※この作品はR-18です。

【改訂版】異世界で淫魔師ハレム【コミカライズ作品】   作:ドン・ドナシアン

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206 屈服への招待 ─ミレイユ

「もしかして、なにか怒っているか?」

 

 一郎は訊ねた。

 リノは涙をためたまま、一郎の前に立ち続けていた。

 一郎にとっては、さっき別れたばかりだが、一年を仮想時空で過ごしたはずのリノは、一年ぶりになるはずだ。

 だが、雰囲気としては、一郎になにかの恨みを訴えたいような気配だ。

 一郎としても首を傾げたくなった。

 

「怒ってはおりません。ぼくが馬鹿なんですから。でも、ぼくがいくら馬鹿でも、ひどいです」

 

 リノは一郎の前に立ったまま、隠していた手をどけて股間を晒している。

 一郎が視線を落とすと、そこには片側だけの半剃りになった陰毛の股間があった。

 

「あっ……」

 

 全てを思い出す。

 疑うことを知らないリノを揶揄うのは愉しくて、半剃りが基本だと出鱈目を教えたままだったことを……。

 でも、一度や二度剃っても、陰毛はすぐに生えてくる。

 もしかして、目の前のリノは、一年間の仮想時空の生活で、ずっと半剃りを続けてきたのか?

 背中にいやな汗が流れてきた。

 

「……ロウ様の言ったこと……全部守ってきたんです……。一年間、毎日、寸止めの自慰だって……。我慢して……。一度も終わらせなくて……ずっと……。でも、ロウ様の言いつけだから……」

 

 リノが感極まった気配でぼろぼろと涙を流し出した。

 一郎は言葉を疑った。

 

「……ええっと……。一年間、寸止め……自慰?」

 

「はい……」

 

 リノは涙をこぼしながら頷いた。

 

「ほんとに?」

 

「……はい……、毎晩です……。ロウ様が言ったから……頑張って……」

 

 その瞬間、集まって床に座り込んでいる他の侍女たちがざわついた。

 

 

「いま、寸止め自慰と聞こえたけど……」

 

「毎晩……?」

 

「一年間ずっと……?」

 

「絶頂なしって……正気……?」

 

「リノ様……そこまで……」

 

「すごい……ですわ」

 

 一郎は、侍女たちのざわめきを耳にしながら、リノを見つめたまま息を呑んだ。

 

「……一年、毎日、本当に?」

 

 さすがに、一郎も唖然となった。

 

「はい、苦しかったです……。でも、ロウ様の言いつけだから、嘘だとわかっても、取り消しを命じられるまで……やらないといけないと思って……」

 

 いつの間にか、一郎のガウンにしがみつくリノの指が震えている。

 そのとき、横から笑いが落ちた。

 

「ふふ……主殿(しゅどの)、この女は健気にも、お前の言いつけだからと、一年間も毎晩寸止め自慰を続けてきたのだ。まったく、健気ではないか。……阿呆だがな」

 

 サキだ。言葉とともに笑い声をあげ続ける。

 侍女たちが再びどよめいた。

 

「やっぱり……本当……」

 

「一年毎晩……」

 

「リノ様って……」

 

 聞こえてくる侍女たちの言葉に、リノは恥ずかしさと悔しさで震えていた。

 

「……悪かった。もう、いい」

 

 一郎は短く言った。

 その一言で、リノの肩が震える。

 

「……ロウ様……」

 

 一郎はそっとリノの背に手を添えた。

 

「……頑張ったな。それと悪かった。あれは嘘だ。リノが可愛くてな……」

 

「可愛い……あっ……。あの……、ありがとうございます……」

 

 リノの顔が真っ赤になる。

 あっという間に、身体の緊張がほどけていった。

 一郎は、リノのステータスを改めて見る

 

 

 

 リノ=テンプル

  人間族、女

   騎士爵家 長女

   イザベラ付侍女

  年齢24歳

  ジョブ

   戦士(レベル20)

   侍女(レベル10)

   官吏(レベル20)

  生命力:50

  経験数:男1

  淫乱レベル:C→A↑

  快感値:300/300→50/150↓

  能力

   抜刀術↑(新)

  状態

   一郎の性奴隷

   淫魔師の恩恵

 

 

 

 気にはなっていたが、一年の仮想時空を経ての変化で、抜刀術が開花しただけでなく、明らかに身体の感度があがっているのが観察できる。つまりは、一年間の自己開発の結果ということか……。

 健気というか、無知というか……。

 可愛らしいのは確かだが……。

 

「ご褒美だ、リノ……」

 

 一郎は、リノを片手で抱き寄せて、しっかりと胸に抱え込むと、右手でリノの股間に指を伸ばす。

 

