ」
ベルズの悲鳴が迸った。
だが、一郎は容赦しない。わざと強く舌を押しつけて快感を煽り、揺らし、淫魔力でステータスを確認しながら、「快感値」が〈0〉になる寸前で止めては、じりじりと焦らす。
「あああっ」
だが、足の親指を乳首と陰核を窮屈な体勢で糸で結ばれているベルズは、両脚を震わせて逃げることも、悶えることもできない。
そんな動きをすれば、乳首と陰核を繋ぐ糸が食い込み、鋭い刺激が襲いかかるからだ。
ひたすらに静止したまま耐えるしかなく、身悶えさえもベルズには許されない。
動けるのに動けず、感じるのに絶頂させてもらえない。
その相反する責めが、ベルズを追い詰めていった。
「ああっ、あ、あああ──。た、耐えられ……っ、お願い、もう、許して──」
声は涙に濡れて震える。
けれども、昂ぶった肉芽は硬く尖り、股間からは夥しい蜜が糸を濡らしながら滴り落ちていく。
一郎は顔を離し、敢えて間を置いた。
「……まだ、です」
「ひっ……いやっ……。も、もう焦らされるのは……いやああ……っ」
ベルズは首を振って泣き叫んだ。
しかし、身体は嘘をつかない。絶頂の扉を叩き続けながらも、決して踏み込ませてもらえない焦燥が、彼女を狂わせていく。
意味ある言葉を吐けるのも、もう長くは続かないだろう。
しばらく、寸止めを繰り返す。
すると、ベルズの呼吸が明らかにおかしなものになってきた。
一郎は、舌をベルズの股間から離して、彼女の顔に視線を向ける。
「……ベルズ様、どうしたいか言ってください。打算の言葉じゃない。あなたの本心を口にするんです」
「……屈服する……。屈服します…….心から……」
涙と涎と汗に濡れ、股間から愛液を垂れ流しながら、ベルズは夢遊病者のようにその言葉を吐き続ける。
堕ちたな……。
一郎は、やっと確信できた。
淫魔術で、スクルズが施した糸を解除した。足の親指と局部と乳首を縛る束縛は解けた。
ベルズは、脚を投げ出しながら虚脱したように脱力する。
もはや、精根尽きて、身動きもできない気配だ。
だが、焦らしで焼かれ続けた身体の震えだけは止まらない。
また、腰をくねくねと淫らに振り、うわ言のような呟きを繰り返している。
一郎は身体を重ねるために、ベルズの両腿を抱え込んだ。
いずれにしても、これでベルズを助けられる。
一郎はほっとしている。
すでに快感値は、ほとんどゼロの状態だ。
一郎はベルズの股間に、一気に怒張を最奥まで貫かせた。
「ああっ、ああっ──」
ベルズがひきつった声をあげた。
最初の一突きだけで、最初の絶頂を果たしてしまった。
もう少し愉しみたかったが、これはベルズを助けるための行為であり、一郎は愉しむためのものじゃない。
それに時間はかけていられない。
こうしているあいだにも、エリカがベルズの身代わりになっているし、次は第一神殿のウルズのこともある。
ベルズが昇天して果てるのに合わせて、一郎はすぐに精を放つ。
ありったけの精をベルズの子宮に注ぎ込むと、ベルズの心をわしづかみにする感覚が沸き起こった。
“この女を性奴隷にする──”
一郎は大きな念をベルズの心に注ぎ込んだ。
「ああ、あはああ──」
その瞬間、ベルズが絶叫し、そして歓喜に震えた。
同時に、小さな黒い球体──魔瘴石が彼女の身体から転がり落ちる。
どうやら、分離に成功したようだ。ベルズの魂に異常はない。
「ああ、やった──。やったわ。ありがとうございます、ロウ様──。ベルズ、魔瘴石が外れたわ──やったのよ」
スクルズの歓喜の声が響き渡った。
一方で、ベルズは、完全に脱力して、虚ろな瞳で一郎を見つめてくる。
「……も、もう限界……です……。お許しください……、ロウ……殿……」
「ああ。今日はね……。でも、本来はこれからが本番ですよ。実を言うと、俺はかなりの絶倫らしくて……。今日はこれで許しますけどね」
すると、ベルズの顔がひきつり、大きく眼が開かれる。
一郎は苦笑し、彼女の髪を撫でた。
そのとき、大きな物音が部屋の外から起こった。
一郎が振り返ると、扉を開いて血相を変えた様子のシャングリアが飛び込んできた。
驚いたことにミランダも一緒だ。
なんでここにミランダが?
しかし、ゆっくりと物を考えたのは一瞬だけだった。
ミランダが手にしているものに気がつき、一郎の冷静な思考は吹き飛ぶ。
「ロ、ロウ……こんなものがギルドに届けられたの。誰が持ってきたかは不明よ。いつの間にか置かれていたの。手紙も一緒に……」
蒼ざめた顔で、ミランダがかすれ声を洩らした。
その腕に抱かれていたのは──ベルズに変身していたはずのエリカが身につけていた巫女服と、やはりコゼが着ていた服だった。
しかし、それらはずたずたに切り裂かれており、裂け目という裂け目には、黒ずんだ血がこびりついていた。
なにが起きたのかはわからない。
だが──自分の女が傷つけられた──。それだけはわかる。
一郎は、憤怒が全身を貫くのを感じた。