※この作品はR-18です。

【改訂版】異世界で淫魔師ハレム【コミカライズ作品】   作:ドン・ドナシアン

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126 偽りの巫女─ウルズ

「ロ、ロウ……こんなものがギルドに届けられたの。誰が持ってきたかは不明よ。いつの間にか置かれていたの。手紙も一緒に……」

 

 蒼い顔のミランダが告げた。

 その腕に抱えられているのは、ベルズに変身していたエリカが身につけていたはずの巫女服と、ずたずたに裂かれたコゼの服の残骸だった。

 しかも、コゼの服にも、エリカの服にも、ふたりのものと思われる血がべっとりと赤黒くこびりついている。

 血の匂いは、まだ新しい。

 

 一郎は、胸の奥で荒れ狂う怒りを必死に押し殺した。

 エリカとコゼが捕らわれたのは明らかだろう。

 おそらく、ノルズに違いない。

 スクルズやベルズの幼馴染である女ノルズを少し甘く見ていたことを悔やんだ。

 

「ああ、ベルズ、スクルズ……。やっぱり、あんたらは、ここにいたのね……。それにしても、その格好って……」

 

 ミランダの表情が驚きに揺れた。

 視線は、寝台に全裸で後手縛りにされているベルズと、その隣でやはり裸身のままのスクルズに注がれている。

 寝台の敷布は、とっさに一郎が身を覆うためにまとったので、ふたりは身を隠すものもなく、素裸で寝台にいる。

 

「ミ、ミランダ──。これにはわけが……」

 

「あ、あの……わたしたちは……」

 

 ベルズとスクルズが同時に狼狽の声を洩らした。

 また、スクルズが慌てて魔道で、ベルズを縛っていた革紐を解く。

 とりあえず、ベルズの拘束が外れ、ベルズがさっと自分の両手で胸を隠した。

 

「ロウ、悠長にしてる場合じゃないぞ。エリカとコゼが捕まったんだ。中州にひとりで来いとある。どうするのだ──?」

 

 シャングリアが一郎の前へ踏み出した。その手には手紙が握られている。

 ノルズからの脅迫状か……。

 しかし、やっと冷静に状況を確認する余裕が出てきた。

 憤怒が一郎を包んでいるのは変わりないが、いまは目の前の「ミランダ」に向き合うべきだとわかっている。

 

 ……舐められたものだな……。

 

 一郎は、内心で呆れた。

 まあ、ノルズは、一郎に魔眼があるとは知らないのだ。無理からぬこととは思うが……。

 

「待って──。そ、それは魔瘴石ね──。そなたたち、魔瘴石を身体から抜いたのか? もしかして、ふたりとも?」

 

 ミランダの声は上ずっている。

 視線は最初から寝台に向けられていた。

 そこには、ベルズの体内から取り出したばかりの魔瘴石がある。すでに壊して割れており、魔瘴石としての機能は消失している。

 

「……スクルズとベルズ様の様子を確かめに来たのか……? ところで、どうやら、洗脳のたぐいではないみたいだな」

 

 一郎は淡々と目の前のミランダに告げた。

 

「えっ?」

 

 ミランダの眼が大きく見開かれる。

 

「ひとりでここを襲撃にきたということは、脅迫されているだけじゃないな……。いや、どんな理由があっても、俺は俺の女を傷つけられて、手加減するほどお人好しじゃないぞ」

 

 一郎は拳を「ミランダ」の身体に叩き込んだ。

 

「ほぐうっ」

 

 ミランダの身体がその場に沈む。

 

「なにをするのだ、ロウ──?」

 

 その場にうずくまったミランダを見て、シャングリアが血相を変えた。

 

「こいつはミランダじゃない──。そもそも、本物なら、俺の拳で崩れ墜ちたりしないよ」

 

 一郎は言った。

 ミランダは怪力無双の元シーラクラスの冒険者だ。一郎の拳など、虫が止まったほどにしか感じないどころか、固い筋肉で拳は阻まれただろう。

 一郎程度に殴られて、崩れ落ちること自体があり得ない。

 

「どういうことだ?」

 

 一郎の言葉に、シャングリアがはっと息を呑んだのが聞こえた。

 

「えっ?」

 

「はあ?」

 

 また、寝台の上にいるスクルズとベルズも唖然としている。

 一方で、シャングリアが我に返った。

 

「お前、何者だ──?」

 

 シャングリアがまだうずくまっている「ミランダ」の腹を思い切り蹴りあげる。

 

「んぐうっ」

 

