※この作品はR-18です。

【改訂版】異世界で淫魔師ハレム【コミカライズ作品】   作:ドン・ドナシアン

156 / 263
153 堕妖の陥落─妖魔将軍サキの屈服

「んぐうううっ」

 

 獣のような唸り声をあげ、サキが四肢を失った身体を大きくのけ反らせた。

 また絶頂を迎えたのだ。

 

 もう何度目かもわからない。

 サキは白目を剥きかけているが、気絶はしない。

 さすがは妖魔将軍というべきだが、いまばかりはその頑健な身体が仇となっているのかもしれない。

 

 なにしろ、いま一郎は、サキへの拷問めいた快楽責めの最中にあった。

 胴体と顔だけのサキの股間に肉棒を突き挿し、仰向けに寝そべる自分の腰の上で、彼女を高速回転させているのだ──まるでメリーゴーランドのようにぐるぐると……。

 

 この責めは、サキ自身の持つ〈仮想空間を自在に操る力〉を利用して行っている。

 これまでにも様々な方法を試したが、これが最もサキの反応が良く、すでにかなり長く続けていた。

 

 また、サキの全身には小指の先ほどの小型振動具である四角いパッチが数十箇所も取りつけられており、そこから微弱な電流が流れ、羽毛でくすぐられるような刺激が途切れなく続くようにしていた。

 その刺激は外側だけでなく、肛門や膣の内部──いま一郎の怒張が突き貫いている奥深くにまで及んでいた。

 本来であれば、そんな場所にこれほどの精密な淫具の装着は難しいが、この仮想時空の入口である「白い空間」では可能だ。

 ここは、一郎の想像する世界を現出することができる場所なのだ。

 

「んふうううっ、ふああああ──」

 

 子宮近くまで到達している肉棒の回転が膣壁をぐちゃぐちゃに掻き乱し、サキはまたもや、獣のような吠え声をあげて狂ったように絶頂した。

 

 この白い空間において、時間の概念は無意味らしいが、一方的に一郎が責めているサキの絶頂回数は、すでに百を超えているだろう。

 なにしろ、数瞬おきに絶頂するのだ。

 常人なら心臓が止まっていてもおかしくないかもしれない。

 だが、妖魔将軍の身体は、いまだ、失神に陥ることなくもちこたえていた。

 

 とはいえ、表情からは生気が失われつつあり、そろそろ限界が近いのがわかる。

 それでも、一郎は責めを緩めるつもりはなかった。

 この女妖魔を完全に屈服させるには、それほどの荒療治が必要だと一郎は考えている。

 

「口を離すなよ……。今度離したら、死の一歩手前まで引きあげてやらんぞ。死にたくなければ、疑似性器から口を離さず、出てくる精液を飲み続けるんだ」

 

 仰向けに寝そべったまま頭の後ろに手を組んだ姿勢で、一郎は回転し続けるサキの胴体を眺めながら言った。

 胴体だけのサキの身体を空中で保持しているのは、彼女の口に咥えられた模擬男根である。

 

 空中に一郎の怒張そのままの一物が浮かび、その先端を咥えることで、サキは四肢を失った身体で、まるで直立するかのように姿勢を保っているのだ。

 その模擬男根が回転すると、それを咥えているサキも同調する仕掛けなので、サキの身体の動きを妨げることはない。

 さらに、もし口を離せば、サキの首にかけられた縄が即座に締まる仕掛けになっている。

 縄の尻は上空へと伸び、まるで天井に吊るされたように見えた。

 

 この一連の仕掛けもまた、サキの仮想時空の統制者の力を利用して構築したものだ。

 この空間では一郎が統制者──すなわち、この空間を自由自在にする支配権を、一時的にサキから奪った状態なのだ。

 

「んんんっ、ぐううううっ」

 

 サキががくがくと激しく震え、再び絶頂した。

 さすがに苦しいのか、涙と汗と鼻水を激しく垂れ流し続けている。

 同時に、口から泡とともに精液を吐き出した。

 宙に浮く男根の最大の特徴は、先端から絶え間なく精液を流し続けていることだ。

 一郎は、サキにはすべてを精飲することを命じていた。

 それでも、飲み続けることができずに、限界を越えたものを口から吐き出してしまったようだ。

 