「あっ」

 

 指が触れる寸前、リノの腹筋がひきつった。

 すでに、リノの股間は濡れていた。その股間の谷間に指を這わせて、クリトリスとともに花唇のなかに指を挿入して、ゆっくりと愛撫する。

 

「はんっ、ああっ」

 

 リノは触れられた瞬間、大きく跳ねた。

 一年分の寸止めの反動が、触れた途端にあふれ出した。

 

「……っロ、ロウ様……や……っ……でも……やっと……」

 

 リノが一郎にしがみついたまま震える。

 淫魔術で認識できる快感の証である”赤いもや”が一郎が触れている股間を中心に一気に広がる。一郎が愛撫している股間は、赤さを通り越して、赤黒く色を変えていく。

 衝撃がリノの肢体を突き抜けている証拠だ。

 

「あっ、ああっ、だ、だめえっ、これが……これがロウ様の……。ああああっ」

 

 リノの両足はいまにも力を失いそうに、崩れ墜ちそうになる。一郎はそれを背中を抱く腕で支える。

 すると、リノは一郎に身体を預けたまま、喜悦の声をあげて全身を痙攣させながら絶頂した。

 一年ぶりの絶頂に痺れ切らせたリノの全身からは力が抜け、リノは今度こそ完全にその場へ崩れ落ちていく。全身の震えはまだ残っていて、呼吸はまだ荒い。

 

「おっと……」

 

 一郎は慌てて身体を支え直して、ゆっくり床へ降ろした。

 

「リノ様」

 

「こちらへ」

 

「お帰りなさいませ」

 

 侍女たちが慌てたように駆け寄り、リノに布を掛け、背を支えて、呼吸を整えさせた。

 すると、リノは息を乱しながら、一郎を見上げた。

 

「……ロウ様……ありがとう……ございました……」

 

「ありがとうか……」

 

 一郎は、なんと言っていいかわからずに、頷くだけだった。

 

「こちらへ」

 

「ゆっくり」

 

「本当によく耐えましたね。ちょっと話を聞かせてください」

 

 侍女たちはリノを抱えて、自分たちが集まっていた部屋の隅へ回収していく。

 離れた場所で侍女たちに朗らかな会話が聞こえる傍ら、ぎしぎしと床に固定されている椅子が軋む音と、ミレイユの猿轡越しの呻き声が耳に届いた。

 一郎は、膝立ちで椅子に抱きつくように拘束されているミレイユを見下ろす。

 

「待たせたな、ミレイユ。さあ、今度はお前の時間だ」

 

 ミレイユの横にしゃがみ込むと、セパレーツになっているミレイユの侍女服のスカートの腰紐を解いていく。

 

「んんんっ、んんぐううっ」

 

 ミレイユの抵抗が激しくなり、必死に暴れようとしている。

 だが、腕を椅子の手摺りに縛られ、跪いている膝裏と足首を棒で開脚に固定もされているミレイユには、なんの抵抗も不可能だ。

 ミレイユのスカートがすとんと床に落ち、小さな白い下着が露わになった。

 

「んんんっ」

 

 ミレイユが泣くような声をあげる。

 

「そんなに嫌か?」

 

 後ろから、下着越しに指で股間の土手をぎゅっと押す。

 

「んぐううっ」

 

 ミレイユが吠えるような声をあげながら、椅子に抱きつくようにされている身体を弓なりにした。

 

「ずいぶん嫌がるな。……だが、逃げられないぞ。お前はただ、受け入れるだけだ」

 

 一郎は逃げようと身をよじるミレイユの股間に布越しに指を置いたまま、囁くように言う。

 

「んんっ、んぐううっ……」

 

 ミレイユが猿轡の奥で必死に否定の声を絞る。

 椅子に抱きつくように固定されている胴が大きく震えていた。

 二本の棒で開脚されている脚がばたばたと動き出した。一郎は、粘性体を出して棒を床に固定してしまった。これで脚を動かす自由も奪ったことになる。

 ミレイユがまだ動く胴体と首を必死にもがかせる。

 

「侍女服は丁寧に扱うのが礼儀だが……今日は例外だ。気にするな。みんなされている。後で弁償してやる」

 

 ひとつ息をつくと、一郎は空間へ指先を滑らせた。

 淡く揺れる亜空間のゆがみから、銀色の裁ちばさみが吸い出されるように現れる。

 

「んむっ。んんんんっ」

 

 はさみの出現に気がついたミレイユが激しく腰を逃がそうとする。

 だが、棒で固められた膝も足首も、彼女に自由を許さない。

 一郎は、その抵抗ごとすべて見下ろした。

 

