【改訂版】異世界で淫魔師ハレム【コミカライズ作品】 作:ドン・ドナシアン
「びえええ、びえええっ、びえええ」
ウルズが泣き出した。
まるで赤ん坊のような泣き声だが、立派な大人の女の身体なので、その声はひときわ大きい。
屋敷妖精のブラニーがすぐに姿を現したが、少し困ったような表情をしている。家事全般に万能のブラニーでも、幼児返りした女の世話は専門外らしい。
そもそも、ウルズはまだ会ったばかりのブラニーの手を受けつけない。だから、ブラニーは世話をする女たちの手伝いに留めている。
「申し訳ありません。今度は、ウルズ様はどうして泣いておられるのでしょうか? お食事ですか?」
一郎の両隣には、性交のあとの余韻に浸りながら、一郎の裸身にまつわりついていたスクルズとベルズがいたが、ふたりが気怠そうにゆっくりと身体を動かす。
一方、少し離れた場所で横になっていたエリカたちも上体を起こす。
「……ああ、食事なら、わたしがやります。おふたりはいま終わったばかりでしょう。ゆっくりしていてください」
エリカが立ちあがった。
同時にコゼも動く。
ひと足先に一郎が抱いたエリカとコゼは、少し離れたところで、絨毯の敷かれた床に裸身のまま横になっていたのだ。
ここは、一郎たちが住まいにしている「幽霊屋敷」と称される王都郊外の屋敷ではなく、一郎たちの新たな王都内の拠点となる家だ。
これを隠れ蓑にして、表向きは一郎たちがこの家に住んでいることにし、本来の住まいである幽霊屋敷を隠そうという計画だ。
名義上の持ち主は一郎だが、実際にはスクルズが購入から手続き、家具の調達までを担っており、実質的にはスクルズの家といってよい。
この家には、第二神殿と第三神殿の筆頭巫女の私室と一郎たちの屋敷をつなぐ移動ポッドが設置されており、外部からの出入りをせずに瞬時に往来できる。
諸手続きがすべて整い、今夜はそのお披露目で、スクルズの招きで一同が集まることになったのである。
ただ、集まったのは、一郎とエリカとコゼ、そして、ベルズとウルズ、もちろんのスクルズだった。
ミランダも呼びたかったが、「物凄く忙しい」と二つ返事で断られた。
シャングリアはまだいない。
今日は、月に一回の騎士団の演習に参加する日であり、騎士団の合同演習に参加しているのだ。
暗くなる前には戻ると言っていたが、まだ姿を見せていない。
まあ、シャングリアには、今夜は幽霊屋敷ではなく、この新しい拠点に来るよう伝えてあるので、いずれ合流するだろう。
できれば、シャングリアのように目立つ女がこの王都拠点に出入りすることで、「一郎たちの拠点はこの家だ」という評判が自然に広まってくれればいいと思う。
一郎たちがこの家へ来たのは夕方前だった。
移動手段は、あらかじめスクルズが幽霊屋敷と繋げておいた移動ポッドである。
瞬間移動で到着すると、スクルズたち三人はすでに来ており、さらに屋敷を建てたら呼ぶと約束していた屋敷妖精ブラニーもいた。
まるで何十年も前からここに仕えていたかのように、自然な所作で部屋を整え終わっていた。
スクルズに任せきりで、一郎自身はどんな家なのかも知らなかったが、平屋造りで部屋は十を超え、もはや「家」というより小屋敷だ。
この広間は最も広い部屋で、寝台代わりの平たいマットがいくつも敷かれ、脚のない柔らかい背もたれ付き椅子が点在している。
なんとなく、一郎には乱交部屋のように見えた。
──まあ、スクルズの趣味だろう。
いずれにしても、ウルズは今日からここで暮らす。
世話は基本的にはブラニーが行い、さらにスクルズとベルズが交代で加わり、ふたりは夜もここに寝泊まりする予定らしい。
第二神殿と第三神殿の筆頭巫女であるふたりの私室は、この広間の壁の向こうに位置し、移動ポッドで繋がっていて、それが可能なのだ。
しかも、透過魔道によって、壁越しに光と音が伝わる仕様になっているそうだ。
もちろん、それもスクルズの魔道による細工である。
