※この作品はR-18です。

【改訂版】異世界で淫魔師ハレム【コミカライズ作品】   作:ドン・ドナシアン

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056 近くて遠いご褒美

 夕刻前のマイムの宿──マニラとトーイの親子が営む、中心街からやや離れた宿屋の一室である。

 

 一郎たちは町での調査を終え、依頼主ニーナへの報告を待っていた。彼女は夕食の頃に宿を訪れ、毎日のようにその日の成果を聞き取っていくことになっていたが、この数日の調査である程度の調査結果がまとまった。

 今夜はそれを報告するつもりだった。

 

 だが、城郭の別の高級宿に宿泊しているニーナがやってくるいつもの刻限まではまだ間がある。

 退屈を紛らわせるように、一郎はふたりの女に命令を与えていた。

 

『絶頂をせずに寸止めを三度繰り返す。ぎりぎりまで追い込み、自分で寸前で止めること。三回終われば抱く。ただし、一郎が認めた寸止めでなければ、一回と認めない』

 

 ただの自慰ではない。

 一郎の目には、ふたりの身体から立ちのぼる性感帯の位置と快感の深さを示す「赤いもや」に加え、ステータスとして「快感値」を数値が見える。

 それを使って、〈1〉まで、自ら落とせたときに、寸止め成功だと、一郎は判断していた。

 

 だが、女たちはそれを知らない。もちろん自分のステータスも読めない。

 与えられた命令はただひとつ──「絶頂寸前の極限で止める。ただし、絶対に絶頂してはならない」──だ。

 それだけを頼りに必死に感覚を探り、耐えているのである。

 

 エリカとコゼの腰から下の衣服と下着は、命令で脱ぎ捨てさせられ、もうひとつの寝台に無造作に重ねられていた。そのすぐ上には一郎自身のズボンと下着も並んでいる。

 一郎もまた下半身にはなにも身につけず、逞しく欲情した怒張をさらしていた。

 ふたりの女はその怒張に飢えた獣のように視線を送り、愛液に濡れた指を止めることができない。

 

「あっ……あっ……ああ……」

 

 椅子に腰かけたエリカが甘い声をあげる。両膝を手摺りに乗せ、大きく股を開き、指を亀裂へ沈めて肉芽を擦り上げている。

 蜜は腿を濡らし、羞恥に耳まで赤く染めながらも、視線はちらちらと一郎の怒張に吸い寄せられていた。

 

「はあ、はあ……。ご主人様……も、もう……いきそう……」

 

 一方、足元の床に座るコゼも、童顔に似合わぬ卑猥な仕草で指を蜜壺に沈めていた。

 透明な雫が寝台の白布に落ち、細い身体は痙攣するように震えている。

 

「あ、ああっ……こ、これで……どう……ですか……。くううっ」

 

 コゼが声を震わせる。

 一郎は目を細め、ステータスを確認した。まだ快感値は〈11〉くらいだ。かなりの余裕がある。

 

「全然だめだな。もっと自分を追い詰めろ。もっとぎりぎりまでだよ」

 

「は、はい……」

 

 コゼが自慰の指の速度をあげる。

 じわじわと「快感値」が下がりだす。

 

「うう……は、はい……はあ、はあ……あ、ああ……」

 

 エリカは必死に指を動かし続けた。

 亀裂に埋めた指をくちゅくちゅと蠢かせ、肉芽を擦るたびに細い腰が跳ねる。

 蜜が糸を引きながら腿に垂れ、乳首は服越しに突き上がり、呼吸のたびに胸全体が震えていた。

 頭を仰け反らせ、涙に潤んだ瞳で一郎を見上げながら、甘い声を押し殺しては洩らしている。

 

「はあ、はあ……あ、ああ……っ……んんっ……」

 

 限界を超えそうな快楽に身体を震わせつつも、命令に縋るように寸止めを繰り返す。自分で引き戻し、また追い込み、ぎりぎりの淵で耐える──。

 エリカの身体は敏感すぎるのだ。エリカに限らず、大抵の女は、快感値〈10〉前後から一気に〈0〉へ転落して絶頂する。

 エリカは、特にそれが顕著だ。

 

 本来なら一瞬で通り過ぎてしまうはずの〈10〉以下を、意識的に制御して保ち続けなければならない。これはエリカにとって、寸止め以上の苦悶だろう。

 絶頂に至らぬまま、烈しい昂ぶりの只中で止め続ける──それは女の心と身体を同時に責め苛む苛烈な調教だと、一郎にははっきり見えていた。

 

 とにかく、ふたりとも、幾度も〈1〉に届く前に自慰を中断してしまい、一郎から「失敗」と判定を受けていた。

 そのため、実際の寸止め回数はすでに十回を超えているが、認められた寸止めは、エリカが二回、コゼはまだ一度もない。

 

 だが、命令には従わねばならない。ふたりは涙と汗を滲ませながらも、なお自慰を続けていた。

 寸止めに苦悶する女ほど、従順で淫らなものはない──一郎は愉しく観察を続ける。

 