 ミランダの身体が宙に浮かび、そのまま仰向けに床に倒れる。

 

「ウルズ殿だよ……。ノルズの差し金で様子を探りに来たんだろう。だが、わざわざ、飛び込んでくるのは驚きだがね」

 

一郎は短く告げた。

 

「なるほど、つまりは、屋敷への侵入者ということでございますね。捕獲いたします」

 

 横に侍っていた屋敷妖精のシルキーが静かに言った。

 姿は人間族の十歳程度の童女姿だが、屋敷の管理に関することであれば、屋敷妖精は天下無敵だ。

 腹を手で押さえてうずくまったままのミランダ──いや、ウルズに魔道を放ったのがわかった。

 

「あがっ」

 

 ミランダに変じていたウルズが、その場で直立不動になる。

 シルキーが魔道で拘束したのだろう。

 それにしても──。

 

 

 

  ウルズ

   人間族、女

  第一神殿巫女

  年齢25歳

  ジョブ

   魔道遣い(レベル60)

  生命力:50

  攻撃力:20

  魔力:500

  経験人数:男3、女3

  淫乱レベル:S

  快感値:100/100

  状態

   魔瘴石の憑依

   魔瘴石による能力増幅

 

 

 

 ウルズのステータスに示された魔道遣いとしての高さは驚くべきものだった。

 “魔瘴石による能力増幅”とあるが、これほどまでに力が上がるものなのか?

 

「くっ、屋敷妖精か──。召使い妖精の分際で生意気だよ──」

 

 すると、ミランダの姿のウルズが突然に叫んだかと思うと、衝撃波のようなものが迸った。

 

「うぐうっ」

 

 一郎は床に転がった。

 不意に身体がふわりと浮く。

 次の瞬間、凄まじい勢いで、天井に背が叩きつけられた。

 

「あぐっ」

 

 背中を打ち付けられて、一瞬、息が止まる。

 また、眼下では、変身を解いたウルズが憤怒の表情で周囲を威嚇していた。

 自力でシルキーの魔道拘束を解いたのか?

 見えない力で天井に押し潰されながら、一郎は唖然とした。

 

「ロウになにをする──」

 

 衝撃波で転がっていたシャングリアがウルズに飛びかかる。屋敷内なので、さすがに剣は持ってない。

 シャングリアがウルズに届くまでに、ウルズが素早く腕を払った。

 

「うわっ」

 

 部屋に暴風が走り、シャングリアの身体が弾かれた。

 一郎はなおも天井に貼りつけられたままだ。

 

「ウルズ、大人しくして──」

 

 寝台の上、杖を構えたスクルズが光を放つ──。

 だが、ウルズは前腕でそれを弾き返した。

 

「くっ」

 

 スクルズが弓なりにのけぞりながら、返された衝撃波を天井に弾く。

 轟音が響き、一郎が磔になっていた真横に穴が開く。

 一郎は眼を丸くした。

 

「スクルズ、気をつけよ──。ロウ殿に当たる」

 

 ベルズだ。

 裸体のまま寝台から飛び降り、腕をウルズに向かって振る。

 光の奔流がベルズからウルズに飛ぶ。

 だが、ウルズは無造作に手を振り、それを一振りに弾いた。

 またもや、衝撃波は天井の一郎に向かってきた。しかも、今度は直撃方向だ。

 

「うわああっ」

 

 一郎は思わず悲鳴をあげる。

 しかし、当たる直前で魔道が消滅した。

 

「ベルズ、あなたもよ……」

 

 スクルズが一郎に飛んできていた魔道波をぎりぎりで霧散させてくれたようだ。

 衝撃は散り、その代わりに天井全体が震えて一郎の身体に地響きのように響いた。

 

「すまん……。だがウルズ。どういうことだ──?」

 

 ベルズが叫ぶ。

 だが、魔道は飛ばさずに、用心深くウルズに向かって身構えている。

 スクルズもだ。

 下手に魔道を放つと、ウルズに弾かれる危険があるからだろう。

 

「ちっ、とりあえず、ロウをおろせ」

 

 シャングリアがウルズの背中側で身構えた。

 スクルズとベルズとシャングリアの三人でウルズを囲むかたちになる。

 

「近寄ると、天井の男に即座に魔道を叩き込むよ……」

 

 ウルズの手があがり、指がこちらへ向く。

 天井に押し当てられた背に冷汗が伝う。

 

「やめよ、ウルズ──。頭を冷やせ。さっきから、なんのつもりだ──」

 

「話し合いましょう、ウルズ。そうすれば、あなたにもわかるから……」

 