「こらっ、サキ──。全部、飲めと言っただろう」

 

 一郎は笑いながら言った。

 仮想空間で作り出された疑似男根ではあるが、流れているのは一郎の精そのものの複製だ。

 飲めば飲むほど、一郎の淫魔力に支配されていくのは現実とまったく同じである。

 いまやサキの腹は、飲み続けた精によって妊婦のように膨れていた。

 

「んんんんっ」

 

 サキが上を向けて疑似男根を咥えてぐるぐると身体を回転させたまま、ぼろぼろと涙を流した。そして、一郎に哀願するように、小さく首を振る。

 だが、容赦はしない。

 これもまた、この妖魔将軍を完全に陥落させるための調教なのだ。

 

「クグルス、また吐いたぞ。罰として尻尾を掴んでやれ」

 

 一郎は、サキの横で翅を羽ばたかせて宙に浮かんでいるクグルスに指示した。

 

「んんぐうっ、んんんっ」

 

 その声を聞いたサキが、白目を剥きかけていた瞳を必死に見開いて、呻き声を漏らした。

 おそらく、なにかを一郎に訴えたいのだろうが、残念ながら、疑似男根を離せないサキは、それを言葉にすることはできない。

 

「ごめんね、サキ様……。それと、ご主人様の命令だもの。気を抜いたら、また折檻されちゃうよ。──ほら、しっかり飲み込まないと」

 

 クグルスは笑いながら宙を飛び、サキの尻に挿入された白い猫の尻尾のようなアナルバイブの先端を、小さな身体でぎゅっと抱きしめた。

 その瞬間、サキの全身がびくりと跳ねる。

 

「んぐうううう、ぐううううう、ぐいいいいい」

 

 サキの身体が大きく震え、くねるようにのけ反った。

 尻穴から伸びた白い尾をクグルスがぎゅっと握ると、その内部で微弱な電流と振動が同時に走り、直腸と膣の奥を連動させるように刺激する仕掛けになっている。

 電流といっても痛みではなく、肌の裏側を甘く痺れさせるような快感の波だ。

 クグルスが尾を強く握るほど振動は速くなり、電流は細やかに脈打つ。

 

「んっ、ぐっ、んんんっ……っ」

 

 サキは喉の奥でくぐもった声を漏らした。

 それでもサキは、尻の奥に走る微弱な電流の快感にのたうち回りながらも、必死に回転を続けるしかない。

 口から疑似男根を離さないのは、大したものだ。

 四肢を消滅させられているサキは必死だ。

 首締めの懲罰があるからというよりは、もはや、一郎の命令だから、懸命に従っているという雰囲気である。

 

「そんなに股間を揺するなよ、サキ。感じてしまうじゃないか」

 

 一郎は腰の上で苦しみの舞を続けるサキの姿に、思わず笑みをこぼした。

 回転をするサキの股間は、仰向けに寝そべる一郎の怒張が埋まっている。

 サキの膣肉の擦れも、サキの暴れる身体の揺れも、淫具の振動も電気の並も、全部、唯一繋がっている一郎の男根にしっかりと伝わってくるのである。

 

 しかも、サキの狂おしいほどの動きを面白がるクグルスが、なかなか白い尾を離さないので、サキは尻穴の刺激に耐えられずに、ますます激しく腰を振る。

 そして、サキは信じられないほどの力で膣を締めつけてもいた。

 さすがに、一郎も我慢が利かなくなってきていた。

 

「また射精しそうだ。また出してやるぞ……。上だけじゃなく、下の口でも俺の精を味わえよ」

 

 挿入した怒張に伝わる振動と締めつけが、一郎の奥を痺れさせ。いい感じに窮まってきた。

 膣に装着された刺激具──ぶるぶると震えるアナルバイブの尾から伝わる微弱な電流──快感で我を忘れて、凄まじい力で一郎の男根を締めつけるサキの膣の圧力──そのすべてが一郎の肉を包みこむように刺激を高める。

 

「んごおおっ、んぐうっ」

 

 そのあいだも、サキが狂ったように身体を暴れさせる。

 膣の強烈な収縮がぐるぐると回りながら、一郎の怒張に襲いかかる。

 

「ほらっ、いくぞ──」

 