「嫌がるほど……切ってやりたくなるな」

 

 しゃきんという鋭い音とともに、ミレイユの侍女服の脇がひらりと落ちた。

 

「んんんっ──。んんぐうっ」

 

「動くな。肌が傷つくぞ」

 

 わざと優しい声で告げる。

 ミレイユの肩がびくりと跳ね、その震えが手元の布へ伝わった。

 しゃき、しゃき、と一定のリズムで裁ちばさみが走る。

 布が裂けるたび、ミレイユの全身が強張り、恥辱に染まった肌がこわばった。

 そのとき、一郎はミレイユのステータスの一部がかすかに変動するのを見た。

 

 

 

 ミレイユ(=ヴァレリア)

  人間族、女

   没落した元伯爵家の令嬢

   イザベラ付侍女

  年齢27歳

  ジョブ

   官吏(レベル15)

   侍女(レベル10)

  生命力:50

  攻撃力:1(拘束状態)

  経験数:男2

  淫乱レベル:A

  快感値:60/100↓↓

 

 

 

「……ああ、なるほどね」

 

 快感度の数値が、かなり下がった。

 下がるということは、快感そのものが増えたという反応だ。

 つまり、羞恥・恥辱に伴う刺激を、ミレイユが快楽として受け取っている証だ。

 

「どうやら、ミレイユは被虐癖か。これだから面白いな。ミレイユ、俺好みだぞ」

 

 羞恥を煽るように、声をかけながら、服を切り裂いていく。

 

「んんんぅぅっ。んむぐっ」

 

 ミレイユが真っ赤な顔で必死で首を振り否定している。しかし、その震えは羞恥か興奮か判断がつかないほど熱を帯びていた。

 しかし、一郎の眼には明らかだ。

 

 

 

 ミレイユ(=ヴァレリア)

  …………

  快感値:45/100↓↓

 

 

 

 また、さがっている。

 態度とは裏腹に、服を脱がされていく過程だけで、欲情してしまうのは間違いなく被虐体質に間違いない。

 

「……ああ、なるほどね……。ミレイユ。嫌がれば嫌がるほど……深いところで感じてしまうんだな。後ろから見ると、白い下着に染みが拡がっているぞ」

 

 事実だ。

 多分、かなり感受性の強い性質でもあるみたいだ。

 これは、ますます面白い。

 

「むぐっ。んんんんっ」

 

 ミレイユがまたもや泣くような呻き声をあげる。

 そして、しゃきんという最後の一太刀で、侍女服の上衣が全て割れ落ちた。

 布切れは床の上に散乱し、ミレイユの身体に残るのは、胸を覆う布の胸あてと小さな腰の下着だけだ。

 

「んんんんっ。んんぐうううっ」

 

 白い布地が露わになった瞬間、ミレイユがかなり激しく全身で暴れだす。

 

「……かわいい反応だな。さて、どうして欲しい? このまま、後ろから犯すのは簡単だが、できれば、その前に屈服して欲しいね」

 

「んぐううっ」

 

 ミレイユが首を後ろに曲げて一郎を涙目を向け、歯ぎしりをするような形相で一郎を睨む。

 さて、どうしてやろうかな……。

 

 一郎が少しばかり思念に陥りかけたとき、侍女たちの輪からどっという笑いが部屋に広がった。

 肩を寄せ合って笑う者や、涙を拭う者まで出ている。

 一郎は、そっちに視線を向けた。

 侍女たちが輪になって笑っていて、その中心には、布を羽織せてもらったばかりのリノが、顔を真っ赤にして縮こまっている。

 

「なんだ、楽しそうだな」

 

 一郎が声を掛けると、侍女たちは笑いながらこっちに視線を向けた。一郎は手招きをして全員を呼び寄せた。

 すると、集団から、またもやリノが半泣きの顔で一郎に詰め寄ってきた。

 

「ロ、ロウ様……その……もうひとつ……確かめたいことが……あります……」

 

「ん?」

 

 リノは涙目のまま、白い布を被ったまま拳を握りしめている。

 

「せ、性行為の前で……股間を……あ、穴のなかを開いてお見せする……という作法も……あれも……嘘だったのですか……?」

 

「はあ?」

 

 一郎は思わず目を瞬かせた。

 

「だ、だって、みんながそんな作法存在しないって……。そもそも、作法なんてないって……」

 

「お前、そっちはまだ信じていたのか。作法なんて存在するわけないだろう。……少しは疑うことを覚えろよ」

 

 一郎は苦笑とともに嘆息した。

 

「……うう……」

 

