【改訂版】異世界で淫魔師ハレム【コミカライズ作品】 作:ドン・ドナシアン
──信じられない。
でも、目の前で起きたのだから、信じるしかないのだろう。
イザベラの小離宮の謁見の間だ。
またもや発生した毒混入事件のあった昼下がりだ。
今回は未遂で終わったようだが、当然に十人の侍女が呼び出され、ざわめきと恐怖が渦巻いた。
ところが……だ。
事態はユニクたちの予想外の方向に動いた。
イザベラとシャーラは、大きな姿見を謁見の間に運んできて、その姿見からひとりの男を登場させたのだ。
その姿見が移動術の魔道具になっているのだろう。
そういう高位魔道具が存在するというのは耳にしたことがある。
最近のイザベラが小離宮に、愛人を連れ込んでいるのではないかというのは疑っていた。
ユニクだけでない。十人のうち、半分くらいは察していたと思う。そういうことはわかるのだ。
どうやら、あの姿見で小離宮に連れ込んでいたのだな、とそのときは思った。
その男の名前は──ロウ。冒険者風だなとは思ったが、やっぱり冒険者だった。
だが、ユニクはその顔を見た瞬間、胸がざわっと熱くなった。
理由はわからない。ただ、目を奪われた。
それよりも衝撃だったのは、イザベラの命令だ。
侍女として仕える以上、全員がこのロウに抱かれよ──と告げたのだ。
部屋は騒然となった。
しかし、イザベラは本気であり、どうやら避けることはできそうにないのだなと感じた。
よくはわからないが、イザベラがユニクたち侍女をこれからも信じるには、そのロウに抱かれることが必要らしい。
あの堅物のシャーラまでも頷き、ユニクは驚いたがそのときにはすでに覚悟を決めた。
まったく理解不能だが、抱かれろと命令されたのであれば、特に大切にしていた貞操でもないので、抱かれてもいい。
実家でも政略結婚を求められる立場でもないし、命令であれば従うだけだ。殿上人の考えることはよくわからないが……。
まあ、唖然としたのは、第三神殿のスクルズまで突然現れて、満面の笑みを浮かべて「祝福です」と言ったことだ──。
ただ、理解が追いついてこなかったこともあり、逡巡していると、トリアが迷いなく手を挙げた。
続いてノルエルが、頬を染めながら後を追った。
仲のいいふたりだ。
ただの仲じゃない……。多分、同室のふたりは百合愛の関係だ。そんなことも、なんとなくわかる。
また、ああいうときに一番最初に手を挙げるなんてトリアらしいと思った。トリアは陽気で積極的で周りを明るくする。好奇心も強くて物怖じしない。
さすがはトリアだと感じた。
ノルエルだって、大人しそうでトリアにくっついている印象があるから目立たないが、実はなにをさせても器用で有能だ。
そして、今日はあんな風にすぐに手を挙げる勇気もあるのだと知った。
拒否する気などないのに、じっとしていた自分とは全然違う。
ノルエルみたいに器用だったら、もっと自分も勇気が持てるのだろうか。
ほんの少しだけ胸がざわついた。
それはともかく、次の瞬間だ。
ロウがふたりに口づけをして──三人の姿が白く溶けて消えてしまったのだ。
ユニクは声が出なかった。
高位魔道かと思ったが、それにしては刹那だった。
侍女たちは皆ざわつき、ミレイユが金切り声をあげ、オタビアなどは身体を抱きしめて震えていた。
ところが、ほんの数瞬後──突然に三人は戻ってきた。
まるで夢の続きのように……。
しかし、格好はまるで違う。
ロウは胸元を開いたガウン一枚。その下の肌が、ほんのりと汗に濡れていた。ガウンの下は明らかに裸だろう。
トリアとノルエルなどは、ガウンすらない。全裸のままロウの左右へぴたりと寄り添い──目を蕩けさせながら、ロウの肩に頬を擦り寄せていた。
しかも、トリアもノルエルも、まるで甘い魔道の余韻をまとった精霊のように輝いていた。視線を奪われ、目が離せなかった。
とにかく、ロウ、トリア、ノルエル──三人が現れた瞬間、謁見の間そのものが息をひそめたように静まり返った。
ユニクは息を呑んだ。
──ふたりが、違う?