 一郎はサキの子宮に精を打ち込んだ。

 込みあがった快感のまま、二射、三射と精をサキの子宮に吐き出していく。

 サキは続けざまに絶頂した。

 またもや、サキが全身を激しく身体を震わせる。

 

 だが、終わらない──。

 一郎が射精をしても、サキが絶頂をしても、サキの身体は回転は止まることなく回転する。

 一郎の怒張も射精して勃起が収まることはない。サキの股間に貫いたままだ。精を放った直後でも、なお硬く屹立しているし、サキの胴体を固定する支柱のように食い込んでいる。

 

「んごおおっ」

 

 すると、またもやサキがぼろぼろと泣き出した。

 膣奥を貫かれたままのサキは、膣を塞ぐ一郎の肉棒のせいで精を外へ吐き出すことができないのだ。

 口から入れた精で腹が膨れ、股間で受けた精で下腹が膨張し、サキの腹部はまるで蛙のようにふくれあがっていた。

 散発的に繰り返してしている一郎の射精だが、抜くことなく、十数回は繰り返している。

 かなりの量を注いだので、それが苦しいのだろう。

 

「かなり身体に溜まったな、サキ。──じゃあ、仕上げに高速回転をさせてやる。全身の隅々までに俺の精を撒き散らせ」

 

 一郎の言葉と同時に、サキの身体の回転が一気に加速する。

 先ほどまでとは比べものにならない速度で回転を始めた。

 

「んぐう、んんんんっ、ぐぬううっ、ぐううっ」

 

 凄まじい遠心の快感に、サキは止めどのない絶頂地獄へと突き落とされた。

 それまでも幾度となく達していたが、いまは絶頂が途切れることなく続き、波が収束する前に次の絶頂が重なっていく。

 長く大きな膣の痙攣が止むことなく、一郎の肉棒をきつく締めつけた。

 

「すごいなあ。──もう一度、放つぞ」

 

 一郎は息を荒げながら言った。

 サキの肉襞が与える刺激は、まさに極上の快楽だった。

 射精を終えたばかりだというのに、再び精を放ちたくなっていた。

 

「んがあああっ、あぐうううっ」

 

 そのとき、ついに、サキが限界を越えたらしく、口から疑似男根を離してしまった。

 瞬間、サキの首にかけられた縄がぴんと張る。

 

「ぐええっ──」

 

 首を締められた衝撃で、サキの舌が飛び出し、口に含んでいた精を吐き出した。

 激しい膣の締めつけが一郎を包み込む。

 一郎は素早く反応し、サキの身体に両腕だけを復活させてやった。

 そして、股間を貫いたまま立ち上がる。

 

「おごおおっ、ロウ──」

 

 縄で首を絞められているサキが助けを求めるように、一郎の首に腕をまわして抱きついた。

 一郎は腰を掴み、立ったまま律動を始める。

 

「あううっ、ロウ、ロウ殿──、ロウ殿──」

 

 サキの身体が大きくのけぞった。

 律動を始めても、絶頂は終わらない。

 長時間の絶頂の持続で、サキは完全に狂乱していた。

 

「俺のものになれ、サキ。──心から望め」

 

 一郎は力の限り抱きしめながら叫んだ。

 そして、最後の精を放つ。

 抱きしめられたサキの腹が、みるみるうちに膨らみを失っていった。

 

 淫魔術の力により、腹と下腹部に溜まっていた精が全身へと拡散していく。

 一郎の精は淫魔力そのものであり、それが全身を満たすことで、女を支配する。

 女妖魔の身体を覆うように広がるその力が、完全な隷属を意味していた。

 

 ──自分の格を超える女妖魔を、真名だけでなく淫魔術でも支配する。

 一郎の全身に、その快感と支配の感覚がみなぎった。

 

「す、で、に……お、ま、え、の……も、の……」

 

 サキがそう呟いたかと思うと、力が抜けて一郎の腕の中に沈みこんだ。

 抱きかかえた身体がふっと重くなり、完全に意識を失ったようだ。

 

 一郎は小さく息を吐いた。

 長い睫毛が静かに閉じ、顔の緊張も消えている。

 ──なんとか、終わったか。

 可哀想だったけど、これだけやれば、確実に性奴隷の刻みのできたはずだ。

 一郎は、軽く魔眼の力を宿す。

 サキのステータスに関する情報が頭の中に浮かびあがる。

 