 リノは耳まで真っ赤にして項垂れる。

 周りの侍女たちが堪えきれくなったように、またどっと笑い始めた。

 

「リノ様は……ほんとうに可愛らしいですわ」

 

「こんな面白い方だとは……」

 

「でも、立派ですわよ、リノ様」

 

 褒めているのか笑っているのかわからない声が飛び交い、リノはさらに布の中へうずくまった。

 一郎はその様子を一度見渡し、それから声の調子を切り替えた。

 

「ところで、全員に少し頼みがある」

 

 一郎の言葉に、侍女たちが即座に姿勢を正して一郎を囲む囲むようにした。

 リノも肩を小さく震わせながら立ち上がり、輪に加わる。

 一郎は手をかざし、亜空間から柔らかい毛筆と刷毛を合計十本、ふわりと取り出した。

 細くしなる獣毛の筆先が、宙に浮いたままゆっくり揺れる。

 

「いま、ミレイユの説得に手こずっている。お前たち全員で、こいつが納得するまでくすぐれ」

 

 侍女たちの顔に一斉に沈黙が落ちた。

 

「……く、くすぐる……?」

 

「全員で……ですか……」

 

「ロウ様……それは……」

 

 当惑と戸惑いが混ざったざわめきが広がる。

 床では、拘束されたミレイユがその会話を聞きながら、目を大きく見開いていた。

 猿轡越しに震えた息が漏れる。

 

「ん……んむぅ……っ」

 

 さすがに、九人の侍女の視線が一斉に自分と筆へ向かってくる想像がついたのだろう。顔色が変わって、またもや暴れだした。

 

「これは命令だ。それとも、お前たちは……ミレイユを仲間に加えたくないのか?」

 

 一郎はあえて淡々と言った。

 また、同時に、侍女たちの胸の奥にかかった小さな抵抗を、一郎は淫魔術を使って、意識の指先で軽く剥がしてしまう。

 ほんの微弱な干渉だ。

 ただ、迷いを取り払うだけの力のはずだ。

 しかも、ミレイユを仲間に加えるためという大義名分も与えている。

 侍女たちの顔つきが静かに変わっていった。

 

「な、なら……いたしましょう。仕方ありませんわ。ご命令ですもの」

 

 最初に動いたのはトリアだった。筆を取り、軽く振って筆先を整える。

 

「そうですわね。ミレイユ様……ご堪忍を」

 

 次にセクトが刷毛を取り上げる。

 その仕草に続くように、全員が筆や刷毛を手に取った。

 

「んぐううっ……」

 

 ミレイユが猿轡越しに泣き声とも抗議ともつかぬ声をあげる。

 脚も胴も動かせないまま、全身をこわばらせている。

 

「ほう……面白いことが始まりそうだのう……。だが、相変わらず、主殿は調教に手を抜かんな」

 

 輪の外にやってきたサキの楽しげな声が落ちた。

 

「ミレイユ様、早く屈服した方がよいですわよ」

 

 スクルズが輪の後ろから顔を覗かせる。

 イザベラもシャーラも、その隣に来て、静かに見守る態勢になる。

 

「んんんんっ」

 

 筆を構えた侍女たちがミレイユの周りに輪をつくり始め、ただならぬ気配を示し出すのを見て、ミレイユの瞳が大きく揺れた。

 

「んんっ……んむぐ……」

 

 猿轡越しの声は、ミレイユの必死の拒絶と怯えが入り混じっている。

 しかし椅子に抱きつくように固定され、脚も棒で大きく開かれたまま床に固定されている今、逃げ場はない。

 

「始めろ──」

 

 一郎のその一声で、筆と刷毛が一斉にミレイユへと触れた。

 

「んっ……むぐ……っ、んんっ……」

 

 最初の跳ねは反射だった。

 ミレイユの身体が弾けた──。

 

 右脇にはトリアが入り、くすぐり慣れたような手つきで筆を撫でつける。

 左側ではノルエルが臆病な顔をしながらも、指の先で慎重に脇の窪みを探り当てる。

 太腿の内側にはセクトとユニクが左右から迫り、背中の肩甲骨にはデセルの筆が滑り込み、腰骨の際をクアッタが執拗に往復させる。

 へそ下の柔い部分ではダリアが円を描くように責め、二の腕の内側をオタビアがゆっくり撫でる。

 足元では、仕切り直したリノも刷毛を足裏へ当てていた。

 

 九方向──。

 どの方向へ逃げても、必ず別の刺激が襲ってくる。

 これは地獄だろう。

 一郎も見物をしながらほくそ笑んだ。

 

「んん……っ、ふ……むぐっ……」

 