確かにトリアとノルエルなのに、肌の艶、光のまとう濃さ、髪の流れ……すべてが一段階ではなく、まるで別の段階に進化したように美しい。
もともと可愛い娘たちだったが、いま目の前にいるふたりは可愛いでは収まらない。
光を弾くような瑞々しい肌も、滑らかに揺れる髪も、見慣れたはずの目鼻立ちさえ驚くほど整って見える。
あのふたりが──こんな美少女だっただろうか……?
胸の奥がざわつき、ユニクは落ち着かないまま、ただふたりの横顔を見つめるしかなかった。
そして、はっと気づいた。
ノルエルの背中──。
あの子の背には、昔から痛々しい古傷があった。
侍女たちは誰も触れない暗黙の了解を守っていたけれど、それは明らかだった。
でも、いまのノルエルの背は──真っ白で、綺麗で、まるで一度も傷ついたことがないみたいに美しくなっている。
消えている……。
ありえない。治癒魔法でも限界があるのに……。
ユニクはごくりと唾をのんだ。
ロウには……なにか、不思議で特別な力があるのだろうか?
そのとき、トリアたちふたりがやっと周囲に気づいた。
自分たちが全裸だということを理解すると、同時に顔を真っ赤にして悲鳴をあげた。
「ひ、ひゃああっ──。ロ、ロウさんっ、これは──」
「うそっ、みんな見て……っ、やだ……」
慌ててロウのガウンを引き寄せて隠そうとするが、震えた身体がうまく動かない。
ロウはふたりを落ち着かせながら、ふっと笑った。
一方で、その様子を見ていたイザベラが、深い安堵を含んだ声で告げた。
「お前たちは……ロウの女になったのだな。よくやった。……よかった」
その微笑は、王女とは思えないほど柔らかかった。
信頼できる仲間を得た者だけが浮かべる、深い安堵の笑みだった。
なぜ、あんな顔を……?
ユニクには理由はわからなかった。でもひとつだけわかった。
イザベラは心の底から、ふたりを信じている。
そして、その信頼の鍵が──ロウなのだ。
それが、どうしようもなく不思議で、どうしようもなく羨ましかった。
「さて……次は誰にする?」
ロウが侍女たちを見渡した。
その視線は鋭いのではなく、むしろ穏やかで優しかった。
なのに、胸を射抜かれたように心臓が跳ねる。
気づいたら手が上がっていた。
一歩前へ。
なにをしているのか、頭では理解できていない。
でも、身体が勝手に動く。
ロウの視線が自分に止まり、静かに微笑んだ。
「君は……ユニク、だな。じゃあ、おいで」
名前を呼ばれた。
なぜ知っているのか。
その驚きが胸を熱くする。
平凡で、取り柄がなくて、優秀な姉や弟たちの横でずっと影にいた自分……。
“普通の子”として扱われ、誰からも期待されず、特別になれなかった自分。
その自分が、いま──。
ロウに名前を呼ばれた。
それだけで……特別になれた気がした。
その感情を押し殺せず、ユニクは小さく息を吸い込んだ。
そして、震える足でロウに歩み寄っていった。
ロウの腕がそっと腰にまわった瞬間、ユニクの身体はびくりと震えた。胸の奥で跳ねた鼓動が、自分でも抑えられないほど強い。
「ユニク……」
名を呼ばれた途端、肩口に落ちる息が熱いと感じた。
そのままロウの手が軽く引き寄せるように力をこめ、唇が触れた。
「んん……」
触れただけのはずの口づけが、次の瞬間には深く沈んでいく。舌が触れ、押し込まれ、息の通り道が溶けていくようだった。
ロウの舌がユニクの口の中の粘膜を擦る。それだけで、驚くほどに鋭い感覚が走った。
「んあっ、ああっ」
小さな呻きとともに、ユニクは顔を横にどけて、ロウの唇を強引に離した。
逃げようとしたわけではない。
ただ、あまりに気持ちよさが衝撃的で膝がふっと抜けたのだ。
力が入らなくて、ユニクの身体はそのままロウの胸へ倒れかかる。
「あっ……も、申し訳ありません……。嫌がった……わけじゃなくて……」
慌てて離れようとするが、腕に力が入らない。ロウの胸元に額を押し当てた形のままで、身体が言うことを聞かなかった。
甘い痺れが背骨の奥まで伸びている。
これが口づけ──?