 ベルズとスクルズだ。

 ウルズに向かって身構えたまま、必死に声を掛ける。

 

「うるさい──。ところで、まさかとは思うけど、スクルズにベルズ──。この冒険者にすっかり懐いたんじゃないでしょうねえ?」

 

 ウルズが怒鳴り返す。

 だが、シルキー、スクルズ、ベルズの三人がかりの魔道をひとりで相手をするなど、凄まじいの言葉しかない。

 ウルズのステータスを見る限り、魔道遣いジョブが〈レベル60〉もあるが、おそらく、これは魔瘴石により増幅されているからだろう。

 しかし、〈レベル60〉ならば、一郎の支配による恩恵で、魔道遣いジョブが〈レベル60〉になったスクルズも同じなのだが、もしかしたら、「瘴気」というものがウルズを通常以上に力を与えているのかもしれない。

 

「わたくしの屋敷で好き勝手は許しませんよ──」

 

 そのとき、シルキーの声が落ちた。

 同時に一郎を押さえつける力がふっと緩む。

 

「ロウ」

 

 落下する一郎を、下からシャングリアが抱きとめてくれた。ふたりして床に転がる。

 

「小うるさい屋敷妖精だねえ──」

 

 ウルズが怒声を落とし、次いで、ウルズが両手を広げた。

 暴風がシルキーに叩きつけられた。

 シルキーは両手を顔の前に掲げ、跳ね返さずにぎりぎりで受け止める。

 

「全員で押さえつけろ──。強引に支配してやる──」

 

 一郎はシャングリアに助け起こされながら叫んだ。

 シルキーが受け止めて保っていた暴風を、そのままウルズへ打ち返した。

 

「スクルズ──」

 

「わかっているわ──」

 

 同時に背後からスクルズとベルズの魔道が奔る。

 

「くあっ」

 

 前後から強力な魔道を叩きつけられ、さすがのウルズも膝を折った。

 

「うりゃあっ」

 

シャングリアが跳びかかり、空中で放った蹴りがウルズの顎を正確にとらえた。

 

「ぐはあっ」

 

 ウルズの身体が仰向けにひっくり返る。

 一郎は素早く頭側からのしかかると、頭を床に打ちつけて朦朧となったウルズの顔を鷲掴みにした。そのまま強引に口づけを落として、唾液を大量に流し込む。

 

「んくっ──くわあっ」

 

 ウルズは一郎を突き飛ばした。

 だが、もう遅い──。

 一郎は唾液とともにかなりの淫魔力を注ぎ込んでいた。その届いた淫魔術でウルズの全身の性感を一気に沸き立たせてやる。

 

「くっ、な、なによ……これ……」

 

 ウルズは立ちあがったが、その膝ががくりと崩れた。

 さすがに唾液だけでは不完全だが、それでも、多少の操心は可能だ。

 さらに、身体の感度をあげてやる。

 

「あっ、くっ……」

 

 ウルズが、顔を真っ赤に染め、膝を曲げたたまま、スカートを押さえるような格好になる。

 限界まで肌の感度をあげてやったので、布が擦れるだけで激しい疼きが走るのだろう。

 

「風だ──。シルキー──。羽根を出せ。風でウルズの全身をくすぐってやれ」

 

 次の刹那、シルキーの魔道が飛んだ。

 小さな鳥の羽根が宙に浮かび出ると、風に乗って渦を巻き、ウルズの全身を舞いながらくすぐった。

 

「うわっ、やめっ……やめよ、ああっ……」

 

 必死に払いのけようとするが、羽根の数は多すぎる。

 ウルズが触れるたびに脇腹や首筋が震え、腕を振っても舞い散る羽根は次々と押し寄せる。魔道を刻もうとしても、細やかな刺激に意識を乱され、術式を組むことすらままならない。

 そして、背後をとっていたシャングリアがウルズに向かって飛び出す。

 

「こうしてやるっ──」

 

シャングリアが後ろから荒々しくウルズの肩を押さえつけた。布が裂ける音が響く。

 

「きゃあああ」

 

 ウルズの背を覆っていた衣が無理やり剥ぎ取られた。露わになった肌に、舞う羽根が容赦なく降り注いだ。

 

「あっ、ひっ……や、やめろ……ううっ」

 

 赤く火照った胸元に、腹に、羽根が触れる。

 ウルズは唇を噛みしめる間もなく、一郎の淫魔術で過激なほどに敏感になった肌を無数の小さな刺激を受け続ける

 

「はああっ……や、いやあ……っ」

 