 

 

 サキ

  魔族(妖魔)、女

  年齢***

  ジョブ

   妖魔将(レベル80→90)↑ 淫魔師の恩恵

   虚無統制者(レベル50→80)↑ 淫魔師の恩恵

  生命力:100

  攻撃力:1(失神状態)

  魔道力:900→2000↑(淫魔師の恩恵)

  経験人数:男21

  淫乱レベル:B

  快感値:10/300(回復中)↑

  能力

   空間支配

  状態

   一郎の性奴隷↑

   淫魔師の恩恵↑

 

 

 

「……なんとか、支配できたな……。もう大丈夫か……」

 

 一郎は安堵の息を吐きながら呟いた。

 確実に、サキの支配は完了している。

 ステータスの変化がそれを証明していた。

 

 また、〈妖魔将〉としてのジョブレベルは〈レベル85〉になっている。

 支配前は〈レベル75〉だったから、わずかな時間で十も上昇したことになる。

 魔道力の数値も異常な向上だ。

 

 一方で、一郎の淫魔師ジョブもまた、向上していた。

 

 

 

 ロウ(田中一郎)

  人間族(外界人)、男

  年齢35歳

  ジョブ

   淫魔師(レベル75→80)↑

   ……

  経験人数:女28↑

  支配性奴

   ・エルフ族:エリカ

   ・人間族 :コゼ

         シャングリア

         ラン(ギルド職員)

         スクルズ(王都神殿筆頭巫女)

         ベルズ(王都神殿筆頭巫女)

         ウルズ

         ノルズ

   ・ドワフ族:ミランダ(王都冒険者ギルド副長)

   ・魔族  :クグルス(魔妖精)

         シルキー(屋敷妖魔)

         ブラニー(妖魔妖魔)

         サキ(妖魔将軍)

  能力

   淫魔力、魔眼、ユグドラの癒し

 

 

 

 もともと、サキは〈レベル85〉相当の実力者だった。

 それを完全に屈服させ、支配関係を成立させたことで、一郎自身の淫魔師としての力も上昇したのだろうが、興味深いのは、被支配者であるサキの方が、さらに上の〈レベル90〉にまで上昇している点だ。

 

 一郎のジョブレベルより、むしろ支配されたサキのレベルが上になっている。

 この変化を見ていると、淫魔師という存在は、自身の魔力を高めるというよりも、支配した女の力を通して力を発揮する性質を持っているのかもしれない。

 女たちが成長すればするほど、その能力が自分の武器のように働く──そんな構造になっている気がある。

 

 一郎は、眠るサキの顔を見下ろした。

 先ほどまでの凄烈な妖魔将の姿はもうない。

 いまはただ、穏やかに呼吸を繰り返す女の顔があるだけだ。

 一郎トの性の戦いの果てに、彼女は支配され、同時に強くなった。

 そのことを思うと、一郎の胸の奥にわずかな感慨が残った。

 白い世界の中で、サキの寝息だけが静かに響いていた。

 

「多分、サキ様が眠ったところを見た初めての人間族だと思うよ、ご主人様は」

 

 クグルスがくすくすと笑った。

 

「そうなのか?」

 

「そうだよ。ぼくたち魔妖精や妖魔族は、絶対に信頼する相手の前でないと眠ることはないんだ。もともと眠らなくても生きていくこともできるんだからね」

 

「そんな大げさなものか?」

 

 一郎は笑った。

 

「まあね……。それにしても、すごいことだよ、ご主人様。サキ様は──リンネ様と呼ばれていたサキ様は、この仮想時空を支配する能力で、妖魔族の中ではかなりの地位を持っているんだ」

 

「妖魔将軍だったよな?」

 

「そうだよ。それを奴隷のように支配しちゃったんだからね。つまりは、ご主人様は、妖魔族に影響を持つ存在になったということなんだよ。これは大事件だよ」

 

「それのどこが大事件なんだ?」

 

「つまり、サキ様はその気になれば、妖魔を集めて軍を作るだけの力がある小妖魔女王なんだ」

 

「そういえば、眷属が百はいるって言ってたな」

 