ユニクは唖然となっていた。
「大丈夫だ。そんな風に震えなくていい……」
ロウが静かに支えた。
優しい声だった。
その優しさが、逆に胸を締めつけた。
自分なんかが、こんなふうに扱われていいのだろうか……という戸惑いと、それでも嬉しいという感情が絡まって、ユニクは呼吸を整えることも忘れた。
「……あの……本当に、すみませんでした……」
震える声でそう言いながら、ようやくロウから身体を離した。
けれど視線は合わせられない。
心臓の高鳴りがうるさくて、きっとロウにも聞こえてしまうのではないかと思うほどだった。
そのときだ……。
──気づけば、誰もいない。
さっきまで確かにいたはずのイザベラも、シャーラも、スクルズも、仲間の侍女たちの気配さえも跡形もなかった。
謁見の間の天井も壁も床も……すべてが溶けたように消えている。
残っているのは、ロウとユニクだけ……。
そして──どこを見ても境界のない真っ白い世界。
「あ……れ……?」
瞬きをしても、白は白のままだ。
ユニクの呼吸音が吸い込まれるように静かだった。
「ここは……どこ……ですか?」
現実感がふっと薄れ、ユニクは思わず胸元を押さえる。
「怖がらなくていい。ここは俺の世界だ。ユニクを招いたんだ。この白い世界では、時間が意味のないものになる。まあ、そういうものと思ってくれ」
ロウが横に立ち、ユニクの肩へ軽く手を置いた。
ユニクは息を呑んだ。
時間のない世界……。そこにふたりだけ──その事実だけで、胸の奥から熱が立ち上るのを抑えられなかった。
「ところで、ユニク」
名を呼ばれ、背中に微かな痺れが走った。
「君は……意外に性欲が強いだろう?」
その指摘は否定できないほど鋭かった。
喉が震え、小さく息がもれる。
「……はい」
答えたあと、胸の奥に熱がゆっくり満ちていった。
こんなこと、誰にも言ったことはない。
それでもロウの前では、素直に言葉が落ちる。
「正直に応じるとは思わなかった。……君は面白いね」
ロウは目を細め、ゆっくりと口元を上げた。
「そう……ですか。……でも、本当です。ロウ様のおっしゃったとおりで……それと……」
胸が上下し、呼吸が整わない。
白い世界の静けさが、余計なものを全部剥いでいくようだった。
「さっきの口づけ……すごかったです」
声にした途端、胸の奥が甘く震えた。
ロウの瞳が深くなり、そのわずかな変化だけで足がすくむ。
「ユニク。好きにしていい」
その許しの言葉が、心の迷いを一瞬で溶かした。
甘えたいという思いが、全身にゆっくり満ちていく。
ユニクは震える指で侍女服の紐をほどいた。
服は白い光を弾きながら滑り落ち、素肌が白い揺らぎに染まる。
ひとりでに肌が熱を帯び、緊張に混じる期待が静かに脈を打った。
全裸になったとき、ロウは一歩も動かずにただ見つめていた。
その目は、甘く、包むようで、拒む理由をどこにも残さなかった。
胸の奥で甘える決心が固まった。
ふたりきりの白い世界でなら、すべて委ねてもいいと思えた。
ユニクはゆっくりとロウへ歩み寄り、胸の近くに手を置いた。
そのまま、自分から唇を重ねた。
触れた瞬間、ロウの唇がわずかに動いた。
舌がそっと差し込まれ、濡れた熱が口内を押しひらく。
甘い湿りが絡むたび、ふくらみ続ける快感が腹の奥を震わせる。
舌と舌がぬめり合い、ゆっくりとかき混ぜるように絡んだ。
息が細く漏れ、膝が今にも崩れそうになる。
ロウの手が腰に添えられ、引き寄せられた。
そのまま寝台へ導くように、腰をそっと押し寄せられた。
白い世界の中でただひとつ存在する広い寝台……。ユニクはロウの手を離さず、その寝台に仰向けに横たわった。
胸が波立つ。熱がじわりと腰の奥へ溶けていく。
