【改訂版】異世界で淫魔師ハレム【コミカライズ作品】 作:ドン・ドナシアン
たった三タルザンだ──。
砂時計の砂が落ちきるまで……。
それで交代……。
エリカは歯を喰いしばった。
ロウ自身ならともかく、コゼからの責めなど耐えられると思った。
だが、この悪戯娘は意地悪なことに、エリカの身体を後手に縛って仰向けに倒しただけでなく、左右の乳首の根元と、左右の足の親指を交差するように細紐で繋いでしまったのである。
なんという性悪な。
おかげでほんのちょっとも身じろぎできないだけでなく、股をさらけ出すように天井を向けて脚を開いた格好から動かせなくなってしまった。
少しでももがいただけで、乳首に激痛が走るのだ。
コゼの魂胆はわかっている。
こうやって拘束すれば、自分で大きく脚を開いた格好にならざるを得ず、それでエリカを辱めることと、エリカが身体をよじらせて快感を逃がすことを不可能するという狙いだ。
毎日毎晩、ロウの性の責めを受けているエリカとコゼだ。まったく動けない状態で受ける性感の刺激というものがいかに身体に響くかということはお互いに知っている。
絶対に三タルザンが終われば、同じことをさせてやると決意した。
「ちゃんと交代するのよ──。約束は守るのよ──」
頭をエリカの脚の下に差し込むように入れてきたコゼに、窮屈な姿勢のままエリカは怒鳴った。
いよいよ始まる。
三タルザンだ。
でも、それだけ我慢すれば交代だ──。
しばらく前の、あのアッピア道の岩間の温泉以来、開き直ったかのようにエリカに性的な悪戯を仕掛けてくるようになったコゼに、今夜こそ仕返しをしてやるのだ。
「ふふ、三タルザンもったらね」
コゼが小馬鹿にするような含み笑いとともにエリカの股間の前で喋る。その息の刺激だけでぎゅんと股間が痺れる。
ぐっと口を閉ざす。
コゼが舌でエリカのクリトリスを擦り上げてきた。
「んひいっ」
気がつくと、エリカは拘束された身体を限界まで反り返らせて、思いきり悲鳴をあげてしまっていた。
エリカの強固な意思を嘲笑うかのように、たったひと舐めの刺激が貫いた快感は、エリカの拒絶など通り抜けて、脳天に響き渡るほどの衝撃となって身体を貫いていてしまったのだ。
一瞬にして頭が真っ白になりかけ、エリカは必死に心を保とうとした。
だが、次の瞬間、乳首に激痛が再び走る。
どうやら、またしても無意識に脚を動かして、乳首を思いきり引っ張ってしまったのだ。
「あぎいいっ」
快感に続いて発生した激痛に、エリカは続けて声をあげた。
だが、痛いはずなのに、気持ちよさもある。
もうわけがわからない。
そのときだった。
洞窟の奥側にある小さな祠でかたんと物音がした。
なんの音だろうと訝しんだが、それは一瞬のことだ。
なにしろ、いまだに愛撫の途中だ。
コゼが再びクリトリスをひと舐めする。
「んひゃああっ」
それだけで全ての思念が吹き飛んでしまう。
慌てて歯を喰いしばる。
だが、どうして自分はこんなに快感に弱いのか……。
そして、また舌の責め……。
「んふううっ」
衝撃が貫き、エリカは全身を硬直させた。
「ほら、頑張れ」
すると、ロウがいつの間にか顔の横に座り込んでいて、エリカの耳の中に指を入れてくすぐるように動かしてきた。
「ぐううっ、くうっ」
絞り出すような声とともにエリカは懸命に顔を横に向けて耳への刺激から逃げる。
でも、逃げられない。ぞくぞくと不可思議な痺れが全身を包む。
直接に股間を舐めたコゼの舌よりも、遙かにロウの指はエリカを追い詰める。
「まだ、一タルザンも進んでないわよ」
コゼが舌を今度は上から下に股間を舐めおろしてきた。
「ひあああっ、あああっ」
エリカは駆け抜ける快感に耐える。
「相変わらず敏感な反応だなあ」
ロウがエリカの顎を掴んで、強引に顔を寄せて口づけをする。
「んんんっ、んんっ」
口の中を舐めまわされる。
気持ちいい……。
なにも考えられない。
頭が白くなる。
すると、コゼの舌がまたもやクリトリスを這い動いてくる。
しかも、一転して激しい。
上から下に、下から上に……。