「い、いまは……まだ……でしょうか──? ご、ご主人様、いまは──?」

 

 コゼが泣きそうな声で言った。

 快感値〈9〉──。

 自慰を続けながらコゼはぶるぶると身体を痙攣させているが、まだだめだ。

 ただ、絶頂ぎりぎりという感覚がわからないので、そこでやめているだけだろ。

 一郎はまたもや首を横に振る。

 

「まだだ……。じゃあ、一度教えてやろう、コゼ……。お前はまだ極限をわかっていない。俺が止めるべきところを指示するから身体で覚えるんだ」

 

「は、はい……ご主人様……」

 

 一郎の低い声に、コゼは涙目で頷く。

 息を荒げながらも従順に膝を立て、上体を震わせる。

 

「もう一本の指を尻に入れろ。そこは俺がお前に徹底的に仕込んできた場所だろう」

 

「……は、はい……」

 

 コゼは膝立ちになり、ためらいがちに空いた左手を背後へ回し、ひくつく尻の割れ目へ押し当てる。

 すでに蜜で濡れた指先は、わずかな抵抗のあと、コゼ自身のお尻の皺の奥へと沈み込んでいった。

 

「んっ……ああっ……お尻……入った……入り……ました」

 

「なら、動かせ。感じるようにな」

 

 コゼの両手の指が同時に動き出す。

 前穴をくちゅくちゅと掻き混ぜ、後ろ穴をずぶりと押し広げる。

 膝立ちで背を反らせた姿は、一郎からすればまるで獣の発情に等しい。

 童顔の娘が必死に従いながら、快楽に喘いでいる。

 

「ああ、あああっ、もうだめええ、ご主人さまああ──い、いっちゃいそうです……ああああっ」

 

「いいぞ……そのまま突きあげろ。もっと深くだ──。腰を震わせて──」

 

「ひっ……あ、ああ……だめ……っ、すご、すごいいいっ……」

 

 一郎の声に導かれ、コゼの快感値は急速に下がっていく。

 ステータスの数字が〈5〉から〈3〉へ、さらに〈2〉へ……。そして、絶頂へと転落する寸前で、一郎が言った。

 

「止めろ──。そこだ──動きを止めろ」

 

「んんっ……んっ……っ……あ、ああ……っ」

 

 コゼは喉をひきつらせ、全身を硬直させる。

 股間と尻に埋まった指は体内を震わせ、熱が爆発しそうに膨れあがっている。

 それでも必死に動きを止め、必死に堪えている。

 もうすぐだ……。

 

 快感値〈1〉──。

 一郎にははっきりと数字が見えていた。

 普通なら絶頂に墜ちるしかない極限で、コゼは涙と汗に濡れながら唇を噛み、必死に主人の命令に従っている。

 

「ご……ご主人様……っ……止めました……。わ、わたし……止められました……っ」

 

 小さな身体が震え、涙が頬を伝う。

 ほとんど絶頂の淵で寸止めを成し遂げた従順さに、一郎は唇を歪めて愉しげに笑った。

 

「……ああ、よくやった。これで一回目だな。だが極限で止められた。十分だ、今回は特別に認めてやろう。ご褒美だ。犯してやる」

 

 一郎はコゼを呼び寄せる。

 コゼが嬉しそうに抱きついてきた。小柄な身体が胸に飛び込み、まだ震える指先から蜜の匂いが漂う。

 

 そのとき、椅子に腰かけたままのエリカが、涙目で声を張り上げた。

 

「そ、そんなの……ずるい……。三回だって言ったじゃない……。わ、わたしは二回も終わらせてます……。なのに、コゼはまだ一回……っ。なのに、どうして許されるの……っ」

 

 涙に濡れた瞳を揺らしながら、必死に抗議をする。だがその手の動きは止まらない。

 蜜をすくいながら、羞恥も忘れて膝を開き、指で肉芽を擦りあげていた。訴える声とは裏腹に、蕩ける喘ぎが喉から漏れてしまう。

 

「はあ、はあ……ずるい……。ご主人様……それは……理不尽です……っ」

 

 一郎はその姿を眺め、唇を吊り上げた。抗議をしながら自慰に耽る矛盾が、なんとも可愛らしく映る。

 

「なんだかんだ言っても、今回の調査の主役はコゼだったんだからな。その分のご褒美もある。だから一回目で認めたんだ」

 

「そ、それはそれでしょう……。だ、だったら……わたしだって……」

 

 エリカは涙でぐしゃぐしゃになりながらも、必死に訴える。

 腰を震わせ、蜜を滴らせながら、それでも「自分も認めてほしい」と必死に声をあげている。

 

「はは……いい顔だな、エリカ。抗議してるのに、身体は勝手に従ってて……」

 

 笑い声が部屋に響くと、エリカの頬がさらに真っ赤に染まり、潤んだ瞳が一層切なく揺れた。

 