定期的に高価な魔石を補充する必要があるが、その資金もスクルズとベルズの負担である。
そして、集まればやることは決まっている。
ブラニーに持ち込んだ食材を渡して軽食と飲み物を用意させ、皆で手を伸ばして口にしながら、気の向くままに快楽を重ねていた。
このところ、一郎は妙に腹が減るように女たちを抱きたくなる。
幸い、常に相手をしてくれる女たちがいるからいいが、もしも彼女たちがいなければ、どうなっていたのかとさえ思う。
そろそろ、一郎の感覚で三時間ほどが過ぎた。
この世界の時間では四ノス弱といったところだ。
夜はすっかり更け、ウルズを除く女たちはすでに二度、三度と昇天して、汗に濡れた身体をぐったりと横たえている。
部屋には淫靡な香が充満し、まさに欲の残り香そのものだった。
だが一郎は、この匂いが好きだ。
とても淫らで、どこか浮き立つような気分にさせる匂いだと思う。
「ああ、いいわよ、エリカさん。座っていてください。きっと、これはおむつです。多分、汚れたんだわ」
「そうだな。おむつだな……。ブラニー、おしめを準備してくれ」
スクルズとベルズが言った。
「かしこまりました」
ブラニーが消え、そして、すぐに再び現れる。
現れたときには、白布の束を抱えていた。
裸のふたりが、横になっているウルズのもとへいそいそと向かう。
スクルズとベルズはいまでもそれぞれの神殿の筆頭巫女として人々の尊敬を集めているが、ウルズはすでに職を退き、ふたりが十日ごとに交代で預かって世話をしていたそうだ。
三人は少し前、ノルズという幼馴染に騙されて体内に魔瘴石を埋め込まれたが、一郎がそれを取り除いた。
スクルズとベルズには慎重に浄化を行ったが、ウルズは強引に剥がしたため心を損ない、まるで大きな赤ん坊のようになってしまったのだ。
それ以来、ふたりが大人の女の身体のまま、心だけ幼児帰りしたウルズを交代で世話をしているというわけである。
彼女たちは王都でも一、二を争う魔道遣いであり、筆頭巫女として見習い巫女を侍女に持つ身分でありながら、ウルズの世話だけは余人に任せていない。
一郎の見たところ、いまではその世話もすっかり手慣れたものだ。
「さあ、隣のお部屋に行きましょうね。ほら、たっちして。ブラニーも来て」
「泣かないのだぞ、ウルズ」
「すーまま、べーまま、ちっち、ちっち、ちっちしたの」
ウルズが舌足らずの口調で言った。
「そうなの、ウルズ。ちっちしたのね……。じゃあ、きれい、きれいしましょう。さあ、おいで」
スクルズが声をかけてウルズを立ち上がらせる。
ウルズは、一応は、しっかりと立ち上がったものの、うまく身体を動かせず、支えていなければすぐ倒れそうな危なっかしさがある。
その後ろを、ブラニーが白布を抱えて静かに追う。
「どこに行くんだ? 気にするな。ここで替えろよ」
一郎は彼女たちに声をかけた。
「でも、食事とか置いてあるのに……」
スクルズが当惑する口調で言った。
「だから、気にするなと言っている。俺たちは小便どころか、大便だってプレイのひとつとして使うんだぞ。エリカなんて、弄られながら立ったまま排泄するのが好きだ。なあ、エリカ」
一郎はエリカを見てからかった。
「ひどいです──ロウ様──。あれは、死ぬほど恥ずかしいです」
エリカが真っ赤になって怒鳴る。
「でも、そういうのも感じるのよね。エリカはマゾっ子だもん」
コゼが軽口を叩いた。
「なに言ってんのよ──」
エリカがコゼを睨みつけた。
むきになったその顔が面白くて、一郎は思わず笑ってしまう。
「ところで、大きい方か、小さい方か」
一郎が視線をスクルズたちに戻した。
「小さい方だな」
ベルズが応える。
「じゃあ、俺が替えてやる。そこに寝かせろ。まあ、別に大きい方でも構わんけどな」
「えっ、ロウ様が?」
スクルズが当惑した顔になる。
驚いた表情のスクルズたちを制して、大きな赤子のウルズを仰向けにさせた。