右に左に、また、逆……。
一方でロウによる口の中への蹂躙が続く。
「んぐうううっ、んふううっ」
全身が激しく痙攣する。
いつの間にか、エリカは大きな絶頂に達してしまっていた。
「あらあら、色々と仕掛けもしていたのに、本当に三タルザンももたなかったのね。じゃあ、あんたの負けよ、エリカ。約束通りに、明日もご主人様とあたしの性玩具ね」
コゼが顔をあげてけらけらと笑った。
ロウもエリカの口から顔を離す。
エリカは荒い息を必死に整えながら、ロウとコゼを睨んだ。
「ひ、卑怯です──。ロウ様まで参加するなんて──。い、いまのは無効です──」
「確かにな。だが、それでも三タルザン、我慢できなかったのは事実だし、ちょっと趣向を変えるか。三タルザン我慢しろ。そうしたら、今度はコゼの番だ。でも、三タルザン耐えられなければ、いつまでもエリカの番が続くぞ」
「な、なんで……、ひんっ」
抗議をしようと思ったが、ロウに両乳首を優しく正面から撫でられて、官能の芯が突き破られたかのような感じになり頭が白くなった。
だが、すぐに手は離れた。ロウは笑いながら、エリカの乳首に手を伸ばして、足の親指に結んでいる細紐と繋げられていた乳首の根元から紐を解いただけだった。
「はああっ」
ほっとして脱力して思わず脚を投げ出すように伸ばした。
だが、すぐにその両脚をロウに抱えられる。
はっとしたが、すでにロウはズボンを下着ごと膝までおろしていて、剥き出しになった怒張がエリカの股間に迫っていた。
「ふああっ、あああっ」
ロウの男根がエリカの股間を一気に貫く。
子宮に近い気持ちのいい場所を怒張の先端で強く弱く揉み動かされて、エリカはぎゅうぎゅうと股間でロウのものを締めつけながら、またしても果てそうになる。
すぐに激しい律動が開始された。
エリカは快感を瞬時に飛翔させる。
「はああっ、あんっ、ああっ」
しかし、なぜかロウはぎりぎりのところでぴたりと腰の動きを止めてしまった。
絶頂寸前で快感を引きさげられてしまったエリカは、
「な、なんで……」
「なんでじゃないだろう。達してしまったよかったのか? 交代してコゼに仕返しをしたいんじゃないのか?」
ロウがくすくすと笑う。
そうだった……。
エリカはちょっと我に返る。
だが、いまだにエリカの股間にロウは怒張を埋めたままなのだ。
じんじんという快感が絶頂のぎりぎりのところで焦れ動いている。
でも、考えてみれば、三タルザン我慢しなければ交代なしとはなんだろう。本当はコゼとエリカの勝負だったのだ。
ちょっと酷くはないだろうか。
「ふふふ、前から思っていたけど、本当にエリカはマゾっ子よねえ。苛められるのがよく似合う。交代なんていいでしょう。今夜はご主人様とふたりがかりで責めてあげるから愉しんでよ」
コゼが横からエリカの乳房を柔らかく揉み解す。
「んんんんっ」
エリカは慌てて歯を喰いしばったが、絶頂寸前にまで追い込まれていたこともあり、身体がかっと熱くなって、一気に快感が押しあげられる。
さらに、コゼがエリカの片側の乳首を口に含んで舌で転がすとともに、手を伸ばして、ロウと繋がっている部分を指で柔らかく撫で擦ってきた。
怒張を貫かれている股間のクリトリスを動かされ、さすがにエリカは絶頂を突き破った。
「おっとっ」
「まだね……」
いや、まただ。
またしても、寸止めされた。
ぎりぎりのところで今度はロウが怒張を抜き去るとともに、コゼにエリカから離れたのだ。
またまた、エリカは絶頂寸前で残酷な寸止めを味わわされる。
「ああっ、ひ、ひどいです──。こんなのあんまりです」
エリカは激情のまま首を勢いよく左右に振って、ふたりに抗議した。
だが、ロウは肩を竦めてわざとらしく惚けた顔をしただけだ。
「そりゃあないぞ、エリカ。あのままだったら、また達してしまっていただろう? だから、手加減してやったんだ。それとも、交代なしで、今夜は夜通し責められたいか? それでもいいけどな。そうしたくなったら、言ってくれ」