 ミレイユの声は、悲鳴から笑いへと強制的にねじ曲げられていく。

 嫌がるほど、声が漏れる。

 声が漏れるほど、羞恥が増す。

 羞恥が増すほど、快感値がわずかに下がっていくのが、一郎には見えていた。

 

「ロウ様……筆だけでは……もったいない気がいたします」

 

 トリアは筆を置いて、一郎に振り返る。

 

「存分にしてやれ」

 

 一郎が顎をわずかに上げて許可を示すと、トリアの唇が悪戯っぽく歪んだ。

 

「失礼いたしますね、ミレイユ様……」

 

 両手の十本の指をミレイユの脇へ差し込む。

 次の瞬間、指が生き物のようにうごめき、脇の窪みを容赦なく責め立てる。

 

「んんんっ……っ、ふ、ふむっ……ふっ……」

 

「ミレイユ様、ここが……かなり弱そうよ。ほら、ノルエル、お前は横腹をくすぐるのよ」

 

 トリアの指が脇腹の奥を捕まえる。

 

「……あっ……でも……」

 

「やりなさい──」

 

「はい、トリア……」

 

 ノルエルが泣きそうな顔で、両手によるくすぐりを加えると、ミレイユは弓のように身体をしならせた。

 

「んぅっ……っ、ふふ……む、むぐっ……」

 

 猿轡越しに、苦悶と笑いの入り混じった声が響き渡る。

 その音は、屈辱と感じているはずなのにどこか甘さを帯びていた。

 

 セクトとユニクが太腿の内側をくすぐり続け、腰が跳ねる──。

 

 ダリアの筆がへそ下をなぞると、腹筋が勝手に痙攣する。

 

 デセルの筆が肩甲骨の下を掠めた瞬間、背中をびくりと反らせた。

 

 

 猿轡越しに、息の漏れた笑い声が混じった。

 ミレイユは肩を跳ねさせ、背を丸め、涙をぼろぼろこぼし始めた。

 

「んっ……ふ……っ、むぐぅ……ふっ……」

 

 泣きながら笑う。

 笑いながら泣く。

 

 しばらくすると、セクトとユニクも筆を置き、太腿の内側に指を滑らせる。

 膝裏へ触れられた瞬間、全身がびくりと跳ねる。

 

「こちらも……敏感でございますね」

 

「ミレイユ様、ごめんなさい……でも必要で……」

 

 二の腕の内側をオタビアが撫で、腰のくびれをクアッタが重点的に攻め、足裏ではリノが刷毛を動かし続ける。

 

「んぅ……っ、ふ……ふむっ……っ、んんっ……」

 

 声が乱れ、形を失っていく。

 ミレイユの身体は真っ赤に染まり、額から鎖骨まで脂汗がにじむ。

 肩は小刻みに震え、胸は早い呼吸で上下し、太腿はくすぐりに合わせてぴくぴくと跳ねた。

 

 一郎は侍女たちがミレイユにくすぐり責めをするのを、後ろから眺めているが、ミレイユの白い下着の中心部は濡れ色を深め、筆や指が太腿に触れるたび、その染みがじわりと脈を打つように広がっていく。

 

 そして、滴が下着の縁から落ちた。

 一郎は腕を組みながら目を細める。

 くすぐりに暴れ回るミレイユの全身は紅潮し、羞恥と快楽の汗で光り、猿轡越しの声はもはや意味を成さない。

 

「ん……っふ……ふむぅ……っ……んん……ふ……」

 

 完全に追い詰められた泣き笑いをミレイユは続ける。

 しかし、まだ、一郎との性交に応じるという気配は見せない。暴れるだけだ。

 

「まだ折れていないが……しぶといな」

 

 一郎は低く呟いた。

 

「ミレイユ様は冒険者嫌いですから。多分、そのせいですわ。なかなか、ロウ様を認められないのだと思います」

 

 すると、セクトがくすぐりの手を休めて、一郎に顔を向けた。

 

「冒険者嫌いか?」

 

 一郎はセクトに向かって小首を傾げる。

 

「かつて、お付き合いのあった男性が冒険者で、扱いが酷かったとか……」

 

 セクトが眉をひそめた。

 

「えっ、違うわよ。ミレイユ様は、両親を冒険者に殺されたのよ。子どもの頃だったらしいけど、ギルドの報復とかで……」

 

 トリアだ。

 

「その両方ですよ」

 

 すると、さらにデセルが言った。

 ただ、その言葉はミレイユには聞こえないだろう。くすぐり続けられ、全身を真っ赤にして脂汗を流して、暴れ続けている。

 そのミレイユの身体が突然にがくがくと震えだした。

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