頬に落ちるロウの影がゆっくり近づき、世界が甘い熱で満たされていく。
ロウがゆっくりとガウンを脱ぎ捨てた。
布が光に溶けるように滑り落ち、彼の身体が白い世界の揺らぎに照らし出される。
胸板の厚み、影を落とす筋肉の線、そして──勃ち上がった男の性器までもが露わになった。
ユニクの胸が一度、大きく震えた。
生まれて初めて見る男の昂ぶりだった。
怖さに似た感情がほんの一瞬だけ胸を刺したが、それ以上に強い熱がこみ上げた。
自分の奥から湧くその期待に気づいたとき、ユニクは自分がどれほど淫らな性質を持っているのかをようやく理解した。
「ユニク……固くならずに……。いや、十分に落ち着いているか」
ロウが寝台の上のユニクへ影を落とした。
白い世界の揺らぎは、ふたりの身体を包むように明滅している。
その距離が近づくほどに、胸の奥がじんと甘く熱くなる。
「ロウ……さま……」
「ユニク……かわいいよ……」
低く囁かれただけで、身体の奥がとろりと溶けるようだった。
ロウの手がユニクの左の乳房にそっと触れる。
「……ふあ……ああっ……」
胸に触れられた瞬間、息が震え、声が漏れた。
ゆっくり、包み込むように胸を揉まれる。
その度に甘い熱が胸の奥から腹へ流れ、先端を指で転がされると腰が浮きかけた。
「そんなに感じるんだね」
「……あ……っ……はい……」
胸から内腿、そして股間へ……。
ロウの指先がそこに触れた瞬間、ユニクの背中がひくりと反った。
「ひゃん──。だめ……じゃなくて……っ……でも……ああっ」
「素直だね」
ゆっくりと撫でられただけで、膣がきゅっと縮んだ。
触れられる場所すべてが快感へと変わっていく。
ロウの指が柔らかく動くたび、気持ちのいい場所を何度もなぞられてしまう。
その動きに合わせて、身体は勝手に震え、息が細く漏れた。甘い声が自分の口からとめどなく噴きこぼれる。
自慰は人よりも数が多いと思うけど、その自慰の十倍……いや、百倍は気持ちいい──。
「……ん……っ……あ……」
なんて……上手なんだろう……。
ユニクは翻弄され、あっという間に淫らに悶え狂った。
そして、胸の奥の熱が一気に駆け上がり、視界が白く揺れた。
得体の知れない衝撃が股間から込みあがり、頭の先から突き抜けていく。
目の前が白くなるほどの快感が襲い、ユニクは全身を衝きあげるように硬直していた。
「ああっ、ああああっ──」
身体の上のロウの背中にしがみつき、淫らに腰を振りながら、ユニクは絶頂を極めてしまった。
昇りつめた快感は簡単には過ぎていかず、甘い衝撃がしばらく全身を包み続ける。
すると、ロウの手が腰を支え、股間に強い熱が触れたことに気がついた。
押しひらくように、ロウの怒張が深いところまで入ってくる。
気づいたときには、すでに奥まで埋められていた。
自慰のときに淫具は使っていたので、膜を破られる痛みはないと思っていたが、これほどまでに快感が伴うものとは夢にも思わなかった。
ユニクはロウの裸身を抱き締めている腕に力を込めた。
「……あ……っ……そんな……すごいい……」
「ユニク……すごい……ね。締めつけてくる……」
ロウの息が一瞬だけ掠れた。
その言葉だけで胸が強く締めつけられる。
奥の一点をぐっと押される。
鋭い快感が身体を貫き、声がこぼれた。
「ひ……あ……っ……ロウ……さま……」
体温がせり上がり、腹の奥が花開くような甘い圧に満たされる。
そのまま導かれるように、ふたつ目の絶頂の波が迫ってくる。
喉の奥で熱が震え、膣がぎゅうぎゅうと締まる。
「うっ、こ、これは……」
その瞬間──。
ロウの腰の動きがわずかに乱れた。
さらに、短い呻きが胸に落ち、次いで、膣の奥で熱いものが弾けるように広がった。
もしかして、ロウが果てた?