「そうね。そのときはエリカが完全に気絶してから、ご主人様に可愛がってもらうことにするわ。ただし、負けたんだから、最低、明日と明後日はエリカがひとりで責めを受ける番にするからね」
続けてコゼもけらけらと笑う。
エリカはさすがにかっと頭に血が昇った。
「狡いでしょう──。そんなの後出し……。ああっ、ちょ、ちょっと待って──。あれっ、その砂時計、おかしいじゃない──。ちっとも砂が動いてないわ──」
エリカは三人が絡み合っている横に置かれている砂時計に目をやってびっくりした。
最初にコゼと絡み合いを開始してから、一度もひっくり返した感じはないのに、全部の砂が上になったままだ。
まったく下に砂が落ちてないのだ。
「あれ、ばれちゃった? まあいいでしょう。砂時計が動いてないとしても三タルザンもたなかったことは確かなんだから」
「あ、あんたねえ……」
さすがに怒りが込みあがる。
コゼが砂時計にそんな細工をしていたのだと知った。
「まあまあ、じゃあ、仕掛けはなしだ。コゼ、砂時計を動かせ。その代わりに、三タルザンの勝負はそのままだ。三タルザンの責めに耐えたら、今度はコゼが責められる番だ。いいな、コゼ」
「もちろんです、ご主人様」
コゼが手を伸ばして砂時計に触れて、どこかの場所を押すような仕草をした。
すると、やっと砂が少しずつ下に落ち始める。
「じゃあ、俺も本気で遊ばせてもらうかな。ちょっと感覚を細工するぞ」
ロウが指先でとんと太腿の付け根を軽く押す。
「わっ」
びくりとしたが、ロウの手はすぐに離れた。
だが、いまおかしなことを口にしたような……。
感覚に細工する?
どういう意味?
しかし、それがなんなのかがわかったのは一瞬後だった。
股間に猛烈な痒さが襲いかかってきたのだ。
「あひいいっ、痒いいい──。痒いいい──」
エリカは絶叫して腰を振った。
なにがなんだかわからないが、突然に股間全体が熱くなり、信じられないような掻痒感が沸き起こっている。
「さあ、どうする、エリカ。俺を満足させれば痒みはなくなるぞ。挿入して欲しくなったら、いつでも声を掛けてくれ。その代わりに俺の律動ですぐに絶頂するかもしれないけどね」
「い、意地悪です──」
エリカは懸命に腰を振りながら叫んだ。
痒い──。
三タルザンどころじゃない──。
一瞬だって耐えられない──。
信じられないくらいの痒みだ。
それだけでなく、股間が熱い──。
めちゃめちゃに弄くられたい──。
「ひゃああああ、いいいいいっ」
エリカは悲鳴をあげ続ける。
あっという間に全身が汗まみれになったのがわかった。
「ははは、あんたって、本当に苛められるのが似合うわよねえ。さあ、正直に言うのよ。苛められるのが大好きなマゾエルフですって。そうすれば、痒い場所を刺激してあげるわよ」
「そうだな。じゃあ、マゾっ子宣言をしてもらおうか」
コゼとロウが意地悪く言う。
しかし、抵抗はやめた。
あまりもの痒みに白旗をあげることにした。
もう、どうにでもして欲しい。
「エ、エリカはマゾっ子のエルフです──。もうだめええ──。ロウ様、お願いです。もう意地悪しないでください──」
必死に叫んだ。
「ははは、素直になったな。ご褒美だ」
ロウがエリカの腰の上に腰を寄せ再びエリカの股間を貫いてくれた。
「ああ、あああっ」
エリカは懸命に腰を振った。
まだ痒みは続いているが、それでもロウに股間を貫かれて、それを締めつけて動かす刺激でちょっとだけ痒みが癒える。
律動が再開されると太腿がぴんと硬直して、次に激しい発作が生じた。
「おっと、まだだな」
しかし、またもやロウはぎりぎりで怒張を抜いてしまったのだ。
刺激が消失したことで、痒みも復活する。
「い、意地悪ううう──」
エリカはなにもなくなった腰を振りながら叫んだ。
恥も何もない。
痒いのだ──。
「だってマゾっ子なんでしょう? だったら寸止めで苛められるのも嬉しいでしょう、エリカ。責めてくれるご主人様に感謝しなきゃ」
横でコゼが笑う。
そのときだった。
洞窟の奥の祠の小さな扉がある方向──。
またしても、がたんと洞窟の奥側から音がした。