「もっとだ──」

 

 完全に抵抗できなくなったウルズの服をシャングリアがさらに引き裂く。

 ウルズは、上も下も衣服をびりびりに裂かれ、下着だけがかろうじて身体を覆った格好になる。

 だが、薄布をすり抜ける羽根の感触は苛烈さを増し、敏感さを極限まで引き上げられた身体を執拗に責め立てる。

 

「あ、ああっ……や、やめ……っ……」

 

 やがて膝が砕けたようにウルズは床へ落ちた。

 股間を押さえながらうずくまる。

 だが、羽根はなおもふくらはぎから太腿へ、胸の谷間へと舞い降り、敏感さを極限まで膨れあがらせた。

 

「──あっ……あああ……っ」

 

 やがて、声を震わせたまま、ウルズは床に膝を突き、快楽に耐えきれず絶頂を迎えてしまった。

 

「しばらく、押さえてくれ」

 

 一郎はウルズに飛び掛かる。

 

「わかった──。こいつ──」

 

 シャングリアがウルズを床へと押し倒す。

 また、シルキーの羽根と風の魔道が消えた。

 

「いたいっ──」

 

 ウルズがシャングリアによって、強引に四つん這いの体勢で抑え込まれる。

 

「ウルズ、大人しくしてね……」

 

 スクルズの杖から放たれた光が縄のように伸び、ウルズの四肢へ絡みつく。

 光の結節が浮かび、ぐっと締め上げられて、ウルズは身動きが取れなくなった。

 

「はあ、はあ……」

 

 ベルズが荒い息を吐きながら、至近距離で杖をウルズに向ける。

 

「魔道を使う兆候があれば、電撃で集中を断ち切る……。だが、どうするの、ロウ?」

 

「強引に支配して、魔瘴石を抜く……」

 

 一郎は短く答えた。

 

「や、やめないか──。冗談じゃない──」

 

 ウルズの声が荒れ狂った。

 光の縄で四肢を縫いとめられながら、なおも魔道を刻もうと全身を震わせる。

 スクルズとベルズ、そしてシャングリアが三人がかりで押さえ込んでいるのに、刻まれた陣は何度も浮かび、弾けては消えていった。

 常軌を逸した執念だった。

 

「お願い、ウルズ──。大人しくしてってば」

 

 スクルズが必死の声をあげた。

 押さえつける三人の腕に力がこもる。額には焦りの汗が浮かんでいた。

 

「だったら離しなさいよ──。瘴気体を吸収して、ここまでの魔道遣いになれたのよ。この力は渡さないわ──」

 

 ウルズが絶叫した。

 

「お前……まさか、自分から魔瘴石を望んで身体に入れたのか?」

 

 ベルズが呻くように声をあげた。

 

「当たり前でしょう。この力はすごい。お前たちが三人がかりで押さえられても、簡単には封じきれない。この姿こそが、本当のわたしなのよ」

 

 叫びは怒りというより、積もり積もった劣等感が噴き出すように聞こえた。

 一郎には、力を求めて正気を削った女の末路としか映らなかった。

 

「ウルズ……」

 

 ベルズが唖然としたように呟いた。

 

「……ロウ、早く」

 

 シャングリアが声をかける。

 

「わかってる。そのまま頭を床に付けさせてくれ」

 

 一郎は腰に巻いていた毛布を剥いで男根を露出させた。

 また、そのあいだに、シャングリアがウルズの首を掴んで無理矢理に頭を床につけさせる。

 ウルズは床にうつ伏せで頭と両膝をつけて、尻を上にあげた格好だ。

 一郎はウルズの下着をむしりとった。

 感度は上げっぱなしのままだ。

 羽根責めを受けて一度達した股間は、ねっとりと愛液で濡れていた。

 

「くっ──。わたしに手を出すてごらん──。お前の仲間は死ぬわ──。わたしが戻らなければ、ノルズは手紙の場所へは向かわない。エリカとコゼは、あんたの知らない所で処分される段取りよ」

 

 ウルズが早口で言い募る。

 

「まあ、ウルズ、なんてことを……」

 

「ウルズ、自分がなにを喋っているのかわかっておるのか──? 神に仕える巫女が無辜の者を殺すなどと……。不殺の誓いはどこへやった」

 

 素裸のままのスクルズとベルズが、目を丸くして声を重ねた。

 

「な、なにが無辜よ。こいつらはノルズの仕事を邪魔する厄介者よ──。どうしても排除しなきゃならない相手なのよ」

 

 ウルズが声をあげた。

 