ウルズは水色の薄い貫頭衣を身につけていた。
それを腰の上までまくりあげると、陰毛に包まれた大人の女性の股間が現われる。
なるほど、確かにびっしょりと濡れていた。
おむつを外すと、尿に蒸れたウルズの股間からむっとした匂いがあふれ出た。
「さあ、ぱぱが替えてやるぞ。ぱぱと言ってごらん、ウルズ」
「ぱぱ、ぱぱ──」
ウルズが嬉しそうに笑った。
赤ん坊返りしても、ウルズは一郎に精を与えられ、しっかりと性奴隷としての繋がりを保っている。
むしろ、純粋である分だけ、ウルズは抵抗なく一郎を受け入れていた。
まだ数回しか会ったことはないが、彼女は完全に一郎になついている。
一郎が微笑みかけると、本当に無邪気な笑みを返した。
「ロウ殿は、おむつなんて替えられるのか」
ベルズが不思議そうに言う。
「まあ、見ていてください。これでも本職ですよ」
「本職?」
ベルズが首を傾げた。
だが、それは事実だ。
一郎は召喚される前、人手不足の介護施設を掛け持ちして働いており、大人のおしめを替えるのは日常だった。
布おしめこそ使わなかったが、手順も技術も完全に身についている。
一郎は新しい布を受けとると、慣れた手つきで新しいおしめをウルズの腰の下に敷き、汚れたおしめを外す。
女たちが集まってきた。
「へえ、手慣れたものですねえ」
エリカも感嘆の声をあげた。
いまや、一郎がウルズのおむつを替える様子を、他の女たちが囲んで見守るかたちになっていた。
一郎はウルズの脚を持ち上げ、片手で支えながら、湿らせた柔らかい布で股間を丁寧に拭っていく。
大人しく身を任せているウルズは、仕草や口調こそ子供のようだが、身体は成熟した女そのものだ。
その柔肌に触れているうちに、一郎の胸にも、じわじわと異様な熱がこみ上げてくる。
だから、一郎はわざとしつこいほどに、布を動かしてウルズの股間のあちこちを擦り続けた。
敏感な場所を繰り返し撫でるようにしていると、ウルズの頬がみるみる赤く染まり、やがてうっとりとした表情へ変わっていく。
その反応が面白くて、一郎はさらに布をゆっくりと動かし、肉芽のあたりを丁寧になぞった。
ウルズが甘えた鼻息を鳴らすとともに、股間からどろりとした愛液が大量に垂れ出す。
心は幼児でも、やはり身体は大人なのだと改めて確信する。
「ご主人様、なにやってんですか?」
コゼが、からかうような口調で言った。
「おしめ替えに決まっているだろう」
一郎は軽くうそぶく。
だが、ウルズの息が荒く、すっかりと喘ぎのような呼吸に変わっている。
「気持ちよくなってきたみたいだな……。ロウ殿は毎回、毎回、遊ぶから……」
ベルズが横で苦笑をもらした。
「……ぱぱ、まんまん……。まんまん、ちて……」
舌足らずの声で、ウルズがつぶやいた。
「そうか。ぱぱと、まんまんするのが好きなのか、ウルズ?」
「うんっ。ウルズ……ぱぱとのまんまん、ちゅき。まんまん、ちたい」
満面の笑顔で、一郎を見上げるウルズ。
「じゃあ、ぱぱがまんまんをしてやろう。けれど、まんまんは、ぱぱとだけだ。どうしても我慢できなくなったら、ままたちに言うんだ。そうすれば、ままたちがウルズを気持ちよくしてくれる」
「うん。ウルズ、すーままも、べーままも、だいちゅき。ぱぱは、もっとちゅき」
ウルズの無邪気な誘いに、一郎の心も淫らな熱で満たされていった。
彼女の身は成熟した女のものでありながら、言葉は幼い。
その落差が、一郎の支配欲をいっそう刺激する。
しかも、ウルズはスクルズやベルズと並んで、王都の三美女と称されていたほどの女だ。
その美貌も肢体も、いま目の前で余すところなく晒されている。
そんな姿を前にして、欲情しないほうがどうかしている。
いまのウルズは、頭の中こそ幼子のようだが、身体は成熟した女そのもの。
幼い心を宿したまま抱くという、この倒錯の構図を──罪に触れぬかたちで味わえるというのは、ありがたいことだ。