自分の奥へ流し込まれる熱の感触に胸の奥がじんと甘く満たされた。
ユニクは、まだ絶頂の手前で震えている。
その途中の甘さのまま、
ロウに抱きしめられ、ロウを抱き締めながら息を整えた。
膣の奥に注がれた熱が広がるにつれ、甘い痺れが静かに身体へ染み込んでいった。
その感覚は肉体だけでなく、もっと深い場所へゆっくりと降りていき、心の中心をそっと抱き包む。
温かな力が内側に根を下ろし、ユニクの全てが静かにロウへと結びつけられていく。
その瞬間、ユニクははっきりと理解した。
いま、自分はロウの女として完全に支配されたのだと……。
抵抗の余地など最初からなく、自然に受け入れられるほど甘く確かな結びつきだった。
そして胸の奥に、もうひとつの実感が芽生えた。
イザベラも、この支配を受けたのだ。
同じ男に染められた女として、同じ力を刻まれた者同士として──。
互いを深く信じられる理由がそこにある。
女としての核を同じ男に握られた者だけが共有できる、静かな一体感だった。
白い世界の光がやわらかく揺れ、
ユニクはロウの胸に頬を寄せ、満たされた息を静かにこぼした。
ロウの呼吸が落ち着くと、ユニクの髪を撫でながら小さく息をついた。
その吐息に混じる熱が、どこか嬉しそうな色を帯びている。
「ユニク……すごい……。君の性器は──いわゆる名器だ。俺は……負けた気分だよ」
「……め、名器……?」
意味はなんとなくわかるが、実感としては結びつかない。
けれど、ロウの声が震えていた。
それが嬉しさと興奮の両方だと、自然にわかってしまう。
「締めつけ方が普通じゃないんだ。吸い込まれるみたいで……中の襞が、俺を離さなかった。こんなの……この世界に来てから初めてだ」
ロウは笑っていた。
負けたことを喜ぶように、誇らしげに。
ユニクの胸がじんと熱くなる。
「わたし……そんなに……?」
「特別だよ、ユニク。君の身体は、俺にとって……特別だ」
その言葉に、胸の奥がふわりと広がった。
自分が平凡ではないと言われたのは、生まれて初めてだった。
ロウの喜びがそのまま胸へ流れ込むように伝わり、自分の幸福と区別がつかないほどに嬉しくなる。
すると、ロウが上体を起こした。
少し息を整え、照れくさそうに視線をユニクに向け直す。
「……ユニク、君を縛らせてもらえないか。俺は……そっちのほうが、趣味なんだ」
その声音は、どこか少年のように素直で誠実だった。
支配欲でも強制でもなく、
好きな相手にどうしても頼みたい という甘い衝動の色があった。
ユニクは胸の奥にふっと笑みが広がるのを感じた。
こんな風に頼むロウが少しだけかわいく思えてしまう。
「……ふふ。はい。ロウ様がお望みなら……。どうぞ、縛ってください」
ユニクは上体を起こし、素直に背中へ両手を回した。
白い世界の中で、その動作は花が開くようにゆっくりと美しかった。
ロウが指を払うと、白い空間の揺らぎから細い縄が編まれるように現れた。
「縛るぞ」
縄が手首に触れた瞬間、冷たさと温かさが同時に走り、すぐに締めつけが生まれる。
動かそうとすると、締まりが甘い刺激となって腕に返ってくる。
次の縄が胸元へ滑り込み、乳房の下を通って上へ巡り、柔らかい曲線をすくい上げるように巻き上がった。
上下を挟むように締めつけられた瞬間、胸がふっと持ち上がる。
「あっ……」
縄が呼吸に合わせてわずかに擦れ、胸の先端まで甘い熱が広がる。
締められるほどに鼓動が強くなり、胸全体が敏感に脈打った。
ユニクは背をそらし、こぼれる吐息を抑えられなかった。
「……ふ……あ……」
どうしてこんなに熱くなるのかわからない。
胸を締める圧も、腕を縛る拘束も、甘い快感として身体の奥へ響いていく。
ロウは縄の締まり具合を一度確かめ、満足そうに目を細めた。
「ユニク……やっぱり君はすごいな。縄までしっくり馴染む。俺と君の相性は、本当にいいようだ」