「そんなのどうでもいいです。わ、わたしだって……わたしだって……」

 

 涙目で必死に訴え続けるエリカの声に、一郎はとうとう堪えきれず噴き出してしまった。

 

「はは……わかった、わかった。お前も来い」

 

 一郎に呼ばれた瞬間、エリカの瞳が大きく見開かれ、涙で濡れたまま輝いた。

 椅子から立ち上がった彼女の震える指先は、なお蜜で濡れ、膝が力なく揺れている。

 だが、懸命に寝台にあがり、一郎にじがみついてきた。

 その肩を、先に許されたコゼがそっと支える。

 

「……ふふ、よかったね、エリカ……ご主人様に認めてもらえて」

 

 コゼがエリカに小声で囁き、指先を重ねる。

 

「えっ?」

 

 涙でぐしゃぐしゃの顔を上げたエリカは、一瞬きょとんとしたが、やがてかすかに微笑んだ。

 

「……うん……ありがとう、コゼ……」

 

 一郎はその光景を見て、口元を歪めた。寸止めに苛まれながらも互いを気遣う牝奴隷同士の絆は、支配する者からすればなおさら愛おしい。

 

「ふたりまとめて抱いてやる。寸止めで焦らされた身体に、いま全部を与えてやる」

 

 一郎の腕の中に、汗と涙と蜜に濡れたふたりが絡み合うように身を寄せてきた。

 ふたりをまとめて抱きしめる。

 

「ひゃん」

 

「あんっ」

 

 寸止めで焦らされ続けた肉体は、触れられるだけで弓なりに跳ね上がる。

 

「だが忘れるな──お前たちの寸止めはまだ不十分だったんだからな。簡単にはご褒美はないぞ」

 

 怒張でまずコゼの蜜壺を貫いた。前戯など不要、入り口から奥まで一息に突き上げる。

 

「ひゃああっ、ああああっ」

 

 甘い悲鳴とともに小さな身体が弓なりに反る。

 同時に、エリカには指を突き入れた。二本を一気に沈め、膣壁を内側から擦り上げる。

 

「ひああっ……ああっ」

 

 そのまま──寸前で静止する。

搾りつくすように膣が指に絡みつき、エリカは涙をこぼしながら絶叫した。

 

 抽送を始めると、今度はコゼの中で寸前に止め、すぐに浅く引き抜く。突き上げ、止める。再び浅く突く──。

 交互に、コゼには怒張を、エリカには指を。次の瞬間には入れ替え、また寸止め。

 果てそうなところまで引き上げ、寸前で引き戻す。そのたびにふたりの身体が跳ね、声が重なり、快楽は狂気へ変わっていく。

 

「やっ……あっ……また止めるの……っ」

 

「ひっ……だめぇ……っ……狂っちゃう……っ」

 

 寸止めを幾度も繰り返された肉体は、もはや一度の抽送で絶頂に直結するほど昂ぶっている。

 止められるたびに絶叫を上げ、互いの手を握り締めて耐え続ける。

 エリカが震える声で「いっしょに耐えよう」と告げれば、コゼも嗚咽まじりに「うん……エリカも……」と答える。

 ライバルであり、同じ苦悶に囚われた仲間でもあるふたり。手を取り合う姿に、一郎の支配欲はさらに昂ぶった。

 

 そして──。

 

「……もういい。よく耐えたな。今度こそ、いかせてやる」

 

 その一言で、ふたりの瞳が大きく見開かれた。

 まずは、エリカ──。

 怒張を貫かせて、激しく律動する。

 抽送は止めない。寸止めで堰き止められていたエリカの中の奔流が、一気に解き放たれる。

 

「あああああっ……だ、だめぇええええっ」

 

 あっという間に、エリカが絶頂に達する。

 背を反らし、髪を振り乱し、絶叫とともに全身を痙攣させた。

 膣が暴れるように怒張を締めつけ、がくがくと身体を痙攣させながら果てていく。

 一郎もその爆発に合わせて深く突き込み、精を容赦なく注ぎ込んだ。

 

 次はコゼ──。

 素早く、怒張をコゼの中に移した。

 

「ひっ……あ……あああああっ……ご主人様……ああああ……っ」

 

 激情で暴れるエリカとは対照的に、一郎の抽送に合わせて、コゼは必死に一郎へ縋りつき、泣きじゃくりながら震える。

 小さな身体は一郎の背にすがりついたまま、従順に、そして甘えるように絶頂へ溶け落ちていった。

 その涙声に応じるように、一郎はさらに奥深くまで突き込み、どくどくと精を注ぎ込んだ。

 

 激情に暴れ果てたエリカと、従順に縋り果てたコゼ──。

 対照的な果て方をしながらも、ふたりの手は固く握られたまま。

 

 涙と快楽に濡れた表情は、歓喜と屈服の色に染まり、やがて完全に脱力していく。

 一郎は満ち足りた笑みを浮かべ、低く呟いた。

 

「……可愛いな、ふたりとも」

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