「よかったわね、ウルズ。ウルズがいい子だったから、まんまんをしてくれるのよ。これからも、いい子でいましょうね」
「そうだな。ままたちが仕事のときは、部屋で静かに待つんだ。知らない人とは話さない。ウルズに話しかけてくる知らない人は、みんな悪い人ばかりだからな。お話をしたらだめだぞ。ちゃんと守れれば、こうしてぱぱがご褒美をくれる」
スクルズとベルズが、ウルズの両側でそれぞれに声をかけた。
すっかり母親のような口調になっているふたりだが、幼児返りしたウルズに対しては、もう完全に「お母さん」のつもりなのだろう。
その世話ぶりは、見ている一郎にも感心するほどだった。
親友でもあるウルズを、ふたりがどれほど大切にしているかが、自然と伝わってくる。
もっとも、普通の母娘ではない。
同じ男を愛人にし、しかも互いに百合の関係でもあるのだから──。
「うん、ウルズ、いい子でいる。いい子だよ、ぱぱ。だから、まんまん」
一郎の下で、ウルズが両手を伸ばし、一郎を引き寄せるように掴んだ。
その力は強く、一郎の身体が自然とウルズの上に重なっていく。
「おっと……。わかったよ。じゃあ、いい子のウルズにご褒美だ」
おしめ替えのあいだに一度落ち着いていた昂ぶりが、再び熱を取り戻す。
一郎は肉棒を硬くし、ウルズの股間に押しあてた。
さきほどの愛撫で充分に潤んでいたそこは、すでに受け入れる準備ができている。
ゆっくりと腰を押し出すと、亀頭が抵抗なくウルズの中に沈んでいった。
「ああ、まんまん、まんまん、いい──。まんまん、いいの──」
ウルズが、悲鳴に似た悦びの声をあげる。
その反応のすべてが、一郎の支配下にあることを、一郎自身も理解していた。
彼にとって純粋すぎるウルズは、淫魔師である彼との交わりに、いかなる抵抗も持たない。
その結果、淫気を限界まで受け入れてしまい、すぐに飽和へと至るのだ。
「うわああん、ぱぱああっ、ぱぱああっ」
いまも、わずか数度の律動で、ウルズはすでに頂点へと昇り詰めかけている。
さらに律動を続けた。
だが、ウルズが昇天したのはあっという間だった。
「ああ──ぱぱ、ちゅき、ぱぱ、気持ちいい──」
ウルズががくがくと身体を震わせながら叫んだ。
一郎のほうはまだ快感の頂に達してはいなかったが、そのままウルズの中に精を放つ。
スクルズの話によれば──一郎がウルズの体内に精を注ぐたびに、彼女の幼児返りが少しずつ治っている気がするらしい。
実際、以前のウルズは完全に赤子のようで、言葉を交わすことすらできなかった。
それがいまでは、幼児語ながらも意思の疎通ができるほどに回復している。
スクルズは、それを一郎の精による効果だと考えているらしい。
彼女ほどの魔道の使い手がそう言うのだから、根拠のある話なのだろう。
「ふう……」
一郎は大きく息を吐きながら、ウルズの股間から静かに身を引いた。
ふと見ると、交合の余韻に浸ったウルズは、指を口にくわえたまま、もう寝息を立て始めていた。
スクルズが微笑んで立ち上がり、ブラニーから薄い掛布を受け取る。
そのあいだに、ベルズがウルズの股を薄布でそっと拭ってやった。
「それにしても、せっかくのおしめだ。もう少し遊ぶかな……。さて、もうひとり、誰かに、赤ん坊になってもらおうか……。誰がいいかな?」
一郎は思いついたまま、ブラニーの手にある束の中から、まだ使っていない布おしめを一枚取った。
嫌な予感を覚えたのか、コゼがさっと顔をそむける。
だが、反応の遅れたエリカとは、しっかりと視線が合う。
一郎は口の端をゆるめ、静かに笑った。
「じゃあ、エリカだな。ちょうどいい、涎かけもある。──これをしろ」
一郎はベルズの横にあった荷の中を探り、ウルズのための涎かけを見つけ出すと、それをエリカに投げた。
「えっ、わ、わたし? な、なんで……?」
思いがけず指名されたエリカは、目を見開いて当惑の表情を浮かべた。