 一郎は思い出して言った。

 

「うん、それで、その眷属もまた配下の眷属をもってるから、末端まで集めればかなりの数にだってなるはずだ。だから、ご主人様はサキ様を通じて、妖魔軍を作ることもできるということだよ……」

 

「妖魔軍か。物騒だな」

 

 一郎は苦笑した。

 

「いずれにしても、サキ様は本当に完全にご主人様の奴隷だよ。目が覚めたときには、人が変わったように、ご主人様に従順になっているからね。驚かないでよ」

 

「それは愉しみだな」

 

「それに、魔族って、人族みたいに複雑じゃないから、一度、決めたらずっと一途だから。サキ様もきっと、ご主人様に尽くすと思うよ。あの妖魔将軍様だよ。すっごいよ」

 

 クグルスが嬉しそうにはしゃいだ。

 まあ、サキの持つ妖魔の動員能力などどうでもいいが、サキの持つ、仮想空間という奇妙な術にも大いに興味がある。

 一郎がサキを支配することになったんだから、これからも是非、あの仮想時空の術を堪能させてもらいたいものだ。

 

「さて、じゃあ、サキ様も寝てしまったし、これからどうする? また、仮想時空を作って、エリカたちで遊ぶ」

 

 クグルスがサキの横から、すっと一郎の前に飛んできた。

 

「そうだな……。でも、その前に。仮想世界を想像どおりに作れるという不思議な場所にやって来たんだ。いい機会だし、エリカ、コゼ、シャングリア以外のもうひとりとも、とことん遊ばないとな」

 

「もうひとり? サキ様のこと?」

 

 クグルスがきょとんとした表情になる。

 

「いいや。サキは寝ているから、しばらくは休ませてやろう……。だけど、まだサキからこの空間の統制者の力を譲渡されたままだ。だから、まだ使える……。こんな風にね」

 

 次の瞬間、手のひらを拡げたほどの大きさしかなかったクグルスが大きくなる。

 無論、一郎が想像したからそうなったのだが、クグルスは人間族の少女ほどの大きさになって、一郎の前の床にどすんと崩れ落ちていった。

 

「ひゃああ──。なに?」

 

 もうひとりというのは、無論クグルスのことだ。

 実のところ、クグルスとは、身体の大きさが違いすぎて、これまで性を交わしたことがない。

 だから、真名による支配ということで、クグルスは一郎のしもべ──すなわち、眷属なのだが、淫魔の呪術は及んでいないのだ。

 この際、クグルスとも関係を結び、しっかりと精の支配を築いておきたい。

 

「うわっ、お、重い──」

 

 人間族と同じくらいに大きくなったクグルスが悲鳴をあげた。

 小さな身体から突如として大きくされたので、自分の身体の重さに耐えることがまだできないようだ。

 そのまま身体を床に倒して、まったく動けなくなってしまった。

 

「結構、長い付き合いになりかけているが、クグルスとは、ちゃんと抱き合ったことはないよな。せっかくだし、犯してやろう」

 

 一郎は笑いながら、床に倒れたクグルスのもとへ歩み寄った。

 

「わおっ──。う、嬉しいけど、これなに?」

 

 クグルスが訊ねたのは、彼女が大きくなると同時に裸の上に発生した服のことだ。

 一郎のやったことだが、元の世界にあった「レオタード」を思い浮かべ、クグルスがそれを身に着けている姿を想像したのだ。

 

 いつもの薄衣も悪くないが、違う服装にして、着衣のまま抱くのも一興だ。

 元気に飛び回っているこの魔妖精のクグルスなら、体操選手のような恰好が似合うと思った。

 

「俺の趣味だよ。お前への贈り物だ」

 

 一郎はクグルスの身体を抱きあげた。

 軽い──だが、驚くほど熱い。

 

「ひゃああっ、ひゃあああっ、ひゃああああ……」

 

 胴を掴まれただけで、クグルスの身体が跳ね上がった。

 感電したように震え、激しく身体を官能で反応させる。

 魔妖精のクグルスは、淫魔師の手に触れられると、全身の淫気が暴走する体質だ。

 つまり、抱きあげられただけで、もう絶頂に達してしまったということだ。

 

「その身体で俺と性交するのは大変だな。まあ、頑張れ」

 