その声音は、さっきよりもさらに熱を帯びていた。
胸の上下を挟む縄が、呼吸のたびほのかに擦れ、甘い刺激が胸の奥へ落ちていく。
ユニクはその感覚に息を揺らしながら、ロウの肩へ身体を寄せた。
「ロウ様が……そう言ってくださるなら……嬉しいです……」
ユニクは緊縛された身体をロウに抱き寄せられた。
後ろ手に縛られた姿勢のまま密着すると、胸の締まりが強くなり、身体の奥に熱が灯る。
「ユニク……もう一度、抱くぞ」
素直で落ち着いたその声に、ユニクは頷いた。
縛られた腕のままロウの胸に身を預けると、自然に体が開き、甘い期待が込みあがってくる。
そのあとのことは、ゆっくりとした夢のようだった。
胸を締めつける縄と、ロウに抱かれる感覚が重なり、ユニクは知らぬ間に三度も果てていた。
息を乱しながら縛られた身体を預けるたび、胸の奥が甘く震えた。
そして──。
ロウが果てる瞬間、ユニクははっきりと見た。
彼が、本当に気持ちよさそうに顔を緩めたことを──。その表情が胸に強く焼きつき、満たされるような甘さが身体の奥まで広がった。
ロウは縛られたユニクを見つめ、胸の奥に熱を宿したまま小さく息をついた。
「ユニク……やっぱり君は特別だ」
その声音は、抑えきれない感動が滲んでいた。
ユニクはその言葉を受けた瞬間、胸の奥がふわりと熱く震えた。
完全に支配された身でありながら、“特別”と呼ばれたことが幸福として染み渡る。
「ロウ様……そんなふうに言われるなんて……」
声が自然に震えた。
ロウは指でユニクの頬をなぞり、真剣なまなざしで告げた。
「ユニク。君の股間に、特別な刻みを入れさせてくれ。どうしても……それがしたい」
願いのように甘い声音だった。
ユニクは求められる幸福に自然に頷いた。
「……はい。ロウ様……お願いします」
ロウは静かに立ち上がり、白い空間から石鹸水の鉢と小さな剃刀を取り出した。
それを寝台のそばに置くと、ユニクの縛られた手をそっと支え、言葉を添える。
「ユニク、少しだけ脚を開いて」
ユニクは頬を熱く染めながら従った。
後ろ手に縛られたまま脚を開く姿勢は恥ずかしさを伴ったが、同時に求められている甘い実感が胸に広がる。
ロウは丁寧に石鹸水を指で塗り、産毛を柔らかく湿らせた。
剃刀が軽く滑るたび、ひやりとした感触と肌が露わになっていく不思議な解放感が混ざりあう。
恥ずかしいはずなのに、ロウに整えられていくたび胸の奥が静かに甘く震えた。
「……大丈夫だ、ユニク。すぐ終わる」
優しい声に包まれながら、産毛はすっかり剃り落とされ、肌が淡い光を返すほど滑らかになる。
ロウはその肌を確認し、満足げに微笑んだ。
「これで……刻めるな」
指先から淡い魔の光が生まれ、ユニクの下腹部へ触れた。
甘い痺れが一点に満ち、そこから紋様が描かれていく。
「あ、ああ……」
甘い痺れが下腹部を襲う。
やがて、光が収束すると、ユニクの下腹部には二匹の蛇が絡み合う小さな紋が刻まれていた。
艶やかで、どこか妖しく美しい刻印──。
「これで……わたし……ロウ様の特別ですか……?」
震える声に、ロウは深く頷いた。
「もちろんだ。これは思いつきで作った淫紋だけれど……いま持っているのはユニクだけだ。君は最初に刻まれた女だ」
その言葉が胸の奥に染み込み、涙が滲むほどの感動がユニクを包んだ。胸の奥が甘く震え、世界が静かに色を変えたように感じた
「さあ、戻ろう」
ロウがユニクを抱き締めた。
ユニク=ユニエル
人間族、女
子爵家 次女
イザベラ付侍女
年齢22歳
ジョブ
侍女〈レベル5→10〉↑
官吏〈レベル20〉↑(新)
生命力:50
魔道力:20
経験数:なし→男1
淫乱レベル:A
快感値:170/170
能力
調整力↑(新)
状態
一郎の性奴隷↑(新)
淫魔師の恩恵↑(新)
淫紋↑(新)