 そのときだった。

 横に立っていたシルキーが一郎の視線に入るように進み出てきた。

 いつも無表情のシルキーだが、心無しか口惜しそうな顔をしているように見えた。

 

「申し訳ありません。この女から、なにかの魔道が屋敷の外へ流れ続けていました。いま遮断しましたが、おそらく、この屋敷のことは彼女を通じて発信されていたと思います」

 

 シルキーの声が落ちた。

 その言葉に、ウルズの表情が凍りつく。驚愕の色が顔に浮かび、思わず息を呑んでいた。

 

 一郎はそこでようやく理解した。

 ウルズがミランダに化けて潜り込んできたのは、ただ戦うためではない。

 もちろん、力を増幅したウルズで一郎たちを討ち取るのも目的のひとつだろう。

 だが、それ以上にノルズが欲していたのは情報だ。

 一郎がどんな術を使い、どんな支配を行うのか──その手口を探るために、あえてウルズを屋敷へ送り込んだのだろう。

 

「……いまは遮断したんだな?」

 

 一郎はシルキーを見る。

 

「はい。確実に……」

 

「わかった。ならいい……。でも、時間がないな」

 

 一郎は短く息を吐いた。

 

「……ゆっくり解いてから従わせたいが、いまは無理だ。手っ取り早く処置する。そして、すぐにエリカたちを助けに行く」

 

 一郎は後ろからウルズの股間を愛撫した。

 かなり濡れている。

 これから大丈夫だろう。

 

「ひあっ、な、なにするのよ──」

 

 一方で、ウルズがびっくりして悲鳴をあげた。

 身体を弾かせようとし、シャングリアとスクルズの魔道で身体を押さえつけられる。

 さらに、ベルズから魔道が飛んだ。

 もしかして、魔道で抵抗しようとしたのだろうか。

 

「ふわっ、あっ、ああっ、や、やめてえ──あああっ」

 

 一郎の愛撫は続く。

 ウルズの嬌声と身体に反応が大きくなる。

 意識が快楽に沈み、全身の震えが増していくのが見て取れた。

 もう、さすがに魔道は遣えないだろう。

 そんな集中をする余裕など与えない。

 

「スクルズ、ベルズ殿様……、申しわけないけど、ウルズはこのまま犯す。ゆっくりと時間をかけている暇がない……。エリカとコゼは、ウルズとノルズによって、捕らえられている……。ウルズは死にはしないが、どうなるかわからない……」

 

 一郎はお尻の下から怒張の先端をウルズの股間に当てながら言った。

 強引に魔瘴石を剥がせば、必ず魂に損傷を及ぼす。

 スクルズとの接触のとき、そんな勘が働いたから時間を掛けて、先に屈服させてから、スクルズとベルズを支配して魔瘴石を剥がした。

 しかし、このウルズにその手順を守っていれば、人質になっているエリカとコゼがどうなるかわからない。

 

「し、仕方ありません……」

 

「そ、そうだな……」

 

 スクルズとベルズがそれぞれに言った。

 ただ、ウルズはふたりの親友でもある。

 魔瘴石を強引に剥がすという行為は、ウルズの心に傷をつける可能性があるというのは、再三説明している。

 一郎の淫魔術に支配もされているふたりは、一郎の言葉に逆らうつもりはないと思うが、一方で、ウルズのことを思って悲痛な表情になっている。

 

「な、なにをするのだ──。や、やめよ──。やめてくれ──。う、うわっ──ス、スクルズ、ベルズ、助けてくれ──。この男はわたしを犯そうとしているのだぞ──」

 

 ウルズが叫んだ。

 一郎は構わずに、十分に濡れているウルズの股間に一気に怒張を貫かせた。

 

「んぐううっ」

 

 ウルズが身体をのけぞらせて声をあげた。

 

「力を抜くんだ、ウルズ……。すぐに終わる」

 

 一郎は言った。

 そして、その言葉の通りに、二、三回律動しただけで、すぐにウルズの中に射精をした。

 

「くあああっ、あああっ」

 

 ウルズが身体を弓なりにして全身を突っ張らせる。

 また、一郎は、淫魔術の力でウルズの心を鷲掴みにすることに成功していた。ウルズの心にまるで蔦が絡まっているような異物のまとわりを感じた。

 一郎はそれを強引に引き剥がす。

 

「ああああ──」

 

 ウルズが吠えるような絶叫をした。

 

「俺の奴隷になってもらうぞ、ウルズ」

 

 一郎はウルズの股間に怒張を貫かせたまま静かな口調で言い放った。

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