 一郎は笑い、ゆっくりと彼女の股を開かせた。

 レオタードの股の部分には細い裂け目があり、そのまま着衣のままでも貫ける。

 無論、それも一郎の想像力の産物だった。

 

「ひいいいっ、ご主人様──。さわっちゃ、だめええ」

 

 太腿に手を添えた瞬間、クグルスの身体がびくりと弾けた。

 喉をひきつらせながら、声がこぼれる。

 魔妖精のクグルスは、淫魔師の一郎と性の相性が良すぎて、一郎は身体に触れただけで、繰り返し絶頂をしてしまう特異体質だ。

 身体を大きくしても、それは引き継いでいるようだ。

 

「ん……あっ、や、やだ……っ、ふぁ、ああ……っ」

 

 翅の先が淡く光り、全身が小刻みに震えて、クグルスが激しく絶頂した。

 絶頂を繰り返すというよりは、一郎が抱き抱えているあいだ、ずっと絶頂している感じだ。

 だが、まだ挿入もしていない。

 

「とにかく、いくぞ……」

 

 一郎は男根をクグルスの股間にあてがうと、ゆっくりと腰を沈めていった。

 クグルスの細い身体が繰り返し激しく跳ね上がる。

 

「んっ、あっ、ん、ふぁ、ああ……、あぁ……、も、もう……っ」

 

 声が途切れ、再び喉の奥で短く鳴る。

 

「こいつ、本当に感じすぎだな……」

 

 一郎は苦笑しながら、なんとか暴れるクグルスの股間の奥まで男根を貫かせる。

 

「んんっ、あ、ああ、だ、だめ、だめぇ……っ、ふぁ、ふああっ……」

 

 ゆっくりと律動する。

 とにかく暴れ回るので、油断すると抜けそうだ。

 それでも、なんとか律動していくと、またもや、クグルスの身体が弓のように反った。

 

「ん、んんっ、あっ、あぁっ、ふああ、んっ、ひ、ひぃ、あぁぁ……」

 

 断続的に悲鳴が洩れる。

 呼吸のたびに胸元が上下し、汗が肌を滑り落ちる。

 細かい痙攣が波のように押し寄せ、絶頂が絶え間なく繰り返される。

 一郎が軽く腰を動かすだけで、クグルスの喉から新たな声がもれる。

 

「ひおおおおお──ん」

 

 すると、やがて下腹から透明な水飛沫が勢いよく弾けた。

 一郎に挿入されたまま、潮を吹いたのだ。

 

「は、ぁ、ん……、あ、あぁぁ……」

 

 そして、なおも微かに震えながら、全身の力が抜けていく。

 瞳が半ば開いたまま焦点を失い、唇の端にはうっすらと笑みが浮かんでいた。

 だが、今度はまったく動かない。

 

「あれっ、どうした? まさか、もう終わり?」

 

 一郎は驚いて、クグルスを抱き寄せて身体を揺らす。

 股間はまだ挿入したままだ。

 さっきまで触れるたびに狂ったように喘いでいた身体が、今は静まり返っている。

 もしかしたら、短時間のうちに何度も絶頂を繰り返した挙げ句、力尽きて気絶したのか?

 一郎は呆れて嘆息した。

 

「まったく、しょうがないやつだな……」

 

 軽く息を吐き、静かに腰を押し入れた。

 動かない身体の奥は、まだ温かく濡れている。

 そのまま一度だけ律動し、深く精を放ってから抜く。

 まとまった愛液がごぼごぼと、一郎が抜いたクグルスの膣から垂れ流れる。

 

「仕方ないな」

 

 一郎はそのままクグルスを床に横たわらせた。

 クグルスは、意識のない顔で満ち足りた笑みを浮かべている。

 

 一郎は静かに立ちあがり、視線を動かした。

 床に倒れたクグルスと、少し離れた台の上に眠るサキ──ふたりの妖魔が同じ白い空間の中で対照的な静けさを放っている。

 

「さて……じゃあ、また、仮想時空で遊ぶか」

 

 一郎の独り声が、空白の空間に溶ける。

 椅子に戻り、エリカとシャングリアの入っている仮想時空に目を向ける。

 新しい快楽の舞台が、またひとつ生まれようとしていた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。